【SS】千歌「おしゃべりしよ」曜「はーい」【ラブライブ!サンシャイン!!】

SS


1: (やわらか銀行) 2018/08/08(水) 19:29:06.93 ID:hlW7RrTw
―スクールアイドル部室―

千歌「えー、ということで」

曜「はい」

千歌「練習の時間を間違えました」

曜「普通、1時と3時って聞き間違える?」

千歌「じゅうさんじって聞こえたの……てへぺろ♡」

曜「可愛いから許します」

千歌「ぃよっし!」

曜「練習まで2時間もあるよ。一旦帰る?」

千歌「またバス乗って帰るの?」

曜「他にやることもないし……ランニングしよっか♪」

千歌「私ここの地縛霊だから離れられないの」

曜「いきなりカミングアウトきたね」
 
2: (やわらか銀行) 2018/08/08(水) 19:29:49.33 ID:hlW7RrTw
千歌「んー……じゃあおしゃべりしよっか」

曜「はーい」

千歌「……」

曜「……」

千歌「……夏ですね」

曜「とりあえずグラウンド3周から始めようか」

千歌「や~だぁ~待ってぇ~」ギュッ

曜「暑いから離れて……ここってクーラー効いてる?」

千歌「うん。28度で動いてまーす」

曜「24度まで下げちゃお」ヒョイ

千歌「ダイヤちゃんに節電月間って言われたのに?」

曜「暑いんだもん……こういう時、鞠莉ちゃんの部屋でのんびりしたいよね」

千歌「わかるー!クーラー効いているし見たことないお菓子出てくるしコーラ飲み放題だし!」
 
3: (やわらか銀行) 2018/08/08(水) 19:30:07.56 ID:hlW7RrTw
曜「すごかったね……善子ちゃんたちが住みたいって大騒ぎしていた理由がよくわかった」

千歌「あんなに部屋あるんならさ、一部屋くらい分けてくれないかな」

曜「一応ホテルだからね?」

千歌「知ってるけどぉ……ホテルがお家とか何なの?お金持ちでもそうそういないよね。エクストリームお金持ちだよね」

曜「エクストリーム」

千歌「ウルトラの方がよかったかな」

曜「オーソドックスに『超』がいい」

千歌「どっちでもいいよ」

曜「千歌ちゃんから言ってきたくせに……千歌ちゃんのお家も宿だよね」

千歌「私は普通の部屋だって。お客さんが泊まる部屋とは大違いだし」

曜「自分の部屋と鞠莉ちゃんの部屋、どっちが好き?」

千歌「どう考えても鞠莉ちゃんの部屋でしょ」
 
4: (やわらか銀行) 2018/08/08(水) 19:30:36.26 ID:hlW7RrTw
曜「じゃあお客さんが泊まる部屋と鞠莉ちゃんの部屋」

千歌「鞠莉ちゃん」

曜「みかんが無限に食べられる部屋と鞠莉ちゃんの部屋」

千歌「んー……鞠莉ちゃん!」

曜「鞠莉ちゃん強いね。でもアレも一緒に付いてくるよ」

千歌「アレって?」

曜「小原像」

千歌「あれロビーにあるのに!?」

曜「デメリットみたいな」

千歌「デメリットって言っちゃ失礼じゃない?」

曜「鞠莉ちゃん、フリマで売ろうとしてたよね」

千歌「本人公認のデメリットかぁ」

曜「あれさ、金ピカだけど本物の金でできてるのかな」

千歌「そうだったら持ち運びできなくない?鞠莉ちゃん普通に持ってたよね」

曜「中身スカスカ金メッキ?」

千歌「かもねー。でもこの前行った時はなかったよね。もう売っちゃったのかな」
 
5: (やわらか銀行) 2018/08/08(水) 19:31:10.75 ID:hlW7RrTw
曜「千歌ちゃん聞いてないの?」

千歌「何を?」

曜「沼津の美術館に寄贈したって」

千歌「うっそ!?」

曜「なんか芸術的観点から見てもすごくいい作品なんだって」

千歌「あの鞠莉ちゃんが?」

曜「うん。ミロのヴィーナスを彷彿とさせるとか何とか」

千歌「芸術ってわかんないねぇ」

曜「不思議だよねぇ」

千歌「沼津と言えばさ。よーちゃんと善子ちゃんって沼津住みだよね」

曜「うん♪」

千歌「しかもお家近いよね」

曜「徒歩10分だよ♪しかもお互い駅チカなの♡」

千歌「そこアピールされても……遊んだりするの?」
 
6: (やわらか銀行) 2018/08/08(水) 19:32:05.64 ID:hlW7RrTw
曜「梨子ちゃんと付き合う前はよく遊びに行ってたんだ。善子ちゃん結構恥ずかしがり屋さんだから私の方から声かけてさ♪」

千歌「ほぇ~。何して遊んでいたの?」

曜「いろんなゲームがあるからそれで遊んだり、生放送?とかに乱入したり」

千歌「よーちゃん楽しんでるね」

曜「善子ちゃんの反応が楽しくて♡あとは沼津駅の周りでウィンドウショッピング。善子ちゃん、黒い洋服しか持ってなくて」

千歌「そうなの?あんなにぐらまーでないすぼでーなのに」

曜「千歌ちゃんが言うと田舎っぽく聞こえる不思議」

千歌「それバカにしてない?」ムスー

曜「してないよっ♪それでね、私がお洋服選んであげたの。それをよく着てくれるから何だか嬉しくて」

千歌「女子高生してるねぇ……そうだそうだ、あの話聞いた?」ニヤニヤ

曜「ちょっ、急にニヤニヤしてどうしたの?」

千歌「ほらほらぁ、梨子ちゃんのやつだよぉ」

曜「善子ちゃんとの初デートの話?」ニヤニヤ

千歌「そうそう!初っ!デートっ!だよっ!お互いソワソワして微妙な距離感。手を繋げそうで繋げない心の距離……!」キラキラッ

曜「千歌ちゃんそういう話好きだよねー」
 
7: (やわらか銀行) 2018/08/08(水) 19:32:32.26 ID:hlW7RrTw
千歌「青春だもん。でもさぁ……初デートでアニメショップってすごいよね」

曜「聞いた時、目が飛び出しちゃうかと思ったもん」

千歌「まず何だっけ、カフェでお昼食べたんだよね」

曜「うん。出だしは好調だったよね」

千歌「そのままアニメショップに行きました、と」

曜「早過ぎるって」

千歌「なんか色々考えたみたいだよ?美術館とか水族館とかお散歩デートとか。でも考え過ぎて最終的に行き着いたのが……うむむ」

曜「善子ちゃんだからまだいいんじゃない?そういうの好きだって言っていたし」

千歌「じゃあ楽しんでくれたのかなぁ」

曜「ふふふ」ニヤニヤ

千歌「?」

曜「デートした次の日に、善子ちゃんに感想聞いてみたんだよね」

千歌「おぉ……!」

曜「なんて言ったと思う?」

千歌「わかんない」

曜「『好きな人といればどこでも幸せ』ってさ」
 
8: (やわらか銀行) 2018/08/08(水) 19:33:35.50 ID:hlW7RrTw
千歌「きゃー///」

曜「なんて幸せなカップル///いいなぁ。どこでも幸せなんてカッコよすぎるよね」

千歌「ラブラブだね。青春だねっ!」

曜「夏にあんなお暑いカップルそうそういないよねぇ……」

カキ-ン...ワ-!

千歌「ん、いい音だねぇ」

曜「部活かぁ……前から気になってたことがあってさ」

千歌「うんうん」

曜「ルビィちゃんのことなんだけど」

千歌「ルビィちゃん?」

曜「結構謎が多いと思うんだ。中学のこととかあんまり聞かないし」

千歌「言われてみれば……」

曜「部活動とか入っていたのかな」

千歌「帰宅部か……卓球部?」

曜「わかる、卓球部っぽいよね」

千歌「サァー!とか言うのかな」

曜「ピギィー!とか」

千歌「んふっ……想像したらちょっと面白いね」
 
9: (やわらか銀行) 2018/08/08(水) 19:34:24.11 ID:hlW7RrTw
曜「でもダイヤさんに勧められて茶道部とかもありえそうじゃない?」

千歌「それっぽい。どうして気になり始めたの?」

曜「いつもうゅうゅしてるのに、Aqoursに入ってからすぐ踊れるようになってたから元運動部だったのかなぁって」

千歌「謎多きルビィちゃんか……私はお休みの日が気になるかな」

曜「今の?」

千歌「うん。そりゃあ花丸ちゃんや善子ちゃんと遊んでいるとは思うけど、予定の合わない1人の日は何をしてるのかなって」

曜「ダイヤさんと遊んでるんじゃない?」

千歌「ダイヤちゃんがいない日」

曜「鞠莉ちゃんと果南ちゃん」

千歌「話進まないよー?」

曜「ごめんごめん。スクールアイドルのDVDを見てるとか」

千歌「やっぱりそれかなぁ。でも私はルビィちゃんの可能性を信じるよ」キリッ

曜「何そのドヤ顔」

千歌「えっとね、待って、今思い付く……」
 
10: (やわらか銀行) 2018/08/08(水) 19:35:15.75 ID:hlW7RrTw
曜「ごー、よーん、さーん、にー」

千歌「なんでカウントダウンするの!?」

曜「いーち、ぜろー……マイナスいーち、マイナスにー」

千歌「あまあまなよーちゃん大好き♡」ギュッ

曜「暑いので離れてくださーい」

千歌「釣れないよーちゃんもいいね……あ、思い付いた!ルビィちゃんはお休みの日にうゅうゅしているはず!」

曜「説明お願いしまーす」

千歌「まず朝起きてうゅうゅします」

曜「二度寝かな」

千歌「12時くらいに起きて、朝ご飯兼お昼ご飯をうゅうゅします」

曜「随分寝たねぇ。今の時期だとそうめんかなぁ」

千歌「お腹いっぱいになってテレビを見てうゅうゅ」

曜「あの時間帯、面白い再放送多いよね」

千歌「ネットサーフィンうゅうゅ」

曜「動画見てると3時間経ってたなんてザラだよね」

千歌「夕ご飯食べてようやく頑張ルビィパワーが湧いてくるの」

曜「おっそいなぁ」

千歌「スクールアイドルのブログや新情報を一通り見て……おやすみなさい」

曜「ルビィちゃんがただのダメ人間になってるけど?」
 
11: (やわらか銀行) 2018/08/08(水) 19:36:08.94 ID:hlW7RrTw
千歌「可愛いから大丈夫」

曜「可愛いってずるいなぁ」

千歌「だってわかんないもん。か、果南ちゃんも同じくらい謎だよね」アセアセッ

曜「話題変わっちゃった。果南ちゃんは単純に海潜ってるでしょ」

千歌「いくらなんでも毎日ではないと思うけど……」

曜「まぁそうだけど。あの噂ってほんとなのかな」

千歌「噂?」

曜「お休みの日に果南ちゃんっぽい女の子がカフェに入って行ったり、お洋服を買いに行くのを見たって」

千歌「1人で?あの果南ちゃんが?ティラミスよりアジの開きを選ぶ果南ちゃんが?」

曜「千歌ちゃんの中の果南ちゃん、どんだけ質素なの」

千歌「でもありえるかもね。ああ見えて可愛いもの好きじゃん?」

曜「うん」

千歌「だから可愛いカフェとかお洋服も気になるお年頃なんだよきっと♪」

曜「今度会ったら声かけてみなきゃね」

千歌「人違いだったら果南ちゃんは果南ちゃんってことで」
 
12: (やわらか銀行) 2018/08/08(水) 19:37:08.40 ID:hlW7RrTw
曜「合ってると思うよ?果南ちゃんの部屋って意外とぬいぐるみとか多いし」

千歌「イルカにサメ、エビ、タコ、イカ、クジラ……あとライオンとネコもあったよね」

曜「海縛りじゃないっていう」

千歌「いつもサバサバしてるけど本当は誰よりも乙女……これがギャップってやつなの?」

曜「果南ちゃんモテるしそうなのかもね。私もたまにきゅんとしちゃうし」

千歌「えっ」

曜「この前一緒にランニングしてる時に、よそ見して転びそうになっちゃってさ。果南ちゃんがとっさにハグしてくれて大丈夫だったの」

千歌「ハグして助けたのも気になるけどね」

曜「その後に『曜の可愛い顔に傷付かなくて良かったね。ちゃんと前見なきゃだめだよ?』って頭撫でられちゃって……♡」

千歌「今はもう果南ちゃんしか見えないってオチ?」

曜「ちょっと座布団持って来るね」

千歌「恥ずかしいからやめてぇ……私もサバサバしようかな」

曜「千歌ちゃんが?」
 
13: (やわらか銀行) 2018/08/08(水) 19:37:52.06 ID:hlW7RrTw
千歌「こほんっ……やっほー。千歌だよー。よろしくぅ」

曜「あ、ちょっと新鮮」

千歌「恋愛とかそういうのはきょーみないかなぁ。わたしはまだ青春していたいからさー。みかん食べよー」

曜「ちょっと不思議系入ってるよね」

千歌「難しいなぁ……疲れそうだからやめた」

曜「えー?」

千歌「えー?じゃないの。っていうかなんでこんな話になったんだっけ?」

曜「果南ちゃんの部屋が可愛いって話だよ。それにしても部屋って個性出やすいよね」

千歌「そう?」

曜「そうそう。千歌ちゃんが思う、1番個性的だなーって部屋は誰?」

千歌「んーとね……ダイヤちゃん」

曜「えっ」

千歌「えっ」
 
14: (やわらか銀行) 2018/08/08(水) 19:38:35.19 ID:hlW7RrTw
曜「ダイヤちゃんってダイヤさんだよね?」

千歌「他に硬そうな名前の知り合いいないもん」

曜「行ったことあるけど結構シンプルじゃない?机と本棚とテーブルと……なんか必要最低限のものだけって感じ?」

千歌「ふっふっふ。よーちゃんはダイヤちゃんの全てを知らないようだね」ニヤニヤ

曜「えっ、何々?」

千歌「ダイヤちゃんの部屋の隣の部屋って見たことある?」

曜「ない」

千歌「その部屋もダイヤちゃんの部屋なんだけどすっごいよ。一面スクールアイドルのグッズだらけなの」

曜「えぇ……!?」

千歌「壁にはポスター、棚にはフィギュアとラバーストラップ。天井にはハンモックを使ってぬいぐるみがズラリと……あれこそ、がちぜーってやつだよね」

曜「やっぱりそうなんだ……」

千歌「やっぱり?」

曜「最近、生徒会室に私物を置き始めてるってルビィちゃんが言ってたんだ」

千歌「私物ってどんなの?」
 
15: (やわらか銀行) 2018/08/08(水) 19:39:13.00 ID:hlW7RrTw
曜「スクールアイドルがコップにしがみ付くフィギュア?みたいなのとか」

千歌「あー、あるね」

曜「スクールアイドルの写真立て」

千歌「ふむふむ」

曜「スクールアイドルのカレンダー」

千歌「結構置いてるけど生徒会長だからいいのかなぁ」

曜「鞠莉ちゃんも『ダイヤは頑張っているからオーケー!』って言ってた」

千歌「生徒会室にまで個性出さなくてもいいような気もするけど」

曜「私みたいに普通でいいのにね」

千歌「うん?」

曜「どしたの」

千歌「なんかよーちゃんの部屋が普通みたいな発言が聞こえたから」

曜「普通でしょ?」

千歌「いやいやいや!この普通怪獣を差し押さえて1位になんかさせないよ!」

曜「差し置いて、ね。差し押さえだと没収されちゃうよ」

千歌「みかんの着ぐるみ没収する?」

曜「いりませーん」
 
16: (やわらか銀行) 2018/08/08(水) 19:39:51.31 ID:hlW7RrTw
千歌「ダンゴムシのぬいぐるみ」

曜「いりませ……え、あれお気に入りじゃないの?」

千歌「花丸ちゃんに『狂気ずら』って言われて目が覚めたの」

曜「花丸ちゃん言うねぇ」

千歌「それでよーちゃんの部屋のどこが普通なのさ」

曜「机」

千歌「皆の部屋にもあるよ」

曜「本棚」

千歌「わりとどの部屋にもあるよ」

曜「ベッド……コルクボードと生地も」ボソボソッ

千歌「最後の方、小声かつ早口で何か言わなかった?」

曜「……コルクボードと生地」

千歌「それが普通じゃないよ」

曜「そうかなぁ」

千歌「だってさ、部屋に大量の衣装の生地が置いてあるんだよ?リボンとかキラキラしたやつとか」

曜「千歌ちゃん家にもあるでしょ」

千歌「ないよ」

曜「……あることにしない?」

千歌「しないよ」
 
17: (やわらか銀行) 2018/08/08(水) 19:40:26.28 ID:hlW7RrTw
曜「で、でもそれだけでしょ?」アセアセッ

千歌「極めつけはコルクボードだよね」

曜「そこには触れて欲しくなかった……」

千歌「あれ何で私とのツーショット写真だけなの?」

曜「……」トオイメ

千歌「よーちゃん?」

曜「風が――呼んでる」スタスタ…

千歌「外暑いよ」

曜「……」ストンッ

千歌「言いたくないならいいけどさ」

曜「……写真だけでも一緒にいたかったのかも」

千歌「え?」

曜「ほら、前にスクールアイドルを始めた理由を話したでしょ?」

千歌「私と一緒に、夢中で何かをやりたいからだっけ?」
 
18: (やわらか銀行) 2018/08/08(水) 19:41:02.68 ID:hlW7RrTw
曜「うん。でもそれまではあんまり一緒になれなかったから、写真だけでも一緒にいたいと思って」

千歌「結構一緒にいたような……スクールアイドルになった今でも飾ってる理由は?」

曜「片付けるのもったいないから」

千歌「あ、そういう理由ね」

曜「それに今は梨子ちゃんを入れて3人で撮った写真とか、Aqoursの写真もたくさん飾ってあるよ?」

千歌「そうだっけ」

曜「うん♪」

千歌「ならいいけど。一時期、よーちゃんは私のことが好きなんて噂がたってたんだからね?」

曜「え」

千歌「部屋に堂々とツーショット写真飾るからだよ」

曜「ご、ごめん。帰ったらすぐ仕舞うから」オロオロ…

千歌「別にいいよ……うん」

曜「そっか……」

千歌「……」

曜「……」

ようちか(何この空気……)
 
19: (やわらか銀行) 2018/08/08(水) 19:41:53.30 ID:hlW7RrTw
千歌「そっ、そういえばさ。生徒会室に私物置きだしてるって言ってたよね」

曜「ダイヤさんがね」

千歌「ひょっとしてここにも何か変なもの置いてる人いるんじゃない?」キョロキョロ

曜「そう?見た感じ変わったものはないけど……」

千歌「例えばこの棚の箱のな~か~に~……お、何かある」ガサゴソ

曜「何があるの?」

千歌「本、かな?」スッ

『私の幼馴染がいつまで経っても付き合わない件について』

曜「文庫本みたいだけど……作者『チェリリー』?」

千歌「よーちゃん知ってる?」

曜「さぁ」

千歌「花丸ちゃんが起き忘れたのかな」ペラッ…ペラッ…

曜「中身どんな感じ?」

千歌「……なんか『ちか』と『よう』って登場人物がいる」

曜「えっ」

千歌「……わっ、キスしだした」

曜「えぇっ!?」
 
20: (やわらか銀行) 2018/08/08(水) 19:42:56.88 ID:hlW7RrTw
千歌「大人な本みたい……戻しとこ」スッ

曜「花丸ちゃんってすごいの読むんだね」

千歌「うん……他には変なのないみたい」

曜「ダイヤさんが毎日掃除してるからね」

千歌「そうだ、図書室も何だか不思議な置物増えてない?」

曜「それ私もずっと気になってた~。変なポーズした小さい大仏とか、謎の巻物とかあるよね」

千歌「あれって花丸ちゃんなのかな」

曜「わっかんないけど……もしかするとそうかも」

千歌「?」
 
21: (やわらか銀行) 2018/08/08(水) 19:43:39.93 ID:hlW7RrTw
曜「善子ちゃんから聞いたんだけど、雑貨屋さん巡りとかしてるんだって。そこで買ってるかも」

千歌「へ~。でもどうして図書室?自分の部屋で満足できなかったのかな」

曜「どうだろね」

千歌「図書委員で愛着が湧いて、図書室がもっと輝くようにアレンジしてみたとか♪」

曜「大仏の置物って輝く?」

千歌「そこは花丸ちゃんのセンスの見せ所だよね」

曜「センスねぇ……」キョロキョロ

千歌「何キョロキョロしてるの」

曜「前々から千歌ちゃんに聞きたいことがありまして」

千歌「改まってどうしたのさ」

曜「……どうして皆を選んだの?」

千歌「え?」
 
22: (やわらか銀行) 2018/08/08(水) 19:44:16.00 ID:hlW7RrTw
曜「私はさておきさ、梨子ちゃんとか花丸ちゃんとか……どういうセンスで選んだのかなーって」

千歌「なんとなく?」

曜「なんとなくで堕天使ちゃん選んだの?」

千歌「なんて言うんだろうね、なんとなくって言うのも半分合ってるんだよね」

曜「合ってるんだ」

千歌「よーちゃんは幼馴染だし可愛いから選んだ。梨子ちゃんは音ノ木坂からの美少女転校生だから運命を感じた。花丸ちゃんとルビィちゃんは可愛かったから」

曜「なんか照れちゃうね……///そんな感じで、全員可愛いから選んだってこと?」

千歌「そうじゃないって言ったら嘘になるけど……1番は一緒にスクールアイドルをしたいかどうかだね」

曜「?」

千歌「皆を一目見た時にビビッときたんだ。この子とスクールアイドルをしたら絶対楽しい!ううん、お友達になってずっと一緒にいたいなぁって」ニコッ

曜「……そっか」ニコニコ
 
23: (やわらか銀行) 2018/08/08(水) 19:44:58.11 ID:hlW7RrTw
千歌「私の直感は当たるって有名だからね。この9人なら最高のスクールアイドルになれるって!」

曜「かなり個性的だけどね~。堕天使とか理事長とか生徒会長とかみかん好きとか」

千歌「みかん好きって個性なの……?それ言ったら高飛び選手もだよぉ」

曜「私は普通怪獣だから♪」

千歌「あー!それ私の、」

prrr prrr prrr

千歌「ん……あ、梨子ちゃんだ」ピッ

曜「(梨子ちゃん、もう来るのかな?)

千歌「もしもーし……うん。今部室……えっ?」

曜「?」

千歌「だ、大丈夫なの!?あー……うーん……わかった。無理しないでね」ピッ

曜「梨子ちゃん、なんて?」

千歌「善子ちゃんと黒魔術ごっこしてたら倒れちゃったって」

曜「はい?」
 
24: (やわらか銀行) 2018/08/08(水) 19:45:53.11 ID:hlW7RrTw
千歌「全身真っ黒の洋服でエアコン付けずにやってたって。熱中症かなぁ」

曜「えぇ……?」

千歌「心配だけど……練習どうしよっか」

曜「梨子ちゃんと善子ちゃんがお休みで、元々鞠莉ちゃんが来れないんだよね」

千歌「……帰る?」

曜「6人って微妙だしね。2人のことも気になるし」

千歌「わかった。皆にも連絡して善子ちゃん家にお見舞い行こっか」スタスタ…

曜「途中で冷たいもの買ってと……行きながら続きやろ」

千歌「続き?」

曜「ふふっ」ニコニコ

千歌「?」

曜「おしゃべり、しよ?」

千歌「……はーい♪」


 
25: (やわらか銀行) 2018/08/08(水) 19:46:33.71 ID:hlW7RrTw
話題なんかなくてもおしゃべりできる不思議。
乙したー。
 

引用元: https://nozomi.2ch.sc/test/read.cgi/lovelive/1533724146/

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