【SS】海未「羅武羅威武！？」凛「知ってるのか雷電！？」真姫「雷電って誰よ」

海未「1年に一度開催される大武道大会で、日本はおろか世界各国から腕自慢の武道家や拳法家が集まり、命と名誉を賭けて戦う。
世界規模の大会のため、この大会で優勝すれば名実ともに世界最強といえる」
　

音ノ木坂

海未「羅武羅威武です！！」

穂乃果「ふーん」

海未「参加です！絶対参加します！！」

ことり「落ち着いて」

穂乃果「でも9人で一チームなんだよ、一人では参加できないよ」

海未「私と穂乃果ことりこれで3人です」

穂乃果「なんで穂乃果達まで入ってんの！？」

ことり「あはは…」

海未「羅武羅威武優勝したら穂むらも宮内庁御用達の和菓子屋になりますよ」

穂乃果「宮内庁御用達！？」

穂乃果「ことりちゃんやろう！」

ことり「実は私もお母さんが叶えられなかった羅武羅威武優勝を託されてたの…」

ことり「でも二人にはあんなに危ない大会に出たいなんて言えなくて…良かった…」

海未「これで3人です！」

穂乃果「それで羅武羅威武ってなんなの？」

海未ことり「ガクッ！」
　

海未「羅武羅威武は1年に1度開催される武道の大会です」

海未「世界中から武術、武道の達人が参加して優勝したチームには最高の名誉と望むものが手に入るんです」

海未「だから穂むらも宮内庁御用達の和菓子屋にもなるんです」

穂乃果「いいねいいね楽しそう！」

海未「楽しくなどありません！世界中の達人が言葉にできないような修行を積んでやっと9人のメンバーに入り戦うような死闘ですよ！」

ことり「そうだよ、私もお母さんに羅武羅威武優勝目指して欲しいって言われたけど強制はできないって…だから二人に言えなかったんだよ」

穂乃果「大丈夫大丈夫、穂乃果も実は修行してたんだよ、棍棒の辵家流拳法 」

海未「辵家（チャク）！？まさかあの拳を使いこなせるとは！？」

ことり「知ってるの海未ちゃん？」

海未「数ある中国拳法の流派の中で、その最高峰ともいわれる辵家流拳法です」

ことり「へぇー…」

穂乃果「ことりちゃんは何使うの？」

ことり「私は鳥人拳かな」

穂乃果「いいね強いじゃん！」

海未「とりあえず羅武羅威武目指して武に申請しましょう」

生徒会室

コンコン
　

海未「失礼します、羅武羅威武出場するので武として認めて下さい」

絵里「羅武羅威武？」

海未「はい、1年に1度開催されるんです」

絵里「それはわかってるわ」

海未「それでは…」

絵里「認められないわぁ」

穂乃果「どうしてですか！？」

絵里「あんな危険な目にあわせられないのよ」

海未「ですが！」

絵里「帰ってちょうだい」

海未「…」

生徒会室外

穂乃果「生徒会長なんであんなに必死に認めないんだろう？」

希「ごめんな、えりちも羅武羅威武目指してたんやけど予選落ちしたんや」

海未「生徒会長は中学の頃東日本武道大会で50人の達人を1分足らずで血の海にした伝説の達人じゃないですか！？」

穂乃果「うわぁ…こわっ！」
　

希「それで舞い上がったんやろな、えりち」

希「羅武羅威武予選に乗り込んでワンパンで負けや」

希「やからもっと実力つけてから羅武羅威武に出場させたいんやろ」

海未「そうなんですか」

穂乃果「ねぇ海未ちゃん羅武羅威武出場やめよう」

海未「いいじゃないですか！！いい戦力になります！！」

海未「穂乃果！生徒会長も仲間に入れますよ！」

穂乃果「えぇ…」

ことり家

海未「生徒会長が仲間になってこれで4人です」

穂乃果「勝手に仲間にしてるけど許可取ってないからね」

海未「ことり理事長も羅武羅威武出場したんですよね？話聞いてみたいです」

ことり「いいよ聞いてくる…あ、お母さん」

理事長「あら穂乃果ちゃん海未ちゃんいらっしゃい」

海未「理事長…いや師匠！羅武羅威武について教えて下さい！」
　

理事長「あら師匠なんて…そうね羅武羅威武は」

海未「羅武羅威武は！？」

理事長「羅武羅威武は～」

海未「羅武羅威武は！？」

理事長「私から言うことはないわね」

海未「ガクッ！」

理事長「ごめんなさいね」

海未「なんですかあんなにためておいて！」

穂乃果「生徒会長が出るとしてもまだ4人だよ？どうすんの？」

ことり「あと5人だよ？羅武羅威武は命がけそんなに集まるかな？」

海未「ぐぬぬ…」

海未「見つけます！明日生徒会長を説得に行きましょう！」

穂乃果「行きましょうって私達も一緒なの？」

ことり「あはは…諦めよう」

音ノ木坂

穂乃果「ねぇひでこ、ふみこ、みか羅武羅威武出ない？」

ひでこ「羅武羅威武？無理無理私パス」

ふみこ「ごめん私も」

みか「私も」

穂乃果「やっぱいないよ～」
　

海未「どうでした？」

穂乃果「いないよ」

海未「そうですね、生徒会室に行きましょう」

生徒会室

絵里「またあなた達、何度来ても無理よ」

海未「今回はあなたをスカウトに来たんです」

絵里「私を？」

海未「東日本武術大会で達人を血の海にする実力者あなたの力が必要です」

絵里「その私が一撃で負けるのが羅武羅威武予選よ」

海未「えぇ、まだあなたは強くなれます！だから羅武羅威武に一緒に出ましょう！」

絵里「しつこいわねあなた、ぶっ飛ばすわよ」威圧

穂乃果「海未ちゃんやっぱ帰ろう…」

海未「望むところです、校庭に行きましょう」

海未「私が勝ったら羅武羅威武に出て貰います」

絵里「いいわよ、それなら私が勝ったら羅武羅威武は一生出場禁止、いいわね」

海未「決まりですね」

穂乃果「どうしよう…」

希「うちらには応援しかできへんな」

1年教室
　

生徒1「校庭で生徒会長と2年の園田先輩が決闘だって」

生徒2「すごーい！弓術部の園田先輩と達人〇しの生徒会長？どっち勝つんだろ！」

花陽「！？」

凛「かーよちん！生徒会長対園田先輩の決闘見に行こうにゃ！」

花陽「う、うん！」

校庭

穂乃果「海未ちゃん気をつけて！相手は達人50人〇しだよ」

海未「わかってます」

希「えりち手加減してあげてな」

絵里「あの子には羅武羅威武の現実を教えてあげないとだめね」

絵里「ハンデよ、あなたの得意な戦いで戦ってあげるわ」

海未「そんなハンデいりません、正々堂々やりましょう」

絵里「なら遠慮なくいくわよ！」ヒュンヒュン

海未「くっ！」ポタポタ

穂乃果「何あれ！？海未ちゃんが流血してる！？」
　

希「千条鏤紐拳

中国拳法史上その暗黒の流れとして恐れられた拳法、魍魎拳とその勢力を二分した戮家秘伝の拳。
目に見えぬほど細いが、恐ろしいほど鋭く研ぎ澄まされた刃物のような鋼線をムチのように自在に操る技である。
その細さと空気抵抗のないスピードのため肉眼で捕らえることは不可能。
そしてその威力は骨をも寸断するといわれる。

民明書房刊『戮家その全貌』より 」


　

穂乃果「戮家〇人拳！？あれでも羅武羅威武予選負け…」

希「そうや羅武羅威武はレベルが違う」

海未「なんてスピードそして細すぎて見えないです！」

絵里「そうこれが私の戮家の技千条鏤紐拳 、早く降参しなさい！」

海未「くっ！そこです！」

絵里「なんで！？」

希「まさかあのワイヤーに血をつけて見切るとはなんて動体視力なんや！」

絵里「戮家〇人拳はこれだけじゃないのよ」ボゴォ

穂乃果「凄い！なんて蹴りあんなのまともに食らったら内臓破裂するよ！」

希「しかも靴に刃物仕込んでるからな」

絵里「これだけ修行しても予選負けよ！」蹴りの連打

海未「り、り戮家でも予選負け！それは凄い」ハァハァ

絵里「そうよ！だからやめなさい」

海未「それは嘘です！！」

絵里「っ！」

海未「あなたは嘘をついてます！」

海未「私はあなたの出た羅武羅威武を見ました」

海未「あなたは予選で負けた、それは仲間を傷つけないためにわざとです！」

海未「あなたは本当は優しい！なぜなら〇人拳を極めているのに私の急所を外してます！」

絵里「っ！」

海未「指撥透弾！」

絵里「なに！」

海未「あなたの〇人拳もワイヤー使うのはわかりました、ですが私も弓使いです」

穂乃果「指撥透弾！？なにそれ！？」
　

希「指撥透弾（しはつとうだん）

弓術至高の流派として名高い千弦流の開祖、弓栄喚が編み出したという究極の秘技。
５本の指を弓に見立て、目に見えぬほど細い羊の腸でつくられた糸を弦とし、これもまた目に見えぬ鯨の髭から削りだした矢４本を同時に放つ必〇技。
これからもわかるとおり、二度目はきかぬ一撃必〇の技だけに相手にその意図を悟られぬようにするのがこの技の要諦である。
ちなみに、この技は暗〇術として最適のために、時の皇帝・貴人の前では相手に向かって手を開くことは固く禁じられていた。

明明書房刊『中国宮廷儀礼典範』より 」


　

絵里「私の負けよ」

希「決まったな」

希「えりち、あんたの負けやこの子らは本気で羅武羅威武目指してるんや認めてあげな」

絵里「わかったわ、そのかわり私もメンバーに入れて」

海未「ありがとうございます！生徒会長…いや絵里先輩！」

絵里「絵里でいいわよ、もう仲間なんだから」

海未「そうですね絵里、これからよろしくお願いします」

絵里「よろしく海未」握手

穂乃果「これで4人だね」

海未「いや5人です」

穂乃果「5人？私と海未ちゃんとことりちゃん生徒会長で4人だよ？」

海未「あなたも参加して下さい東條先輩」

穂乃果「え？副会長も？」

希「いやうちは…」

海未「魍魎拳の使い手なのはわかってます」

穂乃果「何それ？」

海未「中国拳法史上その暗黒の流れとして恐れられた〇人拳法。暗〇拳の流れも汲んでおり、霧の中での戦いを最も得意とする」

海未「東條先輩はさっき説明した暗黒拳のもう一つの使い手魍魎拳を極めてます」

穂乃果「え？凄い！」

希「なんで知ってるんや？」

海未「気配でわかりますよ」

海未「希先輩も一緒にやりましょう」

希「しょうがないな、ええよ」握手
　

その戦いを見てた花陽と凛

凛「凄いにゃ！凛も戦いたいにゃ～」

花陽「やめなよ…凛ちゃんはあのハイレベルな戦いできるの？」

凛「凛は無理だけどかよちんなら羅武羅威武でも通用するにゃ」

花陽「む、無理だよ…わたしなんて…」

凛「大丈夫にゃ、先輩に頼んでくるにゃ～テンション上がるにゃ～」

花陽「ちょっと凛ちゃん、ダレカタスケテ！」

海未達

海未「もう猛者はいないんですか？」

絵里「まぁいるにはいるわよ1年にやばいのが」

希「仲間になるとは思えんな」

海未「誰ですかそれは？」

絵里「入学早々やらかして獄悔房連に入れられた一年生よ」

海未「なんですかそれは？」

絵里「天井が重さ200kgのツリ天井で常時両手で支えないと潰される部屋よ」

海未「それは凄いです！ぜひ仲間にしましょう」

穂乃果「いや普通死ぬよそれ」

音ノ木坂地下室　懲罰房

海未「ここですか」

真姫「誰あんた」

海未「あなたが獄悔房連に入れられた1年生ですか」

真姫「そうよ、糞親父が医学部に入学するためにスパルタ教育するよう言ったらしくてこのざまよ」

海未「医学部に行きたいんですか？」

真姫「そう、糞親父は自分は金で入れる私大に行ったくせに私には最低でも旧六医大、できれば旧帝大とか言いやがっるのよ」

海未「理Ⅲに行きたくないですか？」
　

真姫「理Ⅲ？行きたいに決まってるじゃない！日本の最高峰よ」

海未「羅武羅威武って武道大会で優勝すれば理Ⅲ行き決定しますが出る気はないですか？」

真姫「出るわ！うぉりぁ！」バゴン

穂乃果「凄っ！その釣り天井壊せるならすぐ壊せばよかったのに」

真姫「西木野真姫よ」

海未「園田海未です」

真姫「それでいつ羅武羅威武はやるの？」

海未「まだ少し先なので今はメンバー集め中です」

真姫「それで武にはしたの？」

海未「そうでした！まだしてません！生徒会室にこれから向かいます」

生徒会室

絵里「あら海未どうしたの？」

海未「羅武羅威武武を武にしたいのですが」

絵里「ごめんなさいそれは無理なの」

真姫「なんでよ」

希「実はもう武はあるんや」

海未「音ノ木坂に他に羅武羅威武目指してた人がいたんですか？」

希「とりあえず行ってみよか」

羅武羅威武　武室

海未「ここですね」

にこ「生徒会長！あんた達何しに来たのよ！」

海未「あなたが武長ですか」
　

にこ「そうよ、私が羅武羅威武武長矢澤にこよ」

海未「入部希望です」

にこ「お断りよ」

海未「なんでですか！？」

にこ「とにかくお断り帰って！」ダッシュ

海未「待って下さい！」ダッシュ

にこ「何あいつ！早っ！」

海未「待って下さい！」

にこ「待てって言われてた待つ人がいるわけないでしょ！」ハァハァ

しばらくして

にこ「ハァ…やっと逃げ切れたわね…」

海未「どこいったんでしょう？」

穂乃果「さすが武長早かったね」

真姫「5人がかりで追いつけないってどんだけ逃げ足早いの？」

希「また明日にしよか」

海未「そうですね…」

にこ家

にこ「ただいま」

ここあ「おかえりなさいお姉さま！」

にこ「おかえり～ここあ」

ここあ「羅武羅威武今年開催されるけどお姉さまは出るの？」

にこ「も、もっちろんよ！」

ここあ「良かったぁ！お姉さまの最強のにこにこ〇法見れるんですね！」
　

にこ「そうよ！私が羅武羅威武優勝したら大金持ちよ」

ここあこころ虎太郎「やったぁ～！」

にこ（どうしよう…）

次の日海未達

穂乃果「海未ちゃんどうするの？武にしないと羅武羅威武出れないよ？」

海未「説得します」

武室

希「海未ちゃん達も来てたんやな」

海未「二人も来てたんですね」

にこ「げっ！またあんた達…しつこいわね」

絵里「私達は拳法の達人よ、今年は羅武羅威武優勝目指せるの、入部させてちょうだい」

にこ「もうしょうがないわね、勝手にしなさい」

希「ごめんなにこっち」

にこ「そのかわり私も羅武羅威武に出場させなさい」

絵里「だめよ」

にこ「ぬわぁんでよ！」

絵里「あなたは弱い、羅武羅威武は遊びじゃないの」

にこ「じゃあ音ノ木坂名物油風呂やってやるわよ！」

穂乃果「何その油風呂って？」

海未「油風呂！？まさか本気でやるつもりなんですか？」

穂乃果「だから油風呂ってなに？」

絵里「無理ね、あなたにそんな根性ないわ」

にこ「やってやるわよ！そのかわり耐えたら私も羅武羅威武に出場させなさいよ！」
　

絵里「もちろんいいわよ」

穂乃果「だから油風呂ってなんなの！？」

1年教室

生徒「聞いて！！羅武羅威武武長が油風呂やるって！」

生徒2「本当！？今年は羅武羅威武優勝目指せるって聞いたけど凄いな～」

凛「かよちん！油風呂見に行こうにゃ！」

花陽「うん」

校庭

火にかけたタライ

絵里「本気でやるつもり？今なら引きかえせるわよ？」

にこ「ここで引いたら女がすたる！」

理事長「あら？油風呂ね～私の時は首まで入るドラム缶だったけど流石に無理だからってタライになったのよね～」
　

理事長「油風呂

別名地獄舟と呼ばれ、古くは江戸時代の罪人の拷問法であったという。
油を満たしたタライを火にかけ、その中に入り、笹舟に浮かべた蝋燭が消えるまで浸かるというもの。 熱さを我慢できずにうかつに動くことは、蝋燭が乗った笹舟を倒し油に引火することになるため、極限の根性が要求される」


　

穂乃果「江戸時代の拷問！？」

にこ「入るわよ」

にこ「い、いい油（ゆ）ね」ダラダラ

絵里「消化器用意してあるから我慢できなくなったら言えば消してあげるわよ」

にこ「誰が言うもんですか！」

5分後

穂乃果「凄いまだ耐えてるよ！」

にこ「これくらい我慢できなきゃ羅武羅威武に出れないのよ！」

油風呂終わり

海未「蝋燭消えましたね」

にこ「い、いい油だったわ」バタ

希「タンカや！タンカ持ってきてや！」

絵里「認めるわ、にこ」

海未「これで7人ですね」

穂乃果「あと２人で羅武羅威武出れる！」

油風呂見てた花陽と凛

凛「凄いにゃ！凛も羅武羅威武出たいにゃ～」

花陽「凛ちゃん羅武羅威武は生きるか死ぬかの戦いだよ」

凛「かよちんも羅武羅威武目指してたんでしょ？」

花陽「無理だよぉ！」

凛「かよちんの鼯樵橤拳は羅武羅威武でも通用するにゃ！」

花陽「凛ちゃんの仁王流のほうが強いと思うよ、あの鋼の肉体と軽い身のこなし」

凛「先輩に頼んでくるにゃ～」

花陽「ダレカタスケテ！」

保健室
　

海未「矢澤先輩の火傷大丈夫ですか？」

絵里「ええ、もう治ってきてるわ」

穂乃果「あれだけの火傷がもう治るって…どんな回復力なの」

真姫「まるでヒーリングファクターね、これはいい生体実験に使えそうね」

にこ「あら？あんた達来てたの」

穂乃果「そりゃあ心配で見に来ますよ」

にこ「それなら栄養つけるために牛丼買ってきて」

穂乃果「え？あれだけの火傷して食べるんですか？」

にこ「当たり前でしょ、喉やられたわけじゃなく下半身火傷だから食べるわよ」

海未「穂乃果お願いします」

穂乃果「なんで穂乃果なの？」

海未「先輩に買いに行かせるわけにはいかないでしょう、私は先輩と話があるんです」

穂乃果「真姫ちゃんは？」

海未「真姫とも話あるので」

希「にこっちほんとに大丈夫なん？」

にこ「食べれば回復するわよ」

希「どんな体してるんや」

にこ「私の能力はヒーリングファクターよ」

希「嘘はやめーや」

にこ「それよりあんたらどんな拳法使うわけ？」

海未「私は中国拳法最古の歴史を持つ大往生流〇体術です」

希「うちは中国拳法至上最強の暗黒拳の一つ魍魎拳や」

絵里「私は中国拳法〇人拳戮家よ、希とついになってるわ」

にこ「なんなのあんたら…〇人拳に暗黒拳って」

海未「数ある中国拳法の流派の中で、その最高峰といわれる辵家流拳法を極めた穂乃果」

海未「ことりは鳥人拳使い」

海未「真姫は中国三大奇拳の一つ南朝寺教体拳の使い手です」
　

にこ「この学校はどれだけ中国拳法の達人いんのよ！しかも暗〇拳とか〇人拳って物騒すぎるわ！」

海未「他に私は大往生流〇体術以外にもまだ弓術剣術も極めてます」

にこ「こわっ！」

絵里「私も氣功闘法使えるわ」

にこ「２つも極めてるならにこに一つよこしなさいよ！」

絵里「そんなことできるわけないでしょ」

にこ「冗談よ、あと2人はどうすんのよ」

海未「これだけの達人いるんですから名前だけ貸してもらって出ればいいですね」

真姫「私は珍しい動物使い、攣鵠蝙蝠を使うわ」

にこ「…何よそれ？」

真姫「巨大なスイコウモリの一種で1匹あたり5㎏を吊り下げるほどの膂力を有し、私の言うことを聞く蝙蝠よ」

にこ「またわけわからないの出てきたわね…」

にこ「羅武羅威武ってそんな意味わかんないコウモリ使っていいわけ？ 」

真姫「銃器以外使用可よ」

にこ「3年はもう強い奴いないけど1、2年にはいないわけ？」

真姫「獄悔房連に入ってた私に聞かれてもわかるわけないでしょ」

にこ「あんた何やったのよ」

真姫「教えないわ」

海未「1年教室に向かいましょう」

1年教の階

生徒「大変大変！！羅武羅威武武の2、3年生が殴り込みに来たよ！」

生徒2「あの獄悔房連に入れられた西木野さんが喧嘩売ったんじゃない！？」

生徒3「ねぇ星空さんも拳法やってたんでしょ？どうにかしてよ！」

凛「凛は仁王流にゃ、でもかよちんのほうが強いにゃ～」

生徒「小泉さんそんなに強いの？」

凛「かよちんは最強にゃ～」

生徒「小泉さんはなにやってたの？」

凛「鼯樵橤拳にゃ」

生徒「何その聞いたことない拳法？」
　

花陽「鼯樵橤拳

中国屈指の大樹海地帯、鳥慶漢で発祥した拳法。鳥慶族は少数民族であったため、
他民族や外敵から身を守るため手段として木の上に住む樹上生活者であり、
この拳法が編み出されたのは極めて当然の成り行きであった。その特長はムササビの
動きを模した形象拳であり、木立など高所での戦いを得意としていた。
その空中自由自在の凄まじい攻撃力の恐ろしさから、この地には決して余所者は
近づかなかったという。

民明書房刊『奇跡の鳥慶漢』より」



　

生徒「すご！必〇技は？」

凛「黒闇〇にゃ」

花陽「黒闇〇

まったく目のきかぬ闇夜や暗い屋内での〇傷を目的とした暗〇拳。この修行方法としては
目隠しをして禅を組み、他の者に針を地に落としてもらい、その気配を察知することから
始める。始めは耳元から、だんだん距離を遠くし、最低でも十Ｍ離れた距離から
針の気配を察知できねばこの拳は極められないという。つまり聴覚視覚など
五感はもちろん、大切なのはその場の空気の微妙な動きを読む研ぎ澄まされた超感覚
を養うことにあるのである。

民明書房刊『世界の怪拳・奇拳』より 」
https://i.imgur.com/0hqeHwD.jpg
　

生徒「目隠しして10メートル先の針の音を聞き分ける！？すごっ！！」

花陽「ちょと凛ちゃん！」

凛「凛の仁王流は刃物でも通らない肉体と軽い身のこなしにゃ」

生徒「すごい！これで返り討ちにできるよ！」

生徒2「来たよ！」

生徒「うわぁ2、3年の羅武羅威武武勢揃いだよ！」

凛「先手必勝にゃ！」ダッダッタ

海未「うおっ！なんですかあなたは！」

にこ「敵襲ね」

海未「その構え仁王流ですね」

にこ「この学校に何人の達人いるのよ！？」

海未「私に殴りかかるとは喧嘩を売るということですよ？」

凛「そんなに仲間引き連れて来てよく言うにゃ」

花陽「凛ちゃん危ない！」

凛「にゃ～！」ズタ

穂乃果「すごい！海未ちゃんのパンチ顔面に入ったよ！」

花陽「凛ちゃんの敵は私が取る！ 鞏家兜指愧破」

穂乃果「すごい！指拳！」

絵里「あれは鼯樵橤拳ね」

希「まさかこんなとこで見るとはな」

凛「凛もまだ負けてないにゃ！」
　

海未「さすが仁王流です」

花陽「指発弾！」

絵里「鼯樵橤拳の貫手は強いわね」

穂乃果「海未ちゃん私も戦うよ！」

海未「いえ一人で大丈夫です」

花陽「さすが羅武羅威武武です！」

穂乃果「さすが海未ちゃんあの指発弾全部避けるてる！」

凛「これならどうにゃ」ぶん

希「あんな鎖ついた鉄球どこから持ってきたんやろ」

花陽「ハァハァ…強い！」

凛「こんなの化け物にゃ！」

海未「こちらから行きますよ」

花陽「ぐっ！」バタ

凛「無念にゃ」バタ

穂乃果「海未ちゃん強っ！さっきの二人もかなり強かったのに！木刀で一撃！」

希「海未ちゃんは剣術弓術に中国拳法の最古の 大往生流の使い手やからな」

凛「凛の負けにゃ、早くとどめをさすにゃ…」

花陽「私も覚悟はできてます…」

穂乃果「いやこれ〇し合いじゃないから！」

海未「そうですかそれなら…」

穂乃果「海未ちゃんも本気にしないでよ！」

海未「それなら一緒に羅武羅威武に出て下さい」

凛「羅武羅威武？凛達も出たかったからちょうど良かったにゃ～」

花陽「上級生が殴り込みに来たって聞いたから喧嘩に来たと思いました…」

海未「殴り込み？誰がそんなことを？羅武羅威武の勧誘に来ただけですが？」

凛「それならそんなに威圧的に来ないで欲しいにゃ！」

海未「そんなに威圧的でした？」

穂乃果「いや普通だったよね？」
　

にこ「いやあんたらの威圧的すごいわよ！」

花陽「いや木刀とか棍棒持った上級生来たら怖いですよ！」

海未「穂乃果あなたのせいですよ！」

穂乃果「いや海未ちゃんでしょ！穂乃果最初に皆で行くと怖いから二人で行こうっていったよね？」

海未「これでやっと9人ですね、名前は何かいい案ありますか？」

穂乃果「え？無視？」

希「μ'sはどうや？」

海未「μ's…いいですね」

海未「明日からは修行ですよ！」

穂乃果「修行って言っても学校あるけど？」

海未「理事長に羅武羅威武のための特別授業をしてもらえるようになりましたから普通の授業には出なくても大丈夫です」

にこ「その特別授業…嫌な予感するけど…」

海未「アマゾンの樹海でサバイバル、渦潮での遊泳、世界一の滝エンジェルフォール滝行、砂漠での日光浴などです」

にこ「死ぬわよ！」

絵里「大丈夫よ、最初はもっと軽いのからだんだん上げていくから」

にこ「無理に決まってるでしょ！」

凛「授業出たくなかったからちょうど良かったにゃ～」

花陽「毒蛇、猛獣いっぱいのサバイバル楽しみです…」

にこ「あんたらおかしいんじゃないの！？死ぬって！」

海未「こんなことで死ぬなら羅武羅威武出るのやめなさい！！生き残れませんよ」

にこ「わかった！やってやるわよ！」

希「海未ちゃんはにこっちのこと買ってるんやよ、油風呂耐えたんやからな」
　

にこ「そうね…あの油風呂耐えた、にこは大丈夫よね」

絵里「羅武羅威武は皆死ぬ気で出るのよ、もし死ぬ気がなかったらやめたほうがいいわよ」

にこ「妹弟たちのためやるわよ！」

絵里「私達の中で一番弱いのはあなた、だからもし途中で降参してもしょうがないと思ってるわ」

にこ「もう！やってやるわよ！」

数カ月後　羅武羅威武大会日

海未「ついに羅武羅威武当日です、一人もかけることなく来れましたね」

にこ「私は何回も死にかけたけどね」

穂乃果「シャチに食われかけたのは笑ったな～」

凛「あれはシャチじゃなくてサメにゃ」

にこ「どっちでもいいわよんなこと！」

穂乃果「あと毒蛇に噛まれたのも笑ったな！」

凛「あとサソリとかクモにも刺されて大声出してぎゃぁぁとか！！」

ぺちゃくちゃ

海未「まったく緊張感ない人達ですね…」

希「いい思い出になったしいいやない」

絵里「そうね、にこも強くなったしね」

希「えりちにこっちのこと心配してたもんな～」

絵里「一応同級生よ！」

真姫「この最強まきちゃんの南朝寺教体拳とコウモリなら優勝間違いなしよ」

穂乃果「そういえばうちのチームには武器使いはいるけど動物使うの真姫ちゃんだけだよね」

真姫「完璧真姫ちゃん以外は動物使いこなせないのね」

花陽「頼もしい」
　

真姫「花陽の鼯樵橤拳も強いじゃない」

花陽「私の鼯樵橤拳は暗〇拳だから暗いとこで真価発揮するからここではあんまり役に立たないかも」

海未「私の刀使うのも楽しみですね」

希「今流行の日輪刀やね」

海未「なんですかそれは！？一文字流斬岩剣です」

希「斬鉄剣やな」

海未「だからなんですかそれは？」

希「じゃあゼットソード」

海未「だからなんですかそれは？」

希「このネタ知らんやな」

海未「知りませんよ！」

穂乃果「落ち着いて！」

海未「予選はバトルロイヤルです」

希「誰出る？」

海未「わた…」

凛「凛がでるにゃ～！」

海未「あなたいつ来たんですか？」

凛「瞬皦刹駆使ったにゃ」

海未「まさか瞬皦刹駆を凛が！？」

穂乃果「何それ？」
　

海未「瞬皦刹駆

素早い動きを基礎とした秘奥義は中国拳法にも数あるが、中でも最高峰とされるのが
瞬皦刹駆である。この技の修行法は硫酸池に浮かべた不溶性の紙片の上を
驚異的早さで駆け抜けるというものであり、失敗すれば即死の恐るべき荒行であった。
これを成し遂げ、達人の域に達した物は瞬きするうちに二十間（約３６ｍ）を移動した
という。余談ではあるが、我々が親しんでいる「かけそば」は当時修行者達が
座して食べる間を惜しみ、器をもって駆けながら食べたそばがその由来である。

太公望書林刊『あなたにもできる！中国拳法修行百科』より」
　

穂乃果「いや無理でしょ」

凛「凛のスピードはμ's一にゃ、予選から大将出るとか馬鹿チームにゃ」

希「スピードは関係ないけど確かに大将の実力予選から見せるのは得策やないな」

絵里「それならにこね」

希「いやある程度強くないと予選突破できなくて予選負けになるから凛ちゃんの巨大ヨーヨーで一気に倒すのがええやろ」

凛「やったにゃ～凛の釽舞大円盤やっと実践に使えるにゃ！希ちゃん大好きにゃ！！」ギュ

希「痛っ！！凛ちゃん力強いんやからやめてや」

凛「ごめんにゃ」

海未「いいですか凛、あなたが負けたらこれまでの努力が全部無駄になるんですよ？それでもやりますか？」

凛「やるにゃ！」真剣な目

絵里「いい目してるわね、私は凛にかけるわ」

凛「絵里ちゃん～」ダキ

絵里「希にも言われたでしょ！？あなた力強いって！」

凛「テンション上がるにゃ～！」

海未「絵里がそう言うなら」

凛「やったにゃ！」棘付きヨーヨー振り回す

穂乃果「危なっ！」

海未「危ないのでやめなさい！」

げんこつ
　

凛「痛いにゃ～！！！」絶叫

海未「静かにしてください！恥ずかしい！」

凛「海未ちゃんが殴るからにゃ！」サスサス

花陽「大丈夫？」

凛「頭割れるかと思ったにゃ」

海未「そんなに強く殴ってませんが」

凛「馬鹿力にゃ」ボソ

海未「何か言いました？」アイアンクロー

凛「ぎぃやぁぁ！！！」

凛「な、何でもないです」

にこ「凛、絶対に勝ちなさいよ、あんたが負けたらすべて終わりよ」

真姫「そうよ、自信ないなら私が変わりに出てあげるわよ？」

凛「にこちゃんも真姫ちゃんもしつこいにゃ！凛は大丈夫にゃ～」

真姫「私の人生かかってるんだからね」

穂乃果「皆の人生かかってるよ！」

凛「しつこいにゃ！そんなに凛の仁王流が信じられないのかにゃ？」

真姫「信じられないわね」

凛「じゃあここでやるかにゃ？」構え

真姫「仁王流の鋼鉄の肉体と軽い身のこなし戦いたいわね」構え

海未「やめなさい！無駄な体力使って余計勝率下がります！私は凛を仁王流を信じます」

穂乃果「私、信じてる！」

凛「それにしてもヤバそうなの多いにゃ」

ヒャッハー！汚物は消毒だ～！
　

海未「自分が汚物じゃないですか、凛ああいう奴は叩きのめしてください」

凛「言われなくてもやるにゃ！」

予選　

凛「結構人数いるにゃ～」

雑魚「ヒャッハー！」バイクブンブン

雑魚「〇しまくってやる！」鎖鎌ビュンビュン

雑魚「おめえみたいなヒョロガリも参加すんのか？」

凛「参加するにゃ」

雑魚「弱そうだな～ヒャヒャヒャ！」

凛「お前みたいな雑魚すぐ片付けるにゃ」

雑魚「なんだと！？」ナイフ振りかざす

雑魚「待て、今手出したら反則負けだもう少し待て」

雑魚「わかったよ、覚えとけよ小猫ちゃん」

スタート

凛「一気に決めるにゃ」釽舞大円盤振り回す

予選突破

穂乃果「すごい！もう予選突破したよ！」

真姫「以外にあっけなかったわね」

海未「今回は世紀末愚連隊とかいうバカチームだったから楽でしたがこれからは死闘になります」

絵里「海未の言うとおり油断大敵よ」

ことり「ねぇあれ！」

理事長「ことり頑張って～！！」バカみたいな大声での応援

ことり「恥ずかしい…」

ことり「しかも私戦ってないのに…」

穂乃果「あ！ひでこ達に穂むらの常連さんに雪穂も」
　

絵里「亜里沙まで」

凛「やったにゃ～」

花陽「凛ちゃんおめでとう！」

凛「運良くバカチーム多くて助かったにゃ～」

真姫「凛のことだから凛は最強にゃ～とか言うと思ったけどまともね」

凛「当たり前にゃ、ここは羅武羅威武にゃ」

羅武羅威武　本戦

海未「やっと決勝ですね対戦相手はなんと梁山泊！？」

凛「知っているの！？海未ちゃん！？」

海未「ええ」
　

海未「梁山泊

起源十一世紀古代中国、動乱と野望渦巻く宋の時代－時の権力に反旗を翻し天下に受け入れられなかった豪傑・名将達が集い、別天地をつくった。
彼らは自然の利を巧みに生かした一大要塞を築き上げ、いかなる大群の攻撃をも撃破した。
その名も梁山泊、そこでは広大な中国全土から集結した諸流派の名だたる拳法家・武道家達が昼夜を問わず凄絶なる修行・研究を重ね、やがてそれは梁山泊馮翊拳と呼ばれるひとつの新しい流儀の完成を見るに至った。
その秘技の数々と想像を絶する圧倒的な戦力は、これを極めたものひとりで兵士千人分に値するとさえ畏怖された。
後に梁山泊軍が皇帝の命により行った大宋国平定はこの力によるところが大きかったのはいうまでもない。

民明書房刊『武の中国史』より 」
　

にこ「初戦からやばいわね…何よその中国の兵士千人の戦力って」

絵里「いいわね、そのくらいなら本気出せるわね」

希「うちの奥義もやっと使えるな」

にこ「あんたらどんだけ戦い好きなのよ！」

対1試合　相撲

キルギスカーン「貴様らがμ'sか！？弱そうな連中だな」

凛「なんにゃ！あんた！」

キルギスカーン「私は梁山泊のキルギスカーン！モンゴル最強の地獄相撲（チャガ・ポルテ）最強の力士だ！」

海未「地獄相撲！？」

穂乃果「知ってるの海未ちゃん！？」

海未「えぇ」
　

海未「地獄相撲（チャガ・ポルテ）

世界各地に日本の相撲に類似した格闘技は点在するが、その中でも特に有名なのはモンゴル相撲である。その歴史は古く、ジンギスカーンの時代までさかのぼるという。
勇猛果敢な騎馬民族である彼らは戦闘訓練の一環としてこれを行った。
中でも１７世紀に時の暴君・ジミヘンカーンによって発案された地獄相撲は、地上１５メートルの高さに土俵をつくり、そこで生死をかけて戦うという凄まじいものであった。
ちなみに、現代の日本の相撲で使う「どすこい」という掛け声は、この地獄相撲最強の戦士として知られた「ドスコイカーン」の名に由来するという説もある。

民明書房刊『相撲人生待ったなし』より 」


　

キルギスカーン「お前ら腰抜け共は地獄相撲やる度胸はないか！ハッハッハ！」

凛「凛がやるにゃ」

キルギスカーン「そんな小柄の貴様が勝てると思っているのか！？」

凛「勝てるにゃ！仁王流の力見せてやるにゃ！」

キルギスカーン「仁王流だと？あんな雑魚拳法使いまだいたのか？」

凛「凛の仁王流をバカにする奴は絶対に許さんにゃ！」

土俵（地上15メートル）

キルギスカーン「ここが土俵だ、落ちたら即死だぞ？！やめるなら今のうちだ！」

凛「やめるわけないにゃ！死ぬのはお前にゃ！」

キルギスカーン「いい度胸だ！」
　

はっけよい！残った！

キルギスカーン「オラオラ！死ねぇぇい！」

穂乃果「キルギスカーンの張り手の猛攻！あれはヤバいよ！凛ちゃんの仁王流は肉体は硬いけど落とされたら負けの戦いには向いてない！」

キルギスカーン「ほらどうした？何が仁王流だ！」張り手の嵐

穂乃果「凛ちゃん落ちるよ！」

凛「凛には釽舞大円盤があるにゃ」

穂乃果「あのデカイヨーヨーをキルギスカーンの背中に刺した！」

キルギスカーン「ひ、卑怯だそ！貴様」

凛「卑怯？銃器以外の武器は使用可能にゃ」

凛「仁王流錠枷〇大車輪！」

穂乃果「あれは仁王流奥義！首に足をかけて回転して首を締める技！」

キルギスカーン「クソッ！こんな奴に負けるとは！」

一回戦　凛対キルギスカーン　終了
　

凛「やったにゃ～」

花陽「凛ちゃん大丈夫？」

凛「大丈夫にゃ～仁王流は最強にゃ～」

仁蒋「次の相手は私だ」

凛「また凛がやるにゃ！」

花陽「凛ちゃんは休んでて私がやる」

凛「かよちん大丈夫かにゃ？」

花陽「私だって鼯樵橤拳の達人だよ」

仁蒋「ムササビか？貴様の得意なのは闇夜の足場の悪い場所、私に勝てると思ったか？」

花陽「勝てる！」

仁蒋「ほざけ！」シュシュ

花陽「っ！」ダラン

穂乃果「なんて手刀！かすっただけで流血してる！？まるで本物の刀みたい！」

花陽「兜指愧破土錐龍！」

穂乃果「何あれ？花陽ちゃんが地面を砕いてる！？」

凛「鼯樵橤拳の奥義兜指愧破土錐龍にゃ！穴掘って地中から攻撃するにゃ！」

仁蒋「厄介な！これでどうだ！」

穂乃果「花陽ちゃんが全然違う場所に攻撃してる！？」

海未「あれは無髐楼覚！？」

穂乃果「何それ！？」
　

海未「無髐楼覚 （むきょうろうかく）

全ての人間の感覚（視覚・聴覚・嗅覚など）はその入り口である目や耳、鼻などから
それぞれの感覚神経を経て全て中枢神経である脳へと伝礼されて知覚される。
この奥義無髐楼覚は、玉黄石など特殊な金属でつくられた鈴から発する超高周波数の
音波が脳を刺激し、特に視神経を麻痺させる効能を利用して相手の目の遠近感、幅の感覚を攪乱させる技である。
当然視覚を歪まされた相手は実像を捕らえることができず、常にずれた位置にいる虚像と闘うことになる。
この奥義の特色としては、鈴から発する音が人間の可聴範囲外の超高周波数であるため技にかかっていること自体悟られにくいことだが、その音源をたたれたとき技の効力がなくなるのが弱点である。
当然、この奥義の使い手は己が自分の技にはまらぬよう鍛錬を重ねている。
ちなみに飼い猫などが首に鈴を付けているのをよく見かけるが、 無髐楼覚 の使い手でないことは言うまでもない。

日本曙蓬莱武術協会理事長盛田慎之介談」
　

穂乃果「だから花陽ちゃんの攻撃が当たらないの？」

海未「そうです！あれは厄介な技です！」

花陽「それなら！」

凛「さすがかよちん！地面を砕いてその破片で攻撃するとはさすがにゃ！」

海未「地面のかけらで耳についてる鈴を破壊するとは！」

仁蒋「何！だかこの手刀で終わりだ！」

花陽「指拳！」

凛「かよちんの鼯樵橤拳でツボをついて大ダメージにゃ！！」

仁蒋「爆賸繋飯だ！」

海未「まさか爆賸繋飯だと！？」

穂乃果「知ってるの海未ちゃん！？」
　

海未「爆賸繋飯（ばくしょうけいはん）

苛烈なる中国拳法にあって自らの敗北を悟り死を覚悟した時、相手をも道連れとする事を目的とした一世一代の最終奥義。
この奥義の使い手は幼少の頃より不消化系の爆火硝石等の粉末を三度の食膳に混入し、以来成人となるまでそれらを体内に徐々に蓄積した。
そして有事の時奥歯に仕込んでおいた発火マグネシウムを噛み砕き、体内の火薬と化学反応を起こさせて相手共々爆発した。
なお、混ぜご飯のことをカヤク御飯と呼ぶのはこれが語源である。

日本曙蓬莱武術協会理事長盛田慎之介談」


　

仁蒋「貴様も道連れにしてやる！」花陽に裸絞

花陽「かわいそう…」

仁蒋「何！」

花陽「あなた今まで美味しいご飯食べてなかったの？」

仁蒋「私は武に生きてきた、私にとって飯も強くなるための修行だ！」

花陽「この戦いが終わったら一緒にご飯食べに行こう」

仁蒋「武に生きてきた私に敵に背を向けることなどできん！」

花陽「生きて一緒にご飯食べに行こうよ！」

仁蒋「貴様は優しいな小泉…それは生まれ変わったらの約束だ」裸絞解除

バーン

花陽「仁蒋…武に生きたあなたに美味しいご飯を食べさせたかったよ…」
　

第3試合

蓬傑「次は私だ！」

にこ「次は私が行くわ」

蓬傑「私の武器は疆条剣だ！」

穂乃果「疆条剣何それ？」
　

蓬傑「疆条剣（きょうじょうけん）

西洋剣法として盛んなフェンシングはヨーロッパが発祥の地とされていたが、その源流は遙か中国秦代までさかのぼるという説がある。
この剣は針のように細く鋭利に研ぎ澄まされている為、わずかの力で素早く相手の急所を突くことが出来る。
これを中国拳法と融合させ、数々の秘技を生み出し必〇の武術として完成させたのが秋家二代目邊針愚（ふぇしんぐ）であり、その名が「フェンシング」の由来であるという。

民明書房刊『世界スポーツ奇譚』より」


　

穂乃果「へぇー！フェンシングってヨーロッパとかアメリカあたりのスポーツだと思ったけど中国なんだ」

蓬傑「そう知られてないのが残念だがな」

絵里「にこあなた大丈夫？」

にこ「大丈夫よ、皆が見てる前で無様な真似はできないわ」

蓬傑 「私の相手はお前か」

にこ「そうよ」

にこの家族「頑張れぇ～！！」

蓬傑「家族の前であの世に送ってやる！」シュシュ！

にこ「早い！」

蓬傑 「遅い遅すぎるぞ！」

にこ「ぬわ！」

蓬傑「このガギがぁぁ！」

穂乃果「にこちゃんのコケて懐にはいって顎に頭ぶつける攻撃強！」

蓬傑「くらぇ！」疆条剣の剣先から毒攻撃

にこ「ゲホゲホ！何これ！？」
　

蓬傑「それは巨象もかすり傷で死ぬ毒だ！」

穂乃果「ヤバいよ！にこちゃんが！」

にこ「残念ね！私に毒は効かないわよ！」

蓬傑「そんなわけないだろ！？」　

にこ「私はジャングルで毒蛇とか毒蜘蛛に刺されまくって毒の耐性できてんのよ！」

蓬傑「それならこれでどうだ！操蜂群拳！」

海未「操蜂群拳！？まさかあの技を使えるとは！？」

穂乃果「何それ？」
　

海未「操蜂群拳（そうほうぐんけん）

一般に蜂の特異な集団性は知られるところであるが、中国拳法においては３匹で
刺せば猛牛も絶命させるという禽虎蜂を調教し利用した〇人拳が編み出された。
このため、これが暗〇の道具として用いられることを恐れた古代中国時の権力者達は蜂を飼うことを厳禁した。

民明書房刊『浮虻流昆虫記』より」


　

禽虎蜂が飛んでくる

にこ「にこにこ拳奥義！にっこにっこにー」

蓬傑「なにかにこにこだ！バカめ私の猛虎蜂は最強だ！！」

穂乃果「さすがにこちゃんアマゾンで毒虫に好かれてだけあって逆に敵のハチを操ってる！」

蓬傑「な、何この私がこのこんな奴に負けるだと！？」グサグサ

穂乃果「まさかの自分の拳法で負けるとか」

にこの勝ち

にこ「やったわ！勝ったわよ！この私が勝ったのよ！！拳法なんてやってなくても羅武羅威武で勝てるのよ！！」号泣

穂乃果「次は私が行くよ！」

ことり「穂乃果ちゃん気をつけて」

ラジャマハール「貴様の相手は私だ」

凛「何あれ象に乗ってきたにゃ！？」




　

海未「あれは操象戮狟闘法とパンジャンプです」

凛「なんにゃそれ！？」

海未「操象戮狟闘法

陸上最大の生物・象は最大の破壊力を持つことで有名である。
象の欠点として鈍重な動きがあるが、それを特殊な訓練法により恐るべき敏捷性を身につけさせ、これを数々の秘技を持つ戦闘法として確立したのが古代インド人である。
古代インドでは、戦争の時象の多寡で勝敗が決するとさえ言われた。
ちなみに英語で象を「エレファント」というが、
これは当時象の訓練をインド洋上エレファン島で行っていたことが語源といわれる。

民明書房刊『闘う動物大百科』より」




　

凛「あんなデカイ象相手じゃ勝てないにゃ！」

穂乃果「纏劾狙振弾」

凛「あれはゴルフにゃ」

海未「違います、あれはゴルフの構えに似てますが辵家流奥義纏劾狙振弾です」

凛「纏劾狙振弾どんな技にゃ！？」

海未「纏劾狙振弾

棍法術最強の流派として名高い辵家家流に伝わる最大奥義。
この技の創始者宋家二代呉竜府は正確無比の打球で敵をことごとく倒したという。
この現代でいうゴルフスイングにも酷似した打撃法は、運動力学的観点からいっても弾の飛距離・威力・正確さを得るために最も効果的であることが証明されている。
ちなみにゴルフは英国発祥というのが定説であったが、最近では前出の創始者呉竜府の名前でもわかるとおり、中国がその起源であるという説が支配的である。

民明書房刊『スポーツ起源異聞』より」


　

凛「すごいにゃ！象を倒したにゃ！」

ラジャマハール「私の可愛い象を良くも！！」

ラジャマハール「まだ私にはこれがある！」

凛「なんにゃ！あれは手袋が動いてるにゃ！手品かにゃ！？」

海未「甲冑軍隊蟻です」

凛「なんにゃそのアリ！？」
　

海未「甲冑軍隊蟻（かっちゅうぐんたいあり）

学名（エジプティアン・キラー・アント）体長２０ミリ、別名「砂漠のピラニア」といわれる
ほどの凶暴性と集団性にその特徴がある。百匹この蟻が集まれば、駱駝一頭を
三分以内に白骨化してしまうという。知能も高く、飼育すれば人間の命令にも従うようになるため、
古代エジプトでは麻製の手袋にこの蟻を詰め、労働力の補助としていた。
ちなみに現代でも、エジプトでは忙しくて人手が欲しいとき「蟻の手も借りたい」というのは
これに源を発する。

民明書房刊『実用動物辞典』より」

穂乃果「辵家棍法術奥義扇蔽幕」




　

凛「すごいにゃ！刃牙で愚地独歩の回し受けみたいにしてアリを全部倒したにゃ！」

にこ「こいつはどんだけ動物使うのよ！」

ラジャマハール「それならこれでどうだ！」

凛「なんにゃ！あいつの体が変形してるにゃ！」

海未「あれはラーマヨガです！！」

凛「ラーマヨガ！？」
　

海未「ラーマ・ヨガ　

一般にインドに伝わるヨガの持つ神秘性は広く知られるところであるが、その中でも別名黒ヨガと呼ばれその奇跡に近い数々の秘奥義で恐れられるのがラーマ・ヨガである。
その特異性は骨の骨組成細胞までも変え、自由自在に変形させることを可能にすることにある。
そして、黒ヨガと別称されるように驚異の〇人格闘技として発達した。
一人で千人の兵にも匹敵する戦闘力の凄まじさ故に、時の藩王達に弾圧され継承者は絶えたと伝えられる。

民明書房刊『インド人も吃驚！ヨガの奇跡』より」


　

穂乃果「強い…」

ラジャマハール「今降参すれば命だけは助けてやろう」

穂乃果「降参なんてしない！だって可能性感じたんだ！」

穂乃果「そうだ！進め！」

穂乃果「後悔したくない目の前に僕らの道がある！」

ラジャマハール「何をふざけたことを！ラーマヨガ奥義ヨガファイアー！」

海未「あれは中国拳法で言う咆竜哮炎吐です」

凛「なんにゃそれ？」
　

海未「咆竜哮炎吐

中国拳法に於いて異端とされた蘭家南宋派が創始したとされる秘術。
その特色は黒炸塵を体内に吸入し、凄まじい勢いで吐き出すと同時に左右両刀で火花を起こして発火させ炎を放射する。
それにひるんだ相手に両刀で攻撃を加える技である。
この技の要諦は驚異的な肺活量にあり、１０ｍ離れた蝋燭の火を一息で消すことが出来なければ修得は不可能といわれている。
黒炸塵はニトロラーコ系の微粉火薬であり吸飲しても人体に害はないが、わずかな衝撃で発火する性質を持つためその取り扱いには細心の注意を必要とされる。

太公望書林刊『中国拳法－火の考察－』より」


　

穂乃果「辵家棍法術奥義扇蔽幕」

凛「また回し受けにゃ！」

穂乃果「とっておきだったけど使わないと勝てないや」混紡から真剣だす

穂乃果「一文字流斬岩剣！」

海未「あれは私の技です！」

凛「どんな技にゃ？」

海未「一文字流斬岩剣

一文字流斬岩剣、世に灯籠切りといふ。江戸時代剣聖とうたわれし神泉正宗が家康に請われ、一度だけ御前にて石灯籠を一刀両断、世間を驚かせたといふ。
以来三百余年剣道界に於いて幻の技とされこれを極めたる者なし。
余談ではあるが不可能を可能にするという意の"魂剣石をも斬る"という諺はこれをいふなり。

一九〇五年民明書房刊『剣史記』より 」
　

ラジャマハール「ぐはぁ！」血はく

穂乃果「海未ちゃーん！技借りたよ～」

海未「そんな簡単に真似できるとはさすが穂乃果です」

ことり「次は私が行くよ」

黒薔薇のミッシェル「あなたの相手は私です」

凛「うわぁ…ナルシストにゃ～」

ミッシェル「黙りなさい！」

ミッシェル「この戦いが終わったら次はあなたですよ」

ことり「緊張するなぁ～」

ミッシェル「君に黒薔薇を贈ろう」

ことり「っ！」

穂乃果「薔薇の中に刃物仕込んでるとか卑怯だよ！」

ミッシェル「卑怯？〇し合いに卑怯も糞もあるか！！」

ことり「鶴嘴千本！」シュ

穂乃果「鶴嘴千本でミッシェルの急所を撃ち抜いたよ！」

ミッシェル「な、何ぃ！」バタっ

ことり「私としたことがちょっとイラついちゃった」

穂乃果「もう勝っちゃったよ！」

ことり「え？もう終わりぃ？」

海未「強い！強いすぎますよ！さすが羅武羅威武目指してた理事長の娘です！」
　

真姫「次は私が行くわ」

レッドサンダー「お前の相手はわしだ！」

真姫「あんた弱そうね」

レッドサンダー「なんだと！？血祭りにしてやる！」

レッドサンダー「私は髐撥雷神拳使いだ」バチバチ

真姫「自分で拳法バラすとかバカね」

レッドサンダー「なんだと私は貴様と違って自身があるから教えてやったんだ！」

真姫「ふーん」

穂乃果「海未ちゃんわかる？」

海未「ええ」
　

海未「髐撥雷神拳

広く知られているように自然界には電気ウナギ、電気クラゲのような体内に発電器官をもつ生物が数多く存在する。
人間の血液にも微量ながら電流を帯びたイオン質が含まれている。
それを修練により増幅させ強力な電流としその刺激で敵を怯ませ倒すのが中国拳法秘中の秘といわれる髐撥雷神拳である。
伝説ともなっているその開祖・司埤麗は身の丈十尺以上の熊に銅線を巻きつけ一撃のもとに感電死させたという。
ちなみに、現代でも感動した時などに「しびれる」というのはこの司埤麗の名に由来するという。

民明書房刊「電化人民強化術－其之一Ｉより」
https://i.imgur.com/SmL0gpN.jpg
　

穂乃果「強そうな拳法だけど大丈夫かな？」

レッドサンダー「死ねぇぇ！」

穂乃果「地面に電気を流した！」

真姫「私は攣鵠蝙蝠使って飛べるのよ」

レッドサンダー「デビルズレッドサンダー！」

穂乃果「竜巻に電撃を乗せてる！あんなのに巻き込まれたら終わりだよ！」

真姫「そろそろ暗くなってきたわね」

レッドサンダー「暗いのが得意か？陰キャめ！」

真姫「…」イラッ

穂乃果「うわぁ…真姫ちゃん怒っちゃったよ」

真姫「天稟掌波」

穂乃果「天稟掌波！？」
　

海未「天稟掌波

中国武術三千年の歴史を誇る南朝寺教体拳最大の秘技とされている。
この技を極めたという明代最高の拳士、林周明は百米頭上を飛ぶ鳥を気合いもろとも一閃の元に落としたといわれる。
これから俗に落鳥拳とも呼ばれている。
因みに、林周明は料理人としても当代随一といわれ、この天稟掌波で落とした鳥は肉がよく締まり、これでつくられた料理は最高の宮廷料理として珍重された。
現代でも最高の鳥肉をテンピン肉というはこれなり。

民明書房刊『中国三千年の歴史に学ぶ現代人の知恵』より」
　

レッドサンダー「ぐはぁ！！」ポタポタ

穂乃果「真姫ちゃんの天稟掌波強いんだよね、拳の風圧で攻撃する技」

凛「あのテンピン肉美味しかったにゃ！」

真姫「余裕ね」

希「次はうち行こうかな」

シャイカーン「次は私だ」

希「さっさと終わらせよか烈舞硬〇指」

シャイカーン「クソッ早いな！」

穂乃果「すごい！希ちゃんの貫手！」

海未「あれは魍魎拳奥義烈舞硬〇指です」

穂乃果「すごい何それ！？」
　

海未「烈舞硬〇指

中国拳法史上その暗黒の存在として恐れられる魍魎拳法最大の奥義である。
これを修行し極めんとする者は底が厚さ三十センチある御影石でできた石漕に骨をも溶かす竜硝酸を満たし、一月ごとにその濃度を一％ずつ濃くしていき、底の石を割ろうとした。
日に何万回と突きを繰り返し修行すること十年、濃度百％に達した竜硝酸に耐えるスピードが拳についたとき、底石をはじめて割ることができるという。
多くの者は途中で指を潰し、底石を割れる者は万人に一人もいないといわれる。

中津川大観著時源出版刊『中国拳法裏面史』より」
https://i.imgur.com/0Zd4cjV.jpg
　

シャイカーン「魍魎拳法か？それなら灼炎畷掌だ！」メラメラ

海未「まさかあの技は！？」

穂乃果「知ってるの海未ちゃん？」
　

海未「灼炎畷掌

人間の平熱はおおよそ３６～３７であるが、その発する総熱量はおおよそ１０万キロカ口リーにも及ぶ。
その熱量を均等に人体に配分する働きを持つのが柱脊神経であるが想像を絶する
修行によりそれを自在に操り熱を人体の一点に集中することを可能とするのが灼炎畷掌の要諦である。
この時温度は８５０度にも達し、これが相手の皮膚の分泌物である
脂・リン・油汗などを一瞬にして発火させるわけである。
ちなみに、闘志あふれる様をたとえて言う燃える闘魂や燃える男という表現は、無意識のうちに柱脊神経を活動させている状態を指す。

民明書房刊『人体－その代謝機能の神秘－』より」


　

前の画像間違った
灼炎畷掌はこっち


　

希「それ使うんやな」

シャイカーン「私は灼炎畷掌の使い手、さすがの魍魎拳でも貴様に勝ち目はない」

希「烈舞硬〇指」

穂乃果「すごい！貫手で頑丈な鎧を一撃で破壊したよ！」

海未「あれはプルッツフォンポイントを狙ったんです」

穂乃果「何それ？」
　

海未「プルッツフォンポイント

この世に存在する全ての物体は分子の集合によって成り立っている。その中でも鉱物は
特異な構造を持ち、その分子集合体の凝集力の一番弱い箇所に衝撃を与えると、
その分子間の連鎖反応により極めてたやすく物体は破壊される。この物体の臍とでもいうべき箇所は、
学術的にプルッツフォン・ポイントと呼ばれる。たとえば地球上で最強の硬度を持つ
ダイヤモンドにおいても、そのプルッツフォン・ポイントを見極めれば、鑿の一撃で一瞬にして
粉々にすることも可能である。しかしこのポイントを見つけるのは至難の業であり、先に例を出した
ダイヤモンドのカット職人でも３０年近くの修行が必要だという。

民明書房刊『分子核構造その理論』より」


　

穂乃果「やっぱ希ちゃん強！」

希「以外に弱かったな」

絵里「まだ一回戦よ、油断しないことね」

希「次えりち行くん？」

絵里「海未のほうが強いから海未は最後にしたほうがいいでしょ」

海未「絵里…」

絵里「大丈夫よ、海未なら勝てるわ」

一角獣の搴兜稜萃（ケンタウロス）「次の相手は私だ」

穂乃果「何あれ！まるでケンタウロスだよ」

絵里「千条鏤紐拳」

ケンタウロス「戮家か、これは面倒だな」

絵里「そうよ、早く降参すれば命だけは助けてあげるわよ」

ケンタウロス「降参なんてするか！」
　

絵里「そう」シュン

穂乃果「あの馬の首を切った！」

ケンタウロス「私の愛馬ユニコーンを良くもやりやがったな！！」

絵里「もうあなたは終わりよ、周りを見なさい」

希「えりちの技でワイヤー貼ってたんやな」

穂乃果「この短時間でワイヤーをさすが絵里ちゃん」

ケンタウロス「降参だ」

穂乃果「絵里ちゃん後ろ！」

ケンタウロス「お前の甘さは命取りだ！」

絵里「ゲスは死になさい」ドスのついた靴でキック

ケンタウロス「ぐはぁ！」

穂乃果「もう～びっくりさせないでよ！」

絵里「まさか戮家極めた私が負けると思ったの？」

穂乃果「さすがに背後からの攻撃はヤバいと思ったよ」

絵里「大丈夫よ、私は最強よ」

穂乃果「やっと1回戦最後だよ」

海未「私が勝てば終わりですね」

嬖輅翎洙「梁山泊最後は私だ！」
　

海未「行きます！」

穂乃果「海未ちゃん頑張って！」

海未「私の一文字流斬岩剣は斬れないものはないです！」

嬖輅翎洙「行くぞ！」

海未「あ、あれは！？」

嬖輅翎洙「そうだ晏逅寺軟體拳だ！」
　

嬖輅翎洙 「晏逅寺軟體拳

一般に酢が人の体を柔らかくする成分（ビノドキシン）を多量に含有していることは
知られている。この性質を応用し、特殊な拳法を編み出したのが晏逅寺軟體拳である。
その修行者はこの世に生をうけたときより酢を満たした大瓶の中で生活・成長し超柔軟な
体質を作り出したという。その人体構造学を越えた拳法は必勝不敗の名をほしいままにした。
ちなみに、現代でも副食品として身近なラッキョウは、この軟體拳の達人であった
陳辣韮が日々の糧を得るため、修行中に自分の壺に実を漬け、製造・販売したのがその名の由来とされている。

民明書房刊『世界の怪拳・奇拳』より 」


　

海未「とりゃあ！」

嬖輅翎洙「私に打撃は効かんよ」

嬖輅翎洙「死ね死ね」連続パンチ

穂乃果「あれだけの猛攻が海未ちゃんに当たらない！」

絵里「さすが海未ね」

希「無明察相翫使いこなすなんてもう誰も勝てんやん」

穂乃果「何それ？」
　

希「無明察相翫

中国拳法三千年の歴史において最大の秘技として知られている。
その特色は現代でいう行動心理学のケッペルの法則を応用し、相手の動きを完全に予想することにある。
ケッペルの法則とは、人間がある一定条件下で心理的圧迫状態に陥ったとき年齢・性別・知力・体力・性格に関わらず全て同様の行動パターンをとることをいう。
これは人間以外の動物にも当てはまり、一例を挙げれば箱の中に造った迷路にネズミを放しある刺激を与えると、全てのネズミは同じ順路を通り逃げ回る。
現代最高峰の心理学理論を応用した拳法がすでに存在していたとは驚嘆のほかはない。

民明書房刊『中国拳法－その科学性』より 」
　

　

穂乃果「ケッペルの法則？すごい！」

嬖輅翎洙「クソッ！当たりさえすれば！！当たりさえすれば貴様など一撃なのに！！」

海未「じゃあよけないので当てて見てください」

穂乃果「う、海未ちゃん！？」

希「完全に遊んどるな」

嬖輅翎洙「避けるなよぉ！」ドスで突撃

穂乃果「素手で戦う拳法じゃなかったの？海未ちゃん避けて！」

海未「こんなの避ける必要もありません」バキ

嬖輅翎洙「何ぃ！？」

海未「氣功闘法です」

穂乃果「何それ？」
　

希「氣功闘法

氣とは人間の肉体が持つ生体エネルギーのことをいう。
本来人間誰しもが持つエネルギーではあるが、これを武術として応用するには並はずれた修練が必要とされている。
この氣を引き出すことを氣を練るといい、一定の呼吸と動作の反復組合わせによりなされる。
その力は驚異的なものであり、一例として中国の氣功闘法の達人は己の髪の毛に氣を注入することによりこれを針金のごとく化し、これで敵の急所を突き一撃のもとに絶命させたり、同じく氣を注入した紙片でもって岩石をもまっぷたつにしたという。

民明書房刊『氣－その効用と実践』より」
　

絵里「海未は氣を体にまとって防いだってわけよ」

海未「これで終わりです」切り裂く

凛「これで1回戦突破かにゃ？」

絵里「さすが海未ね、強すぎるわ」

穂乃果「やったね海未ちゃん！」

海未「まだ一回戦、これからもっと強くなりますよ」

決勝戦
　

海未「思ったより楽に決勝まで来ましたね」

にこ「まさかの凛一人でここまで来たし私達って超強いんじゃないの？」

海未「油断大敵です」

凛「また凛が最初に戦うにゃ～」

真姫「ちょっと凛！私にも戦わせなさいよ！」

ことり「全然活躍ないし私も戦いたいかな～？」

穂乃果「穂乃果も見てるだけとか飽きた！」

絵里「誰でもいいから早くしなさい！」

穂乃果「じゃあ1年生からね！」

凛「今回は真姫ちゃんに譲るにゃ」

対戦相手「誰でもいいから早くしろ！」

真姫「暗いから私一人で終わると思うけどね」

凛「頑張るにゃ～」

決勝戦終わり
　

真姫「以外に弱かったわね」

にこ「一回戦以外楽に勝てたじゃない！」

ことり「あはは…お母さんからこの世の地獄とか聞いたけど」

理事長「おめでとう！皆、良かったわね～」

海未「理事長！本当にこれで優勝なんですか？」

理事長「そうよ、普通はこんな達人チーム出ないけど今年は強かったわね」

にこ「じゃあ地獄の修行は？」

理事長「楽しかったでしょ？」

にこ「楽しくなんてないですよ！こっちは何回も死にかけたのに！」

理事長「これで名物も大金も手に入るわよ」

にこ「これ絵里とか希、海未の3人で余裕で勝てたんじゃないの？」

希「そうやね」

絵里「私も本気出してなかったし一人でも行けたわね」

希「にこっちが勝って喜んでたの笑えたな」

にこ「ぬわぁんでよ！」

凛「笑い死ぬかと思ったにゃ！」

にこ「あんたら喧嘩売ってんの？」

凛「おっ？やるかにゃ？」

にこ「…やめとくわ」

真姫「凛、素人相手に本気の構えかっこ悪いわよ」

凛「確かににゃ」

にこ「ぬわぁんでよ！」

穂乃果「こんなにあっけなく羅武羅威武終わりなの？」

凛「たぶん強敵が乱入してくるにゃ！」
　

ゴゴゴ…

花陽「なにか来たよ」

凛「敵襲にゃ！」

レポーター「羅武羅威武優勝したμ'sさんですよね？」

凛「そうにゃ」

にこ「イェーイ！」ピース

穂乃果「普通は決勝で強いチームと当たるじゃん！なんで一回戦で強いチームと当たるわけ？」

真姫「現実はアニメとかマンガみたいにいかないのよ」

海未「でも優勝できてよかったです」
　

終わり

序盤に飛ばしすぎて1回戦でネタなくなった
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