0
1: (地図に無い場所) 2024/03/10(日) 16:38:03.75 ID:+sJDDdbp
［１］
0
2: (地図に無い場所) 2024/03/10(日) 16:38:37.21 ID:+sJDDdbp
ここに、一つの・がある。
花陽「……」
小泉花陽は、その・を眺めていた。
花陽「……」
小泉花陽は、その・を眺めていた。
0
3: (地図に無い場所) 2024/03/10(日) 16:39:16.76 ID:+sJDDdbp
いつまで見ても、何処から見ても、
それは、ただの・だった。
それは、ただの・だった。
0
4: (地図に無い場所) 2024/03/10(日) 16:39:48.25 ID:+sJDDdbp
なにも変わらない。
なに一つ、不可思議なことはない。
花陽「……」
それは、ひとつの・だった。
なに一つ、不可思議なことはない。
花陽「……」
それは、ひとつの・だった。
0
5: (地図に無い場所) 2024/03/10(日) 16:40:14.97 ID:+sJDDdbp
［２］
0
6: (地図に無い場所) 2024/03/10(日) 16:40:41.67 ID:+sJDDdbp
凛「……」
星空凛も・を眺めていた。
星空凛も・を眺めていた。
0
8: (地図に無い場所) 2024/03/10(日) 16:41:21.87 ID:+sJDDdbp
小泉花陽と同じく、彼女にとっても、それは・だと理解出来た。
凛「……」ｶﾞﾘｶﾞﾘｯ
凛「……」ｶﾞﾘｶﾞﾘｯ
0
9: (地図に無い場所) 2024/03/10(日) 16:41:56.81 ID:+sJDDdbp
擦っても、削っても、匂いを嗅いでも、
凛「……」ﾆｬﾝ
やはり、ただの・だった。
凛「……」ﾆｬﾝ
やはり、ただの・だった。
0
10: (地図に無い場所) 2024/03/10(日) 16:42:13.56 ID:+sJDDdbp
［３］
0
11: (地図に無い場所) 2024/03/10(日) 16:42:41.63 ID:+sJDDdbp
だが、園田海未は違った。
海未「……」
海未「……」
0
12: (地図に無い場所) 2024/03/10(日) 16:43:10.39 ID:+sJDDdbp
彼女には、それが・ではなく○に見えていると言う。
だとするならば、それはいつか○になる日が来るのかも知れない。
海未「……」
だとするならば、それはいつか○になる日が来るのかも知れない。
海未「……」
0
13: (地図に無い場所) 2024/03/10(日) 16:43:38.79 ID:+sJDDdbp
彼女は、指をまぁるくして、
そこから、彼女にとっての○を眺めていた。
海未「……」○
そこから、彼女にとっての○を眺めていた。
海未「……」○
0
14: (地図に無い場所) 2024/03/10(日) 16:44:04.76 ID:+sJDDdbp
だが、今のそれは・
紛うこと無き・なのだ。
紛うこと無き・なのだ。
0
15: (地図に無い場所) 2024/03/10(日) 16:44:25.62 ID:+sJDDdbp
［４］
0
16: (地図に無い場所) 2024/03/10(日) 16:44:46.77 ID:+sJDDdbp
真姫「……」
西木野真姫は・の過去を調べた。
西木野真姫は・の過去を調べた。
0
17: (地図に無い場所) 2024/03/10(日) 16:45:18.24 ID:+sJDDdbp
・は、今までも・だったのか。
・の起源はなんなのか。
真姫「……」ﾍﾟﾗ
・の起源はなんなのか。
真姫「……」ﾍﾟﾗ
0
18: (地図に無い場所) 2024/03/10(日) 16:45:40.24 ID:+sJDDdbp
【中黒】
：主に縦書きや漢数字で使う小数点。
真姫「……」
：主に縦書きや漢数字で使う小数点。
真姫「……」
0
19: (地図に無い場所) 2024/03/10(日) 16:46:57.50 ID:+sJDDdbp
……中黒。
・の、嘗ての名前は"中黒"。
真姫「……」ﾍﾟﾗ
真姫「！？」
・の、嘗ての名前は"中黒"。
真姫「……」ﾍﾟﾗ
真姫「！？」
0
20: (地図に無い場所) 2024/03/10(日) 16:52:08.98 ID:+sJDDdbp
中黒と言う名が、今日まで・と言う存在を形作っていた。
真姫「～っ///」ﾊﾟﾀﾝ
しかし、コレはもう・なのだ。
真姫「～っ///」ﾊﾟﾀﾝ
しかし、コレはもう・なのだ。
0
21: (地図に無い場所) 2024/03/10(日) 16:52:23.70 ID:+sJDDdbp
［５］
0
22: (地図に無い場所) 2024/03/10(日) 16:53:10.21 ID:+sJDDdbp
希「……」
東條希は・の未来を思った。
東條希は・の未来を思った。
0
23: (地図に無い場所) 2024/03/10(日) 16:53:38.96 ID:+sJDDdbp
・は、コレからも・で在るのか。
・は、末長く・なのか。
希「……」ｼｬｯｼｬｯ
彼女お得意の、タロット占いを試みた。
・は、末長く・なのか。
希「……」ｼｬｯｼｬｯ
彼女お得意の、タロット占いを試みた。
0
24: (地図に無い場所) 2024/03/10(日) 16:56:28.74 ID:+sJDDdbp
希「……」ｽｯ
希「……」
【STRENGTH】
：正位置。
：力。エネルギー。行動。勇気。寛大。完全な成功と名誉。
希「……」
【STRENGTH】
：正位置。
：力。エネルギー。行動。勇気。寛大。完全な成功と名誉。
0
25: (地図に無い場所) 2024/03/10(日) 16:57:03.28 ID:+sJDDdbp
──完全な成功と名誉。
・のこれからには完全なる成功と、それに付随する名誉が待っている。
希「……」ｼｬｯｼｬｯ
民衆を魅了するだけの功績が、後の・を頂へと奉るのだろう。
……だがしかし、
・のこれからには完全なる成功と、それに付随する名誉が待っている。
希「……」ｼｬｯｼｬｯ
民衆を魅了するだけの功績が、後の・を頂へと奉るのだろう。
……だがしかし、
0
26: (地図に無い場所) 2024/03/10(日) 16:57:23.70 ID:+sJDDdbp
希「！？」ﾊﾞﾗﾊﾞﾗﾊﾞﾗｯ
今の・には成功も名誉もない。
やはり、ただの・だった。
今の・には成功も名誉もない。
やはり、ただの・だった。
0
27: (地図に無い場所) 2024/03/10(日) 16:57:35.07 ID:+sJDDdbp
［６］
0
28: (地図に無い場所) 2024/03/10(日) 17:07:06.06 ID:+sJDDdbp
そしてここに、・は・以外の何者でもないと、そう主張する者が現れた。
絵里「……」
絢瀬絵里、その人だった。
絵里「……」
絢瀬絵里、その人だった。
0
29: (地図に無い場所) 2024/03/10(日) 17:08:03.14 ID:+sJDDdbp
・は、本来与えられた役割を果たすのが責務であり、それ以上を求めるべきではない。
絵里「……」prrrr!
つまり、先ほど西木野真姫が引いた【中黒】と言う、嘗ての・が帯びていた使命こそが、・本来の責務だと主張するのだ。
絵里「……」prrrr!
つまり、先ほど西木野真姫が引いた【中黒】と言う、嘗ての・が帯びていた使命こそが、・本来の責務だと主張するのだ。
0
30: (地図に無い場所) 2024/03/10(日) 17:08:28.20 ID:+sJDDdbp
絵里「！」ｶﾞﾁｬ
コレらの主張が優位性を帯び始めれば、・の役割、延いては、学生生活に於ける絢瀬絵里の本懐をも果たせる日が、いつの日か来るかも知れない。
コレらの主張が優位性を帯び始めれば、・の役割、延いては、学生生活に於ける絢瀬絵里の本懐をも果たせる日が、いつの日か来るかも知れない。
0
31: (地図に無い場所) 2024/03/10(日) 17:08:51.53 ID:+sJDDdbp
絵里「──っ！」ﾍﾞﾗﾍﾞﾗﾍﾞﾗｯ
そんな日を夢見ながら、今日も彼女は・を・だと、何処かへ主張し続けた。
……しかし、
そんな日を夢見ながら、今日も彼女は・を・だと、何処かへ主張し続けた。
……しかし、
0
32: (地図に無い場所) 2024/03/10(日) 17:09:14.00 ID:+sJDDdbp
絵里「！？」ｶﾞﾁｬｯ
彼女ら以外、・の存在を知らなかった。
彼女ら以外、・の存在を知らなかった。
0
33: (地図に無い場所) 2024/03/10(日) 17:09:29.04 ID:+sJDDdbp
［７］
0
34: (地図に無い場所) 2024/03/10(日) 17:14:02.90 ID:+sJDDdbp
そんなやり取りを後目に、
・への冒涜とも取れる不埒を行う者が一人、現れた。
ことり「……」
我らが、南ことりである。
・への冒涜とも取れる不埒を行う者が一人、現れた。
ことり「……」
我らが、南ことりである。
0
35: (地図に無い場所) 2024/03/10(日) 17:16:00.75 ID:+sJDDdbp
ことり「……っ」
つまり、・はこうなったのだ。
(・8・)
つまり、・はこうなったのだ。
(・8・)
0
37: (地図に無い場所) 2024/03/10(日) 17:42:49.48 ID:zsVnaAbD
ことり「っ……っっ」ﾊｧ ﾊｧ
彼女は怯えていた。
もし、この不祥事が関係者各位に知れ渡ってしまったら、
きっと、自身の悪事は明るみに晒され、法と言う名の刃で捌かれたあと、焼き鳥になっちゃう。
彼女は怯えていた。
もし、この不祥事が関係者各位に知れ渡ってしまったら、
きっと、自身の悪事は明るみに晒され、法と言う名の刃で捌かれたあと、焼き鳥になっちゃう。
0
38: (地図に無い場所) 2024/03/10(日) 17:43:32.52 ID:zsVnaAbD
ことり「ッッッ」ﾄﾞｷﾄﾞｷｯ
そんな事を考えながら、彼女は言い訳の限りを捻り出していた。
──だが、
そんな事を考えながら、彼女は言い訳の限りを捻り出していた。
──だが、
0
39: (地図に無い場所) 2024/03/10(日) 17:44:03.05 ID:zsVnaAbD
・に関係者などいなかった。
ことり「～♪」
ことり「～♪」
0
40: (地図に無い場所) 2024/03/10(日) 17:45:11.00 ID:zsVnaAbD
［８］
0
41: (地図に無い場所) 2024/03/10(日) 17:45:59.34 ID:zsVnaAbD
部長、矢澤にこは焦っていた。
にこ「……」
自身のカリスマ性が、この・によって脅かされている。と
にこ「……」
自身のカリスマ性が、この・によって脅かされている。と
0
42: (地図に無い場所) 2024/03/10(日) 17:46:51.63 ID:zsVnaAbD
にこ「っ」
スター性を宿した、一番星の生まれ変わりを彷彿とさせる・を前に、彼女は奥歯を軋らせるばかりだった。
スター性を宿した、一番星の生まれ変わりを彷彿とさせる・を前に、彼女は奥歯を軋らせるばかりだった。
0
43: (地図に無い場所) 2024/03/10(日) 17:47:47.80 ID:zsVnaAbD
にこ「～っ」ｷﾞﾘｷﾞﾘｯ
それは、・と言う存在そのものが持つ、恒星の如く人を引き寄せる強い引力。
その、持って生まれた天賦の才を、喉から手が出るほど、彼女は欲していたのだ。
それは、・と言う存在そのものが持つ、恒星の如く人を引き寄せる強い引力。
その、持って生まれた天賦の才を、喉から手が出るほど、彼女は欲していたのだ。
0
44: (地図に無い場所) 2024/03/10(日) 17:48:17.96 ID:zsVnaAbD
にこ「ッッッ」手
にこ「……」手
にこ「！！？！？」手
手が出た。
さぞ・も驚いている事だろう。
にこ「……」手
にこ「！！？！？」手
手が出た。
さぞ・も驚いている事だろう。
0
45: (地図に無い場所) 2024/03/10(日) 17:48:33.18 ID:zsVnaAbD
［９］
0
46: (地図に無い場所) 2024/03/10(日) 17:51:56.53 ID:zsVnaAbD
穂乃果「……」
リーダーである高坂穂乃果は、その人柄ゆえの憂いを抱いていた。
それは・と言う、どうしようもない程に孤独な存在に対して。
リーダーである高坂穂乃果は、その人柄ゆえの憂いを抱いていた。
それは・と言う、どうしようもない程に孤独な存在に対して。
0
47: (地図に無い場所) 2024/03/10(日) 17:52:30.80 ID:zsVnaAbD
だから、彼女は彼女にしか出来ない方法で、・を慰めようとした。
穂乃果「──っ！！」 ☀︎
そして、空は晴れ渡った。
穂乃果「──っ！！」 ☀︎
そして、空は晴れ渡った。
0
48: (地図に無い場所) 2024/03/10(日) 17:53:21.67 ID:zsVnaAbD
・の道ゆく先、全てを照らし出さんと、彼女の声を聞き届けた空が、雲を割り、陽を与えたのだ。
穂乃果「……」
穂乃果「……」
0
49: (地図に無い場所) 2024/03/10(日) 17:53:53.95 ID:zsVnaAbD
この陽光は、いつまでも・と共に在り、・を照らし続ける事だろう。
・の未来に、光あれ。
穂乃果「！」
・の未来に、光あれ。
穂乃果「！」
0
50: (地図に無い場所) 2024/03/10(日) 17:54:22.21 ID:zsVnaAbD
彼女が・を讃え、喜びを謳歌した最高の日。
そんな、今日の気温は40.8度。
穂乃果「……っ」ﾀﾞﾗﾀﾞﾗ
全ては、・の賜物であった。
そんな、今日の気温は40.8度。
穂乃果「……っ」ﾀﾞﾗﾀﾞﾗ
全ては、・の賜物であった。
0
51: (地図に無い場所) 2024/03/10(日) 17:58:46.49 ID:zsVnaAbD
「……」
ここに、一つの・がある。
ここに、一つの・がある。
0
52: (地図に無い場所) 2024/03/10(日) 17:59:30.91 ID:zsVnaAbD
未だ、・は・であり、
・と言う形で、ここに存在していた。
・と言う形で、ここに存在していた。
0
54: (地図に無い場所) 2024/03/10(日) 18:00:44.58 ID:zsVnaAbD
穂乃果「……っ」ﾀﾞﾗﾀﾞﾗ
道を示しても、
にこ「～っ」手
羨んでも、
ことり「～♪」
尊厳を愚弄しても、
道を示しても、
にこ「～っ」手
羨んでも、
ことり「～♪」
尊厳を愚弄しても、
0
55: (地図に無い場所) 2024/03/10(日) 18:02:59.81 ID:zsVnaAbD
希「！？」ﾊﾞﾗﾊﾞﾗｯ
占っても、
絵里「──っ！」ﾍﾞﾗﾍﾞﾗｯ
主張しても、
真姫「///」
辞書を引いても、
占っても、
絵里「──っ！」ﾍﾞﾗﾍﾞﾗｯ
主張しても、
真姫「///」
辞書を引いても、
0
56: (地図に無い場所) 2024/03/10(日) 18:03:23.39 ID:zsVnaAbD
海未「……」○
見方を変えても、
凛「……」ﾆｬﾝ
擦っても、
花陽「……」
見つめても、
見方を変えても、
凛「……」ﾆｬﾝ
擦っても、
花陽「……」
見つめても、
0
57: (地図に無い場所) 2024/03/10(日) 18:04:33.97 ID:zsVnaAbD
・は、やはり・のまま。
・と成った、その日のままだ。
なにひとつ、変わりはしない。
ただ、普通の・だった。
・と成った、その日のままだ。
なにひとつ、変わりはしない。
ただ、普通の・だった。
0
58: (地図に無い場所) 2024/03/10(日) 18:05:20.85 ID:zsVnaAbD
そう言う存在を、私たちは観察し、考察し、想う。
そして、各々が見出した答えによって・を着飾り、また、それを繰り返してゆく。
それが、堪らなく楽しいのかも知れない。
そんな人生なのだ。
そして、各々が見出した答えによって・を着飾り、また、それを繰り返してゆく。
それが、堪らなく楽しいのかも知れない。
そんな人生なのだ。
0
59: (地図に無い場所) 2024/03/10(日) 18:05:51.74 ID:zsVnaAbD
花陽「……」
花陽「！」
花陽「よく見たら、コレ……」
花陽「 ，だ」
【終わり】
花陽「！」
花陽「よく見たら、コレ……」
花陽「 ，だ」
【終わり】
0
60: (地図に無い場所) 2024/03/10(日) 18:06:03.40 ID:zsVnaAbD
お粗末さまでした。
0
64: (みかか) 2024/03/10(日) 19:53:36.35 ID:qT+9t9/h
世界詞のﾊﾉｹ
0
75: (やわらか銀行) 2024/03/11(月) 15:16:17.81 ID:5PyUu58S
乙
哲学的だな
哲学的だな
0
74: (茸) 2024/03/11(月) 12:41:56.73 ID:tH8+a4bt
意味深な話だった
引用元: https://nozomi.2ch.sc/test/read.cgi/lovelive/1710056283/