【SS】きな子「CEOに学ぶ！ っす！」【ラブライブ！スーパースター!!】

～結ヶ丘女子、中庭～

夏美「オ～ニナッ

きな子「CEO！」

夏美「にょわはっ！？　びっくりするから急に話しかけないでくださいの！」

きな子「す、すまねぇっす！　実はCEOに相談したいことがあって…」

夏美「その呼び方…まぁいいですの、手短にお願いしますの」

きな子「実はきな子、この前Liella!…この学校のスクールアイドル部に入ったんす」

夏美「スクールアイドル…そういえばこの前コメントでこの学校のスクールアイドルがどうとか書かれてましたの」
　

きな子「スクールアイドルは自分から人に見せに行くものだから、見せ方も研究した方がいいと先輩から教わったっす。でもきな子、そういうのはよくわからなくて…」

夏美「まぁ、見るからに…」

きな子「それで、いつも動画とか写真を撮ってるCEOならそういうことにも詳しいんじゃないかと思って！」

夏美「その態度には感心しますが、まずは人の話を聞くところから始めますの…CEOじゃなくて夏美ですの」

きな子「じゃあ夏美ちゃん！　教えてくれないっすか！？」

夏美「…教えること自体は構いませんが、当然対価は用意してますの？」

きな子「へ？」
　

夏美「まさかタダで教えてもらおうだなんて思ってたんですの？　マニーを貰えるならそれが一番ですが、まぁクラスメイトとして情をかけるなら相応のものでも構いませんの」

きな子「え、えぇ～…きな子お金はあんまり持ってなくて…あ、さっき購買で買った結ヶ丘名物のカルボナーラパンはどうっすか？　最近ハマってるんすよ！」

夏美「え、この学校そんな変なのが名物なんですの？　購買行かないから知りませんでしたの…」

きな子「結構美味しいっすよ、よければ半分どうぞっす」ﾓｷﾞｯ

夏美「どうも、あむっ……確かにゲテモノ惣菜パンにしてはわりとイケる…」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

きな子「お友達と食べるといつもより美味しいっすね～♪」ﾓｸﾞﾓｸﾞ
　

夏美「…まぁ、案外美味しかったですし？　カルボナーラパン半分くらいのことは教えてあげてもいいですの」

きな子「わぁ、ありがとうっす！　基礎から全部叩き込んでほしいっす！」

夏美「ならば、まずはすべての基本から！　桜小路さん、笑顔！」

きな子「は、はいっす！」ﾆﾍ…

夏美「…下手くそ」

きな子「うぅ～、そんな急に言われてもできないっすよ～…」

夏美「アイドルが笑顔の一つできなくてどうするんですの！？　自分が笑ってるときの顔を思い出して！」

きな子「こ、こんな感じっすか！」ﾆﾏ…

夏美「絶対違う！　なんか気色悪いですの！」
　

きな子「難しいっす～…夏美ちゃんはできるんすか…？」

夏美「……オ～ニナッツ～！　チャンネル登録と高評価、よろしくですの～！」ﾆｯｺﾘ

きな子「わ、ゼロから一瞬でにっこり笑顔に！　どうやってるんすか！？」

夏美「そんなもん慣れですの。よっぽど表情の硬い人でもなければ嬉しいとか面白いとかで笑うでしょ？　だから最初はいつもの自分の笑顔を思い出すのが早いんですの」

きな子「なるほど、じゃあ昨日見たお笑いの動画を思い出すっす…」

夏美「お好きに」

きな子「しゃがんで立つ！」ｼｭｯﾊﾞｯ

夏美「えっどうしたんですの急に…」
　

きな子「えへへ、夏美ちゃんがツッコんでくれたっす～」ﾆｺﾘ

夏美「あ…！」ﾊﾟｼｬｯ

きな子「わっ、急に撮られると恥ずかしいっすよ！」

夏美「ご、ごめんなさい…でも…すごくいい笑顔ですの」ｽｯ

きな子「…！　きな子、こんなに綺麗に笑えてたっすか！？」

夏美「この一瞬で画像加工なんてできませんの。これは正真正銘、あなたの笑顔ですの！」

きな子「わぁ…！　夏美ちゃんのおかげっす！　本当にありがとうっす！」

夏美「でもこれがゴールではありませんの。目標はこの笑顔をいつでも自然に出せるようになること！」
　

きな子「そうっすね…笑顔、笑顔…！」

夏美「そんな身構えたら笑顔も固くなりますの。せっかくだし実践してみますの！」

きな子「さ、早速っすか！？」

夏美「もちろん！　SNS用の短い動画にゲスト出演してもらいますの！」

きな子「あわわ…心の準備が～…！」

夏美「時はマニーなり！　カメラに注目ですの、3､2……」ﾋﾟｯ

夏美「オ～ニナッツ～！　今日は結ヶ丘スクールアイドル部、Liella!のメンバーである桜小路きな子さんをゲストにお迎えしてますの～！」

きな子「こ、こんにちはっす！　夏美ちゃん、ここからどうすれば…」

夏美「ん～…じゃあオニナッツチャンネルの挨拶をしてもらいますの！」
　

きな子「えーっと…お、おーになっつー…」

夏美「む、声が小さいですの！　お腹から声を出して！」

きな子「お、おーになっつー！」

夏美「そうですの、次は抑揚！」

きな子「オーニナッツー！」

夏美「もっと！　笑顔も意識して！」

きな子「オ～ニナッツ～！！」

夏美「その調子！　手の振りも付けてみますの！」

きな子「オ～ニナッツ～！！」

夏美「完璧！　最後は一緒に？」
　

きななつ『オ～ニナッツ～！！』

夏美「上出来ですの、桜小路さん！」

きな子「わー！　やったっすよCEOー！」ﾀﾞｷｯ

夏美「ちょ、だから夏美でいいって！！」


メイ「…なにやってんだ？　あの二人」

四季「へんなの」

メイ「あんまお前には言われたくねぇだろうな…」
　

～次の日～

きな子「夏美ちゃん、お弁当のおかずあげるからまたいろいろ教えてほしいっす！」

夏美（懐かれた…）

おわり。
　

Goリス～科学室のふたりまでの間を意識して書きました
あとヤーレンズのボケで一番好きなのは「滅ぼしちゃおっかな♪」です
　

かわいい
　

ほっこりした　おつおつ
　

かわええ～