0
1: ◆Gc7hYPBe★ 2025/05/04(日) 18:36:01 ID:???Sd
微ホラー注意
栞子「何ですか。今日はやけにお腹が空きます」
栞子「ぐうぐう鳴ってます。けどお小遣いが2000円しかありません」
栞子「とりあえず学食でステーキを食べましょう!」
~食堂~
栞子「ステーキ下さい」
「はい。焼くから少し待っててね」
栞子「(焼く…当然か)」
栞子「(けど何でしょう。焼かない方が今日は美味しそうに見えます)」
栞子「すみません。そのままで大丈夫です」
「はい?」
栞子「何ですか。今日はやけにお腹が空きます」
栞子「ぐうぐう鳴ってます。けどお小遣いが2000円しかありません」
栞子「とりあえず学食でステーキを食べましょう!」
~食堂~
栞子「ステーキ下さい」
「はい。焼くから少し待っててね」
栞子「(焼く…当然か)」
栞子「(けど何でしょう。焼かない方が今日は美味しそうに見えます)」
栞子「すみません。そのままで大丈夫です」
「はい?」
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2: ◆Gc7hYPBe★ 2025/05/04(日) 18:36:28 ID:???Sd
栞子「……」ガシッ
「ちょっ!」
栞子「がちゅ!!がちゅがちゅ!!!」
栞子「モキュモキュモキュ」
栞子「ゴクン」
栞子「お、美味しい……!こんな美味しいお肉は初めてです」
栞子「何処の肉ですかこれ?」
「さ、佐賀ですぅ!」
栞子「生肉の方が美味しいではありませんか……」
「ちょっ!」
栞子「がちゅ!!がちゅがちゅ!!!」
栞子「モキュモキュモキュ」
栞子「ゴクン」
栞子「お、美味しい……!こんな美味しいお肉は初めてです」
栞子「何処の肉ですかこれ?」
「さ、佐賀ですぅ!」
栞子「生肉の方が美味しいではありませんか……」
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3: ◆Gc7hYPBe★ 2025/05/04(日) 18:37:01 ID:???Sd
~1時間後~
栞子「おかしい。先ほどステーキを食べたのにまたお腹が空いてきた」
栞子「どうしてしまったのですか私は」
栞子「家に帰りましょうか……」
~三船家~
「グチュガチュガチュ………」
薫子「何の音だ……?」
薫子「……?」ヒョコ
栞子「ガチュガチュ!!!」
薫子「うわぁ!?何やってんの栞子!!」
栞子「お、お腹が空いて……」
薫子「だからって生肉食べる事ないでしょう!」
栞子「………渇くんです」
薫子「へ?」
栞子「なぜだか分かりませんがお肉を食べないと落ち着かないのです!」
薫子「……」
栞子「おかしい。先ほどステーキを食べたのにまたお腹が空いてきた」
栞子「どうしてしまったのですか私は」
栞子「家に帰りましょうか……」
~三船家~
「グチュガチュガチュ………」
薫子「何の音だ……?」
薫子「……?」ヒョコ
栞子「ガチュガチュ!!!」
薫子「うわぁ!?何やってんの栞子!!」
栞子「お、お腹が空いて……」
薫子「だからって生肉食べる事ないでしょう!」
栞子「………渇くんです」
薫子「へ?」
栞子「なぜだか分かりませんがお肉を食べないと落ち着かないのです!」
薫子「……」
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4: ◆Gc7hYPBe★ 2025/05/04(日) 18:37:30 ID:???Sd
薫子「ついに栞子もその時が来たのね」
栞子「?」
薫子「三船家に生まれた女の中でも牙が生えてる子は吸血鬼の特性を持つの」
栞子「姉さん。厨二病ですか?」
薫子「真面目に聞きなさい。なら生肉を食べて平気なあなたをどう説明するの?」
栞子「……」
薫子「その渇きは生肉をいくら食べても抑えられないでしょうね」
栞子「ならどうすれば……」
薫子「美少女の生き血を飲めばしばらくは抑えられるわ」
栞子「ーー!」
薫子「あなたを虹ヶ咲学園に入れた甲斐があった……」
栞子「どういう意味ですか?」
栞子「?」
薫子「三船家に生まれた女の中でも牙が生えてる子は吸血鬼の特性を持つの」
栞子「姉さん。厨二病ですか?」
薫子「真面目に聞きなさい。なら生肉を食べて平気なあなたをどう説明するの?」
栞子「……」
薫子「その渇きは生肉をいくら食べても抑えられないでしょうね」
栞子「ならどうすれば……」
薫子「美少女の生き血を飲めばしばらくは抑えられるわ」
栞子「ーー!」
薫子「あなたを虹ヶ咲学園に入れた甲斐があった……」
栞子「どういう意味ですか?」
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5: ◆Gc7hYPBe★ 2025/05/04(日) 18:38:10 ID:???Sd
薫子「虹学は学校というには異常に広いと思わない?」
栞子「えぇ。生徒の数も日本一らしいですね」
薫子「その癖に女子高。校内にある監視カメラの数も広さに対して少なすぎる。この理由が分かる?」
栞子「まさか……」
薫子「三船家が女の子を喰いやすくするためよ」
栞子「バカな!そんなの学校側に何のメリットがあるのですか!?」
薫子「そもそも虹ヶ咲学園は三船家とランジュの家が共同で設立したのよ」
栞子「!」
薫子「三船家が生き血を得やすくするためにね。校内で人が消えても警察は失踪として処理する……そういう関係性が続いていた」
栞子「そんな……!」
栞子「えぇ。生徒の数も日本一らしいですね」
薫子「その癖に女子高。校内にある監視カメラの数も広さに対して少なすぎる。この理由が分かる?」
栞子「まさか……」
薫子「三船家が女の子を喰いやすくするためよ」
栞子「バカな!そんなの学校側に何のメリットがあるのですか!?」
薫子「そもそも虹ヶ咲学園は三船家とランジュの家が共同で設立したのよ」
栞子「!」
薫子「三船家が生き血を得やすくするためにね。校内で人が消えても警察は失踪として処理する……そういう関係性が続いていた」
栞子「そんな……!」
0
6: ◆Gc7hYPBe★ 2025/05/04(日) 18:39:21 ID:???Sd
薫子「私も在学中は数人食べたわ。まぁ虹学の生徒ではなかったけどね」
栞子「!?」
薫子「けど大人になるにつれ渇きは無くなっていく。あなたも耐えられなくなったら生徒を襲いなさい」
栞子「ふ、ふざけないでください!私は生徒会長ですよ、そんなこと……」
薫子「以前までのあなたなら私が人を食べた話をした瞬間にビンタして警察に突き出していたでしょうね」
栞子「!!」
薫子「吸血鬼としての本能があなたをそうさせない。血を飲みたい欲求には抗えない」
栞子「それなら許可を取って輸血してもらえばいいじゃないですか」
薫子「いいえ。それでは渇きはおさまらない。抵抗する少女の肉を食い破り血を啜らないと本能は満たされない」
栞子「それでも私はそんな事しません!大人になるまで耐えて見せます……!」
薫子「私もそれを願っているわ。……頑張ってね」
栞子「!?」
薫子「けど大人になるにつれ渇きは無くなっていく。あなたも耐えられなくなったら生徒を襲いなさい」
栞子「ふ、ふざけないでください!私は生徒会長ですよ、そんなこと……」
薫子「以前までのあなたなら私が人を食べた話をした瞬間にビンタして警察に突き出していたでしょうね」
栞子「!!」
薫子「吸血鬼としての本能があなたをそうさせない。血を飲みたい欲求には抗えない」
栞子「それなら許可を取って輸血してもらえばいいじゃないですか」
薫子「いいえ。それでは渇きはおさまらない。抵抗する少女の肉を食い破り血を啜らないと本能は満たされない」
栞子「それでも私はそんな事しません!大人になるまで耐えて見せます……!」
薫子「私もそれを願っているわ。……頑張ってね」
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7: ◆Gc7hYPBe★ 2025/05/04(日) 18:45:52 ID:???Sd
~次の日~
栞子「いくら肉を食べても満たされない。体重も全く増えない。……自分の体が怖いです」
かすみ「しお子おはよー!」
栞子「ッッッ!!?」ドクン
栞子「(かすみさん……毎日見ているかすみさん)」
栞子「(こんなに可愛かったか?)」
栞子「(肌も綺麗……あぁ、なんて)」
栞子「(お・い・し・そ・う・な)」
栞子「っぅるがぁぁぁ!!!」
かすみ「しお子!?」
栞子は理性を失いそうになるが自分の腹を爪で血が出るほどつねり蹲った。
かすみ「ちょっとしお子、大丈夫!?」
栞子「近づくなぁ!!!」
かすみ「っっ!!」ビクッ
栞子「すみません……早く教室に行ってください。遅刻しますよ……」
栞子「いくら肉を食べても満たされない。体重も全く増えない。……自分の体が怖いです」
かすみ「しお子おはよー!」
栞子「ッッッ!!?」ドクン
栞子「(かすみさん……毎日見ているかすみさん)」
栞子「(こんなに可愛かったか?)」
栞子「(肌も綺麗……あぁ、なんて)」
栞子「(お・い・し・そ・う・な)」
栞子「っぅるがぁぁぁ!!!」
かすみ「しお子!?」
栞子は理性を失いそうになるが自分の腹を爪で血が出るほどつねり蹲った。
かすみ「ちょっとしお子、大丈夫!?」
栞子「近づくなぁ!!!」
かすみ「っっ!!」ビクッ
栞子「すみません……早く教室に行ってください。遅刻しますよ……」
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9: ◆Gc7hYPBe★ 2025/05/04(日) 19:06:37 ID:???Sd
栞子「おはようございます」ガララ
「おはよー栞子ちゃん!」
「生徒会長おっすー」
栞子「(皆さん…よく見ると容姿が整っている。まさかこれも三船家が仕組んでいるのですか?)」
栞子「(だが幸い先ほどのかすみさん程ではない。今のところは普通に授業は受けられる……)」
栞子「今のところは、ですが……」
「おはよー栞子ちゃん!」
「生徒会長おっすー」
栞子「(皆さん…よく見ると容姿が整っている。まさかこれも三船家が仕組んでいるのですか?)」
栞子「(だが幸い先ほどのかすみさん程ではない。今のところは普通に授業は受けられる……)」
栞子「今のところは、ですが……」
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10: ◆Gc7hYPBe★ 2025/05/04(日) 19:07:10 ID:???Sd
~昼休み~
薫子「ほら、菌たっぷりの豚肉取ってきてあげたよ」
栞子「ありがとうございます」
薫子「吸血鬼の本能が開花してからの初めての1日だけどどう?」
栞子「可愛い子を見ただけで涎が出そうになります。特に朝のかすみさんはギリギリでした…もう少しで襲うところでしたよ」
薫子「そっか。結構、いやかなり進行が早いね」
栞子「同好会はしばらく休止した方がいいですね」
薫子「……」
薫子「ほら、菌たっぷりの豚肉取ってきてあげたよ」
栞子「ありがとうございます」
薫子「吸血鬼の本能が開花してからの初めての1日だけどどう?」
栞子「可愛い子を見ただけで涎が出そうになります。特に朝のかすみさんはギリギリでした…もう少しで襲うところでしたよ」
薫子「そっか。結構、いやかなり進行が早いね」
栞子「同好会はしばらく休止した方がいいですね」
薫子「……」
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11: ◆Gc7hYPBe★ 2025/05/04(日) 19:16:22 ID:???Sd
薫子「これあげる」
栞子「何ですかこれ?」
薫子「とびきりの美少女の『ガム』」
栞子「っ!?」ゾクッ
薫子「仕入元は聞かないで。これを口に含んで噛んでる間は私はかなり和らいでた……それでも結局耐えられなかったけど」
薫子「最初はこのガム噛んでおけばなんとか耐えられると思う。同好会休止するかは一回行ってみて決めたら?」
栞子「姉さん。いつもならこのガムについてもっと問いただしていますが今は感謝している自分がいる」
栞子「ありがたく頂きます」
薫子「うん!」
栞子「何ですかこれ?」
薫子「とびきりの美少女の『ガム』」
栞子「っ!?」ゾクッ
薫子「仕入元は聞かないで。これを口に含んで噛んでる間は私はかなり和らいでた……それでも結局耐えられなかったけど」
薫子「最初はこのガム噛んでおけばなんとか耐えられると思う。同好会休止するかは一回行ってみて決めたら?」
栞子「姉さん。いつもならこのガムについてもっと問いただしていますが今は感謝している自分がいる」
栞子「ありがたく頂きます」
薫子「うん!」
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~放課後~
栞子「(一旦噛まずに様子を見て見たかったのですが……)」
栞子「(扉の前から彼女らの声を聞くだけで理性を失いそうになる。さっきのガムを噛んでおこう)」カミカミ
栞子「(何て濃厚な血の味。……想像したくないがこのガム一個につき一つの人命が失われているのかもしれない)」
栞子「……これなら大丈夫」ガチャ
エマ「あ、栞子ちゃんお疲れー!」
果林「今日は遅かったわね」
栞子「は、はい!少し生徒会の仕事があって……」
栞子「(大丈夫、大丈夫……)」
12: ◆Gc7hYPBe★ 2025/05/04(日) 19:20:37 ID:???Sd
~放課後~
栞子「(一旦噛まずに様子を見て見たかったのですが……)」
栞子「(扉の前から彼女らの声を聞くだけで理性を失いそうになる。さっきのガムを噛んでおこう)」カミカミ
栞子「(何て濃厚な血の味。……想像したくないがこのガム一個につき一つの人命が失われているのかもしれない)」
栞子「……これなら大丈夫」ガチャ
エマ「あ、栞子ちゃんお疲れー!」
果林「今日は遅かったわね」
栞子「は、はい!少し生徒会の仕事があって……」
栞子「(大丈夫、大丈夫……)」
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13: ◆Gc7hYPBe★ 2025/05/04(日) 19:24:00 ID:???Sd
かすみ「あ、しお子……」ガチャ
栞子「かすみさん……」
栞子「け、今朝はすみませんでした!少し気が立ってて……」
かすみ「!」
かすみ「うん、私は気にしてないよ。けど何か困ってることがあるなら部長のかすみんに相談してね!」
栞子「……」
果林「なに、何かあったの?」
エマ「もしかして喧嘩……?」
かすみ「何でもありませんよー!」
栞子「……」
栞子「かすみさん……」
栞子「け、今朝はすみませんでした!少し気が立ってて……」
かすみ「!」
かすみ「うん、私は気にしてないよ。けど何か困ってることがあるなら部長のかすみんに相談してね!」
栞子「……」
果林「なに、何かあったの?」
エマ「もしかして喧嘩……?」
かすみ「何でもありませんよー!」
栞子「……」
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~三船家~
かすみ『何か困ってることがあるなら部長のかすみんに相談してね!』
栞子「相談できるわけないでしょう!!こんなこと……」
薫子「栞子ー?」
栞子「あ、姉さん……」
薫子「1日目が終わったけどどうだった?」
栞子「ガムのおかげで同好会でも活動できました。時たま『疼き』はありますけど」
薫子「ガムも無限にあるわけじゃないから本当にやばい時にしか噛んじゃダメよ」
薫子「その他も色々サポートするから何かあったら言ってね」
栞子「ありがとう、姉さん」
14: ◆Gc7hYPBe★ 2025/05/04(日) 19:28:18 ID:???Sd
~三船家~
かすみ『何か困ってることがあるなら部長のかすみんに相談してね!』
栞子「相談できるわけないでしょう!!こんなこと……」
薫子「栞子ー?」
栞子「あ、姉さん……」
薫子「1日目が終わったけどどうだった?」
栞子「ガムのおかげで同好会でも活動できました。時たま『疼き』はありますけど」
薫子「ガムも無限にあるわけじゃないから本当にやばい時にしか噛んじゃダメよ」
薫子「その他も色々サポートするから何かあったら言ってね」
栞子「ありがとう、姉さん」
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20: ◆Gc7hYPBe★ 2025/05/04(日) 23:45:34 ID:???00
薫子「今日のご飯は栞子だけ『~神戸牛の生肉バジルを添えて~』らしいわ」
栞子「あ、ありがとうございます」
栞子「私は今から宿題と予習をします。ご飯ができたら呼んでください」
薫子「はいよ」
三船母「……」
薫子「おや、お母さんどうしたのかな。盗み聞きとは感心しないなー」
三船母「なぜまだ同好会に参加させているの?さっさと辞めさせて自由に生徒を襲わせた方があの子のためよ。下手に我慢させてたら爆発した時が怖いの」
栞子「あ、ありがとうございます」
栞子「私は今から宿題と予習をします。ご飯ができたら呼んでください」
薫子「はいよ」
三船母「……」
薫子「おや、お母さんどうしたのかな。盗み聞きとは感心しないなー」
三船母「なぜまだ同好会に参加させているの?さっさと辞めさせて自由に生徒を襲わせた方があの子のためよ。下手に我慢させてたら爆発した時が怖いの」
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21: ◆Gc7hYPBe★ 2025/05/04(日) 23:46:06 ID:???00
薫子「栞子が人を食べたくないと言っているんだよ。あの子は人間としての感情の方が大きいの」
薫子「それに同好会はあの子の今の居場所だからね。スクールアイドルとして輝ける場所。それを簡単に…」
三船母「それって自分の叶えられなかった夢をあの子に押し付けてるだけじゃない?」
薫子「……言ってくれるね。そんなつもりは微塵も無いけどな」
薫子「私は姉としてあの子の意見を尊重してあげたい」
三船母「我慢のしすぎで校外で人を襲う事にならないと良いですけどね。あと人肉ガムはあなたに請求しますから」
薫子「……はいよ」
薫子「それに同好会はあの子の今の居場所だからね。スクールアイドルとして輝ける場所。それを簡単に…」
三船母「それって自分の叶えられなかった夢をあの子に押し付けてるだけじゃない?」
薫子「……言ってくれるね。そんなつもりは微塵も無いけどな」
薫子「私は姉としてあの子の意見を尊重してあげたい」
三船母「我慢のしすぎで校外で人を襲う事にならないと良いですけどね。あと人肉ガムはあなたに請求しますから」
薫子「……はいよ」
0
翌朝
栞子「清々しい朝のはずなのに太陽の光がやけに鬱陶しいですね」
栞子「けど今日は昨日より渇きが少ない。ガムのお世話にならずに済みそうです!」
~学校~
「おはよー!」
「おはよっす!」
栞子「おはようございます」
かすみ「しーおーこ!」ピョンピョン
栞子「かすみさん!」
かすみ「おっはよう!ねぇ、しお子。今日空いてる?」
栞子「(……)おはようございます。放課後ですか?特に予定はありませんが」
かすみ「良かった!ならかすみんと一緒にアクアシティ行こうよ!」
23: ◆Gc7hYPBe★ 2025/05/05(月) 09:11:28 ID:???Sd
翌朝
栞子「清々しい朝のはずなのに太陽の光がやけに鬱陶しいですね」
栞子「けど今日は昨日より渇きが少ない。ガムのお世話にならずに済みそうです!」
~学校~
「おはよー!」
「おはよっす!」
栞子「おはようございます」
かすみ「しーおーこ!」ピョンピョン
栞子「かすみさん!」
かすみ「おっはよう!ねぇ、しお子。今日空いてる?」
栞子「(……)おはようございます。放課後ですか?特に予定はありませんが」
かすみ「良かった!ならかすみんと一緒にアクアシティ行こうよ!」
0
24: ◆Gc7hYPBe★ 2025/05/05(月) 09:18:40 ID:???Sd
栞子「……(今日はかすみさんを見てもそこまで疼きは無い。大丈夫ですね)」
栞子「いいですよ」
かすみ「オッケー!じゃあ放課後しお子の教室に迎えに行くからね!」タッタッ
栞子「……大丈夫、ですよね」
~放課後~
栞子「(疼きも1日中無かった。このままいけば……)」
かすみ「しーおーこ!」ガララ
「あ!かすみんじゃん」
「今日も可愛いねー!何か用事?」
かすみ「えへへ、ありがとうございます!しお子を攫いに来たのです!」ガシッ
かすみは栞子の白い手を力強く握った。
栞子「っっ!?」ドクン
かすみ「ほら行くよー!」
栞子「ま、待ってください!」
「あはは、良いカップルじゃん。いってらー!」
栞子「いいですよ」
かすみ「オッケー!じゃあ放課後しお子の教室に迎えに行くからね!」タッタッ
栞子「……大丈夫、ですよね」
~放課後~
栞子「(疼きも1日中無かった。このままいけば……)」
かすみ「しーおーこ!」ガララ
「あ!かすみんじゃん」
「今日も可愛いねー!何か用事?」
かすみ「えへへ、ありがとうございます!しお子を攫いに来たのです!」ガシッ
かすみは栞子の白い手を力強く握った。
栞子「っっ!?」ドクン
かすみ「ほら行くよー!」
栞子「ま、待ってください!」
「あはは、良いカップルじゃん。いってらー!」
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25: ◆Gc7hYPBe★ 2025/05/05(月) 09:24:04 ID:???Sd
栞子「(やばいやばいやばいです!触れられた瞬間疼きが戻ってきた!)」
栞子「かすみさん!離してください!!」
かすみ「ごめんごめん」
栞子「もう……で、しずくさんや璃奈さんはどこに?」
かすみ「いないよ?」
栞子「へ?」
かすみ「今日はかすみんとしお子のデートだからね!」
栞子「2人きり……」
かすみ「今日はいっぱい楽しんでもらうからね!」
栞子「かすみさん!離してください!!」
かすみ「ごめんごめん」
栞子「もう……で、しずくさんや璃奈さんはどこに?」
かすみ「いないよ?」
栞子「へ?」
かすみ「今日はかすみんとしお子のデートだからね!」
栞子「2人きり……」
かすみ「今日はいっぱい楽しんでもらうからね!」
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30: ◆Gc7hYPBe★ 2025/05/05(月) 14:13:42 ID:???Sd
~アクアシティ プーマストア~
栞子「この服は練習着に適していますね」
かすみ「だね。けどこれ1万円越えだよ」
栞子「私のお小遣いでは手が届きそうにありません…」
かすみ「栞子の家財閥でしょ?お小遣い3000円て厳しいね」
栞子「お金の大切さを学ぶためです。苦痛に感じたことはありませんよ」
~C-pla(カプセルガチャ店)~
栞子「(この犬のカプセル可愛いですね)」
かすみ「……」
かすみ「よーし、かすみんこれやってみようかな」チャリン
栞子「!」
ガチャコン!
栞子「この服は練習着に適していますね」
かすみ「だね。けどこれ1万円越えだよ」
栞子「私のお小遣いでは手が届きそうにありません…」
かすみ「栞子の家財閥でしょ?お小遣い3000円て厳しいね」
栞子「お金の大切さを学ぶためです。苦痛に感じたことはありませんよ」
~C-pla(カプセルガチャ店)~
栞子「(この犬のカプセル可愛いですね)」
かすみ「……」
かすみ「よーし、かすみんこれやってみようかな」チャリン
栞子「!」
ガチャコン!
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31: ◆Gc7hYPBe★ 2025/05/05(月) 14:14:56 ID:???Sd
コロン
栞子「あ!(私の欲しいやつ……)」
かすみ「ふふ、じゃあこれをしお子にあげましょう~」
栞子「い、いいのですか!?」
かすみ「そのつもりで取ったし。落ち込んでるしお子にプレゼントだよ」
栞子「落ち込んでいる……そのように見えますか?」
かすみ「うん、昨日からいつものしお子じゃないみたい」
栞子「……」
かすみ「困ってる事があったら言って欲しいんだ。しお子にそんな顔して欲しくないよ」
栞子「………けど」
かすみ「言いたくないなら今は言わなくていいよ。抱えきれなくなったらかすみんに言ってくれたらいい」
栞子「はい、ありがとうございます」
~アクアシティ 自由の女神側~
かすみ「ここからの景色って最高に東京って感じするよね!」
栞子「同感です。海の向こうに広がるビル群に圧倒されますね」
かすみ「ねぇーしお子」
栞子「あ!(私の欲しいやつ……)」
かすみ「ふふ、じゃあこれをしお子にあげましょう~」
栞子「い、いいのですか!?」
かすみ「そのつもりで取ったし。落ち込んでるしお子にプレゼントだよ」
栞子「落ち込んでいる……そのように見えますか?」
かすみ「うん、昨日からいつものしお子じゃないみたい」
栞子「……」
かすみ「困ってる事があったら言って欲しいんだ。しお子にそんな顔して欲しくないよ」
栞子「………けど」
かすみ「言いたくないなら今は言わなくていいよ。抱えきれなくなったらかすみんに言ってくれたらいい」
栞子「はい、ありがとうございます」
~アクアシティ 自由の女神側~
かすみ「ここからの景色って最高に東京って感じするよね!」
栞子「同感です。海の向こうに広がるビル群に圧倒されますね」
かすみ「ねぇーしお子」
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32: ◆Gc7hYPBe★ 2025/05/05(月) 14:15:30 ID:???Sd
栞子「はい」
かすみ「スクールアイドルは楽しい?」
栞子「もちろんです。最初はなれるはずないと思っていましたがかすみさんや他の皆さんが手を差し伸べてくれたおかげで私は自分の本当にやりたいことに一歩を踏み出せました」
栞子「まだまだ未熟ですが精進していきたいと思っています」
かすみ「固いよしお子~!」ムニムニ
栞子「っ!?さ、触らないで下さい!」ペシ
頰を揉むかすみの手を払いのける栞子。
かすみ「あだっ!」
栞子「あ!ご、ごめんなさい。私はなんて事を……」
かすみ「大丈夫!けどこれでかすみん分かったよ」
かすみ「しお子は今触れられる事を極度に恐れている」
かすみ「スクールアイドルは楽しい?」
栞子「もちろんです。最初はなれるはずないと思っていましたがかすみさんや他の皆さんが手を差し伸べてくれたおかげで私は自分の本当にやりたいことに一歩を踏み出せました」
栞子「まだまだ未熟ですが精進していきたいと思っています」
かすみ「固いよしお子~!」ムニムニ
栞子「っ!?さ、触らないで下さい!」ペシ
頰を揉むかすみの手を払いのける栞子。
かすみ「あだっ!」
栞子「あ!ご、ごめんなさい。私はなんて事を……」
かすみ「大丈夫!けどこれでかすみん分かったよ」
かすみ「しお子は今触れられる事を極度に恐れている」
0
33: ◆Gc7hYPBe★ 2025/05/05(月) 14:25:20 ID:???Sd
栞子「………」
かすみ「同好会でも皆といつもより物理的に距離を取ってたよね。私と手を繋いだときもそう」
かすみ「………どうして?」
栞子「それは……」
栞子「(絶対言うべきじゃない。けどかすみさんなら受け入れてくれる?)」
栞子「(本音を言うと同好会の皆に隠し事なんてしたくない。心を楽にしたいと言う自分もいる)」
栞子「(私はどうしたら……)」
1言う
2言わない
>>35
かすみ「同好会でも皆といつもより物理的に距離を取ってたよね。私と手を繋いだときもそう」
かすみ「………どうして?」
栞子「それは……」
栞子「(絶対言うべきじゃない。けどかすみさんなら受け入れてくれる?)」
栞子「(本音を言うと同好会の皆に隠し事なんてしたくない。心を楽にしたいと言う自分もいる)」
栞子「(私はどうしたら……)」
1言う
2言わない
>>35
0
35: ◆WulqCE8v★ 2025/05/05(月) 14:43:18 ID:???Sr
言うんだ
かすみんなら解決してくれる
かすみんなら解決してくれる
0
38: ◆Gc7hYPBe★ 2025/05/05(月) 15:12:00 ID:???Sd
栞子「かすみさんには敵いませんね」
かすみ「!」
栞子「話します。私の身に何が起きているか……全てを」
・
・
・
栞子はここ2日に起きた出来事、三船家の事も話した。
薫子から貰ったガムのことも……。
栞子「軽蔑しますよね。本来なら三船家はこの世に存在してはいけないのです」
栞子「自〇も頭をよぎりました。けど吸血鬼としての本能がそれを許してはくれないのです」
かすみ「なるほどね。確かにかすみんが思っていたよりもだーいぶヘビーな内容だったよ」
かすみ「!」
栞子「話します。私の身に何が起きているか……全てを」
・
・
・
栞子はここ2日に起きた出来事、三船家の事も話した。
薫子から貰ったガムのことも……。
栞子「軽蔑しますよね。本来なら三船家はこの世に存在してはいけないのです」
栞子「自〇も頭をよぎりました。けど吸血鬼としての本能がそれを許してはくれないのです」
かすみ「なるほどね。確かにかすみんが思っていたよりもだーいぶヘビーな内容だったよ」
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39: ◆Gc7hYPBe★ 2025/05/05(月) 15:12:54 ID:???Sd
かすみ「けどさ」
栞子「!」
かすみ「私はしお子の口からそれを聞けて良かったと思ってる。きっとしお子が言ってくれなかったとしても私は自分で隠れて調べちゃいそうだし」
栞子「さっき『今は言わなくていい』とか言ってませんでしたか」
かすみ「触れられるのが嫌なんてとんでもない事が起きたんじゃないかと思ったんだよ。私たちも一応アイドルなんだし……」
栞子「あー……なるほど」
かすみ「大丈夫!私たちならしお子の症状に向き合えるよ!りな子の科学力とかランジュ先輩の人脈、私も動き回ってしお子が普通の生活を送れるようにサポートするからさ」
栞子「………ありがとうございます」
栞子「(あぁ、言って良かった)」
栞子「(ずっと鬱陶しかった緊張がじんわり解れていくのが分かる。やっぱり私の居場所はここなんだ)」
栞子「!」
かすみ「私はしお子の口からそれを聞けて良かったと思ってる。きっとしお子が言ってくれなかったとしても私は自分で隠れて調べちゃいそうだし」
栞子「さっき『今は言わなくていい』とか言ってませんでしたか」
かすみ「触れられるのが嫌なんてとんでもない事が起きたんじゃないかと思ったんだよ。私たちも一応アイドルなんだし……」
栞子「あー……なるほど」
かすみ「大丈夫!私たちならしお子の症状に向き合えるよ!りな子の科学力とかランジュ先輩の人脈、私も動き回ってしお子が普通の生活を送れるようにサポートするからさ」
栞子「………ありがとうございます」
栞子「(あぁ、言って良かった)」
栞子「(ずっと鬱陶しかった緊張がじんわり解れていくのが分かる。やっぱり私の居場所はここなんだ)」
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40: ◆Gc7hYPBe★ 2025/05/05(月) 15:18:19 ID:???Sd
~三船家~
栞子「ただいま姉さん」
薫子「なんか嬉しそうね。良い事あった?」
栞子「えぇ。吸血鬼の事をかすみさんに打ち明けられたんですよ」
薫子「は?あ、あんた言ったの!?」
栞子「大丈夫ですよ。かすみさんなら同好会内で話をまとめてくれるはずです」
薫子「にしても思い切りすぎよ!まぁ言ったもんはもう仕方ないか……」
栞子「姉さんだから話したんですよ。今日のお肉は何ですか?」
薫子「今日はオーストラリア産の牛肉よ」
栞子「ありがとうございます」タッタッタッ
薫子「はぁ~本当に大丈夫なんかね」
栞子「ただいま姉さん」
薫子「なんか嬉しそうね。良い事あった?」
栞子「えぇ。吸血鬼の事をかすみさんに打ち明けられたんですよ」
薫子「は?あ、あんた言ったの!?」
栞子「大丈夫ですよ。かすみさんなら同好会内で話をまとめてくれるはずです」
薫子「にしても思い切りすぎよ!まぁ言ったもんはもう仕方ないか……」
栞子「姉さんだから話したんですよ。今日のお肉は何ですか?」
薫子「今日はオーストラリア産の牛肉よ」
栞子「ありがとうございます」タッタッタッ
薫子「はぁ~本当に大丈夫なんかね」
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~次の日朝~
栞子「昨日に引き続き調子が良いです」
栞子「かすみさんに相談したおかげですね。学校に行きましょう」
~放課後部室前~
栞子「皆さんに周知されているのなら思い切って吸血鬼怖くないよアピールするべきでしょうか」
栞子「いや、実際他人を襲うかもしれないし……危険ではありますよね」
栞子「うーん……まぁいつも通り入りましょうか」
栞子「皆さんお疲れ様です」ガチャ
歩夢「あ、栞子ちゃんおはよう」
せつ菜「遅かったですね。生徒会のお仕事ですか?」
彼方「zzz」
ミア「hey、彼方寝すぎだよ」
栞子「え、えぇ」
41: ◆Gc7hYPBe★ 2025/05/05(月) 16:47:40 ID:???Sd
~次の日朝~
栞子「昨日に引き続き調子が良いです」
栞子「かすみさんに相談したおかげですね。学校に行きましょう」
~放課後部室前~
栞子「皆さんに周知されているのなら思い切って吸血鬼怖くないよアピールするべきでしょうか」
栞子「いや、実際他人を襲うかもしれないし……危険ではありますよね」
栞子「うーん……まぁいつも通り入りましょうか」
栞子「皆さんお疲れ様です」ガチャ
歩夢「あ、栞子ちゃんおはよう」
せつ菜「遅かったですね。生徒会のお仕事ですか?」
彼方「zzz」
ミア「hey、彼方寝すぎだよ」
栞子「え、えぇ」
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42: ◆Gc7hYPBe★ 2025/05/05(月) 16:48:16 ID:???Sd
栞子「(いつも通り……すぎる?まぁ昨日の今日ですもんね。まだ知らないのかも)」
栞子「かすみさんはまだなんですか?」
侑「そういえばいつも早いのにまだだね。それどころか一年組がまだ栞子ちゃんだけだよ」
歩夢「珍しいね~」
栞子「かすみさん……」
彼方「おやぁ?何だか恋焦がれてるような顔してる~?」ムクリ
栞子「なっ…彼方さん変な事言わないでください!」
ミア「全く…ようやく起きたか」
ピンポンパンポーン
『校内放送です。生徒会長は至急生徒会室に来てください』
栞子「私ですか?」
果林「大変ね生徒会長も」
栞子「いえ、皆さんで練習を始めといてください」
エマ「分かった。栞子ちゃんも頑張ってきてね」
栞子「はい、ありがとうございます」
栞子「かすみさんはまだなんですか?」
侑「そういえばいつも早いのにまだだね。それどころか一年組がまだ栞子ちゃんだけだよ」
歩夢「珍しいね~」
栞子「かすみさん……」
彼方「おやぁ?何だか恋焦がれてるような顔してる~?」ムクリ
栞子「なっ…彼方さん変な事言わないでください!」
ミア「全く…ようやく起きたか」
ピンポンパンポーン
『校内放送です。生徒会長は至急生徒会室に来てください』
栞子「私ですか?」
果林「大変ね生徒会長も」
栞子「いえ、皆さんで練習を始めといてください」
エマ「分かった。栞子ちゃんも頑張ってきてね」
栞子「はい、ありがとうございます」
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43: ◆Gc7hYPBe★ 2025/05/05(月) 17:33:10 ID:???Sd
~廊下~
栞子「先ほどの書類にもしかしたら不備があったのかも。いけませんね……集中しなくては」
栞子「……?生徒会室の前に誰かいますね」
栞子「あ、あなたは」
秘書「お久しぶりです栞子様」
栞子「ランジュのお母さんの秘書さんじゃないですか。どうしたんです?」
秘書「……何も聞かずにお入りください」
栞子「……?」
栞子「(何でしょう……何かに怯えているような)」
栞子「では失礼します」ガチャ
栞子「先ほどの書類にもしかしたら不備があったのかも。いけませんね……集中しなくては」
栞子「……?生徒会室の前に誰かいますね」
栞子「あ、あなたは」
秘書「お久しぶりです栞子様」
栞子「ランジュのお母さんの秘書さんじゃないですか。どうしたんです?」
秘書「……何も聞かずにお入りください」
栞子「……?」
栞子「(何でしょう……何かに怯えているような)」
栞子「では失礼します」ガチャ
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44: ◆Gc7hYPBe★ 2025/05/05(月) 17:33:37 ID:???Sd
ムワ…
栞子「!!??」
栞子が室内に入るといつもの生徒会室とは違う質感に息が詰まった。
血の匂いだ。
部屋中に漂う血の匂いが栞子の鼻腔を刺激する。
常人なら嫌悪する臭いであるが栞子は本能に逆らえず涎を垂らしてしまった。
栞子「あっがぁ!!ぐっ……!!」
栞子「(抑えろ…抑えろ……!!!)」
歯を食いしばり室内をもう一度見る。
執務机の後ろに大きな血溜まりができているのが遠目で確認できたため駆け足で近づく。
栞子「!!??」
栞子が室内に入るといつもの生徒会室とは違う質感に息が詰まった。
血の匂いだ。
部屋中に漂う血の匂いが栞子の鼻腔を刺激する。
常人なら嫌悪する臭いであるが栞子は本能に逆らえず涎を垂らしてしまった。
栞子「あっがぁ!!ぐっ……!!」
栞子「(抑えろ…抑えろ……!!!)」
歯を食いしばり室内をもう一度見る。
執務机の後ろに大きな血溜まりができているのが遠目で確認できたため駆け足で近づく。
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45: ◆Gc7hYPBe★ 2025/05/05(月) 17:34:08 ID:???Sd
栞子「一体何が……!?」
机にたどり着き、元凶を確認する栞子。
ソレを見た瞬間栞子は全身の細胞が一斉に「開花」するのを感じた。
かすみ「ヒュー…ヒュー……」カタカタ
栞子「かすみ……さん?」
昨日2人で楽しく遊び、悩みを打ち明けることのできた友人がそこに倒れていた。
まだ息はあるのか微かに目を開けている。
首元に大きな抉った後のようなものがあり、その傷跡が致死量の出血を促していた。
かすみ「し、お……こ」
机にたどり着き、元凶を確認する栞子。
ソレを見た瞬間栞子は全身の細胞が一斉に「開花」するのを感じた。
かすみ「ヒュー…ヒュー……」カタカタ
栞子「かすみ……さん?」
昨日2人で楽しく遊び、悩みを打ち明けることのできた友人がそこに倒れていた。
まだ息はあるのか微かに目を開けている。
首元に大きな抉った後のようなものがあり、その傷跡が致死量の出血を促していた。
かすみ「し、お……こ」
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46: ◆Gc7hYPBe★ 2025/05/05(月) 17:35:20 ID:???Sd
栞子「ぐるぁぁぁ!!!!」
栞子はまだ息のあるかすみに声をかけられた瞬間牙を剥き出しにして彼女に跨った。
栞子の中ではでは今すぐ救急車に電話してかすみを助けなければならない……そう思っていたが体の内から湧き上がる「かすみを食べたい」という欲求が津波のように押し寄せる。
栞子「はぁー…はぁー……!」
ポタポタ
栞子は涙を流しながら懸命に理性と本能を戦わせていた。
論理的思考などすでに機能していない。
涙と涎がかすみの顔に降り注ぐ。
かすみは暫く栞子の必死な顔を覇気のない顔で眺めていたが、口角を少し上げて言葉を紡ぐ。
かすみ「>>48」
1化け物
2いいよ
栞子はまだ息のあるかすみに声をかけられた瞬間牙を剥き出しにして彼女に跨った。
栞子の中ではでは今すぐ救急車に電話してかすみを助けなければならない……そう思っていたが体の内から湧き上がる「かすみを食べたい」という欲求が津波のように押し寄せる。
栞子「はぁー…はぁー……!」
ポタポタ
栞子は涙を流しながら懸命に理性と本能を戦わせていた。
論理的思考などすでに機能していない。
涙と涎がかすみの顔に降り注ぐ。
かすみは暫く栞子の必死な顔を覇気のない顔で眺めていたが、口角を少し上げて言葉を紡ぐ。
かすみ「>>48」
1化け物
2いいよ
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48: ◆Qn3HnwDS★ 2025/05/05(月) 18:08:02 ID:???Sd
1
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50: ◆Gc7hYPBe★ 2025/05/05(月) 19:25:27 ID:???Sd
かすみ「ばけ……もの……が」
栞子「っっっ!!!」
栞子「がぁぁあぁあああああああぁぁあああああ!!!!!!!」
栞子はかすみの言葉に一瞬目を見開き絶叫する。
そしてかすみの抉れた首筋に噛みつき肉を食いちぎっていく。
ブチィ!!
グチィ!!
栞子「ジュル、ガチュガチュ!!」
栞子「っっっ!!!」
栞子「がぁぁあぁあああああああぁぁあああああ!!!!!!!」
栞子はかすみの言葉に一瞬目を見開き絶叫する。
そしてかすみの抉れた首筋に噛みつき肉を食いちぎっていく。
ブチィ!!
グチィ!!
栞子「ジュル、ガチュガチュ!!」
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51: ◆Gc7hYPBe★ 2025/05/05(月) 19:26:18 ID:???Sd
・
・
・
栞子「はぁ……はぁ………」
栞子「あぁ………うわああぁぁぁああぁああああああああああ!!!!!!!」
変わり果てたかすみ体の上で号泣する栞子。
とうとう人を、友人を食べてしまったというショック。
人を〇したというショック。
様々な思いが交錯して嗚咽が止まらない。
だが特に栞子を傷つけたのは……。
栞子「化け物、ですか。そうですよね、それ以外で形容できませんよね」
栞子「信じていたのに。かすみさんは私の苦しみを分かってくれる第一の友人だと思っていたのに」
昨日のかすみの言葉は嘘だったわけでは無いだろう。
かすみも栞子を本気で助けたいとは思っていたはずだ。
しかし結局はかすみも1人の女子高生。
かすみ自身の夢が理不尽にも潰えようとする瞬間にいつもの彼女の反応を期待するのは酷だろう。
栞子はそれを分かっていたが、それでも……。
栞子「あんな呪いの言葉を吐かないで欲しかった……!」
栞子「理不尽なのは分かってる。けど……」
パチパチパチパチ
栞子「!!」
・
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栞子「はぁ……はぁ………」
栞子「あぁ………うわああぁぁぁああぁああああああああああ!!!!!!!」
変わり果てたかすみ体の上で号泣する栞子。
とうとう人を、友人を食べてしまったというショック。
人を〇したというショック。
様々な思いが交錯して嗚咽が止まらない。
だが特に栞子を傷つけたのは……。
栞子「化け物、ですか。そうですよね、それ以外で形容できませんよね」
栞子「信じていたのに。かすみさんは私の苦しみを分かってくれる第一の友人だと思っていたのに」
昨日のかすみの言葉は嘘だったわけでは無いだろう。
かすみも栞子を本気で助けたいとは思っていたはずだ。
しかし結局はかすみも1人の女子高生。
かすみ自身の夢が理不尽にも潰えようとする瞬間にいつもの彼女の反応を期待するのは酷だろう。
栞子はそれを分かっていたが、それでも……。
栞子「あんな呪いの言葉を吐かないで欲しかった……!」
栞子「理不尽なのは分かってる。けど……」
パチパチパチパチ
栞子「!!」
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53: ◆Gc7hYPBe★ 2025/05/05(月) 21:57:20 ID:???00
後ろからの場違いな拍手が栞子を逆撫でる。
振り向くとよく見知った顔がそこにはあった。
ランジュ「おめでとう栞子!ようやく吸血鬼デビューね!」
栞子「は……ランジュ……?」
ランジュがかすみの死体を前にして満面の笑みで栞子を讃えた。
栞子「どういう事ですか」
ランジュ「あなたをここに呼び込んだのは私。かすみを半〇しにしたのも私」
栞子「な、な……」
ランジュ「全く、油断しすぎよ?昨日のかすみと栞子のデートずっと見てたけどあっさり吸血鬼の話をしたからビックリしちゃった」
栞子「なぜ……?」
栞子は呆然と呟く。
ランジュは対照的に饒舌に話し続ける。
振り向くとよく見知った顔がそこにはあった。
ランジュ「おめでとう栞子!ようやく吸血鬼デビューね!」
栞子「は……ランジュ……?」
ランジュがかすみの死体を前にして満面の笑みで栞子を讃えた。
栞子「どういう事ですか」
ランジュ「あなたをここに呼び込んだのは私。かすみを半〇しにしたのも私」
栞子「な、な……」
ランジュ「全く、油断しすぎよ?昨日のかすみと栞子のデートずっと見てたけどあっさり吸血鬼の話をしたからビックリしちゃった」
栞子「なぜ……?」
栞子は呆然と呟く。
ランジュは対照的に饒舌に話し続ける。
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ランジュ「色々疑問よね?無問題ラ!優しく解説してあげる」
ランジュ「そもそもこの学校は私の家と三船家が共同で設立したっていうのは知ってる?」
栞子「……はい。姉さんに聞きました」
ランジュ「三船家だけでも学校を建てる財力は十分あるわ。けどあえて鐘家と共同で設立した理由は……これよ」
ランジュはポケットから「人間の指」を取り出した。
そしてそれをスナックでも食べるかのように口に入れて咀嚼し始める。
栞子「まさか……」
ランジュ「私も吸血鬼の一種なの。あなたほど血に飢えてないけどね」
栞子「知りませんでした…そんな」
ランジュ「大きな家柄が二つも揃えば失踪事件程度揉み消せるのよ」
栞子「な、何故かすみさんを選んだんですか!?同好会の大切な仲間じゃ無いですか!」
54: ◆Gc7hYPBe★ 2025/05/05(月) 22:24:37 ID:???00
ランジュ「色々疑問よね?無問題ラ!優しく解説してあげる」
ランジュ「そもそもこの学校は私の家と三船家が共同で設立したっていうのは知ってる?」
栞子「……はい。姉さんに聞きました」
ランジュ「三船家だけでも学校を建てる財力は十分あるわ。けどあえて鐘家と共同で設立した理由は……これよ」
ランジュはポケットから「人間の指」を取り出した。
そしてそれをスナックでも食べるかのように口に入れて咀嚼し始める。
栞子「まさか……」
ランジュ「私も吸血鬼の一種なの。あなたほど血に飢えてないけどね」
栞子「知りませんでした…そんな」
ランジュ「大きな家柄が二つも揃えば失踪事件程度揉み消せるのよ」
栞子「な、何故かすみさんを選んだんですか!?同好会の大切な仲間じゃ無いですか!」
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55: ◆Gc7hYPBe★ 2025/05/05(月) 22:25:08 ID:???00
ランジュ「当然口封じのためよ。あのね、かすみが言わなくても他のメンバーが警察に言わない保証がどこにあるのよ。だから昨日かすみが家に帰る前に拉致したの」
栞子「そ、そんな……」
ランジュ「一年組が部室に来るのが遅かったのはかすみの失踪について教師に問い詰めていたから」
栞子「……」
ランジュ「それに分かったはずよ。昨日あんなにあなたに寄り添っていたかすみが死の際になんて言ったか覚えてるでしょ?」
栞子「えぇ……」
ランジュ「かすみは何も間違っていない。私たちは正真正銘の化け物なの。人の血を啜って喜ぶ化け物」
ランジュ「かすみを食べた時どう思った?」
栞子「そ、そんな……」
ランジュ「一年組が部室に来るのが遅かったのはかすみの失踪について教師に問い詰めていたから」
栞子「……」
ランジュ「それに分かったはずよ。昨日あんなにあなたに寄り添っていたかすみが死の際になんて言ったか覚えてるでしょ?」
栞子「えぇ……」
ランジュ「かすみは何も間違っていない。私たちは正真正銘の化け物なの。人の血を啜って喜ぶ化け物」
ランジュ「かすみを食べた時どう思った?」
0
56: ◆Gc7hYPBe★ 2025/05/05(月) 22:25:46 ID:???00
栞子「言いたくありません」
ランジュ「言って」
栞子「………」
栞子「……美味しい。また食べたいと思ってしまいました」
栞子「かすみさんを〇したのに。〇した瞬間からこの高揚感をまた味わいたいと思ってしまったのです……」ポロポロ
ランジュ「……泣きたくなるのも最初だけ。いずれ吸血鬼の本能がそれを凌駕してくれる」
ランジュ「栞子。私と一緒に地獄へ行きましょう」
栞子「……はい、ランジュ」
虹ヶ咲学園ではその後少女の失踪事件が相次いだが学校側は完全黙秘。マスコミも動くことはなかった。
同好会のメンバーは璃奈、果林、せつ菜、歩夢が失踪したため、会は自然消滅した。
終わり
ランジュ「言って」
栞子「………」
栞子「……美味しい。また食べたいと思ってしまいました」
栞子「かすみさんを〇したのに。〇した瞬間からこの高揚感をまた味わいたいと思ってしまったのです……」ポロポロ
ランジュ「……泣きたくなるのも最初だけ。いずれ吸血鬼の本能がそれを凌駕してくれる」
ランジュ「栞子。私と一緒に地獄へ行きましょう」
栞子「……はい、ランジュ」
虹ヶ咲学園ではその後少女の失踪事件が相次いだが学校側は完全黙秘。マスコミも動くことはなかった。
同好会のメンバーは璃奈、果林、せつ菜、歩夢が失踪したため、会は自然消滅した。
終わり
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58: ◆Gc7hYPBe★ 2025/05/05(月) 22:41:47 ID:???00
したらば4では他にもこんなの書いてるので良かったら読んでみてねノ
【SS】美里「今日は愛ちゃんに私の節約方法をお伝えします」
【SS】曜「むっつり千歌ちゃん」
【SS】ルビィ「ブルーロックには行きたくないよぉ!!」
【SS】ワイ「璃奈の表情を取り戻させたるで!」
【SS】侑「薫子先生がスパルタすぎる」
穂乃果「ビーバップホムスクール」
【SS】璃奈「できた。果林さんを梅田地下ダンジョンにワープさせる装置」
【SS】遥「ワイさんと付き合ってることをお姉ちゃんに報告するよ!」
【SS】善子「グラップラー曜!!」
【SS】美里「今日は愛ちゃんに私の節約方法をお伝えします」
【SS】曜「むっつり千歌ちゃん」
【SS】ルビィ「ブルーロックには行きたくないよぉ!!」
【SS】ワイ「璃奈の表情を取り戻させたるで!」
【SS】侑「薫子先生がスパルタすぎる」
穂乃果「ビーバップホムスクール」
【SS】璃奈「できた。果林さんを梅田地下ダンジョンにワープさせる装置」
【SS】遥「ワイさんと付き合ってることをお姉ちゃんに報告するよ!」
【SS】善子「グラップラー曜!!」
引用元: https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/anime/11224/1746351361/