【SSコンペ】侑「って、これパ　　じゃん！！」【ラブライブ！虹ヶ咲】

みんな「避難訓練？」

栞子「はい、放課後の部活中に火災が発生したという想定で行うことになっています。前の部長会で説明したのですが、皆さん聞いていないのですか？」

かすみ「ﾋｭ～ﾋｭ～」(鳴らない口笛)

しずく「もう、かすみさん。ちゃんと連絡しないとダメじゃない。」

かすみ「だって～、避難訓練なんて面倒くさいしすっかり忘れてたんだもん！！」

璃奈「しずくちゃんの迫真の演技期待している。」

しずく「うっ……ヒグッ……かすみさん……私たちを庇って……」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

かすみ「ええ、何か始まってるし、ていうかなんでかすみん死んでるの！？」ﾑｷｰｯ

一年生ズ「ワイワイガヤガヤ」
　

歩夢「そういえば、侑ちゃん小学校の頃に避難訓練すごい真面目にやって褒められたことあったよね。」

侑「あ……あったっけ……？そんなこと……あはは」ｽｯﾄﾎﾞｹ

せつ菜「子供の頃って、上靴で外出るのとか新鮮で、ついついはしゃいじゃいますよね。」

侑『そう、私には、避難訓練のたびに思い出す、誰にも言えない思い出がありました。』
　

～ゆうぽむ小学生時代～

ゆう「来週は歩夢んち泊まりに行くね！」

あゆむ「うん！じゃあまた明日ね。」ﾌﾘﾌﾘ

侑『この頃は毎週のようにお休みの日はどちらかの家に泊まりに行ってたんだ。あのときも、歩夢がうちに泊まりに来てたんだけど……。』

ゆう「あれ……？おかーさーん！歩夢、パンツ忘れてったー！」

侑ママ「あらあら、まあどうせまた泊まりに来るんだし、置いといたらいいわよ。それより侑、明日の学校の用意はもう終わったの？」

ゆう「まだ！やってくる！」
　

ゆう「♪明日は～国語～算数～、理科はいらなーい」ﾎﾟｲｯ

ゆう「あれ？何だこれ。」ﾋﾟﾗｯ

『避難訓練のお知らせ』

ゆう「あ！明日、避難訓練だった！おかーさーん！ハンカチ！」

侑ママ「はいはい、ランドセルに入れとくわよ。ていうか侑、あなたも女の子なんだしズボンで手拭いてないで毎日ハンカチ持っていきなさいよ。」

ゆう「えぇ～、面倒くさいよ。あ、もうすぐ9時だ。寝ないと。」ｽﾀｽﾀ
　

～翌日・小学校～

ｷｰﾝｺｰﾝｶｰﾝｺｰﾝ

あゆむ「侑ちゃん、今日は避難訓練だよ？ハンカチちゃんと持ってきた？」

ゆう「当たり前だよ。昨日お母さんに準備してもらったんだ～。」ｶﾞｻｺﾞｿ

ゆう『あれ、こんなハンカチ持ってたっけ……はっ！！これは！！』

ゆう「ちょっとトイレ行ってくる！！」ﾀﾞｯ

あゆむ「え？ちょっと侑ちゃん？もう避難訓練始まるよ？」
　

ﾊﾞﾀﾝ ｶﾞﾁｬ

ゆう『ふむ、カラフルなお花柄、それにピンクのリボン……』

ゆう「って、これパンツじゃん！！しかも歩夢の！！」

ゆう『どうしよう……よし、とりあえず小さく折り畳んで……』ﾀﾞﾗﾀﾞﾗ

ｼﾞﾘﾘﾘﾘ

『ただいま、理科室から火災が発生しました。全校生は、廊下に並んで避難を始めて下さい。』

ゆう「はっ、とりあえず教室に戻らないと！」
　

あゆむ「もう、侑ちゃん遅いよ！背の順だから私の前だよ。」

ゆう「う、うん……。」

先生「避難するときは、煙を吸わないようにハンカチで口元を覆うようにしましょう。」

ゆう『こ、これを……口に……』

あゆむ「侑ちゃん、早くしないとダメだよ？」

ゆう『ええい、ままよ！……うぅ、これじゃ、まるで変態さんだよ……とりあえず、歩夢に気付かれないようにしないと！！』
　

あゆむ「でも、火事なんて起きてないのにみんなで避難するのなんだかおかしいね。」ｸｽｸｽ

ゆう「そ、そうだね……」

あゆむ「うん？侑ちゃん具合良くないの？給食のコッペパン食べすぎた？」

ゆう「へぇっ！？ぱ、ぱんつ？」

あゆむ「え、何言ってるの？侑ちゃん。そういえば、もうすぐ遠足だね～。私動物園でパンダさん見るの楽しみだなあ。」

ゆう「パッ、ぱん……だ？」ﾀﾞﾗﾀﾞﾗ

ゆう『やばいやばい、どうしよう、もしかして気付いてるんじゃ……？』

あゆむ『侑ちゃん、何だか真剣なお顔。はっ……！？侑ちゃん、しっかり訓練して、本当に火事になったときに私を守ろうとしてくれてるんだ！かっこいい！』ｷﾗｷﾗ

※手に握りしめたパンツを気付かれないように頑張ってる顔です。

あゆむ「侑ちゃん……」ﾆｷﾞｯ

ゆう『ひっ……手を掴まれた！？逃さないぞってこと！？！？』
　

～校庭・避難訓練終わり～

先生「え～、皆さんが静かになるまで3分掛かりました。ちょっとみなさん、訓練だからってお喋りしすぎですよ。」

先生「それはそうと、高咲さん。」

ゆう「は、はい！？」

先生「今日はすごく真剣に取り組んでいるようでしたね。素晴らしいことです。皆さんも高咲さんを見習うように。」

ゆう「は、はは、あはは……。」

みんな「高咲すっげーな！」

あゆむ『さすが、私の侑ちゃん！』ｳｯﾄﾘ
　

侑『ちなみにパンツは無事に歩夢が泊まりに来たときにお返しできたんだけど、もちろん、避難訓練の日のことは秘密です。』

歩夢「みんなに褒められて、照れくさそうにしてる侑ちゃん可愛かったなあ。」

せつ菜「へえ、そんなことがあったんですね！！侑さんは真面目な子だったんですね！！」

侑「あはは、そうだっけ……」

侑『無論、このことは墓場まで持っていくつもりです。余談ですが、その後、体育の着替えなんかで、そのパンツを見ちゃったときは何かドキドキしたのを覚えています。』

おしまい
　

以上です。オチが即刻分かるからスレタイままで行くか本文書く時間と同じくらい迷った。
あと一週間、さらにコンペが盛り上がりますように。