【SS】侑「せつ菜ちゃんと付き合って1ヶ月も経つのにまだキスしてくれない……」【ラブライブ！虹ヶ咲】

代行ありがとうございます

※ゆうせつSSになります

侑「せつ菜ちゃん、話って何かな……？」

せつ菜「侑さん……！私の大好きを助けてくれた貴方の夢を、私にずっと隣で応援させてもらえませんか！？」

侑「えっ……それってつまり///」

せつ菜「…………告白のつもり、です///」

侑(嘘！？あのせつ菜ちゃんが、私の恋人に………！？)

侑「私でよければ勿論だよ！！！」

せつ菜「ほ、本当ですか！？」

侑「うん！これからよろしくね、せつ菜ちゃん！！」ﾀﾞｷｯ!

せつ菜「はい……よろしくお願いします///」

ーーーーーーーーーー

ーーーーー

～1ヶ月後～

侑(私は今、せつ菜ちゃんと付き合っています)

侑(交際を始めてから早くも1ヶ月が経ち、最初はアイドルとファンの関係だったせつ菜ちゃんと恋人として時間を過ごせているのは本当に幸せです)

侑(でも、そんな日々の中でせつ菜ちゃんに対する不満が一つだけあって…………)

侑「せつ菜ちゃん、キスしてもいい？」

せつ菜「あ、あの……そういうのはまだ………///」

侑「………させてくれないんだ」

せつ菜「ごめんなさい、まだ気持ちの整理が付かなくて……」

侑「えぇ～～まだ時間かかるの～！？」

侑(はぁ……今日もダメだったかぁ……)

侑(私がせつ菜ちゃんに唯一持ってる不満、それは……)


せつ菜「すみません、キスはもう少しだけ時間をください……！」


侑(そう！私から誘っても一向にキスをさせてくれないこと！！)

侑(実際いざ付き合っても彼女とそういった行為に踏み込めるのは時間が掛かるだろうなとは思っていたけど！！)

侑(もう1ヶ月も経過しているのにまだ一度もしたことがない！！一体いつまでその時を待てばいいのやら……)

侑(キスの段階でこんな有様じゃ更にその先なんて永遠に来ない気さえしてしまう………)

侑(だからと言って強いるような真似は絶対にしたくないし……うーん、もどかしい)

侑「そもそも最初に告白して来たのはせつ菜ちゃんの方じゃんっ！」

せつ菜「うっ////」

侑「あなたの夢をずっと隣で応援させて下さい！って」

せつ菜「それは……その///」

侑「あの時はせつ菜ちゃんと一歩進んだ関係になれるんだ！ってすごく嬉しかったんだけど……」

侑「私達、未だにキスとかそういったことはまだ出来てないよね……」

せつ菜「で、ですが！侑さんが大好きな私の思いは本物ですよ！！」

侑「なのになぁ～1ヶ月も経つのにまだキスしてくれないなんてなぁ～」

せつ菜「……すみません」

侑「ま、まぁ別に無理してまでやろうって話じゃないからね？私、いつでも待ってるからさ」

せつ菜「侑さん、本当にごめんなさい……」

侑「そう何度も謝られるとこっちも辛いよ」

せつ菜「うぅ……」

侑「じゃあもうこの話は終わり！今日はこれで勘弁してあげる！」ﾊｸﾞｼﾖ?

せつ菜「えっ///」

侑「これだったらいつもやってるし大丈夫でしょ？」

せつ菜「わ、わかりました///」

せつ菜「………/////」ﾀﾞｷｯ…!

侑「～♪」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

侑(ハグは普通に抵抗なくやってくれるんだよね……)

侑(まぁ友達同士でもするものではあるしキスとはレベルが全然違うか)

侑「焦ったりしなくて大丈夫だからね」

せつ菜「はい……」


侑(………とは言うものの)

侑(やっぱりせつ菜ちゃんとキスしたいなぁ)

侑(別にキスという行為そのものに対して強い願望がある訳じゃないけど……なんというか)

侑(未だにキスまで進めないせつ菜ちゃんの様子そのものにすごく引っ掛かっている感じ……かな)

侑(どうしても気になってしまう……私と恋人として踏み込めない物が彼女にあるのかどうか)

侑(何かしらの理由があるに違いない)

侑(恋人がキスを躊躇う理由……ちょっと調べてみようかな？)

ーーーーーーーーーー

ーーーーー

侑(さてと、適当にネットで検索してみますかね～)ｽﾏﾎﾎﾟﾁﾎﾟﾁ

『彼女』『キスしてくれない理由』

侑(こんなんで何かしらは出てくるでしょ)ﾎﾟﾁﾎﾟﾁ

侑(おっ、色んなサイトが出てきた……)

侑( ”原因はお相手のあなたにアリ！彼女がキスを拒む理由！！”………これ見てみるか)

侑「うーんとなになに………？」

侑「場所が悪い……ムードが感じられない……」

侑「匂いが気になるから……うわっ、これだったら随分と恥ずかしいし気になるヤツ……」

侑「匂いが原因か……そりゃ相手には伝えづらいよね……」

侑「うーん、でもハグとかはよくやるし現に今日もしたばっかだしなぁ……」

侑「それにこの前泊まった時なんか一緒のベッドで寝て………」

ーーーーーー

ーーー

侑「ううっ………やっぱり寒い………」ｶﾞｸｶﾞｸ

せつ菜「ここ最近の冷え込みは本当に酷いですね……」

侑「二人で同じ所に寝れば平気だと思ったんだけどなあ」

せつ菜「電気毛布とか湯たんぽだとかそう言った物を用意しておいた方が良かったですね……すみません」

侑「こうなったら……」ﾖｺﾑｷ…

せつ菜「侑さん？」

侑「えいっ！」ﾀﾞｷｯ!

せつ菜「！！？/////」

せつ菜「ちょっ……！！侑さんいきなり何を/////」

侑「せつ菜ちゃんの手っていつも暖かいからさ～こうして抱きしめてみたらもっと暖まれるんじゃないかと思って！」

せつ菜「わ、私は抱き枕じゃないですよ！ちょっと……////」

侑(あちゃ……これはスキンシップが少し激しすぎたかな？)

侑「ごめん、嫌だった？」

せつ菜「…………」ﾖｺﾑｷ

侑「ん？」

せつ菜「────だったら私も！」ﾀﾞｷｯ!

侑「！！？/////」

せつ菜「侑さんもとっても暖かいです……/////」

侑「せ、せつ菜ちゃん………/////」

侑(うわわわわわ！軽い気持ちで添い寝したらお互い抱きしめ合う状態にぃぃぃいい/////)

せつ菜「これなら寒さもへっちゃらですね♪」

侑(あぁ………私は幸せだなあ…………)

ーーーーーー

ーーー

侑「……なんてこともあったんだよねぇぐへへ/////」ﾆﾏｰ

侑(だから匂いが主な原因ではなさそうかな？)

侑(一応今度ブレスケアくらいは買っておこう……)

侑「うーんと他には～？」ｽﾏﾎﾎﾟﾁﾎﾟﾁ

侑「………え、何これ」

侑「頑なにキスをしてくれない理由は失恋の兆候かもしれません……！？」

侑「ちょ、嘘でしょ………関係性に冷めている……他に本命がいる！！？」

侑「生理的に受け付けない！！！？」

侑「ちょっと待ってよ！！！」

侑「何さこの記事は！！！！(全ギレ)」ﾃﾞｽｸﾊﾞﾝｯ!

侑「思うはずがないだろう！！！私のせつ菜ちゃんが！！！！！そんなことを！！！！！！」

＜ｺﾞﾝｯ!!!

侑「あっ……すいませーん………」

侑「さっきのは見なかったことにしよう」

侑「適当にあっちこっち探した結果それっぽいのは……」

『キス自体に嫌悪感を持っている』

侑「やっぱりこれになるのかな～……」

侑「ふむふむ………キス自体にマイナスイメージを持っている相手には純愛を描いた恋愛映画を一緒に観てイメージを払拭することも効果的………」

侑「映画かぁ……恋愛映画って時点でせつ菜ちゃんはアウトな気がするな、観せてもクライマックスシーンで倒れちゃいそう」

侑「だとすると……せつ菜ちゃんが好きなアニメとかで何か良いの無いのかな」ﾎﾟﾁﾎﾟﾁ

侑「最近のアニメ映画でキス……キスねぇ………ん？」


『大人気女児向けアニメ・ラブキュアシリーズ映画最新作・主人公が交わした熱いキス展開にファンから多くの反応！』


侑「こ、これは………っ！？」

侑「ラブキュアかぁ～私も小さい頃はよく見てたっけ」

侑「主人公がキスってどういうこと…？ネタバレ記事だけど読んじゃうか」

侑「なになに……？今やってるラブキュアのユウキとサキの二人組は恋人同士……！？マジですか」

侑「映画終盤で敵に洗脳された相棒を主人公が口付けする事で助け出す展開がすごい話題になってるんだ！」

侑「なるほどね、確かに子供向けアニメでは随分と踏み込んでるな……これは使えるかも！」

侑「ふふ……せつ菜ちゃんはネタバレを嫌うタイプのファンだからこの情報はまだ知らないよね……」

侑(洗脳された恋人を主人公が熱いキスをして救い出す胸熱シーン……！きっとそんな展開を見たら……)

せつ菜『感動しました……！！キスは愛があればあんなにも美しくなるものなんですね！！認識を改めないといけません！！！』

侑(………ってなるに違いない！)

侑「早速誘ってみよっと」ﾎﾟﾁﾎﾟﾁ

[侑]＜明日暇だったりする？


侑「こんなもんかな……」

侑「………」

?ﾋﾟﾛﾝ

侑「お、返信来た」


[せつ菜]＜大丈夫ですよ、何かあったのですか？

[侑]＜一緒に映画でもどうかな？

[せつ菜]＜映画ですか、いいですね！是非行きましょう！！

[侑]＜やったぁ！

[せつ菜]＜ところで何の映画を見に行くんですか？

[侑]＜せつ菜ちゃんが好きなラブキュアのやつなんてどうかな！

[せつ菜]＜おおっ！ラブキュアですか！！今映画が公開してるんですよね！！

[侑]＜私も昔よく見てたし今二人で見てみるのもいいかなって

[せつ菜]＜最高じゃないですか！最近は一人では行きづらく感じてましたし助かります！

侑「よっし！映画の約束成立ゥ！」ﾎﾟﾁﾎﾟﾁ

侑「どうせなら食事も一緒にしたいな、確か劇場があるショッピングモールにはカップルに人気の喫茶店があるって聞いたような」


[せつ菜]＜それで、何時に上映するのを見に行きましょうか？

[侑]＜それならもう私の方で決めてるんだ、夕方頃のにして……最初は昼過ぎに待ち合わせしてランチ食べてから行こうよ！

[せつ菜]＜分かりました、では侑さんの決めたスケジュールに従いますね

[侑]＜集合時間は────


侑「………」ﾎﾟﾁﾎﾟﾁ


[せつ菜]＜───では以上で決まりですね！明日が楽しみです！おやすみなさい～

[侑]＜また明日！おやすみなさい～


侑「………」ｽﾏﾎｵﾌ

侑「これでよしっと！後は例の喫茶店の場所を詳しく調べておくだけだね」

侑「一緒に恋愛要素のある映画を観て関係もレベルアップ……上手く行くといいなぁ！」

侑「今日は早めに寝て明日に備えよっと」

～翌日～

せつ菜「………」

侑「せつ菜ちゃ～ん！おまたせ～！！」

せつ菜「侑さん！こんにちは！」

侑「先に来てたんだね……ごめん、待った？」

せつ菜「いえいえ、デートが楽しみでつい早く来すぎただけですから……///」

侑(なにそれかわいい………)

侑「うーん、せつ菜ちゃん今日も可愛いYo！」

せつ菜「侑さんも素敵ですよ！」

侑「あはは」

侑(……そうは言われても服装はいつもと同じなんだけどね、デートなのにまずかったかな……）

侑(ま、せつ菜ちゃんもいつも見る格好だしいっか)

侑「じゃ、まずは劇場でチケット買おう！」

せつ菜「了解です！」

侑「行こっか！」

せつ菜「はい♪」ｷﾞｭｯ

侑「！」

侑(ハグもそうだけど手を繋ぐとかも自然とやってくれるんたよね……)

侑(付き合ったばかりの頃は手を繋ぐのも恥ずかしがってたのに……なんだか嬉しいな)

侑「………」ｷﾞｭｯ…！

せつ菜「！」

侑(せつ菜ちゃんの手……すごい暖かい)

侑「………/////」

せつ菜「……/////」

～劇場～

＜ﾁｹｯﾄｦｵﾄﾘｸﾀﾞｻｲ

侑「チケット購入完了っと！ラブキュア見るのなんて久しぶりだなぁ～」

せつ菜「こう言ったシリーズの映画は単独でも楽しめるように作られていますからきっと楽しめますよ！」

侑「へぇ～……まぁせつ菜ちゃんと一緒に見る映画だもんね、楽しいに決まってるよ！」

せつ菜「……急にそういう台詞を言うの卑怯ですよ///」ﾎﾞｿｯ

侑「せつ菜ちゃんは最近のも毎週見てるんだよね？」

せつ菜「勿論です！！特に今作で言うと第23話で一度離れ離れになってしまったラブレッドとラブグリーンが────」ﾍﾟﾗﾍﾟﾗ

侑「おぉ……相変わらずすごい情熱だなぁ……」

せつ菜「はい！今日見る映画も楽しみです！！」

侑「そっか、それは何よりだよ！」

侑(でもごめんね……私がこのラブキュアの映画に誘った理由はせつ菜ちゃんのキスへのイメージを変える為なんだ……)

侑「さて、チケットも買ったし上映の時間までランチと行きますか！」

せつ菜「このショッピングモールの中にも結構な数のレストランがありますけどどうします？」

侑「あっ、それも来る前に決めてきたんだ！下の階にある喫茶店なんだけどさ、どうかな？」

せつ菜「喫茶店……ですか、オシャレで良いと思いますよ！大賛成です！」

侑「分かった！じゃあそこまで案内するよ！」

せつ菜「どんな場所なんでしょう？楽しみです！」

侑(順調順調！喫茶店への誘い大成功！)

侑(その喫茶店は事前に調べておいた有名なデートスポット……！！)

侑(せつ菜ちゃんは絶対知らないだろうなぁ)ﾆｼｼ

～喫茶店～

侑「よし着いた！この喫茶店だよ！」

せつ菜「こういう場所にはあまり来ないので少し緊張しますね……」

侑(さてと……種明かしと行きますかね)ﾆﾔﾘ

侑「ねぇせつ菜ちゃん、ここなんだけどさ……」

せつ菜「はい……？」

侑「………」ﾕﾋﾞｻｼ


＿人人人人人人人人人人＿
＞　カップル割引あり　＜
￣ Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y￣


せつ菜「！！！////」

侑「………行こう？///」

せつ菜「…………はい///」

店員「いらっしゃいませー」

侑(えっと……確かここのカップル割引って最初に店側に伝えるんだったっけ………)

侑「あ、あの……カ………」

店員「はい──？」

侑(あれ……まずいぞ、変に緊張して上手く言葉が出てこない………！)

侑「か、カッp─────」

せつ菜「カップル割引をお願いします！！/////」

侑「！///」

店員「んまーっ！」

せつ菜「侑さん、こういう時は堂々と……ですよ」

侑「ご、ごめん……ありがとう///」

侑(そっか……普段は生徒会長してるからこういう時はしっかりしてるんだね、かっこいいなぁ……)

侑・せつ菜「……/////」

店員「あら＾～……かしこまりました、座席にご案内致します」

ーーーーーーーーーー

ーーーーー

侑「はぁ……さっきはごめんね……それにメニューを注文する時も変に緊張しちゃったし……」

せつ菜「いえいえ、人も多かったですし気にしないで下さい」

侑「私が誘ったのに面目ない……」

せつ菜「周囲にもカップルは多いですから大丈夫ですよ……と言っても恥ずかしかったですけど///」

侑「うっ……次はちゃんと私がせつ菜ちゃんをリード出来るように頑張るよ！！」

せつ菜「ふふっ、期待してますね♪」

店員「お待たせしました～ごゆっくりどうぞ～～」


カップル向けメニュー ﾊﾞｰｰｰﾝ!!!!!


侑・せつ菜「………/////」

侑(うわっ、これは結構恥ずかしいかも///)

ドリンク「ﾔｧ」

侑(これは所謂カップルドリンク……一つのグラスにハートを形作った2本のストローが刺してある………)

ホットドッグ「ｺﾝﾆﾁﾊｰ」

侑(このお店で評判のホットドッグ……見た目は何の変哲もないけどこれを頼んでる周りのカップルは皆相手にあーんさせている……やはりそういうことか)

せつ菜「え、えっと……///」ｷｮﾛｷｮﾛ

侑「……とりあえずドリンク飲もうよ、喉乾いてるし///」

せつ菜「は、はい///」

侑(うっわ………///これ相手と同時に飲むパターンだ！！いざやると相当恥ずかしいよこれ！！///)

侑・せつ菜「…………///」ｿｯ…

侑(せつ菜ちゃんの顔が近い……///)

侑・せつ菜「………///」ｺﾞｸｺﾞｸ……

侑「…………お、美味しいね/////」

せつ菜「美味しいですね/////」

侑(気軽に挑戦するんじゃなかった……///)

侑(嫌がられるか心配だったけど同じグラスの飲み物を一緒に飲む位は大丈夫なんだね)

侑(そしてお次はホットドッグだけど………)ﾁﾗ

＜ﾊｲ、～ﾁｬﾝ…ｱｰﾝｼﾃ? ｲﾁｬｲﾁｬ

侑(デートスポットな訳だしあーんさせろってパターンですよねぇ……)

侑(これはあれだ、軽いノリで笑いながらやるのがいいやつだ、そうだよあーんなんて普通に女子同士なら友達でもよくやるし……)

侑「(咳払い)」

侑「せつ菜ちゃん……はい、あーん♪」

せつ菜「！？///」

侑「ん？どうかした？」

せつ菜「あの、人前でちょっとそれは……！」

侑「いいじゃん、周りの人達もやってるんだしさ」

せつ菜「そ、それはそうですけど……」

侑「こういうことしたくてこのお店選んだんだし……ね、いいでしょ？」

せつ菜「わ、分かりました……」

侑「あーん♪」

せつ菜「あ、あーん///」

侑「はい♪」

せつ菜「………////」ﾊﾟｸｯ…ﾓｸﾞﾓｸﾞ

侑「美味しい？」

せつ菜「………とっても美味しいです///」ﾆｺｯ

侑(何だ目の前にいる可愛い生き物は？天使か？)

侑(眼福ですなあ……)

せつ菜「じゃあ私も……侑さん！あーんしてください！！」

侑「えぇ！？私もやるの！？」

せつ菜「私だけなのも悪いですから！侑さんもどうぞ！」

侑「いやいやいや私は大丈夫だって！！///」

せつ菜「そうですか……侑さんは私からは嫌なんですね……」ｳﾙｯ…

侑「ちょ！？待って待ってそんな事ないって！！」

せつ菜「じゃああーんしましょう♪」ｺﾛｯ

侑「んなっ……謀ったなぁ………！？」

侑(うわぁ……待って待って待ってはずいはずい！！///)

侑(友達同士でもやる時はあるとは言ったよ！でも相手はせつ菜ちゃんだもん！！ぐっ………)

侑「覚悟を決めるしかないか……！」

せつ菜「その意気ですよ♪」

侑「………あーん///」

せつ菜「どうぞ！！」

侑「～～！！/////」ﾊﾟｸｯﾓｸﾞﾓｸﾞ…

せつ菜「どうですか！？」

侑「………ふぉいふぅいでぇふ///」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

せつ菜「♪」ﾆｺﾆｺ

侑(かわいすぎる……///)

侑(あぁ……いかんいかん、雰囲気に飲まれそうになる……今日出掛けた目的を思い出せ！せつ菜ちゃんがキスしてくれない理由を探るんだ！！)

せつ菜「……」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

侑(私に一口食べさせたホットドッグをそのまま食べてる……ってことはこれ実質間接キスだよね？)

侑(うーむ……同じグラスの飲み物を飲んだりもしたし……間接キス位なら平気ってことなのかな)

侑(だったらどうしてあそこまでキスを躊躇うのだろうか……？)

侑(なんか余計分かりづらくなったなあ)

ーーーーーーーーーー

ーーーーー

侑・せつ菜「ごちそうさまでしたー」

侑「このお店、どうだったかな？」

せつ菜「えぇ、美味しかったですよ！良い思い出になりました！」

侑「良かった……また今度来ようね！カップル割引使ってさ♪」

せつ菜「は、はい………/////」

侑「おっと、もう少しで映画の入場時間だ」

せつ菜「ではお会計ですね」

侑「！」

せつ菜「ここは私がお支払いします！」ｻｲﾌﾊﾞﾘﾊﾞﾘﾊﾞﾘ!!!!

侑「ちょっ……！」

せつ菜「え？何か問題でも？」


侑「……ここは私が払うって！！」ｻｲﾌﾊﾞﾘﾊﾞﾘｯｯ!!!


店員(すごいカップルだなぁ…………)

～劇場～

侑「ふぅ……何とか問題なく間に合ったね」

せつ菜「早めに入場しましょう！」

侑「えっと……シアター3はここか」

スタッフ「チケットを拝見致しますー」

侑・せつ菜「はい」ｽｯ

店員「ありがとうございます、こちら入場特典のマジカルライトになりますー」

侑「ありがとうございま…………ん？」

侑(あれ、これって確か中学生以下じゃないと貰えないんだよね？何で私達にも配られてんの？)

侑「ねぇ、せつ菜ちゃん……これって」

せつ菜「うおおお侑さんやりましたよ！！これでラブキュアを全力で応援することができます！！！」ｷﾗｷﾗ

侑(……まぁいっか)ﾌﾌｯ

ーーーーーー

ーーー

『───劇場内での映画の撮影・録音は犯罪ですわよ』

『法律により10年以下の懲役、もしくは1000万円以下の罰金、またはその両方が科せられますわ』

侑「始まるまで広告がもう少し続く感じかな？」

せつ菜「その様ですね、まぁ退屈はしませんから」

侑「……やっぱりラブキュアの映画となると周りに親子連れが多いね」

せつ菜「他にも私達と同世代の人もいますし気にしたら負けですよ」

侑「それもそうだね……」

せつ菜「さぁ侑さん！ライトの準備をしておきましょう！！」

侑(あっ、やっぱりライト振るんだ)

『皆さん！今日は映画を見に来てくれてありがとうございます！！ラブレッドですよ！！！！』

『こんにちはー！ラブグリーンだよ！今日は皆にライトの注意を───』

侑(おっ、映画始まった)

ーーーーーー

ーーー

『お前達人間ごときが、私に勝てるかな？』

『他の怪人は全て倒しました！貴方が最後です！！！』

侑・せつ菜「～♪」

侑(……せつ菜ちゃんの言ってた通り今観ても結構面白いなぁ、目が離せなくなる……)

『ふっ、お前達の力はその程度かァ！』

『『くっ……強い！うわぁっ！！』』

侑(うわぁ……ラブキュア達すごい苦戦してるじゃん……あんな強敵に勝てるの？)

侑「……」ﾁﾗｯ

せつ菜「～～ｯ！！！」ﾒﾗﾒﾗ

侑(せつ菜ちゃんの熱気すご………)

『私たちはどんな時だって諦めません……！！』

『そうだよ……！必ずあなたを倒して、みんなのときめきを取り戻すんだから！！』

『ふっ……面白い、だが無意味だ！！』ﾋﾞｰｰﾑｯ

『『うわぁぁぁーーーっ！！！』』ﾄﾞｫｵｵｵｵﾝ

侑(まずい、大ピンチじゃん！！)

『このままではラブキュア達が負けてしまう！！』

『みんなー！ライトを降ってラブキュアを応援するんだー！！』

＼ﾜｰｶﾞﾝﾊﾞｴｰｰｰｰﾏｹｳﾅｰｰｰｰ!!／

侑「………」ﾁﾗｯ

せつ菜「～～～！！！✨」ﾌﾞﾝﾌﾞﾝ!!!

侑(………可愛いなぁ)

ーーーーーー

ーーー

侑(そろそろ展開もクライマックスかな……？)

『ラブグリーン 、お前の心を支配してやる！』

『うわぁーーーー！！！！』

侑(うわっ……！敵の洗脳受けちゃった！！)

『ラブレッド……、貴方を倒す！』ｷﾞﾛｯ…

『グリーン！？私の事が分からないのですか！？』

『はぁぁぁぁぁ！！！』ﾌﾞﾝｯ

『レッド……やめてください！！うわぁっ！！』ﾊﾞｷｯ

侑(見てて辛い……相当ショッキングな展開だなこれ……)

侑(闇堕ちしたパートナーとの戦闘……子供達はかなり怖がっちゃうんじゃ………)

せつ菜「～～～！！！！」ﾄﾞｷﾄﾞｷ

侑(……なんかせつ菜ちゃんの周りがものすごく暑くなってるような……)

『グリーン……思い出してください、今まで私達が一緒に過ごして来た時間を！！想いを！！！』

『うがぁぁぁあ！！！』

『元に戻って！！グリーン───────！！！』


＼ｵｵｯ……!?ｻﾞﾜｻﾞﾜ…………ｻﾞﾜ…………ｴｴ……！？／


侑(あっ……レッドがグリーンに口付けした！！！)

『……レッド？』

『グリーン！？ 私が分かるんですか！？』

『レッドの思い、ちゃんと届いたよ……！』

『元に戻ったんですね！良かった……！！』

～♪ （挿入歌）

侑(あっ……何だか泣きそうになって来ちゃった)ｸﾞｽｯ

侑(というかもう泣いてるね私)ﾋﾞｽﾋﾞｽ

『何……！？どういうことだ、何故グリーンへのマインドコントロールが解けた！？』

『そんなの簡単だよ！』

『私達のお互いへの想いは、誰にも消せません！！』

侑(大人でも涙腺崩壊するって本当だったんだね……ハンカチ持ってくればよかった)ｸﾞｽｸﾞｽ

侑(せつ菜ちゃんもきっと感動して……)ﾁﾗｯ


せつ菜「」ﾌﾟｼｭｰ


侑「え゛」

せつ菜「」ﾁｰﾝ

侑「し、失神している…………！？」

侑(そんな馬鹿な……早く起こさなきゃ────)


ーーーーーー

ーーー

～帰宅後・せつ菜宅～

侑「いやぁ～今日は楽しかったね！映画も思ったより面白くてすっかりときめいちゃった！」

せつ菜「確かに作画、ストーリー共に質の高い作品でしっかり楽しめましたけど……」

侑「楽しめましたけど……？」

せつ菜「その……やっぱりあれは………」

侑「キスシーンのこと？」

せつ菜「あくまでメインターゲットは幼児のアニメなのにキスシーンはいいんですかね！？」

侑「いや確かに攻めた内容だったかもしれないけどそんなにまずいものかな！？」

せつ菜「主人公達はまだ中学生なんですよ！？それなのにあんな……/////」

侑「でも映画は見てて感動したでしょ？二人の熱いキスが敵の野望を打ち砕く、すごいロマンチックだったじゃん！」

せつ菜「それはそうですけど！でも中学生でキスなんて不適切です！ありえません……！！」

侑(あの映画の流れ見たらキスに対する悪いイメージは変わると思ったけどこれ効果無しじゃん！？)

侑(世間的に高評価の映画見せてもダメってもうどうすればいいのか分かんないよ……)

せつ菜「やっぱり中学生でキスだなんていくらなんでも破廉恥すぎます！！」

侑「キスが破廉恥って……ちょっとせつ菜ちゃんキスに対するイメージ過激すぎない！？」

せつ菜「いいえ！キスするにはちゃんとお互いを理解した上で責任を持った状態で行わないとダメだと思います！」

侑「そんな大袈裟な………普通恋人になったらすぐキスくらいすると思うんだけど！！？」

せつ菜「侑さんはキスを軽く見すぎですよ！！」

侑「なんでぇ！？」

せつ菜「だって安易にキスしてしまえば……！！」


せつ菜「赤ちゃんが出来てしまうかもしれないんですよ！！！////」


侑「……」

せつ菜「……」

侑「──────────────は？」

侑「え、ちょ……いや……、は？」

せつ菜「………えっ？」

侑「……せつ菜ちゃんそれ本気で言ってる？」

せつ菜「当たり前じゃないですか！まず最初にお互いの両親にきちんと許しを頂いて、そして────」ﾌﾞﾂﾌﾞﾂ

侑(あっ、これマジのパターンだ)

侑(え、嘘でしょ？高校生にもなって生徒会長やってる人間がこれってあまりにも非現実的では……？)

侑(でもこの前スマホの検索履歴も親に見られてるとか言ってたっけな)

侑(……いや、もうこの際経緯なんてどうでもいいや)

せつ菜「──になりますから少なくとも高校を卒業した後でないとまずいと思いますし更に言えば」ﾌﾞﾂﾌﾞﾂ

侑「ちょっとストップ！せつ菜ちゃんストップ！！一旦私の話を聞いて！！」ｶﾞｼｯ!

せつ菜「はい……！？」

侑「せつ菜ちゃん、あのね………？」


～★保健体育授業開幕★～

～★保健体育授業終了★～

侑「………というわけ/////分かった？」

せつ菜「は、はははははい/////わわわわわかりましたたたた/////」

侑(はぁ……説明するの凄い恥ずかしかった////)

せつ菜「全て私の勘違いだったんですね………(震え声)」

侑「そうです！！キスしても赤ちゃんは出来ません！！！」

せつ菜「よくよく考えれば、そうでないと子供向けアニメで描写するはずないですよね………」

侑「そりゃそうでしょうよ！！」

せつ菜「ですよね～……(放心)」

侑「せつ菜ちゃん……高校生にもなってキスしたら赤ちゃんが出来る発言なんてそんなのもう化石みたいなものだよ……」

せつ菜「すみません、本当に保健体育は苦手で……試験が終わると内容はほぼ頭に残らないんです………」

侑「いやそれでもおかしいくらいのレベルなんだけど……」

侑「はぁ……とにかくやっとせつ菜ちゃんがキスを拒む理由が分かってスッキリしたよ……」

せつ菜「ごめんなさい……！私、とんでもない勘違いで侑さんにご迷惑を……！！」

侑「別に迷惑って訳じゃないけど……うん……」

せつ菜「で、では侑さん！！！今から私とキスしましょう！！！」

侑「えっ今から！？いきなりだなぁ！？」

せつ菜「だって、とんでもない勘違いでずっと侑さんを待たせてしまったんですよ……！！当然です……！！」

侑「まぁ確かにこの1ヶ月長かったもんなぁ～」

せつ菜「………どうしたら許してくれますか？」

侑「じゃあ……ちゃんと私の目を見て愛の言葉を言いながらキスしてくれたら許してあげるよ！」

せつ菜「愛の言葉！？///」

侑「やってくれないの～？」

せつ菜「わ、分かりました！この優木せつ菜、逃げずにきちんとやり遂げてみせます！！」

せつ菜「で、では行きます！！」ﾘｮｳｶﾀｶﾞｼｯ!

侑「う、うん！」

せつ菜「………」ﾄﾞｷ………ﾄﾞｷ………

侑「………」ﾄﾞｷ………ﾄﾞｷ………

せつ菜「う、動かないでくださいね……！？」

侑「だ、大丈夫だよ……！///」

侑「…………///」ﾄﾞｷ………ﾄﾞｷﾄﾞｷ………!!

せつ菜「………ｯ///」ﾄﾞｷﾄﾞｷ………ﾄﾞｷｯ……!!



せつ菜「侑さん！」



せつ菜「─────────大好き」ﾁｭｯ


ーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーー

ーーーーーー

侑(……こうして遂に私はせつ菜ちゃんと初めてのキスを交わすことが出来ました！)

侑(まぁ随分と遠回りをしてしまった気がするけど結果良ければ全て良し！)

侑(でも安心するのも束の間、あれから新たな問題がまた発生して…………)


せつ菜「侑さん侑さーん」ﾂﾝﾂﾝ

侑「ん？せつ菜ちゃんどうしたの？」

せつ菜「またキスしてもいいですか……？///」

侑「えっ！？最初に会った時もしたじゃん！」

せつ菜「ついもう一度やりたくなってしまって……やっぱりダメですか？」

侑「そんなことない！勿論いいよ！」

せつ菜「えへへ……ありがとうございます！」

侑・せつ菜「…………んっ///」ﾁｭｯ……

侑「………////」


侑(あれからせつ菜ちゃんがキスに対してすっかり積極的になってしまい………)

侑「せつ菜ちゃん、部室でキスはちょっとまずいんじゃ……誰か来ちゃうよ……！」

せつ菜「すぐ終わりますし大丈夫ですよ！」

侑「えぇ～……じゃあ、ほんの一瞬だけね？」

せつ菜「ありがとうございます♪」

侑・せつ菜「………///」ﾁｭ……

侑「……ｯ///」

せつ菜「……大丈夫でしたね」

侑「やっぱり外でやるのは良くないって！最近のせつ菜ちゃんちょっと積極的すぎるよ～/////」

せつ菜「すみません……、でもそうやって照れてる侑さんが可愛くて♪」

侑「～～～！！！/////」

侑(今度は逆に何度もキスを求めて来る様になった甘えん坊せつ菜ちゃんに手を焼くのはまた別のお話です……！)

～完～

以上になります
少しでも楽しんで頂けたら幸いです
最後までお付き合いありがとうございました

/⁄*ｲ`＾ᗜ＾ﾘゆうせつはいいですよ！！！

せつ菜高校生にもなって保健体育の知識なさすぎてかわいい

ゆうせつは良いぞ

ʃ V σ ᴗ σVʅ❤⁄/*ｲ`＾ᗜ＾ﾘ

脳に良いですね.....
乙！

おつ

ゆうせつはいいぞ

素晴らしい

朝から幸せな気持ちなりました

素晴らしいゆうせつSSをありがとう
ゆうせつは初々しくてまさに青春！って感じがするところがいいよね

ゆうせつはいいぞ！！！