1: 2016/02/23(火) 17:19:59.02 ID:jJNPk51g.net
・元ネタ:『世にも奇妙な物語』AIRドクター
・キャラ崩壊あり
・9人は赤の他人という設定
・初投稿
配役
・海末、真姫、花陽、絵里、希 、にこ【客】
・穂乃果、ことり 【乗務員】
・凛 【機長】
・キャラ崩壊あり
・9人は赤の他人という設定
・初投稿
配役
・海末、真姫、花陽、絵里、希 、にこ【客】
・穂乃果、ことり 【乗務員】
・凛 【機長】
2: 2016/02/23(火) 17:20:35.93 ID:jJNPk51g.net
~ハワイへと向かう飛行機内~
ことり 「毛布はいかがですかー?」
穂乃果 「お飲み物はいかがですかー?」
真姫 「あ、コーヒーいただけるかしら?」
子供 「……。」
真姫 「? どうしたの、僕。」
子供 「おばさん、エアギター世界一の人? この本に載ってるのー。」
子供が真姫に見せた本には、『エアギター世界一!』というタイトルとともに、真姫にとてもよく似た人の写真が載っていた。
真姫 「いいえ、違うわよ。」
子供 「ふーん。」
ことり 「毛布はいかがですかー?」
穂乃果 「お飲み物はいかがですかー?」
真姫 「あ、コーヒーいただけるかしら?」
子供 「……。」
真姫 「? どうしたの、僕。」
子供 「おばさん、エアギター世界一の人? この本に載ってるのー。」
子供が真姫に見せた本には、『エアギター世界一!』というタイトルとともに、真姫にとてもよく似た人の写真が載っていた。
真姫 「いいえ、違うわよ。」
子供 「ふーん。」
3: 2016/02/23(火) 17:21:18.48 ID:jJNPk51g.net
男 「うっ……うぅ……。」
花陽 「あ、あの、大丈夫ですか?」
ことり 「いかがなさいました、奥様?」
花陽 「……!この人が急に苦しみ出して……。」
ことり 「大変! お客様の中に、お医者様はいらっしゃませんかー?」
海末 「……! あ、あのぅ。私、医者ですが。」
客 「「「おー!」」」
ことり 「こちらです、お願いします。」
海末 「はい……。大丈夫ですか?」
男 「うぅ……。」
海末 「軽い不整脈ですね。深く息を吸って。」
男 「すぅー……。」
海末 「一先ずこれで大丈夫です。現地に着いたら、すぐに病院に連れていってください。」
花陽 「うわぁ……ありがとうございます!」
海末 「いえ、医師として当然の事をした迄です。それでは。」
海末 (実は私は医者ではない。ただの医大生だ。)
海末 (医者になって言われたい言葉ランキング3位の、「お客様の中に、お医者様はいらっしゃいませんか?」 に、つい反応してしまったのだ。)
花陽 「あ、あの、大丈夫ですか?」
ことり 「いかがなさいました、奥様?」
花陽 「……!この人が急に苦しみ出して……。」
ことり 「大変! お客様の中に、お医者様はいらっしゃませんかー?」
海末 「……! あ、あのぅ。私、医者ですが。」
客 「「「おー!」」」
ことり 「こちらです、お願いします。」
海末 「はい……。大丈夫ですか?」
男 「うぅ……。」
海末 「軽い不整脈ですね。深く息を吸って。」
男 「すぅー……。」
海末 「一先ずこれで大丈夫です。現地に着いたら、すぐに病院に連れていってください。」
花陽 「うわぁ……ありがとうございます!」
海末 「いえ、医師として当然の事をした迄です。それでは。」
海末 (実は私は医者ではない。ただの医大生だ。)
海末 (医者になって言われたい言葉ランキング3位の、「お客様の中に、お医者様はいらっしゃいませんか?」 に、つい反応してしまったのだ。)
4: 2016/02/23(火) 17:22:36.00 ID:jJNPk51g.net
あれは社会人一年目の夏。たまたま見た医療ドラマに影響を受けた海末は退社し、医大入学を目指し猛勉強。そして遂に医大合格を成し遂げた。
……しかし医大というのはとにかくお金がかかる。両親に多大な借金をし、なんとか6年間の過程を終え、医師免許取得試験に望んだ。借金だらけの海末にとって、それは最後のチャンスだった。しかし結果は……。
それから海末は両親の前から姿を消し、自分の死に場所を求めるため旅に出た。借金を返すには、もはや命と引換に保険金を得るしかなかった。
海末 (人生の未練は断ち切ったはずだったのに、まだ医者の未練が残っていたとは……不覚です!)
ことり 「あのー、お客様。」
海末 「はい?」
ことり 「先程のお客様の容態が……。」
海末 「へ?」
……しかし医大というのはとにかくお金がかかる。両親に多大な借金をし、なんとか6年間の過程を終え、医師免許取得試験に望んだ。借金だらけの海末にとって、それは最後のチャンスだった。しかし結果は……。
それから海末は両親の前から姿を消し、自分の死に場所を求めるため旅に出た。借金を返すには、もはや命と引換に保険金を得るしかなかった。
海末 (人生の未練は断ち切ったはずだったのに、まだ医者の未練が残っていたとは……不覚です!)
ことり 「あのー、お客様。」
海末 「はい?」
ことり 「先程のお客様の容態が……。」
海末 「へ?」
5: 2016/02/23(火) 17:23:25.53 ID:jJNPk51g.net
海末 (私は医者ではありませんが、処置に間違いはなかったはず……!?)
花陽 「あの先生、これこの人の鞄に。」
男の奥様と見られる女性は、一枚の紙を海末に見せた。それは男の診断書だった。
海末 「虚血性疾患!?」
花陽 「な、なんですかそれ?」
海末 「冠動脈の閉塞などが原因で、心臓に障害が起こる症状です。」
花陽 「そ、そんな!どうすれば……。」
海末 「今すぐドルナージをする必要があります。」
花陽 「……! 先生、お願いします!」
海末 「えっ……。」
海末 (無理です……!確かにドルナージについては嫌というほど勉強しました! ですが実際のオペをするのも実際の症状を見るのも初めて。偽物の私なんかには……。ですが……。)
海末 (医者ではないなんて言える状況ではありません……っ!)
花陽 「あの先生、これこの人の鞄に。」
男の奥様と見られる女性は、一枚の紙を海末に見せた。それは男の診断書だった。
海末 「虚血性疾患!?」
花陽 「な、なんですかそれ?」
海末 「冠動脈の閉塞などが原因で、心臓に障害が起こる症状です。」
花陽 「そ、そんな!どうすれば……。」
海末 「今すぐドルナージをする必要があります。」
花陽 「……! 先生、お願いします!」
海末 「えっ……。」
海末 (無理です……!確かにドルナージについては嫌というほど勉強しました! ですが実際のオペをするのも実際の症状を見るのも初めて。偽物の私なんかには……。ですが……。)
海末 (医者ではないなんて言える状況ではありません……っ!)
6: 2016/02/23(火) 17:25:42.36 ID:jJNPk51g.net
ことり 「先生っ!」
海末 「わ、私ひとりでは無理です。看護師と、麻酔医がいないことには……。」
穂乃果 「お客様の中に、看護師さんはいらっしゃいませんかー?」
希 「はーい。……!」
ことり 「お客様の中に、麻酔医さんはいらっしゃませんか?」
にこ 「はい。……!」
ことり 「看護師さんと麻酔医さんいらっしゃいました!」
海末 「いるんですかー……。」
希 「よ、よろしくお願いしますー。」
希 (実はウチは看護師やない。)
海末 「わ、私ひとりでは無理です。看護師と、麻酔医がいないことには……。」
穂乃果 「お客様の中に、看護師さんはいらっしゃいませんかー?」
希 「はーい。……!」
ことり 「お客様の中に、麻酔医さんはいらっしゃませんか?」
にこ 「はい。……!」
ことり 「看護師さんと麻酔医さんいらっしゃいました!」
海末 「いるんですかー……。」
希 「よ、よろしくお願いしますー。」
希 (実はウチは看護師やない。)
7: 2016/02/23(火) 17:28:14.85 ID:jJNPk51g.net
秋葉原にあるコスプレ喫茶。そこで看護師役をやっているのが希だ。看護師を呼ぶ声に、つい反応してしまったのだ。
希 「1日30人相手してますー。」
海末 「30人……!それは心強い!」
希 (相手は患者やないけどな……。でも、ある意味患者さんか。)
にこ 「えっと、お願いするにこー。」
海末 「えっ、あっ、宜しくお願いします……。」
にこ (実は私は麻酔医ではない。)
希 「1日30人相手してますー。」
海末 「30人……!それは心強い!」
希 (相手は患者やないけどな……。でも、ある意味患者さんか。)
にこ 「えっと、お願いするにこー。」
海末 「えっ、あっ、宜しくお願いします……。」
にこ (実は私は麻酔医ではない。)
8: 2016/02/23(火) 17:29:55.54 ID:jJNPk51g.net
高校卒業後3年。大学三年生にして籍をいれたにこは、苗字が矢澤から増井へとなった。
結婚してからはや1年、ようやく増井と呼ばれることに慣れてきたと思ったらこのザマである。
麻酔医と増井を聞き間違え、つい返事をしてしまったのだ。
にこ (まぁ、本物のお医者さんと看護師さんがいるなら大丈夫にこね。)
希 (まぁ、本物のお医者さんと麻酔医さんがおるなら大丈夫やね。)
海末 (これだけの人材が揃ってしまいました……!これは私に出頭しろという事なのでしょうか? ……いや、無理ですっ!)
海末 「難しい手術です。器具と設備がないこの状態では、無理です。今すぐ、成田に引き返してください。」
絵里 「……!?」ガタッ
ことり 「成田に? 分かりました……。」
穂乃果 「機長に、連絡してきます。」
海末 (これでいいのです。)
絵里 「ちょっと待つチカ!」
結婚してからはや1年、ようやく増井と呼ばれることに慣れてきたと思ったらこのザマである。
麻酔医と増井を聞き間違え、つい返事をしてしまったのだ。
にこ (まぁ、本物のお医者さんと看護師さんがいるなら大丈夫にこね。)
希 (まぁ、本物のお医者さんと麻酔医さんがおるなら大丈夫やね。)
海末 (これだけの人材が揃ってしまいました……!これは私に出頭しろという事なのでしょうか? ……いや、無理ですっ!)
海末 「難しい手術です。器具と設備がないこの状態では、無理です。今すぐ、成田に引き返してください。」
絵里 「……!?」ガタッ
ことり 「成田に? 分かりました……。」
穂乃果 「機長に、連絡してきます。」
海末 (これでいいのです。)
絵里 「ちょっと待つチカ!」
11: 2016/02/23(火) 17:33:06.70 ID:jJNPk51g.net
ことり 「どうしました、お客様。」
絵里 「日本に引き返すの?」
ことり 「……はい。」
絵里 「ふざけるんじゃないわよ! 早くハワイに向かうチカ!」ジャキンッ
客 「な、ナイフだ!」
絵里 「へ?」
客 「うわぁー! 助けてぇ! ハイジャックだぁ!」
海末 (どうしてこんな時に……!)
ことり 「お客様、ナイフをおしまい下さい。」
絵里 「……! うるさい、こうしてくれるチカ!」
ことり 「ピィッ!?」
客 「うわぁ! 乗務員さんが捕まった!」
絵里 (実はこれはナイフじゃないチカ。ただの飛行機のおもちゃの羽。)
絵里 「日本に引き返すの?」
ことり 「……はい。」
絵里 「ふざけるんじゃないわよ! 早くハワイに向かうチカ!」ジャキンッ
客 「な、ナイフだ!」
絵里 「へ?」
客 「うわぁー! 助けてぇ! ハイジャックだぁ!」
海末 (どうしてこんな時に……!)
ことり 「お客様、ナイフをおしまい下さい。」
絵里 「……! うるさい、こうしてくれるチカ!」
ことり 「ピィッ!?」
客 「うわぁ! 乗務員さんが捕まった!」
絵里 (実はこれはナイフじゃないチカ。ただの飛行機のおもちゃの羽。)
13: 2016/02/23(火) 17:36:40.94 ID:jJNPk51g.net
絵里は一心不乱に働いていた。仕事に追われ、20年間休みなく働き続け、今回ついに初めて有給をとれた。人生初めての海外。無駄にされるわけには行かない。
絵里 「さからってみるチカ! この乗務員の命はないわ!」
ことり (実は私は乗務員ではない。革命軍団『銀の鳥』の団長だ。乗務員とすり変わり、綿密なハイジャック計画を進めていたのに……!)
穂乃果 (実は私も乗務員ではない。革命軍団『銀の鳥』の団員だ。入団してまだ3ヶ月、正直自らの手でハイジャックをすることに抵抗があった。だから、他の人がハイジャックをしてきたことに、少し安堵している。)
絵里 「ハワイに向かいなさい! 早く機長に伝えるチカ!」
穂乃果 「は、はい……!もしもし、機長!? 」
凛 『なに!? ハイジャック!?』
凛 (実は私は機長ではない。ただの乗務員だ。自家製のハーブティーを機長と副機長に差し入れたら、二人とも食中毒にかかり、動けなくなってしまったのだ。)
絵里 「さからってみるチカ! この乗務員の命はないわ!」
ことり (実は私は乗務員ではない。革命軍団『銀の鳥』の団長だ。乗務員とすり変わり、綿密なハイジャック計画を進めていたのに……!)
穂乃果 (実は私も乗務員ではない。革命軍団『銀の鳥』の団員だ。入団してまだ3ヶ月、正直自らの手でハイジャックをすることに抵抗があった。だから、他の人がハイジャックをしてきたことに、少し安堵している。)
絵里 「ハワイに向かいなさい! 早く機長に伝えるチカ!」
穂乃果 「は、はい……!もしもし、機長!? 」
凛 『なに!? ハイジャック!?』
凛 (実は私は機長ではない。ただの乗務員だ。自家製のハーブティーを機長と副機長に差し入れたら、二人とも食中毒にかかり、動けなくなってしまったのだ。)
14: 2016/02/23(火) 17:39:15.29 ID:jJNPk51g.net
客 「先生っ!」
花陽 「先生っ!」
海末 「しかし、器具がないこの状況では……!」
のぞにこ (そうよ。)
真姫 「あのー。」
海末 「ん?」
真姫 「器具ならありますよ?」
のぞにこ 「へ?」
真姫 「飛行機のギャレーには、必ず医療用のドクターズキッドがあるはずです。」
穂乃果 「ちょっと、確認してきます!」
子供 「ねぇ、エアギターやんないの?」
真姫 (私は、エアギター世界一の人ではない。ただの医者だ。ドルナージの経験もある。しかし、前回のオペで、私のミスが患者の命を奪い、“最低の医者”と罵られた。それ以来、メスが握れない。)
花陽 「先生っ!」
海末 「しかし、器具がないこの状況では……!」
のぞにこ (そうよ。)
真姫 「あのー。」
海末 「ん?」
真姫 「器具ならありますよ?」
のぞにこ 「へ?」
真姫 「飛行機のギャレーには、必ず医療用のドクターズキッドがあるはずです。」
穂乃果 「ちょっと、確認してきます!」
子供 「ねぇ、エアギターやんないの?」
真姫 (私は、エアギター世界一の人ではない。ただの医者だ。ドルナージの経験もある。しかし、前回のオペで、私のミスが患者の命を奪い、“最低の医者”と罵られた。それ以来、メスが握れない。)
15: 2016/02/23(火) 17:42:47.73 ID:jJNPk51g.net
穂乃果 「これですかね……?」
穂乃果が取り出したのは、間違いなくドクターズキッドだった。
海末 「あるんですか……。」
海末 (これはもう出頭するしかないのですか……!)
花陽 「先生、この人を救ってください!」
海末 (こ、これは! 医者になって言われたい言葉ランキング第2位の……!)
海末 「奥さん! 私にお任せ下さい!」
花陽 「ありがとうございます……!」
希 「よかったですね、奥さん!」
花陽 (実は私は奥さんではない。ただの孤独な旅人だ。そのせいで、隣に座ったこの方と打ち解けてしまい、周囲に奥さんと勘違いされた。)
穂乃果が取り出したのは、間違いなくドクターズキッドだった。
海末 「あるんですか……。」
海末 (これはもう出頭するしかないのですか……!)
花陽 「先生、この人を救ってください!」
海末 (こ、これは! 医者になって言われたい言葉ランキング第2位の……!)
海末 「奥さん! 私にお任せ下さい!」
花陽 「ありがとうございます……!」
希 「よかったですね、奥さん!」
花陽 (実は私は奥さんではない。ただの孤独な旅人だ。そのせいで、隣に座ったこの方と打ち解けてしまい、周囲に奥さんと勘違いされた。)
16: 2016/02/23(火) 17:45:54.76 ID:jJNPk51g.net
海末 「ただいまより……オペを始めます。……メス。」
希 「はい。」
~操縦席~
凛 「あー……。これ絶対まずい雲だにゃ。」
~客席~
海末が患者の肺にメスを当てたその時―機体が大きく揺れた。
グサッ
海末 「あっ」
花陽 「先生……?」
海末 「へ?」
穂乃果 「いや、いま『あっ』って……。」
海末 「大丈夫です。」
海末 (大丈夫な訳がないんです! 大体、私はドクターズキッドの存在すら知らなかったんですよ!? ……ん? )
海末 「ちょっと、失礼します。あのー。」
真姫 「な、何でしょう……。」
海末 「どうして、ドクターズキッドの存在を知ってたのですか?」
真姫 「ヴェェ!」
海末 「あなた、もしかして……。」
子供 「違うよ!」
海末真姫 「へ?」
希 「はい。」
~操縦席~
凛 「あー……。これ絶対まずい雲だにゃ。」
~客席~
海末が患者の肺にメスを当てたその時―機体が大きく揺れた。
グサッ
海末 「あっ」
花陽 「先生……?」
海末 「へ?」
穂乃果 「いや、いま『あっ』って……。」
海末 「大丈夫です。」
海末 (大丈夫な訳がないんです! 大体、私はドクターズキッドの存在すら知らなかったんですよ!? ……ん? )
海末 「ちょっと、失礼します。あのー。」
真姫 「な、何でしょう……。」
海末 「どうして、ドクターズキッドの存在を知ってたのですか?」
真姫 「ヴェェ!」
海末 「あなた、もしかして……。」
子供 「違うよ!」
海末真姫 「へ?」
17: 2016/02/23(火) 17:47:51.17 ID:jJNPk51g.net
子供 「この人は、エアギター世界一の人だよ!」
海末 「エアギター世界一の人?」
真姫 「そう! 私は、エアギター世界一の人よ!」
海末 「そ、そうですか……。」
海末 (もし医者なら、代わってもらいたかったのですが。)
子供 「ねー、エアギターの人! エアギターやってよ!」
絵里 「そこの子供、黙るチカ!」
子供 「だってこの人エアギター世界一なのにエアギターやってくんないんだもん!」
真姫 「だ、だから違うのよっ!」
絵里 「違うの?」
真姫 「いえ……違いません。」
絵里 「じゃあやるチカ。」
真姫 「えぇ……。」
海末 「エアギター世界一の人?」
真姫 「そう! 私は、エアギター世界一の人よ!」
海末 「そ、そうですか……。」
海末 (もし医者なら、代わってもらいたかったのですが。)
子供 「ねー、エアギターの人! エアギターやってよ!」
絵里 「そこの子供、黙るチカ!」
子供 「だってこの人エアギター世界一なのにエアギターやってくんないんだもん!」
真姫 「だ、だから違うのよっ!」
絵里 「違うの?」
真姫 「いえ……違いません。」
絵里 「じゃあやるチカ。」
真姫 「えぇ……。」
18: 2016/02/23(火) 17:51:02.83 ID:jJNPk51g.net
絵里 「機内にロックをかけるチカ!」
穂乃果 「オペの邪魔には?」
海末 「大丈夫です。」
海末 (少しでも、私に対する視線を減らせれば……。)
子供 「やったー!」
真姫 「……! こ、こうなったら、やるしかないわね!」
真姫 「ジャーン! フゥフゥフゥ! ギュィィンン!」フォォォ!!
客 「……あれで世界一?」
「あの人偽物じゃない?」
「偽物じゃない?」
「偽物っぽーい。」
「偽物でしょ……」
「偽物!」
ことほのうみのぞえりにこまきぱな 「…!」
穂乃果 「オペの邪魔には?」
海末 「大丈夫です。」
海末 (少しでも、私に対する視線を減らせれば……。)
子供 「やったー!」
真姫 「……! こ、こうなったら、やるしかないわね!」
真姫 「ジャーン! フゥフゥフゥ! ギュィィンン!」フォォォ!!
客 「……あれで世界一?」
「あの人偽物じゃない?」
「偽物じゃない?」
「偽物っぽーい。」
「偽物でしょ……」
「偽物!」
ことほのうみのぞえりにこまきぱな 「…!」
19: 2016/02/23(火) 17:54:05.09 ID:jJNPk51g.net
海末 (やはり……私には無理です!)
海末 「私にはできません! 私は……実は……。」
子供 「すごいや!」
海末 「……!?」
子供 「おばさん、偽物なんかじゃないよ! すごいカッコよかったよ。」パチパチ
客 「……。」パチパチ
客 「いいぞー!頑張れー!」パチパチ
海末 「……! オペを……続行します!」
~操縦席~
凛 『来るにゃ乱気流! 偽物の力、見せてやるにゃ!』
海末 「私にはできません! 私は……実は……。」
子供 「すごいや!」
海末 「……!?」
子供 「おばさん、偽物なんかじゃないよ! すごいカッコよかったよ。」パチパチ
客 「……。」パチパチ
客 「いいぞー!頑張れー!」パチパチ
海末 「……! オペを……続行します!」
~操縦席~
凛 『来るにゃ乱気流! 偽物の力、見せてやるにゃ!』
20: 2016/02/23(火) 17:54:56.77 ID:jJNPk51g.net
海末 (思い出すのです! 医者になるため勉強した、あの日々を!)
希 (お客さんのセクハラをかわすのに比べたら、この位!)
にこ (増井の力、みせてやるにこ!)
絵里 「本当にハワイに行けるの!?」
穂乃果 「お客様、みなさんを無事にお届けすることが、我々乗務員の使命なんです!」ドスッ!
絵里 「ぐふっ!」
ことり 「ていっ!」ドスッ!
絵里 「くはぁっ!」ガクッ
穂乃果 「皆様、シートベルトをおしめください。」
客 「おー!」パチパチ
花陽 「先生っ!」
客 「先生っ!」
海末 「……オペは、成功です。」
客 「おぉぉ!!!」「やったぁぁ!!」
凛 『皆様、当機は着陸体制に入ります。』
希 (お客さんのセクハラをかわすのに比べたら、この位!)
にこ (増井の力、みせてやるにこ!)
絵里 「本当にハワイに行けるの!?」
穂乃果 「お客様、みなさんを無事にお届けすることが、我々乗務員の使命なんです!」ドスッ!
絵里 「ぐふっ!」
ことり 「ていっ!」ドスッ!
絵里 「くはぁっ!」ガクッ
穂乃果 「皆様、シートベルトをおしめください。」
客 「おー!」パチパチ
花陽 「先生っ!」
客 「先生っ!」
海末 「……オペは、成功です。」
客 「おぉぉ!!!」「やったぁぁ!!」
凛 『皆様、当機は着陸体制に入ります。』
21: 2016/02/23(火) 17:57:09.46 ID:jJNPk51g.net
~ハワイ~
穂乃果 「当機は、ホノルル空港に到着しました。時刻は午後2時52分、天候は晴れ。楽しいハワイの旅を、お過ごしください。」
ぞろぞろと飛行機から降りる客。みんな、とても笑顔だった。
絵里 「……んぁ?」
ことり 「ホノルル空港に到着しましたよ、お客様。素敵なハワイの旅を。」
絵里 「え! いいんですか!?」
穂乃果 「えぇ。」
絵里 「やったチカァァ!!!」
子供 「おばさん、かっこよかったよ! 最高だった!」
真姫 「そう……最高、ね。ありがとう。あと、おばさんじゃなくておねぇさんね。」
穂乃果 「……これからどうします?」
ことり 「決まってるでしょ。これからは、人の命を救う仕事をするよ。」
穂乃果 「……うんっ!」
~操縦席~
機長 「うーん……ここは……?」
副機長 「えぇ!? まさか、ここは!?」
凛 「ハワイです。ナイスフライトでした、機長。」
穂乃果 「当機は、ホノルル空港に到着しました。時刻は午後2時52分、天候は晴れ。楽しいハワイの旅を、お過ごしください。」
ぞろぞろと飛行機から降りる客。みんな、とても笑顔だった。
絵里 「……んぁ?」
ことり 「ホノルル空港に到着しましたよ、お客様。素敵なハワイの旅を。」
絵里 「え! いいんですか!?」
穂乃果 「えぇ。」
絵里 「やったチカァァ!!!」
子供 「おばさん、かっこよかったよ! 最高だった!」
真姫 「そう……最高、ね。ありがとう。あと、おばさんじゃなくておねぇさんね。」
穂乃果 「……これからどうします?」
ことり 「決まってるでしょ。これからは、人の命を救う仕事をするよ。」
穂乃果 「……うんっ!」
~操縦席~
機長 「うーん……ここは……?」
副機長 「えぇ!? まさか、ここは!?」
凛 「ハワイです。ナイスフライトでした、機長。」
22: 2016/02/23(火) 17:58:48.06 ID:jJNPk51g.net
~ホノルル空港内~
花陽 「先生、先生っ!」
海末 「ん?」
花陽 「この人が、伝えたいことがあるって!」
男 「先生……あなたは、命の恩人です。」
海末 (……!この言葉は、医者になって言われたい言葉ランキング第一位!)
花陽 「それでは。ありがとうございました。」
花陽 「先生、先生っ!」
海末 「ん?」
花陽 「この人が、伝えたいことがあるって!」
男 「先生……あなたは、命の恩人です。」
海末 (……!この言葉は、医者になって言われたい言葉ランキング第一位!)
花陽 「それでは。ありがとうございました。」
23: 2016/02/23(火) 17:59:55.38 ID:jJNPk51g.net
海末 (私は偽物ながら、ベストスリーをコンプリートしてしまいました。これでもう、思い残すことは……!)
海末が外に出ようとしたその時、周りがいきなり騒がしくなった。みんな頭を抑えてしゃがみだした。
すると後ろから、警察に追われた強盗と思わしき人が、銃を持ちながら走ってきた。
強盗 「お、おい! なんだお前は! 刑事か!?」
海末 「……。」
海末 (もちろん、私は刑事ではありません。)
海末は強盗に向かって、歩き出した。
終わり。
海末が外に出ようとしたその時、周りがいきなり騒がしくなった。みんな頭を抑えてしゃがみだした。
すると後ろから、警察に追われた強盗と思わしき人が、銃を持ちながら走ってきた。
強盗 「お、おい! なんだお前は! 刑事か!?」
海末 「……。」
海末 (もちろん、私は刑事ではありません。)
海末は強盗に向かって、歩き出した。
終わり。
28: 2016/02/23(火) 18:28:34.40 ID:NnuQeYb7.net
凛知ってるよ。虚血性心疾患の原則は痛み止めと心臓のリラックスだって
ドレナージするのはタンポナーデにゃ。ドラマなんかだとアイスピックとかを寝てる人の心臓にブッ刺すけど、あれ実際にやったら100%死ぬにゃ
ドレナージするのはタンポナーデにゃ。ドラマなんかだとアイスピックとかを寝てる人の心臓にブッ刺すけど、あれ実際にやったら100%死ぬにゃ
29: 2016/02/23(火) 18:42:26.94 ID:jJNPk51g.net
>>28
なんですって…ここまで大胆なことする必要なかったんですね
なんですって…ここまで大胆なことする必要なかったんですね
30: 2016/02/23(火) 19:01:23.89 ID:EJ6BVXpe.net
面白い
引用元: http://nozomi.2ch.sc/test/read.cgi/lovelive/1456215599/