【SS】花丸「オラはハッカー」【ラブライブ!サンシャイン!!】

SS


3: 2018/01/07(日) 16:34:34.10 ID:lGqc2NB1
花丸「未来ずらー」

善子「何言ってんのよ。簡単じゃない」

ルビィ「花丸ちゃん、情報処理の授業苦手だもんね...」

善子「エクセル、ワードは現代社会で必須よ。ほら、教えてあげるから」

花丸「ありがとう、善子ちゃん」

善子「ヨハネ!」

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花丸「」カタカタッターン

花丸「...データ抜き取り、成功ずら」

4: 2018/01/07(日) 16:36:28.39 ID:lGqc2NB1
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ワイワイ ワイワイ

花丸(今回の依頼は簡単な割に謝礼がよかったずら)

花丸(サーバー増強しようかなぁ...)スッス

花丸(...ん?大手レンタルサーバーの脆弱性、対策された?)

花丸(バックドア開けるの、楽だったのになぁ...)

ルビィ「花丸ちゃん!スマホ見つめてどうしたの?」ヒョコッ

花丸「!」

ルビィ「うわ。英語ばっかり!」

花丸「え、英語の勉強してたずら」

花丸(海外サイトでハッキングの情報集めてた、とは言えないずら)

ルビィ「今度長文読解の問題出すって先生言ってたもんね」

花丸「うんうん」カチッ

5: 2018/01/07(日) 16:38:27.72 ID:lGqc2NB1
善子「おはよ」

ルビィ「おはよう!」

善子「...なんか教室いつもより騒がしく無い?」

ワイワイ

花丸「転校生が来たんだって」

ルビィ「すごく綺麗な子が職員室にいたらしいよ?」

善子「こんな中途半端な時期に転校?」

花丸「訳ありかな?」

善子「...いじめかしら」

花丸「離婚かもよ」

ルビィ「うゅ...」

花丸「どちらにしても、近寄りずらい事情がありそうずら」

善子「心に闇抱えてるわね。きっと」

ルビィ「二人とも、深読みしすぎぃ」

ルビィ「ルビィは普通に友達になりたいなぁ」

6: 2018/01/07(日) 16:40:31.35 ID:lGqc2NB1
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花丸「」 ペラ

?「本を借りたいのですが」

花丸「はい」 パタ

花丸「本の後ろの図書カードに、今日の日付と自分の名前を」

?「はい」 スラスラ

花丸(綺麗な人。字も綺麗だし)

?「これでよろしいかしら?」

花丸「はい、大丈夫です。桜内梨子さんですね」

7: 2018/01/07(日) 16:41:47.09 ID:lGqc2NB1
花丸「貸出期限は2週間ですので、延長したい場合は一度持ってきてください」

梨子「はい」

花丸(パソコン立ち上げてっと...)

花丸(桜内梨子...「猫のゆりかご」 ...5月20...)カタカタカタカタ...

梨子「タイピング、早いのね」

花丸「そうですかね...」 ドキ

花丸「手続きは終わりましたので、帰っていただいて結構ですよ」

梨子「あ、えっと、あなたと少しお話したいの。...良いかな?」

花丸「図書室ですので...」

梨子「誰もいないけど、ダメかな...?」

8: 2018/01/07(日) 16:42:58.63 ID:lGqc2NB1
ガラーン

花丸「ちょっとだけなら、大丈夫そうずらね」

梨子「...ずら?」

花丸「っは!お、オラの口癖でして」

梨子「おら?」

花丸「おらじゃなくて私...///申し訳、ないです」

梨子「ふふふ。面白い子。もっとクールな子だと思ってた」

梨子「」 スッ

花丸(え、顔を近づけてきて...)

梨子「...ハッカーの、国木田花丸ちゃん?」 ボソッ

花丸「!」

梨子「」 ニコッ

9: 2018/01/07(日) 16:44:37.99 ID:lGqc2NB1
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花丸「...どうぞ」

梨子「そんなに怖い顔をしないで?...風情のあるいい居間ね」

花丸「お寺なんてどこもこんな感じずら。早く何者なのか、白状して欲しいな」

梨子「謎多き転校生って言ってるじゃない」

花丸「...条件は家まで連れて行く、だったはず。約束は守るずら」

梨子「どうかしら?」 ニコッ

花丸「...嫌な奴」 ムスッ

10: 2018/01/07(日) 16:45:44.74 ID:lGqc2NB1
梨子「ふふ。真面目に話しましょうか」

梨子「まず、なぜ花丸ちゃんがハッカーだと知っているか、から」

花丸「...」

梨子「...きっかけは些細なことで」

梨子「2ヶ月ぐらい前かしら」

梨子「静岡の消費電力量を見た時、ここのお寺の消費量がすごかった、ってだけ」

花丸「電力?」

梨子「そう...寺には似つかわしく無い消費電力」

梨子「何かあるな。っと調べてみたの」

11: 2018/01/07(日) 16:46:51.00 ID:lGqc2NB1
花丸「参ったな。電力から探られるなんて思ってなかった」

梨子「それから、この寺に届いた郵便物の履歴を辿り」

梨子「ここに高性能のPCが数台組み立てられていることがわかって」

梨子「あと、防犯カメラでハッキングサイトを見ているのも確認が取れた」

花丸「結構、遠回りに探るんだね」

梨子「そんな感じよ。警察の捜査なんて」

花丸「警察...か」

梨子「薄々感づいていたでしょ?」

花丸「まぁね」

12: 2018/01/07(日) 16:49:02.98 ID:lGqc2NB1
梨子「でもね、貴方が優秀なハッカーだと決定づけたのは、先月の依頼」

花丸「...中華系風俗の従業員リストの取得」

梨子「...」 ニコッ

花丸「怪しいとは思ったずら」

花丸「クライアントの前回の依頼は上場企業へのハックだったのに」

花丸「急に規模の小さい依頼になったなって...」

梨子「...お寺の通信に物理枝をつけさせてもらって」

梨子「暗号通信を偽装して依頼させてもらったわ」

花丸「勘弁して欲しいなぁ。不法侵入と営業妨害ずら」

梨子「おかげさまで貴方をハッカーとして確証できた上」

梨子「過激派の活動家を風営法違反で検挙できたわ」

花丸「よく言うずら。先にハックしてサーバーにデコイを仕掛けてたでしょ?」

梨子「ふふ、バレてたかぁ」

梨子「でも、そこから逆探知はできなかった。流石ね」

花丸「カウンターでも仕掛ければよかったずら」

13: 2018/01/07(日) 16:50:19.59 ID:lGqc2NB1
梨子「次は私がなぜここに来たのかだけど」

花丸「待って」

梨子「?」

花丸「おらに当てさせて欲しいずら」

花丸「ちょっとはやり返したい、と思ってね」

梨子「ふふ。ならどうぞ?」

14: 2018/01/07(日) 16:51:15.02 ID:lGqc2NB1
花丸「まず、桜内さんの素性なんだけど」

梨子「梨子ちゃんって呼んで」

花丸「はい?」

梨子「梨子ちゃんって呼ばなきゃ逮捕するよ」

花丸「国家権力の横暴だ」

梨子「そうよ。でも拒否権あると思って?」

花丸「無いね。『梨子ちゃん』で逮捕を免れるなら、渋々だけど言うずら」

梨子「素晴らしい判断ね」

15: 2018/01/07(日) 16:52:21.36 ID:lGqc2NB1
花丸「ごほん。...では、梨子ちゃんは自分を警察だと言ってたけど」


花丸「普通の警察、では無いんでしょ?」

16: 2018/01/07(日) 16:52:51.38 ID:lGqc2NB1
梨子「...」

花丸「オラ、最初梨子ちゃんは警察ではなくヤクザ、と思ってたずら」

花丸「それこそ、先月の報復に来たとね」

花丸「でも、オラがバレることは正直考えずらかった」

花丸「だから、特定のアプローチが理に適っている、と思ったずら」

梨子「電力のやつ?」

花丸「うん」

花丸「そうなると、ヤクザが静岡の電力なんて計測するのか、と考えた時」

花丸「ないかなぁ、となったずら」

梨子「なるほどね」

17: 2018/01/07(日) 16:54:08.86 ID:lGqc2NB1
花丸「でも、警察でも矛盾はあって...他の警察官の影が見えないこととか」

花丸「なぜか高校生になりすましていることとかね」

梨子「ウンウン」

花丸「つまるとこ、梨子ちゃんは、防犯カメラの情報など警察の権力が使える」

花丸「でありながら、組織行動ではなく、スタンドプレーや潜入ができる役職」

花丸「はたまた、ハッキングしたり非合法な捜査ができる役職」

花丸「それは...公安。そうでしょ?」

梨子「鋭いわね」

19: 2018/01/07(日) 16:55:28.67 ID:lGqc2NB1
梨子「...推理は終わりかしら?」

花丸「まだあるずら」

花丸「残った疑問はなぜオラの前に現れたかと、女子高生のコスプレしてるかずら」

梨子「コスプレは言い過ぎ」

花丸「...オラに会いに来たのは、逮捕...ではなく依頼が目的」

花丸「女子高生になって潜入しているのは、何か探し物があるから、かな」

梨子「何を探していると思う?」

花丸「予想だと、ネットから遮断された浦の星女学院にあるPC」

梨子「...」

花丸「その中に梨子ちゃんの求めるものがあるずら」

花丸「オラへの依頼は、それのハッキングずら」

20: 2018/01/07(日) 16:57:27.21 ID:lGqc2NB1
梨子「素晴らしいね」

花丸「ありがとう。ちょっとスッキリした」

梨子「70点」

花丸「...パーフェクトだと思ったんだけどなぁ」

梨子「もし浦女にスタンドアローンPCがあるとして」

梨子「国家権力で家宅捜査すればいいと思わない?」

花丸「確かに」

梨子「それができない理由。...わかる?」

21: 2018/01/07(日) 16:59:21.66 ID:lGqc2NB1
花丸「...わからないずら」

梨子「惜しいわね。理由は目的の目星が浦女だけじゃ無いからよ」

梨子「...私はね、金本組の金の流れを追っているの」

花丸「ヤクザだね」

梨子「えぇ。で、その金のロンダリングが静岡で行われていることは掴んだのだけれど」

梨子「その裏帳簿のありかがわかっていないの」

花丸「なるほど。大ぴらに家宅捜査をして、もし違っていたら...」

梨子「そう。帳簿の場所を移動されてしまうかもしれない。ってこと」

22: 2018/01/07(日) 17:00:05.16 ID:lGqc2NB1
花丸「浦女以外の目星ってどこなの?」

梨子「静岡全域にあるのだけれど、内浦ではもう一つあるわ」

梨子「そこも花丸ちゃんに洗ってもらいたい場所なんだけど」

花丸「もったいぶらずに言うずら。オラに拒否権は無いんでしょ」

梨子「そうね。もう一つの目星は...」



梨子「黒澤家よ」

24: 2018/01/07(日) 17:01:29.02 ID:lGqc2NB1
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花丸「...」 カチャカチャ

梨子「どう、進捗は」

花丸「あと少しずら。物理枝なんて普段付けないから、ちょっと手間取って」 カチャカチャ

花丸「ライト上にあげて」

梨子「はい」

花丸「女子高生にマンホール下の作業を強要するなんて、公安は畜生ずら」 カチャカチャ

梨子「ごめんね...こちらも人手が足りないの」

25: 2018/01/07(日) 17:02:23.92 ID:lGqc2NB1
花丸「でも梨子ちゃんできるでしょ?現にオラに枝つけてたし」 カチャ

梨子「私はハッカーじゃないし、枝付けできないわ」

梨子「私と一緒に捜査してたハッカーがつけたのよ」

花丸「じゃあ、そのオラを覗いてた根暗にここでの作業は任せるずら」

梨子「...今、意識不明で入院してるわ」

花丸「え...」

28: 2018/01/07(日) 17:03:42.85 ID:lGqc2NB1
梨子「交通事故でね」

花丸「事件性は?」

梨子「無い...表向きはね」

梨子「私の他のチームのメンバはその事故の裏取りを調べてる」

花丸「身の危険があると言うこと?冗談は善子ちゃんずら」

梨子「安心して。十中八九追ってる組織と事故は無関係だから」

花丸「〇されたら100年呪うよ」

梨子「寺の娘の怨念は怖そうね」

梨子「ま、そう言うことで実質、今金本組について実働してるのは私だけなの」

花丸「おとなしくするべき、だとオラは思うけどね」カチャカチャ

花丸「...よし。枝張り完了」

梨子「いいわね。トラックに戻りましょう」

花丸「ジメジメから解放されるずら...」

29: 2018/01/07(日) 17:04:48.33 ID:lGqc2NB1
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花丸「外見はただのトラック。中は最新鋭のスーパーコンピュータ。未来ずらー」

梨子「映画みたいでしょ?」

梨子「システム、自由に使ってくれていいけど、機密ファイルには触らないでね」

花丸「触らぬ神に祟りなし。知りたくもないずら」


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31: 2018/01/07(日) 17:06:28.72 ID:lGqc2NB1
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花丸「...防犯カメラとモニタ接続完了。警報システム通信も、偽装完了ずら」

梨子「早いわね。さすが」

花丸「回線が少なかったのが幸いしたね」

花丸「警備システムも汎用だったから、過去に作った自作ツール使うだけだったずら」

梨子「...モニタに誰かが」

花丸「裏庭のカメラだね。あれはダイヤさん。ルビィちゃんのお姉さんずら」

梨子「あぁ、生徒会長の...珍しい名前だったから覚えてたわ」

32: 2018/01/07(日) 17:07:39.83 ID:lGqc2NB1
梨子「ここの次女とあなたが友達だったのよね?」

花丸「うん。親御さんにもお世話になってるずら」

梨子「そう...なんか悪いわね」

花丸「別にいいずら。善子ちゃんのカメラ、ハックしてよく覗いてるし」

梨子「悪趣味ね...」

花丸「悪趣味はマントや羽をつけて遊んでる善子ちゃんだよ」

梨子「へ、へぇ...」


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善子「ヴェっくし!」

善子(...深淵に覗かれて、噂されてる?...)

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33: 2018/01/07(日) 17:08:49.82 ID:lGqc2NB1
花丸「でも、オラは黒澤家を自発的に探るつもりはないから」

花丸「あくまでも依頼された部分だけだよ。手をかすのは」

梨子「わかってる」

花丸「...と言いたかったんだけれど、一個だけサービスで探ってあげようと思うずら」

梨子「どういうこと?」

花丸「警報システムと防犯カメラに違法に付けられた枝を見つけたずら」

梨子「つまり、防犯システムを介して誰かが黒澤家を監視していると?」

花丸「そういうことだね」

34: 2018/01/07(日) 17:09:29.89 ID:lGqc2NB1
花丸「しかも、警備会社よりも先に通知がいくようにされてた」

梨子「追える?」

花丸「踏み台が多すぎてすぐには...時間はかかるよ」

梨子「誰が覗いてるんだろう...」

花丸「さぁ?でも年頃の女の子の家を覗くとは言語道断。見つけて成敗するずら」

梨子「ブーメラン、ブーメラン」

35: 2018/01/07(日) 17:10:37.10 ID:lGqc2NB1
花丸「他に探っておくことは?」

梨子「この家から黒澤さんの事業へのアクセスはできるのよね?」

花丸「回線の中にそれらしいVPNを見つけたから、ハッキングすればできるだろうね」

梨子「金の流れを洗えると助かるのだけれど」

花丸「ま、そうなんだろうけど...」

花丸「黒澤さん、多角的に事業を回してて」

花丸「表の金のデータを取ったり、経理弁護に提出した資料の発掘はできても」

花丸「それに不正がないかを洗うのは、オラには難しいずら」

梨子「そうよね。いいわ。とりあえず拾えるデータを全て頂戴」

梨子「つき合わせはこちらでするわ」

花丸「了解ずら」

37: 2018/01/07(日) 17:11:23.42 ID:lGqc2NB1
梨子「さ、夜も更けて来たし帰りましょうか」

花丸「学校への枝はつけなくてもいいの?」

梨子「前任がそこまではしてくれてるわ」

花丸「そっか...あ、前任の事故のこと何かわかったら、教えて欲しいな」

梨子「心配してくれてるの?」

花丸「誰が。心配してるのは自分の身ずら」

花丸「事故に金本組が関係してたら、即行手を切らせてもらうから」

梨子「あっそう」 プイッ

38: 2018/01/07(日) 17:12:17.16 ID:lGqc2NB1
花丸「...」

梨子「...」

花丸「...事件性がなければ、ハッカーのよしみで見舞いに行ってもいいずら」

梨子「...」 ニコッ

花丸「勘違いしちゃダメだよ。オラに枝づけした奴の面を拝みたいだけずら」

梨子「...それでも良いのよ」

梨子「帰りましょう」

花丸「安全運転で頼むずら。ついでにのっぽパン買って欲しいなぁ」

39: 2018/01/07(日) 17:12:59.17 ID:lGqc2NB1
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ルビィ「花丸ちゃん。お昼食べよ」

花丸「うん」 ピロロン

花丸「ん?」 カチッ

梨子:明日行く

花丸:ok

ルビィ「...だれから?」

花丸「んー?親ずら」 ッス

花丸「ちょっと先にトイレ行って来る。先に食べてて良いよぉ」 スタタ

ルビィ「...」

40: 2018/01/07(日) 17:13:49.19 ID:lGqc2NB1
善子「ん?ルビィどしたの」

ルビィ「最近花丸ちゃん、ルビィに隠し事してるみたいなの」

善子「はぁ?ずら丸が隠し事?」

ルビィ「うん...最近梨子って人からよくラインが来てるんだけど」

ルビィ「全然その人のことについて教えてくれないの」

善子「友達に言えない交友関係だってあるでしょうよ」

ルビィ「うゅ...気になって」

41: 2018/01/07(日) 17:14:46.03 ID:lGqc2NB1
ルビィ「さっきも梨子さんの着信を親だって言って隠したし...」

善子「聞いてみれば?梨子ってだれ?って」

ルビィ「む、無理だよぉ」

善子「ふーむ...男かもね」

ルビィ「お、男!?梨子って女性の名前だよ?」

善子「表示名なんていくらでも変えれるんだから。浮気の常套手段よ」

ルビィ「うゅ...でも頻繁に家に行ってるみたいだし...明日も行くみたいだし」

善子「...私ずら丸の家行ったことない」

ルビィ「ルビィも中までは...」

二人「...」

43: 2018/01/07(日) 17:16:31.34 ID:lGqc2NB1
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梨子「モニタ5枚もいる?」

花丸「かっこよさとロマンずら」

梨子「パソコンも無駄に電飾ついてるし」

花丸「夜電気を消すと、それっぽい雰囲気になってかっこいいずら」

梨子「うーん...70点」

花丸「ほっとけずら...で、進捗は?」

梨子「...白ね」

44: 2018/01/07(日) 17:18:14.31 ID:lGqc2NB1
花丸「裏帳簿は見つからなかった?」

梨子「ええ。小原からの学校への資金援助は正当なものだったわ」

梨子「援助額が大きかったのは地元住民への体裁を整える目的と」

梨子「校舎改修資金の中に次建てる建物の前金が入ってたからね」

梨子「代わり、と言ってはなんだけど、跡地で行う事業計画書を見つけたわ」

花丸「...内浦の人は、小原のおかげで学校が延命した、と思ってるけど」

花丸「裏側はこんなもんなんだね」

花丸「正直、小原の娘が理事長になった時点で、オラも色々悟ってたよ」

45: 2018/01/07(日) 17:19:24.10 ID:lGqc2NB1
梨子「あら?あの娘は本気で守ろうとしてるみたいよ」

梨子「盗聴器から毎日廃校の延期を各所に電話してるのを聞いたわ」

梨子「泣きながらね」

花丸「ふーん...」

花丸「シャイニ〜とか、ふざけた人だと思ってたけど、ちょっと改めるずら」

梨子「そうしてあげて」 ニコッ

46: 2018/01/07(日) 17:20:32.12 ID:lGqc2NB1
梨子「...そっちは?」

花丸「...残念ながら、収穫ありずら」

花丸「警報システムの枝を追っていったら、新井警備に繋がったずら」

梨子「新井警備...用心棒業の...」

花丸「ずら。みかじめ料が主な収益らしいね。で、元締めは梨子ちゃんの追ってる金本組ずら」

花丸「後、収益についても調べてみたけど、こちらもキナ臭いのが見えたずら」 カタカタッターン

花丸「こっちのモニターに映している資料を見て。これ」

梨子「営業利益は例年特に変わっていないけど...」

梨子「売上高は2015年から1.5倍近くになっているわ」

梨子「怪しいわね」

花丸「素人目でもそう見えるんだから、そうなんだろうね」

梨子「5軒目にしてビンゴか...」

梨子「PC借りるね。資料を読ませて」

48: 2018/01/07(日) 17:22:41.92 ID:lGqc2NB1
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梨子「ふーむ...」

花丸「次の手は?」モグモグ

梨子「踏み込むには弱いけど、警察と協力してガサ入れってとこかしら」

花丸「...やっぱり、ほっか」モグモグ

梨子「まずい?」

花丸「ルビィちゃん」モグモグ

梨子「あぁ...」

花丸「オラ、ルビィちゃんが悲しむのを見たくないずら」

花丸「あと、黒澤さんが悪い事してるのが想像できない」

梨子「うーん、でもねぇ」

花丸「なんとか穏便にできない?」

50: 2018/01/07(日) 17:24:12.93 ID:lGqc2NB1
梨子「...どうやってもニュースにはなると思うけど」

花丸「それでも...お願いずら」 ギュッ

梨子「!...わかった。...今段階で、踏み込むのはやめるわ」

花丸「本当?」

梨子「えぇ。それに黒澤家が主導なら、新井は自前の警報を堂々とつければいいだけ」

梨子「隠れて監視してるってことは、きっと黒澤さんは被害者だと思うわ」

梨子「なんとか裏帳簿を見つけて、主導者と協力者のみを逮捕しましょう」

花丸「ありがとう!梨子ちゃん」



梨子「ただ、それでも黒澤さんが黒幕なら...」

花丸「...それはもう仕方ないことずら」

51: 2018/01/07(日) 17:25:06.22 ID:lGqc2NB1
ピピピ

梨子「なんの音?」

花丸「大山運輸のサイトに静岡からアクセスがあった時、なるようにしたずら」

梨子「大山運輸...あぁ、偽装トラックの」

花丸「ちょっと持ってて」

梨子(のっぽパンキャラメル塩味?...)

花丸「エージェントはっと...!」カタカタ

梨子「iPhoneSEにオペラブラウザ?珍しい組み合わせね」

花丸「...はぁ...」

梨子「どうしたの。ため息なんてついて」

花丸「オラはこの化石ペアを好んで使う人を、一人だけ知ってるずら...」

52: 2018/01/07(日) 17:26:19.66 ID:lGqc2NB1
---

善子「うーん。寺の前に止まっているトラックをググってみたけど」

善子「普通の会社っぽいわね」

ルビィ「梨子さんって人いる?」

善子「従業員の名前なんてサイトに載せてるわけないでしょ」

ルビィ「そ、それもそっか」

善子「それに、梨子に関係あるかもわからないし」

ルビィ「もう帰っちゃったのかな?」

善子「それはないでしょ。昼の12時よ?来てないならまだしも...」

ルビィ「うゅ...どうしよっか」

善子「よし、寺に乗り込むわ」

ルビィ「えぇ!?」

善子「遊ぼうってカマかけるのよ」

善子「ここまで来たのに梨子を優先するようなら男よ!」

ルビィ「な、なるほど!善子ちゃん頭いい!」

善子「さぁ、突撃ー!」

花丸「やめるずら」

チョップ

善子「え...?ず、ず、ずら丸ー!?」

ルビィ「ピギィいいいいいいいいいい!!?!?」

53: 2018/01/07(日) 17:27:30.51 ID:lGqc2NB1
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善子「善子です」

ルビィ「ルビィです」

梨子「桜内梨子です。よろしくね?」

善子「はい...」

花丸「で、善子ちゃんたちは何してたの?」

善子「それはその...」

善子「...っふ。堕天使ルシファーの導きの元、カルマに満ち足りた混沌の」

花丸「よーしーこちゃん」

善子「グゥぅ....ヨハネぇ...」

54: 2018/01/07(日) 17:28:40.45 ID:lGqc2NB1
ルビィ「あ、あの!る、ルビィが悪いの。最近花丸ちゃんが...その...」

ルビィ「携帯で梨子さんと仲良くしてるの見えちゃって...」

ルビィ「でも、花丸ちゃん隠してるから...」

ルビィ「どんな人なんだろうって...見に来たの」

花丸「う...」

梨子(花丸ちゃんから幼い子と聞いてたけど、結構目敏いのね)

花丸(ちょっと嘘が雑すぎたずら)

善子「そ、そうよ!こそこそしちゃって!心配してたんだから」

花丸「...申し訳なかったずら」

梨子「私もごめんね?色々花丸ちゃんには相談に乗ってもらってたの。ね?」

花丸「!...そうだね」

花丸(ここは梨子ちゃんに任せて、口裏を合わせよう)

55: 2018/01/07(日) 17:29:43.96 ID:lGqc2NB1
梨子「私、ここに転校して来たばっかりで友達ができなくて...」

ルビィ「あ、最近2年生で転校してきた子?」

梨子「そう」

梨子「でね、図書室に篭ってたら花丸ちゃんが気にかけてくれたの」

ルビィ「!る、ルビィも花丸ちゃんと図書室で仲良くなったの!」

梨子「ふふ、あら一緒ね?」

ルビィ「うん!」

梨子「それからはオススメの本とか、悩みの相談に乗ってくれたの」

花丸「ずら」

56: 2018/01/07(日) 17:30:16.26 ID:lGqc2NB1
善子「へー。私たちも誘ってくれればよかったのに」

ルビィ「そ、そうだよ。ルビィたちも仲良くしたいのに」

花丸「えとー、いヤァ」

梨子「ご、ごめんね私が前いた学校で...あんまり人と仲良くできなくて...」

善子「あー...なるほどね」

梨子「花丸ちゃんの友達だから、大丈夫だとは思ってたけど...」

梨子「花丸ちゃん以外と関わるのがちょっと怖かったの」

善子「...そう言うことなら仕方ないわね。私も経験あるし...」

善子「安心して。内浦の子達はみんないい子だから」

善子「それに、きょ、今日から私もあなたの友達よ!」

ルビィ「ルビィも!」

梨子「ありがとう。善子ちゃん、ルビィちゃん」 ニコッ

善子「///」 カァー

ルビィ「へへへ」 テレテレ

花丸(...すぐに打ち解けたみたいだけど、俯瞰でみると滑稽ずら)

57: 2018/01/07(日) 17:30:57.11 ID:lGqc2NB1
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ルビィ「じゃ、またねー!」

善子「いつでも1年の教室にいらっしゃい」

梨子「うん!バイバイ!」

花丸「次来るときは連絡するずらよ〜」


花丸「普通に遊んでて、夕方になってしまったずら」

59: 2018/01/07(日) 17:32:10.60 ID:lGqc2NB1
梨子「いい子達ね...」

花丸「オラもそう思う」

花丸「やっぱりルビィちゃんには、笑顔でいて欲しい」

梨子「尽力しないとね」

花丸「これからどうする?」

梨子「ルビィちゃんから興味深い話を聞けたわ」

花丸「本当?」

梨子「あの子達の姿が見えなくなったらトラックに乗るわよ」

梨子「一仕事してもらうわ」

花丸「合点承知ずら」

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60: 2018/01/07(日) 17:33:23.84 ID:lGqc2NB1
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花丸「で?」

梨子「黒澤さんの防犯カメラの映像から人物の写っている部分を取り出して」

花丸「前任はその処理してた?」

梨子「ええ」

花丸「なら、モジュール化されてるはず...」カチャカチャ

花丸「...あった。枝をつけてからの期間だけでいい?」

梨子「十分よ」

花丸「オッケー」 カチャカチャ

花丸「はや。さすがスパコンずら」

花丸「23人ピックアップされたずら」

61: 2018/01/07(日) 17:34:40.12 ID:lGqc2NB1
梨子「見せて...この男ね。ズームお願い」

花丸「オッケー。これ誰?」

梨子「目の下に傷。ルビィちゃん曰く、役員の一人らしいわ」

梨子「この男が来てから、黒澤は新しい事業を始めたみたいで」

梨子「時折怖そうな人を招き入れたりしてるらしいわ」

花丸「臭いね」

梨子「この男検索できる?」

花丸「任せて...」カタカタ

花丸「...履歴写真にヒット。表示するね」

梨子「和田真弓。2014年中途入社...前職は鳥谷興産」

花丸「今は黒澤の投資部と経理部の役員らしいずら」

梨子「投資と経理。一番金を動かせられるポジションね」

梨子「PLの数値に大きく変動があった時期とも一致するわ」

62: 2018/01/07(日) 17:37:19.13 ID:lGqc2NB1
梨子「経理部のデータは?」

花丸「午前中に見せたので全部」

梨子「じゃあ、投資部の細かい金の動き、潜れる?」

花丸「待つずら...あー、投資部だけプロテクトが硬いずら」

花丸「独立したネットワークで管理されてる」

梨子「破れる?」

花丸「ちょっと時間かかる。あと、新井に確実にバレる」

梨子「...ここに秘密がありそうね」

梨子「バレても潜る価値あり、と判断するわ」

梨子「花丸ちゃん、派手に挨拶してやりましょう」

花丸「最高の司令ずら」

63: 2018/01/07(日) 17:39:03.28 ID:lGqc2NB1
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ピピピ

職員A「はいもしもし」

職員B『もしもし、部長、お疲れ様っす』

職員A「休日の深夜だぞ?」

職員B『すません。ちょっと報告がありまして』

職員B『今、黒澤んとこの和田がログインしたんすけど』

職員B『なんかおかしいんっすよね』

職員A「何がだ。簡潔に話せ」

職員B『なんつーんすかね。コピーしてるんすよー』

職員A「何をだ。目的語がないんだよ君の話には」

職員B『あ、すません。あれっす。和田の奴、黒澤の投資部のデータを』

職員B『片っ端からダウンロードしてるんすよね』

職員A「は...?」

64: 2018/01/07(日) 17:39:52.72 ID:lGqc2NB1
職員B『ここらのファイルってプロテクトしてなかったすけ』

職員A「ば、和田あいつ、アイパス抜かれやがった」

職員A「しかもルート権限も取られてる!」

職員A「不正アクセスだ!漏れたらやばい!今すぐサーバの電源を切れ!」

職員A「俺は和田に電話する!」

職員B『え...あ...ちょ...』ガチャッ

ピッピ

職員A「出ろ...出ろ...!」


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和田「チュッ!」

女「も〜」


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65: 2018/01/07(日) 17:40:40.37 ID:lGqc2NB1
職員A「出ない!..!」

ピピピ

職員A「どうした!?」

職員B『ヤベェっす!部長!手に負えないっす!』

職員A「だから何が!」

職員B『信号を受け付けないっす!黒澤のサーバー停止できません!』

職員B『さらに監視回線に乗ってウチの監視サーバーも割られて』

職員B『監視しているIP先全部漏れた可能性ありっす』

職員A「おいおい、嘘だろう...」

職員B『増援してください!深夜対応の俺だけじゃ対応できないっす!』

職員B『停止信号の逆探知で黒澤のデータ愚か、うちのデー』ガチャ

職員A「さ、最悪だ」

66: 2018/01/07(日) 17:43:19.89 ID:lGqc2NB1
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花丸「ざまぁみろずら」

梨子「派手にやってる?」

花丸「そういう司令でしょ?」

梨子「イキイキね」

花丸「こういう土足で踏み荒らすのやって見たかったんだよね」

梨子「普段隠れてる分、ストレス溜まるのね...壊さないでよ」

花丸「大丈夫。破壊はしないよ。公安の欲しいデータ、とっといたずら」

花丸「ほい、新井の監視先リスト」

花丸「きっと黒澤さんと同じように、ロンダリングの隠れ蓑にされてるはずだよ」

梨子「よくやったわ。あとでのっぽパン買ってあげる」

67: 2018/01/07(日) 17:43:57.01 ID:lGqc2NB1
梨子「でも、今確認しないといけないのは、投資部サーバの中身の確認ね」

花丸「そっちは梨子ちゃんに任せるずら」

花丸「オラは悪の成敗に忙しいから」

梨子「わかったわ。ほどほどにね」

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69: 2018/01/07(日) 17:45:12.95 ID:lGqc2NB1
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梨子「...見つけたわ!」

花丸「お?裏帳簿ずら?」モグモグ

梨子「ええ。金本組の金が投資部の事業部の利益に加算されて...」

梨子「その利益がベンチャーキャピタル、という形で投資されていたわ」

花丸「ベンチャーキャピタル...?」

梨子「えぇ。上場前の企業の株を購入して」

梨子「その企業が上場して株価が高値になったら、売って儲ける投資のことよ」

花丸「ほう」モグモグ

70: 2018/01/07(日) 17:47:37.04 ID:lGqc2NB1
梨子「投資部は金本組の金でHUKUDOMEという企業の株を買っていたわ」

花丸「そのHUKUDOMEという企業は...?」

梨子「実態のない架空の企業みたい。振込先からの金を追ってみたら」

梨子「金本組にたどり着いたわ」

花丸「..ロンダリング成立ずら」

梨子「花丸ちゃん...協力ありがとう。これがあれば起訴できる」

花丸「それはそれは、どういたしましてずら」モグモグ

花丸「オラの裏家業の口止め代にはなったかな」

梨子「十分よ。お釣りはのっぽパンで返すわ」

花丸「ちょっとケチくさくない?」

72: 2018/01/07(日) 17:51:58.37 ID:lGqc2NB1
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ザザーン ザザーン...

花丸「うーーーん!背骨バキバキずらぁぁ」

梨子「ちょっと日も明けて来たわね」

花丸「明日が日曜でよかったずら」

花丸「で、呑気に海見てて良いずら?」

梨子「見つけたデータとレポートは本部に送ったわ。少し休憩」

花丸「公然に晒されるってことだね...」

梨子「えぇ。これから、このロンダリングのことは公表するけど...」

梨子「必ずルビィちゃんに迷惑のかからないようにするわ」

花丸「...信用していいんだね?」

梨子「ええ、必ず」

74: 2018/01/07(日) 17:53:18.30 ID:lGqc2NB1
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ニュース『おはようラジオニュース。最初のニュースです。』

ニュース『指定暴力団金本組の資金をマネーロンダリングしたとして』

ニュース『組織犯罪処罰法違反の疑いで新井警備所属の役員、社員含め』

ニュース『25人が逮捕されました』

ニュース『この事件は、2013年~現在にかけて日本の一般企業15社に対し』

ニュース『収益の中に金本組の金合計約33.4億円を巧妙に潜り込ませ』

ニュース『投資代や自動車部品などの商品購入代を装うなどして』

ニュース『金本組の架空企業口座に28億円振り込ませていました』

ニュース『被害にあった15社には新井警備から断続的に不正アクセスを受けており』

ニュース『収益データを外部から改ざんの被害を受けていた模様です』

ニュース『また、一部企業には新井警備の社員が不正入社しており』

ニュース『内部からの改ざんもされていたとみられ...』

花丸「...」 ピッ

75: 2018/01/07(日) 17:54:17.64 ID:lGqc2NB1
梨子「どう?私の仕事っぷりは」

花丸「常々満足。70点」

梨子「もー。世論ウケのいいようにするの大変だったんだから」

花丸「世論操作もできるんだね、公安って」

梨子「私だからできたの」

花丸「はいはい」

梨子「...公表されてないけど、金本組構成員も6人捕まえたし」

梨子「私達も満足いく結果になったわ」

花丸「そっか...」

76: 2018/01/07(日) 17:55:16.16 ID:lGqc2NB1
サァーーーー...

花丸「潮風が...」

梨子「気持ちいいわね...」

花丸「梨子ちゃんは、これからどうするの?」

梨子「え?私?」

花丸「追ってたものはもう見つかったずら。コスプレ、やめる?」

梨子「あぁ。そのこと...」

梨子「結論から言うと...やめない」

花丸「え?」

77: 2018/01/07(日) 17:55:55.27 ID:lGqc2NB1
梨子「嬉しい?」 ニコッ

花丸「...別に」

梨子「素直じゃないぞー。うりゃりゃ」

花丸「ヴェぇ〜。ほっぺたつねるなずらぁ」

梨子「ふふふ」

78: 2018/01/07(日) 17:56:52.15 ID:lGqc2NB1
花丸「やめるずら!...いでで...で、なんで?」

梨子「...私と組んでたハッカーさ」

梨子「どうやらただの事故じゃないみたいなの」

花丸「!」

梨子「事故調書に改ざんの跡が見られたらしいわ」

花丸「...そっか」

梨子「あの子、ほっとくと色々まさぐってたから...」

梨子「私も了承してたけど...どうやらやばいのに触れたみたい」

花丸「梨子ちゃんは、大丈夫なの?」

梨子「おそらくね。彼女は...ハッカーとして狙われたんだと思う」

花丸「警察だって知ってたら、普通狙わないか」

梨子「でしょ。ま、それでも近くに居た私は一番危ないわけで...」

梨子「学生として身を隠しながら、彼女が何を見てしまったのかを探ることにしたの」

花丸「ふーん」

79: 2018/01/07(日) 17:57:57.69 ID:lGqc2NB1
梨子「...手伝ってくれるよね?」

花丸「やだ」

梨子「なんでよ。前になんでもするって言ったじゃない」

花丸「それはあくまでも、ルビィちゃんを助ける為なら、って話ずら」

梨子「...梨子っぴー、可哀想」

花丸「そんな目で見ても、オラには通用しないよ」

80: 2018/01/07(日) 17:59:04.53 ID:lGqc2NB1
花丸「ここからはビジネス。ちゃんと払うもの払ったら考えるずら」

梨子「じゃあ、金額次第ではいいのね?」

花丸「...オラも、警察と手を組んで汚れちゃったから」

花丸「いずれハッカー界隈にこのことが流れて、この家業では食えなくなる」

花丸「今のうちに梨子ちゃんには、ゴマをすろうと思った次第ずら」

梨子「...セコイわね」

花丸「お互い様ずら」

81: 2018/01/07(日) 17:59:53.29 ID:lGqc2NB1
ルビィ「花丸ちゃ〜ん」

善子「梨子〜!ごめん、バス遅れちゃって!」


花丸「お、きたずら。早く〜。遅れるずら〜〜!」

梨子「ルビィちゃんも元気そうね...」

花丸「うん...」

花丸「...ありがと」

梨子「ん?」

花丸「...なんでもない。さ、学校に行こうずら」 ニコッ

梨子「ええ」 ニコッ

82: 2018/01/07(日) 18:00:21.39 ID:lGqc2NB1
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花丸「オラはハッカー」  終わり

85: 2018/01/07(日) 18:03:44.09 ID:lGqc2NB1
読んでいただきありがとうございました。

実在の人物や団体、阪神とは関係ありません。

また、スレ立て代行してくださったかた、ありがとうございました。

84: 2018/01/07(日) 18:02:50.02 ID:Fsk5rLo/
おつおつ
斬新な設定で面白かったです。是非続編を

89: 2018/01/07(日) 18:06:41.31 ID:mNO/RZwn
乙乙
面白かった

113: 2018/01/08(月) 04:53:51.01 ID:p3/jgajK
おもしろかった 乙

引用元: https://nozomi.2ch.sc/test/read.cgi/lovelive/1515310205/

【SS】花丸「オラはハッカー2」【ラブライブ!サンシャイン!!】
■約15000文字■2018/01/12(金) 22:25:07.89 ID:3MPNJ1mI 花丸「未来ずら〜」 善子「ふふん。パワポを使えば発表資料なんてちょこざいよ」 ルビィ「すごい!アニメーションもついてる!」 花丸「オラも資料を可愛く飾りづけしたい」 善子「白背景に文字だけ?全くパワポ初心者はこれだから。ほら、貸しなさい」 花丸「ありがとう、善子ちゃん」 善子「ヨハネ!」 --- 花丸「...」 カタカタッターン 花丸「データ改ざん、成功ずら」
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