【SS】希&真姫「「家族と親友と……」」

SS


1: (もんじゃ) 2022/04/03(日) 18:03:30.56 ID:9fBE7Bs6
~お昼休み~


凛「真ー姫ちゃん!お昼3人で一緒に食べよー」


花陽「部室の炊飯器、もう炊けてると思うし……」


真姫「いいけど……って花陽、朝練の後そんなことしてたの?」


花陽「やっぱり、ご飯は炊き立てが一番だから」


真姫「また太っても知らないわよ」


ピロンッ


真姫「ちょっと待って。希から……」


希『放課後練習終わったらちょっと付き合ってくれへん?』


真姫「珍しいわね……」


希『タダでとは言わへん。たまごボーロ買ってあげるから』


真姫「いらないわよ!」


凛&花陽「「えっ」」


花陽「いらない……?」


凛「かよちんがせっかくお茶碗いっぱいの海苔の佃煮を分けてくれるって言ってるのに……」


真姫「ち、違っ!今のはあなたたちに言ったわけじゃ……」


真姫「っていうかそのお茶碗、海苔用だったのね。花陽にしては小さいと思ったわ」
 
2: (もんじゃ) 2022/04/03(日) 18:09:01.38 ID:9fBE7Bs6
~放課後~


希「真姫ちゃんお待たせー」


真姫「別に待ってなんかないわよ。それに部室出たの一緒でしょ?」


希「なんかデートみたいで楽しいやん?」


真姫「はあ?ナニソレイミワカンナイ」


希「じゃあ、行こっか」


希「あ、そうそう」ゴソゴソ


真姫「何よ」


希「はい、たまごボーロ」


真姫「だからいらないわよ!」


真姫「もう……なんなのよ」
 
4: (もんじゃ) 2022/04/03(日) 18:14:55.55 ID:9fBE7Bs6
真姫「で、そろそろ話してくれてもいいんじゃない?私を誘った理由」


希「う~ん……最近真姫ちゃんのこと、からかってなかったなーって」


真姫「帰る」


希「冗談やって」


真姫「もう……」


希「なら立ち話もアレだし、どっか寄っていかへん?飲み物くらいなら奢るよ」


真姫「割り勘でいいわよ。別に奢ってもらわなくても」


希「おおきに」


希「じゃ、この喫茶店にしよか?」


真姫「希……。あなた最初からこのお店に誘おうとしてたでしょ」


希「もちろん」


真姫「はぁ……。初めから『喫茶店行こ』って誘えばいいじゃない」


希「こうしてだらだら喋るのがいいんよ」


真姫「ホントめんどくさい……」
 
5: (もんじゃ) 2022/04/03(日) 18:20:31.93 ID:9fBE7Bs6
~喫茶店~


希「何する?」


真姫「私はカフェオレでいいわ」


希「ウチもそれで」


~間~


希「うん。このお店前から気になってたんだけど、正解や」


真姫「……」


希「真姫ちゃんもそう思うやろ?」


真姫「そろそろちゃんと話してもいいんじゃない?」


希「だから真姫ちゃんを……」


真姫「何か相談したいことあるんでしょ?」


希「……さすが真姫ちゃんやね」


真姫「からかわないで」


真姫「言いにくいこと?」


希「う~ん……じゃあ聞くんやけど……」


希「にこっちのこと、どう思ってる?」
 
6: (もんじゃ) 2022/04/03(日) 18:25:32.36 ID:9fBE7Bs6
真姫「な、何よ。いきなり」


希「正直に言って、ね?」


真姫「……いい先輩?」


希「いや、そうやなくて」


希「関係は関係なんやけど……人としてというか……」


真姫「イミワカンナイ。あなた、にこちゃんと喧嘩でもしたの?」


希「…………」


希「そ、そうなんよ!にこっちと意見がぶつかったりして?ちょっとお互いに熱くなって……」


真姫「え?何今の間」


希「まあまあ。それで、にこっちと仲いい真姫ちゃんに相談しようかなあって」
 
7: (もんじゃ) 2022/04/03(日) 18:31:34.07 ID:9fBE7Bs6
真姫「別に特別仲いいわけじゃないわよ。普通よ、普通」


希「そうなん?」


真姫「例えて言うなら、家族みたいな感じね」


希「家族?」


真姫「にこちゃんっていうより、私にとってμ'sはもう一つの家族って感じ」


真姫「穂乃果はたまに抜けてるところはあるけど、安心できるパパ」


真姫「お母さんはそうね……絵里っぽいわね。なんとなく」


希「ウチは?」


真姫「希?」


真姫「う~ん……」


希「……」ワクワク


真姫「希も……お母さん?」


希「はぁ……」ガッカリ


真姫「なんでがっかりしてるのよ」
 
8: (もんじゃ) 2022/04/03(日) 18:36:56.27 ID:9fBE7Bs6
希「それでにこっちは?」


真姫「にこちゃんは……姉?」


真姫「ほら、にこちゃんって弟と妹がいて面倒見いいでしょ?」


真姫「でも、凛や花陽と一緒にふざけてたりもしてるでしょ?」


希「ふざけてるって……そうやけど」


真姫「その辺のギャップが“にこにー”じゃなくて“矢澤にこ”の可愛さ……って何言わせるのよ!」


希「照れることないのに」


真姫「そんなことより仲直りよね」


希「ええよ別に。真姫ちゃんの素直な感想聞けたし」


真姫「と、とにかく仲直りしたいなら、希も素直になりなさいよ」


真姫「知ってると思うけどにこちゃんは頑固なところあるし、なかなか面倒くさい性格なんだから」


希「それ、真姫ちゃんには言われたくないと思う……」


真姫「うっ……」
 
9: (もんじゃ) 2022/04/03(日) 18:41:53.25 ID:9fBE7Bs6
真姫「でも何が原因かは知らないけど、希のこと思ってのことだと思うわよ」


希「そう?」


真姫「そうよ。だってにこちゃんはμ'sの誰かを悪くいったことないもの」


希「それはそうやね」


真姫「もし不安なら、私からもにこちゃんに話聞くわよ?」


希「え、ええよ!大丈夫大丈夫。ウチらの問題やから」


真姫「そこまで言うなら……」


真姫「でもにこちゃんってかなりこだわり強いから、そういうところで揉めたんじゃない?」


希「まあ……それは……」


真姫「先週も衣装の羽根をどこに付けるかでことりと揉めてたし」


希「うんうん」


真姫「昨日だってお団子を可愛く食べる仕草を凛たちに教えてたのよ?」


希「…………」


真姫「さっきの練習終わりも……」


希「真姫ちゃん」


希「にこっちのこと好きなん?」
 
11: (もんじゃ) 2022/04/03(日) 18:47:00.81 ID:9fBE7Bs6
真姫「…………う゛ぇえ!?そ、そそ、そ……!!」


希「好き、なんやね」


真姫「……」


希「なんかごめんね。こんな相談して」


真姫「別にそんなんじゃないって。ホント」


希「せや!お礼に占ってあげる」


真姫「だからいいわよ。っていうか占うんなら、自分のこと占えばいいじゃない」


希「真姫ちゃんとにこっちのことなら、自分のことでもあるんよ」


真姫「ナニソレイミワカンナイ」


希「う~ん……占いによると、たまには甘えてみてはいかがかな?」


真姫「何よ。その言い方。それに占いっていうよりアドバイスじゃない」


希「占いなんて9割アドバイスやし」
 
12: (もんじゃ) 2022/04/03(日) 18:52:26.92 ID:9fBE7Bs6
希「とにかく、好きな人には素直になれってこと」


真姫「さっき私が希に言ったことと一緒じゃない。素直になれって」


希「ええから。先輩の言うことは聞いとくもんやで?」


真姫「こういう時だけ先輩風吹かせて……ホント面倒くさい」


真姫「これじゃあ、どっちが相談に乗ってるのかわからないわ」


希「相談ていうのは、誰か他人に話すだけでも気が楽になるもんや」


真姫「私は相談したつもりないんだけど……」


希「ウチは真姫ちゃんのこと応援するで」


真姫「……ありがと、って言いておくわ」
 
13: (もんじゃ) 2022/04/03(日) 18:58:32.60 ID:9fBE7Bs6
~喫茶店前~


店員「ありがとうございましたー」


希「今日はありがと」


真姫「にこちゃんと話しなさいよ?これで明日からの練習、バラバラだったら許さないから」


希「わかってるって」


希「真姫ちゃんも頑張りや」


真姫「だから、そういうんじゃ……」


希「じゃ、また明日」


真姫「また明日」


真姫「ちゃんと仲直りしなさいよ」


希「はーい」
 
14: (もんじゃ) 2022/04/03(日) 19:02:06.40 ID:9fBE7Bs6
希「…………」ピッピッ


Prrrrrr……


ガチャ


希「あ、もしもしエリち?」


希「あんなー……」


希「ウチ……今失恋したんよ」


おわり
 
15: (もんじゃ) 2022/04/03(日) 19:07:36.63 ID:9fBE7Bs6
短い話でしたが、お付き合いいただきありがとうございました
 

引用元: https://nozomi.2ch.sc/test/read.cgi/lovelive/1648976610/

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