【SS】璃奈「胡蝶の夢」【ラブライブ!虹ヶ咲】

りな SS


1: (茸) 2022/04/10(日) 21:15:41.52 ID:Vh94o2w/
「胡蝶の夢」
現実と夢との区別がつかないこと。
転じて、人生のはかなさにたとえる。

――
―――
――――
歩夢「♪~(開花宣言)」

璃奈「歩夢さん、なんか機嫌がいい。どうしたの?」

歩夢「実は昨日の夜、侑ちゃんと付き合っている夢を見たんだ~。」

璃奈「あれ?てっきり私は歩夢さんと侑さんはとっくに付き合っているのかと。」

璃奈「璃奈ちゃんボード[意外!]」

歩夢「そそそ、そんな付き合うなんて……。恥ずかしくて無理だよぉ……」

璃奈「でも侑さんから告白されたらOKするんでしょ?」

歩夢「それは……まぁ、そうだけど……モジモジ」

璃奈「さっさと告白しちゃえば良いのに。」

歩夢「そんな簡単に言わないでよ!」

璃奈(やれやれ、二人が両想いだって傍から見たら一目瞭然なのに)
 
5: (もんじゃ) 2022/04/10(日) 21:22:13.23 ID:GgQrHaeS
歩夢「そういう璃奈ちゃんは愛ちゃんとどうなの?」

璃奈「今は歩夢さんの話をしているの。そういうのは後にしよう。」

歩夢「もー自分たちの話は全然しないんだから~」

璃奈「それで、どんな夢だったの?」

歩夢「気が付いたらもう侑ちゃんとは恋人の関係で」

璃奈「うん」

歩夢「手をつないで帰ったり、家で宿題をしたり」

璃奈「ふむふむ」

歩夢「そのまま侑ちゃんが寝ちゃって、ベッドに運んであげたり」

璃奈「その後は?」

歩夢「その後は……///そこで起きちゃったかな?///」
 
6: (もんじゃ) 2022/04/10(日) 21:26:05.75 ID:GgQrHaeS
璃奈「歩夢さん嘘は良くない。」

歩夢「嘘じゃないよぉ!」

璃奈「隠すなんて怪しい……どうせえ ちな事をしようとしたのでは?」

璃奈「璃奈ちゃんボード[ジト目]」

歩夢「そんなことないもん!ちょっと侑ちゃんの隣で添い寝して、侑ちゃんってほんと華奢だな~って思ったり、体温高くて安心するな~って思ったり……あれ?」

璃奈「歩夢さん、良くしゃべる。」

璃奈「璃奈ちゃんボード[にっこりん!]」

璃奈(でもそれって、いつもしていることでは……?)

歩夢「ここまで話すつもりじゃなかったのに……璃奈ちゃんが動揺させるから!!」

璃奈「でも歩夢さんは露骨に侑さんに迫るより、そんな感じの方が歩夢さんらしくてかわいいと思う。」

歩夢「冷静に分析しないでよぉ~!」
 
9: (もんじゃ) 2022/04/10(日) 21:32:05.04 ID:GgQrHaeS
璃奈「でも歩夢さんが幸せな夢を見られてよかった。」

歩夢「たしかにね。でも夢だった分、起きた後のがっかり感はすごいよ。あと3日は引きずりそう。」

璃奈「確かにそれは上げて落とされた感じだね。」

歩夢「璃奈ちゃんは夢とか見ないの?」

璃奈「私は睡眠時間が短いせいか、あまり夢を見ない。ずっと深い眠りにいるみたい。」

歩夢「ずっと深い眠りなんて羨ましいな~」

璃奈「多分こういう寝方は健康に良くない。それに夢を見られないのもつまらない。」

歩夢「なるほどね~。」

歩夢「あ~あ、あのまま夢が覚めなければよかったのになぁ」

璃奈「歩夢さんはずっと夢の中が良かった?」

歩夢「なんかそう表現するとすごく後ろ向きな感じになっちゃうけど、でも……そうかな。実際すごく幸せだったし。」

歩夢「もちろん現実で勇気を出すことが一番良いって、頭ではわかっているんだけどね。」
 
11: (もんじゃ) 2022/04/10(日) 21:37:48.64 ID:GgQrHaeS
璃奈「これはある種の実験なんだけど、歩夢さんは今この場所が夢じゃなくて現実だと思う?」

歩夢「それは、なんとなくそう思うかな。」

璃奈「じゃあ、それを証明できる?」

歩夢「こうやって頬をつねれば……痛い! うん、現実だよ。」

璃奈「ちなみに夢でも痛覚を感じることはあるみたい。」

歩夢「そうなの!?でも言われてみれば夢の中で頬をつねったことないかも。」

璃奈「そう、普通は自分がいる場所が夢の中だと疑いすらしない。」

歩夢「確かに。」

璃奈「それが重要。人間はよほどのことが無い限り夢が現実かを確かめようとしない。」

歩夢「確かに、私も今璃奈ちゃんに「現実ですか?」って聞かれなかったら確かめようとも思わなかったよ。」
 
12: (もんじゃ) 2022/04/10(日) 21:42:30.24 ID:GgQrHaeS
璃奈「普通は夢でも現実でも、自分がいる場所は現実だと思ってしまう。」

璃奈「だから人間は夢と現実の区別がつかない。そんな状態の事を「胡蝶の夢のようだ」って言うみたい。」

歩夢「胡蝶の……夢?」

璃奈「荘子って聞いたことある?」

歩夢「昔の中国の人だっけ?」

璃奈「そう。しかも滅茶苦茶頭が良かったみたい。そうしだけに。」

―――侑さんが部室にログインしました―――

侑「あれ?今ダジャレの波動を感じたんだけど、気のせいかな?」

―――侑さんが部室からログアウトしました―――

歩夢「ふふっ。それで?」

―――愛さんが部室にログインしました―――

愛「あれ?いまゆうゆがダジャレを求めていた気がしたんだけど。」

璃奈「愛さん、帰って」

―――璃奈さんが愛さんを部室からログアウトさせました―――

璃奈「……」
 
14: (もんじゃ) 2022/04/10(日) 21:45:58.77 ID:GgQrHaeS
璃奈「…………」

璃奈「簡単に説明するけど、ある日荘子が急に蝶になっちゃったんだって。」

璃奈「もちろんそれは荘子の夢で、起きたら人間に戻っていた。」

璃奈「でも夢の中の荘子は自分が蝶であることに何も疑問を抱かず、ふらふらと空を飛んでいたみたい。」

歩夢「付き合っていることに何の違和感もなかった私みたいだね。」

璃奈「歩夢さんと侑さんが付き合っていないのは逆に私が疑問を感じる。」

歩夢「またまた璃奈ちゃんってば~、ほめても何も出ないよ~?」

璃奈「それで、荘子は思ったみたい。今の人間として存在しているこの世界が現実なのか、はたまた蝶として空を舞っていた世界が現実なのかわからないなって。」

歩夢「そう思うと、なんか夢だけじゃなくて、現実さえも儚く感じてくるよ。」

璃奈「そう。夢と現実は区別できない。だから人生は儚い。よくこんな意味で使われる。」
 
15: (もんじゃ) 2022/04/10(日) 21:50:40.36 ID:GgQrHaeS
歩夢「よく夢の中で宿題をして、終わったと思ったら現実では真っ白、みたいな話あるよね。」

璃奈「それこそ告白が成功した!と思ったら夢だったとか。」

歩夢「もし夢の中だって分かっていたら頑張らなくて済んだかもしれないのに……これって損しているのかな?」

璃奈「考え方によってはそうかもしれない。でも、私は人間のそういう所が好きかな。」

歩夢「そういう所って?」

璃奈「夢の中でも現実だと思って頑張っちゃうところ。なんか全てに全力って感じがして好き。」

歩夢「たしかに、それはそれで人間らしいのかもね。」
 
17: (もんじゃ) 2022/04/10(日) 21:54:37.06 ID:GgQrHaeS
歩夢「よし!夢の中の私だって頑張っているんだから、この私も頑張らないとね!もしかしたら夢かもしれないけど!」

璃奈「うん!歩夢さんかっこいい!」

歩夢「私、勇気出して侑ちゃんに告白してくるよ!」

―――せつ菜さんが部室にログインしました―――

せつ菜「何だが呼ばれた気がしたので、優木が出てきました!!!!!!」

せつ菜「本物の優木せつ菜ですよ!!!!!!!!!!」

せつ菜「キョロキョロ」

せつ菜「気のせいだったみたいですね、帰ります!!!!!!」

―――せつ菜さんが部室からログアウトしました―――
 
18: (もんじゃ) 2022/04/10(日) 21:59:35.00 ID:GgQrHaeS
璃奈「えっ?いきなりすぎてびっくりだよ、歩夢さん。」

歩夢「善は急げって言うし、思い立ったが吉日だよ!」

璃奈「歩夢さん……」

璃奈「璃奈ちゃんボード[ファイト!]」

――
―――
――――
Pipipipipipipipi

璃奈「あれ?朝か……」

璃奈「まさか夢の話をする夢を見るとは……」

璃奈「いやでもよく考えたら急に変な通知が表示されたり、いきなりせつ菜さんとか侑さんとか愛さんが出てきたり、おかしい点はいくらでもあった。」
 
20: (もんじゃ) 2022/04/10(日) 22:02:59.02 ID:GgQrHaeS
璃奈「そもそも何で私たちビッグサイトにいたのかな。」

璃奈「全く疑問に思わなかったよ。コミケでもないのに。」

璃奈「あと私、夢を見やすい体質だし。そこもおかしい。」

璃奈「ついでに、侑さんと歩夢さんが付き合ってないのもあり得ない。」

璃奈「やっぱり夢だと違和感が無いんだ……」

璃奈「パソコンしながら寝落ちしちゃったからマウスが溶けちゃってる。また本屋で買ってこないと……」

璃奈「あれ?歩夢さんからメールが来てる。」

歩夢:あの後侑ちゃんに告白したらOKもらったよ!背中を押してくれてありがとう!!

璃奈「あれ?さっきのって夢じゃなかったのかな……?」

璃奈「えっ?」


 
22: (もんじゃ) 2022/04/10(日) 22:05:22.61 ID:GgQrHaeS
読んで下さりありがとうございました!

過去作↓
歩夢「侑ちゃんが効率厨になっちゃった?!」
【SS】歩夢「侑ちゃんが効率厨になっちゃった?!」【ラブライブ!虹ヶ咲】
歩夢「あっ、ちょうど信号赤になっちゃったね。残念。」 侑「いや、次の交差点の信号まで行こう。」 歩夢「でも次の信号でも待つかもよ?それだったらここで待っていても変わらないと思うけど。」 侑「いや、この信号は今赤になったばかりだから信号が変わる時間フルで待たないといけないことが確定している。」 侑「でもこの先の信号はどれくらい待つか不確定だから、一番待ったとしてもこの信号での待ち時間と同じはず。」 侑「それだったら、負けが確定しているこの信号で待つより、先の信号で五分五分の勝負をした方が勝率上がるんじゃないかな?」 歩夢「侑ちゃんは何と勝負しているの?」


侑「みんなとデートでサイゼ行ってみた」
【SS】侑「みんなとデートでサイゼ行ってみた」【ラブライブ!虹ヶ咲】
侑「今何かと話題のサイゼだけど、同好会のみんなはどう反応するか気になるよね⁉」 侑「というわけで、一人一人デートに誘ってその反応を確かめてみるYO!」 侑「みんなが気になる子はどの子かな!?」 姫乃「私はこう言った企画はあまり良くないと思うのですが……あえて挙げるなら果林さんですね。特に他意はないですが……」 遥「お姉ちゃんはきっと喜んでくれますよ!でも企画自体は最悪ですね」 副会長「せつ菜ちゃんの好物が気になります!!私も一緒に行きたいです!!」 こぺ子「かすみんかすみんかすみんかすみんかすみんかすみんかすみんかすみんかすみんかすみんかすみんかすみん…...」 侑「............」 侑「みんな後ろめたさを感じつつも興味津々!早速スタートだYO!」  
【SS】侑「みんなとデートでサイゼ行ってみた」【ラブライブ!虹ヶ咲】
■約30000文字■


かすみ「私の素顔」
【SS】かすみ「私の素顔」【ラブライブ!虹ヶ咲】
「みんな~かわいいかすみんの出番ですよ~!」 「も~!かすかすじゃなくてかすみんですぅ!」 「今日もいっぱいの応援、ありがと~!!」 「お疲れ様です~!っえぇ?彼方先輩もう寝てるんですかぁ!?」 「それでは明日、また部室で会いましょ~!」 「しず子~さっきはありがとね。かすみん帽子忘れて舞台に出ていくとこだったよ。あっ、電車来ちゃったから、また明日ね~!」 「ただいま~。もう今日はライブだったから疲れちゃった!ママお風呂沸いてる~?」 「今日は疲れたはずなのになかなか眠れないよ~。こういうときは脳がコーフンしているんだっけ?りな子が前にそんなようなことを言っていたようなきがする……ような?」 「ぐぬぬ……、画面越しに見ても藤黄学園のライブはレベルが高いです……うーん、かすみんもこういうライブがしたいのに……何が足りないんだろ……。あっ関連動画に東雲の先月のライブがUPされてる!早速見ないと!」 「かすみんだって、、、、、、みんなに負けない、、、、、、ライブを、、、、、、」 「zzz…」

 

引用元: https://nozomi.2ch.sc/test/read.cgi/lovelive/1649592941/

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