【SS】夏美「鬼塚姉妹、深夜の禁断メシ！ですの～♪」【ラブライブ！スーパースター!!】

夏美「ふぁ～……」

夏美「……疲れましたの」

夏美「新しいチャンネルアートを作って、ラジオ動画のリップノイズの除去、次の動画のサムネも作って、ライブの告知用ビデオの編集……」

夏美「…………」

夏美「ぬぎいいいいいいいい！！！」

夏美「欲しい……！」

夏美「こっち方面に強いメンバーが欲しいいいいいいいいいい！！！」

夏美「…………」

夏美「……はあ」ﾁﾗ


PM23:55


夏美「……お腹空きましたの」


夏美「……トイレ」
　
　

ｶﾞﾗｯ


夏美「……ん？」

夏美「（冬毬の部屋からも明かりが……）」

夏美「…………」


ｺﾝｺﾝ


夏美「冬毬ー？入りますのー」ｶﾞﾗｯ

夏美「とま……」

冬毬「ああ……姉者ですか……」ｸﾙｯ

夏美「（うわ……）」

夏美「冬毬……目の下のクマすっごいですの……」

冬毬「姉者こそ……」
　
　

夏美「スクールアイドルがしていい顔じゃありませんの……美容にも気をつけないと……」

冬毬「その言葉、そのままお返しします……」

夏美「こっちは編集が終わらなくて……そっちは？」

冬毬「編曲で沼にハマりました……かのん先輩のギター録りが明日あるのでそれまでに終えておかないといけないのですが……ベースラインがいまいち気に入らなくて、もうかれこれ2時間……」

夏美「ああ……底なしのやつですの……」

夏美「…………」

冬毬「…………」

夏美「……コンビニでも行きますの？」

冬毬「もう0時を回ります。流石に補導されますよ？」

夏美「ああ……そうですの……」

冬毬「……はあ」ﾎﾟｹｰｯ
　
　

夏美「……じゃあカップ麺でも食べますの？たしか台所にスーパーカップの豚キムがありましたの」

冬毬「こんな時間にそんなもの食べたらニキビができますよ……」

夏美「……」ｸﾞｳｳｳｳｩｩｩ…

冬毬「……サンプリングしておきたいくらい、いい音でしたね」

夏美「……冬毬、豚キムはんぶんこしますの」

冬毬「私は何も食べません。姉者ひとりで食べてください」

夏美「きっと今なら罪の味がしますの……私は冬毬と罪を分かち合いたいんですの～……」

冬毬「私は共犯者になりたくありません。ご自由にどうぞ」ｸﾙｯ

夏美「ええーっ？も～っ、と～ま～り～……」

冬毬「可愛く言ってもダメです。私の意志は固いですから無駄ですよ」
　
　

夏美「……ビッグマックとポテトとコーラ」ﾎﾞｿｯ

冬毬「……！？」

夏美「ケンタッキーのオリジナルチキン」

冬毬「な……！」ｸﾙｯ

夏美「ピザーラのマルゲリータ、シーフード、もち明太子、スパイシープルコギ」

冬毬「やめて、やめてください姉者！」

夏美「ココイチのパリパリチキンカレーの２辛、チーズとほうれん草とナスをトッピング」

冬毬「分かりました！分かりましたから私の話を……！」

夏美「吉野家牛丼つゆだく大盛りチーズキムチに半熟卵」

冬毬「やめろ！やめろおおおおお！」

夏美「ニンニク入れますか？」

夏美「ニンニクマシマシヤサイマシアブラカラメニンニクマシマシヤサイマシアブラカラメニンニクマシマシヤサイマシアブラカラメニンニクマシマシヤサイマシアブラカラメ」


冬毬「あああああああああああああああああああああああああ！！！」


冬毬「――――――」ﾌｯ

冬毬「」ｶﾞｸﾝ

冬毬「」ﾋﾞｸﾝﾋﾞｸﾝ


夏美「……」ｸﾞｳｳｳｳｩｩｩ…
　
　

夏美「こうして、2人の姉妹は台所へ旅立ったのであった♪」

冬毬「姉者のせいですからね、はぁ……」ｸﾞｳｳｳｳｩｩｩ…

夏美「えーっと、棚の中に……」


ｽｶｯ


夏美「……あれ？」


ｽｶｯ　　ｽｶｯ


夏美「……ウソですの」

冬毬「姉者まさか……」

夏美「豚キムが……無いですの」

冬毬「」ﾌﾞﾁｯ

ｶﾞｯ

夏美「とととととと冬毬待つんですの！ボーリョクは！実の姉に暴力はダメですの！」

冬毬「頬と鳩尾どちらかは選ばせてあげます」

夏美「勘弁を！勘弁をおおおおおおおお！！」
　
　

夏美「はあ……きっと食べられてしまったんですの……」

冬毬「まあそもそも私たちが豚キムチ味を食べるとは思ってもいないでしょうから」

夏美「…………」ｸﾞｳｳｳｳｩｩｩ…

冬毬「…………」ｸﾞｳｳｳｳｩｩｩ…

夏美「はあ……やっぱり闇に紛れてコンビニに行くしか……」ｶﾞﾗｯ

夏美「……ん？」

冬毬「冷凍庫……アイス以外何かありましたっけ？流石にアイスでは……」

夏美「いや、待つんですの……たしか前に……」ｶﾞｻｺﾞｿｶﾞｻｺﾞｿ

冬毬「？」

夏美「あれだけ前なら多分一番奥の一番下くらいに……！」ﾝｷﾞｷﾞ

夏美「！」

夏美「これは！」ﾊﾞｯ

夏美「うっ……霜が邪魔……！」ﾊﾟｯﾊﾟｯ

夏美「！！」

夏美「ありましたの～！」ﾊﾞｱｱｱｱｧｧｧﾝ

冬毬「姉者、それは？……なんと読むのですか？」

夏美「大分前に買った、ファミマの冷凍ビャンビャン麺ですのー！」ﾋﾟｮﾝﾋﾟｮﾝ♪
　
　

冬毬「ビャンビャン麺……と読むのですか」

夏美「前にLiella!のおすすめコンビニ飯って動画を撮った時に、千砂都先輩が持ってきて一番人気だったやつですの。辛いのが好きなメンバーからの支持が圧倒的でしたの♪」

冬毬「そうですか」

夏美「美味しかったから自分のチャンネルでもレビュー動画を上げようと思って、買ったまますっかり忘れていましたの。まさかこのタイミングで出てきてくれるとは……！」

冬毬「でも、冷凍食品でそこまでの……」

夏美「冬毬、現代の冷凍食品のクオリティをナメてはいけませんの。食べたらひっくり返りますの！」ﾆｼｼ

冬毬「……」ﾁﾗ

ビャンビャン麺『ういっす』

冬毬「……」ｸﾞｳｳｳｳｩｩｩ…

冬毬「わ、分かりました。ではこれを分けて食べましょう」
　
　

夏美「それでは、レッツクッキーング♪」

冬毬「温めるだけでは？」

夏美「まずは、袋を開けて」ﾋﾟｰｯ

夏美「中身を取り出しますの」ｶﾗﾝ

冬毬「平打ち麺……ですか？」

夏美「そうですの。麺をすすった時の舌触りと、口に入れた時のもっちり感がたまりませんの♪」

冬毬「……」ｸﾞｳｳｳｳｩｩｩ…

冬毬「レ、レビューはいいので早く……」

夏美「はいはい。えーっと、小袋はよけて、レンジで……６００ｗで6分って書いてるから、6分半温めますの。スタート！」ﾋﾟｯ

冬毬「ん？何故30秒長く温めるのですか？」

夏美「冷凍食品は少し長めに温めるのが基本ですの。表記通りに温めると、中まで熱が通ってないことが多いんですの」

冬毬「はあ」

夏美「そういうものなんですの♪」
　
　

夏美「で、小袋は茶碗に入れて、ポットのお湯で温めておきますの」ｼﾞｬｰ

冬毬「慣れてますね」

夏美「褒めない褒めない♪」

冬毬「冷凍食品を作り慣れているのは、あまり褒められたものではないと思いますが」

夏美「んぐ……」

冬毬「姉者が一人暮らしを始めたら大変なことになりそうです。主に健康面が」

夏美「まあ私もいつかは牛久を離れて東京に……」

夏美「！」ﾋﾟｺｰﾝ

夏美「忘れていましたの！」ｶﾞﾀｯ

冬毬「？」

夏美「…………」ｶﾞｻｺﾞｿ

夏美「あった！」

夏美「これがあれば、このビャンビャン麺が最強から最凶になりますのー！」ﾊﾟﾗﾊﾟﾊﾟｯﾊﾟﾊﾟｰﾝ

冬毬「ニンニクチューブ？」

夏美「これが合わないわけがないんですの！冬毬、そこにブレスケアがあるから持っていきますの。それを飲まないと、明日の私たちの人権が終わるんですの」

冬毬「ああ……明日の練習はマスクが必要ですね……」
　
　

夏美「さあ５分温めたところで……」ｶﾁｬ

冬毬「？」

夏美「一回温めを中断して……真ん中の餡を指で押して周りに押し広げる……っと。あと全体を揺すって……」ﾕｻﾕｻ

冬毬「それは何を？」

夏美「こうやっておかないと、温かい場所と冷たいままの場所ができて、混ぜた時に全体がぬるくなるんですの。そうなるともう美味しくないんですの。温め再開♪」ﾋﾟｯ

冬毬「（達人……）」

夏美「で、小袋の油をお湯から取り出しておくっと。冬毬、大きめのボール皿を取って、お湯で温めておいて欲しいんですの」

冬毬「アグリーです」
　
　

レンジ『３……２……１……』

夏美「はいストップ！」ﾋﾟｯ

冬毬「なぜ残り1秒で止めるのですか？」

夏美「最後まで温めると、終了音がうるさいんですの。夜中に鳴らしたくないんですの」ｶﾁｬ

冬毬「（常習犯……）」

夏美「おほおおおおおおお！冬毬、かいでみるんですの♪」

冬毬「…………」ｸﾝｸﾝ


ﾎﾜｰﾝ


冬毬「――――――」

冬毬「……はっ！」

冬毬「（い、意識が……）」
　
　

夏美「じゃあこれをお皿に……アチチ……」

夏美「ドーン！」

夏美「で、麺にチューブのニンニクと小袋の油、あと胡椒も一振りして……混ぜる！」ｶﾁｬｶﾁｬ

夏美「おほおおおおおお！激ヤバですのー！」

冬毬「姉者、こうなったらゴマとネギも入れましょう」

夏美「おっ、冬毬もノッてきましたの♪」

夏美「じゃあ混ぜた麵の上に、ゴマとネギを散らして……」

冬毬「はい」ﾊﾟﾗﾊﾟﾗ

夏美「よし！これで鬼塚姉妹、深夜の禁断メシ！ファミマのビャンビャン麺ニンニクマシの完成ですの～♪」
　
　

部屋



夏美「ささっ、冬毬からいきますの♪」

冬毬「いや姉者が作ったのですから姉者か……」

夏美「早く！温かいものを冷ますのは大罪ですの！」

冬毬「う……で、では……いただきます……」

冬毬「ふーっ……ふーっ……」

冬毬「ｽﾞ……ｽﾞｽﾞ…」

冬毬「！！！」ｶｯ


冬毬「（おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお！？！？！？！？）」ｸﾜｯ


夏美「ふふーん♪」ﾆｺｯ
　
　

冬毬「（麺……太くてもちもちで、噛み応えもあるけど歯切れもよくて……）」

冬毬「（餡は甘さが殆ど無くてスパイシー。油の山椒の風味が効いていて、ピリッと辛くて……美味しい）」

冬毬「（それに姉者の言った通り、ニンニクの風味が全ての旨味を倍増させている……入れて大正解……！）」

冬毬「（これは……の、脳が震える美味しさ……！）」ｸﾞﾗｸﾞﾗ

冬毬「あ、姉者……」ｻｼﾀﾞｼｰ

夏美「はーい、いただきますの！」

夏美「ｽﾞ……ｽﾞｽﾞ…」

夏美「ﾓﾆｭﾓﾆｭ……」

夏美「！！」ｶｯ


夏美「んーーーーーーっ！！！！！」


夏美「ｺﾞｸｯ」

夏美・冬毬「ほああああぁぁ……///」
　
　

ｽﾞｯ　ｽﾞｽﾞｰｯ

ｽﾞｽﾞｽﾞ　ｽﾞｰｯ

ｽﾞｰｯ

ｽﾞｰｯ…
　
　

冬毬「はあ……む、夢中で食べてしまいました……」

夏美「やっぱハンパないですの……Liella!おすすめコンビニ飯で優勝しただけありますの……」


夏美・冬毬「…………」ﾎﾞｰｯ


冬毬「姉者、ブレスケアを飲まないと……」

夏美「ああ、それにあとで歯も磨かないといけませんの……」


ｸﾋﾟｸﾋﾟ

ｺﾞｸｯ


夏美・冬毬「…………」


ﾊﾞﾀｯ　　ﾊﾞﾀｯ
　
　

冬毬「……姉者、今度そのLiella!おすすめコンビニ飯の第2回をやりましょう」

夏美「おっ、味を占めましたの？」ﾆﾔｯ

冬毬「いいものは知るべきです。無知は死、です」

夏美「そうですの。知るべきですの」

夏美・冬毬「…………」

夏美「ちなみにあのビャンビャン麺、いくらと思いますの？」ﾎﾟﾁﾎﾟﾁ

冬毬「……550円くらいですか？」

夏美「ブーッ。正解は……」

冬毬「…………」

夏美「税込321円ですの」

冬毬「ちょっと今から買い占めてきます」ｽｸｯ

夏美「冬毬ー、補導されますのー……」ｳﾄｳﾄ



おわり
　
　

ファミマのビャンビャン麺に最近ハマってるので書いてみました
みんなも食って　深夜に



　
　

過去作です

【SS】光の射す方へ
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read_archive.cgi/anime/11224/1757069166/l50

【SS】夏美「２期生対抗、鬼バズり選手権～！」
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read_archive.cgi/anime/11224/1757679651/

【SS】夏美「２期生対抗、休日コーディネート選手権～！」
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/anime/11224/1758805407/

【SS】夏美「鬼塚姉妹、深夜の禁断メシ！ですの～♪」
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/anime/11224/1759235592/
　
　

乙
ちょっと買ってくる
　
　

乙、仲良し鬼塚姉妹助かる
ビャンビャン麺気になってたから今度買ってくるか～
　
　

飯テロすぎる乙