【SS】エマ「もうしばらく果林ちゃんのこと起こしてないな……」【ラブライブ!虹ヶ咲】

SS


1: 2020/11/26(木) 19:38:39.34 ID:uC454AaY
エマ「果林ちゃん、動物園楽しかったね~」

果林「ええ! パンダ、可愛かったわよね!」

エマ「そうだね~」

果林「ねえ、次行くときは私、ジャイアントパンダが見たいの!」

エマ「えっ? 今日見たのってジャイアントパンダじゃないの?」

果林「ふふっ、エマったらおかしいわね。あれは普通のパンダよ」

エマ「へ?」

果林「今日見たパンダ、檻にはジャイアントパンダって書いてたのに、居たのは普通のパンダだけだったでしょ?」

エマ「あー……」

果林「きっとあれはジャイアントパンダの子供よ。親はお休み中だったのね」

エマ「そっかあ」

3: 2020/11/26(木) 19:40:12.74 ID:uC454AaY
果林「親のジャイアントパンダはどれくらい大きいのかしらね」

エマ「そうだね~」

果林「ジャイアントってくらいだから、きっと普通のパンダの7.8倍くらいあると思うのよね!!」

エマ「わあ、私も大人のジャイアントパンダ見てみたいなぁ」

果林「約束よ! 一緒に見に行きましょうね!」スッ

エマ「ん?? なあに?」

果林「指切りよ。日本では、小指を繋いで約束するの」

エマ「ユビキリ……うん♪」ギュッ
──────
────
──
ピピピ、ピピピ
エマ「ん、んーーーっ」ノビーッ

エマ「もうこんな時間」

エマ「はあ」

エマ「……」ボーッ

エマ「もうしばらく果林ちゃんのこと起こしてないな……」

6: 2020/11/26(木) 19:48:58.74 ID:uC454AaY
―音ノ木坂、屋上―
海未「はい、それではいったん休憩にしましょう」

エマ「ふぅ、やっぱりオトノキの練習はハードだね~」

璃奈「でも、前よりできるようになってきた。私たち、上手になってる。璃奈ちゃんボード『ふんす』」

穂乃果「うんうん! みんなすっごくよかったよ!!」

せつ菜「はい!! オトノキとの合同練習は間違いなく私たちのレベルアップにつながってます!!!」

ことり「ところで、かすみちゃんは?」

歩夢「かすみちゃんは、えっと……」

璃奈「虹ヶ咲だと思う。ライブを見てるはず」

歩夢「かすみちゃんは部の人達の定期ライブを毎回見に行ってるの。偵察なんだって」

海未「そうなのですか。かすみが見に行っているのなら、あなたたちも……」

エマ「練習、再開しよっか」

海未「えっ、ああ、はい。それでは次のメニューに移りましょうか」

穂乃果「えぇーっ! もう休憩終わり―!?」

エマ「頑張ろ、穂乃果ちゃん♪」

歩夢「エマさん……」

8: 2020/11/26(木) 19:56:39.69 ID:uC454AaY
海未「次は筋トレですね。まず……」
ガチャッ
絵里「みんな、そろそろ時間よ」

せつ菜「えっ? ああ、そうでしたね」

絵里「ごめんなさいね。校外の人間を招いての課外活動には色々と時間に制限があるのよ」

歩夢「そんな、今日もありがとうございます」

穂乃果「ふぅ、それじゃあ私たちも……」

海未「私たちは筋トレを続けますよ」

穂乃果「えぇーっ!?」

エマ「あははっ」
ガチャッ
かすみ「みなさーん! お待たせしましたー……ってアレ?」

璃奈「かすみちゃん、遅い。今日はもうおしまいだよ」

かすみ「なーっ!? ぐぬぬぬぬ、今のかすみんはこんなにもやる気に満ち満ちているというのにーっ!」

12: 2020/11/26(木) 20:06:08.74 ID:uC454AaY
璃奈「また明日、やる気だそうね」

絵里「それなんだけど、明日は厳しいのよね」

歩夢「えっ?」

絵里「明日は顧問の先生が校外学習で1日出ちゃうから、他校の生徒との合同練習っていうのは難しいの」

にこ「はあ、普段から活動の顧問なんてされてないんだからそんなルール守んなくたっていいんじゃない?」

絵里「そういうわけにはいかないわ。仮にも私は生徒会長なんだから」

せつ菜「そうですか。では皆さん、明日は休みにしましょう!」

璃奈「はーい」

エマ「それじゃ私、寮の門限あるから先に出るね」

せつ菜「はい。ではまた次の練習で!!」

エマ「うん♪」タッタッタッ

14: 2020/11/26(木) 20:16:10.16 ID:uC454AaY
―エマの部屋―
エマ「ただいま~」トボトボ

エマ「はぁ……」
ボフンッ
エマ「着替えなきゃ。制服しわになっちゃう」

エマ「……」

エマ「……果林ちゃん」ボソッ

エマ「果林ちゃん、今日も定期ライブだったんだよね」

エマ「虹ヶ咲から寮までの道でも、スクールアイドル部のライブのこと、すれ違う人達が話してたよ」

エマ「みんな、ランジュさんのことばっかり」

エマ「果林ちゃん、果林ちゃんは今楽しいの?」

エマ「果林ちゃんは……スクールアイドルとしてどうしたいの?」

エマ「……」

エマ「私は、スクールアイドルとしてどうしたいの?」

エマ「……あぅ~~~」バタタタタタ

16: 2020/11/26(木) 20:26:27.77 ID:uC454AaY
エマ「分かんないや。私は、動画で見たスクールアイドルに憧れただけだもん」

エマ「動画……」

エマ「……」スッスッ
♪~
エマ「すごいなあ。私もこの人達みたいにできてるのかな」

エマ「心がポカポカする、そんなスクールアイドルに」

エマ「……あっ」

エマ「……あさか、かりん」スッスッ

エマ「なんて、そんな動画あるわけ……」

エマ「えっ?」

『朝香果林【STARLIGHT】』

エマ「これ、果林ちゃんの? 投稿時間は……ついさっきだ」
──
────
──────

17: 2020/11/26(木) 20:32:55.33 ID:uC454AaY
―寮の廊下―
ドンドンッ

エマ「果林ちゃん! 果林ちゃん!」
ガチャッ
果林「エ、エマ? どうして……きゃっ!」

ギュッ

エマ「果林ちゃん、一緒に練習しよ?」

果林「えっ?」

エマ「一緒に練習しよ!」

果林「ええっ?」

22: 2020/11/26(木) 20:51:17.76 ID:uC454AaY
―翌日―
ランジュ「……この、小ホールの使用許可っていうのは?」

右月「朝香果林さんの申請です」
左月「モデル仲間で集まっての打ち合わせだそうです」

ランジュ「打ち合わせに小ホールねえ……。一応確認に行きなさい。同好会を集めてるかもしれないもの」

右月「はい」
左月「それでは失礼します」

ガチャッバタン

ランジュ「ふうん……」

23: 2020/11/26(木) 20:52:38.76 ID:uC454AaY
─部室棟、廊下─
果林「小ホールは……えっと……」

??「次のとこ右だよ」

果林「……そうだったわね」

右月「朝香果林さん」
左月「少しよろしいですか」

果林「あら、サインかしら」

右月「いいえ違います。今、小ホールに向かっていますね」
左月「小ホールで何をするつもりですか?」

果林「何をって、申請書にも書いてあるでしょ? モデル仲間とのうちあわせよ。来週は簡単なヤツだけどショーがあるんだから」

右月「スクールアイドル同好会の練習をするのではないのですか」
左月「スクールアイドル同好会に味方しているのではないのですか」

果林「そう見える?」

右左月「「はい」」

果林「この子を見ても?」グイッ

??「へっ? きゃっ」

??「か、果林ちゃん?」

右月「……」ポカーン
左月「……」ポカーン

??「えっ?」

右月「失礼しました。本当にモデル仲間での打ち合わせのようですね」
左月「私たちはこれで。では」

??「ええっ?」

25: 2020/11/26(木) 21:08:47.65 ID:uC454AaY
―小ホール―
??「バレてなかったかな~」ゴシゴシ

果林「大丈夫だと思うわよ。あの子たちエマに見とれてたんじゃない?」

エマ「うぅ、照れちゃうよ~」

果林「また今度メイクとコーデ見繕っていい?」

エマ「うん、今度お出かけする時はお願いしようかな」

果林「はあ、エマの方から誘ってくれたのに、監視委員の目をごまかす方法も場所も私任せなんて」

エマ「あはは、私はその辺りのカラオケに行こっかなーなんて……」

果林「それで? 練習っていうのは何をするの?」

エマ「う~ん、なにしよっか」

果林「考えてないの!?」

26: 2020/11/26(木) 21:22:19.63 ID:uC454AaY
エマ「そうだ、まず踊ろうよ!」

果林「えっ」

エマ「ミュージックスタート!」ピッ

♪~

果林「これ、かすみちゃんの?」

エマ「踊れるでしょ?」

果林「そりゃあ踊れるけど……」

エマ「決めた。今日はみんなの曲を踊ってみない?」

果林「みんなの?」

エマ「あ、そろそろだよ、せーの!」

シュクーテキ、ライーバル

果林「こ、こうよね!?」ビビビッ

27: 2020/11/26(木) 21:43:37.99 ID:uC454AaY
──
────
──────
エマ「あははっ、見てこれ、璃奈ちゃんの曲の果林ちゃん!」

果林「ちょっと、いつの間に撮影してたの!?」

エマ「いいでしょ? かわいいよ果林ちゃん!」

果林「こういうのは私には似合わないでしょ?」

エマ「ぴょこぴょこした動きの果林ちゃんもかわいいな~」

果林「もう」

エマ「じゃあ次は~、果林ちゃんの曲踊ってもいい?」

果林「別にいいけど……」

エマ「ミュージックスタート!」ピッ

29: 2020/11/26(木) 22:00:51.65 ID:uC454AaY
♪~
エマ「はあ、はあ、どうだった?」

果林「素敵だったわよ」

エマ「ねえ、アドバイスとかはないかな」

果林「そうね、もっと綺麗に見せるためのコツとしては~」

エマ「うんうん!」

果林「まず腕よね。振り回されないように筋肉で制御するの」

エマ「へぇ~」

果林「それから……」

『こら果林! 振り回されてちゃせっかくの長い腕も飾りにもなんないよ!』

果林「あっ……」

エマ「果林ちゃん?」

果林「エマ。もしかして私の動画、見た?」

エマ「……うん。果林ちゃんの今のダンス見て、何かしなくちゃって」

果林「そう、すぐに消したのに」

エマ「うん。果林ちゃんの動画見てね、キレも、リズム感も動きのダイナミックさもすっごくよくなってるのに、ポカポカしなくって」

果林「ポカポカ?」

30: 2020/11/26(木) 22:04:16.88 ID:uC454AaY
エマ「ポカポカ。今までもっと果林ちゃんでポカポカしてたのに」

果林「そう」

エマ「果林ちゃん、今楽しい?」

果林「……」

エマ「私はね、今日楽しかったよ」

果林「……私も」

エマ「そうなの?」

果林「踊ってて楽しいなんて、誰かに見せるのが、誰かに向けて踊るのがこんなに楽しいなんて、忘れてたわけじゃないんだけどね。忘れようとしてた」

エマ「うん。よかった」

果林「曲、かけてくれる?」

エマ「え?」

果林「STARLIGHTよ。ポカポカさせてあげるわ」

エマ「うん!」ピッ

31: 2020/11/26(木) 22:18:13.03 ID:uC454AaY
♪~
果林「ふぅ、どうかしら?」

エマ「果林ちゃんっ!」ダキッ

果林「きゃっ!? ちょ、ちょっとエマ?」

エマ「すっごくよかった。すっごくよかったよ!」

果林「そ、そう?」

エマ「すっごくポカポカした! 果林ちゃんかっこよかった!!」

果林「ふふっ。エマのおかげよ」

エマ「そう?」

果林「ええ。そうよ」

エマ「そっかぁ。なら……」

果林「?」

エマ「ねえ、果林ちゃん」

果林「エマ?」

エマ「その、ね」

果林「エマ……」

エマ「えっと、果林ちゃん」

果林「ごめんなさい」

エマ「えっ」

果林「戻らないわよ。私」

33: 2020/11/26(木) 22:52:21.44 ID:uC454AaY
果林「今日誘ってくれたこと、すごく嬉しかったわ」

果林「楽しむこと、見てくれる人のことを思う大切さ、すごく伝わった」

果林「パフォーマンスの精度を上げるだけじゃダメなのよね」

果林「分かってたはずなのに、ランジュよりキレのある、ランジュよりダイナミックな動きを追及するうちに忘れてたみたい」

果林「思い出させてくれてありがとう、エマ」

果林「……」フゥ

果林「でもね、私は戻らない」

果林「ううん、戻れない」

果林「まだ、何もできてないもの」

果林「だからね、エマ」スッ

果林「待っててくれる?」

エマ「……ユビキリ?」

34: 2020/11/26(木) 22:53:43.73 ID:uC454AaY
果林「ええ、指切りよ」

エマ「何を待つの?」

果林「私が、部で一番になるまで」

エマ「一番?」

果林「そう。ランジュのすべてを上回って、私が部のトップになるまで。だって、このまま戻るなんてできない」

エマ「……そうだよね。果林ちゃんだもんね」

果林「エマ?」

エマ「分かったよ果林ちゃん。でも、その約束はしない」

果林「えっ」

エマ「私がランジュさんよりも果林ちゃんよりも、もっともっともーーっとすごいスクールアイドルになって、みんな感動して、部のやり方を変えさせちゃうかもしれないでしょ?」

果林「ふふっ、そうね」

エマ「だから、約束するならこう!『今は別の場所だけど、お互いに最高のスクールアイドルを目指して頑張ること!』」スッ

果林「そうね。そして『いつかまた一緒のステージに立つこと!』」スッ

エマ「うん!」

キュッ



エマかり「ゆーびきった!」

35: 2020/11/26(木) 22:57:43.35 ID:uC454AaY
果林「ふふふっ」

エマ「あははっ」

果林「ふう。それじゃ、そろそろホールの退出時間ね。念のため別々に出ましょうか」

エマ「うん」

果林「じゃあ私から。またね、エマ」

エマ「うん、またね」

果林「……」ニコッ スタスタスタ

エマ「あっ、果林ちゃん!」

果林「なに?」

エマ「また、果林ちゃんのこと起こしに行ってもいい、かな?」

果林「あら、私がまだ朝弱いままだと思ってるの?」

エマ「思ってる」

果林「そう、まあでも……またお願いしてもいい?」

エマ「うん!」

果林「ありがと。それじゃ、またね」スタスタスタ

エマ「あ、えっと……」

ギィーーッ

果林「……」フリフリ

エマ「あ……」フリフリ

バタン

エマ「あっ……」

エマ「あぁ……」ウルッ

エマ「あ、あぁ……うぅ……うっ、うぁ、うわあああああああん! ひうっ、うぅっ、果林ちゃん、果林ちゃんっ!」

エマ(分かってたのに。果林ちゃんが戻ってこないことは分かってたのに!)

エマ「うあぅ、、、うぅ、果林ちゃん、うぅぅぅぅ」

エマ(果林ちゃんがランジュさんに負けたまま同好会に戻らないことくらい分かってたのに!)

エマ「うぅぅぅ、あっ、はぁっ、うぁぁぁ……果林ちゃん……」

36: 2020/11/26(木) 23:05:37.79 ID:uC454AaY
─翌日、音ノ木坂屋上─

エマ「ねえねえ絵里ちゃん! ここの振りで綺麗に見せるコツが知りたいの!」

絵里「そうね。まず意識するのは……」

璃奈「エマさん、なんだかすっごくやる気に溢れてるかも」

かすみ「むーっ! かすみんだってやる気もりもりですよ!!」

エマ「そうだ海未ちゃん! 寮の部屋でもできる体幹筋トレメニューが知りたくってね!」

海未「部屋で、ですか。バランスボールなどはありますか?」

エマ「あるよ!」

歩夢「エマさんに負けてられないね!」

せつ菜「うおおおおお!! 私も燃えてきましたよ!!!」

エマ(すっごいスクールアイドルになるから、待っててね! 果林ちゃん!!)

37: 2020/11/26(木) 23:07:39.26 ID:uC454AaY
─翌朝─

ピピピ、ピピピ

エマ「んんーっ、ふうっ、今日もいい天気」

ガバッ

エマ「よしっ!」

ガチャッ
スタスタスタ

ガチャッ

ガバッ

エマ「果林ちゃん起きてーっ」

38: 2020/11/26(木) 23:08:27.21 ID:uC454AaY
おしまい
真面目なお話は難しいのですね

この前にもエマかりを書いてみたので、よければそちらも読んでみてください

42: 2020/11/26(木) 23:12:12.50 ID:uC454AaY
安価だけど、前に書いたやつ


果林「あら? 部室に行こうとしてたはずなのに……」
https://nozomi.2ch.sc/test/read.cgi/lovelive/1601296323/

39: 2020/11/26(木) 23:09:15.31 ID:zDE0AE6+
良かった
ポカポカした

41: 2020/11/26(木) 23:12:04.91 ID:NqK25BZY
おつおつ
ポカポカしたで

44: 2020/11/26(木) 23:19:33.47 ID:TyP3CUOy
乙乙
どっちも楽しく読んだよ

引用元: https://nozomi.2ch.sc/test/read.cgi/lovelive/1606387119/

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