3: 2021/01/15(金) 22:30:29.66 ID:RMr9jD/q
彼方
5: 2021/01/15(金) 22:30:36.87 ID:68MRA4D8
プロポーズ
12: 2021/01/15(金) 22:43:14.04 ID:B1BXgq9j
「ーーさん、起きて」
彼方「んぅ、もぅちょっとぉ~」
侑「彼方さん、起きて、そろそろ起きないとお店間に合わないよ」
彼方「ゆーちゃん、今何時~?」
侑「8時半」
彼方「じゃあ、あと5分だけ~」
侑「ダメだって、私もそろそろ大学行かなきゃだもん。彼方さんを置いてったらいつ起きるかわからないし、待ってたら私が遅刻しちゃうよ」
彼方「んぅー、じゃあ引っ張ってぇ」
侑「仕方ないなあ、んーっ」
彼方「あははー、侑ちゃん力よわーい」
侑「もー彼方さんてばー」
彼方「んぅ、もぅちょっとぉ~」
侑「彼方さん、起きて、そろそろ起きないとお店間に合わないよ」
彼方「ゆーちゃん、今何時~?」
侑「8時半」
彼方「じゃあ、あと5分だけ~」
侑「ダメだって、私もそろそろ大学行かなきゃだもん。彼方さんを置いてったらいつ起きるかわからないし、待ってたら私が遅刻しちゃうよ」
彼方「んぅー、じゃあ引っ張ってぇ」
侑「仕方ないなあ、んーっ」
彼方「あははー、侑ちゃん力よわーい」
侑「もー彼方さんてばー」
13: 2021/01/15(金) 22:48:03.88 ID:B1BXgq9j
彼方「んー、侑ちゃんの卵焼きは美味しいなあ」
侑「歩夢直伝だからね、これだけは自信あるよ」
侑「まあプロの彼方さんには全然かなわないけど」
彼方「んーんー、彼方ちゃんにとっては侑ちゃんの作るご飯が一番美味しいんだぜ~」
侑「前も聞いたよーそれ」
彼方「だってほんとなんだもーん」
侑「歩夢直伝だからね、これだけは自信あるよ」
侑「まあプロの彼方さんには全然かなわないけど」
彼方「んーんー、彼方ちゃんにとっては侑ちゃんの作るご飯が一番美味しいんだぜ~」
侑「前も聞いたよーそれ」
彼方「だってほんとなんだもーん」
15: 2021/01/15(金) 22:53:36.31 ID:B1BXgq9j
彼方「侑ちゃん、時間大丈夫?」
侑「今日は二限からだから大丈夫だよ」
彼方「でもギリギリじゃない?」
侑「んー、そうだね、そろそろ出ようかな」
彼方「ごめんねえ、彼方ちゃんに合わせてもらってるせいで」
侑「ううん、朝くらいは彼方さんと一緒に過ごしたいから、私のワガママだよ」
彼方「ワガママかあ」
侑「やりたいことを叶えるのって、大事なことでしょ」
彼方「うん、そうだねぇ~」
侑「今日は二限からだから大丈夫だよ」
彼方「でもギリギリじゃない?」
侑「んー、そうだね、そろそろ出ようかな」
彼方「ごめんねえ、彼方ちゃんに合わせてもらってるせいで」
侑「ううん、朝くらいは彼方さんと一緒に過ごしたいから、私のワガママだよ」
彼方「ワガママかあ」
侑「やりたいことを叶えるのって、大事なことでしょ」
彼方「うん、そうだねぇ~」
20: 2021/01/15(金) 23:00:27.69 ID:B1BXgq9j
彼方「侑ちゃんはほんとうに彼方ちゃんが好きだねぇ~」
侑「そんなの、お互い様でしょ」
侑「……」
侑「お互い様、だよね?」
彼方「もちろーん」ダキッ
侑「うわぁ!」
彼方「えへへ、ぎゅー!」
侑「もー、遅刻しちゃうよ」
彼方「それはいけないねえ」
侑「そうだよ、ダメなんだよ」
侑「だから、5分だけなんだからね」ギュー
彼方「ふふふ、うん、5分だけ~」
侑「そんなの、お互い様でしょ」
侑「……」
侑「お互い様、だよね?」
彼方「もちろーん」ダキッ
侑「うわぁ!」
彼方「えへへ、ぎゅー!」
侑「もー、遅刻しちゃうよ」
彼方「それはいけないねえ」
侑「そうだよ、ダメなんだよ」
侑「だから、5分だけなんだからね」ギュー
彼方「ふふふ、うん、5分だけ~」
21: 2021/01/15(金) 23:10:16.82 ID:B1BXgq9j
音大
「えー侑ちゃんの恋人って、フレンチのレストランの店長なんだ、すごーい!」
侑「うん、自慢の恋人なんだ」
「確か、一緒に住んでるんだよね。じゃあ手料理とかすっごく豪華なんじゃない?」
侑「あー、うん、そうだね……」
「えー、毎日プロの料理が食べらるんでしょ! すっごーい、羨ましいなー!」
侑「あはは、いいでしょー」
侑(ほんとうは、家ではほとんど私が作ってるけど)
ーーーーー
ーーー
ー
「えー侑ちゃんの恋人って、フレンチのレストランの店長なんだ、すごーい!」
侑「うん、自慢の恋人なんだ」
「確か、一緒に住んでるんだよね。じゃあ手料理とかすっごく豪華なんじゃない?」
侑「あー、うん、そうだね……」
「えー、毎日プロの料理が食べらるんでしょ! すっごーい、羨ましいなー!」
侑「あはは、いいでしょー」
侑(ほんとうは、家ではほとんど私が作ってるけど)
ーーーーー
ーーー
ー
22: 2021/01/15(金) 23:23:52.17 ID:B1BXgq9j
24時
侑「ふわぁーー……」
侑「……」
侑「彼方さん、遅いなあ、大丈夫かな」
たん……たん……
侑(この足音!)
がちゃ
ぎぃ~~
彼方「おー、侑ちゃんただいまぁ」
侑「彼方さん、お帰りなさい」
侑「疲れてるでしょ、荷物もつよ」
彼方「ありがと、お願い」
彼方「侑ちゃんは彼方ちゃんがドア開ける前に気づくよね、どうしてわかるの?」
侑「えへへ、彼方さんの足音はなんとなくわかるようになっちゃった」
彼方「えー、それすっごーい」
侑「でしょ! どうだ、遥ちゃん」
彼方「なんで遥ちゃん?」
侑「遥ちゃんが彼方さんの帰りが足音でわかるって言ってて、なんか負けたみたいで悔しかったんだ」
侑「だけど、これで私の気持ちが負けてないって証明されたね!」
彼方「そんな勝負なんてしなくていいのにー」
侑「でも、彼方さんのことに関しては一番がよかったんだもん」
彼方「遥ちゃんも、侑ちゃんも一番だよー」
彼方「彼方ちゃんはー、可愛い妹と可愛い恋人に愛されてて幸せだなあ」
侑「ふわぁーー……」
侑「……」
侑「彼方さん、遅いなあ、大丈夫かな」
たん……たん……
侑(この足音!)
がちゃ
ぎぃ~~
彼方「おー、侑ちゃんただいまぁ」
侑「彼方さん、お帰りなさい」
侑「疲れてるでしょ、荷物もつよ」
彼方「ありがと、お願い」
彼方「侑ちゃんは彼方ちゃんがドア開ける前に気づくよね、どうしてわかるの?」
侑「えへへ、彼方さんの足音はなんとなくわかるようになっちゃった」
彼方「えー、それすっごーい」
侑「でしょ! どうだ、遥ちゃん」
彼方「なんで遥ちゃん?」
侑「遥ちゃんが彼方さんの帰りが足音でわかるって言ってて、なんか負けたみたいで悔しかったんだ」
侑「だけど、これで私の気持ちが負けてないって証明されたね!」
彼方「そんな勝負なんてしなくていいのにー」
侑「でも、彼方さんのことに関しては一番がよかったんだもん」
彼方「遥ちゃんも、侑ちゃんも一番だよー」
彼方「彼方ちゃんはー、可愛い妹と可愛い恋人に愛されてて幸せだなあ」
23: 2021/01/15(金) 23:30:24.74 ID:B1BXgq9j
彼方「……すやぁ」
侑「ふふ、彼方さん気持ちよさそう」ナデナデ
侑(……帰ってきて、身体洗ったらすぐ寝ちゃったな)
侑(やっぱり、すごく疲れてるんだろうなあ)
侑(開店の10時から閉店の22時半までずっと働きづめだし)
侑(雇われとはいえ、店長だから、代理になる人がいなくて全然休みも取れないし)
侑「心配だよ、彼方さん……」
侑「ふふ、彼方さん気持ちよさそう」ナデナデ
侑(……帰ってきて、身体洗ったらすぐ寝ちゃったな)
侑(やっぱり、すごく疲れてるんだろうなあ)
侑(開店の10時から閉店の22時半までずっと働きづめだし)
侑(雇われとはいえ、店長だから、代理になる人がいなくて全然休みも取れないし)
侑「心配だよ、彼方さん……」
25: 2021/01/16(土) 00:14:14.70 ID:RBVn4YNj
朝
一緒に朝食をとる二人
侑「ねえ、彼方さん、今幸せ?」
彼方「幸せだよー」
彼方「どうしたのー、急に」
侑「ん……いや、彼方さん、お仕事大変そうだからさ」
彼方「あー、ごめんねえ、最近デートとかもいけてないもんね」
彼方「侑ちゃんに負担かけちゃってるよね」
侑「いや、それはいいんだけどさ……」
侑(デートしたりはしたいけど)
侑「お仕事楽しい?」
彼方「んー、楽しいよー、大変だけど、やりがいもあるし、彼方ちゃん店長さんだから自分の裁量でいろいろ決められるしね」
侑「そっか……」
侑(働いてもない私が、仕事についてなにか言う資格はないよね)
侑(私が彼方さんにできることってなんだろう……)
侑「彼方さんのお店ってバイトとか募集してたっけ」
彼方「なにー、働きに来てくれるの?」
侑「うん、ちょっとやってみたいなって」
彼方「おー一緒にお仕事出来たら楽しそうだね」
彼方「でもごめんね、侑ちゃんは雇えないかなあ」
侑「そっかー……」
彼方「ありがとねー、でも彼方ちゃんは、侑ちゃんにしっかり勉強してもらうほうが嬉しいかな」
彼方「侑ちゃんの弾く曲が大好きだから」
侑「うん……」
一緒に朝食をとる二人
侑「ねえ、彼方さん、今幸せ?」
彼方「幸せだよー」
彼方「どうしたのー、急に」
侑「ん……いや、彼方さん、お仕事大変そうだからさ」
彼方「あー、ごめんねえ、最近デートとかもいけてないもんね」
彼方「侑ちゃんに負担かけちゃってるよね」
侑「いや、それはいいんだけどさ……」
侑(デートしたりはしたいけど)
侑「お仕事楽しい?」
彼方「んー、楽しいよー、大変だけど、やりがいもあるし、彼方ちゃん店長さんだから自分の裁量でいろいろ決められるしね」
侑「そっか……」
侑(働いてもない私が、仕事についてなにか言う資格はないよね)
侑(私が彼方さんにできることってなんだろう……)
侑「彼方さんのお店ってバイトとか募集してたっけ」
彼方「なにー、働きに来てくれるの?」
侑「うん、ちょっとやってみたいなって」
彼方「おー一緒にお仕事出来たら楽しそうだね」
彼方「でもごめんね、侑ちゃんは雇えないかなあ」
侑「そっかー……」
彼方「ありがとねー、でも彼方ちゃんは、侑ちゃんにしっかり勉強してもらうほうが嬉しいかな」
彼方「侑ちゃんの弾く曲が大好きだから」
侑「うん……」
26: 2021/01/16(土) 00:23:06.34 ID:RBVn4YNj
3年後
侑「なんでわかったくれないの!」
侑「安定して作曲の仕事もらえるようになったし、ヒットした曲の印税もいっぱい入るし、私が養うからって言ってるじゃん!」
彼方「でも、彼方ちゃん今の仕事辞めたいわけじゃないし……」
侑「彼方さんには家で、私の帰りを待っててほしいの!」
侑「私と仕事どっちが大事なの!」
彼方「それは、侑ちゃんだよ!」
彼方「でも、今の侑ちゃんはちょっと嫌い……」
侑「ーーーーー!!! 彼方さんのバカ!」
侑「なんでわかったくれないの!」
侑「安定して作曲の仕事もらえるようになったし、ヒットした曲の印税もいっぱい入るし、私が養うからって言ってるじゃん!」
彼方「でも、彼方ちゃん今の仕事辞めたいわけじゃないし……」
侑「彼方さんには家で、私の帰りを待っててほしいの!」
侑「私と仕事どっちが大事なの!」
彼方「それは、侑ちゃんだよ!」
彼方「でも、今の侑ちゃんはちょっと嫌い……」
侑「ーーーーー!!! 彼方さんのバカ!」
28: 2021/01/16(土) 00:26:22.89 ID:RBVn4YNj
侑(どうしてわかってくれないんだろう)
侑(彼方さんを楽させてあげたくて、これまで精一杯頑張ってきたのに)
彼方(どうしてわかってくれないんだろう)
彼方(彼方ちゃんはずっと幸せだったのに、侑ちゃんは彼方ちゃんは今までがずっと不幸だったみたいな言い方をする)
((どうしてわかってくれないんだろう))
((どうしたらいいんだろう))
侑(彼方さんを楽させてあげたくて、これまで精一杯頑張ってきたのに)
彼方(どうしてわかってくれないんだろう)
彼方(彼方ちゃんはずっと幸せだったのに、侑ちゃんは彼方ちゃんは今までがずっと不幸だったみたいな言い方をする)
((どうしてわかってくれないんだろう))
((どうしたらいいんだろう))
29: 2021/01/16(土) 00:34:05.40 ID:RBVn4YNj
侑「勢い余って家を出てきちゃった……」
侑「今日はホテルに泊まろう……」
侑「はぁー……」
侑「ほんとうだったら今ごろ、新しい部屋を一緒に探したりして、楽しく過ごしてるはずだったのになあ」
侑「どうしてこうなっちゃったんだろ」
侑「……彼方さんにひどいこと言っちゃった」
侑「……明日ちゃんとお仕事いけるのかな」
侑「……朝ちゃんと起きれるかな……」
侑「うっ、ぐすっ、彼方さん……、うぅ」
侑「今日はホテルに泊まろう……」
侑「はぁー……」
侑「ほんとうだったら今ごろ、新しい部屋を一緒に探したりして、楽しく過ごしてるはずだったのになあ」
侑「どうしてこうなっちゃったんだろ」
侑「……彼方さんにひどいこと言っちゃった」
侑「……明日ちゃんとお仕事いけるのかな」
侑「……朝ちゃんと起きれるかな……」
侑「うっ、ぐすっ、彼方さん……、うぅ」
37: 2021/01/16(土) 23:05:08.83 ID:RBVn4YNj
prrrrr
遥「あ、お姉ちゃんから電話だ!」
遥「もしもし? お姉ちゃん?」
彼方『は”る”か”ちゃ”ん”!” だずげで~~~!』涙声
遥「お、おねえちゃん!? どうしたの!?」
遥「そうなんだ、侑さんと……」
彼方『う”んっ、あ”んな風”に喧嘩しちゃうの初めてで、どう”し”たらいいの~』
遥「う、う~ん」
遥「あ、お姉ちゃんから電話だ!」
遥「もしもし? お姉ちゃん?」
彼方『は”る”か”ちゃ”ん”!” だずげで~~~!』涙声
遥「お、おねえちゃん!? どうしたの!?」
遥「そうなんだ、侑さんと……」
彼方『う”んっ、あ”んな風”に喧嘩しちゃうの初めてで、どう”し”たらいいの~』
遥「う、う~ん」
38: 2021/01/16(土) 23:23:25.54 ID:RBVn4YNj
遥「喧嘩の原因ってお姉ちゃんに仕事しなくていいって言ったところから始まってるんだよね」
遥「侑さんはおねえちゃんに仕事して欲しくないの? それって、どうして?」
彼方『彼方ちゃん、お仕事してる姿を見ると、大変そうで辛そうに見えるんだって』
彼方『全然、辛いなんてそんなことないのに』
遥「そっかあ、なるほど」
遥「私から見ても、お姉ちゃんは毎日大変そうに見えるから、侑さんの気持ちもちょっとわかるなあ」
彼方『……彼方ちゃんの頑張りが足りなかったのかな』
遥「もう!お姉ちゃん違うでしょ!」
遥「お姉ちゃんはもう十分すぎるくらい頑張ってるよ!」
遥「でも、距離の近い姉妹や、恋人ならなおさら、お姉ちゃんが頑張ってるのがわかるから、心配になっちゃうんだよ」
遥「お姉ちゃんのこと大事に思ってくれてるんだと思うよ」
彼方『……それだったら、喧嘩するより嫌かも』
遥「侑さんはおねえちゃんに仕事して欲しくないの? それって、どうして?」
彼方『彼方ちゃん、お仕事してる姿を見ると、大変そうで辛そうに見えるんだって』
彼方『全然、辛いなんてそんなことないのに』
遥「そっかあ、なるほど」
遥「私から見ても、お姉ちゃんは毎日大変そうに見えるから、侑さんの気持ちもちょっとわかるなあ」
彼方『……彼方ちゃんの頑張りが足りなかったのかな』
遥「もう!お姉ちゃん違うでしょ!」
遥「お姉ちゃんはもう十分すぎるくらい頑張ってるよ!」
遥「でも、距離の近い姉妹や、恋人ならなおさら、お姉ちゃんが頑張ってるのがわかるから、心配になっちゃうんだよ」
遥「お姉ちゃんのこと大事に思ってくれてるんだと思うよ」
彼方『……それだったら、喧嘩するより嫌かも』
39: 2021/01/16(土) 23:23:32.91 ID:RBVn4YNj
遥「え?」
彼方『彼方ちゃんは侑ちゃんといっしょに入れて幸せだったよ』
彼方『でもさ、侑ちゃんにはその幸せだった毎日が違う風に見えてたんでしょ』
彼方『それってさ、一緒にいても、侑ちゃんは幸せじゃなかったってことだよね』
遥「もう! なんでそうなるの!」
彼方『だってぇ・・・』(涙声)
彼方『そういうことじゃん何度考えてもそうなるんだもん』
遥「そんなわけないって私はっきり言えるよ」
彼方『どうして?』
遥「それは……んー、やっぱ秘密」
彼方『えぇ』
遥「お姉ちゃん、侑さんがどう思ってたかそんなに気になるなら、直接聞いてみたらいいよ」
彼方『でも……』
遥「人の気持ちはね、考えたってわからないよ。神様じゃないんだもん」
彼方『……そうだね』
彼方『うん、話してみる』
遥「うん、頑張って!」
遥「……侑さんの気持ちがわかる、なんてこと言ったけどね」
彼方『え、うん?』
遥「私は、何があってもお姉ちゃんの味方だから」
彼方『遥ちゃん……』
遥「あはは、恥ずかしいね、それじゃまたね」
彼方『ありがとう、遥ちゃん』
彼方『彼方ちゃんは侑ちゃんといっしょに入れて幸せだったよ』
彼方『でもさ、侑ちゃんにはその幸せだった毎日が違う風に見えてたんでしょ』
彼方『それってさ、一緒にいても、侑ちゃんは幸せじゃなかったってことだよね』
遥「もう! なんでそうなるの!」
彼方『だってぇ・・・』(涙声)
彼方『そういうことじゃん何度考えてもそうなるんだもん』
遥「そんなわけないって私はっきり言えるよ」
彼方『どうして?』
遥「それは……んー、やっぱ秘密」
彼方『えぇ』
遥「お姉ちゃん、侑さんがどう思ってたかそんなに気になるなら、直接聞いてみたらいいよ」
彼方『でも……』
遥「人の気持ちはね、考えたってわからないよ。神様じゃないんだもん」
彼方『……そうだね』
彼方『うん、話してみる』
遥「うん、頑張って!」
遥「……侑さんの気持ちがわかる、なんてこと言ったけどね」
彼方『え、うん?』
遥「私は、何があってもお姉ちゃんの味方だから」
彼方『遥ちゃん……』
遥「あはは、恥ずかしいね、それじゃまたね」
彼方『ありがとう、遥ちゃん』
41: 2021/01/16(土) 23:53:32.23 ID:RBVn4YNj
侑「私がこんな気分でも世の中は回る回る」
侑「なんで今日仕事なんて入れてたんだ、私のバカ」
侑「……世界的作曲家で歌姫、ミア・テイラーと対談」
今音楽会を揺るがす二大美少女作曲家
夢の対談!
侑「はあ、今日は何も気の利いた事言えなそうだよ」
…………
ミア・テイラー「たしかに僕は、誰が歌ったって完璧でバズる曲を生み出せる」
ミア・テイラー「だけど、友達のおかげで気付いたんだ。僕が歌いたいと思った曲や、その友達に歌ってもらいたい曲を作ったほうが何倍も楽しくて、誰にも真似できないものになるってね」
インタビュアー「なるほど、テイラーさんの曲風が変わったのはそういった背景があったんですね」
ミア・テイラー「ああ、そういう曲の作り方に関しては彼女に少しだけシンパシーを感じてる」
侑「え、私の曲にですか」
ミア・テイラー「うん、いや、でも違うかな。以前の君に、だ」
侑「以前の?」
ミア・テイラー「君が大学生時代にスクールアイドルに提供してた曲のほうが好みだったな」
侑「そんな、自分で言うのもなんですけど、大学生のころの曲なんて技術的にもまだまだで」
ミア・テイラー「確かに、技術的には全然ダメさ」
ミア・テイラー「でも今の僕は、曲を聴きながら想像するのが好きなんだ」
ミア・テイラー「これは誰に向けて作って、どんな気持ちで作ったのか、ね」
ミア・テイラー「その時の気持ちを覚えてる?」
侑「……私は、スクールアイドルが好きで、その人たちを応援するために何かしたくて」
侑「曲作りを始めたのもそれが理由でした」
侑「初めて、作った曲は幼馴染にあてたものです」
侑「一緒にスクールアイドルという夢を見る勇気をくれた、大切な幼馴染」
侑「その子が持つ輝きをたくさんの人に届けられるように、ステージで歌う姿を何度も何度も思い浮かべて」
侑「何度も何度も作り直しましたけど、辛くなかった」
侑「いや、本当は辛かったです。大変でしたし、苦しかった。けどそれ以上にずっと楽しかった」
侑「一緒に夢を追いかけてる感覚がたまらなく幸せでした」
ミア・テイラー「I see」
侑「なんで今日仕事なんて入れてたんだ、私のバカ」
侑「……世界的作曲家で歌姫、ミア・テイラーと対談」
今音楽会を揺るがす二大美少女作曲家
夢の対談!
侑「はあ、今日は何も気の利いた事言えなそうだよ」
…………
ミア・テイラー「たしかに僕は、誰が歌ったって完璧でバズる曲を生み出せる」
ミア・テイラー「だけど、友達のおかげで気付いたんだ。僕が歌いたいと思った曲や、その友達に歌ってもらいたい曲を作ったほうが何倍も楽しくて、誰にも真似できないものになるってね」
インタビュアー「なるほど、テイラーさんの曲風が変わったのはそういった背景があったんですね」
ミア・テイラー「ああ、そういう曲の作り方に関しては彼女に少しだけシンパシーを感じてる」
侑「え、私の曲にですか」
ミア・テイラー「うん、いや、でも違うかな。以前の君に、だ」
侑「以前の?」
ミア・テイラー「君が大学生時代にスクールアイドルに提供してた曲のほうが好みだったな」
侑「そんな、自分で言うのもなんですけど、大学生のころの曲なんて技術的にもまだまだで」
ミア・テイラー「確かに、技術的には全然ダメさ」
ミア・テイラー「でも今の僕は、曲を聴きながら想像するのが好きなんだ」
ミア・テイラー「これは誰に向けて作って、どんな気持ちで作ったのか、ね」
ミア・テイラー「その時の気持ちを覚えてる?」
侑「……私は、スクールアイドルが好きで、その人たちを応援するために何かしたくて」
侑「曲作りを始めたのもそれが理由でした」
侑「初めて、作った曲は幼馴染にあてたものです」
侑「一緒にスクールアイドルという夢を見る勇気をくれた、大切な幼馴染」
侑「その子が持つ輝きをたくさんの人に届けられるように、ステージで歌う姿を何度も何度も思い浮かべて」
侑「何度も何度も作り直しましたけど、辛くなかった」
侑「いや、本当は辛かったです。大変でしたし、苦しかった。けどそれ以上にずっと楽しかった」
侑「一緒に夢を追いかけてる感覚がたまらなく幸せでした」
ミア・テイラー「I see」
43: 2021/01/17(日) 00:05:21.29 ID:4WgS9aOd
ミア・テイラー「君がスクールアイドルの上原歩夢に送ったその曲は僕も好きなんだ」
ミア・テイラー「それにその気持ちは理解できる。僕も特に思い入れに残ってる曲を作曲したときは、自然とそういう気持ちがこもってるよ」
ミア・テイラー「でも僕は、もう一つ好きな曲があるんだ、君がスクールアイドルの近江彼方に送っていた曲」
ミア・テイラー「この曲にこもってる思いは、僕の中にないものだ。だから、聞いてみたい」
侑「私が、彼方さんに作った曲……」
ーーーー
ーー
ミア・テイラー「うん、なかなか面白かったよ」
ミア・テイラー「それじゃあ、僕はもう行くね」
インタビュアー「え?」
ミア・テイラー「最初に予定してた取材の時間はもう過ぎただろ。僕は今日、友達とゲームする予定があるんだ、もんじゃ焼き屋っていうのも案内してくれるらしいしね」
インタビュアー「あ、ちょっと待ってください、最後に聞いておきたいことが!」
侑「ミアさん、勉強になりました、ありがとうございます」
侑(そっか、私、夢を応援するのが好きで、始めたんだった)
ミア・テイラー「それにその気持ちは理解できる。僕も特に思い入れに残ってる曲を作曲したときは、自然とそういう気持ちがこもってるよ」
ミア・テイラー「でも僕は、もう一つ好きな曲があるんだ、君がスクールアイドルの近江彼方に送っていた曲」
ミア・テイラー「この曲にこもってる思いは、僕の中にないものだ。だから、聞いてみたい」
侑「私が、彼方さんに作った曲……」
ーーーー
ーー
ミア・テイラー「うん、なかなか面白かったよ」
ミア・テイラー「それじゃあ、僕はもう行くね」
インタビュアー「え?」
ミア・テイラー「最初に予定してた取材の時間はもう過ぎただろ。僕は今日、友達とゲームする予定があるんだ、もんじゃ焼き屋っていうのも案内してくれるらしいしね」
インタビュアー「あ、ちょっと待ってください、最後に聞いておきたいことが!」
侑「ミアさん、勉強になりました、ありがとうございます」
侑(そっか、私、夢を応援するのが好きで、始めたんだった)
44: 2021/01/17(日) 00:12:56.14 ID:4WgS9aOd
侑(彼方さんからメッセージきてる!)
ごめんね、会ってちゃんと話したい
侑(よかった、怒ってない)
侑(……私も、ちゃんと彼方さんと話したい)
侑(ちゃんと、謝って、それで)
ごめんね、会ってちゃんと話したい
侑(よかった、怒ってない)
侑(……私も、ちゃんと彼方さんと話したい)
侑(ちゃんと、謝って、それで)
45: 2021/01/17(日) 00:18:16.81 ID:4WgS9aOd
自宅
彼方「ゆ、侑ちゃん! 頭なんて下げなくていいよ」
彼方「謝るのは彼方ちゃんだよ、せっかく心配してくれたのに」
侑「でも……」
彼方「それよりさ、ちゃんと座って話そう」
彼方「今日ね~、お店からハーブティーもらってきちゃった」
彼方「一緒に飲みながら、ゆっくり話そう」
侑「うん」
彼方「ゆ、侑ちゃん! 頭なんて下げなくていいよ」
彼方「謝るのは彼方ちゃんだよ、せっかく心配してくれたのに」
侑「でも……」
彼方「それよりさ、ちゃんと座って話そう」
彼方「今日ね~、お店からハーブティーもらってきちゃった」
彼方「一緒に飲みながら、ゆっくり話そう」
侑「うん」
61: 2021/01/18(月) 01:43:39.09 ID:f7ylagcI
>>45から少し修正 大差ないかもだけど
ゴクゴク
侑「美味しいね」
彼方「でしょ~」
彼方「昨日はごめんなさい」
彼方「嫌いだなんて言って」
彼方「そんなこと本当は思ってないよ」
彼方「彼方ちゃんあなたのこと本当に大好きだもん」
侑「彼さん……」
彼方「許して、くれる?」
侑「そんなの、もちろん、ていうか怒ってなんかないよ」
侑「バカなんていって私こそ」
彼方「……ねえ、一つ聞かせて」
彼方「あなたから彼方ちゃんは、ずっと辛そうに見えてたの?」
彼方「彼方ちゃんは不幸せだと思ってた?」
彼方「教えて」
ゴクゴク
侑「美味しいね」
彼方「でしょ~」
彼方「昨日はごめんなさい」
彼方「嫌いだなんて言って」
彼方「そんなこと本当は思ってないよ」
彼方「彼方ちゃんあなたのこと本当に大好きだもん」
侑「彼さん……」
彼方「許して、くれる?」
侑「そんなの、もちろん、ていうか怒ってなんかないよ」
侑「バカなんていって私こそ」
彼方「……ねえ、一つ聞かせて」
彼方「あなたから彼方ちゃんは、ずっと辛そうに見えてたの?」
彼方「彼方ちゃんは不幸せだと思ってた?」
彼方「教えて」
55: 2021/01/18(月) 00:53:06.62 ID:f7ylagcI
侑「彼方さん、覚えてる? 学生の頃に作って彼方さんに歌ってもらった曲」
彼方「忘れるわけないよ、大切な宝物だもん」
侑「ありがとう」
侑「私、思い出したんだ、その曲を作ってた時の気持ち」
侑「彼方さんは、スクールアイドルを『私のわがままを叶えてくれる素敵な場所』ってよく言ってたよね」
侑「そういう独特なところ、ファンとして大好きだった」
侑「でも恋人としては、ちょっとだけ嫉妬してた」
彼方「嫉妬? 誰に?」
侑「うーんと、強いて言うなら、彼方さんのファンみんなにかな」
侑「一番、私が彼方さんにワガママを言ってもらえるんだ、彼方さんのワガママを一番叶えられるのは自分なんだ!って」
侑「だからそれを証明するんだ!って思いながら、彼方さんへの曲を作ってた」
彼方「そんな風に思ってたの、知らなかった」
侑「おかしいよね」
彼方「…おかしいっていうより、恥ずかしい」
侑「ごめん…」
彼方「いや、そうじゃなくてね、そんな気持ちを込めてもらってたことが、嬉しくて、その照れるって意味で恥ずかしい……」
侑「そう言われると、私もちょっと恥ずかしいな……」
彼方「忘れるわけないよ、大切な宝物だもん」
侑「ありがとう」
侑「私、思い出したんだ、その曲を作ってた時の気持ち」
侑「彼方さんは、スクールアイドルを『私のわがままを叶えてくれる素敵な場所』ってよく言ってたよね」
侑「そういう独特なところ、ファンとして大好きだった」
侑「でも恋人としては、ちょっとだけ嫉妬してた」
彼方「嫉妬? 誰に?」
侑「うーんと、強いて言うなら、彼方さんのファンみんなにかな」
侑「一番、私が彼方さんにワガママを言ってもらえるんだ、彼方さんのワガママを一番叶えられるのは自分なんだ!って」
侑「だからそれを証明するんだ!って思いながら、彼方さんへの曲を作ってた」
彼方「そんな風に思ってたの、知らなかった」
侑「おかしいよね」
彼方「…おかしいっていうより、恥ずかしい」
侑「ごめん…」
彼方「いや、そうじゃなくてね、そんな気持ちを込めてもらってたことが、嬉しくて、その照れるって意味で恥ずかしい……」
侑「そう言われると、私もちょっと恥ずかしいな……」
56: 2021/01/18(月) 00:53:31.24 ID:f7ylagcI
侑「えっと、何が言いたいかっていうと」
侑「私、私が彼方さんを幸せにしたい!」
彼方「侑ちゃん、彼方ちゃんはね、今もう十分に幸せだよ」
彼方「侑ちゃんと遥ちゃんがいて、彼方ちゃんのお料理で笑顔になってくれるお客さんがいて、それだけで彼方ちゃんは幸せ」
侑「……うん、本当はわかってた、彼方さんは私といるといつも笑顔でいてくれるし、遥ちゃんと電話してるときはすごく楽しそう」
侑「大変に見えるお店も、彼方さんは頑張ることが当たり前になってて、その頑張ること自体が好きなんだって知ってる」
侑「あんなの彼方さんが望んでないって本当はわかってた」
侑「だけど、私たちずっと別のことをして、私は、彼方さんの力に、なんにもなれてないような気がして」
侑「私の勝手な物差しで測って彼方さんの幸せを捻じ曲げてた」
侑「本当にごめん」
彼方「侑ちゃん…」
彼方「侑ちゃんは彼方ちゃんの力になってるよ、なりまくりだよ。侑ちゃんがいなかったら彼方ちゃん生活できてないもん」
侑「うん……」
彼方「納得できない?」
侑「私、私が彼方さんを幸せにしたい!」
彼方「侑ちゃん、彼方ちゃんはね、今もう十分に幸せだよ」
彼方「侑ちゃんと遥ちゃんがいて、彼方ちゃんのお料理で笑顔になってくれるお客さんがいて、それだけで彼方ちゃんは幸せ」
侑「……うん、本当はわかってた、彼方さんは私といるといつも笑顔でいてくれるし、遥ちゃんと電話してるときはすごく楽しそう」
侑「大変に見えるお店も、彼方さんは頑張ることが当たり前になってて、その頑張ること自体が好きなんだって知ってる」
侑「あんなの彼方さんが望んでないって本当はわかってた」
侑「だけど、私たちずっと別のことをして、私は、彼方さんの力に、なんにもなれてないような気がして」
侑「私の勝手な物差しで測って彼方さんの幸せを捻じ曲げてた」
侑「本当にごめん」
彼方「侑ちゃん…」
彼方「侑ちゃんは彼方ちゃんの力になってるよ、なりまくりだよ。侑ちゃんがいなかったら彼方ちゃん生活できてないもん」
侑「うん……」
彼方「納得できない?」
57: 2021/01/18(月) 00:53:55.01 ID:f7ylagcI
侑「……」
侑「……わがままを言ってもいい?」
彼方「え、うん」
彼方「なんでも言って」
侑「私、彼方さんの料理が食べたいな」
彼方「最近、全然作ってなかったもんね、うん、今日は彼方ちゃんが腕によりをかけて作るよ」
侑「楽しみ、彼方さんの料理大好きだから」
侑「それとやっぱり彼方さんのお仕事に私直接かかわりたい」
侑「私はやっぱり好きな人と同じ夢をみるのが夢なんだ」
彼方「うちのお店で、働くってこと?」
彼方「嬉しいけど、いいの? 侑ちゃん音楽会で大人気なのに、もったいないんじゃ…」
侑「じゃあ、レストランにピアノを置いたりできないかな、たまにあるよねそういうお店」
侑「そこで私が演奏するの!」
彼方「うーん、ピアノ置くスペースは、ないかなぁ……」
侑「じゃあさ、こういうのはどう、彼方さん!」
侑「……わがままを言ってもいい?」
彼方「え、うん」
彼方「なんでも言って」
侑「私、彼方さんの料理が食べたいな」
彼方「最近、全然作ってなかったもんね、うん、今日は彼方ちゃんが腕によりをかけて作るよ」
侑「楽しみ、彼方さんの料理大好きだから」
侑「それとやっぱり彼方さんのお仕事に私直接かかわりたい」
侑「私はやっぱり好きな人と同じ夢をみるのが夢なんだ」
彼方「うちのお店で、働くってこと?」
彼方「嬉しいけど、いいの? 侑ちゃん音楽会で大人気なのに、もったいないんじゃ…」
侑「じゃあ、レストランにピアノを置いたりできないかな、たまにあるよねそういうお店」
侑「そこで私が演奏するの!」
彼方「うーん、ピアノ置くスペースは、ないかなぁ……」
侑「じゃあさ、こういうのはどう、彼方さん!」
58: 2021/01/18(月) 00:54:09.80 ID:f7ylagcI
ーーーーーー
ーーーー
ーー
ありがとうございましたーー
ガランガラン♪
侑「あー! 接客業がこんなに大変だと思わなかったよー!」
彼方「オープン初日なのに、結構お客さん来たもんねえ」
侑「彼方さんの前のお店の人たちがたくさん宣伝してくれたおかげだね」
彼方「そうだねえ、うちで作ったケーキも置いてもらってるしほんとありがたい」
侑「彼方さんの人徳のなせる業だね」
侑「それにしても、彼方さんはこんなに大変なのを毎日してたなんてすごいなあ」
彼方「侑ちゃんもこれから毎日することになるんだよ~」
侑「うへ~」
彼方「侑ちゃんの貯金も準備でほとんどなくなっちゃったから休んでる暇ないよ~」
彼方「後悔してる?」
侑「ううん、全然!」
侑「大変だったけど、それが楽しかった!」
侑「それに彼方さんとずっと一緒にいられるし!」ギュー
彼方「おいおい~、まだ閉め作業が残ってるよ~」
侑「そうだね、ぱぱっとやっちゃお!」
侑「……ねえ、彼方さん」
彼方「ん~?」
侑「これからもずっと、彼方さんのそばで、彼方さんを支えたいっていう私のワガママを許してくれる?」
彼方「それは、彼方ちゃんのワガママでもあるんだよ~」
侑「~~~!彼方さん!大好き! これからもずっと一緒にいてください!」
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ーー
ありがとうございましたーー
ガランガラン♪
侑「あー! 接客業がこんなに大変だと思わなかったよー!」
彼方「オープン初日なのに、結構お客さん来たもんねえ」
侑「彼方さんの前のお店の人たちがたくさん宣伝してくれたおかげだね」
彼方「そうだねえ、うちで作ったケーキも置いてもらってるしほんとありがたい」
侑「彼方さんの人徳のなせる業だね」
侑「それにしても、彼方さんはこんなに大変なのを毎日してたなんてすごいなあ」
彼方「侑ちゃんもこれから毎日することになるんだよ~」
侑「うへ~」
彼方「侑ちゃんの貯金も準備でほとんどなくなっちゃったから休んでる暇ないよ~」
彼方「後悔してる?」
侑「ううん、全然!」
侑「大変だったけど、それが楽しかった!」
侑「それに彼方さんとずっと一緒にいられるし!」ギュー
彼方「おいおい~、まだ閉め作業が残ってるよ~」
侑「そうだね、ぱぱっとやっちゃお!」
侑「……ねえ、彼方さん」
彼方「ん~?」
侑「これからもずっと、彼方さんのそばで、彼方さんを支えたいっていう私のワガママを許してくれる?」
彼方「それは、彼方ちゃんのワガママでもあるんだよ~」
侑「~~~!彼方さん!大好き! これからもずっと一緒にいてください!」
62: 2021/01/18(月) 01:44:18.84 ID:f7ylagcI
侑「私、家を出て昨日ずっと考えてたんだ」
侑「彼方さんが幸せなのって、どういうときだろうって」
侑「彼方さんはたぶん、今の毎日を幸せに感じてくれてるんだと思う」
侑「私と一緒にいるときは笑顔でいてくれるし、遥ちゃんと電話するときはすごく楽しそうで」
侑「忙しい仕事も、私から見れば大変に見えるけど、彼方さんはそういうことに頑張るのがもう当たり前になってて、頑張ることが好きなんだって知ってる」
彼方「うん、そうだよ、彼方ちゃんは、侑ちゃんがいて、遥ちゃんがいて、彼方ちゃんの作ったお料理で笑顔になってくれる人がいて、そういう毎日が幸せだったよ
侑「だよ、ね」
侑「ほんとはわかってた、彼方さんは私が言ったようなのは望んでないって」
侑「でもさ、それが彼方さんの幸せだっていうならちょっと嫌だった」
彼方「えっ?」
侑「だって、彼方さんが作る料理で笑顔になってくれる人っていうのに、私が入ってないみたいなんだもん」
侑「彼方さんの料理、もうめったに食べられないし」
侑「……私が一番、彼方さんの料理が大好きだったんだもん」
彼方「侑ちゃん……」
侑「彼方さんが幸せなのって、どういうときだろうって」
侑「彼方さんはたぶん、今の毎日を幸せに感じてくれてるんだと思う」
侑「私と一緒にいるときは笑顔でいてくれるし、遥ちゃんと電話するときはすごく楽しそうで」
侑「忙しい仕事も、私から見れば大変に見えるけど、彼方さんはそういうことに頑張るのがもう当たり前になってて、頑張ることが好きなんだって知ってる」
彼方「うん、そうだよ、彼方ちゃんは、侑ちゃんがいて、遥ちゃんがいて、彼方ちゃんの作ったお料理で笑顔になってくれる人がいて、そういう毎日が幸せだったよ
侑「だよ、ね」
侑「ほんとはわかってた、彼方さんは私が言ったようなのは望んでないって」
侑「でもさ、それが彼方さんの幸せだっていうならちょっと嫌だった」
彼方「えっ?」
侑「だって、彼方さんが作る料理で笑顔になってくれる人っていうのに、私が入ってないみたいなんだもん」
侑「彼方さんの料理、もうめったに食べられないし」
侑「……私が一番、彼方さんの料理が大好きだったんだもん」
彼方「侑ちゃん……」
63: 2021/01/18(月) 01:45:00.95 ID:f7ylagcI
彼方「ごめんね、侑ちゃんにばっかり我慢させてたんだね」
彼方「気づかないでそれに甘ちゃってた」
彼方「ごめんね、彼方ちゃんのほうがお姉ちゃんなのに」
侑「ううん、自分から、朝ごはんも作るようにしたのは私だもん、自分からしといて寂しかったとか、ほんとワガママだよね」
彼方「そんなの、ワガママのうちに入らないよ」
彼方「我慢させてた分、もっと言ってほしい」
侑「いいの?」
彼方「うん」
侑「じゃあ……さ」
侑「私、本当は毎日彼方さんの料理が食べたい」
彼方「うん」
侑「いっしょに台所に並んでいっしょに朝ごはんの用意したりしたい」
彼方「うん」
彼方「気づかないでそれに甘ちゃってた」
彼方「ごめんね、彼方ちゃんのほうがお姉ちゃんなのに」
侑「ううん、自分から、朝ごはんも作るようにしたのは私だもん、自分からしといて寂しかったとか、ほんとワガママだよね」
彼方「そんなの、ワガママのうちに入らないよ」
彼方「我慢させてた分、もっと言ってほしい」
侑「いいの?」
彼方「うん」
侑「じゃあ……さ」
侑「私、本当は毎日彼方さんの料理が食べたい」
彼方「うん」
侑「いっしょに台所に並んでいっしょに朝ごはんの用意したりしたい」
彼方「うん」
64: 2021/01/18(月) 01:45:16.69 ID:f7ylagcI
侑「夕ご飯も一緒に食べたい」
彼方「うん」
侑「学生のころみたいにたくさんデートしたい」
彼方「うん」
侑「そんなに、全部うんって言っちゃっていいの?」
侑「ほんとうにかなえてくれるの?」
彼方「もちろん」
彼方「侑ちゃんが出てったとき、すっごく怖かった」
彼方「侑ちゃんを失うことと比べたら、そのくらい」
侑「じゃあ、さ、彼方さん……」
侑「私、彼方さんと結婚したい」
彼方「……うん、いいよ」
侑「彼方さん!」ガバッ
彼方「ん、ちゅ、んぅ、ん」
侑「彼方さんっ、ちゅ、んむ、っぷは」
彼方「ゆう、ちゃん」
ーーーー
ーー
彼方「うん」
侑「学生のころみたいにたくさんデートしたい」
彼方「うん」
侑「そんなに、全部うんって言っちゃっていいの?」
侑「ほんとうにかなえてくれるの?」
彼方「もちろん」
彼方「侑ちゃんが出てったとき、すっごく怖かった」
彼方「侑ちゃんを失うことと比べたら、そのくらい」
侑「じゃあ、さ、彼方さん……」
侑「私、彼方さんと結婚したい」
彼方「……うん、いいよ」
侑「彼方さん!」ガバッ
彼方「ん、ちゅ、んぅ、ん」
侑「彼方さんっ、ちゅ、んむ、っぷは」
彼方「ゆう、ちゃん」
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66: 2021/01/18(月) 01:46:53.33 ID:f7ylagcI
ベット
彼方「ふふふ~、侑ちゃんは暖かいねえ」
侑「彼方さん、ふわふわして気持ちいい」
彼方「抱き合ってると、幸せだねぇ~」
侑「うん」
侑「ねえ彼方さん?」
彼方「なんだ~い」
侑「私ね、思い出したんだ、学生時代に彼方さんに向けて曲を作ってた時の気持ち」
侑「私、彼方さんの一番近くで、彼方さんを応援したいって思って作ったの」
侑「その時、すっごく楽しかった」
侑「私はやっぱり彼方さんを支える仕事がしたいんだ」
侑「家事だけじゃなくて、彼方さんのお仕事にも関わりたい」
彼方「侑ちゃん、音楽辞めちゃうの?」
侑「やめはしないよ、曲作ったり、ピアノ弾くの好きだから続けるつもり」
侑「趣味で続けられればいいとと思ったけど、そうだ! レストランにピアノを置いたりできないかな、たまにあるよねそういうお店」
侑「そこで私が演奏するの!」
彼方「うーん、ピアノ置くスペースは、ないかなぁ……」
侑「じゃあさ、こういうのはどう、彼方さん!」
彼方「ふふふ~、侑ちゃんは暖かいねえ」
侑「彼方さん、ふわふわして気持ちいい」
彼方「抱き合ってると、幸せだねぇ~」
侑「うん」
侑「ねえ彼方さん?」
彼方「なんだ~い」
侑「私ね、思い出したんだ、学生時代に彼方さんに向けて曲を作ってた時の気持ち」
侑「私、彼方さんの一番近くで、彼方さんを応援したいって思って作ったの」
侑「その時、すっごく楽しかった」
侑「私はやっぱり彼方さんを支える仕事がしたいんだ」
侑「家事だけじゃなくて、彼方さんのお仕事にも関わりたい」
彼方「侑ちゃん、音楽辞めちゃうの?」
侑「やめはしないよ、曲作ったり、ピアノ弾くの好きだから続けるつもり」
侑「趣味で続けられればいいとと思ったけど、そうだ! レストランにピアノを置いたりできないかな、たまにあるよねそういうお店」
侑「そこで私が演奏するの!」
彼方「うーん、ピアノ置くスペースは、ないかなぁ……」
侑「じゃあさ、こういうのはどう、彼方さん!」
67: 2021/01/18(月) 01:48:02.66 ID:f7ylagcI
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ありがとうございましたーー
ガランガラン♪
侑「あー! 接客業がこんなに大変だと思わなかったよー!」
彼方「オープン初日なのに、結構お客さん来たもんねえ」
侑「彼方さんの前のお店の人たちがたくさん宣伝してくれたおかげだね」
彼方「そうだねえ、うちで作ったケーキも置いてもらってるしほんとありがたい」
侑「彼方さんの人徳のなせる業だね」
侑「それにしても、彼方さんはこんなに大変なのを毎日してたなんてすごいなあ」
彼方「侑ちゃんもこれから毎日することになるんだよ~」
侑「うへ~」
彼方「侑ちゃんの貯金も準備でほとんどなくなっちゃったから休んでる暇ないよ~」
彼方「後悔してる?」
侑「ううん、全然!」
侑「大変だったけど、それが楽しかった!」
侑「それに彼方さんとずっと一緒にいられるし!」ギュー
彼方「おいおい~、まだ閉め作業が残ってるよ~」
侑「そうだね、ぱぱっとやっちゃお!」
侑「……ねえ、彼方さん」
彼方「ん~?」
侑「これからもずっと、彼方さんのそばで、彼方さんを支えたいっていう私のワガママを許してくれる?」
彼方「それは、彼方ちゃんのワガママでもあるんだよ~」
侑「~~~!彼方さん!大好き!!」
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ありがとうございましたーー
ガランガラン♪
侑「あー! 接客業がこんなに大変だと思わなかったよー!」
彼方「オープン初日なのに、結構お客さん来たもんねえ」
侑「彼方さんの前のお店の人たちがたくさん宣伝してくれたおかげだね」
彼方「そうだねえ、うちで作ったケーキも置いてもらってるしほんとありがたい」
侑「彼方さんの人徳のなせる業だね」
侑「それにしても、彼方さんはこんなに大変なのを毎日してたなんてすごいなあ」
彼方「侑ちゃんもこれから毎日することになるんだよ~」
侑「うへ~」
彼方「侑ちゃんの貯金も準備でほとんどなくなっちゃったから休んでる暇ないよ~」
彼方「後悔してる?」
侑「ううん、全然!」
侑「大変だったけど、それが楽しかった!」
侑「それに彼方さんとずっと一緒にいられるし!」ギュー
彼方「おいおい~、まだ閉め作業が残ってるよ~」
侑「そうだね、ぱぱっとやっちゃお!」
侑「……ねえ、彼方さん」
彼方「ん~?」
侑「これからもずっと、彼方さんのそばで、彼方さんを支えたいっていう私のワガママを許してくれる?」
彼方「それは、彼方ちゃんのワガママでもあるんだよ~」
侑「~~~!彼方さん!大好き!!」
68: 2021/01/18(月) 01:51:29.26 ID:f7ylagcI
今度こそ終わり!
70: 2021/01/18(月) 02:29:15.28 ID:/AgJXemX
乙です。2人で店を始めるラストってすごくいいな
書き手じゃないから的外れかもだけど、納得いかないしっくりいかない部分が次へのモチベーションに繋がるといいね
書き手じゃないから的外れかもだけど、納得いかないしっくりいかない部分が次へのモチベーションに繋がるといいね
72: 2021/01/18(月) 10:23:05.77 ID:Tjhw1e4z
素敵なゆうかなSSをありがとう
ときめいちゃった!
大変乙!!!
ときめいちゃった!
大変乙!!!
引用元: https://nozomi.2ch.sc/test/read.cgi/lovelive/1610717395/