1: 2021/05/20(木) 00:13:11.38 ID:rI/GkTk4
姫乃「私は1人、日本に残されてしまうんですね……」
5: 2021/05/20(木) 00:22:53.47 ID:v0qqSUhE
姫乃ちゃんがスイスに行くお話と八丈島に行くお話どっちがいい?
6: 2021/05/20(木) 00:24:07.06 ID:rI/GkTk4
>>5
八丈島
八丈島
8: 2021/05/20(木) 00:24:57.15 ID:xx2mN2AJ
>>5
スイス領八丈島
スイス領八丈島
10: 2021/05/20(木) 00:42:59.70 ID:v0qqSUhE
風鈴「チリンチリン」
姫乃「あー、何にもやる事ないですぅ、暇ですぅ」
姫乃「ホームワークも、次の予習復習も終わって、ゴロゴロしてます」
姫乃「動画見たいけどギガが足りない...」
姫乃「テレビでもつけておこう...」ぴっ
テレビ「今日の天気は」ピッ
テレビ「アイドルが~」ピッ
姫乃「テレビつまんない」
こんにちは~郵便でーす
姫乃「はーい」
姫乃「今行きます~」スタスタ
テレビ「ガー...ガー....」
テレビ「先月スイス領になった八丈島の件ですが、スイス側はEEZが....」
姫乃「あー、何にもやる事ないですぅ、暇ですぅ」
姫乃「ホームワークも、次の予習復習も終わって、ゴロゴロしてます」
姫乃「動画見たいけどギガが足りない...」
姫乃「テレビでもつけておこう...」ぴっ
テレビ「今日の天気は」ピッ
テレビ「アイドルが~」ピッ
姫乃「テレビつまんない」
こんにちは~郵便でーす
姫乃「はーい」
姫乃「今行きます~」スタスタ
テレビ「ガー...ガー....」
テレビ「先月スイス領になった八丈島の件ですが、スイス側はEEZが....」
15: 2021/05/20(木) 00:49:47.10 ID:v0qqSUhE
郵便屋さん「はいこれ、お母さんと、お父さん宛に」
郵便屋さん「最後にお嬢ちゃん宛に、一枚あるよ」
姫乃「ありがとうございます!」
郵便屋さん「それじゃあね!」
姫乃「はーい!」
原チャリぶるるん
姫乃「私宛のお手紙...」
姫乃「誰からだろう....?」ピリッ
チケット「やぁ」
姫乃「これ、ANAの旅行券?」
姫乃「裏に何か書いてある...」
姫乃「姫乃ちゃんへ...遊びにきてね」
姫乃「!!!」
姫乃「果林さんの字だ!!」
姫乃「って事は招待券!?」
姫乃「おかーさーん!パスポート!パスポートどこだっけ!?」
郵便屋さん「最後にお嬢ちゃん宛に、一枚あるよ」
姫乃「ありがとうございます!」
郵便屋さん「それじゃあね!」
姫乃「はーい!」
原チャリぶるるん
姫乃「私宛のお手紙...」
姫乃「誰からだろう....?」ピリッ
チケット「やぁ」
姫乃「これ、ANAの旅行券?」
姫乃「裏に何か書いてある...」
姫乃「姫乃ちゃんへ...遊びにきてね」
姫乃「!!!」
姫乃「果林さんの字だ!!」
姫乃「って事は招待券!?」
姫乃「おかーさーん!パスポート!パスポートどこだっけ!?」
16: 2021/05/20(木) 01:00:02.64 ID:v0qqSUhE
アナウンス「次は、羽田空港国際線ターミナル駅~ターミナル駅~」
姫乃(降りなきゃ...)
姫乃(これ、みんな第1、2ターミナル行くんだよね、この流れについて行けばいいかな?)
皆さんこんにちは。綾小路姫乃です。
今日はスイス領八丈島へ行くために、はじめての国際便に乗ります。しかも一人で。
先月、八丈島、もとい伊豆七島はスイス領になりました。
国際条約とかはよくわからないですが、日本はスイスに多大な借金をしていて、そのカタとして売られたそうです。
アメリカのアラスカみたいな、飛び地ってやつがスイスに増えました。
しかしそれによって色々めんどくさくなってしまったものもあり...その一つが交通手段です。
従来の航路は全て国際線となり、乗るだけでパスポート必須、とっても近い外国の島国になってしまいました...
実はこの国際線、日本からより、スイスの観光客が多いです。なんでもスイス本土には海がないから、珍しがってきてるそう。八丈島はスイス景気に沸いてるとか...
姫乃(降りなきゃ...)
姫乃(これ、みんな第1、2ターミナル行くんだよね、この流れについて行けばいいかな?)
皆さんこんにちは。綾小路姫乃です。
今日はスイス領八丈島へ行くために、はじめての国際便に乗ります。しかも一人で。
先月、八丈島、もとい伊豆七島はスイス領になりました。
国際条約とかはよくわからないですが、日本はスイスに多大な借金をしていて、そのカタとして売られたそうです。
アメリカのアラスカみたいな、飛び地ってやつがスイスに増えました。
しかしそれによって色々めんどくさくなってしまったものもあり...その一つが交通手段です。
従来の航路は全て国際線となり、乗るだけでパスポート必須、とっても近い外国の島国になってしまいました...
実はこの国際線、日本からより、スイスの観光客が多いです。なんでもスイス本土には海がないから、珍しがってきてるそう。八丈島はスイス景気に沸いてるとか...
22: 2021/05/20(木) 01:11:27.76 ID:v0qqSUhE
電光掲示板「ANA航空スイス領八丈島行き チェックイン11時」
姫乃「今はちょうど11時」
姫乃「みんな列作ってる...これだよね」
姫乃「....」ガラガラ
姫乃「うっ...ちょっとキャリーケース重い...」
姫乃「超過料金は取られないと思うけど...」
空港職員「次の方~」
姫乃「はーい」
空港職員「はい、パスポートと旅行券見せて」
姫乃「はい....」
姫乃「ドキドキ」
空港職員「先に預け荷物を受け取るよ。この中にお札、精密電子機器は入ってないね?入ってたら中身勝手に開けられても文句は言えないからね!」
姫乃「はっ、はい!入ってないです!」
空港職員「よしっ、キャリーケース、ここに置いて」
姫乃「はい...」
空港職員「はいオッケー」シールペタペタ
空港職員「次に手荷物。重量は...2kg以下、よしっ。機内に持ち込めるお水はペットボトル1本までね」
姫乃「は、はい!」
空港職員「姫乃さん、それでは搭乗チケットとパスポートをお返しします。無くさないでね。良い旅を」
姫乃「あ、ありがとうございます!!」
姫乃「今はちょうど11時」
姫乃「みんな列作ってる...これだよね」
姫乃「....」ガラガラ
姫乃「うっ...ちょっとキャリーケース重い...」
姫乃「超過料金は取られないと思うけど...」
空港職員「次の方~」
姫乃「はーい」
空港職員「はい、パスポートと旅行券見せて」
姫乃「はい....」
姫乃「ドキドキ」
空港職員「先に預け荷物を受け取るよ。この中にお札、精密電子機器は入ってないね?入ってたら中身勝手に開けられても文句は言えないからね!」
姫乃「はっ、はい!入ってないです!」
空港職員「よしっ、キャリーケース、ここに置いて」
姫乃「はい...」
空港職員「はいオッケー」シールペタペタ
空港職員「次に手荷物。重量は...2kg以下、よしっ。機内に持ち込めるお水はペットボトル1本までね」
姫乃「は、はい!」
空港職員「姫乃さん、それでは搭乗チケットとパスポートをお返しします。無くさないでね。良い旅を」
姫乃「あ、ありがとうございます!!」
24: 2021/05/20(木) 01:18:21.27 ID:v0qqSUhE
姫乃「えーっと、次は出発口に行って、持ち物検索と出国手続き...」
姫乃「ここかなぁ?」
姫乃「手荷物はこのローラーに乗せてくださいって書いてある」
姫乃「よいしょっと。これが手荷物用の金属探知機なのかな?」
姫乃「それで私は、このゲートを潜る」
ゲート「問題なしやで」青いランプ
姫乃「とりあえず一安心。出国手続きはこっちかな?」
空港職員「はいパスポート見せて」
姫乃「お、お願いします」
空港職員「君はスイスね.....パラパラ、スタンプペタン。はい次の人~」
姫乃「えっ!?これだけ!?」
姫乃「ふぅ...もっと聞かれると思ったけど心配して損しましたぁ...」ふにゃぁ
姫乃「ここかなぁ?」
姫乃「手荷物はこのローラーに乗せてくださいって書いてある」
姫乃「よいしょっと。これが手荷物用の金属探知機なのかな?」
姫乃「それで私は、このゲートを潜る」
ゲート「問題なしやで」青いランプ
姫乃「とりあえず一安心。出国手続きはこっちかな?」
空港職員「はいパスポート見せて」
姫乃「お、お願いします」
空港職員「君はスイスね.....パラパラ、スタンプペタン。はい次の人~」
姫乃「えっ!?これだけ!?」
姫乃「ふぅ...もっと聞かれると思ったけど心配して損しましたぁ...」ふにゃぁ
26: 2021/05/20(木) 01:28:37.25 ID:v0qqSUhE
姫乃「搭乗口ってここの事だよね?32番って書いてある」
姫乃「32...32...奥の方だなぁ」
姫乃「それにしてもたくさん食べ物屋さんがあるんだ」
姫乃「八丈島までは1時間もあればいけるけど、そうじゃない国もあるんだよね」
姫乃「ここでお水とか食べ物買って機内持ち込みする人もいるんだろうなぁ」
ピンポンパンポーン ANA航空 スイス領八丈島行きまもなく開きます
姫乃「あっ!早く行かなきゃ!」
姫乃「32...32...奥の方だなぁ」
姫乃「それにしてもたくさん食べ物屋さんがあるんだ」
姫乃「八丈島までは1時間もあればいけるけど、そうじゃない国もあるんだよね」
姫乃「ここでお水とか食べ物買って機内持ち込みする人もいるんだろうなぁ」
ピンポンパンポーン ANA航空 スイス領八丈島行きまもなく開きます
姫乃「あっ!早く行かなきゃ!」
27: 2021/05/20(木) 01:35:40.03 ID:v0qqSUhE
姫乃「わぁ、列ができてる」
CA「はじめにファーストクラスとビジネスクラスの方~」
CA「次にここからエコノミークラスの方お並びください」
姫乃「私はエコノミーだからこっちか」
飛行機は内側3列しかない、130人ぐらいしか乗れない小さな飛行機だそうです。ですが、この列の殆どが外国人。つまりスイスからの観光客。
スイスの平均身長は164cmってスイスが言ってました
158cmしかない私は、スイスの巨人にぎゅーぎゅー囲まれています。
ちょっとだけため息が出そうになりましたが、へこたれません!よしっと思ってる間にゲートが開きました。
CA「はじめにファーストクラスとビジネスクラスの方~」
CA「次にここからエコノミークラスの方お並びください」
姫乃「私はエコノミーだからこっちか」
飛行機は内側3列しかない、130人ぐらいしか乗れない小さな飛行機だそうです。ですが、この列の殆どが外国人。つまりスイスからの観光客。
スイスの平均身長は164cmってスイスが言ってました
158cmしかない私は、スイスの巨人にぎゅーぎゅー囲まれています。
ちょっとだけため息が出そうになりましたが、へこたれません!よしっと思ってる間にゲートが開きました。
29: 2021/05/20(木) 01:41:17.53 ID:v0qqSUhE
幸い座席は左側の二人がけの席の奥側です。絶景を独り占めできます。
ちょっと緊張して水を飲んでいたら、横にスイス人らしきマダムが。
マダム「sorry」
姫乃「フルフル」
英語が出なかったので、咄嗟に首を振ります。
マダム「☺」
マダムも意味を察したのか、にこやかに答えてくれました。
ちょっと緊張して水を飲んでいたら、横にスイス人らしきマダムが。
マダム「sorry」
姫乃「フルフル」
英語が出なかったので、咄嗟に首を振ります。
マダム「☺」
マダムも意味を察したのか、にこやかに答えてくれました。
32: 2021/05/20(木) 01:51:30.51 ID:1xyc8t07
CAさんの緊急時のベルトの実演も終わり、離陸に入ります。
実は私、この瞬間がなんとなく怖くて、怖くて
ぶるん!
きっとエンジンがかかった音です。目をぎゅっと瞑ります。そのあと、車の発進に似た何かが動いてる感覚と、ふわっと押し上げられる感覚が私を襲いました。
ツンツン
姫乃「へ?」
ツンツン
マダム「Are you feeling okay?」
姫乃「あ、アイムオッケー」
マダム「Look out the window.」
姫乃「わぁ!いつもの見慣れた景色が遥眼下に!」
マダム「Beautiful!」
姫乃「うんうんうんうん」
思わず首を振ってしまいました
実は私、この瞬間がなんとなく怖くて、怖くて
ぶるん!
きっとエンジンがかかった音です。目をぎゅっと瞑ります。そのあと、車の発進に似た何かが動いてる感覚と、ふわっと押し上げられる感覚が私を襲いました。
ツンツン
姫乃「へ?」
ツンツン
マダム「Are you feeling okay?」
姫乃「あ、アイムオッケー」
マダム「Look out the window.」
姫乃「わぁ!いつもの見慣れた景色が遥眼下に!」
マダム「Beautiful!」
姫乃「うんうんうんうん」
思わず首を振ってしまいました
55: 2021/05/20(木) 12:09:39.98 ID:1xyc8t07
陸地からすっかり離れ、青い海が見えて来ます。
初めの島は、伊豆大島、次に利島...
そこからはもう海、海、海。
御蔵島をすぎた辺りから、海の上を彷徨う感覚に襲われます。
遥か彼方の 荒波離島は
鳥も通わぬ 八丈島と
語り継がれた 島唄に
絶海の孤島八丈島とは言うけれど...
事前に調べた資料によると、人が最初に足を踏み入れたのは約7000年前。
通年的に住む様になったのは古墳時代あたりからだそうです。それ以降は流刑地として使われていて、本土にはない古い日本語が残されている様です。
果林さんは方言話すのでしょうか?
一度見てみたいですね。
初めの島は、伊豆大島、次に利島...
そこからはもう海、海、海。
御蔵島をすぎた辺りから、海の上を彷徨う感覚に襲われます。
遥か彼方の 荒波離島は
鳥も通わぬ 八丈島と
語り継がれた 島唄に
絶海の孤島八丈島とは言うけれど...
事前に調べた資料によると、人が最初に足を踏み入れたのは約7000年前。
通年的に住む様になったのは古墳時代あたりからだそうです。それ以降は流刑地として使われていて、本土にはない古い日本語が残されている様です。
果林さんは方言話すのでしょうか?
一度見てみたいですね。
56: 2021/05/20(木) 12:17:47.53 ID:1xyc8t07
姫乃「海....」
綺麗な景色を撮りたいなと思い、自慢のカメラを持ってきたのですが、今は出番はなさそうです。
今のうちにフィルムの点検でもしておきましょう。
姫乃「...」キコキコ
マダム「Is that your camera?」
姫乃「!?」
姫乃「イエス」
マダムが興味深々な様子でこちらを見ていました。
今時フィルム付きのカメラって珍しいのは自覚してますが...
マダム「I used to use that type of camera too!」
姫乃(私も同じ型のカメラ使ってたって言ってる)
姫乃「This was given to me by my grandfather. .... You may feel very nostalgic!(おじいちゃんから受け継いだものです。ノスタルジックに溢れてます)」
それから会話が弾み、マダムとおしゃべりをしました。
お互いカタコトの英語ですが、かえってそれがコミュニケーションを円滑にさせます。
綺麗な景色を撮りたいなと思い、自慢のカメラを持ってきたのですが、今は出番はなさそうです。
今のうちにフィルムの点検でもしておきましょう。
姫乃「...」キコキコ
マダム「Is that your camera?」
姫乃「!?」
姫乃「イエス」
マダムが興味深々な様子でこちらを見ていました。
今時フィルム付きのカメラって珍しいのは自覚してますが...
マダム「I used to use that type of camera too!」
姫乃(私も同じ型のカメラ使ってたって言ってる)
姫乃「This was given to me by my grandfather. .... You may feel very nostalgic!(おじいちゃんから受け継いだものです。ノスタルジックに溢れてます)」
それから会話が弾み、マダムとおしゃべりをしました。
お互いカタコトの英語ですが、かえってそれがコミュニケーションを円滑にさせます。
57: 2021/05/20(木) 12:25:31.36 ID:1xyc8t07
マダム「Relax... Take a deep breath.」
姫乃「ふぅ...はぁ....」
アナウンス「まもなく着陸に入ります」
アナウンスの直後、機体が揺れました。
少しのふわっとした感覚のあと、ガタンと大きな衝撃がします。そのままガタガタと揺れました。
八丈島に着いたのです!
アナウンス「無事に着陸しました」
スイス人「わー!」パチパチ?
マダム「パチパチ?」
姫乃「え?」
姫乃「(みんな手叩いて喜んでる)」
姫乃「(私も叩いた方がいいの?)」パチパチ?
姫乃「ふぅ...はぁ....」
アナウンス「まもなく着陸に入ります」
アナウンスの直後、機体が揺れました。
少しのふわっとした感覚のあと、ガタンと大きな衝撃がします。そのままガタガタと揺れました。
八丈島に着いたのです!
アナウンス「無事に着陸しました」
スイス人「わー!」パチパチ?
マダム「パチパチ?」
姫乃「え?」
姫乃「(みんな手叩いて喜んでる)」
姫乃「(私も叩いた方がいいの?)」パチパチ?
58: 2021/05/20(木) 12:33:40.43 ID:1xyc8t07
マダムにお礼を言って分かれて、八丈島空港の出口に向かいます。
荷物が出てこなくて一瞬焦りましたが、職員さんに話しかけて事なきを得ました...
姫乃「果林さんは....?」
姫乃「まあゲート一つしかないから、すぐにわかるはず...」キョロキョロ
姫乃「!!」
姫乃「あっ、果林さん!」
あのすらっとした背格好。間違いありません!果林さんです!
間違いないけど、その隣に赤髪の因縁のあいつも!
姫乃「スイス!!」
果林「あら、姫乃ちゃん、お久しぶりね」
エマ「ここまで来れたって事はトラブルなく来れたって事だね、えらいね」
姫乃「ちょっとちょっとちょっと!果林さんに誘われてここ来たのに、どうしてスイスがいるんですか!?」
エマ「だってここスイス領になったんだもん。当たり前だよね」
姫乃「むふぅ!」
荷物が出てこなくて一瞬焦りましたが、職員さんに話しかけて事なきを得ました...
姫乃「果林さんは....?」
姫乃「まあゲート一つしかないから、すぐにわかるはず...」キョロキョロ
姫乃「!!」
姫乃「あっ、果林さん!」
あのすらっとした背格好。間違いありません!果林さんです!
間違いないけど、その隣に赤髪の因縁のあいつも!
姫乃「スイス!!」
果林「あら、姫乃ちゃん、お久しぶりね」
エマ「ここまで来れたって事はトラブルなく来れたって事だね、えらいね」
姫乃「ちょっとちょっとちょっと!果林さんに誘われてここ来たのに、どうしてスイスがいるんですか!?」
エマ「だってここスイス領になったんだもん。当たり前だよね」
姫乃「むふぅ!」
69: 2021/05/20(木) 13:54:42.44 ID:1xyc8t07
果林「姫乃ちゃん、元気にしてた?体調変わりない?」
姫乃「はい!とーっても元気にしてました!」
果林「会うのは...卒業以来だから6ヶ月ぐらい前かしら?」
6ヶ月ぶり...実は果林さんと会うのは結構久しぶりなのです。
果林さんとスイスは、卒業してから都内の大学に進学しました。今は夏季休暇中で、果林さんの故郷である八丈島にアルバイトをしに帰って来てるらしいです。
二人で安い賃貸を借り、住んでいるみたいで...スイス...羨ましい悔しい。
果林「今借りてる所まで行きましょう。駐車場はこっちよ」
エマ「果林ちゃんね、最近免許取ったんだよ!日本のと国際免許の二つも!あの果林ちゃんがだよ!?凄いよね!」
姫乃「わ、私!果林さんと二人っきりでドライブしたいです!」
果林「ふふっ、それもいいわね♡」
姫乃「はぅん♡」
エマ「ちょっと何いい雰囲気になってるの!」
姫乃「はい!とーっても元気にしてました!」
果林「会うのは...卒業以来だから6ヶ月ぐらい前かしら?」
6ヶ月ぶり...実は果林さんと会うのは結構久しぶりなのです。
果林さんとスイスは、卒業してから都内の大学に進学しました。今は夏季休暇中で、果林さんの故郷である八丈島にアルバイトをしに帰って来てるらしいです。
二人で安い賃貸を借り、住んでいるみたいで...スイス...羨ましい悔しい。
果林「今借りてる所まで行きましょう。駐車場はこっちよ」
エマ「果林ちゃんね、最近免許取ったんだよ!日本のと国際免許の二つも!あの果林ちゃんがだよ!?凄いよね!」
姫乃「わ、私!果林さんと二人っきりでドライブしたいです!」
果林「ふふっ、それもいいわね♡」
姫乃「はぅん♡」
エマ「ちょっと何いい雰囲気になってるの!」
70: 2021/05/20(木) 13:59:55.81 ID:1xyc8t07
果林「でも、車の免許取ったって言っても、車自体は持ってないのよね...」
果林「今日はお父さんから借りて来たのだから、ちょっと親父臭いかもだけど我慢してね」
果林「これよ」
姫乃「カッコいい車ですね!」
エマ「そうだよねぇ。車の種類はわからないけど、四角くて、無骨っていうか...」
果林「でも運転するのにクセがあって...」
果林「まあいいわ。乗って頂戴」
姫乃「ありがとうございます。お願いします」ぺこり
果林「今日はお父さんから借りて来たのだから、ちょっと親父臭いかもだけど我慢してね」
果林「これよ」
姫乃「カッコいい車ですね!」
エマ「そうだよねぇ。車の種類はわからないけど、四角くて、無骨っていうか...」
果林「でも運転するのにクセがあって...」
果林「まあいいわ。乗って頂戴」
姫乃「ありがとうございます。お願いします」ぺこり
71: 2021/05/20(木) 14:10:32.28 ID:1xyc8t07
車「ブッブーですわ」
果林「空港から近いけど、寄り道、遠回りしながら行こうかしらね」
果林「八丈島富士を回る道は、景色がとってもいいのよ」
姫乃「楽しみです!」
スイスはちゃっかり助手席に座っています。
彼女面って奴ですねこれは。
車内から見る景色が既にとっても綺麗です。
南国って感じで、いくつかの椰子の木、オレンジ色した鳥、真っ青な空に映えるハイビスカス。
フィルムカメラでは動画が撮れないので、スマホで流れる景色を撮影します。
これも果林さんが車を出してくれたおかげ...
そう言えば、果林さんは日本の免許と国際免許を取得したと言っていましたが、どう言う意味なんでしょうか...?
姫乃「果林さん、スイス」
果林・エマ「なあに?」
姫乃「果林さん、さっき国際免許を取得したって言いましたよね?」
姫乃「スイスは元からスイス人ですが、果林さんもスイス人になったんですか?」
果林「あぁ...それね...」
果林「今はまだ日本人なのよ」
姫乃「?」
果林「空港から近いけど、寄り道、遠回りしながら行こうかしらね」
果林「八丈島富士を回る道は、景色がとってもいいのよ」
姫乃「楽しみです!」
スイスはちゃっかり助手席に座っています。
彼女面って奴ですねこれは。
車内から見る景色が既にとっても綺麗です。
南国って感じで、いくつかの椰子の木、オレンジ色した鳥、真っ青な空に映えるハイビスカス。
フィルムカメラでは動画が撮れないので、スマホで流れる景色を撮影します。
これも果林さんが車を出してくれたおかげ...
そう言えば、果林さんは日本の免許と国際免許を取得したと言っていましたが、どう言う意味なんでしょうか...?
姫乃「果林さん、スイス」
果林・エマ「なあに?」
姫乃「果林さん、さっき国際免許を取得したって言いましたよね?」
姫乃「スイスは元からスイス人ですが、果林さんもスイス人になったんですか?」
果林「あぁ...それね...」
果林「今はまだ日本人なのよ」
姫乃「?」
75: 2021/05/20(木) 14:22:55.27 ID:1xyc8t07
果林「先月伊豆諸島がスイス領になったでしょ?」
果林「私達島民、と言うか島に住所がある人達は、スイス政府から帰化してスイス人になるか、永住ビザでスイスに住む日本人のどちらかになる様に言われててね」
果林「私は後者の永住ビザの日本人を選んだから、まだ日本人なのよ」
果林「って言っても、最終決定まで7年の猶予が設けられてて、その間は国籍を3回までなら変えられるみたいで」
果林「今は“日本の”大学に通っているし、奨学金も日本の財団から援助して貰ってるから、手続きがそっちの方が楽なの」
果林「だからライセンスも2枚必要って訳」
姫乃「ほぇ~」
果林「私からちょっぴり難しい話されるのは意外だったかしら?」
姫乃「い、いえ、そんな事ないです!」
エマ「私は元からスイス人だからライセンスは1枚でいいんだよ~」
エマ「本土戻るの面倒だからとってないけど」
姫乃「スイスの話は別にいいです」
エマ「酷いなぁ」
果林「私達島民、と言うか島に住所がある人達は、スイス政府から帰化してスイス人になるか、永住ビザでスイスに住む日本人のどちらかになる様に言われててね」
果林「私は後者の永住ビザの日本人を選んだから、まだ日本人なのよ」
果林「って言っても、最終決定まで7年の猶予が設けられてて、その間は国籍を3回までなら変えられるみたいで」
果林「今は“日本の”大学に通っているし、奨学金も日本の財団から援助して貰ってるから、手続きがそっちの方が楽なの」
果林「だからライセンスも2枚必要って訳」
姫乃「ほぇ~」
果林「私からちょっぴり難しい話されるのは意外だったかしら?」
姫乃「い、いえ、そんな事ないです!」
エマ「私は元からスイス人だからライセンスは1枚でいいんだよ~」
エマ「本土戻るの面倒だからとってないけど」
姫乃「スイスの話は別にいいです」
エマ「酷いなぁ」
79: 2021/05/20(木) 14:33:56.72 ID:1xyc8t07
果林「姫乃ちゃん、見える?奥に大きな山があるでしょう。あれが八丈富士よ」
姫乃「わぁ...日本本土の山とは雰囲気が違いますねぇ」
姫乃「全部なだらかというか、木があまり生えてないというか...」
姫乃「いつも見慣れてる日本の山は木でモサモサなので、不思議な感じがします」
果林「よくみてるわね。八丈島は火山島だから、土壌があまり発達しないの」
果林「つまり、植物の多様性が少ないって訳で、土が溜まりやすい窪地や平地を除いて木が育ちにくいの」
姫乃「はぇ~」
エマ「果林ちゃん賢くなった様に見えるでしょ?」
エマ「これいつものアルバイトの観光案内で言ってる事そのままだから」
果林「ちょっとエマ!」
エマ「ふふ~ん」
姫乃「わぁ...日本本土の山とは雰囲気が違いますねぇ」
姫乃「全部なだらかというか、木があまり生えてないというか...」
姫乃「いつも見慣れてる日本の山は木でモサモサなので、不思議な感じがします」
果林「よくみてるわね。八丈島は火山島だから、土壌があまり発達しないの」
果林「つまり、植物の多様性が少ないって訳で、土が溜まりやすい窪地や平地を除いて木が育ちにくいの」
姫乃「はぇ~」
エマ「果林ちゃん賢くなった様に見えるでしょ?」
エマ「これいつものアルバイトの観光案内で言ってる事そのままだから」
果林「ちょっとエマ!」
エマ「ふふ~ん」
80: 2021/05/20(木) 14:44:33.09 ID:1xyc8t07
エマ「私が働いてる牧場もあのあたりにあるんだよ」
エマ「毎日牛さんと戯れて楽しい毎日だよぉ~」
姫乃「スイスはお胸がブラウン・スイス(スイス原産の牛 乳製品の加工に向く)だからお似合いですね!」
エマ「あ?」
姫乃「お?」
果林「はいはい、喧嘩しないの!」
果林「もうすぐ着くから準備しておいてね」
姫乃「は、はい!」
エマ「毎日牛さんと戯れて楽しい毎日だよぉ~」
姫乃「スイスはお胸がブラウン・スイス(スイス原産の牛 乳製品の加工に向く)だからお似合いですね!」
エマ「あ?」
姫乃「お?」
果林「はいはい、喧嘩しないの!」
果林「もうすぐ着くから準備しておいてね」
姫乃「は、はい!」
82: 2021/05/20(木) 16:26:54.65 ID:1xyc8t07
灌木の中にポツリ、ポツリと人工物が見え始めました。
果林「あともうちょっとで着くからね」
果林「空港から八丈富士をぐるっと回って、だいぶ遠回りしたけど、本当なら私達の今住んでる家までは空港から20分も有れば着くのよ」
エマ「姫乃ちゃん、これが八丈島の地図だよ。私達の住んでる場所は底土港の近くなの」
スイスはどう言って私に地図を見せてくれました。
八丈島は、左に斜めがかった、くびれの少ない瓢箪みたいな形をしています。お臍に八丈島空港。その真上に底土港。
上のお山が八丈富士で、下のお山が三原山。
地図を見てようやく理解しました。結構な寄り道ってこの事だったんですね。
果林「せっかく八丈島に来たんだから、住宅街走ってもつまらないわよね」
姫乃「こんなに遠く走ってたんですね。お心遣い痛み入ります」
果林「いいのよ。姫乃ちゃんだもの」
流れる景色は、一気に人工的な直線へと変わっていきます。看板、信号機の多くにドイツ語らしき文字が付け足されています。
姫乃「あっ、そういえば...」
果林「どうしたの?」
果林「あともうちょっとで着くからね」
果林「空港から八丈富士をぐるっと回って、だいぶ遠回りしたけど、本当なら私達の今住んでる家までは空港から20分も有れば着くのよ」
エマ「姫乃ちゃん、これが八丈島の地図だよ。私達の住んでる場所は底土港の近くなの」
スイスはどう言って私に地図を見せてくれました。
八丈島は、左に斜めがかった、くびれの少ない瓢箪みたいな形をしています。お臍に八丈島空港。その真上に底土港。
上のお山が八丈富士で、下のお山が三原山。
地図を見てようやく理解しました。結構な寄り道ってこの事だったんですね。
果林「せっかく八丈島に来たんだから、住宅街走ってもつまらないわよね」
姫乃「こんなに遠く走ってたんですね。お心遣い痛み入ります」
果林「いいのよ。姫乃ちゃんだもの」
流れる景色は、一気に人工的な直線へと変わっていきます。看板、信号機の多くにドイツ語らしき文字が付け足されています。
姫乃「あっ、そういえば...」
果林「どうしたの?」
84: 2021/05/20(木) 16:34:13.71 ID:1xyc8t07
姫乃「スイス領土なのに右車線じゃないんですね」
エマ「今はまだね」
姫乃「今は?」
エマ「標識とか、信号機とか、段階をもって付け替えるんだって」
エマ「車の交通は一番最後で来月から変わるの」
エマ「一気に変更すると混乱しちゃうから」
姫乃「へぇ、そうなんですか」
果林「着いたわよ」
着いたのはちょっと小さめの一軒家。
周囲にも同じ形の一軒家がいくつか並んでるので、そういう人向けの賃貸なんだと思います。
果林「姫乃ちゃん用に部屋もあるけど....狭いから期待はしないでね」
姫乃「いえ、お借りしてるのでそこまでは...」
エマ「はじめにお昼ご飯だね」
姫乃「あっ、そういえば....」ぐぅ
姫乃「もう2時過ぎでしたね...」
エマ「今はまだね」
姫乃「今は?」
エマ「標識とか、信号機とか、段階をもって付け替えるんだって」
エマ「車の交通は一番最後で来月から変わるの」
エマ「一気に変更すると混乱しちゃうから」
姫乃「へぇ、そうなんですか」
果林「着いたわよ」
着いたのはちょっと小さめの一軒家。
周囲にも同じ形の一軒家がいくつか並んでるので、そういう人向けの賃貸なんだと思います。
果林「姫乃ちゃん用に部屋もあるけど....狭いから期待はしないでね」
姫乃「いえ、お借りしてるのでそこまでは...」
エマ「はじめにお昼ご飯だね」
姫乃「あっ、そういえば....」ぐぅ
姫乃「もう2時過ぎでしたね...」
85: 2021/05/20(木) 16:35:24.52 ID:1xyc8t07
姫乃ちゃんが食べる料理
偶数ならスイス料理
奇数なら八丈島料理
したコンマ
偶数ならスイス料理
奇数なら八丈島料理
したコンマ
86: 2021/05/20(木) 16:35:47.97 ID:1NO2TNqI
任せろ
90: 2021/05/20(木) 17:03:37.06 ID:1xyc8t07
果林「ようこそ我が家へ」
姫乃「お邪魔します」
果林「こっちの部屋が姫乃ちゃんのお部屋ね。で、こっちがリビング」
果林「荷物置き終わったらリビングに来てね」?
姫乃「はぅ...」
エマ「姫乃ちゃん、荷物下ろし終わったよ」
姫乃「ありがとうございますスイス」
エマ「どういたしまして~」
姫乃「さて、キャリーバックを部屋に置いて」
姫乃「ふぅ~!初めての一人旅行、成功です!」ノビー
姫乃「よしっ、ご飯食べに行きましょうご飯!」
姫乃「荷物置き終わりました~」
エマ「お疲れ様、姫乃ちゃん。お昼は八丈島料理で熱烈歓迎だよ!」
果林「トビウオの島寿司、つぶ貝のブド、明日葉と椎茸の天ぷらを用意したわ。さぁ食べて食べて!」
姫乃「わぁ~美味しそう!」
姫乃「いただきます!」
エマ・果林「いただきます!」
姫乃「お邪魔します」
果林「こっちの部屋が姫乃ちゃんのお部屋ね。で、こっちがリビング」
果林「荷物置き終わったらリビングに来てね」?
姫乃「はぅ...」
エマ「姫乃ちゃん、荷物下ろし終わったよ」
姫乃「ありがとうございますスイス」
エマ「どういたしまして~」
姫乃「さて、キャリーバックを部屋に置いて」
姫乃「ふぅ~!初めての一人旅行、成功です!」ノビー
姫乃「よしっ、ご飯食べに行きましょうご飯!」
姫乃「荷物置き終わりました~」
エマ「お疲れ様、姫乃ちゃん。お昼は八丈島料理で熱烈歓迎だよ!」
果林「トビウオの島寿司、つぶ貝のブド、明日葉と椎茸の天ぷらを用意したわ。さぁ食べて食べて!」
姫乃「わぁ~美味しそう!」
姫乃「いただきます!」
エマ・果林「いただきます!」
91: 2021/05/20(木) 17:09:50.33 ID:1xyc8t07
姫乃「まずは島寿司から...ぱくっ」
姫乃「普通のお寿司と比べると食感が全然違いますね!」
果林「醤油に漬け込んでいる分、魚から水分が抜けるの。だからねっとりした食感になるのよ」
姫乃「そうなんですね!とってもおいしいです!」
エマ「こっちの四角いのはブドっていうの。海藻を煮詰めた寒天とかトコロテンみたいなものかなぁ...このまま食べてね」
姫乃「はーい」パクっ
姫乃「???」
姫乃「寒天かと思ったら、羊羹みたいな柔らかさがありますね...近いものをあげるなら、煮凝り?」
姫乃「磯野ガツンとした香りが鼻を突き抜けます!」
姫乃「普通のお寿司と比べると食感が全然違いますね!」
果林「醤油に漬け込んでいる分、魚から水分が抜けるの。だからねっとりした食感になるのよ」
姫乃「そうなんですね!とってもおいしいです!」
エマ「こっちの四角いのはブドっていうの。海藻を煮詰めた寒天とかトコロテンみたいなものかなぁ...このまま食べてね」
姫乃「はーい」パクっ
姫乃「???」
姫乃「寒天かと思ったら、羊羹みたいな柔らかさがありますね...近いものをあげるなら、煮凝り?」
姫乃「磯野ガツンとした香りが鼻を突き抜けます!」
99: 2021/05/20(木) 19:16:19.80 ID:g2nK8qF3
エマ「果林ちゃん、天ぷら早く早く!」
果林「そんなに急がなくったって出すわよ」
果林「はい、出来立てほやほや明日葉と椎茸の天ぷら」
エマ「わぁ~」?
姫乃「そ、そんなに目をキラキラさせて...これは一体」
果林「実はこれが1番の自信作なの。めんつゆじゃなくて、藻塩をかけていただくのよ」
エマ「藻塩フリフリ」パクっ
サクッ メリッ ハムっ
エマ「ん~!」
エマ「もー、ボーノ!ボーノ!ボーノ!」
姫乃「そんなに美味しいのなら...私もっ」パクっ
姫乃「ん~美味しいです♪」
姫乃「椎茸は肉厚で、明日葉は少し苦味があるんですか?」
エマ「そうだよぉ!この苦味がビールによく合うの!」
姫乃「へ?ビール?」
果林「エマ、今はまだお昼よ」
エマ「てへっ、すっかり忘れてた!」
果林「そんなに急がなくったって出すわよ」
果林「はい、出来立てほやほや明日葉と椎茸の天ぷら」
エマ「わぁ~」?
姫乃「そ、そんなに目をキラキラさせて...これは一体」
果林「実はこれが1番の自信作なの。めんつゆじゃなくて、藻塩をかけていただくのよ」
エマ「藻塩フリフリ」パクっ
サクッ メリッ ハムっ
エマ「ん~!」
エマ「もー、ボーノ!ボーノ!ボーノ!」
姫乃「そんなに美味しいのなら...私もっ」パクっ
姫乃「ん~美味しいです♪」
姫乃「椎茸は肉厚で、明日葉は少し苦味があるんですか?」
エマ「そうだよぉ!この苦味がビールによく合うの!」
姫乃「へ?ビール?」
果林「エマ、今はまだお昼よ」
エマ「てへっ、すっかり忘れてた!」
101: 2021/05/20(木) 19:21:32.67 ID:g2nK8qF3
果林「でも八丈島もスイスになったことだし、姫乃ちゃんもビールとかワインとか飲める年齢ね」
エマ「姫乃ちゃん確か17歳だったよね?」
姫乃「は、はい....」
エマ「じゃぁ今日の夜お酒飲もっか!スイスの伝統的な料理も作ってあげる!」
姫乃「え~!?」
果林「こら、本人が乗り気じゃないんだからガツガツ進めちゃだめよ」
果林「アルハラになるわ」
エマ「ちぇっ、折角酔わせてエ チな事しようと思ったのに」
姫乃「ス、スイス...!?」
果林「安心して姫乃ちゃん、私が付いてるわ」キリリ
姫乃(ドヤ顔で言ってるけど、果林さんってお酒飲んで理性失ってそうなんだよなぁ...)
エマ「姫乃ちゃん確か17歳だったよね?」
姫乃「は、はい....」
エマ「じゃぁ今日の夜お酒飲もっか!スイスの伝統的な料理も作ってあげる!」
姫乃「え~!?」
果林「こら、本人が乗り気じゃないんだからガツガツ進めちゃだめよ」
果林「アルハラになるわ」
エマ「ちぇっ、折角酔わせてエ チな事しようと思ったのに」
姫乃「ス、スイス...!?」
果林「安心して姫乃ちゃん、私が付いてるわ」キリリ
姫乃(ドヤ顔で言ってるけど、果林さんってお酒飲んで理性失ってそうなんだよなぁ...)
127: 2021/05/21(金) 00:25:01.77 ID:2GTKN3WI
描写細かくてすごい
あと1点だけ気になったのが>>101で姫乃が17歳ってなってるけど、エマかりが大学1年設定なら姫乃は高3で4月に誕生日を迎えてるから18歳なのでは。野暮かもしれないけど
あと1点だけ気になったのが>>101で姫乃が17歳ってなってるけど、エマかりが大学1年設定なら姫乃は高3で4月に誕生日を迎えてるから18歳なのでは。野暮かもしれないけど
128: 2021/05/21(金) 00:32:04.95 ID:76YX5AQp
>>127
18歳の間違いですご指摘ありがとうございます
単純計算また間違えるなんて...orz
18歳の間違いですご指摘ありがとうございます
単純計算また間違えるなんて...orz
108: 2021/05/20(木) 22:03:05.80 ID:3hLXknFv
さて、昼食も一息終え、歯ブラシをシャカシャカしていた頃...
エマ「姫乃ちゃん、海行かない?」
姫乃「海ですか?」
エマ「水着も持って来たでしょ!」
姫乃「い、一応持って来てますけど...」
姫乃「っていうかスイスは泳げるんですか?海ない国だったのに」
エマ「私はスイスのトビウオって言われたくらいだからね。実はすっごいんだから!」
姫乃「トビウオ?そんなお乳で飛べるんですか??」
エマ「お?」
姫乃「あ?」
果林「あー、また喧嘩してる...」
果林「はいはい辞めにして」
果林「底土港には海水浴場があるの。そこにいくわよ」
果林「姫乃ちゃん、着替えておいてね」
姫乃「はーい」
エマ「姫乃ちゃん、海行かない?」
姫乃「海ですか?」
エマ「水着も持って来たでしょ!」
姫乃「い、一応持って来てますけど...」
姫乃「っていうかスイスは泳げるんですか?海ない国だったのに」
エマ「私はスイスのトビウオって言われたくらいだからね。実はすっごいんだから!」
姫乃「トビウオ?そんなお乳で飛べるんですか??」
エマ「お?」
姫乃「あ?」
果林「あー、また喧嘩してる...」
果林「はいはい辞めにして」
果林「底土港には海水浴場があるの。そこにいくわよ」
果林「姫乃ちゃん、着替えておいてね」
姫乃「はーい」
112: 2021/05/20(木) 22:11:16.26 ID:3hLXknFv
果林「いちに、さんし...」
エマ「にいにっ、さんし...」
姫乃「さんにっ、さんし...」
底土港海水浴場は人で溢れかえってます。
堤防を利用した、さほど深くもない海水浴場なので、波も少ないです。
なんといってもこの透明度!
上から珊瑚が透けて見えるほど綺麗なんです!
偶にウミガメも来るそうです!
きゃっきゃっと沢山の人の歓声と穏やかな波。
ビーチに多くのスイス人が横たわっています。
スイス曰く「ヌードは流石にいないよね」
どう言う意味なんでしょうか...スイスと言う国にはあまり深く触らない方がいいのかも....
果林「姫乃ちゃん素敵な水着ね」
姫乃「ありがとうございます...」
私の水着は赤と黒を基調とした水着。
ちょっと露出が高い...なんて事はないと思います。
果林さんはロイヤルブルーの、スイスはライトグリーンのを。
入念にストレッチをしてから、浅瀬で体を慣らします。
エマ「にいにっ、さんし...」
姫乃「さんにっ、さんし...」
底土港海水浴場は人で溢れかえってます。
堤防を利用した、さほど深くもない海水浴場なので、波も少ないです。
なんといってもこの透明度!
上から珊瑚が透けて見えるほど綺麗なんです!
偶にウミガメも来るそうです!
きゃっきゃっと沢山の人の歓声と穏やかな波。
ビーチに多くのスイス人が横たわっています。
スイス曰く「ヌードは流石にいないよね」
どう言う意味なんでしょうか...スイスと言う国にはあまり深く触らない方がいいのかも....
果林「姫乃ちゃん素敵な水着ね」
姫乃「ありがとうございます...」
私の水着は赤と黒を基調とした水着。
ちょっと露出が高い...なんて事はないと思います。
果林さんはロイヤルブルーの、スイスはライトグリーンのを。
入念にストレッチをしてから、浅瀬で体を慣らします。
113: 2021/05/20(木) 22:17:56.70 ID:3hLXknFv
エマ「ひゃ~!気持ちいい!」
エマ「えいえい!」バシャバシャ
姫乃「ひゃっ!」
姫乃「やりましたね!スイス!!」
周りにいたスイス人「???」
姫乃「あっ、やっ、なんでもないです...」
エマ「スイスって呼ぶとここじゃ誰でも反応しちゃうね」
エマ「私の事、名前で呼んでもいいんだよぉ?」
わざとらしくスイスが顔を覗き込んできます...
私は...私は...
姫乃「や、やりましたね!エ、エマさん!覚悟~!!」ギュッ
エマ「やっ、水着の紐引っ張るのはなし!解けちゃう!」
周りにいたスイス人「!!!!」
姫乃「やぁ!とぉ!」
エマ「なんの!そりゃ!」
果林「何よ、やっぱり仲良しじゃない...」ふふっ
エマ「えいえい!」バシャバシャ
姫乃「ひゃっ!」
姫乃「やりましたね!スイス!!」
周りにいたスイス人「???」
姫乃「あっ、やっ、なんでもないです...」
エマ「スイスって呼ぶとここじゃ誰でも反応しちゃうね」
エマ「私の事、名前で呼んでもいいんだよぉ?」
わざとらしくスイスが顔を覗き込んできます...
私は...私は...
姫乃「や、やりましたね!エ、エマさん!覚悟~!!」ギュッ
エマ「やっ、水着の紐引っ張るのはなし!解けちゃう!」
周りにいたスイス人「!!!!」
姫乃「やぁ!とぉ!」
エマ「なんの!そりゃ!」
果林「何よ、やっぱり仲良しじゃない...」ふふっ
115: 2021/05/20(木) 22:27:58.83 ID:3hLXknFv
果林「エマ~、姫乃ちゃん、これ」
そう言って果林さんが渡して来たのは、シュノーケリングの道具一式。
はて、これは?
エマ「装着!ほら早く姫乃ちゃんもつけるんだ!」
恐る恐るゴーグルをつけます。
ぴっちりかっちりつけないと傍から水が侵入してくるらしいです。
果林「いい、このシュノーケルはよーく噛む事」
果林「絶対に口から離さない事。いいわね」
そう言って、果林さんが私とエマさんの手を握ります。
姫乃「...///」
果林「こっちよ。ちょっと深くはなってるけど、溺れはしない場所だから」ざぶざぶ
果林「この辺りかしらね。海底の感覚が岩っぽくなって来たでしょ。顔つけてみて」
果林さんに言われた通り、顔をつけます。
すると、そこには...
そう言って果林さんが渡して来たのは、シュノーケリングの道具一式。
はて、これは?
エマ「装着!ほら早く姫乃ちゃんもつけるんだ!」
恐る恐るゴーグルをつけます。
ぴっちりかっちりつけないと傍から水が侵入してくるらしいです。
果林「いい、このシュノーケルはよーく噛む事」
果林「絶対に口から離さない事。いいわね」
そう言って、果林さんが私とエマさんの手を握ります。
姫乃「...///」
果林「こっちよ。ちょっと深くはなってるけど、溺れはしない場所だから」ざぶざぶ
果林「この辺りかしらね。海底の感覚が岩っぽくなって来たでしょ。顔つけてみて」
果林さんに言われた通り、顔をつけます。
すると、そこには...
116: 2021/05/20(木) 22:37:32.85 ID:3hLXknFv
ゴツゴツとした無数の珊瑚と、その間を行き来する色とりどりの魚!
あっ、あれニモで見た!ドリーだ!ドリーがいる!
姫乃「~~!!」
姫乃「ぷはっ!すごいですぅ!」
果林「もうちょっと深いところに行くとテーブル珊瑚があるのよ」
果林「でも今日はウェットスーツじゃないからそんな深くまでは潜れないわね。残念」
果林「浅瀬を探索しましょう。あっちの毛みたいな海藻はアマモって言うの。偶にエビとかボラの稚魚が混じってるのよ」
エマ「トビウオは~?」
果林「トビウオはもっと沖に出ないといないわね」
姫乃「あ、あのっ」
果林「なぁに姫乃ちゃん?」
姫乃「わ、私泳ぐのちょっと苦手なので、果林さんに引っ張ってもらいたいです」
果林「いいわよ」?
エマ「あー!ずるいずるい!」
あっ、あれニモで見た!ドリーだ!ドリーがいる!
姫乃「~~!!」
姫乃「ぷはっ!すごいですぅ!」
果林「もうちょっと深いところに行くとテーブル珊瑚があるのよ」
果林「でも今日はウェットスーツじゃないからそんな深くまでは潜れないわね。残念」
果林「浅瀬を探索しましょう。あっちの毛みたいな海藻はアマモって言うの。偶にエビとかボラの稚魚が混じってるのよ」
エマ「トビウオは~?」
果林「トビウオはもっと沖に出ないといないわね」
姫乃「あ、あのっ」
果林「なぁに姫乃ちゃん?」
姫乃「わ、私泳ぐのちょっと苦手なので、果林さんに引っ張ってもらいたいです」
果林「いいわよ」?
エマ「あー!ずるいずるい!」
118: 2021/05/20(木) 23:23:50.41 ID:3hLXknFv
海水浴終わりの心地いひと時。
海水浴場横のシャワー室を借りて、着替え終わってベンチで一休み。果林さんとエマさんが着替えてくるのを待ちます。
底土港には所々大岩があり、そこからカニがヒョイっと顔を出しました。
姫乃「...かわいい。写真撮っとこ」
持ってきたリュックから、いつもの相棒のフィルムカメラを出します。このフィルムは24枚撮りです。
カニ「カニやで。なんや人間なんか用か?」
姫乃「じーっとしててね」
絞りとピントを調節してパシャリ。
うん、いい感じ。
カリカリとフィルムを巻きます。
ここの海水浴場の写真も撮っておこう。
パシャリ
海水浴場横のシャワー室を借りて、着替え終わってベンチで一休み。果林さんとエマさんが着替えてくるのを待ちます。
底土港には所々大岩があり、そこからカニがヒョイっと顔を出しました。
姫乃「...かわいい。写真撮っとこ」
持ってきたリュックから、いつもの相棒のフィルムカメラを出します。このフィルムは24枚撮りです。
カニ「カニやで。なんや人間なんか用か?」
姫乃「じーっとしててね」
絞りとピントを調節してパシャリ。
うん、いい感じ。
カリカリとフィルムを巻きます。
ここの海水浴場の写真も撮っておこう。
パシャリ
119: 2021/05/20(木) 23:30:12.02 ID:3hLXknFv
エマ「姫乃ちゃん、お待たせ」
果林「待たせたわね...あっ、姫乃ちゃん、それ、カメラ?」
姫乃「はい、これ今時珍しいフィルムカメラなんですけど...」
果林「レトロでいいわね」
エマ「私も小さい頃使ってたよ。フィルム巻くの楽しいよね!」
姫乃「スイスにしては物分かりがいいですね!」
エマ「それってどう言う意味~っていうかスイスに戻ってる!」
姫乃「スイスはスイスです!」
エマ「わーん、姫乃ちゃんが全然デレてくれないよぉ」
果林「ねえ姫乃ちゃん、一枚集合写真撮らない?」
果林「ほら、あそこにカメラ置けるから」
姫乃「いいですね、では早速!」
姫乃「こうかなぁ...」
エマ「この辺りかな?」
姫乃「もうちょっと後ろで!」
姫乃「セットできました。10秒で行きます」すたたっ
姫乃「はいチーズ」
パシャっ!
果林「待たせたわね...あっ、姫乃ちゃん、それ、カメラ?」
姫乃「はい、これ今時珍しいフィルムカメラなんですけど...」
果林「レトロでいいわね」
エマ「私も小さい頃使ってたよ。フィルム巻くの楽しいよね!」
姫乃「スイスにしては物分かりがいいですね!」
エマ「それってどう言う意味~っていうかスイスに戻ってる!」
姫乃「スイスはスイスです!」
エマ「わーん、姫乃ちゃんが全然デレてくれないよぉ」
果林「ねえ姫乃ちゃん、一枚集合写真撮らない?」
果林「ほら、あそこにカメラ置けるから」
姫乃「いいですね、では早速!」
姫乃「こうかなぁ...」
エマ「この辺りかな?」
姫乃「もうちょっと後ろで!」
姫乃「セットできました。10秒で行きます」すたたっ
姫乃「はいチーズ」
パシャっ!
120: 2021/05/20(木) 23:33:49.30 ID:3hLXknFv
今日はここまで
夕飯の事とかまだまだあります
姫乃ちゃんは2泊ぐらいを想定しています
もうちょっと長く続きます
夕飯の事とかまだまだあります
姫乃ちゃんは2泊ぐらいを想定しています
もうちょっと長く続きます
140: 2021/05/21(金) 12:08:19.24 ID:76YX5AQp
果林さんとエマさんは底土港から近いところに住んでいますが、海水浴には車で来ました。
なんでも帰りに晩ご飯の買い出しをする必要があるそうで、島の中心のちょっと大きなスーパーに寄るそうです。
車窓から道ゆく景色...
本土の住宅街と比べたら、塀がなくて開放的な家屋が多い様な気がします。
エマ「最近は個人経営のお店でも改修工事してるからねぇ、ちょっと遠出しなきゃいけなくなったのが辛いね」
姫乃「そういえば、島の周りにも所々重機が置いてありましたね」
果林「あー、あれね。先月から建物の取り壊しやってるのよ」
姫乃「先月って事はスイス政府と何か関係が?」
エマ「御名答!八丈島には廃墟が多いからスイス政府が施工主になって取り壊してるの。空いた土地に新しい環境保護施設建てるんだって」
姫乃「へぇ...」
果林「それ以外にも、島民にはスイス政府から見舞金が出ててね。そのお金を元手にして、お店を新しくする人が多くて、今は改修工事バブルなのよ」
姫乃「それでちょっと遠出しないとって訳なんですね...」
果林「そうねぇ、でもこのスーパーは至って平常営業だから...」
果林「さて、着いたわよ」
なんでも帰りに晩ご飯の買い出しをする必要があるそうで、島の中心のちょっと大きなスーパーに寄るそうです。
車窓から道ゆく景色...
本土の住宅街と比べたら、塀がなくて開放的な家屋が多い様な気がします。
エマ「最近は個人経営のお店でも改修工事してるからねぇ、ちょっと遠出しなきゃいけなくなったのが辛いね」
姫乃「そういえば、島の周りにも所々重機が置いてありましたね」
果林「あー、あれね。先月から建物の取り壊しやってるのよ」
姫乃「先月って事はスイス政府と何か関係が?」
エマ「御名答!八丈島には廃墟が多いからスイス政府が施工主になって取り壊してるの。空いた土地に新しい環境保護施設建てるんだって」
姫乃「へぇ...」
果林「それ以外にも、島民にはスイス政府から見舞金が出ててね。そのお金を元手にして、お店を新しくする人が多くて、今は改修工事バブルなのよ」
姫乃「それでちょっと遠出しないとって訳なんですね...」
果林「そうねぇ、でもこのスーパーは至って平常営業だから...」
果林「さて、着いたわよ」
141: 2021/05/21(金) 12:17:31.29 ID:76YX5AQp
エマ「夜ご飯はスイス料理だよぉ~!姫乃ちゃん、楽しみにしててね♪」
姫乃「スイスのスイス料理楽しみですぅ」
エマ「ここのスーパーなんだけどね...こっちきて」
エマ「ほら、ここ!」
今日の晩酌のお供に!スイスコーナー
姫乃「スイスコーナー?」
エマ「そう!スイスの野菜とか乳製品を揃えてるの」
姫乃「スイスの乳製品?」エマの胸を見つめる
エマ「私のじゃない!」
果林「スイス領になったのと、観光客向け需要で乳製品と肉類、あとチョコレートが多く販売される様になったの」
果林「反対に日本の食材は関税の問題なんかでちょっと高くなってしまったわ」
果林「この島独自の食文化は消えないけど、日本料理がスイス料理に置き変わる日も来るのかもね」
姫乃「スイスのスイス料理楽しみですぅ」
エマ「ここのスーパーなんだけどね...こっちきて」
エマ「ほら、ここ!」
今日の晩酌のお供に!スイスコーナー
姫乃「スイスコーナー?」
エマ「そう!スイスの野菜とか乳製品を揃えてるの」
姫乃「スイスの乳製品?」エマの胸を見つめる
エマ「私のじゃない!」
果林「スイス領になったのと、観光客向け需要で乳製品と肉類、あとチョコレートが多く販売される様になったの」
果林「反対に日本の食材は関税の問題なんかでちょっと高くなってしまったわ」
果林「この島独自の食文化は消えないけど、日本料理がスイス料理に置き変わる日も来るのかもね」
142: 2021/05/21(金) 12:28:10.56 ID:76YX5AQp
姫乃「スイス人が日本人より、チーズとかお肉が好きなのは分かるんですが、何故チョコレート?」
エマ「スイス人はチョコレート大好きなの。いーっぱいいろんな種類があるんだよ!」
エマ「たとえば、松の実入りとか、パイナップル入りとか...おすすめなのはブランデー入りのかな!」
姫乃「へぇ、私甘いもの好きなので食べてみたいですぅ!」
エマ「じゃぁ、お酒にもあうから一つ買ってこう」
エマ「えーっと、後は、チーズと豆と...果林ちゃん、小麦あった?」
果林「あるわよ」
果林「後お魚は昨日貰った大きなシイラが残ってる」
エマ「じゃあ後はレモンだねぇ」
果林「はいレモン」
エマ「ありがとう!」
エマ「スイス人はチョコレート大好きなの。いーっぱいいろんな種類があるんだよ!」
エマ「たとえば、松の実入りとか、パイナップル入りとか...おすすめなのはブランデー入りのかな!」
姫乃「へぇ、私甘いもの好きなので食べてみたいですぅ!」
エマ「じゃぁ、お酒にもあうから一つ買ってこう」
エマ「えーっと、後は、チーズと豆と...果林ちゃん、小麦あった?」
果林「あるわよ」
果林「後お魚は昨日貰った大きなシイラが残ってる」
エマ「じゃあ後はレモンだねぇ」
果林「はいレモン」
エマ「ありがとう!」
143: 2021/05/21(金) 12:43:16.73 ID:76YX5AQp
エマ「おうち着いた!」
果林「夕ご飯のじゅんびは私たちでするから、姫乃ちゃんはゆっくりしてていいわよ」
姫乃「ありがとうございます。じゃあお言葉に甘えて...」
果林「おうちの周り探索してもいいけど、あまり遠くへは行かないでね」
姫乃「はーい!」
果林さんと分かれて部屋へ戻ります。
んんん~と伸びをしました!
ベッドに腰かけた後、スマホの写真を整理します。
幸い、エマさんがWi-Fiを貸してくれたので、お母さんたちに八丈島の美しい写真を送ることができました。
あ~ん~ 伸び~!
余韻に浸っていると、外から何かの音がします。
ガリガリ....ガリガリ....
姫乃「ひっかく音?何...?」
姫乃「ベランダの方から聞こえるけれど...」スタスタ ガラガラ
ベランダを開けて、あたりを見回すとそこには猫がいました!しかも1匹じゃなくて、4匹も!
猫の集会って奴でしょうか?
果林「夕ご飯のじゅんびは私たちでするから、姫乃ちゃんはゆっくりしてていいわよ」
姫乃「ありがとうございます。じゃあお言葉に甘えて...」
果林「おうちの周り探索してもいいけど、あまり遠くへは行かないでね」
姫乃「はーい!」
果林さんと分かれて部屋へ戻ります。
んんん~と伸びをしました!
ベッドに腰かけた後、スマホの写真を整理します。
幸い、エマさんがWi-Fiを貸してくれたので、お母さんたちに八丈島の美しい写真を送ることができました。
あ~ん~ 伸び~!
余韻に浸っていると、外から何かの音がします。
ガリガリ....ガリガリ....
姫乃「ひっかく音?何...?」
姫乃「ベランダの方から聞こえるけれど...」スタスタ ガラガラ
ベランダを開けて、あたりを見回すとそこには猫がいました!しかも1匹じゃなくて、4匹も!
猫の集会って奴でしょうか?
144: 2021/05/21(金) 12:52:10.08 ID:76YX5AQp
姫乃「はぅ~かわいい」
姫乃「おいで~」
猫「にゃおん」
姫乃「あっ、あなたはさくら耳ですね。地域猫なのかな?」
果林「あれ、姫乃ちゃんどうしたの?」
姫乃「あっ、猫がいたからつい...」
果林「猫、かわいいわよね。島内には猫が多いのよ」
姫乃「そうなんですね!猫島みたいな?」
果林「あれよりは多くないけど...一応頭数管理もされてるからねぇ」
姫乃「ふむふむ、八丈島にも地域猫はいると...」
果林「それよりも姫乃ちゃん、今からシイラ捌くんだけど見てかない?」
姫乃「シイラ!?シイラって本物見たことないんです!見たいです!」
果林「じゃあ手を洗って来てちょうだい」
姫乃「はい!」
姫乃「おいで~」
猫「にゃおん」
姫乃「あっ、あなたはさくら耳ですね。地域猫なのかな?」
果林「あれ、姫乃ちゃんどうしたの?」
姫乃「あっ、猫がいたからつい...」
果林「猫、かわいいわよね。島内には猫が多いのよ」
姫乃「そうなんですね!猫島みたいな?」
果林「あれよりは多くないけど...一応頭数管理もされてるからねぇ」
姫乃「ふむふむ、八丈島にも地域猫はいると...」
果林「それよりも姫乃ちゃん、今からシイラ捌くんだけど見てかない?」
姫乃「シイラ!?シイラって本物見たことないんです!見たいです!」
果林「じゃあ手を洗って来てちょうだい」
姫乃「はい!」
145: 2021/05/21(金) 14:44:56.53 ID:76YX5AQp
出っ張った頭が特徴の、カラフルなお魚シイラ。
都心では切り身になった姿を見る事はありますが、お頭付きの、全身を生で見るのは初めてです。
シイラはトビウオ漁によくかかるらしいです。
こんなに大きいのに、いわゆる外道として街の人に配られたり、流通せずに地元民に消費されるのだとか。
果林さんに誘われ、キッチンを覗くと、それはもう、60cm以上の巨大なシイラがまな板の上に寝転んでいました。
姫乃「おっきい...こんなおっきな魚、どうやって捌くのですか?」
果林「簡単よ。き◯ぐれクックを見ればいいのよ。魚の捌き方は皆、きま◯れクックで学んだわ」
姫乃「へ?」
果林「なーんて冗談冗談。海で生まれ育った女は皆知らない内に魚の捌き方を知ってるのよ」
果林「シイラには毒があるから、まず水でよく洗いながら鱗を落とすの。鱗を落としたら頭を切り落とすわ」ザクザク
都心では切り身になった姿を見る事はありますが、お頭付きの、全身を生で見るのは初めてです。
シイラはトビウオ漁によくかかるらしいです。
こんなに大きいのに、いわゆる外道として街の人に配られたり、流通せずに地元民に消費されるのだとか。
果林さんに誘われ、キッチンを覗くと、それはもう、60cm以上の巨大なシイラがまな板の上に寝転んでいました。
姫乃「おっきい...こんなおっきな魚、どうやって捌くのですか?」
果林「簡単よ。き◯ぐれクックを見ればいいのよ。魚の捌き方は皆、きま◯れクックで学んだわ」
姫乃「へ?」
果林「なーんて冗談冗談。海で生まれ育った女は皆知らない内に魚の捌き方を知ってるのよ」
果林「シイラには毒があるから、まず水でよく洗いながら鱗を落とすの。鱗を落としたら頭を切り落とすわ」ザクザク
146: 2021/05/21(金) 14:56:42.90 ID:76YX5AQp
果林さんが解説しながらシイラを捌いていきます。
ここまで大きいシイラだと、捌くというより、解体すると言う言葉が似合うのかも...
果林「シイラは身が薄くて骨が硬い。その分よく骨をすいてあげなきゃいけないの」すー
果林「こうやって残ったのは後で荒汁の出汁に使いましょう。骨を抜いて塩焼きにしてもいいわね。今日はお酒飲むから作っときましょ」コツコツ
包丁が滑って、滑って、コツコツと音を立てます。
ぱかり、と柵を取り出しました。
身が一歳崩れていません。お見事!
果林「皮も剥いでおきましょうか...」ジョリジョリ
果林「エマ、どれぐらい必要?」
エマ「うーん、」1/4も有れば十分だよ」
果林「了解。残りはジップロックに入れて後で消費しましょう」
果林「どうだった?姫乃ちゃん?」
姫乃「か、かっこよかったですぅ~!!」
姫乃「いつもの繊細で可憐な果林じゃなくて!雄々しくて!海の女って感じがして!!」
姫乃「私も魚捌ける様になりたいです!!」
果林「じゃあき◯ぐれクック一緒にみましょ」
姫乃「えぇ~!?教えてくれる流れじゃ!?」
姫乃「でもぉ、果林さんと一緒の時を過ごせるなら本望...」
果林「うふふ」
ここまで大きいシイラだと、捌くというより、解体すると言う言葉が似合うのかも...
果林「シイラは身が薄くて骨が硬い。その分よく骨をすいてあげなきゃいけないの」すー
果林「こうやって残ったのは後で荒汁の出汁に使いましょう。骨を抜いて塩焼きにしてもいいわね。今日はお酒飲むから作っときましょ」コツコツ
包丁が滑って、滑って、コツコツと音を立てます。
ぱかり、と柵を取り出しました。
身が一歳崩れていません。お見事!
果林「皮も剥いでおきましょうか...」ジョリジョリ
果林「エマ、どれぐらい必要?」
エマ「うーん、」1/4も有れば十分だよ」
果林「了解。残りはジップロックに入れて後で消費しましょう」
果林「どうだった?姫乃ちゃん?」
姫乃「か、かっこよかったですぅ~!!」
姫乃「いつもの繊細で可憐な果林じゃなくて!雄々しくて!海の女って感じがして!!」
姫乃「私も魚捌ける様になりたいです!!」
果林「じゃあき◯ぐれクック一緒にみましょ」
姫乃「えぇ~!?教えてくれる流れじゃ!?」
姫乃「でもぉ、果林さんと一緒の時を過ごせるなら本望...」
果林「うふふ」
148: 2021/05/21(金) 15:07:26.25 ID:76YX5AQp
3人「かんぱーい」
エマ「スイスの伝統料理、フィレ・ド・ペルシュだよ。召し上がれ」
エマ「名前から分かる通り、本当はロマンシュ地方の料理だけど...まあいいや!」
エマ「付け合わせのスイスチャードとマメの煮物は私のママ直伝の家庭料理だから!」
果林「作ってくれてありがとね」
姫乃「いただきます」パクっ
姫乃「ん!この味はバターとレモンですか?」
エマ「その通り!レモン果汁だけじゃなく、皮も入れてあげて風味豊かに仕上げたよ!」
果林「このサラダも中々美味しいわね。トマト煮?でいいのかしらこのお豆の煮付けは?」
エマ「お母さんが台所にある調味料片っ端から全部使えって言ってたの。今日はたまたまケチャップがあったからケチャップ味」
果林「何よそれ!本当に家庭料理なの!?」
エマ「家庭料理ってつければなんでも家庭料理になるらしいよ」
果林「屁理屈じゃない!」
エマ「スイスの伝統料理、フィレ・ド・ペルシュだよ。召し上がれ」
エマ「名前から分かる通り、本当はロマンシュ地方の料理だけど...まあいいや!」
エマ「付け合わせのスイスチャードとマメの煮物は私のママ直伝の家庭料理だから!」
果林「作ってくれてありがとね」
姫乃「いただきます」パクっ
姫乃「ん!この味はバターとレモンですか?」
エマ「その通り!レモン果汁だけじゃなく、皮も入れてあげて風味豊かに仕上げたよ!」
果林「このサラダも中々美味しいわね。トマト煮?でいいのかしらこのお豆の煮付けは?」
エマ「お母さんが台所にある調味料片っ端から全部使えって言ってたの。今日はたまたまケチャップがあったからケチャップ味」
果林「何よそれ!本当に家庭料理なの!?」
エマ「家庭料理ってつければなんでも家庭料理になるらしいよ」
果林「屁理屈じゃない!」
149: 2021/05/21(金) 15:14:16.42 ID:76YX5AQp
エマ「さて...果林ちゃん、例のブツを」
果林「わかってるわ。今日は赤と白どっち?」
エマ「今日はお魚だから白」
エマ「それと果林ちゃんかアテ作ってくれたから焼酎!」
果林「はい」ドン ドン
姫乃「わっ、お酒...」
果林「姫乃ちゃん今18歳よね?」
姫乃「はい...」
果林「ならもうスイスじゃお酒解禁よ!今日は飲むわよ~!!」
エマ「厳密に言うと、醸造酒が16歳から、蒸留酒が18歳からね。姫乃ちゃんはどっちも飲めるって訳」
果林「姫乃ちゃん、はいどうぞ。白ワイン少しだけグラスに注いでみたわ」?
姫乃「あ、ありがとうございます」
エマ・果林「姫乃ちゃんの初めてのお酒にかんぱーい!」
姫乃「かんぱーい」コチン
果林「わかってるわ。今日は赤と白どっち?」
エマ「今日はお魚だから白」
エマ「それと果林ちゃんかアテ作ってくれたから焼酎!」
果林「はい」ドン ドン
姫乃「わっ、お酒...」
果林「姫乃ちゃん今18歳よね?」
姫乃「はい...」
果林「ならもうスイスじゃお酒解禁よ!今日は飲むわよ~!!」
エマ「厳密に言うと、醸造酒が16歳から、蒸留酒が18歳からね。姫乃ちゃんはどっちも飲めるって訳」
果林「姫乃ちゃん、はいどうぞ。白ワイン少しだけグラスに注いでみたわ」?
姫乃「あ、ありがとうございます」
エマ・果林「姫乃ちゃんの初めてのお酒にかんぱーい!」
姫乃「かんぱーい」コチン
154: 2021/05/21(金) 17:51:12.59 ID:PYrzYaXE
初めて飲むお酒は、酎ハイとか、レモンサワーとか、もっと大衆的なお酒だと思っていました。
ワインはもっと上品な大人になってからだと。
ワイングラスをくるくる回します。
こうすると、香りが、とか、甘さが、とかってテレビで言ってました。
鼻先をグラスに近づけ、香りを伺います...
うん、何にもわからない。
アルコールの匂いがする。
そのまま、つぅーっとワインを飲みました。
姫乃「...?」
姫乃「思ってたよりもスッキリしてるんですね」
姫乃「もっと甘いものだと思ってました」
エマ「あー、私とおんなじ感想だ!」
エマ「ワインは味じゃなくて、鼻に抜ける風味を楽しむんだよ!」ふんす
そう言いながらエマさんが大きく鼻で息を吸いました。
果林「飲んだ後味っていうのかしら、最後にちょっとだけ甘みを感じるでしょ?その違いを銘柄毎に楽しむのもありね」
果林「まぁ、私たちはそんな高貴な事じゃない物を望んで呑んでるんだけどね」
果林「飲み終わった後は同じ量の水を飲むのよ」
エマ「慣れないうちは水たくさん飲んでね!」
果林「もうちょっと、ワイン呑んでみる?」
姫乃「それじゃあちょっとだけ」
ワインはもっと上品な大人になってからだと。
ワイングラスをくるくる回します。
こうすると、香りが、とか、甘さが、とかってテレビで言ってました。
鼻先をグラスに近づけ、香りを伺います...
うん、何にもわからない。
アルコールの匂いがする。
そのまま、つぅーっとワインを飲みました。
姫乃「...?」
姫乃「思ってたよりもスッキリしてるんですね」
姫乃「もっと甘いものだと思ってました」
エマ「あー、私とおんなじ感想だ!」
エマ「ワインは味じゃなくて、鼻に抜ける風味を楽しむんだよ!」ふんす
そう言いながらエマさんが大きく鼻で息を吸いました。
果林「飲んだ後味っていうのかしら、最後にちょっとだけ甘みを感じるでしょ?その違いを銘柄毎に楽しむのもありね」
果林「まぁ、私たちはそんな高貴な事じゃない物を望んで呑んでるんだけどね」
果林「飲み終わった後は同じ量の水を飲むのよ」
エマ「慣れないうちは水たくさん飲んでね!」
果林「もうちょっと、ワイン呑んでみる?」
姫乃「それじゃあちょっとだけ」
155: 2021/05/21(金) 17:55:36.92 ID:PYrzYaXE
エマ「チーズとチョコレートがあるからね。いくつか一緒に食べてみるといいよ」
姫乃「見た事ないチーズがあります。パッケージにヤギの描いてあるこれは?」
エマ「これはヤギのチーズ!文字通りヤギの味がする。クセが強いから、クラッカーにちょっとだけ、がいいかな」
姫乃「じゃあ、ほんのちょっとだけ...」
ヤギの味ってなんですか?
クセがあるってことは、ブルーチーズみたいに、匂いが強いって意味ですよね。
姫乃「...くんくん」
あっ、でも牧草?って言えばいいんですか?
チーズ自体は草の匂いがします。
姫乃「はーむ」ぱくっ
姫乃「!!!!」
姫乃「見た事ないチーズがあります。パッケージにヤギの描いてあるこれは?」
エマ「これはヤギのチーズ!文字通りヤギの味がする。クセが強いから、クラッカーにちょっとだけ、がいいかな」
姫乃「じゃあ、ほんのちょっとだけ...」
ヤギの味ってなんですか?
クセがあるってことは、ブルーチーズみたいに、匂いが強いって意味ですよね。
姫乃「...くんくん」
あっ、でも牧草?って言えばいいんですか?
チーズ自体は草の匂いがします。
姫乃「はーむ」ぱくっ
姫乃「!!!!」
156: 2021/05/21(金) 18:01:27.54 ID:PYrzYaXE
ヤギだ!
本当にヤギが口の中に広がってる!!
動物園で触れ合うヤギそのものです。
私には合わなかったので、口直しにお酒で丸め込めます。
ゴクリ...ゴクリ...
はぁ...はぁ....
姫乃「独特な味がしますね...」
エマ「慣れちゃえばそうでもないよ。チーズだと大分まろやかだけど、ヤギのお乳はもっとクセがあるんだ...」
姫乃「スイス...恐ろしい国!」
果林「姫乃ちゃんいい飲みっぷりねぇ」
果林「こっちも飲んでみない?」
果林さんが緑色の瓶を取り出しました。
「島焼酎」って達筆な文字が入ってます。わかりやすいですね。
エマ「果林ちゃんも焼酎も大好き~」ギュッ
スイス、酔ったどさくさに紛れてなんて事を...
でも少しだけ興味があるので飲んでみます。
姫乃「じゃあちょっとだけ」
果林「...とっとっとっと」とくとく
果林「はいどーぞ」
本当にヤギが口の中に広がってる!!
動物園で触れ合うヤギそのものです。
私には合わなかったので、口直しにお酒で丸め込めます。
ゴクリ...ゴクリ...
はぁ...はぁ....
姫乃「独特な味がしますね...」
エマ「慣れちゃえばそうでもないよ。チーズだと大分まろやかだけど、ヤギのお乳はもっとクセがあるんだ...」
姫乃「スイス...恐ろしい国!」
果林「姫乃ちゃんいい飲みっぷりねぇ」
果林「こっちも飲んでみない?」
果林さんが緑色の瓶を取り出しました。
「島焼酎」って達筆な文字が入ってます。わかりやすいですね。
エマ「果林ちゃんも焼酎も大好き~」ギュッ
スイス、酔ったどさくさに紛れてなんて事を...
でも少しだけ興味があるので飲んでみます。
姫乃「じゃあちょっとだけ」
果林「...とっとっとっと」とくとく
果林「はいどーぞ」
158: 2021/05/21(金) 18:08:28.32 ID:PYrzYaXE
姫乃「...くんくん」
さっきとは違って、アルコールの匂いが強いです。
でも何か違う様な...ぶどうとお芋の、匂いの違いなのでしょうか?
姫乃「...くいっ」ゴクッ
姫乃「....かはっ、はっ、はっ! 辛い!」
果林「お水飲むといいわよ」つお水
姫乃「ありがとうございます。うっ、ごくごく」
姫乃「こんな喉が焼ける様なお酒呑んでたんですね...私にはまだ少し早いです」ケホケホ
果林「辛いからね。ちびちび飲むのよ」
エマ「...とぽとぽ...ぐいっ!」
エマ「うまい!」
そう説明する果林さんの横で、スイスが焼酎を一気飲みしてました。
姫乃「本当ですか?」
果林「あれは特殊例よ。参考にしちゃダメ」
姫乃「は、はぁ...」
さっきとは違って、アルコールの匂いが強いです。
でも何か違う様な...ぶどうとお芋の、匂いの違いなのでしょうか?
姫乃「...くいっ」ゴクッ
姫乃「....かはっ、はっ、はっ! 辛い!」
果林「お水飲むといいわよ」つお水
姫乃「ありがとうございます。うっ、ごくごく」
姫乃「こんな喉が焼ける様なお酒呑んでたんですね...私にはまだ少し早いです」ケホケホ
果林「辛いからね。ちびちび飲むのよ」
エマ「...とぽとぽ...ぐいっ!」
エマ「うまい!」
そう説明する果林さんの横で、スイスが焼酎を一気飲みしてました。
姫乃「本当ですか?」
果林「あれは特殊例よ。参考にしちゃダメ」
姫乃「は、はぁ...」
160: 2021/05/21(金) 18:17:09.97 ID:PYrzYaXE
おつまみとお酒を消費しながら、話に花を咲かせます。
今、何をしているだとか、誰が何で有名になったとか、将来は何をしてみたい、だとか...
お酒を飲みながら話していると、心がふわふわして来て、自然と饒舌になっていきました。
これが酔うって事だなぁ、と理解しました。
エマ「Buon alcol, buon pesce, buone donne. Giorni come questo mi fanno venire voglia di fare lo jodel, la la la~」
エマ「ゴクゴクゴク」
姫乃「わっ、ボトル毎ゴクゴクしてる!!」
果林「エマ、今日はいいご馳走がたくさん出てるからってかっ飛ばしてるわね」
果林「おつまみ取られない様にしないと」
果林「姫乃ちゃん今日はどうだった?」
姫乃「初めての事がいっぱいありすぎて、目が回りそうな日でした」
果林「それならよかったわ。姫乃ちゃん、ちょっとこっち来て」
姫乃「??」
今、何をしているだとか、誰が何で有名になったとか、将来は何をしてみたい、だとか...
お酒を飲みながら話していると、心がふわふわして来て、自然と饒舌になっていきました。
これが酔うって事だなぁ、と理解しました。
エマ「Buon alcol, buon pesce, buone donne. Giorni come questo mi fanno venire voglia di fare lo jodel, la la la~」
エマ「ゴクゴクゴク」
姫乃「わっ、ボトル毎ゴクゴクしてる!!」
果林「エマ、今日はいいご馳走がたくさん出てるからってかっ飛ばしてるわね」
果林「おつまみ取られない様にしないと」
果林「姫乃ちゃん今日はどうだった?」
姫乃「初めての事がいっぱいありすぎて、目が回りそうな日でした」
果林「それならよかったわ。姫乃ちゃん、ちょっとこっち来て」
姫乃「??」
161: 2021/05/21(金) 18:23:44.96 ID:PYrzYaXE
果林「今日は来てくれてありがとう。私もとっても嬉しかったわ」
果林「最近はバイト尽くしで、誰かと語らうって久しぶりだったもの」
果林「締まりがないけど、今日の晩餐は終わり。エマの事と片付けは任せておいて」
果林「たくさん水を飲むのよ。シャワー浴びるときはぬるいお湯を浴びるのよ」
果林「それじゃあおやすみなさい」おでこにチュッ?
姫乃「!?!?!?」
姫乃「....!!は、はい!私も楽しかったです!おやすみなさい!」ダダっ
果林「ふふっ、ちょっとやりすぎちゃったかしらね?」
エマ「Che bella giornata è oggi. Posso bere, posso bere - bere, bere. Tanto che il mio sangue diventa vino♪♪」
果林「最近はバイト尽くしで、誰かと語らうって久しぶりだったもの」
果林「締まりがないけど、今日の晩餐は終わり。エマの事と片付けは任せておいて」
果林「たくさん水を飲むのよ。シャワー浴びるときはぬるいお湯を浴びるのよ」
果林「それじゃあおやすみなさい」おでこにチュッ?
姫乃「!?!?!?」
姫乃「....!!は、はい!私も楽しかったです!おやすみなさい!」ダダっ
果林「ふふっ、ちょっとやりすぎちゃったかしらね?」
エマ「Che bella giornata è oggi. Posso bere, posso bere - bere, bere. Tanto che il mio sangue diventa vino♪♪」
163: 2021/05/21(金) 18:44:27.87 ID:VOgHiu+G
姫乃「どうしよ!どうしよ!どうしよ!」
姫乃「果林さんにキスされちゃった!!!!!!」
姫乃「はぅ~」
姫乃「熱って何もできないよぉ...」
姫乃「あっ、ベランダ、そう、ベランダに出て火照りを冷ましましょう」カラカラ
姫乃「すぅ、はぁ...」
じー、じー、じー、と虫が鳴いています。
深呼吸をしながら空を見つめました。
都心よりもはっきりと、輪郭を持った星が、煌々と輝いてます...
綺麗だなぁ....
ペットボトルを取り出して水を飲みました。
この星空の写真を撮りたいですが、私の持ってるカメラだととっても難しいいんですよね。
でも、三脚で無理やり挟めばうまくいくかな?
リュックから三脚とカメラをモソモソと取り出します。
このカメラには三脚は不要、なんて言う人もいますが...
三脚に無理やり挟み、シャッタースピードを一番遅くに設定しました。一番暗い場所にカメラを置きます。
姫乃「うまくいきます様に....」カシャ
「Himeno e Karin sono amici.Anche il vino è mio amico~♪」
隣の部屋からエマさんの残念な美声が響きます。
私はシャッターが切られるまで、しばらく残念な美声を聴き入っていたのでした...
姫乃「果林さんにキスされちゃった!!!!!!」
姫乃「はぅ~」
姫乃「熱って何もできないよぉ...」
姫乃「あっ、ベランダ、そう、ベランダに出て火照りを冷ましましょう」カラカラ
姫乃「すぅ、はぁ...」
じー、じー、じー、と虫が鳴いています。
深呼吸をしながら空を見つめました。
都心よりもはっきりと、輪郭を持った星が、煌々と輝いてます...
綺麗だなぁ....
ペットボトルを取り出して水を飲みました。
この星空の写真を撮りたいですが、私の持ってるカメラだととっても難しいいんですよね。
でも、三脚で無理やり挟めばうまくいくかな?
リュックから三脚とカメラをモソモソと取り出します。
このカメラには三脚は不要、なんて言う人もいますが...
三脚に無理やり挟み、シャッタースピードを一番遅くに設定しました。一番暗い場所にカメラを置きます。
姫乃「うまくいきます様に....」カシャ
「Himeno e Karin sono amici.Anche il vino è mio amico~♪」
隣の部屋からエマさんの残念な美声が響きます。
私はシャッターが切られるまで、しばらく残念な美声を聴き入っていたのでした...
185: 2021/05/22(土) 00:32:34.28 ID:B9aH1OH3
酔ったエマがイタリア語でなんと言っているのか
>>160
良い酒、良い魚、良い女。今日はヨーデルを歌いたくなります ラララ
>>161
今日はなんて美しい日だ。私は酒を飲むことができます。飲みます。飲みます。血がワインになるほどに
>>163
姫乃と果林は友達さ~お酒も友達さ~
>>160
良い酒、良い魚、良い女。今日はヨーデルを歌いたくなります ラララ
>>161
今日はなんて美しい日だ。私は酒を飲むことができます。飲みます。飲みます。血がワインになるほどに
>>163
姫乃と果林は友達さ~お酒も友達さ~
168: 2021/05/21(金) 20:23:51.33 ID:r+12ZMw+
~二日目~
ふぁぁああ~
よく寝ました。
八丈島旅行二日目です。シャキッといきましょう!
初めに鏡で髪の毛をチェック。
うーん、アホ毛の角度が足りないですねぇ...
ヘアアイロンの電源を入れて、温まる間に顔と歯を磨いちゃいましょう。
バシャバシャ....
くるくると円を描く様に顔を洗います。
歯もさっぱりと...シャカシャカ、シャカシャカ
うん、綺麗さっぱり。
化粧水と乳液をつけて、今日もベースは完璧です!
さて、ヘアアイロンでアホ毛を立たせて....
自慢のストレートヘアをさらにサラサラに、最後のヘアミストで艶々に。
今日もバッチリ決まりました!
エマ「姫乃ちゃん、準備出来た~?」ガチャリ
姫乃「はーい、できました」
エマ「朝食できたから早く来てね」
姫乃「はーい」
ん?エマさん?
昨日あんなにベロンベロンになるまで呑んでたのに、しゃっきりしてる!
スイス人ってものすごい酒豪なんですね...
ふぁぁああ~
よく寝ました。
八丈島旅行二日目です。シャキッといきましょう!
初めに鏡で髪の毛をチェック。
うーん、アホ毛の角度が足りないですねぇ...
ヘアアイロンの電源を入れて、温まる間に顔と歯を磨いちゃいましょう。
バシャバシャ....
くるくると円を描く様に顔を洗います。
歯もさっぱりと...シャカシャカ、シャカシャカ
うん、綺麗さっぱり。
化粧水と乳液をつけて、今日もベースは完璧です!
さて、ヘアアイロンでアホ毛を立たせて....
自慢のストレートヘアをさらにサラサラに、最後のヘアミストで艶々に。
今日もバッチリ決まりました!
エマ「姫乃ちゃん、準備出来た~?」ガチャリ
姫乃「はーい、できました」
エマ「朝食できたから早く来てね」
姫乃「はーい」
ん?エマさん?
昨日あんなにベロンベロンになるまで呑んでたのに、しゃっきりしてる!
スイス人ってものすごい酒豪なんですね...
170: 2021/05/21(金) 20:32:23.52 ID:w5Z1oKaS
果林「姫乃ちゃん、おはよう」
姫乃「おはようございます」
果林「昨日沢山食べたから、今日はさっぱりした物を作ったわ」
姫乃「お味噌汁に、浅漬け、卵焼き、干物...あと、これは?」
エマ「パッションフルーツだよ。果林ちゃんのお父さんからいただいた物だよ!」
姫乃「見るのも、食べるのも初めてです。どんな味がするのか楽しみです」
果林「ささ、早く食べちゃいましょ」
「「「いただきまーす!」」」
姫乃「んー、美味しい!」
果林「お味噌汁は昨日のシイラで出汁を取ったの」
姫乃「こっちのパッションフルーツも...酸っぱいのが眠気を洗い流してくれます!」
姫乃「美味しいです♪」
果林「それならよかったわ」
エマ「ん~、お味噌汁が体に染み入るよぉ~」
果林「こっちはおじさんっぽい事言うわねぇ」
姫乃「おはようございます」
果林「昨日沢山食べたから、今日はさっぱりした物を作ったわ」
姫乃「お味噌汁に、浅漬け、卵焼き、干物...あと、これは?」
エマ「パッションフルーツだよ。果林ちゃんのお父さんからいただいた物だよ!」
姫乃「見るのも、食べるのも初めてです。どんな味がするのか楽しみです」
果林「ささ、早く食べちゃいましょ」
「「「いただきまーす!」」」
姫乃「んー、美味しい!」
果林「お味噌汁は昨日のシイラで出汁を取ったの」
姫乃「こっちのパッションフルーツも...酸っぱいのが眠気を洗い流してくれます!」
姫乃「美味しいです♪」
果林「それならよかったわ」
エマ「ん~、お味噌汁が体に染み入るよぉ~」
果林「こっちはおじさんっぽい事言うわねぇ」
172: 2021/05/21(金) 20:45:09.80 ID:w5Z1oKaS
二日目は八丈富士に向かいます。
底土港から数十分、道も比較的整備されているので、ゆったりした時間が流れます。
この袖のふれあい牧場でスイスの乳牛、ブラウン・スイ...じゃなくてエマさんが働いているので、案内してもらいます。
実際、この牧場では、乳牛以外に肉牛、黒毛和牛が育てられているそうで、スイス本土にブランド牛として輸出することが画策されてるそうです。
エマ「こっちこっち~」
エマ「うしさーん、おいでー♪」
エマさんがパンパンと手を叩いたら、牛達が寄ってきました!不思議!
姫乃「やっぱりお乳がでかいから仲間だと思われてるのでは?ほら、あの牛とかスイスと同じ赤毛ですよ!」
エマ「お?」
姫乃「あ?」
果林「はいはい、終わりにして。牛は音に敏感で好奇心が強いの。だから歌を歌ったり、手を叩いたら酔ってくるのよ」
姫乃「へぇ~、初めて知りました!」
エマ「歌を歌ったら一箇所に集まってくるんだよ。夜になったら牛舎に入れなきゃいけないんだけど、中々集まらない時は歌を歌うんだ」
?「モー」
エマ「あー、近くに来てくれた。可愛いねぇ、可愛いねぇ」
?「モモモー」
底土港から数十分、道も比較的整備されているので、ゆったりした時間が流れます。
この袖のふれあい牧場でスイスの乳牛、ブラウン・スイ...じゃなくてエマさんが働いているので、案内してもらいます。
実際、この牧場では、乳牛以外に肉牛、黒毛和牛が育てられているそうで、スイス本土にブランド牛として輸出することが画策されてるそうです。
エマ「こっちこっち~」
エマ「うしさーん、おいでー♪」
エマさんがパンパンと手を叩いたら、牛達が寄ってきました!不思議!
姫乃「やっぱりお乳がでかいから仲間だと思われてるのでは?ほら、あの牛とかスイスと同じ赤毛ですよ!」
エマ「お?」
姫乃「あ?」
果林「はいはい、終わりにして。牛は音に敏感で好奇心が強いの。だから歌を歌ったり、手を叩いたら酔ってくるのよ」
姫乃「へぇ~、初めて知りました!」
エマ「歌を歌ったら一箇所に集まってくるんだよ。夜になったら牛舎に入れなきゃいけないんだけど、中々集まらない時は歌を歌うんだ」
?「モー」
エマ「あー、近くに来てくれた。可愛いねぇ、可愛いねぇ」
?「モモモー」
173: 2021/05/21(金) 21:05:56.10 ID:IwZNSI6e
姫乃「スイス、そのままじーっとしててください、写真撮ります」カリカリ...
姫乃「ここは絞って、ピントはスイスの顔に...」
エマ「ちょっとキリッとした顔しておこう」ふふっ
姫乃「3、2、1、はいチーズ」パシャリ
姫乃「いい顔でしたよ!」カリカリ
エマ「現像したら見せてね」
姫乃「もちろん!」
果林「今時フィルムカメラなんて珍しいって言ったけど、結構レトロな形してるわね。私達のお爺ちゃんが使ってた様な...」
姫乃「わかります?戦後間もない頃にでた型らしくて...」
姫乃「長い月日が経ってますが、同じ型が軍用カメラとしても使われてたらしいので、結構タフなんです」
果林「大切にしてるのね。これからも大事にね」
果林「私もとってくれるかしら?」
姫乃「はい!」
姫乃「ここは絞って、ピントはスイスの顔に...」
エマ「ちょっとキリッとした顔しておこう」ふふっ
姫乃「3、2、1、はいチーズ」パシャリ
姫乃「いい顔でしたよ!」カリカリ
エマ「現像したら見せてね」
姫乃「もちろん!」
果林「今時フィルムカメラなんて珍しいって言ったけど、結構レトロな形してるわね。私達のお爺ちゃんが使ってた様な...」
姫乃「わかります?戦後間もない頃にでた型らしくて...」
姫乃「長い月日が経ってますが、同じ型が軍用カメラとしても使われてたらしいので、結構タフなんです」
果林「大切にしてるのね。これからも大事にね」
果林「私もとってくれるかしら?」
姫乃「はい!」
176: 2021/05/21(金) 23:04:10.31 ID:PRAQ2SlX
牛さん達との交流を後にして、八丈富士を登ります。
あ、あれ?勾配キツくない?あんなになだらかに見えたのに辛くない?
姫乃「ひぃ、ひぃ」
エマ「がんばれ♡がんばれ♡」
簡単に言ってくれちゃってぇ....
姫乃「ちょっとたんま、たんま」ふぅ
エマ「あれれぇ~姫乃ちゃんはスクールアイドルなのに登れないのぉ」
今全然スクールアイドル関係ないし!
スクールアイドルでもこの勾配はキツいし!!
このスイス、煽ります。煽ります。
姫乃(く、悔しぃ...一応威嚇のポーズでも)
姫乃「お?」
エマ「ぷぷぷ、冷えてますかぁ~」
姫乃「冷えてません!あっついですぅ!」
悔しいので歩みを進めます。
山頂まであとちょっと...あとちょっと...
あ、あれ?勾配キツくない?あんなになだらかに見えたのに辛くない?
姫乃「ひぃ、ひぃ」
エマ「がんばれ♡がんばれ♡」
簡単に言ってくれちゃってぇ....
姫乃「ちょっとたんま、たんま」ふぅ
エマ「あれれぇ~姫乃ちゃんはスクールアイドルなのに登れないのぉ」
今全然スクールアイドル関係ないし!
スクールアイドルでもこの勾配はキツいし!!
このスイス、煽ります。煽ります。
姫乃(く、悔しぃ...一応威嚇のポーズでも)
姫乃「お?」
エマ「ぷぷぷ、冷えてますかぁ~」
姫乃「冷えてません!あっついですぅ!」
悔しいので歩みを進めます。
山頂まであとちょっと...あとちょっと...
177: 2021/05/21(金) 23:12:30.26 ID:PRAQ2SlX
果林「着いたわ。あそこにいい感じの溶岩があるから休みましょう」
姫乃「ひ、ひぃ~」
姫乃「果林さんはあんまり息切らしてない...流石ですぅ」
果林「小さい頃は登ってたからね。慣れって怖いのよ」
エマ「私も息切らしてないよ。アルプス育ちだから」
姫乃「はいはい...」お水ごくごく
姫乃「ふぅ...」
果林「一息付けたかしら?後を向いてご覧」
姫乃「...」くるっ
姫乃「な、なにこれ~!!」
目の前に八丈島の雄大な自然が広がります。
緑と青のコントラストが綺麗です。
平たいところに町があって、それ以外は緑、緑、緑。
今まで人工物の多い場所に居たので実感はしてませんでしたが、八丈島って自然の王国なのでは?
果林「くるって見回してみて」
姫乃「...くる~!」
姫乃「何もない、太平洋の水平線...」
見渡す限り、一直線の水平線。
地球は丸いです。
エマ「よくこんな所に人住んでるよね」
姫乃「まさに絶海の孤島...」
姫乃「ひ、ひぃ~」
姫乃「果林さんはあんまり息切らしてない...流石ですぅ」
果林「小さい頃は登ってたからね。慣れって怖いのよ」
エマ「私も息切らしてないよ。アルプス育ちだから」
姫乃「はいはい...」お水ごくごく
姫乃「ふぅ...」
果林「一息付けたかしら?後を向いてご覧」
姫乃「...」くるっ
姫乃「な、なにこれ~!!」
目の前に八丈島の雄大な自然が広がります。
緑と青のコントラストが綺麗です。
平たいところに町があって、それ以外は緑、緑、緑。
今まで人工物の多い場所に居たので実感はしてませんでしたが、八丈島って自然の王国なのでは?
果林「くるって見回してみて」
姫乃「...くる~!」
姫乃「何もない、太平洋の水平線...」
見渡す限り、一直線の水平線。
地球は丸いです。
エマ「よくこんな所に人住んでるよね」
姫乃「まさに絶海の孤島...」
178: 2021/05/21(金) 23:23:29.89 ID:cgVOUNYH
果林「あっちが八丈小島。昔は人住んでたんだけど、今は色々あって誰も住んでないわ。ヤギぐらいね住んでるのは」
果林「色々を知りたい人はマレー糸状虫症とか八丈小島ってWikipediaで調べるといいわ」
果林「あっ、そういえば、一部の人は八丈島って聞くとヤギとキョン(台湾原産の小さなシカ 外来種)を思い出す人がいるらしいわね」
果林「今八丈島にはどちらも居ないのよ」
エマ「増えすぎて農作物や生態系に影響を与えるからって駆除されちゃった。ぜーんぶ駆除されたから、のヤギ収束宣言出したんだよ八丈町は」
姫乃「へぇ。八丈島のキョンって言うワードがあるぐらいだからてっきり繁殖地なのかなって」
果林「植物園にペットで飼われてるのはいるけど...今は環境汚染とか色々あるから、駆除されちゃうわね。特に離島だし、これは仕方ないわ」
果林「そんな与太話も、置いておいて、ちょうどお昼ね。おにぎり持ってきたから食べましょう!」
果林「色々を知りたい人はマレー糸状虫症とか八丈小島ってWikipediaで調べるといいわ」
果林「あっ、そういえば、一部の人は八丈島って聞くとヤギとキョン(台湾原産の小さなシカ 外来種)を思い出す人がいるらしいわね」
果林「今八丈島にはどちらも居ないのよ」
エマ「増えすぎて農作物や生態系に影響を与えるからって駆除されちゃった。ぜーんぶ駆除されたから、のヤギ収束宣言出したんだよ八丈町は」
姫乃「へぇ。八丈島のキョンって言うワードがあるぐらいだからてっきり繁殖地なのかなって」
果林「植物園にペットで飼われてるのはいるけど...今は環境汚染とか色々あるから、駆除されちゃうわね。特に離島だし、これは仕方ないわ」
果林「そんな与太話も、置いておいて、ちょうどお昼ね。おにぎり持ってきたから食べましょう!」
180: 2021/05/21(金) 23:34:12.25 ID:cgVOUNYH
エマ「わーい!おにぎりの具はなぁに?」
果林「シイラの塩焼きと照り焼きが入ってるわ。あと朝の浅漬けもあるわよ」パカリ
姫乃「いただきます!」はむっもぐもぐ
姫乃「塩味が疲れにちょうどいい...」
果林「この後どうしましょうか...」
エマ「ん~、果林ちゃんのお父さんのお家でも行く?」
姫乃「お父さんのお家!?挨拶ですか!?」
果林「挨拶って、そんなの恥ずかしくてできません」
果林「お父さん達は裏見ヶ滝って言って、この島の反対に住んでるわ。まああっちの方ぶらぶらするのもありね」
果林「三原山の方は原生林っていうか、ジャングルっていうか...姫乃ちゃんまだ体力残ってる?」
姫乃「いえ、もうダメですぅ...」
果林「なら眺めのいいところと温泉回って島を一周しましょう」
エマ「私パパイヤ買って帰りたい!」
果林「そうね、もうちょっとしたら山降りましょうか...」
果林「シイラの塩焼きと照り焼きが入ってるわ。あと朝の浅漬けもあるわよ」パカリ
姫乃「いただきます!」はむっもぐもぐ
姫乃「塩味が疲れにちょうどいい...」
果林「この後どうしましょうか...」
エマ「ん~、果林ちゃんのお父さんのお家でも行く?」
姫乃「お父さんのお家!?挨拶ですか!?」
果林「挨拶って、そんなの恥ずかしくてできません」
果林「お父さん達は裏見ヶ滝って言って、この島の反対に住んでるわ。まああっちの方ぶらぶらするのもありね」
果林「三原山の方は原生林っていうか、ジャングルっていうか...姫乃ちゃんまだ体力残ってる?」
姫乃「いえ、もうダメですぅ...」
果林「なら眺めのいいところと温泉回って島を一周しましょう」
エマ「私パパイヤ買って帰りたい!」
果林「そうね、もうちょっとしたら山降りましょうか...」
181: 2021/05/21(金) 23:50:04.95 ID:cgVOUNYH
車「ピギィ!」ブロロロロ
車に乗ってどこまでも。
今ならなんでもできる気がするのさぁ...
そんな事を思いながら、優しい揺れに身を任せます。
ラジオから、ケセラセラが流れていました。
今は、昨日とは逆のルート、空港へ向かう道を走っています。左手に海が見えますが、砂浜が全くありません。つまり、着岸しずらいので、港とその利用が限られます。こういう所も相まって、八丈島は流刑地としての役割も果たしていたのかも...
何もない八丈富士から、一度市街地に入り、そしてまた抜けます。目の前に今度は三原山が見えてきました。
ポツポツと麓に民家も見えはじめます。
姫乃「...」
果林「私が通った小学校はあそこ。中学で本土に出てきたんだけど、本当だったらあの中学校行ってたのかもね」
姫乃「果林さんって小学生の頃どんな人だったんですか?」
果林「ん~、周りから見たらクソガキ...的な?とりあえず落ち着きは無かったかしらねぇ」
エマ「ちなみに私はティチーノの暴君だった」
姫乃「へ、へぇ...」
車に乗ってどこまでも。
今ならなんでもできる気がするのさぁ...
そんな事を思いながら、優しい揺れに身を任せます。
ラジオから、ケセラセラが流れていました。
今は、昨日とは逆のルート、空港へ向かう道を走っています。左手に海が見えますが、砂浜が全くありません。つまり、着岸しずらいので、港とその利用が限られます。こういう所も相まって、八丈島は流刑地としての役割も果たしていたのかも...
何もない八丈富士から、一度市街地に入り、そしてまた抜けます。目の前に今度は三原山が見えてきました。
ポツポツと麓に民家も見えはじめます。
姫乃「...」
果林「私が通った小学校はあそこ。中学で本土に出てきたんだけど、本当だったらあの中学校行ってたのかもね」
姫乃「果林さんって小学生の頃どんな人だったんですか?」
果林「ん~、周りから見たらクソガキ...的な?とりあえず落ち着きは無かったかしらねぇ」
エマ「ちなみに私はティチーノの暴君だった」
姫乃「へ、へぇ...」
182: 2021/05/22(土) 00:18:50.68 ID:B9aH1OH3
果林「足湯に着いたわ。つかりにいきましょう」バタン
エマ「足湯っ足湯っ!」
姫乃「わぁ...目の前が海...」
ザザーン ザザーン
海辺に小さな足湯小屋。
たったこれだけですが、かえってそれがいいのです。
果林「ここから偶に鯨も観れるのよ。今日は...いないわね」
エマ「今日は誰もいないみたいだよ!早く早く!」
果林「では早速....」チャポン
果林「いい湯だわ...」
姫乃「私果林さんの隣!」チャポン
エマ「じゃあ反対側!」チャポン
姫乃「ふぅ...山登った後だと癒されますねぇ...」
ちょうどふくらはぎの辺りが来ていたので、足湯に浸かるとほぐれていくのを感じます。
裏見ヶ滝地区は温泉が沸いていて、お金を払えば使えるそうなのですが、今回は割愛。
無料の足湯に浸かっています。
足湯に浸かっているのは私達一人だけ。波の音が心地よいですね....
エマ「足湯っ足湯っ!」
姫乃「わぁ...目の前が海...」
ザザーン ザザーン
海辺に小さな足湯小屋。
たったこれだけですが、かえってそれがいいのです。
果林「ここから偶に鯨も観れるのよ。今日は...いないわね」
エマ「今日は誰もいないみたいだよ!早く早く!」
果林「では早速....」チャポン
果林「いい湯だわ...」
姫乃「私果林さんの隣!」チャポン
エマ「じゃあ反対側!」チャポン
姫乃「ふぅ...山登った後だと癒されますねぇ...」
ちょうどふくらはぎの辺りが来ていたので、足湯に浸かるとほぐれていくのを感じます。
裏見ヶ滝地区は温泉が沸いていて、お金を払えば使えるそうなのですが、今回は割愛。
無料の足湯に浸かっています。
足湯に浸かっているのは私達一人だけ。波の音が心地よいですね....
183: 2021/05/22(土) 00:27:37.82 ID:B9aH1OH3
さて、足湯を後にして、今度はフルーツ直売所へ来ました。ここはフルーツのみならず、樹木の販売やカフェもしているのだとか...
あぐーり...何処かで聞いた名前...
エマ「あった!青パパイヤ!」
姫乃「青パパイヤ?普通は完熟したのを食べるのではないのですか?」
エマ「姫乃ちゃん、ここは南国だよ!日本の常識を捨てたまえ」
エマ「実は野菜みたいな食感で、炒め物にすると美味しいの!」
姫乃「マジ?」
エマ「マジ」
果林「後は...そうねぇ、岩海苔も入荷してるのね。美味しそう...」
果林「エマ~、姫乃ちゃん、アイスあるけどどうする~?」
姫乃「あっ、食べます!食べます!」
エマ「私マンゴーがいい!」
果林「姫乃ちゃんは?」
姫乃「私果林さんのおすすめで!」
果林「パイン味かしらねぇ」
姫乃「じゃあそれで!」
果林「了解。お会計しちゃうからカフェエリアで待ってて」
エマ「はーい」
あぐーり...何処かで聞いた名前...
エマ「あった!青パパイヤ!」
姫乃「青パパイヤ?普通は完熟したのを食べるのではないのですか?」
エマ「姫乃ちゃん、ここは南国だよ!日本の常識を捨てたまえ」
エマ「実は野菜みたいな食感で、炒め物にすると美味しいの!」
姫乃「マジ?」
エマ「マジ」
果林「後は...そうねぇ、岩海苔も入荷してるのね。美味しそう...」
果林「エマ~、姫乃ちゃん、アイスあるけどどうする~?」
姫乃「あっ、食べます!食べます!」
エマ「私マンゴーがいい!」
果林「姫乃ちゃんは?」
姫乃「私果林さんのおすすめで!」
果林「パイン味かしらねぇ」
姫乃「じゃあそれで!」
果林「了解。お会計しちゃうからカフェエリアで待ってて」
エマ「はーい」
199: 2021/05/22(土) 12:16:08.10 ID:VCgsE6Gk
エマ「座って待ってよっか」ストン
姫乃「はい...」ストン
エマ「果林ちゃん、昨日からずーっとしゃっきりしてると思わない?本当はもうちょっと可愛らしい人なのに」
姫乃「そう、ですか?私にはいつだって果林さんがかっこよく映りますが...」
エマ「実は姫乃ちゃんへのチケット買ったぐらいから、舞い上がってるみたいで、いつもよりすっごくしっかりしてる」
エマ「果林ちゃんも姫乃ちゃんの事大好きなんだなぁって」
姫乃「...//」
姫乃「まさかスイスからそんな事言われるとは...」
果林「お待たせ~」
エマ「ううん、待ってないよ」
果林「あら、二人でなに話してたのかしら?」
エマ「秘密~!」
姫乃「はい...」ストン
エマ「果林ちゃん、昨日からずーっとしゃっきりしてると思わない?本当はもうちょっと可愛らしい人なのに」
姫乃「そう、ですか?私にはいつだって果林さんがかっこよく映りますが...」
エマ「実は姫乃ちゃんへのチケット買ったぐらいから、舞い上がってるみたいで、いつもよりすっごくしっかりしてる」
エマ「果林ちゃんも姫乃ちゃんの事大好きなんだなぁって」
姫乃「...//」
姫乃「まさかスイスからそんな事言われるとは...」
果林「お待たせ~」
エマ「ううん、待ってないよ」
果林「あら、二人でなに話してたのかしら?」
エマ「秘密~!」
200: 2021/05/22(土) 12:23:43.86 ID:VCgsE6Gk
エマ「ん~デリチオーゾ!」
姫乃「デリチオーゾ?」
エマ「とっても美味しい!の最上級だよ」
姫乃「ディモールトベネじゃあないんですね」
エマ「あれは文法的にはちょっと間違ってて、ベネッシモが正解」
姫乃「要らない知識が増えていく...」
果林「どう?姫乃ちゃん、お味の程は?」
姫乃「美味しいですぅ~普通のパインより甘みがありますね!」
果林「八丈島産だもの当たり前よ」
エマ「姫乃ちゃん、一口ちょうだい。私のもあげるから」
姫乃「仕方ないですねぇ...」
姫乃「...スイス冷えてますかぁ?」つ?
エマ「冷えてますよぉ~」パクっ
エマ「ん~デリチオーゾ!」
果林「本当貴方達仲良いんだか悪いんだかよくわかんないわねぇ...」
姫乃「デリチオーゾ?」
エマ「とっても美味しい!の最上級だよ」
姫乃「ディモールトベネじゃあないんですね」
エマ「あれは文法的にはちょっと間違ってて、ベネッシモが正解」
姫乃「要らない知識が増えていく...」
果林「どう?姫乃ちゃん、お味の程は?」
姫乃「美味しいですぅ~普通のパインより甘みがありますね!」
果林「八丈島産だもの当たり前よ」
エマ「姫乃ちゃん、一口ちょうだい。私のもあげるから」
姫乃「仕方ないですねぇ...」
姫乃「...スイス冷えてますかぁ?」つ?
エマ「冷えてますよぉ~」パクっ
エマ「ん~デリチオーゾ!」
果林「本当貴方達仲良いんだか悪いんだかよくわかんないわねぇ...」
201: 2021/05/22(土) 12:47:00.90 ID:vsUTMzpn
エマ「次は八丈島灯台へゴー!」
果林「ゴー!」
次に向かうのは、ひょうたん島の底の部分、末吉地区です。この辺りから、道が内陸側を走り、右も左も原生林に囲まれます。
バックミラーに付けられたドリームキャッチャーが左右に揺れます。
果林「I can see the starlight♪」
果林「熱くさせてよこのカラダをalright???」
なぜか果林さんがStarlightを熱唱しています。
エマさんと一緒に謎のコールを入れまくります。
エマ「ヘイ!ヘイ!ヘイ!」
姫乃「ハイ!ハイ!ハイ!」
果林「足りないわぁ ボリュームあーげーてー!」
果林さんの生歌...
一年前の私が、今の状況を聞いたらどんな顔をするでしょうか?羨ましいですか?私は楽しいです♪
一曲歌い終わって、今度はエマさん声繋ごうよをが歌います。
エマ「Io e te saremo felici. Ridiamo. La la la la la~」
っとまさかのイタリア語。シラフでエマさんがイタリア語を歌ってるの見ると、昨日の光景を見てる分、不思議な気分になりますね。
果林「ゴー!」
次に向かうのは、ひょうたん島の底の部分、末吉地区です。この辺りから、道が内陸側を走り、右も左も原生林に囲まれます。
バックミラーに付けられたドリームキャッチャーが左右に揺れます。
果林「I can see the starlight♪」
果林「熱くさせてよこのカラダをalright???」
なぜか果林さんがStarlightを熱唱しています。
エマさんと一緒に謎のコールを入れまくります。
エマ「ヘイ!ヘイ!ヘイ!」
姫乃「ハイ!ハイ!ハイ!」
果林「足りないわぁ ボリュームあーげーてー!」
果林さんの生歌...
一年前の私が、今の状況を聞いたらどんな顔をするでしょうか?羨ましいですか?私は楽しいです♪
一曲歌い終わって、今度はエマさん声繋ごうよをが歌います。
エマ「Io e te saremo felici. Ridiamo. La la la la la~」
っとまさかのイタリア語。シラフでエマさんがイタリア語を歌ってるの見ると、昨日の光景を見てる分、不思議な気分になりますね。
202: 2021/05/22(土) 13:06:58.64 ID:55hX9Gvr
エマ「さて、灯台到着~」
果林「もう一曲歌いたかったわね」
ここが八丈島のもう一つのお尻に当たる末吉地区。
今までの街の中心と比べたら、小さな地区です。
果林「こっちよ。ほら、あそこに白いのが見えるでしょ?」
姫乃「あれが灯台....」
そのまま近くまで寄って行きます。
なんとなくですが、灯台は赤いというイメージがありました。日本は赤い灯台が多くて、ヨーロッパでは赤い灯台が多いそうです。
もしかしたら、この灯台も赤く塗り替えられるのかも。
灯台に無数の縄がついているのに気がつきました。
近づくにつれて、その縄に、いくつかの旗が取り付けられていることがわかります。
姫乃「これは?」
果林「船へのメッセージの旗なんだって」
その一番上の旗。
白に日の丸ではなく、赤に白十字の正方形。
スイス国旗が掲揚されていました...
姫乃「スイス...」
エマ「ん?」
姫乃「私、八丈島がまだ日本の物だって気分でした。もう、スイス領なんですよね...」
姫乃「当たり前のことですけど、実感がなくて、旗見たらようやく理解しました...」
果林「もう一曲歌いたかったわね」
ここが八丈島のもう一つのお尻に当たる末吉地区。
今までの街の中心と比べたら、小さな地区です。
果林「こっちよ。ほら、あそこに白いのが見えるでしょ?」
姫乃「あれが灯台....」
そのまま近くまで寄って行きます。
なんとなくですが、灯台は赤いというイメージがありました。日本は赤い灯台が多くて、ヨーロッパでは赤い灯台が多いそうです。
もしかしたら、この灯台も赤く塗り替えられるのかも。
灯台に無数の縄がついているのに気がつきました。
近づくにつれて、その縄に、いくつかの旗が取り付けられていることがわかります。
姫乃「これは?」
果林「船へのメッセージの旗なんだって」
その一番上の旗。
白に日の丸ではなく、赤に白十字の正方形。
スイス国旗が掲揚されていました...
姫乃「スイス...」
エマ「ん?」
姫乃「私、八丈島がまだ日本の物だって気分でした。もう、スイス領なんですよね...」
姫乃「当たり前のことですけど、実感がなくて、旗見たらようやく理解しました...」
204: 2021/05/22(土) 13:13:48.69 ID:55hX9Gvr
姫乃「国は変わってしまうけれど、誰にでも故郷があって...」
姫乃「いずれスイスはスイスに、果林さんは八丈島に帰ってしまいます」
姫乃「私、その事でちょっと考えてて...みんな帰る場所があるのに、私は具体的な場所が無いんじゃないかって」
姫乃「でもここに来て思ったんです。どんな場所でも故郷は変わりない。東京だって立派な故郷です」
姫乃「私は、果林さんやスイスがいつ帰ってきてもいい様に、私の故郷をもっと知りたい、案内したい!」
エマ「じゃあ今度遊びに行こうかな?」
果林「姫乃ちゃんとデートしちゃいましょ♡」
姫乃「ニッチな東京とお台場をご案内いたします!楽しみにしておいてください!」
エマ「楽しみだなぁ~」
果林「よろしくね!」
姫乃「いずれスイスはスイスに、果林さんは八丈島に帰ってしまいます」
姫乃「私、その事でちょっと考えてて...みんな帰る場所があるのに、私は具体的な場所が無いんじゃないかって」
姫乃「でもここに来て思ったんです。どんな場所でも故郷は変わりない。東京だって立派な故郷です」
姫乃「私は、果林さんやスイスがいつ帰ってきてもいい様に、私の故郷をもっと知りたい、案内したい!」
エマ「じゃあ今度遊びに行こうかな?」
果林「姫乃ちゃんとデートしちゃいましょ♡」
姫乃「ニッチな東京とお台場をご案内いたします!楽しみにしておいてください!」
エマ「楽しみだなぁ~」
果林「よろしくね!」
206: 2021/05/22(土) 13:25:44.27 ID:55hX9Gvr
姫乃「....カリカリ」パシャリ
姫乃「よし、これで終わり」
エマ「果林ちゃん、温泉入らない?入って行こうよう」グイグイ
果林「別に私はいいけど、姫乃ちゃんは?」
エマ「姫乃ちゃんも温泉入ってかない?ちょっと早いけど」
姫乃「温泉?」
エマ「そうなの!ここ、見晴らしの湯っていう温泉があるんだよ!」
エマ「回数券持ってるから、お金はいらないよ」
姫乃「じゃあ、入ってみたいです」
エマ「やったぁ!」
エマ「じゃあ車からタオル取ってくるね!」シュタタッ
果林「エマの温泉好きには呆れるわねぇ」
姫乃「温泉ってどこにあるんですか?」
果林「この真横よ。ついてきてちょうだい」
姫乃「よし、これで終わり」
エマ「果林ちゃん、温泉入らない?入って行こうよう」グイグイ
果林「別に私はいいけど、姫乃ちゃんは?」
エマ「姫乃ちゃんも温泉入ってかない?ちょっと早いけど」
姫乃「温泉?」
エマ「そうなの!ここ、見晴らしの湯っていう温泉があるんだよ!」
エマ「回数券持ってるから、お金はいらないよ」
姫乃「じゃあ、入ってみたいです」
エマ「やったぁ!」
エマ「じゃあ車からタオル取ってくるね!」シュタタッ
果林「エマの温泉好きには呆れるわねぇ」
姫乃「温泉ってどこにあるんですか?」
果林「この真横よ。ついてきてちょうだい」
207: 2021/05/22(土) 15:46:38.09 ID:55hX9Gvr
温泉...裸の付き合いどんとまるすこい。
どんと来い超常現象...じゃなくて。
建物は灯台の真横にありました。
回数券をエマさんから貰い、中に入ります。
中の様子は、普通の温泉施設って感じです。
エマ「今日はちょうど女湯の日だから!」
偶数と奇数で男湯、女湯って分かれるそうです。
そう言いながら、服を脱ぐエマさん、果林さん...
衣ずれの音があたりに響きます。
果林「どうしたの?」
じー。見ちゃいますよね。誰だって気になっちゃいます。
二人とも身長があって、胸もお尻も主張が激しくて、セクシーで...
果林「姫乃ちゃんも十分大きい方よ」
姫乃「そうですかぁ?」しゅる パサ
女子は高2で身長が止まるというけれど。
背高いのは羨ましいなぁ...
どんと来い超常現象...じゃなくて。
建物は灯台の真横にありました。
回数券をエマさんから貰い、中に入ります。
中の様子は、普通の温泉施設って感じです。
エマ「今日はちょうど女湯の日だから!」
偶数と奇数で男湯、女湯って分かれるそうです。
そう言いながら、服を脱ぐエマさん、果林さん...
衣ずれの音があたりに響きます。
果林「どうしたの?」
じー。見ちゃいますよね。誰だって気になっちゃいます。
二人とも身長があって、胸もお尻も主張が激しくて、セクシーで...
果林「姫乃ちゃんも十分大きい方よ」
姫乃「そうですかぁ?」しゅる パサ
女子は高2で身長が止まるというけれど。
背高いのは羨ましいなぁ...
208: 2021/05/22(土) 15:59:17.95 ID:55hX9Gvr
八丈島は一応火山島です。
今はそんなに活発に活動しているわけではありませんが、その恩恵を温泉という形で受け取ることができます。
なにもかもすっぽっぽんになって、優しい温泉に包まれましょう♪
エマ「わーい、温泉~」
果林「かけ湯しないとダメよ」
エマ「わかってますって」パシャ
筋肉痛や関節の慢性的な痛み、こわばりに効く温泉だそうです。お湯は少し濁っていて、秘湯って感じがしますね!
と、その前に...体をよく洗わないといけません。
エマ「姫乃ちゃん、シャンプーとコンディショナーは持ってきてあるからこれつかって」
姫乃「ありがとうございます」
どれどれ....私の髪質に合うでしょうか...
わしゃわしゃ....
ん?ちょっと待って!
これ!果林さんと同じ匂いのするシャンプーなのでは!?!?
気づいてしまいました。
興奮気味にあわ立てて頭に乗せます。全身が果林さんの香りに包まれていくのを感じます。
姫乃「....ふふふ」
果林「??」
今はそんなに活発に活動しているわけではありませんが、その恩恵を温泉という形で受け取ることができます。
なにもかもすっぽっぽんになって、優しい温泉に包まれましょう♪
エマ「わーい、温泉~」
果林「かけ湯しないとダメよ」
エマ「わかってますって」パシャ
筋肉痛や関節の慢性的な痛み、こわばりに効く温泉だそうです。お湯は少し濁っていて、秘湯って感じがしますね!
と、その前に...体をよく洗わないといけません。
エマ「姫乃ちゃん、シャンプーとコンディショナーは持ってきてあるからこれつかって」
姫乃「ありがとうございます」
どれどれ....私の髪質に合うでしょうか...
わしゃわしゃ....
ん?ちょっと待って!
これ!果林さんと同じ匂いのするシャンプーなのでは!?!?
気づいてしまいました。
興奮気味にあわ立てて頭に乗せます。全身が果林さんの香りに包まれていくのを感じます。
姫乃「....ふふふ」
果林「??」
209: 2021/05/22(土) 16:06:19.43 ID:55hX9Gvr
コンディショナーもつけてめっちゃいい匂いです...
さて、後で使ってるシャンプーお伺いしないと....
湯船の中で伸びをしました。
流石、筋肉痛に効くだけあって、全身の凝りが解れていきますね...
湯気が立ち込める中、果林さんの顔をまたじーっと見つめてしまいました。
髪の毛を洗った為、オールバックになっています。鼻筋、妖美な目つき...雰囲気がまた違ってカッコいい!!
エマ「月がぁ~出たでーた 月がぁ出たぁあヨイヨイ」ちゃぷん
果林「そんな歌どこで覚えてきたの?」ちゃぷん
エマ「一緒に働いてるおじちゃんが教えてくれた~」
こんなにいい湯に浸れば、誰だって上機嫌になります。
姫乃「ふふふ~ん」
果林「あっ、それ姫乃ちゃんのソロ曲!」
姫乃「あたりです!それでは一曲、綾小路姫乃で...」
さて、後で使ってるシャンプーお伺いしないと....
湯船の中で伸びをしました。
流石、筋肉痛に効くだけあって、全身の凝りが解れていきますね...
湯気が立ち込める中、果林さんの顔をまたじーっと見つめてしまいました。
髪の毛を洗った為、オールバックになっています。鼻筋、妖美な目つき...雰囲気がまた違ってカッコいい!!
エマ「月がぁ~出たでーた 月がぁ出たぁあヨイヨイ」ちゃぷん
果林「そんな歌どこで覚えてきたの?」ちゃぷん
エマ「一緒に働いてるおじちゃんが教えてくれた~」
こんなにいい湯に浸れば、誰だって上機嫌になります。
姫乃「ふふふ~ん」
果林「あっ、それ姫乃ちゃんのソロ曲!」
姫乃「あたりです!それでは一曲、綾小路姫乃で...」
210: 2021/05/22(土) 16:15:28.36 ID:eRv9HAtv
ふぅ!さっぱりしました!
お風呂上がりといえばこれ!これ!
牛乳です!
エマ「ん~やっぱり牛乳は美味しいねぇ」ごくごく
果林「はぁ~」マッサージチェアもいいわねぇ
姫乃「いい景色ですぅ~」
3人「はぁ~」
「Oh, you're the girl I was next to on the plane?」
姫乃「へ?」
マダム「I was next to you on the plane. Do you remember?」
姫乃「わっ!マダムじゃないですか!!」
エマ「姫乃ちゃん、この人は?」
姫乃「飛行機の中で隣に座ってたマダムです!お久しぶりです!」
果林「へぇ、そんな巡り合わせもあるのね!」
お風呂上がりといえばこれ!これ!
牛乳です!
エマ「ん~やっぱり牛乳は美味しいねぇ」ごくごく
果林「はぁ~」マッサージチェアもいいわねぇ
姫乃「いい景色ですぅ~」
3人「はぁ~」
「Oh, you're the girl I was next to on the plane?」
姫乃「へ?」
マダム「I was next to you on the plane. Do you remember?」
姫乃「わっ!マダムじゃないですか!!」
エマ「姫乃ちゃん、この人は?」
姫乃「飛行機の中で隣に座ってたマダムです!お久しぶりです!」
果林「へぇ、そんな巡り合わせもあるのね!」
211: 2021/05/22(土) 16:26:44.32 ID:eRv9HAtv
マダムは他の例に漏れず、スイスからの観光客でした。
私たちの英語はカタコトなので、エマさんに通訳を頼みます。
マダム「Wie lange bleibst du?」
エマ「いつまで滞在するの~だって」
姫乃「明日で帰ってしまいます。マダムはいつまで滞在するんですか?」
エマ「Sie fliegt morgen zurück nach Japan. Madam, wie lange werden Sie bleiben?」
マダム「Ich werde noch drei Tage hier sein. Morgen werden wir Wale im Meer sehen.」
エマ「後3日いるんだって。明日鯨を見にいくんだって!」
マダムとの楽しい会話は続きます。
っていうかエマさん何気にドイツ語話してない?
マルチリンガルだったんですか?すごい!
姫乃「あ、あの、マダム、写真撮りませんか?」
マダム「Das war's. Ich muss mich ein bisschen herausputzen. Mm-hmm.」
姫乃「ここにおいてと...みんないいですか?」
果林「いつでもいいわ」
姫乃「大体6秒で撮ります。はいチーズ」
パシャリ
私たちの英語はカタコトなので、エマさんに通訳を頼みます。
マダム「Wie lange bleibst du?」
エマ「いつまで滞在するの~だって」
姫乃「明日で帰ってしまいます。マダムはいつまで滞在するんですか?」
エマ「Sie fliegt morgen zurück nach Japan. Madam, wie lange werden Sie bleiben?」
マダム「Ich werde noch drei Tage hier sein. Morgen werden wir Wale im Meer sehen.」
エマ「後3日いるんだって。明日鯨を見にいくんだって!」
マダムとの楽しい会話は続きます。
っていうかエマさん何気にドイツ語話してない?
マルチリンガルだったんですか?すごい!
姫乃「あ、あの、マダム、写真撮りませんか?」
マダム「Das war's. Ich muss mich ein bisschen herausputzen. Mm-hmm.」
姫乃「ここにおいてと...みんないいですか?」
果林「いつでもいいわ」
姫乃「大体6秒で撮ります。はいチーズ」
パシャリ
217: 2021/05/22(土) 20:13:56.69 ID:ksgN0D+O
末吉地区から底土港へ帰ります。
ここから底土港までは、溶岩がそのまま流れ出た地形をしているので、道がくねくねとしています。
何度目かのカーブを曲がった頃、果林さんが空を見ながら、来るわね、と言いました。
姫乃「なにが来るんですか?」
果林「ほら、降ってきてわ。ゆっくり行きましょう」
いまいちよくわからないな、と思ったらいきなり!
ザー!ザー!
雨だ!
雨が降って事、果林さんは経験的にわかっていたんですね。関心していると、車内が沈黙し始めました。みんなこの音に耳を傾けている様です。
雨の音があたりに響きます。
ここから底土港までは、溶岩がそのまま流れ出た地形をしているので、道がくねくねとしています。
何度目かのカーブを曲がった頃、果林さんが空を見ながら、来るわね、と言いました。
姫乃「なにが来るんですか?」
果林「ほら、降ってきてわ。ゆっくり行きましょう」
いまいちよくわからないな、と思ったらいきなり!
ザー!ザー!
雨だ!
雨が降って事、果林さんは経験的にわかっていたんですね。関心していると、車内が沈黙し始めました。みんなこの音に耳を傾けている様です。
雨の音があたりに響きます。
218: 2021/05/22(土) 20:23:02.52 ID:ksgN0D+O
都心で経験するゲリラ豪雨と同じぐらいの水量なので、ちょっとびっくりしちゃったのは秘密です。
そういえば、八丈島は亜熱帯と同じ気候だって聞いたことあります。夕立の様な通り雨が何度も来るとか。
サー、サー
ポツポツ
雨音がだんだん弱くなってきました。
本当に突然降って突然止むという感じですが、島の人にとっては日常茶飯事なのですね...
果林「姫乃ちゃんも明日帰っちゃうのねぇ...」
果林さんがつぶやきます。
エマ「寂しいねぇ...」
エマさんも続きます。
姫乃「私も、寂しいです。もうちょっとスイスに居たいです...」
2日って早いなぁ。スイスだからかなぁ...
いつもだったら、課題こなして、受験勉強をして、時たまごろごろして...
そんな平坦な日常に、ちょっとしたスパイスを、果林さんとエマさんはくれた。
姫乃「寂しいけど...ありがとうございます。このことは、一生忘れません」
果林「うふふ。そう言ってくれると嬉しいわ」
果林「さて、もうすぐ着くわ。準備して」
エマ「はーい!」
姫乃「はい!」
そういえば、八丈島は亜熱帯と同じ気候だって聞いたことあります。夕立の様な通り雨が何度も来るとか。
サー、サー
ポツポツ
雨音がだんだん弱くなってきました。
本当に突然降って突然止むという感じですが、島の人にとっては日常茶飯事なのですね...
果林「姫乃ちゃんも明日帰っちゃうのねぇ...」
果林さんがつぶやきます。
エマ「寂しいねぇ...」
エマさんも続きます。
姫乃「私も、寂しいです。もうちょっとスイスに居たいです...」
2日って早いなぁ。スイスだからかなぁ...
いつもだったら、課題こなして、受験勉強をして、時たまごろごろして...
そんな平坦な日常に、ちょっとしたスパイスを、果林さんとエマさんはくれた。
姫乃「寂しいけど...ありがとうございます。このことは、一生忘れません」
果林「うふふ。そう言ってくれると嬉しいわ」
果林「さて、もうすぐ着くわ。準備して」
エマ「はーい!」
姫乃「はい!」
219: 2021/05/22(土) 20:34:33.42 ID:ksgN0D+O
姫乃「スイス、こっちでいいですか?」
エマ「もうちょっとで出来るから、カセットコンロセットしておいて」
姫乃「はーい」
姫乃「ここに入れればいいんだよね」カチャ
カセットコンロをテーブルにセットします。
夕飯は何なんでしょう?とってもワクワクします!
姫乃「後用意する事ありますか?」
果林「もう大丈夫よ。今ちょうど出来た所。持ってくから座ってて」
姫乃「はーい!」
エマ「今日のご飯は、シイラのつみれ入り鶏鍋!」
果林「この辺り...って言うか青ヶ島の郷土料理だけど、美味しいのよ。召し上がれ♪」
姫乃「わぁ~」パカリ
湯気たつ鍋から明日葉の香りが立ち込めます。
ごぼう、白菜、鶏肉、つみれ、オレンジのにんじんが目に入ります。美味しそう!
果林「それじゃあみんなで」
エマ「いただきます!」
姫乃「いただきます!」
エマ「もうちょっとで出来るから、カセットコンロセットしておいて」
姫乃「はーい」
姫乃「ここに入れればいいんだよね」カチャ
カセットコンロをテーブルにセットします。
夕飯は何なんでしょう?とってもワクワクします!
姫乃「後用意する事ありますか?」
果林「もう大丈夫よ。今ちょうど出来た所。持ってくから座ってて」
姫乃「はーい!」
エマ「今日のご飯は、シイラのつみれ入り鶏鍋!」
果林「この辺り...って言うか青ヶ島の郷土料理だけど、美味しいのよ。召し上がれ♪」
姫乃「わぁ~」パカリ
湯気たつ鍋から明日葉の香りが立ち込めます。
ごぼう、白菜、鶏肉、つみれ、オレンジのにんじんが目に入ります。美味しそう!
果林「それじゃあみんなで」
エマ「いただきます!」
姫乃「いただきます!」
220: 2021/05/22(土) 20:50:53.33 ID:ksgN0D+O
パクっ
姫乃「~!!」
姫乃「美味しいです!」
姫乃「醤油ベースの出汁がちょうどいい塩梅で...野菜にもいい感じに染み込んでいます。しんなりした明日葉と苦味が、甘い鶏の脂と合わさると、これまた美味しくて、美味しくて...」
エマ「鶏肉は手羽元と手羽先を使うのがいいんだって!骨から出汁が出るから!」
果林「野菜たっぷりだから、野菜嫌いの私によく母が作ってくれたのよ」
姫乃「果林さんの家庭の味なんですね!」
姫乃「つみれもさっぱりしてて美味しいです!ちょっぴり柑橘系の香りがします。昨日のレモンですか?」
エマ「あたり!姫乃ちゃんいい味覚センスしてるね!」
姫乃「ありがとうございます」
エマ「果林ちゃん、お酒飲もうよぅ~」すりすり
果林「もうそんなかっ飛ばして...昨日みたいにはならないでよ?」
エマ「無理!」
果林「無理じゃない!自制するの!」トプトプトプ
エマ「ありがとう~ ゴクッ...くぅ!うまい!」
果林「そんな一口で飲んで...」
姫乃「~!!」
姫乃「美味しいです!」
姫乃「醤油ベースの出汁がちょうどいい塩梅で...野菜にもいい感じに染み込んでいます。しんなりした明日葉と苦味が、甘い鶏の脂と合わさると、これまた美味しくて、美味しくて...」
エマ「鶏肉は手羽元と手羽先を使うのがいいんだって!骨から出汁が出るから!」
果林「野菜たっぷりだから、野菜嫌いの私によく母が作ってくれたのよ」
姫乃「果林さんの家庭の味なんですね!」
姫乃「つみれもさっぱりしてて美味しいです!ちょっぴり柑橘系の香りがします。昨日のレモンですか?」
エマ「あたり!姫乃ちゃんいい味覚センスしてるね!」
姫乃「ありがとうございます」
エマ「果林ちゃん、お酒飲もうよぅ~」すりすり
果林「もうそんなかっ飛ばして...昨日みたいにはならないでよ?」
エマ「無理!」
果林「無理じゃない!自制するの!」トプトプトプ
エマ「ありがとう~ ゴクッ...くぅ!うまい!」
果林「そんな一口で飲んで...」
221: 2021/05/22(土) 21:04:32.70 ID:ksgN0D+O
エマさんが水の様にお酒を飲みます。
スイス国民ヤベェ。
果林「水ちゃんと飲むのよ」
エマ「わかってるって」
ポカーンとしてると、果林さんが私に話しかけてきました。
果林「姫乃ちゃんはどうする?今日は飲む?」
姫乃「ちょっとだけ...」
果林「なら、私、姫乃ちゃんに作りたいお酒があるの」
果林「ちょっと冷蔵庫からお酒とってくるから待ってて」
果林さんが立ち上がり、冷蔵庫をごそごそして戻ってきました。
果林「今から作るのは、キールって言う、ワインのカクテル」
果林「カクテルって言っても、シャカシャカしない、ただ混ぜただけだけど...日本食との相性もいいのよ」
果林「白ワインとクレーム・ド・カシスって言うお酒を1:5で割るのよ。普通の作り方はこれで終わり」
果林「でも今日はちょっとアレンジを。果林スペシャルでいきましょう」
果林「ここにミネラルウォーターとガムシロップを半分。少しだけ甘く」
果林「最後にミントを添えたら、キール果林スペシャルの完成。カクテル言葉は『最高のめぐり逢い』よ」
果林「召し上がれ♪」?
姫乃「...っ!」
姫乃「いただきます...」んくっ
スイス国民ヤベェ。
果林「水ちゃんと飲むのよ」
エマ「わかってるって」
ポカーンとしてると、果林さんが私に話しかけてきました。
果林「姫乃ちゃんはどうする?今日は飲む?」
姫乃「ちょっとだけ...」
果林「なら、私、姫乃ちゃんに作りたいお酒があるの」
果林「ちょっと冷蔵庫からお酒とってくるから待ってて」
果林さんが立ち上がり、冷蔵庫をごそごそして戻ってきました。
果林「今から作るのは、キールって言う、ワインのカクテル」
果林「カクテルって言っても、シャカシャカしない、ただ混ぜただけだけど...日本食との相性もいいのよ」
果林「白ワインとクレーム・ド・カシスって言うお酒を1:5で割るのよ。普通の作り方はこれで終わり」
果林「でも今日はちょっとアレンジを。果林スペシャルでいきましょう」
果林「ここにミネラルウォーターとガムシロップを半分。少しだけ甘く」
果林「最後にミントを添えたら、キール果林スペシャルの完成。カクテル言葉は『最高のめぐり逢い』よ」
果林「召し上がれ♪」?
姫乃「...っ!」
姫乃「いただきます...」んくっ
222: 2021/05/22(土) 21:12:27.73 ID:ksgN0D+O
姫乃「美味しい...」
姫乃「アルコールが鼻につかないので、するする飲めちゃいます」
果林「でも隣ののんべぇにはなっちゃダメよ」
エマ「Si può bere... si può bere...」?
姫乃「は、はい」
果林「うちの住人はカクテルの良さがわからないみたいで、せっかく作っても一人でちびちび飲むしかなかったの。披露できて嬉しいわ」
姫乃「私も果林さんからこんな素敵なお酒をいただけて嬉しいです」
果林「惜しいわねぇ...日本にいればもっとたくさんのカクテルが作れるのに」
果林「でも八丈島には八丈島の良さがあるから...」
果林「エマができあがっちゃう前に食べるわよ~」
姫乃「はい!」
姫乃「アルコールが鼻につかないので、するする飲めちゃいます」
果林「でも隣ののんべぇにはなっちゃダメよ」
エマ「Si può bere... si può bere...」?
姫乃「は、はい」
果林「うちの住人はカクテルの良さがわからないみたいで、せっかく作っても一人でちびちび飲むしかなかったの。披露できて嬉しいわ」
姫乃「私も果林さんからこんな素敵なお酒をいただけて嬉しいです」
果林「惜しいわねぇ...日本にいればもっとたくさんのカクテルが作れるのに」
果林「でも八丈島には八丈島の良さがあるから...」
果林「エマができあがっちゃう前に食べるわよ~」
姫乃「はい!」
223: 2021/05/22(土) 21:19:40.19 ID:ksgN0D+O
エマ「乾杯しよぉ~」
果林「もう、何回目の乾杯よ?」
エマ「わかんなーい。でもいいじゃん。乾杯しよぉ~」
果林「仕方ないわねぇ...」
果林「姫乃ちゃん、お水とって」小声
姫乃「は、はいどうぞ」
果林「酔っ払うとお水とお酒の区別つかないみたいだからこうやってお水注いであげるの」トプトプトプ
果林「エマ、乾杯するわよ」
エマ「あーい」
エマ「そうだ、イタリア語で乾杯はCincin!って言うんだよ。スペイン語でもCincin!」
果林「姫乃ちゃん、言わなくていいからね」
姫乃「は、はい...」
エマ「ちなみにイタリア語でクソッタレとかチ◯コってCazzo!って言うの!カァッツオ!もっと平たく言うとカツオ!!」
果林「姫乃ちゃん、相手しちゃダメよ」
姫乃「は、はい...」
果林「はい乾杯~!」
姫乃「か、かんぱーい」
エマ「Cincin!」コチン
果林「もう、何回目の乾杯よ?」
エマ「わかんなーい。でもいいじゃん。乾杯しよぉ~」
果林「仕方ないわねぇ...」
果林「姫乃ちゃん、お水とって」小声
姫乃「は、はいどうぞ」
果林「酔っ払うとお水とお酒の区別つかないみたいだからこうやってお水注いであげるの」トプトプトプ
果林「エマ、乾杯するわよ」
エマ「あーい」
エマ「そうだ、イタリア語で乾杯はCincin!って言うんだよ。スペイン語でもCincin!」
果林「姫乃ちゃん、言わなくていいからね」
姫乃「は、はい...」
エマ「ちなみにイタリア語でクソッタレとかチ◯コってCazzo!って言うの!カァッツオ!もっと平たく言うとカツオ!!」
果林「姫乃ちゃん、相手しちゃダメよ」
姫乃「は、はい...」
果林「はい乾杯~!」
姫乃「か、かんぱーい」
エマ「Cincin!」コチン
227: 2021/05/22(土) 21:44:04.85 ID:ksgN0D+O
果林「さて、今日はここまでね。姫乃ちゃん、今日は片付け手伝ってもらっていい?」
姫乃「もちろん!なんでもやります!」
果林「じゃあ自分のお茶碗洗ってもらえる?」
姫乃「はい、それぐらいなら...」バシャバシャ
エマ「Un mare di alcol. Hachijojima di sake. Annegare annegare annegare. Beve alcol come una balena♪」
果林「うわっ、急に歌い出した」
果林「エマ、今日はお開きよ~聞いてるのエマ?」
エマ「Preghiera Lavoro Bere. Il sangue di Cristo ha il sapore dell'alcol♪」
果林「仕方ないわねぇ...」
果林「エマお姉ちゃーん、Sorella Emma.」
エマ「はっ!?」
エマ「果林ちゃん、私飲みすぎてた?」
果林「ええ、もうお開きよ。早く片付けて」
エマ「ごめんね、ごめんね。果林ちゃんお水貰える?」
果林「はいどうぞ。エマお姉ちゃん」
姫乃「もちろん!なんでもやります!」
果林「じゃあ自分のお茶碗洗ってもらえる?」
姫乃「はい、それぐらいなら...」バシャバシャ
エマ「Un mare di alcol. Hachijojima di sake. Annegare annegare annegare. Beve alcol come una balena♪」
果林「うわっ、急に歌い出した」
果林「エマ、今日はお開きよ~聞いてるのエマ?」
エマ「Preghiera Lavoro Bere. Il sangue di Cristo ha il sapore dell'alcol♪」
果林「仕方ないわねぇ...」
果林「エマお姉ちゃーん、Sorella Emma.」
エマ「はっ!?」
エマ「果林ちゃん、私飲みすぎてた?」
果林「ええ、もうお開きよ。早く片付けて」
エマ「ごめんね、ごめんね。果林ちゃんお水貰える?」
果林「はいどうぞ。エマお姉ちゃん」
239: 2021/05/22(土) 22:35:04.78 ID:ksgN0D+O
エマが酔っ払っていた際に言ったセリフ
>>227
5行目
アルコールの海、日本酒の八丈島。溺れる。溺れる。溺れる。クジラのようにお酒を飲む
8行目
祈り働く お酒を飲む キリストの血はワインの味
>>227
5行目
アルコールの海、日本酒の八丈島。溺れる。溺れる。溺れる。クジラのようにお酒を飲む
8行目
祈り働く お酒を飲む キリストの血はワインの味
228: 2021/05/22(土) 21:53:39.60 ID:ksgN0D+O
エマ「姫乃ちゃんごめんね~」
姫乃「い、いえ...ってスイス!?」
果林「どんなに酔っててもエマお姉ちゃんって言えばすぐに元に戻るのよね。ある意味すごいわ」
果林「酒に酔って暴れたりはしないから、これは最後の手段だけど...」
エマ「えへへ~お姉ちゃんだもん。しっかりしないと」かちゃかちゃ
姫乃「その、スイスは8人兄弟の長女って言ってましたよね」
姫乃「寂しくないんですか?」
エマ「ん~、そうだなぁ...あんまり寂しくはないかなぁ...」
エマ「クヨクヨしちゃうのって、苦手で。誰かが応援してくれてるのに、あんまり弱音は言ってられないから」
エマ「でも果林ちゃんには甘えん坊だねって言われちゃうけど...」
姫乃「芯の強い人ですね。ちょっと見直しました」
エマ「それはどう言う?」
フラッシュバックするエマ「Cincin~」
姫乃(言わないでおこう...)
姫乃「い、いえ...ってスイス!?」
果林「どんなに酔っててもエマお姉ちゃんって言えばすぐに元に戻るのよね。ある意味すごいわ」
果林「酒に酔って暴れたりはしないから、これは最後の手段だけど...」
エマ「えへへ~お姉ちゃんだもん。しっかりしないと」かちゃかちゃ
姫乃「その、スイスは8人兄弟の長女って言ってましたよね」
姫乃「寂しくないんですか?」
エマ「ん~、そうだなぁ...あんまり寂しくはないかなぁ...」
エマ「クヨクヨしちゃうのって、苦手で。誰かが応援してくれてるのに、あんまり弱音は言ってられないから」
エマ「でも果林ちゃんには甘えん坊だねって言われちゃうけど...」
姫乃「芯の強い人ですね。ちょっと見直しました」
エマ「それはどう言う?」
フラッシュバックするエマ「Cincin~」
姫乃(言わないでおこう...)
229: 2021/05/22(土) 22:00:27.09 ID:ksgN0D+O
ベッドにモゾモゾと入ります。
深く息を吸い込みました。
酔いの微睡が、今頃になってやってきました。
心地よい気分の中、今日の1日を振り返ります...
牛がスイスでスイスが牛で...
灯台もスイスでスイスが八丈島で...
写真の様に切り取られた場面がいくつか、鮮明に浮かんできます。
同時に八丈富士を登ってる時の二人が頭に思い浮かんできました。
明日は筋肉痛だ...絶対そうだ...
明日は帰る日。少し寂しい...ウトウト
姫乃「....ZZZ」
おやすみなさい。
深く息を吸い込みました。
酔いの微睡が、今頃になってやってきました。
心地よい気分の中、今日の1日を振り返ります...
牛がスイスでスイスが牛で...
灯台もスイスでスイスが八丈島で...
写真の様に切り取られた場面がいくつか、鮮明に浮かんできます。
同時に八丈富士を登ってる時の二人が頭に思い浮かんできました。
明日は筋肉痛だ...絶対そうだ...
明日は帰る日。少し寂しい...ウトウト
姫乃「....ZZZ」
おやすみなさい。
230: 2021/05/22(土) 22:08:18.03 ID:ksgN0D+O
~三日目~
昨日と同じように、まずは鏡を見ます。
鏡に映る私の表情は、ちょっと憂鬱そうでした。
いつもの様に、顔と歯を磨いて化粧水をつけて。
今日も完璧。笑顔になって。
ほら、飛行機の時間と搭乗口をチェックして。
忘れ物はない?一旦詰めて置かなきゃ。
果林「姫乃ちゃん、準備大丈夫~?」コンコン
姫乃「あっ、大丈夫です~」
果林「入るわね」ガチャっ
姫乃「あはは、今日帰る日だって意識すると、どうも手が進まなくて」
果林「そんなの誰でもそうよ。朝ごはん出来てるからきてね」
姫乃「はーい」
昨日と同じように、まずは鏡を見ます。
鏡に映る私の表情は、ちょっと憂鬱そうでした。
いつもの様に、顔と歯を磨いて化粧水をつけて。
今日も完璧。笑顔になって。
ほら、飛行機の時間と搭乗口をチェックして。
忘れ物はない?一旦詰めて置かなきゃ。
果林「姫乃ちゃん、準備大丈夫~?」コンコン
姫乃「あっ、大丈夫です~」
果林「入るわね」ガチャっ
姫乃「あはは、今日帰る日だって意識すると、どうも手が進まなくて」
果林「そんなの誰でもそうよ。朝ごはん出来てるからきてね」
姫乃「はーい」
231: 2021/05/22(土) 22:13:11.18 ID:ksgN0D+O
三日目の朝食はエマさんが作ってくれています。
エマ「じゃがいものガレットだよ。召し上がれ♪」
姫乃「いただきます」
姫乃「ぱくっ、もぐもぐ」
エマ「どう?美味しい?」
姫乃「はい...うるっ」ツゥー
姫乃「あれっ?涙が...」
果林「姫乃ちゃん、泣きたい時は泣いてもいいのよ」
エマ「私も胸貸すよ」
姫乃「う、うわぁ~ん!」
姫乃「三日間、楽しかったですぅ!ほんとは帰りたくないけど、帰りたくないけど!」
果林「ここを、八丈島を第二の故郷だと思えばいいわ」
エマ「いつか必ず帰ってきてね」
姫乃「うぅ...絶対、絶対帰ってきますから!!」
エマ「じゃがいものガレットだよ。召し上がれ♪」
姫乃「いただきます」
姫乃「ぱくっ、もぐもぐ」
エマ「どう?美味しい?」
姫乃「はい...うるっ」ツゥー
姫乃「あれっ?涙が...」
果林「姫乃ちゃん、泣きたい時は泣いてもいいのよ」
エマ「私も胸貸すよ」
姫乃「う、うわぁ~ん!」
姫乃「三日間、楽しかったですぅ!ほんとは帰りたくないけど、帰りたくないけど!」
果林「ここを、八丈島を第二の故郷だと思えばいいわ」
エマ「いつか必ず帰ってきてね」
姫乃「うぅ...絶対、絶対帰ってきますから!!」
233: 2021/05/22(土) 22:21:26.07 ID:ksgN0D+O
フライトの時間は行きと同じ11時。
少し余裕を持った時間に到着して、空港でおしゃべりとお土産選びでぶらぶらします。
アナウンス「まもなく、ANA航空 東京羽田空港行き、ゲートが開きます」
エマ「行っちゃうんだね」
果林「帰るまでが旅行よ。姫乃ちゃん、お元気で」
姫乃「果林さん、エマさん、ありがとうございます。こんな体験、生涯で2度とない様な体験をさせて戴きありがとうございます」
果林「2度とって、そんな事ないわ。またいらっしゃい」
エマ「これ以上の体験をさせてあげるんだから!」
エマ「そうだ!今度はスイスにみんなで行こう!ね!」
姫乃「はい!」
エマ「それじゃあさようなら」
エマ「姫乃ちゃん、こっち来て」
姫乃「?」ギュッ
エマ「ぎゅーっとして、ほっぺに2回キス」チュッチュ
エマ「スイス式の挨拶だよ」
果林「私からも」 ギュッ チュッチュ
姫乃「じゃ、じゃあ私からも」
ギュッ チュッチュ
ギュッ チュッチュ
エマ果林「じゃあねー」?フリフリ
姫乃「ありがとうございました~」?フリフリ
少し余裕を持った時間に到着して、空港でおしゃべりとお土産選びでぶらぶらします。
アナウンス「まもなく、ANA航空 東京羽田空港行き、ゲートが開きます」
エマ「行っちゃうんだね」
果林「帰るまでが旅行よ。姫乃ちゃん、お元気で」
姫乃「果林さん、エマさん、ありがとうございます。こんな体験、生涯で2度とない様な体験をさせて戴きありがとうございます」
果林「2度とって、そんな事ないわ。またいらっしゃい」
エマ「これ以上の体験をさせてあげるんだから!」
エマ「そうだ!今度はスイスにみんなで行こう!ね!」
姫乃「はい!」
エマ「それじゃあさようなら」
エマ「姫乃ちゃん、こっち来て」
姫乃「?」ギュッ
エマ「ぎゅーっとして、ほっぺに2回キス」チュッチュ
エマ「スイス式の挨拶だよ」
果林「私からも」 ギュッ チュッチュ
姫乃「じゃ、じゃあ私からも」
ギュッ チュッチュ
ギュッ チュッチュ
エマ果林「じゃあねー」?フリフリ
姫乃「ありがとうございました~」?フリフリ
234: 2021/05/22(土) 22:26:20.29 ID:ksgN0D+O
行きはヨイヨイ、帰りは怖い。
そんな民謡がありますが、海外旅行はその逆。帰りは逆なのです。
思い出を整理する間もなく、気がついたら羽田にいて、入国審査を終えていました。
姫乃母「姫乃~」
姫乃「あっ、お母さん!」
姫乃母「はじめての海外旅行はどうだった?」
そう言われてはじめてスマホを出して、写真を見返します。
姫乃「...!」
思い出が溢れてきて、どこから説明すればいいのか分かりません。
姫乃母「言いたい事、いっぱいあるよね。少しずつでいいから教えてね」
姫乃「うん...」
姫乃「とってもね、とってもね、楽しかったよ」
姫乃「お母さん、あのね、私ね...」
おしまい
そんな民謡がありますが、海外旅行はその逆。帰りは逆なのです。
思い出を整理する間もなく、気がついたら羽田にいて、入国審査を終えていました。
姫乃母「姫乃~」
姫乃「あっ、お母さん!」
姫乃母「はじめての海外旅行はどうだった?」
そう言われてはじめてスマホを出して、写真を見返します。
姫乃「...!」
思い出が溢れてきて、どこから説明すればいいのか分かりません。
姫乃母「言いたい事、いっぱいあるよね。少しずつでいいから教えてね」
姫乃「うん...」
姫乃「とってもね、とってもね、楽しかったよ」
姫乃「お母さん、あのね、私ね...」
おしまい
236: 2021/05/22(土) 22:32:52.02 ID:XyO04f4j
乙!良いにほスイ八だった…
237: 2021/05/22(土) 22:34:18.39 ID:0C3p5stZ
乙!旅行に行きたくなるSSだった
238: 2021/05/22(土) 22:34:34.94 ID:VxE1Maoa
乙
にほスイ八もついにここまで…
にほスイ八もついにここまで…
240: 2021/05/22(土) 22:37:46.20 ID:ILwb+s2L
狂ったお題と設定でこんないいSS出来るのかよw
243: 2021/05/22(土) 23:27:25.99 ID:IH17vXwE
最高でした
また書いてくれ
また書いてくれ
245: 2021/05/22(土) 23:40:23.30 ID:mbXybVDJ
謎の安価からの名作
247: 2021/05/22(土) 23:44:14.85 ID:s8rb4ROa
まさかこんな素晴らしいの読めると思わなかった
乙でした
乙でした
248: 2021/05/23(日) 00:03:12.37 ID:Kpsvsywi
乙
なんつー知識量だ
何者でちゅか
なんつー知識量だ
何者でちゅか
249: 2021/05/23(日) 00:09:31.33 ID:vpucDQ+q
りぼんちゃんみたいな口調やめろ
214: 2021/05/22(土) 17:38:55.15 ID:Gw3elyXK
こんなに終わって欲しくないSSは久々だ…
216: 2021/05/22(土) 18:58:01.02 ID:pUXVI5Vk
>>214
旅行の後半のみたいな寂しさあるわ
旅行の後半のみたいな寂しさあるわ
242: 2021/05/22(土) 23:06:06.55 ID:bwrNrLIu
胸がいっぱいになった…日本万歳
引用元: https://nozomi.2ch.sc/test/read.cgi/lovelive/1621437191/