【SS】希「エリチが好きなお菓子の名前忘れてしもて」　にこ「え？」

希「どうしても思い出せないらしいんよ」

にこ「どういうことよそれー」

希「ここまでは出かかってるみたいなんやけどなー」

にこ「しょーがないわねー。それなら私が一緒に絵里の好きなお菓子の名前考えてあげるから、どういうお菓子なのか教えなさいよ」

希「エリチが言うにはな、和菓子らしいねん」

にこ「ほうほう」

希「で、表面に『ほ』って書いてあるみたいなんやけど」

にこ「んー」

にこ「ほむまんじゃない」

にこ「その特徴は完全に穂むら名物穂むらまんじゅう。略してほむまんでしょ」

希「でも分からへんねんな」

にこ「何が分からないのよ」

希「エリチが言うには、食べ始めたらやめられなくて止まらないらしいんよ」

にこ「んー」

にこ「ならほむまんではないわねー」

にこ「ほむまんはおまんじゅうだからね。かっぱえびせん感覚でパクパクいけるものではないからね」

希「そうやんなー」

にこ「もうちょっと教えてくれる？」

希「エリチが言うには穂乃果ちゃんの家に行くと必ず出てくるらしいんよ」

にこ「ほむまんでしょ」

にこ「穂乃果の家行くと毎回出てくるでしょあれ。実家のおばあちゃんが会うたびいつもくれるヤクルトくらいの安定感あるでしょ」

にこ「絵里の好きなお菓子はほむまんで間違いないわね」

希「でも分からへんねんなぁ」

にこ「何が分からないのよ」

希「エリチが言うには遊園地で売られててもおかしくないらしいんよ」

にこ「んー、ならほむまんではないわねー」

にこ「チュロスの横でおまんじゅう売られてても誰も手に取らないもんね。夢の国と現実世界との境目が生まれてるみたいになるからね」

にこ「もうちょっと教えてくれる？」

希「エリチが言うにはお供え物にぴったりらしいんよ」

にこ「ほむまんでしょ」

にこ「お地蔵さんの前に置いてあっても違和感ないお菓子No.1でしょほむまんは。だっておまんじゅうだもの」

希「でも分からへんねんなぁ」

にこ「何が分からないのよ」

希「エリチが言うにはバレンタインの時に渡したら喜ばれるらしいねん」

にこ「ならほむまんじゃないじゃないの」

にこ「あま〜いチョコレート期待してる時におまんじゅう渡されても変なリアクションなるでしょ。バレンタインの日におまんじゅうの口になってる人なんて誰もいないからね？」

にこ「他に何か言ってなかった？」

希「エリチが言うには海未ちゃんの大好物らしいんよ」

にこ「ほむまんでしょ！」

にこ「それはもうほむまんで決まりでしょ。海未の大好物と言ったらほむまん。食べる時目ぇキラッキラさせてるもんね。プロフィールにも書いてるあるし」

希「でも分からへんねんなぁ」

にこ「これ以上何が分からないのよ」

希「エリチが言うには食べるとおばあさまを思い出すらしいんよ」

にこ「じゃあほむまんじゃないじゃないの！」

にこ「ほむまんにロシア感は一切ないのよ。おばあちゃん要素はあってもロシア要素はかけらも感じられないのよ。ほむまんでは絵里と絵里のおばあちゃんはジョイント出来ないのよ」

にこ「もー、絵里他に何か言ってなかった？」

希「穂乃果ちゃんの割烹着姿も思い出すらしい」

にこ「ほむまんでしょ！」

にこ「ほむまんと穂乃果の割烹着姿はワンセットなのよ。穂乃果が割烹着着て『いらっしゃいませぃ！』って言ってる姿が浮かんでくるのよ。しかもやたら似合ってて可愛いのよこれが。さすが和菓子屋の娘ねって感動しちゃうのよ」

希「でも分からへんねんなぁ」

にこ「分からないことないでしょ。絵里の好きなお菓子はほむまん。これで決まり！」

希「でもエリチが言うにはな」

希「ほむまんではないらしいんよ」

にこ「じゃあほむまんやないんやないかい！！」

にこ「絵里がほむまんじゃないって言ってるんだったらほむまんじゃないでしょ！」

希「そやんなぁ」

にこ「私が穂乃果の割烹着姿について語ってる時どう思ってた？」

希「申し訳ないなって」

にこ「それなら他に何か言ってなかった？」

希「あー、ことりちゃんが言うには」

にこ「ことりが？」

希「チーズケーキじゃないかって」

にこ「いや絶対違うでしょ」






にこ・希「どうも、ありがとうございましたー」

おもろいやんけ

無限に作れそうだよなこのコント