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車窓から見える景色は田舎。ここは本当に東京なんだろうか。スマホの画面を見ると、電波は圏外をいったりきたりしている。ローカル線の電車に揺られつつ、そんなことを思った。
時刻は夕食時くらい。夏に近づいているため日は徐々に長くなっている。変な時間に、変な場所に待ち合わせを指定したものだ。
昨晩の電話を思い出す。あれは、私が仕事でくたくたになって疲れていた時のこと。
しずく『──こんばんは。かすみさん』
しずく『──うん。今、みんなと別れたところ。久々にみんなと会ったけど、全然変わってなかったよ』
しずく『──大事な話をしたんだ。うん、すごく大事な。かすみさんにも伝えるから安心して』
しずく『──次はかすみさんも絶対来てよね。みんな会いたがってたし』
しずく『──あ、そうそう、用事があったんだった』
しずく『──明日、十八時過ぎくらいに■■駅にまで来て欲しいの』
しずく『──ごめんね。今は何も言えない。でも、来て欲しいの。絶対』
しずく『──ありがとう。やっぱり、かすみさんも変わらず優しいままだね』
しずく『──うん。うん。じゃあ、また明日ね』
突然の電話だった。昨晩は久々の同好会の集まりを蹴り、仕事の繁忙期に決着を着けた日だった。
その集まりが終わった後、しず子から連絡が来たのだ。電話の内容自体は訝しいものだったが、全てを了承した。
2023年6月11日 19:10
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