侑｢しずくちゃんASMRとかやってみたらどう？｣しずく｢え？(やらしい声)｣【SS】

しずく｢ASMRってなんですか？(やらしい声)｣

侑｢んっとねー、YouTubeでたまに囁き動画とかあがってるの見たことない？｣

しずく｢あー……そういえばそんなのありますね(やらしい声)｣

侑｢あれ、しずくちゃんやってみたら？｣

しずく｢えっ？でもあれってちょっといやらしくないですか？(やらしい声)｣

侑｢だからこそだよ！｣

しずく｢えっ、えっ？(やらしい声)｣

侑｢しずくちゃんこの前、『自分の声がいやらしいって言われたからなんとかしたい』って言ってたよね！｣

しずく｢はい(やらしい声)｣

しずく｢演劇部で指摘されました……演技の幅が広がらないから、もっといやらしくない声にしろと(やらしい声)｣

侑｢ひどい話だよねぇ。いやらしい声だなんて｣

しずく｢はい(やらしい声)｣

しずく｢普通に話してるだけなのに……私の声ってそんなにいやらしいんでしょうか？(やらしい声)｣

侑｢うん｣

しずく｢ええっ！？(やらしい声)｣

侑｢欲望に直接訴えかけてくるような、ねっとりした声してる。その癖清楚を気取ったテイストもあるから、背徳的な〇靡さも感じさせる。声聞くだけでまるでねちっこい昼ドラを1時間観せられた気分｣

しずく｢何言ってんですか……！？(やらしい声)｣

侑｢で！話戻すけど！｣

侑｢ASMRをやってみないかい！？｣

侑｢コヒュ～、コヒュ～(過呼吸)｣

しずく｢……！？(やらしい声)｣

しずく｢え、あの(やらしい声)｣

しずく｢でも、その……ASMRっていうのは、いやらしい動画で……(やらしい声)｣

侑｢……ふぅ。うん｣

しずく｢だから、私の……い、いやらしい声を解決するには、全く適していないんじゃないかな……と(やらしい声)｣

侑｢分かってないなぁ。……あ、ちょっとそこの璃奈ちゃん！つかぬ事を聞くけど、マイナスの数字にマイナスを掛けたらどうなる！？｣

璃奈｢プラスになる｣

侑｢ほら！同じこと！やらしい声にやらしいことを掛けたやらしくなくなるじゃん！｣

しずく｢お、おぉ……彼方ちゃんやらしい声｣

侑｢これやるしかないよ！璃奈ちゃんのお墨付きだよ！｣

しずく｢分かりました！私、とびきりやらしいASMR動画作ってみます！｣

侑｢コヒュ～！コヒュ～！w(過呼吸)｣

～録音室～

侑｢わあ！ここ本当に使わせてもらって良いの？｣

璃奈｢いい。何か動画を撮るんだよね。｣

侑｢そうそう！ウチの同好会の宣伝動画！｣

しずく｢え、えぇ～？///本当にやるんですか……？(やらしい声)｣

侑｢ほらほら！もうここまで来ちゃったんだからさ！撮ろうよ！ｸｷｷｷｷ…………w｣

しずく｢なんか変な笑いしてません……？(やらしい声)｣

侑｢ン゛ッ！！んっ゛……ふぅ。よし！それでは！さっそく収録に入ります！｣

しずく｢え～？(やらしい声)｣

侑｢まずは自己紹介囁き動画から！｣

…………

…………


しずく｢え、えーっと……こんにちは～。桜坂しずくでーす(やらしい声)｣ﾎﾞｿﾎﾞｿ

しずく｢えっと、私は虹ヶ咲の1年生で、スクールアイドルをやっているんですが～(やらしい声)｣ﾎﾞｿﾎﾞｿ

侑｢……ぁいカットォ！！！！！！｣

しずく｢！(やらしい声)｣ﾋﾞｸｯ

侑｢ダメダメダメダメダメ｣

しずく｢え～……(やらしい声)｣

侑｢もっと媚びた声出すんだよ！語尾に♡を付ける！視聴者のこと好きで好きでたまんないってトーンで話すんだよ！目の前にいたらもう抱きついちゃいますぅ♡ってくらい媚びた声出せ！演劇部だろ！｣

しずく｢はあ……媚びた声……(やらしい声)｣

しずく｢確かに、演技の幅が広がるかも知れないですね。やってみます(やらしい声)｣

璃奈(なにやってるんだろ、この人たち)

…………

…………


しずく｢……はぁい♡こんにちは♡私の名前は桜坂しずくですよぉ♡♡(やらしい声)｣ﾎﾞｿﾎﾞｿ

しずく｢私、スクールアイドル毎日頑張ってまぁす♡えっと～♡あと演劇部の活動もしていてえ♡♡(やらしい声)｣ﾎﾞｿﾎﾞｿ

しずく｢大変なこともありますけどぉ、あなたの理想のヒロインになるために♡ふふっ、ちょっと恥ずかしい……♡頑張ってるからね♡♡(やらしい声)｣ﾎﾞｿﾎﾞｿ

しずく｢やんっ♡もしかして視聴者の方ぁ……♡興奮してません？？♡自己紹介してるだけなのにぃ……♡♡(やらしい声)｣ﾎﾞｿﾎﾞｿ


侑｢コヒュ～コヒュ～(過呼吸)｣

～収録後～

しずく｢ふぅ、こんなところでしょうか(やらしい声)｣

しずく｢……どうでしたか？私、やらしくなくなってました？(やらしい声)｣

侑｢うん！ﾌﾋｮｯ、全然やらしくなんて｣

璃奈｢やらしかった｣

しずく｢ええっ！？(やらしい声)｣ｶﾞﾋﾞｰﾝ

璃奈｢なんでただの自己紹介をあんなセンシティブな喋り方するのか分からなかった｣

しずく｢そんな……(やらしい声)｣

璃奈｢でも勘違いしないで、いいやらしさだったから｣

しずく｢マイナス同士を掛け算したらプラスになるっていうのはなんだったんですか……(やらしい声)｣

侑｢～♪｣ﾋﾟｭｰﾋﾟｭｰ

璃奈｢あれはやらしさの足し算｣

しずく｢うぅ……さては侑先輩、私の恥ずかしい姿を撮るために口車に乗せましたね？(やらしい声)｣

侑｢しずくちゃん｣

しずくちゃん｢はい(やらしい声)｣

侑｢どうしても私は、しずくちゃんのASMRが聴きたかったんだ｣

しずくちゃん｢はい(やらしい声)｣

侑｢しずくちゃんは……とってもとってもやらしい声してるから｣

しずく｢してません。そこまでやらしい声はしてません(やらしい声)｣

侑｢今撮った動画ね……？毎晩聴くから｣

しずく｢……(やらしい声)｣

侑｢ありがとう。本当に……ありがとう。もうデータはとったから。私の目的は達成されたの｣

しずく｢……！(やらしい声)｣ﾊﾞﾁﾝ

侑｢痛っ！ぶったぁ！｣

しずく｢……(やらしい声)｣ｷｯ ｽﾀｽﾀｽﾀ

璃奈｢だ、大丈夫？｣

侑｢やっぱ……しずくちゃんは……ああいう怒った姿が似合うなあ……///｣ﾋﾘﾋﾘ

璃奈(うわっ)

～その日の夜～

しずく(わあ、結局同好会のアカウントから今日の動画あがってるし……(やらしい声))

しずく(……！？(やらしい声))


再生数:21万 高評価:4万 低評価:11


しずく(こ、これって……！凄い再生数とかなんじゃ……(やらしい声))


【コメント欄】
工ッッッッッッッッ
声が卑猥すぎる……
しずくさん何してるんですか！？まずいですよ！
抜いた
断言する、この娘は確実にドスケベ
んまーっ！！
ドチャシコ


しずく(……(やらしい声))

しずく(……(やらしい声))ｿﾞｸｿﾞｸｯ

～数日後～

璃奈｢侑さん侑さん｣

侑｢ん？｣

璃奈｢ちょっと見て欲しいものがあるんだけど……これ｣

侑｢YouTubeのチャンネル……？ウチのではないね。誰の？｣

璃奈｢再生してみて｣

侑｢？｣ﾎﾟﾁｯ


謎の女『はぁ～い♡それじゃあ……♡今日は皆のご要望にお答えして、耳かき配信しちゃいま～す(やらしい声)』ﾋｿﾋｿ

謎の女『あ、スパチャありがと♡じゃあ今日は～♡とびっっ……きり皆のお耳ほじほじ♡しちゃいますねえ♡♡(やらしい声)』ﾋｿﾋｿ

謎の女『ひょっとしたら耳舐めもしちゃうかも……♡♡(やらしい声)』ﾋｿﾋｿ


璃奈｢これって……｣

璃奈｢……侑さん？｣

侑｢ヒッ！wヒヒ！wヒョヒョヒョヒョwアヒョw……ん、なに？｣

璃奈｢いや、これ｣

侑｢うん｣

侑｢顔は隠してるけど、間違いなくやらしい声のアイツだね｣

璃奈｢そうだと思う｣

璃奈｢びっくりした｣

侑｢これは本人に話を聞いてみないといけないね。あまりにもセンシティブすぎる。よくないよ、こういうのは。フヒッ｣

侑｢……ん？ところで璃奈ちゃんはどうしてこの動画を？｣

璃奈｢せつ菜さんが教えてくれたの｣

璃奈｢この前同好会からあの動画あげた時『しずくさん何してるんですか！？まずいですよ！璃奈さん何か知りませんか！？ここ璃奈さんの家の収録室ですよね！？』って聞かれて｣

侑｢あー｣

璃奈｢侑さんが唆してあの動画撮ったって説明したら、『なるほど！ASMRですか！ちょっと色々観てみます！』って言ってて｣

璃奈｢それ以来ハマったみたい｣

侑(ハマりそうな人だもん……)

璃奈｢で、これを見つけたって言って、教えてくれたの｣

璃奈｢私、しずくちゃんが声以外もやらしくなっていくの、悲しい【璃奈ボードしょんぼり】｣

侑｢そうだよね。こんなのってよくないよ｣

侑｢私この後しずくちゃんに話聞いてみるから。まあ、任せといてよ｣

璃奈｢侑さん……｣

侑｢じゃ、今日はちょっと早く帰るから。同好会の皆にもそう伝えといて｣

璃奈｢……あ、え。今日は帰っちゃうの？｣

侑｢うん。ちょっと家に帰ってなんか映画？とか？観なきゃいけない予定？とか？を思い出したから｣

侑｢明日……。明日話すからね。しずくちゃんと｣

璃奈｢あ、うん。それじゃあ｣

侑｢……｣ｽﾀｽﾀｽﾀ

侑(しばらくは泳がせよう)

～数日後～


しずく『はぁ～い♡♡今日はぁ……私のお友達も呼んで……♡2人でASMR配信しちゃいまあ～す♡♡(やらしい声)』ﾋｿﾋｿ

かすみ『よろしくで～す♡みんなのあいどるかすみんだよお♡しず子に負けないくらい皆を癒しちゃうから、とびっきりかわいいかすみんをみていってくださいね♡(やらしい声)』


璃奈(……)

璃奈(なにこれ……)

璃奈｢侑さん侑さん｣ﾁｮｲﾁｮｲ

侑｢ん？なに？｣

璃奈｢これ｣

侑｢あー｣

璃奈｢いやあーじゃなくて｣

璃奈｢乗せられやすい私のおバカな同級生が、乗せられてる｣

侑｢ウヒヒヒヒヒ……｣

璃奈｢ウヒヒヒヒヒじゃなくて｣

璃奈｢やらしい声が伝染してる｣

～また数日後～


しずく『こーんにちはー……♡(やらしい声)』ﾋｿﾋｿ

かすみ『今日はですね～♡このチャンネルに新しい仲間が加わりました～♡(やらしい声)』ﾋｿﾋｿ

彼方『やっほ～♡彼方ちゃんだよぉ～(やらしい)』

しずく『お、おぉ……彼方ちゃんやらしい声(やらしい声)』

かすみ『あ、スパチャありがとうございま～す♡(やらしい声)』

彼方『わ～い♡これでバイトやめれるぞぉ～♡(やらしい声)』

しずく『もー彼方さんったら♡(やらしい声)』

彼方『じゃあ今日はあ～♡彼方お姉ちゃんと一緒にすやぴ配信しちゃおっか～♡彼方ちゃんがぎゅーっ♡ってしてあげるからね～♡♡(やらしい声)』

しずく『じゃあ私たちは横で寝かし付けてあげますっ♡(やらしい声)｣

かすみ『よしよししますからね♡(やらしい声)』


璃奈｢侑さん！侑さん！(ガチギレ)｣

侑｢わっ！璃奈ちゃんの表情に感情が表れている！？｣

璃奈｢そういうのいいから！｣

侑｢いいんだ……｣

璃奈｢これ、どういうこと？｣

侑｢わっ、ついに彼方さんまで……｣

璃奈｢ついに……？｣

璃奈｢……QU4RTZが｣

璃奈｢QU4RTZがやらしい声だらけになってるんだけど！｣

侑｢だってやらしいもん。みんな｣

璃奈｢彼方さんに関しては二重の意味でやらしくなってるよ！金銭欲丸出しだよ！｣

侑｢かつてない感情表出……璃奈ちゃん、確実に成長してるよ｣

璃奈｢……！｣ﾊﾞﾁﾝ

侑｢痛っ！ぶったぁ！｣

璃奈｢でもそれが？｣

侑｢いいっ……///｣ﾋﾘﾋﾘ

璃奈｢へんたい｣

侑｢ううっ、ひどい｣

璃奈｢もう知らないから｣ﾌﾟｲｯ ｽﾀｽﾀｽﾀ

侑｢待って！璃奈ちゃん！｣

璃奈｢……｣ﾋﾟﾀｯ

侑｢本当は璃奈ちゃんも加わりたいんじゃないかなあ！｣

璃奈｢そんなわけ……｣

侑｢だって動画、なんだかんだ毎回チェックしてるじゃん！｣

璃奈｢｣ｷﾞｸｯ

侑｢璃奈ちゃん我慢してんじゃないかなあ！本当は素直になりたいんじゃないかなあ！｣ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

璃奈｢……｣

侑｢QU4RTZの4って……やら『し』いの『4』なんじゃないかなあ！｣ﾎﾞﾛﾎﾞﾛ

璃奈｢……｣

璃奈｢じゃあ｣ｽﾀｽﾀｽﾀ

侑｢うっ……ううっ……｣ｸﾞｽｯｸﾞｽｯ

侑｢ビンタ痛いよぉ……痛いのに気持ちいいよお……｣ｸﾞｽｯｸﾞｽｯ

～更に数日後～


しずく『こんにちは～♡わっ♡もう皆待ちきれないって感じですね♡♡(やらしい声)』ﾋｿﾋｿ

かすみ『かわいいかすみんのこと、待ちきれませんでしたぁ？♡今日もいーっぱい、癒してあげますからね♡♡(やらしい声)』

彼方『スパチャありがと～♡これで今日も遥ちゃんに美味しいもの食べさせてあげられるよ～♡(やらしい声)』

しずく『そ・し・て♡今日はぁ♡新しいメンバーも加わるんですよお♡(やらしい声)』

かすみ『ほら♡恥ずかしがってないで何か喋ってください(やらしい声)』

『え、えっと……』

『 ……』

『……よろしく♡(やらしい声)』


侑｢カヒュ～！カヒュ～！(過呼吸)｣

せつ菜｢うおおおおおおお！！！｣

せつ菜がゲストに来たら鼓膜破れそう

1年生全滅で草

乙！やらしかったよ。

これはあなたちゃんですね…

エマさんのやらしい声聞かないと寝れない

ニジガクの一年生ってやらしいなぁ…

過呼吸がキモくて草

この侑はあなたちゃんの血統

面白かった乙