【SS】梨子「最近、曜ちゃんが私を女の子として見てくれません」曜「……」【ラブライブ!サンシャイン!!】

SS


1: (SIM) 2021/09/01(水) 16:46:49.65 ID:y0YXtG1g
梨子(最近、曜ちゃんが私に対してどうも冷たい)

梨子「あ、曜ちゃん。今日はお昼一緒に……」

曜「ごめん梨子ちゃん!私ちょっと用事あるから!」

テテッ!

梨子「……」

梨子(最近の曜ちゃんはいつも私より何かを優先してる。私よりも大切なものがあるってこと?)

梨子「……」ジトーッ

梨子(……なんかやだ。私じゃない一番が曜ちゃんの心の中にあるのって、言葉に出来ないけどすっごくモヤモヤする)

梨子(あれだけ梨子ちゃん梨子ちゃん!って勝手に懐いてきたくせに、飽きたらすぐにポイなんて………なんかムカつく。釣り上げられた側の気持ちもちゃんと考えなさいよ、ばか)

梨子「むぅ……」

梨子(やだやだ、そんなの絶対にいや。浮気だなんて許さないから。心変わりだなんて考えたくもないもん)

梨子(絶対に、絶対に曜ちゃんの気持ちを繋ぎとめてやるっ!)

2: (SIM) 2021/09/01(水) 16:49:43.91 ID:y0YXtG1g
梨子「……」キョロキョロ

梨子(確かさっきはこっちの方に……)

曜「あ、そうそういい感じ!」

梨子(曜ちゃん!?)

ササッ!

梨子「……」ジーッ

曜「花丸ちゃんはもう少しテキパキ動いて!善子ちゃんはちょっと早い!」

花丸「りょ、了解ずら!」

善子「うっさい!集中してるんだから話しかけるなぁ!あとヨハネ!」

梨子「……」

梨子(一年生?)

3: (SIM) 2021/09/01(水) 16:52:07.59 ID:y0YXtG1g
梨子(ふーん。そっか、一年生ね。ふーん………そっか。そうね、そういうことね)

梨子「……」モヤモヤ

曜「じゃあいったん休憩にしよっか!」パチン!

ルビィ「ふゅ~……ぱたり」

善子「あんた漫画みたいな倒れ方するのね」

ルビィ「えへへ、だって疲れたんだも~ん」

梨子(……なんかやだ。私、一年生より優先されなかったなんて。なんか嫌。モヤモヤする。私の優先順位ってそんなに低いの?曜ちゃんの中で私の存在ってその程度だったの??)

花丸「お水、お水ずら~♪曜ちゃんもどうぞ!」

曜「あ、ありがと花丸ちゃん!」キュポン!

善子「ってそれ私の水筒!」

梨子(それとも……もしかしてほんとに浮気とか?曜ちゃんってこういう甘えてくるような娘たちがタイプだったの??)

梨子「うっわ、ふーん……」ジトーッ

5: (SIM) 2021/09/01(水) 16:53:27.45 ID:y0YXtG1g
梨子(はぁ……ほんと、曜ちゃんってばすーぐ女の子の罠に引っかかるんだから。だいたい女の子が優しくしてくるときなんて100%裏があるに決まってるじゃない。気づきなさいよ、そんな初歩的な罠くらい)

ルビィ「ありがと、曜ちゃん!曜ちゃんのおかげでルビィたちいっぱいステップアップできてる気がする!」

花丸「ありがとずら~!」

善子「ん、ありがと」

梨子(ほらやっぱり。みんな下心ばっかりじゃない。あとぜぇ~ったいに私の方が曜ちゃんに優しくできるもん)

梨子(それに曜ちゃんだって甘いことばっか考えすぎ。どうせ三人を落として順番にとっかえひっかえしようだとか、そんなおバカな妄想してるんでしょ?)

梨子(そんなの絶対に許さないんだからね。あとでこってりお説教してやるんだから!)

梨子「……」ジーッ

ルビィ「……?」

梨子「じーっ……」

ルビィ「あれ?梨子ちゃん?」

梨子「えっ?」

6: (SIM) 2021/09/01(水) 16:54:22.96 ID:y0YXtG1g
曜「えっ、梨子ちゃん!?」

善子「あ、ほんとだ。あそこにリリーいるわね」

花丸「梨子ちゃんもマルたちの助っ人に来てくれたんだね~」

曜「え、それは、えっと……」

梨子「……何してたの?こんな人気もない場所で」

曜「あ、いや、その……」

善子「ダンスの特訓よ」

ルビィ「ルビィたちね、曜ちゃんにダンス見てもらってたんだ!」

曜「言っちゃうのぉ!!?」

7: (SIM) 2021/09/01(水) 16:55:49.54 ID:y0YXtG1g
善子「別にいいでしょ。変なことしてたわけでもないし」

曜「それはそうだけど……」チラッ

梨子「……」

曜「……」タラタラ

梨子「ふーん……」

曜「あぅぅ……」

梨子「はぁ……まあいいわ。なるほどね。そうだったのね、ふーん」

曜(良かったぁ。怒られるかと思ったぁ……梨子ちゃんには黙ってどっか行っちゃってたわけだし……)ホッ

8: (SIM) 2021/09/01(水) 16:56:56.76 ID:y0YXtG1g
梨子「やる。私も付き合ってあげるわ、ダンスの特訓」

曜「いいの!?」

梨子「どうせ一人だし、やることないし」

曜「ほんとに!?ありがと梨子ちゃん!」

ルビィ「あ、ありがとうございます!」ペコリ

花丸「梨子ちゃんもありがとずら~!」

梨子(別に。ほんとは曜ちゃんと二人っきりの方が良かったけど、一年生の三人に害がないってこともわかったし、曜ちゃんと一緒の時間が増えるのなら、私はそれでも……)

曜「じゃあ二チームに分かれよっか!私チームと梨子ちゃんチームで!」

梨子「えっ?」

梨子(一緒じゃないの?)

梨子「……」

梨子(……あーもうっ!ばか!曜ちゃんってばほんとばか!全然私の気持ちわかってくれないっ!)

9: (SIM) 2021/09/01(水) 16:58:55.66 ID:y0YXtG1g
◇———◇

~放課後練習~

果南「それじゃ、練習始めよっか!」

千歌「え~?もう~?」

花丸「まだ日差しも高いし、マル焼け死んじゃいそうずら……」ジリジリ

曜「あはは、まあ水分はこまめに補給してかないとだね」

梨子「……」

梨子(結局曜ちゃんは最近ずーっと一年生にデレデレしてばっか。絶対私のときと対応が全く違うわよね?)

梨子(私にだってちゃんと優しくしてよ。後輩じゃなくて同い年だけど、私だって女の子なのよ?一人にされると死んじゃいそうなくらいかよわくてかぼそい女の子なんだよ?)

梨子(なのに、最近の曜ちゃんは他の女の子にばっかデレデレしちゃって……出会ったばっかの頃の初々しさなんて全くないし、鼻の下伸ばしっぱなしだし)

梨子「むぅ……」

梨子(ぜったい!絶対にわからせてやるんだから!)

11: (SIM) 2021/09/01(水) 17:01:59.28 ID:y0YXtG1g
梨子(でも……どうやって?)

梨子「ん~……」

梨子(いつもの誘惑作戦は効かないよね、きっと。なんかマンネリ化?っていうかワンパターンで曜ちゃんも飽きてきてるみたいな節あるし……)

梨子(ということは……いつもと逆のパターンとか?)

梨子「……」

梨子(本で読んだことある。確か、『押してダメなら引いてみろ』『直球よりも遠回し』って)

梨子(自分からアタックするんじゃなくて、相手からのアタックを逆に引き出していくの。私の記憶では、両想いの二人があんな風に恋に落ちて行ったから、私と曜ちゃんだって、おんなじ風に進んでいけば……)

12: (SIM) 2021/09/01(水) 17:04:08.57 ID:y0YXtG1g
曜『梨子!』

ドンッ!

梨子『きゃっ!//』

曜『奪いに来たよ、梨子ちゃんのこと。もう絶対放さない』クイッ

梨子『よ、曜ちゃん……///』ドキドキ

曜『梨子ちゃん、好きだよ。世界で一番愛してる』

梨子『ふぇぇ……///』


梨子(なんて展開になっちゃったりだとか……きゃっ//)

13: (SIM) 2021/09/01(水) 17:06:11.42 ID:y0YXtG1g
梨子「むふん……♪」

梨子(決めたっ!ぜったい曜ちゃんに私のこと追いかけさせてやるっ!そして告白は曜ちゃんの方からしてもらうんだからね!)

果南「じゃあ練習始めるよ!まずはストレッチから!みんなペアになって~!」

梨子(キタ!二人組!いつもなら真っ先に曜ちゃんとペア組んじゃって逃げないように確保してるけど……)

梨子「……」テクテク

梨子(今日の私は一味違います。押さないで引いて攻めるって決めたもん)

14: (SIM) 2021/09/01(水) 17:08:19.43 ID:y0YXtG1g
果南「千歌は私と。センターやるんでしょ?みっちり特訓しないとだよね」

千歌「えぇ~!?果南ちゃん柔軟のとき暴力してくるじゃーん!!」

梨子「……」

梨子(端っこの方でじっと曜ちゃんからのアプローチを待つ。もちろん余りものになっちゃうかもだけど……きっと曜ちゃんなら見つけてくれるはずよね。だって曜ちゃんはすっごく優しいんだもん。誰に対しても、みんなに。もちろん私にだって)

梨子(きっと誰よりも優しい曜ちゃんなら、困ってる人を放ってはおけないはず。ほら曜ちゃん、私と一緒にストレッチやろっ?そうしてそのまま、私と二人で、二人っきりに……)

曜「あ、ルビィちゃん花丸ちゃん!今日は私と一緒にやろっか!特訓の一環として!」

梨子(……えっ?)

15: (もんじゃ) 2021/09/01(水) 17:10:42.38 ID:pK5cpKwi
果南「じゃあ練習始めるよ!まずはストレッチから!みんなペアになって~!」

曜「ん~っ!!それじゃあ……梨子ちゃん!一緒にストレッチ

梨子「……」ゴゴゴゴ

曜(ひっ!?)

梨子「……」

曜(よくわかんないけど……ものすっごい重大な考え事してる!?もしかしてひょっとすると怒ってるとか!!?)

曜(あ、あり得る。お昼休みは穏便な感じに解決した風だったけど、梨子ちゃん内心、絶対にすっごく怒ってたよね……私、ここ一週間くらいずーっと梨子ちゃんのお誘い断ってお昼食べてたわけだもん……)

梨子「……」ギロッ!

曜(ひぃぃ!!?)

曜(やっぱ絶対怒ってる!!関わらないでって顔に書いてあるもん!!)

16: (もんじゃ) 2021/09/01(水) 17:11:24.38 ID:pK5cpKwi
梨子「……」テクテク

曜(ほら!なんか思わせぶりに端っこの方移動してるし!!明らかに私のこと避けてるよね!?)

曜(だって、いつもだったらこの時点でもう……)


曜『りーこちゃん!一緒にストレッチやろっ!』

梨子『うん、いいよ』

曜『じゃああっちの方行こっ!』グイッ!

梨子『きゃっ!もう、いきなり走ると危ないよ?』

曜『えへへ~。でも梨子ちゃんがついててくれてるなら安心だね!』


曜(とか)

17: (もんじゃ) 2021/09/01(水) 17:12:25.97 ID:pK5cpKwi
梨子『ろ~く、し~ち……』

曜『おおーっ!梨子ちゃん筋肉ついてきたね!』

梨子『そ、そうかな……?』プルプル

曜『ほら!ここの部分とか!』

梨子『きゃっ!//もうっ!曜ちゃん!くすぐったいよ!』

曜『えへへ~』

梨子『お返しっ!それっ!』プニッ!

曜『あはは、やめてよ梨子ちゃん~!』ケラケラ


曜(的な感じでほんわかと進んでいくはずなのに……)

曜「……」

18: (もんじゃ) 2021/09/01(水) 17:15:09.53 ID:pK5cpKwi
梨子「……」ゴゴゴゴ

曜(ひぃぃ……ど、どうしよ……)

梨子「……」

曜(わ、私が直接梨子ちゃんのことなだめに行く?けど、こういうのって一度クールダウンして冷静になった方が良いって聞いたことあるし……それに私だって梨子ちゃんに色々怒られたくはないし……)

曜「……」キョロキョロ

曜(……よし、決めた!善子ちゃん!)

善子「?」

曜(梨子ちゃんのこと!お願いっ!)

シュバシュバ!

善子「はぁ?」

善子(……何よあの意味不明なジェスチャーは??)

19: (もんじゃ) 2021/09/01(水) 17:16:32.60 ID:pK5cpKwi
曜「ふぅ~……」

曜(これでよし!そっちは任せたよ善子ちゃん!後は私がルビィちゃんと花丸ちゃんと組むことにして、ちゃんと梨子ちゃんが余りものになっちゃわないように配慮すれば……)

曜「あ、ルビィちゃん花丸ちゃん!今日は私と一緒にやろっか!特訓の一環として!」

花丸「よ、よろしくお願いしますずら!」

ルビィ「よろしくお願いいます!」

曜「うんっ!こちらこそよろしくね!」

曜(よし!完璧だよ!)



梨子「……」

20: (もんじゃ) 2021/09/01(水) 17:18:10.25 ID:pK5cpKwi
梨子「……」

梨子(曜ちゃん……)

梨子「……」

梨子(……むぅ~!!!)

梨子(ばかぁ!!ばかばか!!曜ちゃんのど変態!!口りコン変態レズビ チ!!もうっ!!何なの!!?どーしてそこで私を選んでくれないの!!?)

梨子(甘えてくる娘がタイプなわけ!!?年下で可愛くて優しくてデレデレしてきてくれるからって私なんかよりも優先しちゃうってわけ!!?あーもうホントに信じらんないっ!!曜ちゃんがそんな軽い女の子だったなんて!!)

梨子「むぅ……」プクーッ!

22: (もんじゃ) 2021/09/01(水) 17:19:24.39 ID:pK5cpKwi
梨子(だいたい曜ちゃんってばいっつもそう!!女の子のことうわべでしか判断してなさすぎよっ!!だからあーやってかわい子ぶってる娘たちの罠にすぐ引っかかっちゃうし!!私はこうやって一歩引いて誰よりも曜ちゃんのことをサポートしてあげてるって言うのに!!)

梨子(ほんと曜ちゃんはいっつも私の気持ち考えてくれないっ!!別にいっつも一番に思ってくれだなんて言えないけど……こういう大切な時くらい私のこと優先してくれたっていいじゃん。ばか)

梨子「……」

梨子(はぁ……いいや、考えてても仕方ないし。もう曜ちゃんなんて知らないもん)

善子「えっと、私は……あ、リリーってば今日は余りものなのね。珍しく」

梨子(余りもの……)イラッ

善子「じゃあこのヨハネが特別にペアを組んであげるわ。ありがたく……」

ゴキッ!

梨子「……」グリグリ

善子「ちょっ!無言で腕折ろうとするのやめなさいよ!!壊れちゃうからぁ!!」

23: (もんじゃ) 2021/09/01(水) 17:20:51.18 ID:pK5cpKwi
梨子「ごー、ろーく……」グリグリ

善子「ちょっ、力強すぎない?重い……」

梨子「ストレッチなんだから強くしないと意味ないじゃない。あと女の子に重いって言わない。よーん、ごー、ろーく……」グリグリ

善子「カウント!!カウント進んでないわよ!!」

24: (もんじゃ) 2021/09/01(水) 17:22:47.96 ID:pK5cpKwi
曜「さーん、しー……花丸ちゃんがんばって!」

花丸「ふぬぬぬ……!!」


梨子「……」

梨子(なによ。あんなにベタベタしちゃって。ストレッチだからってそんなに体密着させる必要あるの?絶対ないわよね??)

梨子(それにがんばれー!とか可愛い!だとか褒めてくれたことなんて私に対しては一回もないじゃない。最初の方は私の言動一つひとつにドキドキしてくれてたみたいだったけど、最近の曜ちゃんは塩対応なことも多くなってきたし……!)

梨子「……」グイグイ

善子「ぐぇっ!ちょっ、ちょっとリリーってばぁ……」

梨子「……」

梨子(はぁ。あーあ、こういうのって私の方が悪いのかな?私がそれほど魅力的じゃないってこと?それとも……やっぱり私が曜ちゃんに飽きられてるってこと?)

梨子(わかんないよ、だって曜ちゃんってばいっつも適当なことばっかり言うんだもん。心から、正面から私に向き合ってくれたことなんて一度もなくて、私は曜ちゃんにいつも遊ばれてばっかりで……)

善子「ねえ、絶対もう10秒以上経ってるでしょ……く、苦しい……」

25: (もんじゃ) 2021/09/01(水) 17:25:38.38 ID:pK5cpKwi
◇———◇

曜「ルビィちゃん今のステップお昼休みより良くなってたよ!」

ルビィ「えへへ、ありがとうございます!」

梨子(はぁ、またそうやってさりげなくルビィちゃんの腰のとこ触ろうとする。これで今日だけで三回目よね?ちなみに花丸ちゃんにはさっきで六回目)

梨子「……」

梨子(あーあ、なんで曜ちゃんなんだろうなー。私はこんなにも曜ちゃんのこと特別に想っているのに、私はただの女の子だなんて……なんか馬鹿みたい)

梨子「……」

梨子(……別に。別にいいもん。見返りを求めて何かしてるわけじゃないし。私が勝手にやってるだけだし)

梨子(けど……その中に私の存在がほんの少しでもいたらいいなって。可愛げがなくて魅力不足な私でも、ほんのひとかけらだけでいいから、曜ちゃんのその綺麗な瞳の中に映り込みたいな)

梨子(なーんて、無謀すぎるお願い、叶わな……)クルッ

梨子「……あっ」

ゴチーン!

梨子「きゃぁっ!!」

千歌「いてっ!」

26: (SIM) 2021/09/01(水) 17:27:13.07 ID:j4EEGJN7
梨子「い、いたた……ご、ごめんね千歌ちゃ

千歌「梨子ちゃん!!大丈夫!!?」

梨子「えっ……?」

千歌「大丈夫!?怪我とかしてない?」

梨子「あ、うん。私は大丈夫……千歌ちゃんは?」

千歌「私は全然平気だよ!」

梨子「そ、そっか。ごめん……」

千歌「それより梨子ちゃん大丈夫?もしかして熱中症気味だったとか?」

27: (SIM) 2021/09/01(水) 17:28:03.24 ID:j4EEGJN7
梨子「……?」

千歌「なんかちょっとぼーっとしてたような気がするし……大丈夫?ちょっと一緒に休憩する?」

梨子「そ、それは、えっと……」

梨子(ヤ、ヤバ……さっきからずーっと上の空だったこと、千歌ちゃんにバレてた……)

梨子(うう~っ……みんな真面目に練習頑張ってるし、私も集中しないとだよーっ……//)

28: (SIM) 2021/09/01(水) 17:30:33.64 ID:j4EEGJN7
千歌「……梨子ちゃん?」

梨子「え、えっとね千歌ちゃん。実は

千歌「あーっ!私わかっちゃった!り~こちゃん!」

ハグッ!

千歌「むふふ~、梨子ちゃんあれでしょ!あっちの方に気になる娘とかいるんでしょ!にししっ、チカはもう検討ついちゃってるんだけどね~」

梨子(ふぇっ!?//)

千歌「あっ、そうだ!私が恋のキューピットとかやってあげよっか?チカにかかればバビューンと一発!告白とか」

グニッ

梨子「ごめんね千歌ちゃん。ただちょっとめまいがしちゃっただけよ。心配しなくて大丈夫だからねー」グニグニ

千歌「ひ、ひほひゃんひほい!!わたしひはいひゃなのにーっ!!」

29: (SIM) 2021/09/01(水) 17:32:26.19 ID:j4EEGJN7
梨子「はぁ……」

ギラギラ

梨子(ううーっ、けど確かに千歌ちゃんの言う通り熱中症の心配とかはした方が良いかも……夕方なのにまだまだ日差しこんなに強いし……)クラッ

梨子「……あ、あのっ、私ちょっと部室に飲み物取りに

曜「あっ!じゃあ私も一緒に行くっ!」

梨子「えっ?」

梨子(曜ちゃん……?)

30: (SIM) 2021/09/01(水) 17:34:53.01 ID:j4EEGJN7
~部室~

曜「よいしょ、っと……」

梨子「……」

梨子(……って違うわよ。どうせ偶然。たまたまよ、たまたま。曜ちゃんがわざわざ私に合わせてくれるなんてあり得ないんだから。あの曜ちゃんが)

梨子「お水お水……」ガサガサ

梨子(あーあ。次は何の作戦使えばいいのかなぁ……?日焼け止め作戦?は、昨日使ったし……タオルは先週使って、残っているのは

曜「ん、梨子ちゃん」

ヒョイ

梨子「……えっ?」

31: (SIM) 2021/09/01(水) 17:37:38.54 ID:j4EEGJN7
曜「水分と塩分、ちゃんと取った方がいいと思うよ」

梨子「あ、うん。わかっているけど……これは?」

曜「スポーツドリンク。梨子ちゃん今日熱中症気味だったでしょ?」

梨子「……」

梨子(もしかして、見ててくれたの……?)

曜「お水だけじゃなくてちゃんと塩分も摂取しないとダメなんだよー。汗かいちゃうと体の中からミネラル分がなくなっちゃう

梨子「曜ちゃん」

曜「ん?なあに?」

梨子「えっと……どうして私の体調がちょっぴり良くなかったこと、曜ちゃんが知ってるの?」

曜「そんなの練習の様子見てたら判断つくよ。今日ずーっと全体的に上の空っぽかったじゃん」

梨子「ふーん……」

32: (SIM) 2021/09/01(水) 17:39:20.88 ID:j4EEGJN7
曜「梨子ちゃん、辛い時に無理しちゃだめなんだよ!疲れたときは疲れたって言う!休む時はしっかり休む!ほら!とりあえず少しの間休憩して……」

梨子「……」スクッ!

テクテク

梨子「……//」ギュッ

曜「へっ?」

梨子「……//」ゴクゴク

曜「……」

曜(ありゃ。今日の梨子ちゃんはやけに素直だなー……)

33: (SIM) 2021/09/01(水) 17:40:25.09 ID:j4EEGJN7
梨子「……」

曜「……」

梨子「……ふぅ」

曜「えっと……あのさ。さっき休んでとは言ったけどさ、わざわざ私と密着する必要はなくない?」

梨子「いいの。密着したいからするの」

曜「そ、そっかぁ……」

梨子「うん」

曜「……」

梨子「……ん」ムニッ

曜「わっ!」

梨子「曜ちゃんもちゃんと飲んで。スポーツドリンク」

34: (SIM) 2021/09/01(水) 17:42:08.84 ID:j4EEGJN7
曜「い、いいよ私は。大丈夫だから」

梨子「大丈夫じゃないもん。だから残りは曜ちゃんにあげるの」

曜「け、けどさ、それ……//」

曜(梨子ちゃんの飲みかけってことは……間接キス、だよね?//)

梨子「……」

曜「あ、いや、だから……//」

梨子「でも善子ちゃんからはよく水筒わけてもらってたりするじゃない」

曜「ふぇっ!?//」

梨子「私じゃダメなの?私よりも善子ちゃんの方が大事なの?」

曜「それは……」

梨子「……」ウルッ

曜「よ、よーそろー……//」

35: (もんじゃ) 2021/09/01(水) 17:46:24.99 ID:l9bdOFYV
曜「……ぷはぁ//」

曜(ふぇぇ、結局梨子ちゃんと間接キスしちゃったぁ……//)

曜「り、梨子ちゃ

トンッ

曜「梨子ちゃん……?」

梨子「曜ちゃんってば今日ずーっと一年生の面倒みてあげっぱなしだったじゃない」

梨子「やだ。おんなじくらい私のことも面倒みてくれなくちゃイヤ。私はイヤなの」

曜「……」

36: (SIM) 2021/09/01(水) 17:49:02.81 ID:Jngyide/
梨子「最近お昼休みだって一緒にご飯食べてくれなかったし、曜ちゃんってばすぐ色んな子にちやほやされてデレデレし始めるし」

曜(そっかー、女の子ってそう言うの色々気にしちゃうよねー。私もそーゆーのぐちぐち言っちゃうタイプだもんね……)

梨子「……」

曜「……わかった。じゃあ今だけは梨子ちゃんのことだけ考える」

梨子「うん」

曜「……」ギュッ

梨子「……」

曜「……」ナデナデ

梨子「……」

37: (SIM) 2021/09/01(水) 17:51:08.19 ID:x+OW4m7d
ナデナデ

曜「……はい、おしまい」

梨子「むぅ、結局曜ちゃんってば少ししか私のお願い聞いてくれないじゃない」

曜「いいの。こういうのは時間じゃないし、ちゃんと梨子ちゃんは私の特別だよ」

梨子(?)

曜「梨子ちゃんは特別。私の一番の特別だよ」

梨子「……ほんとに?」

曜「うん!」

梨子「ほんとのほんとに?」

曜「ほんとのほんとであります!」

梨子「……」

曜「さ、屋上戻ろっ!きっとみんな心配して

トンッ!

曜「きゃっ!//」

梨子「曜ちゃん……」ウルッ

曜「り、梨子ちゃん……?//」

38: (SIM) 2021/09/01(水) 17:54:26.58 ID:x+OW4m7d
梨子「……曜ちゃん?」

曜「ひゃい!!//」ドキッ!

曜(うっわー!!かお!!ちっかぁ!!//)ドキドキ!!

梨子「ほんとに?ちゃんと私が一番だって誓える?」

曜「ち、誓える誓える!!だからさ、ほら!!//」

梨子「そっか。じゃあ私がもらってもいいんだよね、曜ちゃんの特別」ムニッ

曜「とっ……//って梨子ちゃん!!本気で言ってる!!?//」

梨子「私だって本気だもん。ちゃんと正面から答えたいの」

曜「まっ……!!梨子ちゃん待ってぇ!!そーゆーのは一端冷静になってからぁ!!//」

梨子「……」フニッ

曜「きゃっ!!//」

曜(だ、だめだぁ!!スイッチ入っちゃってるやつじゃんこれぇ!!無理だよーっ!!まだ心の準備が……んっ//)

梨子「……曜ちゃん」

曜「んっ……//」プルプル

………
……

39: (SIM) 2021/09/01(水) 17:56:27.40 ID:x+OW4m7d
* * *

梨子「~♪」

曜「ね、ねえ?まだくっついてなくちゃダメ……?暑苦しいよぉ……」

梨子「だーめ。あと一分だけ」

曜「む、むぅ……//」

梨子「~♪」



よしまるびぃ「……」ジーッ

40: (SIM) 2021/09/01(水) 18:00:46.27 ID:x+OW4m7d
花丸「あの二人、昨日もおんなじ会話をしてた気がするずら」

ルビィ「それも全くおんなじやり取りだね」

善子「なによ。もしかしてタイムリープ?」

よしまるびぃ「……」

ルビィ「……成長してないね」

花丸「全く成長が見られないずら」

善子「ほんっと、成長しないんだから……」

千歌「ほっときなよー。ずーっと見てるとこっちにもおバカがうつっちゃうかもよー」


梨子「へっくち!」

曜「あれ?梨子ちゃんもしかして風邪?」

梨子「う、う~ん、そうかなぁ……?」

曜「ちゃんと体は大切にした方がいいよ!風邪はひき始めが肝心だからね!」

梨子「そうね。じゃあ私のこと温めて!」

ハグッ!

曜「も、もうっ、梨子ちゃんってば……//」

梨子「~♪」ナデナデ

41: (SIM) 2021/09/01(水) 18:03:07.44 ID:x+OW4m7d
終わりです。梨子ちゃんの恋ってなんだか応援したくなるよね

引用元: https://nozomi.2ch.sc/test/read.cgi/lovelive/1630482409/

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