【SS】曜「ふざけて梨子ちゃんに壁クイしたら間違ってキスしてしまった」【ラブライブ！サンシャイン!!】

曜「ねえねえ梨子ちゃん」

梨子「なぁに？曜ちゃん」

曜「梨子ちゃんってさ」

梨子「うん？」

曜「壁クイが好きなの？」

梨子「」

梨子「よよよよよよよ曜ちゃん！？なぜそれ…じゃなくて！どうしたのいきなり！？」

曜「いやー、千歌ちゃんに聞いたんだよよねー」

梨子「ち、千歌ちゃんから！？」

曜「うん。なんか梨子ちゃんが持ってた本に壁クイって書いてあったんだーって」

梨子「い、いや、それはその！」

梨子（千歌ちゃんに見られてたの！？ごまかせてたと思ってたのに！）

曜「それで、どうなの梨子ちゃん？」

梨子「い、いやいやいや、私は別に、壁クイとかよく分からない…し…」

曜（この反応…これは絶好のからかいネタな気がするであります！）

曜「ほんとー？」

梨子「ほ、ほんとだよ！」

曜「ふーん…梨子ちゃん、ちょっと立ってみて？」

梨子「ど、どうして！？」

曜「まあまあ、いいからいいから」ｸﾞｲｯ

梨子「ど、どうしたの曜ちゃん」ｶﾞﾀｯ

曜「こっちこっち」

曜（壁際に立たせてっと）

曜「さて…改めて梨子ちゃん。壁クイ好きなの？」

梨子「す、好きじゃない！です！決して！」

曜「目泳いでない？」

梨子「そ、そんなことないもん！」

曜「梨子ちゃん…嘘ついてない？」

梨子「つ、ついてないよ！ほんとだもん！」

ﾄﾞﾝｯ!

梨子「っ！」

曜「本当に？」

梨子「よよよよよよ曜ちゃん！？///」

梨子（まままままってなに私壁ドンされてる！！？？）

曜「嘘…ついてるよね？正直に言って？」

梨子「う…嘘、なんか…///」ﾄﾞｷﾄﾞｷ

曜「じゃあなんで目逸らしてるの？」

梨子（か、顔近いよぉ！）

曜「好きじゃないって言うなら私のこと見れるはずだよ？」

梨子「うぅ…」

梨子（ど、どうしたの曜ちゃん…なんかいつもと雰囲気が…）

曜（ふふっ、照れてる照れてる…梨子ちゃんからかうの楽しいなぁ）

曜（壁クイ好きなんだろうなってことはわかったけど…せっかくだからもう少しからかおっ）

曜「黙るのはダメだよ？梨子ちゃん」

梨子「よ、曜ちゃ…顔近…///」

曜「ほら梨子ちゃん、こっち見て？」ｸｲｯ

梨子「あぅっ…///」

曜（壁クイなんて初めてやった…おお、梨子ちゃん顔真っ赤だ）

曜「…」ｼﾞｰ

曜（…今更だけど、梨子ちゃんって美人だなー）

曜（地味だなんて言ってるけど、ものすっごい整ってるよね。うわっ、睫毛こんなに長い）

曜（肌も白いし、すべすべ…いや触ってるの顎だけだけど）

曜（色白美人ってこういうことを言うんだろうな…ほんと綺麗だし、可愛い）

曜（唇もすっごいツヤツヤしてるなー…）

曜「…」

梨子「…っ///」

曜「…」

曜（…）

ﾁｭｯ

梨子「…」

曜「…」

梨子「…！！！？？？！？？！？」ﾎﾞﾝｯ

曜「…あれっ」

曜（え、待って私今なにした？）

梨子「♪♬♩♯%←→☆！！？？！？」

曜「ご、ごめん梨子ちゃん！」

曜（何で私梨子ちゃんにキスしてるの！！？？）

曜「り、梨子ちゃん大丈夫！？気を確かに！」ｶﾞｼｯ

梨子「──」ﾌﾗｯ

ﾄﾞｻｯ

曜「あ、あれ、梨子ちゃん？大丈夫梨子ちゃん！？」

曜（どどどどうしよう梨子ちゃん倒れちゃったあああああ）

曜「ほ、保健室！？保健室かな！？梨子ちゃん起きてぇ！死んじゃダメー！」

梨子「」ﾌﾟｼｭｰ

～数時間後・曜の部屋～

曜「…」

曜（結局あの後、我に返った梨子ちゃんはすごい速さで逃げるように帰っちゃった）

曜（やってしまった…ああどうしよう…）

曜「うああ…明日どんな顔して会えばいいんだ…」ｺﾞﾛｺﾞﾛ

曜（何してるんだ私…からかおうと思っただけなのに…）

曜「何で…き、キスなんか…」

曜（おかしいよおかしい…どうしたんだ私…）

曜（軽くからかったりすることはちょくちょくあったけど、さすがにこれは初めてだよ…）

曜（梨子ちゃんに壁クイしてみて、反応楽しんで…ここまではよかった）

曜（けど、なんというか…改めて顔みたらすっごい美人だなって驚いて）

曜（照れてる梨子ちゃんが、可愛かったというか…可愛すぎたというか）

曜（気付いたらいつの間にか…き、キスしちゃってた）

曜（こう、ものすっごい衝動、というか…）

曜（…梨子ちゃんの唇、柔らかかったな）

曜「…って、何考えてるんだ私はああああああああああああ！！！///」ｼﾞﾀﾊﾞﾀ

～翌日・教室～

曜「うう…早く来すぎてしまった…」ｿﾜｿﾜ

曜（結局昨日は一睡もできなくて、梨子ちゃんに何て言おうか考えようって思って早めに登校したんだけど…）

曜「死刑宣告待ってる気分だよ…」

曜（早く来るんじゃなかった…胃が痛い…）

曜「しかも結局なんて言うか決まってないし…どうしようどうしよう」ﾌﾞﾂﾌﾞﾂ

千歌「曜ちゃーん！おっはよー！」

曜「あ、千歌ちゃ…！」

梨子「！」

曜（り、梨子ちゃんもいる！）

曜「…」

梨子「…」

曜（な、何か言わなきゃ何か）

曜（あーなんも出てこないよー！）

梨子「おはよう、曜ちゃん」ﾆｺｯ

曜「へっ？」

梨子「どうしたの？曜ちゃん」

曜「えっ、あっいや何でも！おはヨーソロー！」

千歌「曜ちゃんどうしたの？何か声かけるまでブツブツ言ってたし…」

曜「ね、寝ぼけてたのかな！？あはは！」

千歌「ふーん？変なのー」

梨子「ふふっ、授業中は寝たらダメだよ？」

曜「う、うん！大丈夫！」

～昼休み～

千歌「でねー、美渡姉ったらさー…」

梨子「あははっ、ほんとにー？」

曜「…」

曜（何でだろう…梨子ちゃんがいつも通りすぎる）

曜（てっきりめっちゃ気まずくなると思ってたのに…）

曜（もしかして、昨日のこと覚えてない？）

曜（いやさすがにあんなこと忘れないよね）

曜（もしかして、あれ夢だった？）

曜（いやいや、それはないって…現実逃避してどうする…）

曜（…）

曜（それとも…梨子ちゃんにとっては、大したことないことだったのかな）ｽﾞｷｯ

曜（何だろう…なんか、やだ）

千歌「ねー曜ちゃんたら、聞いてる？」

曜「へっ！？あっごめん、何だっけ？」

千歌「もー。曜ちゃん今日やっぱり様子おかしいよ？どうかした？」

曜「な、なんでもない！大丈夫だよ！」

千歌「ふーん…あっ、それでね？昨日うちの新メニュー候補が夕飯に出てきたんだけどさ」

曜「へ、へえ～」

梨子「新メニューかぁ…どんなの？」

千歌「んーとね、鱚（きす）の天ぷらなんだけど」

曜梨子「ぶふぉあっ！！」ﾌﾞｯ

千歌「え、ちょ、どうしたの二人とも！？何で同時に吹き出したの！？」ｱｾｱｾ

曜「げほっげほっ…い、いや、なんでも…」

梨子「ち、ちょっとむせちゃっただけ、だよ…げほっ」

千歌「そ、そう？なんか曜ちゃんだけじゃなくて、梨子ちゃんも様子おかしいような…」

梨子「そ、そんなことないよ！」

千歌「んーでも、なんか今日学校着くまでなんかやたらソワソワしてたし…教室着いてからは普通になってたけど」

梨子「き、気のせいだよ千歌ちゃん！」

千歌「曜ちゃんもいつもより落ち着いてないっていうか…」

曜「だ、だからいつも通りだよ！？」

梨子「ご、ごめん！ちょっとお手洗い行って来るね！」ｶﾞﾀｯ

千歌「あっ、行っちゃった…よーちゃん、ほんとに何も無いの？」

曜「だ、大丈夫…ほんとに、なんにも、ないから…」ﾀﾞﾗﾀﾞﾗ

～数日後～

曜「まずい…このままじゃあ絶対にまずい…」

曜（あれから何日か経ったけど…梨子ちゃんと気まず過ぎてほんとにやばい）

曜（会話がないくらいならまだいいんだけど…練習中もすっごいギクシャクしちゃうし）

曜（しかも目合っただけですっごい恥ずかしくなる…）

曜（皆に心配されちゃってるよ…喧嘩でもしたのかって思われたり）

曜「何とかしなきゃいけないよね…でも、どうしたら…」

曜（2人で話した方がいいんだろうけど…学校だと2人っきりになるタイミングそんなにないし）

曜（いや、そんなこと言ってられないのは分かってるんだけど…）

曜（しかも話すって言っても、私ちゃんと梨子ちゃんと喋れるのかなぁ…）

曜「う～…どうしよ」

ﾋﾟﾛﾝｯ

曜（あっ、Line…誰だろ…って）

曜「！」


桜内梨子 :今日、時間ありますか？話したいことがあります。

～数時間後・梨子の部屋～

曜「…」

梨子「…」

曜（呼ばれるがままに来たけど、どうしよう…）

曜（何となく2人とも正座してるせいで、余計に気まずい…）

曜（で、でも悪いのは私だし…私からちゃんと話さないと！）

曜「あのっ！梨子ちゃん！」

梨子「！はっ、はい！」

曜「えーとえーと、その…げ、元気？」

梨子「えっ、あっ、げ、元気、だよ？」

曜「そ、そう！よかったー…はは…」

梨子「…」

曜「…」

曜（何の話をしてるんだ私は…）

曜（こ、これじゃだめだ！ちゃんとしなきゃ！）

曜「り、梨子ちゃん！」

梨子「なっ、なんでしょう！？」

曜「えっと…あのー…話っていうのは…あのこと、だよね…？」

梨子「うっ…えっと…はい」ｺｸﾘ

曜（とりあえず…私がやるべきことは一つ…！）

曜「…梨子ちゃん！」

梨子「！？」ﾋﾞｸｯ

曜「すみませんでした！！！」ﾄﾞｹﾞｻﾞ

梨子「えっ、曜ちゃん！？ちょっと、やめてそんなの！」ｱｾｱｾ

曜「本当にごめんなさい！急に…き、キスなんかしちゃって！」

梨子「え、えっとその」

曜「梨子ちゃんに嫌われちゃっても仕方ないと思う…ほんとにごめん！」

梨子「き、嫌う！？ないない、そんなことないよ！」

曜「私にできることならなんでもします！どうか許してください！」

梨子「と、とにかく曜ちゃん落ち着いてぇ！」

…………

梨子「…落ち着いた？」

曜「う、うん。ごめんね、必死でつい」

梨子「ううん大丈夫。…それで、話の続きなんだけど」

曜「う、うん」

梨子「その…驚きはしたし、恥ずかしかったけど、別に怒ってるわけじゃないよ？」

曜「ほ、ほんと？てっきり完全に嫌われたと…」

梨子「だから、私が曜ちゃんのこと嫌いになるわけないよ。ほんとに」

曜「そ、そっか…ああよかったぁ…」

梨子「ただ…」

曜「た、ただ？」

梨子「…曜ちゃん、さっき何でもするって言ってたよね？」

曜「う、うん。私に出来ることなら」

曜（殴られるくらいは覚悟してたし…）

梨子「じ、じゃあ一つ、お願いがあるの」

曜「な、なに？」

梨子「…私の質問に、答えて？」

曜「質問？」

曜（な、なんだろ、予想外だよ）

梨子「そう。…いい？」

曜「う、うん！もちろん！」

曜（そのくらいならお易い御用だよ！）

梨子「じゃあ…その、曜ちゃん。どうして私にキスしたの？」

曜「」

曜（えっ、ちょ、質問ってそういう！？）

曜（まってまって、予想外すぎるよ！）

曜「ど、どうしてって…」

梨子「わ、私をからかってただけ？それとも…その、何か、理由があるの…？」ｳﾜﾒﾂﾞｶｲ

曜「うっ…」ﾄﾞｷｯ

曜（そ、そんな可愛い顔して聞いてこないでよ…お、思いだちゃうじゃん…///）

曜「それは…」

梨子「う、うん」

曜「それは…その…」

曜（…正直、理由はもう分かりきってる）

曜（梨子ちゃんが可愛くて仕方なかったから、キスしたくなっちゃったの！）

曜（…言えるわけないぃぃぃ！！）

曜「えっと、その…ま、間違えたっていうか」

梨子「え？」

曜「そ、そう！梨子ちゃんからかうために壁クイしたりとかしてて…そんなつもり全然、ぜんっぜんなかったんだけど、間違えちゃって！」

梨子「…」

曜「い、いやーそれなのになんか気まずくてさ…ほんとごめんね梨子ちゃん！」

梨子「…」

曜「り、梨子ちゃん？」

梨子「…」

梨子「…そう、なんだ」

梨子「うん、そう、だよね。そりゃそっか」

曜「り、梨子ちゃんどうかし…って」

曜（梨子ちゃん、泣いてる…！？）

梨子「…ご、ごめんね、変なこと聞いて。よく、わかったから」ｸﾞｽｯ

曜「ご、ごめん梨子ちゃん！私何か…」

梨子「…なんでもないの。ごめん、なんでもないから」

曜「な、なんでもなくないよ！泣いてるじゃん！」

梨子「っ…ちが、泣いてない…なんでも…ないもん…」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

曜「な、泣いてなくない！梨子ちゃ」

梨子「っなんでもないって言ってるでしょ！！」

曜「え…」

梨子「…」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

曜「梨子、ちゃん？」

梨子「っ曜ちゃんは！どうせ何とも思ってないから！何でもないの！」

曜「な、なんともない？」

梨子「そうだよ！あんなことがあっても、曜ちゃんには何ともないんだよ！」

曜「え…」

梨子「い、いきなりあんなことされて、私はすっごいドキドキして、その後もずっとドキドキしっぱなしで！」

曜「りこ、ちゃ」

梨子「頑張って忘れようとしても忘れられなくて、いつまでも収まらなくって！」

梨子「けど、こんなの私だけだったんだよ！」

梨子「私、こんなに曜ちゃんのこと好きなのに！」

曜「！」

梨子「好きな子にあんなことされて、びっくりして、でも嬉しくって！」

梨子「曜ちゃんは何でキスしてきたんだろうって気になって、頭の中ぐちゃぐちゃで！」

梨子「けど…曜ちゃんは、ただ間違えてた、だけで…」

曜「り、梨子ちゃん！それは！」

梨子「わたし、馬鹿みたいじゃない…一人で勝手にドキドキしたり、期待したり！」

曜「梨子ちゃん、聞いて！」

梨子「もうやだ！嫌いだよ！曜ちゃんも…私も…ほんとに、やだよ…」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

曜（…）

曜（…私、ほんとにダメだ）

曜（梨子ちゃんは、きっと頑張ってあの質問をしてくれたのに）

曜（私は恥ずかしがって、逃げてばっかで、はぐらかして）

曜（無神経なこと言って、挙句の果てに泣かせちゃった）

曜（何回謝っても足りないよ。ほんとに、酷いことしたなって思う）

曜（でも…）

曜「梨子ちゃん、話を聞いて」ﾊﾟｼｯ

曜（私だって、言いたいことくらいあるんだ！）

梨子「や、やだ…何も聞きたくない…」

曜「お願い、聞いて」

梨子「や…離して曜ちゃ…」

曜「っ梨子ちゃん！」

梨子「！」ﾋﾞｸｯ

曜「私の気持ちを、勝手に決めないで！！」

梨子「だ、だって、曜ちゃんが間違えたって！」

曜「ごめんあれは嘘！それに、何ともなかったとまでは言ってないよ！」

梨子「な、なんで嘘なんかつくの！」

曜「恥ずかしかったの！ごめん！でも、もう嘘はつかないよ！」

梨子「え…」

曜「私が何ともないだなんて、そんなことあるわけないでしょ！毎日毎日ドキドキしてたに決まってるじゃん！」

曜「ふざけて壁クイしたってのはほんとだけど…でも、梨子ちゃんが可愛かったの！だからキスしちゃったの！」

梨子「え、ええっ！？」ﾎﾞｯ

曜「近くで顔みてたら、梨子ちゃん可愛いなー、綺麗だなーって思って！そしたら、その、しちゃってたんだよ！」

梨子「えっ、あっ」

曜「私もずっと忘れられなかったもん！何回も思い出したりとかしちゃってたんだよ私は！」

梨子「お、おも…何言ってるの！///」

曜「う、うるさいよ！とにかく…私だって、こんなに取り乱したり、あわあわしたり、悩んでたりてたの！」

曜「それを、なんともないなんて言わないで！」

梨子「そ、それは曜ちゃんが悪いんじゃない！あんなこと言うんだもん！」

曜「だ、だから謝ってるじゃん！恥ずかしかったんだよ、察してよ！」

梨子「なんでもするって言ったんだから正直に話してくれてもよかったじゃない！」

曜「し、正直に言えないよ！梨子ちゃんが可愛いすぎたからしちゃいましたーだなんて！」

梨子「かわっ…ば、ばか！」

曜「梨子ちゃんにばかなんて言われたくないよ！勝手に人のこと決めつけて！」

梨子「だ、だからそれは曜ちゃんが！」

曜「今日までの私見てたら、テンパってたことなんてわかるでしょ！」

梨子「そ、そんなこと言われてもわからないよ！」

曜「ていうか、余裕そうにしてたのは梨子ちゃんの方じゃん！」

梨子「わ、私は必死に隠してたんだよ！普段通りにしようとしてたの！」

曜「そもそも、梨子ちゃんだって悪いんだよ！？あんな可愛い顔で見つめ返されたらキスしたくなるじゃん！」

梨子「な、なんで私まで悪いことにされるの！理不尽だよ！」

曜「うるさいうるさい！梨子ちゃんも悪いんだよっ！」

梨子「なんで！？もう、曜ちゃんは結局何が言いたいの！？」

曜「えーとあーもう！だから！」

ｸﾞｲｯ

梨子「え…」

ﾁｭｯ

梨子（え）

梨子「…」

曜「…///」

梨子「…よう、ちゃん？」

曜「うぅ…///」ｶｱｯ

梨子（か、顔がすっごい真っ赤に…）

曜「…り、梨子ちゃん」

梨子「えっ！？はいっ！？」

曜「い、今のはっ…間違いじゃない、から…ね？///」