【SS】希「なかなかべっぴんさんやん」穂乃果「そうだね」

穂乃果「絵里ちゃん…私たちの音ノ木坂は、元気になったよ」

絵里の銅像「ﾊﾗｼｮｰ」
(・8・) 「ちゅん…」




絵里「私どこからつっこめばいいの？」

にこ「私の像じゃないのが残念だけど、デキは悪くないわね」

絵里の銅像「ﾊﾗｼｮｰ」

絵里「そうね、よくできてるわ。モデルが私じゃなくて、学校の敷地内にでかでかと飾られてなければ、もっと良かったでしょう。あと喋らなければ」

 (・8・) 「ちゅんちゅん…」

絵里「像の手のひらにでっかい鳥も止まってるし、なんなのよこれは！」

希「どうやら気に入ったみたいやね、えりち」

絵里の銅像「ﾊﾗｼｮｰ」

絵里「そう見える？だとしたらスピリチュアルか銅像と会話してるわ…私はこっちよ」

 (；8；)「ﾊﾉｹﾁｪﾝ、そろそろおろして…こわいよぅ」 

穂乃果「ことりちゃん！梯子持ってくるから待っててね！」

絵里「アレことり！？」

絵里「きりがないから、単刀直入にいくわよー……なんなのこれ！？」

希「廃校から音ノ木坂を救った、救世主の像やよ」

絵里の銅像「ﾊﾗｼｮｰ」

にこ「本当は部長にこにーの像が建つはずだったのに…」ﾌﾞﾂﾌﾞﾂ

 (；8；) 「μ'sのリーダーの、ﾊﾉｹﾁｪﾝの像がいいかなっ…て話もあったんだけど」ｺﾜｶｯﾀ

穂乃果「みんなで話し合った結果、絵里ちゃんの像が相応しいって」

絵里「救世主ねえ…だから銅像、鳥…の着ぐるみの組み合わせなのかしら？ことりも災難ね」

穂乃果「もう泣かないで、次は穂乃果が代わってあげるよ」ﾖｼﾖｼ
ことり「ｴﾍﾍ…ﾊﾉｹﾁｪﾝ…///」

絵里「あ、もうそれはいいから。あと前言撤回」

絵里「次はどうしてこうなったのか教えてもらうわ」

希「ある日カードが告げたんよ。未来の世界では、μ'sは何も音ノ木坂に残さなかった！！とね」

絵里「嘘！？自慢じゃないけど、それなりに活躍したわよ私達！かしこくかわいい時間だったわ！」

希「ウチも信じたくはなかった。でも未来は、その時が来るまで分からないんよ」

希「次の世代のスクールアイドルにバトンは渡せたと思う…けど、ちょっとだけ悔しいやん？」

希「だからウチは考えた、この学校での最後のワガママ…ライブや部室以外になにか、形になるものを作りたいっ！」

希「雪穂ちゃんや亜里沙ちゃんの世代、それかもっと先で、何かあっても…この歴史だけは、消えてほしくなかったんや」

絵里「…それがこの銅像ってこと？どこかのおじいちゃんみたい」

穂乃果「勝手にやったのはごめんなさい！でも部活アニメの生徒会長は、学校では好き勝手してもいい風潮があるから」

絵里の銅像「ﾊﾗｼｮｰ」

絵里「こんなの建てる権利はないわよ。あと元ネタの像はしゃべらない」

ことり「ことり達のアイドル活動は邪魔できるのに？」

絵里「それはごめんなさい…」

穂乃果「絵里ちゃん建てるの頑張ったんだよ？穂乃果一生懸命生徒会の仕事して、ポイントためてさ」

にこ「絵里の像だから、そっちの余ってたポイントも足していいことになって、ようやくオーダーできたの」

絵里「ごはんが直接ドロップするゲームじゃない…花陽に怒られるわよ？」

絵里「話を戻しましょう、何故私の像になったのかしら？」

穂乃果「似てるから！」

絵里「似てる？」

ことり「うん。絵里ちゃん、あの人に似てるとこあるなあって」

にこ「厳しくて、敵対する者に容赦しない」

希「それでいて仲間には優しくて…自分を許せなかったとこやね」

絵里「その要素なら、私はその人じゃない。エデンを目指した戦士の方が近いと思う」

にこ「アンタそれでいいの？」

絵里「いいって？」

にこ「一期の8話ぐらいで、教室ごと爆発して死ぬわよ」

絵里「チカ！？ど、どうして！？？」

絵里『最近あなたは、あの子達の方について私の邪魔ばかりする…消えてなくなれ、希ぃいい！！』

希『えりちぃいいい！！』

ｶﾞｷﾝ!

希『自分を犠牲にしてまで、えりちは何をやってるんよ！？』
絵里『何とかしなくちゃいけないんだからしょうが無いじゃない！！私のやりたいことなんて…とうに捨てているわ！！』

希『生徒が生徒らしくあるための音ノ木坂じゃなかったん！？』
絵里『っ！』

ﾄﾞｶｯﾊﾞｷｯｺﾞｽｯ

希『この…』ﾋﾟﾀｯ

絵里『全てが…こぼれおチカいく…どうして掴めないの…』
希『掴めないものだってある、ウチらは人間なんよ』

絵里『私も…愛する仲間とチームを組んで、あなたのように踊りたかった』
希『今ならまだ間に合う！』

絵里『ありがとう…希…』

ﾄﾞｶｰﾝ!

希『えりちぃいいいいぃ！！！』




絵里「待ってこわい知らない思い出が」

絵里「これアレよね？48話の約52秒で決着つくやつ。ちょっとエデン混ざってるけど」

にこ「そうよ。時間の止まった者と先に進むものとの対比のシーンね」

穂乃果「ぅ絵里ちゃんは…法術士がいなかったばかりに、希ちゃんの手を払いのけて…そのまま」ｸﾞｽｯ


絵里「だから希に手も足も出ないのね…いや、認められないわぁ」

絵里「手を差しのべてくれたのは穂乃果だったじゃない。他のみんなは？」

ことり「ﾊﾉｹﾁｪﾝは後で出番が来るから」

希「ちなみにMOE(メモリーオブエリーチカ)ではえりちの顔面にスピリチュアルパンチが直撃や！」

絵里「また知らない技出てきた！アイドル生命的に不味いわよ！」

にこ「まだアイドルじゃなかったじゃない。まあ、作画としては滅茶苦茶良くなったけど、後のこと考えちゃうとね」

穂乃果「希ちゃんもボロボロで、とてもじゃないけどオープンキャンパス乗り切れないよー…」

絵里「そこ？」

ことり「そのあたりの、色々な問題を一度に解決できるのがおじいちゃん救世主なの」

絵里「するかしら…？」

希「そう、あれはオープンキャンパス当日のことだった」

絵里「また心当たりの無い過去ね」

絵里『私はこの日のためにやってきた…廃校、ここまでよ！』

穂乃果『やめて絵里先輩！』ﾊﾞｯ!
絵里『何をしているの！？そこをどいて！』
穂乃果『もうやめようよ！』

穂乃果『絵里先輩、もうスピーチはやめよう？眠くなるだけだよ』
絵里『馬鹿言わないで！？オープンキャンパスが始まるのよ！』

穂乃果『みんなで探そうよ、学校存続の道を』

絵里『できるわけない！理事長も認めてくれないし…私は誓ったの、おばあさまの大切な学校を守るために、生徒会長になってみせると』

穂乃果『妹達だって(スピーチが退屈で)苦しんだの、寝落ちしないためにもがいていたんだよ！』

穂乃果『これが絵里先輩のなろうとした生徒会長なの！？』

絵里『私は、無くなってしまう学校のために』
穂乃果『違うよ！絶対に違う！見に来る人達だって…そんなこと望んでない！』


━━━━━━

エリーチカ『じゃあ、どうすればいいのよ』

亜里沙『お姉ちゃん』
エリーチカ『亜里沙…』

エリーチカ『私の話が退屈なのは分かってるわ…でも』ﾍﾟﾗｯ
亜里沙『ありがとう、優しいお姉ちゃん。でももういいの』

亜里沙『いいんだよ、許してあげて。海未さんたちを、そして、お姉ちゃん自身を』
エリーチカ『亜里沙…』

希『えりち』

希『長い旅やったね』
凛『先輩はすげえやつにゃ』
他μ'sメンバー『…』

おばあさま『…』
エリーチカ『……！』

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絵里「でも、私が読まなくてもこのままだとオープンキャンパスは失敗するかも」

穂乃果「だったら助けてよ！」

希「方法は1つ、はい衣装」

希「練習見てたえりちなら、いけるはずなんよ」

絵里「まさか！」

希「できる」
穂乃果「やれるよ。スクールアイドルが力を合わせれば！」

絵里「はいストップ」
ことり「ちゅん！？」

穂乃果「ええっ！？ここからがいいとこなのにー」ﾌﾞｰ

絵里「私のスピーチが、な・ん・で・最終兵器扱いなのかしら…？」

にこ「よ、読まれたら終わりだったからに決まってるじゃない」

希「ギャラリーが寝てしまったら、せっかくのライブも台無しよ」

絵里「ひどい！」

絵里の銅像「ﾊﾗｼｮｰ」

絵里「この場合私はともかく、希が2役やってるのも…ちょっとずるいんじゃないかしら」

希「これでも譲歩したんよ？本来ならウチは…紫髪のスピリチュアル使い×2に宇宙海賊に3枠は欲しい！」ﾄﾞﾔｯ

絵里「そうなるとこじゃないわね」

にこ「希が一番似てるのは、紫のデカブツモビルスー」
希「ん？」ﾇｯ

にこ「ｺﾞﾒﾝﾅｻｲﾆｺｶﾞﾜﾙｲﾃﾞｽﾜｼﾗﾅｲﾃﾞ」
穂乃果「にこちゃんオービタルだ」
ことり「呪われた部室の守護者の方が近いかなぁ？」

\ｲﾔｱｱｱ/

絵里「後の展開は私にも見えるわ。原稿を上に放り投げてライブとかそういうのよ」ｶｼｺｲ

絵里「それで廃校問題と直接関係の無いシーンはカット…卒業した後まで飛ばして、あれ建ててFINってわけね」ｶｼｺｲ

ことり「…どう？」


絵里「どうって言われても」

希「不服なんえりち？」

絵里「それなりに。私をモデルにした理由は100年譲って理解したわよ」

絵里「でも、らしくない。銅像1つ建てるだけなんてワガママにしては甘すぎる。チョコレートより甘いわ」

ことり(そうかなぁ…)

絵里「私は生徒会長である前に、μ'sのスクールアイドルだったのよ。やるからには9人みんなで叶えないと」

絵里「建設よぉぉぉ！」

━━━━━━

音ノ木坂学院に、ひと時の安らぎが訪れた

敷地内に新たに建てられた「スクールアイドル記念館」

その前には…

μ'sの像「ﾐｭｰｼﾞｯｸｽﾀｰﾄ」

花陽「ｷｭｳﾆﾝﾃﾞﾋﾄﾂﾆﾅｯﾁｬｯﾀﾉｫ!?」

海未「妥当な着地点だと思いますよ、私は」

真姫「にこちゃん……先輩、いつも元気な髪型よね」ｸﾙｸﾙ
凛「この像ちょっと臭くないかにゃー？」

にこ「ぬわぁんでよ！帽子よ帽子！オプション！」

ことり「このサイズなら、もう誰も登れなくていいよね」

穂乃果「ま、まだ根にもってる…ねえ、これで未来は変わるのかな？」

希「さーて、どうやろなぁ？…どちらにせよ」

絵里「私はハラショーを…強いられているのよ！！」

像の絵里部分「ﾊﾗｼｮｰ」

穂乃果「あははっ、銅像だって、絵里ちゃんは絵里ちゃんだね」

Fin

元ネタ知らないけど、面白かったよ