【SS】かすみ「侑先輩の寝そべりさん...来てっ!」【ラブライブ!虹ヶ咲】

SS


2: (はんぺん) 2022/04/30(土) 15:52:08.33 ID:SU2Nl6Ty
ウィーン ガコン!


⎛(つV„Ò ᴗ ÓV⎞つ


かすみ「やったー!ついに本物の侑先輩の寝そべりさんゲットですぅ!ありがとう、りな子!」

璃奈「ううん、これくらい朝飯前」

しずく「私の分もありがとうね。クレーンゲームって慣れてなくて...」

璃奈「2人の力になれて良かった」

璃奈「私、いつも助けられてばかりだったから…」

かすみ「んもう、りな子!そんなの気にしないの!」

かすみ「これでみんなお揃いなんだから!」


⎛(つV„Ò ᴗ ÓV⎞つ
⎛(つV„Ò ᴗ ÓV⎞つ
⎛(つV„Ò ᴗ ÓV⎞つ


3人『壮観』
 
3: (はんぺん) 2022/04/30(土) 15:55:18.59 ID:SU2Nl6Ty
かすみ「はぅん、先輩は寝そべりさんになっても素敵ですぅ♡」

璃奈「それにしても、まさか本当に現実になるなんて」

しずく「手芸同好会に作ってもらった頃が懐かしいね」

かすみ「あれは先輩へのプレゼントだったけど」

かすみ「ここにあるのは、正真正銘かすみんたちのプライベートな寝そべりさんだよ!」

璃奈「これでいつでも侑さんと一緒」

かすみ「でも、意外だな~。しず子が侑先輩の寝そべりさん欲しがるなんて」ニヤニヤ

しずく「わ、私だってあの人ともっと仲良くなりたいんだもん!///」

しずく「まだちょっと緊張しちゃうから、まずは寝そべり相手にシミュレーションして、それから──」



2人⦅かわいい...⦆
 
4: (はんぺん) 2022/04/30(土) 16:02:36.58 ID:SU2Nl6Ty
──お台場──

テクテクテク...


ミア(ランジュってば、また急に曲を作れって...)

ミア(別に新曲くらいすぐにできるけど、もっと早く言ってもらいたいものだよ)

ミア(.......)

ミア(...気晴らしにamusement agrcadeにでも行こうか)


───.......
 
6: (はんぺん) 2022/04/30(土) 16:05:33.79 ID:SU2Nl6Ty
──ゲームセンター──


⎛(つV„Ò ᴗ ÓV⎞つ⎛(つV„Ò ᴗ ÓV⎞つ
⎛(つV„Ò ᴗ ÓV⎞つ⎛(つV„Ò ᴗ ÓV⎞つ
⎛(つV„Ò ᴗ ÓV⎞つ⎛(つV„Ò ᴗ ÓV⎞つ


ミア(What!? なんだこのぬいぐるみは!)

ミア(どこかで見た顔をしているような──ん?)


『虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会・高咲侑ちゃん大量入荷!!』
 
7: (はんぺん) 2022/04/30(土) 16:08:00.98 ID:SU2Nl6Ty
ミア(タカサキユウ...ベイビーちゃんの名前だっけ?)

ミア(そうか。これは彼女の...)

ミア(ボクの知らないところで、随分人気者みたいじゃないか)

ミア(──にしても...)


⎛(つV„Ò ᴗ ÓV⎞つ


ミア「It's so cute.」
 
8: (はんぺん) 2022/04/30(土) 16:11:07.02 ID:SU2Nl6Ty
───......


ウィーン...ガコン!


⎛(つV„Ò ᴗ ÓV⎞つ
⎛(つV„Ò ᴗ ÓV⎞つ
⎛(つV„Ò ᴗ ÓV⎞つ


ミア(まっ、こんなものかな)

ミア(NYCのよりアームが強いから、気分がノってつい3つも取っちゃったけど──)


⎛(つV„Ò ᴗ ÓV⎞つ
⎛(つV„Ò ᴗ ÓV⎞つ
⎛(つV„Ò ᴗ ÓV⎞つ


ミア(これ...どうしよう)


ワー!ミテミテ!アノコ,ユウセンパイヒトリデミッツモトッテルー!


ミア(!)
 
10: (はんぺん) 2022/04/30(土) 16:13:50.52 ID:SU2Nl6Ty
スゴイ,ユウセンパイニモファンノカタガ?

アノコ,タダモノジャナイ。イイショウブガデキソウ。
リナチャンボード メラメラ~从[ ๑`^´๑ ]从


ミア(Noizy. 周りの子犬ちゃんたちがうるさいな)

ミア(そこそこ楽しめたし、もう行こうかな)

ミア(.......)

ミア(このベイビーちゃん、ひとつはボクが可愛がるとして)

ミア(もうひとつは...まあランジュにでもあげとくか。どうせニッポンで他に知り合いも居ないし)

ミア(残りひとつは──...)
 
11: (はんぺん) 2022/04/30(土) 16:16:22.85 ID:SU2Nl6Ty
──
──生徒会室──

ランジュ「栞子~、ランジュが遊びにきてあげたわ!」

栞子「入室する際はノックをしてください。それから、生徒会室は遊びにくるところではありません」

ランジュ「つれないわね~。いいモノ持ってきてあげたのに」

栞子「いいモノ?」

ランジュ「仔细看!」


⎛(つV„Ò ᴗ ÓV⎞つ
 
13: (はんぺん) 2022/04/30(土) 16:19:18.57 ID:SU2Nl6Ty
栞子「...なんです?これは?」

ランジュ「ぬいぐるみよ。見れば分かるでしょ?」

栞子「それは私も分かります。なぜ学校に持ってきているのかと」

ランジュ「さっきミアからもらったのよ。可愛了」

栞子「かわいいのも分かりましたから、それは預かります」

ランジュ「ダメよ。これはランジュのなんだから」

栞子「そうではなく、学業に関係のないものを持ち込むのは校則違反で──」

栞子「おや?よく見るとそのぬいぐるみ、高咲さんに似ていますね」

ランジュ「タカサキ──侑のことかしら?」

ランジュ「言われてみれば...確かに似てるわね」

ランジュ「侑...ほんとうにもったいない」

ランジュ「こんなに可愛いのだから、スクールアイドルもしてたらどんなふうになってたのかしら?」
 
15: (はんぺん) 2022/04/30(土) 16:37:55.93 ID:SU2Nl6Ty
ランジュ「スクールアイドルしないのなら同好会を離れて、やっぱり自分の夢だけを追うべきだと思うわ」

栞子「それでも──高咲さんは、スクールアイドルフェスティバルを成功させるため、同好会に必要な人材だと思います」

ランジュ「スクールアイドルじゃないのに?」

栞子「スクールアイドルではないからこそ、持てる視点やできることがあります」

栞子「何より彼女には、第1回目のSIFを成功へ導いた実績がありますから」

栞子「それから…これは上原さんから聞いた話から受けた彼女の印象ですが──」



栞子「自分の心に素直な真っ直ぐさ」

栞子「豊かな想像力と不透明な展望も恐れず進み続ける強い意志を持ち──」

栞子「時にお節介なほど、他人に寄り添う人の良さ」



栞子「これらの要素から、彼女はスクールアイドルという文化を発展させる適性があると、私は思います」
 
17: (はんぺん) 2022/04/30(土) 16:41:00.92 ID:SU2Nl6Ty
ランジュ「ふーん...」

ランジュ「確かにSIFがあったから、アタシもニッポンのスクールアイドルにときめきを感じたわけだし」

ランジュ「さすが栞子!相変わらずの慧眼だわ!」

栞子「....」ニコッ


⎛(つV„Ò ᴗ ÓV⎞つ(やりたいことをやりたいって気持ちは、私も負けてないつもり!)

⎛(つV„Ò ᴗ ÓV⎞つ(私は私のやり方で、この同好会で夢を叶えたいって思ってる!)


ランジュ「...」

ランジュ「決めたわ!」

ランジュ「このぬいぐるみをトレーニングルームに置いて、これを見る度にあの日の侑の言葉を思い出すの!」

ランジュ「負けない!って気持ちが、もっとアタシを磨かせるわ!」

ランジュ「侑もアタシも、自分の道が正しいと信じてるのは同じだもの!」

ランジュ「いいライバルよね!アタシたち!」


⎛(つV„Ò ᴗ ÓV⎞つ(ランジュちゃん、負けないよ!)


ランジュ「我也是!」
 
19: (はんぺん) 2022/04/30(土) 16:42:15.80 ID:SU2Nl6Ty
栞子「1人で盛り上がってるところ、悪いのですが──」

栞子「校則は校則なので、ぬいぐるみは一時預かります」

ランジュ「.......」ショボン

栞子「そんな顔してもダメです」
 
20: (はんぺん) 2022/04/30(土) 16:46:13.58 ID:SU2Nl6Ty
──
──部室──


果林「あら?エマも彼方も、それ何かしら?」

エマ「見てみて果林ちゃん!侑ちゃんの寝そべりさん!」

果林「前に手芸同好会に作ってもらったものと違うわね」

彼方「ついにメーカー品が入荷したんだよ~」

果林「へぇ、こっちも本物に似てなかなかかわいいじゃない」

エマ「果林ちゃんも抱っこしてみる?ぽかぽかして温かいよ?」

果林「ただのぬいぐるみよ?エマの体温で温められてるだけでしょ」

彼方「いやいや、それが不思議と温まるんだよ~?」

彼方「彼方ちゃんもうっかりすやぴしてしまいそうだった~」

果林「彼方のうたた寝はいつもでしょ」
 
21: (はんぺん) 2022/04/30(土) 16:48:48.28 ID:SU2Nl6Ty
果林「可愛いとは思うけれど、私にそういう趣味は無いわ。ごめんなさいね」

彼方「照れなくていいのに~。ね~、エマちゃん」

エマ「ね~」

果林「はいはい。照れてるってことでいいわよ」

エマ「むぅ...。あっ!わたし、ちょっとお花畑に行ってくるね!」タッタッタ…

彼方「あっ、彼方ちゃんもなんか急に行きたくなってきた~」タッタッタ…

果林「それを言うならお花摘みに、でしょ…。行ってらっしゃい」


バタン


果林「...まったくもう。...ん?」


⎛(つV„Ò ᴗ ÓV⎞つ


果林「...」
 
23: (はんぺん) 2022/04/30(土) 16:51:44.83 ID:SU2Nl6Ty
ヒョイッ


果林「.......」ギュッ

⎛(つV„Ò ᴗ ÓV⎞つ(果林さん!見た目はクールでも、身体はホットだね!)

果林「...なーんて言いそうね、あの子なら」

果林「ふふっ、かわいい」ナデナデ

⎛(つV„Ò ᴗ ÓV⎞つ(わあ!ときめいちゃうぅう↑!)

果林「私もよ、侑」

果林「本人には恥ずかしくて出来ないけど、寝そべりくらいなら、いいわよね?」




───.......





エマ「やっぱり果林ちゃんも、寝そべりさん抱っこしたかったんだね~」コソコソ

彼方「見てるこっちがホットになっちゃうねえ」コソコソ
 
24: (はんぺん) 2022/04/30(土) 16:55:12.84 ID:SU2Nl6Ty
───またある日の部室───


愛「ゆうゆの寝そべりー!とってもかわいいねー!」

愛「veryだけに!」


⎛(つV„Ò ᴗ ÓV⎞つ.......


愛「同好会に来た感想はどうだい?爽快?そーかいそーかい!」


⎛(つV„Ò ᴗ ÓV⎞つ......
 
25: (はんぺん) 2022/04/30(土) 16:58:48.01 ID:SU2Nl6Ty
愛「うおーい!ゆうゆー、さびしいぞー!」ワシャワシャワシャ

愛「いつもみたいに爆笑してよお!」ワシャワシャワシャ!

歩夢「あ、愛ちゃん!そんなに擦ったらくしゃくしゃになっちゃうよお!」

愛「うあーん!ゆうゆううう!」

歩夢「いくら侑ちゃんでもぬいぐるみじゃダジャレに反応しないよ...」

愛「当たり前田のクラッカー!」


⎛(つV„Ò ᴗ ÓV⎞つ......


愛「おばーちゃんに教えてもらったギャグもダメか...」

歩夢「今のギャグだったの!?」
 
26: (はんぺん) 2022/04/30(土) 17:01:11.64 ID:SU2Nl6Ty
⎛(つV„Ò ᴗ ÓV⎞つ


せつ菜「.......」ジーッ

歩夢「.......せつ菜ちゃん?」

せつ菜「侑さんの寝そべり...とってもかわいいです...!!」

歩夢「えっ!?」
 
27: (はんぺん) 2022/04/30(土) 17:03:42.54 ID:SU2Nl6Ty
せつ菜「あの人の時折見せる勝気な目──」

せつ菜「穏やかに微笑む小さな口──」

せつ菜「照れた時にほのかに赤らむほっぺ──」

せつ菜「二つに結んだ差し色の入った黒髪──」

せつ菜「侑さんの細かな特徴を正確に捉えています!!」

せつ菜「間違いありません!これは、プロの仕事ですよ!!!」

歩夢「そうだね…。企業ロゴ入ったタグ付いてるし…」

せつ菜「これが『尊い』...という感情ですか!?」

歩夢「た、たぶん...?」

せつ菜「歩夢さん、今ここで思いっきり、寝そべりを愛でても良いでしょうか!?」

歩夢「ええ!?」
 
28: (はんぺん) 2022/04/30(土) 17:05:45.13 ID:SU2Nl6Ty
歩夢「だ、ダメだよぉ!これは私の寝そべり侑ちゃんなんだから」

歩夢「璃奈ちゃんに頼めば、せつ菜ちゃんの分も取ってきてもらえると思うよ?」

せつ菜「しかし...。私の家は、こういったものが親に見つかってはまずいので...」

歩夢「あっ...」

愛「歩夢~。固いこと言わないで貸してあげなってー」

愛「せっつーがこんなに切に頼んでんだからさー。『せつ』だけに!」


歩夢「.......」

せつ菜「.......」

⎛(つV„Ò ᴗ ÓV⎞つ......
 
29: (はんぺん) 2022/04/30(土) 17:07:48.42 ID:SU2Nl6Ty
歩夢「...分かった。ちょっとだけだからね?」

せつ菜「本当ですか!?ありがとうございます!!!」

歩夢「へ、変なことはしちゃダメだよ!」

愛「歩夢じゃないんだから、そんなことしないっしょー」

歩夢「愛ちゃん、それどういう意味!?」
 
31: (はんぺん) 2022/04/30(土) 17:10:16.44 ID:SU2Nl6Ty
───

せつ菜「はぁ...。かわいいです」ナデナデ

⎛(つV„Ò ᴗ ÓV⎞つ

せつ菜「侑さん。私の歌、大好きですか?」

⎛(つV„Ò ᴗ ÓV⎞つ(もちろん!)

せつ菜「嬉しいです!」

⎛(つV„Ò ᴗ ÓV⎞つ(大好きなのは、歌だけじゃないけどね!)

せつ菜「!? そ、それはどういう───」






歩夢「せつ菜ちゃんって、結構かわいいもの好きなんだね」

愛「かすみんBOXもすっごい気に入ってたもんね~」

歩夢「──でも、いったいどうしてメーカーさんが侑ちゃんを寝そべりにしてくれたんだろう?」

愛「スクールアイドルじゃないもんねー。愛さんもそれずっと謎なんだよ」
 
32: (はんぺん) 2022/04/30(土) 17:12:53.70 ID:SU2Nl6Ty
歩夢「うーん、第2回SIFの告知動画を見た開発部の人が、侑ちゃんもニジガクのスクールアイドルと勘違いしたとか?」

愛「最後のほう思いっきりセンターで映ってたしねー」

愛「けど、今の時代コンプライアンスとかいろいろ面倒くさいもんじゃん?さすがにそのへん確認すると思うけどなー」

歩夢「だよね...。本当にどうしてだろう?」

愛「───ま、細かいことはいいっしょ!」

愛「アタシらの寝そべりだって、いつの間にかグッズ化されてたりしたわけだし」

愛「それにさ──」

歩夢「?」
 
33: (はんぺん) 2022/04/30(土) 17:14:56.91 ID:SU2Nl6Ty
⎛(つV„Ò ᴗ ÓV⎞つ(私、せつ菜ちゃんのことも、大好きだよ!)

せつ菜「侑さん…///」

せつ菜「ふふっ、私の大好きだって負けませんよ!!!」ギュゥッ

⎛(つV„Ò ᴗ ÓV⎞つ(わわわっ、せつ菜ちゃん!?)





愛「寝そべりが出来たことで、これからたくさんの人が、ゆうゆを知って──」

愛「いーっぱい、愛してくれるって──」

愛「サイコーに素敵なことだ、って愛さん思うな!」

歩夢「愛ちゃん...」

歩夢「──うん。そうだね!」

愛「へへっ!」

愛「こーらせっつー!抜けがけは許さないぞー!愛さんにもゆうゆを抱かせろー!」

歩夢「愛ちゃん!その言い方はなんか違うよお!」
 
34: (はんぺん) 2022/04/30(土) 17:17:55.37 ID:SU2Nl6Ty
───.......

──補講クラス──

先生「先日の小テストの答案を返します。各自、よく復習しておくように。それでは本日の授業を終わります」


──....


侑(うわあ...半分も丸がついてないや。もっと頑張らないと)


ミア(簡単すぎて退屈だったな)

ミア(はんぺんって言ったっけ?あの子と少し遊んで帰ろう)


侑「.......よしっ!」

ミア(.......? ベイビーちゃんは帰らないのか)

侑「.......」ノートペラッ カキカキ

ミア(居残り勉強か。熱心そうだね)

ミア(まあ、ボクには関係ないことだ。bye)

────
──

 
35: (はんぺん) 2022/04/30(土) 17:21:13.66 ID:SU2Nl6Ty
ミア(shit!ボクとしたことが!)タッタッタ

ミア(せっかくはんぺんとの遊び道具にしようと、あのぬいぐるみを持ってきたのに、それを教室に忘れる奴があるか!)タッタッタ


──....

ガララ!


ミア(確か席の横に袋が...あった...!)

ミア(まだはんぺんいるかな?はやく戻らないt──)

侑「.......んん...ミア、ちゃん」

ミア「!」

侑「...むにゃ...ここ教えてよぉ...zzz」

ミア(脅かすなよ...)

ミア(ベイビーちゃん、まだいたのか。しかも、寝てるし)

ミア(....)



(『虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会・高咲侑ちゃん大量入荷!!』)
 
36: (はんぺん) 2022/04/30(土) 17:23:29.95 ID:SU2Nl6Ty
ミア(同好会とやらで何をしてるか知らないけど──)

ミア(だいぶおつかれの様だね)

ミア(少なくとも、キミは不真面目で寝る人じゃなさそうだ)

ミア(じゃなかったら──)


⎛(つV„Ò ᴗ ÓV⎞つ


ミア(こんなものを作ってもらえるわけないしね)

ミア「.......」

侑「...ミアちゃぁん...zzz」

ミア「.......」

ミア「...ふふっ」






ミア「ミア『ちゃん』は、やめてってば」
 
37: (はんぺん) 2022/04/30(土) 17:25:29.85 ID:SU2Nl6Ty
──......


ミア「──こんなものでいいかな」

ミア「.....」チラッ

侑「...zzz」

ミア「じゃあね、ベイビーちゃん」
 
38: (はんぺん) 2022/04/30(土) 17:27:36.53 ID:SU2Nl6Ty
───.......


侑「.......んん、んあ?」

侑「いけない!寝ちゃってた!」

侑「時間は──わっ!もう練習始まっちゃってる!」

侑「早くテストの復習を──」


ポスッ


侑「ん?」


⎛(つV„Ò ᴗ ÓV⎞つ


侑「これ、私の寝そべり?しかも、噂に聞いてたメーカー品だ」

侑「なんでここに──って、あれ?」

侑「脇のとこになんか挟まってる。手紙?」
 
39: (はんぺん) 2022/04/30(土) 17:29:51.80 ID:SU2Nl6Ty
そこの問題を解くヒントは和音の転回。
───────────────────
このぬいぐるみはキミにプレゼントだ。
──────────────────
良い演奏を聴かせてもらったお礼だよ。
──────────────────
???? ℒ???
───────
 
40: (はんぺん) 2022/04/30(土) 17:31:54.23 ID:SU2Nl6Ty
侑「名前が無い。けど──」

侑「この口調にグッドラック...って、きっとそうだよね」

侑「──ふふっ」

侑「よーし!ささっと復習終わらせて、同好会に行くぞー!」

侑「ありがとう!ミアちゃん!」





────.......






ミア「──くしゅんっ!」

ミア「うう...。ボク、実は猫アレルギーなのかな?」

はんぺん「にゃー?」
 
45: (はんぺん) 2022/04/30(土) 18:19:40.92 ID:SU2Nl6Ty
───同好会部室───


侑「遅くなってごめんなさーい!」

9人『ゆう(ちゃん!さん!先輩!ゆ!)』


かすみ「先ぱーい!もう今日の練習終わっちゃいましたよぉ!」

侑「小テストの復習に思いのほか手間取っちゃって」テヘヘ

歩夢「大変だったら、無理しないで同好会を休んでもいいんだよ?」

侑「心配してくれてありがとう。でも私、頑張るよ!」

侑「ランジュちゃんにも、自分の気持ちにも、嘘はつきたくないしね!」

彼方「その気持ち分かるよ~。どんなに忙しくても、ここに来て、皆と一緒に頑張りたいって思うもん~」

エマ「わたしも!大変なことがあっても、みんなの顔を見ると、力がもらえるんだよね!」

侑「そういうこと!だから、私は大丈夫!」


侑「あっ、そうそう!音楽科に優しい先輩が居るんだけどね──」


───.......
 
46: (はんぺん) 2022/04/30(土) 18:23:48.55 ID:SU2Nl6Ty
⎛(つV„Ò ᴗ ÓV⎞つ


侑「──というわけで、この寝そべりをもらったんだ」

愛「へぇ~、14歳なのに粋なことするねー!ミア・テイラー!」

侑「でしょう?クールでかっこよくて、ときめいちゃいそうだった!」


歩夢「え゛っ!?」


エマ「良かった~。こないだため息ついてたから、心配だったんだ~」

彼方「早くも仲の良いクラスメイトを作っちゃうなんて、さすがだね~」

侑「あはは、向こうもそう思ってくれてると嬉しいけどね」



璃奈「14歳...侑さんの寝そべり...。もしかして?」

かすみ「ん?どうしたのりな子?」

璃奈「分からないけど、なんだかその人とは、仲良くなれそうな気がする」

侑「また今度みんなにも紹介するよ!すごくいい人だから!」

─────
───

 
47: (はんぺん) 2022/04/30(土) 18:33:30.03 ID:SU2Nl6Ty
せつ菜「そろそろ最終下校時刻です。ここも閉めるので、早く退室をお願いしますね」

9人『はーい!』



かすみ「ほらほらしず子、チャンスだよ!寝そべりシミュレーションの成果を見せる時だよ!」

璃奈「ファイト!从[ >∀< ]从」

しずく「ふ、2人とも!そういうのいいから!///」



エマ「果林ちゃん、ギュッってするのは寝そべりさんだけでいいのかな~?」

彼方「ほれほれ、本物の侑ちゃんはもっと温かいぞ~?」

果林「なっ...!あなたたち見てたのね!///」



愛「せっつーも、たまにはちゃんとゆうゆ相手に大好きをぶちかましときなって!戸締りはアタシがしとくからさ!」

歩夢「あの時、背中を押してもらったお礼!今日はせつ菜ちゃんに譲るね!」

せつ菜「えええ!?そんな、話が急すぎませんか!?///」



侑「ん?みんなコソコソして、どうしたの?」
 
48: (はんぺん) 2022/04/30(土) 18:40:04.82 ID:SU2Nl6Ty
しずく「ゆ、ゆゆ、侑先輩!」

侑「なあに?しずくちゃん」


しずく(はうっ!な、名前を呼んでもらっちゃった///)

しずく(お、落ち着きなさいしずく!)

しずく(舞台でもあるじゃない!観客をかぼちゃだと思えって!)

しずく(先輩も、寝そべりだと思えば──)


侑「だ、大丈夫?顔真っ赤だよ?」オデコペタ

しずく「~~~~!!///」

しずく「だ、だいじょうぶれす...。わ、わたし...」フラーリ

侑「しずくちゃん!?」




かすみ(しず子が倒れた!舞台の時より緊張してる!?)

璃奈(助けなきゃ...)

──...
 
50: (はんぺん) 2022/04/30(土) 18:48:23.48 ID:SU2Nl6Ty
侑(2人に連れてかれちゃった…)

侑(しずくちゃん、大丈夫かな...?)



果林「ゆ、侑!」

侑「あっ!果林さん、おつかれさま!」

果林「え、ええ。えっと、その...」

果林「最近、寒くなってきたわよね」

侑「本当にねえ。風邪引かないように気をつけないと」

侑「果林さんは体調管理しっかりしてそうだよね」

果林「まあ...」

侑「なんかすぐにできる体が温まる方法って無いかな?」

果林「そうね...。手っ取り早くなら──」

果林「あなたのこと、抱いてあげようかしら?///」

侑「えっ!?///」





彼方(果林ちゃんが言うと何故かシャレに聞こえないよ~)

エマ(? 抱くってギューッってすることじゃないの?)

彼方(日本語はむずかしいのだよ、エマちゃん...)

───....
 
51: (はんぺん) 2022/04/30(土) 18:52:29.53 ID:SU2Nl6Ty
侑(果林さんも彼方さんに引っ張られてっちゃった...)

侑(顔真っ赤だったな。風邪引いてなきゃいいけど...)




せつ菜「侑さん!あのっ!」

侑「せつ菜ちゃん、どうしたの?」

せつ菜「えっとですね、侑さんにはその、日頃からお世話になってるといいますか、それでですね、私のこともいっぱい助けていただいて、ちゃんとお礼ができているのかな、とか大好きが伝わってるのかな、とか...だから、えっと──」

侑「せつ菜ちゃん!」

せつ菜「は、はいっ!」

侑「私は、大好きなせつ菜ちゃんの歌が聴けるだけで、もう十分なくらいお礼をもらってるよ!」

侑「ありがとう!」ニカッ

せつ菜「...!」

せつ菜「.......だ、大好き、です///」ボソッ

侑「???」






愛(せっつー!いつもの大声はどうしたー!)

歩夢(あれは聞こえてないよね...)

──....
 
52: (はんぺん) 2022/04/30(土) 18:55:32.25 ID:SU2Nl6Ty
シズコー!シッカリー! リナチャンボード,キュウソク!
ウ,ウーン…

カリンチャン,コトバヨリモサキニ,カラダデシメスンダヨ!
マア,マチガッタコトハイッテナイネェ
カラダ…ソウ,ワタシニハコノカラダガ──

アタシモセッツーノライブミテドーコーカイニキタンダヨ!アントキノカッコイイスガタヲミセテヨー!
アイサン…。アノトキノ…ワタシ──



侑「.......」

侑「あ、歩夢?なんか今日みんな変じゃない?」

歩夢「そんな事ないよ」

歩夢「ただ、侑ちゃんと同好会で過ごす時間が減って──」


歩夢「ちょっぴり、寂しいんだと思う」
 
53: (はんぺん) 2022/04/30(土) 18:59:43.48 ID:SU2Nl6Ty
歩夢「今は寝そべりの侑ちゃんができて」

歩夢「多少気を紛らすこともできるけど」

歩夢「──やっぱりみんな、本物の侑ちゃんが好きだから」

侑「──あはは...」

侑「なんか照れちゃうね」ポリポリ

侑「けどさ──」

歩夢「?」



侑「寂しいって思ってるのは、みんなだけじゃないんだからね?」

歩夢「!」
 
54: (はんぺん) 2022/04/30(土) 19:07:38.65 ID:SU2Nl6Ty
侑「けど、私たちは、それでいいんだと思う」


侑「──ううん、これがいいって思う!」


侑「スクールアイドルがいて、ファンがいて──」


侑「互いに求めあって、互いのために何かをしたい」


侑「やってみたい。素直に、自由に、表現がしたい」


侑「その気持ちがエネルギーになって──」


侑「私たちはどんどん成長していける!前に進める!」


侑「この同好会は、みんないろんな個性があって──」


侑「そのどれもが──」


侑「みんなの心に、トキメキを生む力を持ってると思うから!」
 
55: (はんぺん) 2022/04/30(土) 19:09:11.64 ID:SU2Nl6Ty
歩夢「....」

侑「──いつか、そんな想いを乗せた曲を作りたいんだ」

歩夢「...」ニコッ

歩夢「大丈夫!──侑ちゃんならきっとできるよ!」

侑「歩夢...」








?「そういうお芝居みたいなセリフ」

?「さらりと言えてしまう先輩が、私は好きです」

侑「!」
 
56: (はんぺん) 2022/04/30(土) 19:11:55.96 ID:SU2Nl6Ty
侑「しずくちゃん!もう大丈夫なの?」

しずく「はい!私、まだまだ未熟でした!」

しずく「侑先輩の気持ちを聞いて、もっと自分を表現しないと、って」

しずく「私、もっと先輩とお話したいです!私の好きな演劇のことや、表現のこと!」

しずく「そしてもっと知りたい!先輩の夢の話や、音楽の話を!」

侑「こちらこそ!」

侑「私も、しずくちゃんを知りたい!今まで以上に──」

侑「もっともっと、仲良くなりたい!!」

しずく「侑先輩…!」

侑「あっ、そうだ!今度一緒にデートしよう!いいよね?」

しずく「ぜ、是非!よろしくお願いします!!」




しずく(や、やった!)

しずく(私やったよ!かすみさん!璃奈さん!)
 
57: (はんぺん) 2022/04/30(土) 19:13:38.17 ID:SU2Nl6Ty
ギュッ



侑「!」

果林「後輩に負けてられないわね。私も」

侑「か、果林さん!後ろからハグされたらビックリするよ」

果林「あら、ほんと。心臓がドキドキしてるわね」サワッ

侑「それは果林さんもじゃない?背中から伝わってるよ?」

果林「伝わってるのは鼓動だけじゃないでしょ?」

果林「温かいかしら?私の体温」

侑「うん。見た目はクールでも──」

侑「果林さんは、誰よりも熱い心と体を持ってるんだね」

果林「ふふっ、侑にはお見通しね」

果林「これからもこうやって、互いの熱を感じ合う時間」

果林「──大切にしていきましょう?」

侑「うん!」







果林(エマ、彼方、あなたたちの言う通り──)

果林(侑って、本当に温かいのね)
 
58: (はんぺん) 2022/04/30(土) 19:23:04.96 ID:SU2Nl6Ty
せつ菜「侑さん!」ダキッ

侑「わわわっ!せつ菜ちゃん!」

せつ菜「ふふっ。あの時のお返しです!」

侑「あの時?」

せつ菜「活動再開ライブ後の私に急に飛び込んできたこと、忘れたとは言わせませんよ?」

侑「あはは、あの時はもう大好きが溢れちゃってて」

せつ菜「そう。だからこの抱擁は、大好きのお返し」

せつ菜「侑さん、私、実は結構わがままなんです」

侑「え?」


せつ菜「あなたの熱い思い、歩夢さんだけじゃなくて──」

せつ菜「もっと私にも聞かせてくれなきゃ──」

せつ菜「ヤダ!──ですからね!」


侑「──うん!約束する!」

侑「せつ菜ちゃん」

せつ菜「はい」

侑「大好き!!」

せつ菜「私も!!!」







せつ菜(やっぱりこの気持ちは──)

せつ菜(ちゃんと大きな声で伝えなきゃ、ですよね!!!)
 
59: (はんぺん) 2022/04/30(土) 19:25:24.68 ID:SU2Nl6Ty
かすみ「ちょっとちょっと~!侑先輩の周りだけ温度があがって火傷しそうですぅ!」

璃奈「メラメラ~! 从[ ๑`^´๑ ]从」

彼方「クール組がホット組になっちゃったねえ~」

エマ「尊みが溢れて草超えて森だよ~!」

愛「愛さんたちもまーぜろー!」

侑「え、え?うわあ───!!」



ワー!キャー!

ワチャワチャガヤガヤ



歩夢「......」

歩夢「──ふふっ」
 
60: (はんぺん) 2022/04/30(土) 19:30:51.39 ID:SU2Nl6Ty
──愛ちゃんの言うとおりかも。

私はスクールアイドルの世界に飛び込んで、たくさんのファンができた。

今は、私を応援してくれる皆のためのスクールアイドルになる道を歩くことを決めた。

侑ちゃんもきっと、自分の決めた道を進む中で、たくさんの人に愛される人になっていくんだよね。

同好会のみんな、SIFに関わるみんな、音楽科の人たち──

きっと、まだ私の知らない人──ミア・テイラーさん──からも。

もしかしたら、ランジュちゃんや三船さんにだって。

侑ちゃんのかわいいところや素敵なところを知る人が増えていくのって、嬉しい気持ちと──やっぱり複雑な気持ちもちょっぴりあるけれど...

──それ以上に、侑ちゃんの幼なじみとして、とても誇らしい気持ちになるよ。

もし侑ちゃんが、みんなから応援してもらってる私を見て──

同じ気持ちになってくれてたら、嬉しいな。
 
61: (はんぺん) 2022/04/30(土) 19:33:05.39 ID:SU2Nl6Ty
だ・け・ど───



侑「み、みんな!さすがにそろそろ帰らないと!」

侑「歩夢も離れて見てないで、なんとかしてぇ!」

歩夢「侑ちゃんは、ちょっとだけ反省したらいいと思うよ?」

侑「何をさー!歩夢ううぅ────!!」
 
62: (はんぺん) 2022/04/30(土) 19:35:26.99 ID:SU2Nl6Ty
────.......


栞子「おや?スクールアイドル同好会の部室、まだ電気が付いてますね」

ランジュ「賑やかで楽しそうじゃない。ほっときましょ」

栞子「ですが、もう下校時刻が──」

ランジュ「いいの!なにかあったらアタシも一緒に謝るわ!」



ランジュ(やり方が違ってもやっぱりここは──)

ランジュ(アタシのときめいた、スクールアイドル同好会)

ランジュ(ランジュには無いものをいっぱい持ってる。だからこそ──)



ランジュ「SIFのステージ、面白くなりそうね!」

ランジュ「但我不会输!」

ランジュ「そして、侑──」

ランジュ「アナタの夢もどこまで仕上げてくるのか、楽しみにしてるわ!」





⎛(つV„Ò ᴗ ÓV⎞つ(期待しててよ!ランジュちゃん!)





おわり
 
64: (えびふりゃー) 2022/04/30(土) 19:59:31.47 ID:HjimnTDW
いいな
 
63: (ほうとう) 2022/04/30(土) 19:40:01.71 ID:8x9Q4NbY
全俺が泣いた
 
66: (もんじゃ) 2022/04/30(土) 20:39:09.62 ID:V2+yyX9G
脳に効くよこれ……
 

引用元: https://nozomi.2ch.sc/test/read.cgi/lovelive/1651301423/

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