1: 2020/12/31(木) 13:33:56.63 ID:tBbCgbe+
ようまり。
2: 2020/12/31(木) 13:37:53.12 ID:tBbCgbe+
鞠莉「ねぇ、曜。ちょっといい?」
曜「ああ、鞠莉ちゃん。なにかな?」
鞠莉「曜のおうちでは、年末にお蕎麦は食べるの?」
曜「年越し蕎麦のこと?もちろん食べるよ、毎年家で作ってるんだ」
鞠莉「そうなんだ、いいわね」
曜「鞠莉ちゃんは?」
鞠莉「私はホテル暮らしだし、仕事の都合上、家族みんなでっていうのはなかなか無いの」
曜「そっか…鞠莉ちゃん」
鞠莉「ん?」
曜「よければ、来る?」
鞠莉「いくっ!」
曜「ああ、鞠莉ちゃん。なにかな?」
鞠莉「曜のおうちでは、年末にお蕎麦は食べるの?」
曜「年越し蕎麦のこと?もちろん食べるよ、毎年家で作ってるんだ」
鞠莉「そうなんだ、いいわね」
曜「鞠莉ちゃんは?」
鞠莉「私はホテル暮らしだし、仕事の都合上、家族みんなでっていうのはなかなか無いの」
曜「そっか…鞠莉ちゃん」
鞠莉「ん?」
曜「よければ、来る?」
鞠莉「いくっ!」
3: 2020/12/31(木) 13:39:43.25 ID:tBbCgbe+
……………………………………
大晦日、渡辺家
鞠莉「お邪魔します」
曜「ようこそ!待ってたよ」
曜ママ「いらっしゃい、ゆっくりしてね」
鞠莉「お世話になります。こちらは気持ちばかりですが、どうぞ」
曜ママ「そんなに気を使わなくていいのに」
曜「おっきい包みだね。結構重いけど、中身は食べ物?」
鞠莉「ええ、おせちよ」
大晦日、渡辺家
鞠莉「お邪魔します」
曜「ようこそ!待ってたよ」
曜ママ「いらっしゃい、ゆっくりしてね」
鞠莉「お世話になります。こちらは気持ちばかりですが、どうぞ」
曜ママ「そんなに気を使わなくていいのに」
曜「おっきい包みだね。結構重いけど、中身は食べ物?」
鞠莉「ええ、おせちよ」
4: 2020/12/31(木) 13:41:26.35 ID:tBbCgbe+
曜「おせち!?」
曜ママ「あらあら、そんな豪華なものを」
鞠莉「あと、こっちはお餅ね」
曜「そんな、もらいすぎだよ」
鞠莉「普段からお世話になっているお礼だから」
曜ママ「こんなに沢山。いつもいただいてばかりで、かえってこっちが心苦しいわ」
曜ママ「あらあら、そんな豪華なものを」
鞠莉「あと、こっちはお餅ね」
曜「そんな、もらいすぎだよ」
鞠莉「普段からお世話になっているお礼だから」
曜ママ「こんなに沢山。いつもいただいてばかりで、かえってこっちが心苦しいわ」
5: 2020/12/31(木) 13:43:07.57 ID:tBbCgbe+
鞠莉「いえいえ、本当に気持ちですから。押し付けでなければいいのですが」
曜「この前、おせちはどうするのって聞いてきたのは、このためだったんだ」
曜ママ「曜から聞いてると思うけど、今年はパパが帰ってこれないから、年末年始は省エネで行こうって話していたの。押し付けなんてとんでもない、嬉しいわ」
曜「鞠莉ちゃん、本当にありがとうね」
鞠莉「こちらこそ、誘ってくれてありがとう。何かお手伝いすることはありますか?」
曜「この前、おせちはどうするのって聞いてきたのは、このためだったんだ」
曜ママ「曜から聞いてると思うけど、今年はパパが帰ってこれないから、年末年始は省エネで行こうって話していたの。押し付けなんてとんでもない、嬉しいわ」
曜「鞠莉ちゃん、本当にありがとうね」
鞠莉「こちらこそ、誘ってくれてありがとう。何かお手伝いすることはありますか?」
6: 2020/12/31(木) 13:44:26.62 ID:tBbCgbe+
曜ママ「準備はほとんど終わってるから大丈夫よ」
曜「つゆも具も用意できたし、あとはお蕎麦を茹でるだけなんだ」
鞠莉「つまり、お手伝いできることがありそうね」
曜「一緒にやろっか!」
鞠莉「ぜひぜひ!荷物置いてくるわね。お母さまはどうぞゆっくりなさってください」
曜「おせちは冷蔵庫に仕舞っとくね。ママは座っててー」
曜ママ「お言葉に甘えるわ。お母さま、か…ふふっ、くすぐったいね」
曜「つゆも具も用意できたし、あとはお蕎麦を茹でるだけなんだ」
鞠莉「つまり、お手伝いできることがありそうね」
曜「一緒にやろっか!」
鞠莉「ぜひぜひ!荷物置いてくるわね。お母さまはどうぞゆっくりなさってください」
曜「おせちは冷蔵庫に仕舞っとくね。ママは座っててー」
曜ママ「お言葉に甘えるわ。お母さま、か…ふふっ、くすぐったいね」
7: 2020/12/31(木) 13:46:31.42 ID:tBbCgbe+
――――――――
曜「それじゃ、今年最後のご飯作りを初めていくよ。さっきも言ったとおり、後は茹でるだけなんだけどね」
鞠莉「よろしくね、先生。何をすればいい?」
曜「まずは、お鍋にたっぷりのお湯を沸かします」
鞠莉「お湯ね。お鍋はこれでいいかしら?」
曜「んー、もうワンサイズ大きいので。そうそう、そっちのお鍋。それに水を半分くらいまで入れてもらえる?」
鞠莉「はーい。お水を半分っと――このくらいでいいの?麺を茹でるには分量が少ない気がするけど」
曜「それじゃ、今年最後のご飯作りを初めていくよ。さっきも言ったとおり、後は茹でるだけなんだけどね」
鞠莉「よろしくね、先生。何をすればいい?」
曜「まずは、お鍋にたっぷりのお湯を沸かします」
鞠莉「お湯ね。お鍋はこれでいいかしら?」
曜「んー、もうワンサイズ大きいので。そうそう、そっちのお鍋。それに水を半分くらいまで入れてもらえる?」
鞠莉「はーい。お水を半分っと――このくらいでいいの?麺を茹でるには分量が少ない気がするけど」
8: 2020/12/31(木) 13:48:39.51 ID:tBbCgbe+
曜「あらかじめ沸かしておいたポットのお湯を使うんだ。時間短縮だね」
鞠莉「なるほど。どのくらいまで入れるの?」
曜「なみなみ入れると麺を茹でたときに吹きこぼれちゃうから、いい塩梅で」
鞠莉「むぅ、マリーのセンスが試されマース…どうかしら?」
曜「いい感じ!それじゃ、火にかけて」
鞠莉「オーケー。こほん、嫉妬ファイヤ~!」
鞠莉「なるほど。どのくらいまで入れるの?」
曜「なみなみ入れると麺を茹でたときに吹きこぼれちゃうから、いい塩梅で」
鞠莉「むぅ、マリーのセンスが試されマース…どうかしら?」
曜「いい感じ!それじゃ、火にかけて」
鞠莉「オーケー。こほん、嫉妬ファイヤ~!」
9: 2020/12/31(木) 13:51:19.89 ID:tBbCgbe+
曜「はい、いい声いただきましたー」
鞠莉「え、それだけ?」
曜「それだけって?」
鞠莉「反応が淡白じゃない?以前の曜ならきっと『どこに嫉妬要素が?』とか指摘してくれたのに」
曜「そうかなぁ、言わないと思うけど」
鞠莉「ツッコミを放棄されたら、ボケは成り立たないのよ」
曜「ボケだったんだ、それ」
鞠莉「え、それだけ?」
曜「それだけって?」
鞠莉「反応が淡白じゃない?以前の曜ならきっと『どこに嫉妬要素が?』とか指摘してくれたのに」
曜「そうかなぁ、言わないと思うけど」
鞠莉「ツッコミを放棄されたら、ボケは成り立たないのよ」
曜「ボケだったんだ、それ」
10: 2020/12/31(木) 13:52:24.45 ID:tBbCgbe+
鞠莉「やり直しね、もう一回行くわよ。嫉妬ファイヤ~!」
曜「いやあ、何度聞いてもビブラートの効いた良い声で」
鞠莉「もう、曜っ!」
曜「あはは、ごめんごめん」
鞠莉「ちゃんとしてよ。それにこれはビブラートじゃ無いわ、こぶしよ」
曜「うーん、違いがわからない」
鞠莉「嫉妬ファイヤーの使い手としては、まだまだね」
曜「修得した覚えもないんだけどなぁ」
曜「いやあ、何度聞いてもビブラートの効いた良い声で」
鞠莉「もう、曜っ!」
曜「あはは、ごめんごめん」
鞠莉「ちゃんとしてよ。それにこれはビブラートじゃ無いわ、こぶしよ」
曜「うーん、違いがわからない」
鞠莉「嫉妬ファイヤーの使い手としては、まだまだね」
曜「修得した覚えもないんだけどなぁ」
11: 2020/12/31(木) 13:53:23.23 ID:tBbCgbe+
鞠莉「とかなんとか言ってる間に」
曜「お湯が沸いたね、いよいよお蕎麦の出番だよ。この乾麺をお鍋に入れて」
鞠莉「お鍋に入れて…」
曜「麺がくっつかないように適度にかき混ぜるよ」
鞠莉「適度にまぜまぜ…」
曜「茹で時間はだいたい三分くらいかな。吹きこぼれないように注意してね」
鞠莉「火加減も大切、と…」
曜「上手いね、良い感じだよ」
曜「お湯が沸いたね、いよいよお蕎麦の出番だよ。この乾麺をお鍋に入れて」
鞠莉「お鍋に入れて…」
曜「麺がくっつかないように適度にかき混ぜるよ」
鞠莉「適度にまぜまぜ…」
曜「茹で時間はだいたい三分くらいかな。吹きこぼれないように注意してね」
鞠莉「火加減も大切、と…」
曜「上手いね、良い感じだよ」
12: 2020/12/31(木) 13:55:25.94 ID:tBbCgbe+
鞠莉「今更だけど、お蕎麦はどんなふうに食べるの?冷たいとか、あったかいとか」
曜「うちはあったかいお蕎麦だね。具は天ぷらを乗せるよ。海老とか、かき揚げとかね」
鞠莉「どうりで揚げ物の良い匂いがすると思ったわ」
曜「そろそろ良いかな。麺をお湯から上げて、流水で冷やすよ」
鞠莉「あたたかいお蕎麦なのに、冷やしちゃうの?」
曜「一旦水で締めると、より美味しくなるんだ。普段なら省略しちゃうけど、今回は特別!」
鞠莉「なるほど。その一手間が大事なのね」
曜「うちはあったかいお蕎麦だね。具は天ぷらを乗せるよ。海老とか、かき揚げとかね」
鞠莉「どうりで揚げ物の良い匂いがすると思ったわ」
曜「そろそろ良いかな。麺をお湯から上げて、流水で冷やすよ」
鞠莉「あたたかいお蕎麦なのに、冷やしちゃうの?」
曜「一旦水で締めると、より美味しくなるんだ。普段なら省略しちゃうけど、今回は特別!」
鞠莉「なるほど。その一手間が大事なのね」
13: 2020/12/31(木) 13:57:01.88 ID:tBbCgbe+
曜「ほどよく締めたところで、もう一度お鍋の中に戻して軽く温めるんだ」
鞠莉「湯切りの時、お鍋ごと『ざばぁ』ってしなかったのは、これが理由だったのね」
曜「茹で汁は蕎麦湯にも使うからね。いよいよ最後の工程だよ、麺が温まったら、あらかじめ作っておいた蕎麦つゆのお鍋に移すんだ」
鞠莉「け、結構大変なのね、行ったり来たりで…よし、できた」
曜「これを温め直したら完了だよ。こほん、それではみなさんご一緒に…嫉妬ファイヤ~!」
鞠莉「…」
曜「なんで無反応なの!?」
鞠莉「湯切りの時、お鍋ごと『ざばぁ』ってしなかったのは、これが理由だったのね」
曜「茹で汁は蕎麦湯にも使うからね。いよいよ最後の工程だよ、麺が温まったら、あらかじめ作っておいた蕎麦つゆのお鍋に移すんだ」
鞠莉「け、結構大変なのね、行ったり来たりで…よし、できた」
曜「これを温め直したら完了だよ。こほん、それではみなさんご一緒に…嫉妬ファイヤ~!」
鞠莉「…」
曜「なんで無反応なの!?」
14: 2020/12/31(木) 13:58:35.98 ID:tBbCgbe+
鞠莉「えっと、いきなり張り切ってどうしたのかなって」
曜「ええっ、なにその突き放すような突然のよそよそしさ!先にやったのは鞠莉ちゃんの方でしょ、しかも2回も!」
鞠莉「ほら、マリーはキャラ的にそういうこと言いそうだし、実際言ったけど…曜は、ねぇ?」
曜「やめて鞠莉ちゃん、その冷静な分析に、私これ以上耐えられない…」
曜ママ(うふふ、賑やかなことで)
曜「ええっ、なにその突き放すような突然のよそよそしさ!先にやったのは鞠莉ちゃんの方でしょ、しかも2回も!」
鞠莉「ほら、マリーはキャラ的にそういうこと言いそうだし、実際言ったけど…曜は、ねぇ?」
曜「やめて鞠莉ちゃん、その冷静な分析に、私これ以上耐えられない…」
曜ママ(うふふ、賑やかなことで)
15: 2020/12/31(木) 14:02:36.42 ID:tBbCgbe+
鞠莉「ふふっ、なーんてね。冗談、冗談よ。ツッコミがないボケの辛さ、これでよくわかった?」
曜「よくわかった…もう少しで一年の締めくくりに泣かされちゃうところだったよ」
鞠莉「ごめんって、機嫌直して。ハグしてあげるから」
曜「なんでもハグすればいいと思ってるでしょ」
鞠莉「しないの?仲良しのハグ」
曜「するとかしないとか、私が言いたいのはそういうのじゃなくて」
鞠莉「ハグっ」
曜「んっ」
曜「よくわかった…もう少しで一年の締めくくりに泣かされちゃうところだったよ」
鞠莉「ごめんって、機嫌直して。ハグしてあげるから」
曜「なんでもハグすればいいと思ってるでしょ」
鞠莉「しないの?仲良しのハグ」
曜「するとかしないとか、私が言いたいのはそういうのじゃなくて」
鞠莉「ハグっ」
曜「んっ」
16: 2020/12/31(木) 14:03:48.18 ID:tBbCgbe+
鞠莉「機嫌直った?」
曜「…もうちょっとかな」
鞠莉「はいはい、もうちょっとね」
曜「ん…ありがと!」
鞠莉「もういいの?」
曜「本当はもう少しこうしていたいけどね、今はまずお蕎麦を作っちゃおう!」
鞠莉「続きは食べ終わった後でね。それでは改めて、準備はいいかしら」
曜「うん!」
鞠莉「いくわよ、せーの」
ようまり「「嫉妬ファイヤ~!!」」
曜「…もうちょっとかな」
鞠莉「はいはい、もうちょっとね」
曜「ん…ありがと!」
鞠莉「もういいの?」
曜「本当はもう少しこうしていたいけどね、今はまずお蕎麦を作っちゃおう!」
鞠莉「続きは食べ終わった後でね。それでは改めて、準備はいいかしら」
曜「うん!」
鞠莉「いくわよ、せーの」
ようまり「「嫉妬ファイヤ~!!」」
17: 2020/12/31(木) 14:04:54.05 ID:tBbCgbe+
鞠莉「ダブルバーニングな嫉妬ファイヤー、決まったわね」
曜「全速前進ロックオン以来の合体技だね!あとは軽くひと煮立ちさせれば調理は完了、器に盛り付けて具をトッピングするだけだよ」
鞠莉「器はお湯で温めておいた方がいいわよね」
曜「そうだね、お願いできる?」
鞠莉「お任せデース。ポットからお湯を注いで、ざばぁ…準備オーケーよ」
曜「こっちも出来たよ。器に入れて、ネギを散らして天ぷらを乗せれば」
鞠莉「わぁ…!」
曜「完成!渡辺家特製、年越し蕎麦だよ!」
曜「全速前進ロックオン以来の合体技だね!あとは軽くひと煮立ちさせれば調理は完了、器に盛り付けて具をトッピングするだけだよ」
鞠莉「器はお湯で温めておいた方がいいわよね」
曜「そうだね、お願いできる?」
鞠莉「お任せデース。ポットからお湯を注いで、ざばぁ…準備オーケーよ」
曜「こっちも出来たよ。器に入れて、ネギを散らして天ぷらを乗せれば」
鞠莉「わぁ…!」
曜「完成!渡辺家特製、年越し蕎麦だよ!」
18: 2020/12/31(木) 14:07:34.66 ID:tBbCgbe+
……………………………………
曜「それじゃ、今年も一年お疲れ様でした。来年も良い年になりますようにとの願いを込めて」
「「「いただきまーす」」」
曜ママ「おっきなエビ天が2本、大晦日らしいゴージャスさね」
鞠莉「湯気までキラキラしてて、とっても美味しそうだわ」
曜「さあさあ、熱いうちに食べて食べて」
鞠莉「じゃあ早速。んっ」
曜「お味はいかが?」
曜「それじゃ、今年も一年お疲れ様でした。来年も良い年になりますようにとの願いを込めて」
「「「いただきまーす」」」
曜ママ「おっきなエビ天が2本、大晦日らしいゴージャスさね」
鞠莉「湯気までキラキラしてて、とっても美味しそうだわ」
曜「さあさあ、熱いうちに食べて食べて」
鞠莉「じゃあ早速。んっ」
曜「お味はいかが?」
19: 2020/12/31(木) 14:08:18.75 ID:tBbCgbe+
鞠莉「すっごく美味しい…!天ぷらがサクサクだし、おつゆも本当にいいお味で」
曜「本当?」
鞠莉「ええ、絶品だわ」
曜「えへへ、よかった!」
曜ママ「うん、美味しく出来てる。さすがは我が娘、鼻が高いわ」
曜「ママの日頃のご指導のおかげだよ」
曜ママ「そうでしょうとも、そうでしょうとも。もっと褒めてくれてもいいのよ」
曜「本当?」
鞠莉「ええ、絶品だわ」
曜「えへへ、よかった!」
曜ママ「うん、美味しく出来てる。さすがは我が娘、鼻が高いわ」
曜「ママの日頃のご指導のおかげだよ」
曜ママ「そうでしょうとも、そうでしょうとも。もっと褒めてくれてもいいのよ」
20: 2020/12/31(木) 14:09:38.74 ID:tBbCgbe+
曜「褒めたらお小遣い上げてくれる?」
曜ママ「それとこれとは話が別ー」
曜「厳しいなぁ。お年玉、期待してるよ」
曜ママ「それについて、すごく言いにくいことがあるんだけど…うっかり銀行行くの忘れちゃったから、今回は無しの方向で」
曜「ええー!初売りの軍資金のアテにしてたのに、そりゃないよ!」
鞠莉「ふふっ」
曜ママ「それとこれとは話が別ー」
曜「厳しいなぁ。お年玉、期待してるよ」
曜ママ「それについて、すごく言いにくいことがあるんだけど…うっかり銀行行くの忘れちゃったから、今回は無しの方向で」
曜「ええー!初売りの軍資金のアテにしてたのに、そりゃないよ!」
鞠莉「ふふっ」
21: 2020/12/31(木) 14:11:09.96 ID:tBbCgbe+
曜ママ「ああ、ごめんなさいね鞠莉ちゃん、この子ったら今日はなんだか騒がしくて」
曜「えっ、まさかの私のせい?」
曜ママ「そうでしょうが。ごめんね」
鞠莉「とても楽しいです。曜からのお招きがなかったら、きっと一人で年末を過ごしていたでしょうから。私こそ、いつもご家族の団欒にお邪魔してすみません」
曜ママ「いいのいいの、人数が多い方が楽しいし。それに、鞠莉ちゃんも家族みたいなものだから」
鞠莉「私が、家族…嬉しいです」
曜ママ「このとおり、気を使うようなところでもないし、満足なおもてなしもできないけど、遠慮しないで気軽に来てもらえたら嬉しいわ」
曜「そうそう、遠慮は無しだよ!」
鞠莉「曜…ありがとう」
曜「えへへっ」
曜「えっ、まさかの私のせい?」
曜ママ「そうでしょうが。ごめんね」
鞠莉「とても楽しいです。曜からのお招きがなかったら、きっと一人で年末を過ごしていたでしょうから。私こそ、いつもご家族の団欒にお邪魔してすみません」
曜ママ「いいのいいの、人数が多い方が楽しいし。それに、鞠莉ちゃんも家族みたいなものだから」
鞠莉「私が、家族…嬉しいです」
曜ママ「このとおり、気を使うようなところでもないし、満足なおもてなしもできないけど、遠慮しないで気軽に来てもらえたら嬉しいわ」
曜「そうそう、遠慮は無しだよ!」
鞠莉「曜…ありがとう」
曜「えへへっ」
22: 2020/12/31(木) 14:12:38.88 ID:tBbCgbe+
曜ママ「曜も鞠莉ちゃんと一緒にいられて嬉しいみたいだしね。昨日からずっーとこの調子ではしゃいでたのよ」
曜「そうそう、鞠莉ちゃんがご飯食べに来てくれるとすごく嬉しくて…って、ママ!?」
鞠莉「あら、いいリアクション」
曜ママ「あ、これ言っちゃダメなやつだったっけ?」
曜「そ、そんなことはないけど」
曜ママ「ならいいじゃない。この子ったらね、うちに帰ってきたら、毎日のように鞠莉ちゃん鞠莉ちゃんって」
曜「わーっ!わーーーっ!」
曜「そうそう、鞠莉ちゃんがご飯食べに来てくれるとすごく嬉しくて…って、ママ!?」
鞠莉「あら、いいリアクション」
曜ママ「あ、これ言っちゃダメなやつだったっけ?」
曜「そ、そんなことはないけど」
曜ママ「ならいいじゃない。この子ったらね、うちに帰ってきたら、毎日のように鞠莉ちゃん鞠莉ちゃんって」
曜「わーっ!わーーーっ!」
23: 2020/12/31(木) 14:14:13.29 ID:tBbCgbe+
曜ママ「急に騒がしいわねぇ」
曜「誰のせいだと思ってるの、誰の!」
鞠莉「へえ、曜ってば、そうだったんだ」
曜「あ、いや、えっと…あはは。ちょっとママ、なんてこと言うの、プライバシーの侵害だよ…!」
曜ママ「人聞きの悪い、話題の提供って言って欲しいわ、楽しい食卓のための。ねぇ、鞠莉ちゃん」
鞠莉「ええ、とても楽しいです」
曜ママ「ほら。よかったわね、鞠莉ちゃんも楽しいって」
曜「誰のせいだと思ってるの、誰の!」
鞠莉「へえ、曜ってば、そうだったんだ」
曜「あ、いや、えっと…あはは。ちょっとママ、なんてこと言うの、プライバシーの侵害だよ…!」
曜ママ「人聞きの悪い、話題の提供って言って欲しいわ、楽しい食卓のための。ねぇ、鞠莉ちゃん」
鞠莉「ええ、とても楽しいです」
曜ママ「ほら。よかったわね、鞠莉ちゃんも楽しいって」
24: 2020/12/31(木) 14:15:57.54 ID:tBbCgbe+
曜「も、もうっ!変なこと言ってないで、早く食べないとお蕎麦が伸びちゃうよ!」
曜ママ「おっといけない、そうだったわ」
鞠莉「せっかくのお蕎麦、美味しいうちにいただかないとね」
曜「ほっ、なんとかしのぎ切った…」
曜ママ「続きは後でこっそり教えるわね」
鞠莉「ないしょ、ないしょですね」
曜「そこ!バッチリ聞こえてるよ、ダメだよ、ダメですからね!まったく…2対1じゃ分が悪すぎるよ」
曜ママ「おっといけない、そうだったわ」
鞠莉「せっかくのお蕎麦、美味しいうちにいただかないとね」
曜「ほっ、なんとかしのぎ切った…」
曜ママ「続きは後でこっそり教えるわね」
鞠莉「ないしょ、ないしょですね」
曜「そこ!バッチリ聞こえてるよ、ダメだよ、ダメですからね!まったく…2対1じゃ分が悪すぎるよ」
25: 2020/12/31(木) 14:17:08.24 ID:tBbCgbe+
鞠莉「はいはい、わかった、わかったから。んーっ、美味しい」
曜ママ「鞠莉ちゃんは辛いのは平気よね」
鞠莉「はい、ホットでスパイシーなのは大好きです」
曜ママ「なら、これを試してみない?」
鞠莉「これは、七味唐辛子の、柚子入り?」
曜ママ「そう、柚子の皮が入ってるの。私のお気に入りー」
曜「柚子の香りと七味の辛さが良いアクセントになるんだ。美味しさが更にパワーアップだよ」
鞠莉「どれどれ…んんっ、柚子の爽やかさの後にピリッとした辛さがきて。これはお箸が進むわ」
曜「ネギも天ぷらもまだまだあるからね、いっぱい召し上がれ!」
曜ママ「鞠莉ちゃんは辛いのは平気よね」
鞠莉「はい、ホットでスパイシーなのは大好きです」
曜ママ「なら、これを試してみない?」
鞠莉「これは、七味唐辛子の、柚子入り?」
曜ママ「そう、柚子の皮が入ってるの。私のお気に入りー」
曜「柚子の香りと七味の辛さが良いアクセントになるんだ。美味しさが更にパワーアップだよ」
鞠莉「どれどれ…んんっ、柚子の爽やかさの後にピリッとした辛さがきて。これはお箸が進むわ」
曜「ネギも天ぷらもまだまだあるからね、いっぱい召し上がれ!」
26: 2020/12/31(木) 14:20:00.73 ID:tBbCgbe+
鞠莉「ふぅ、美味しくてあっという間に食べちゃった」
曜「つるつるっと行けちゃうよね。追加で茹でるけど、お代わり食べる人ー」
曜ママ「はいっ、並盛りでお願いします」
曜「具は何にする?」
曜ママ「さっきはエビだったから、今度はかき揚げで」
曜「はーい。鞠莉ちゃんもお代わりどうですか?」
鞠莉「そうね、じゃあお一つお願いしようかな」
曜「了解!待っててね、すぐ茹でてくるから」
鞠莉「私も手伝うわ、さっきので手順は覚えたし」
曜「一緒にやろっか!私は卵をのせて、お月見蕎麦にしようと思うんだ」
鞠莉「わお!私もそれにしようかしら」
曜ママ「ふふっ、いいわね、こういうのって。今日は久々に飲んじゃおうかしら」
曜「つるつるっと行けちゃうよね。追加で茹でるけど、お代わり食べる人ー」
曜ママ「はいっ、並盛りでお願いします」
曜「具は何にする?」
曜ママ「さっきはエビだったから、今度はかき揚げで」
曜「はーい。鞠莉ちゃんもお代わりどうですか?」
鞠莉「そうね、じゃあお一つお願いしようかな」
曜「了解!待っててね、すぐ茹でてくるから」
鞠莉「私も手伝うわ、さっきので手順は覚えたし」
曜「一緒にやろっか!私は卵をのせて、お月見蕎麦にしようと思うんだ」
鞠莉「わお!私もそれにしようかしら」
曜ママ「ふふっ、いいわね、こういうのって。今日は久々に飲んじゃおうかしら」
27: 2020/12/31(木) 14:21:30.49 ID:tBbCgbe+
曜「2杯目はどのくらい食べる?」
鞠莉「うーん。さっきと同じ量だと食べすぎちゃうかしら。明日はダイヤの誕生日パーティーだし」
曜「大丈夫だよ、そういうのはきっと別腹だから」
鞠莉「ふふっ、スイーツみたいに言うのね」
曜「迷ったなら、食べるのがきっと正解だと思うよ」
鞠莉「そうね、そのとおりかも。この美味しさを今食べておかなかったら、きっと後になって悔しい思いをするはずだから」
鞠莉「うーん。さっきと同じ量だと食べすぎちゃうかしら。明日はダイヤの誕生日パーティーだし」
曜「大丈夫だよ、そういうのはきっと別腹だから」
鞠莉「ふふっ、スイーツみたいに言うのね」
曜「迷ったなら、食べるのがきっと正解だと思うよ」
鞠莉「そうね、そのとおりかも。この美味しさを今食べておかなかったら、きっと後になって悔しい思いをするはずだから」
28: 2020/12/31(木) 14:22:49.44 ID:tBbCgbe+
曜「えへへ、そう言ってもらえて嬉しいよ。お蕎麦、食べたかったんだもんね」
鞠莉「ええ。それに――」
鞠莉(それに、曜のそばに居たかったから)
曜「ん、何か言った?」
鞠莉「ううん、なんでもない。来年も素敵な一年にしましょうね」
曜「うんっ!」
大晦日の渡辺家、夜は賑やかにふけていく――
終わり
鞠莉「ええ。それに――」
鞠莉(それに、曜のそばに居たかったから)
曜「ん、何か言った?」
鞠莉「ううん、なんでもない。来年も素敵な一年にしましょうね」
曜「うんっ!」
大晦日の渡辺家、夜は賑やかにふけていく――
終わり
30: 2020/12/31(木) 14:26:43.72 ID:tBbCgbe+
おまけ、その頃の高海家
―――――从c•ヮ•§――――――!
志満「千歌ちゃん?どうかしたの」
千歌「…え?う、ううん、なんでもないよ」
美渡「嘘つけ、いつにも増して抜けた顔になってたぞ」
千歌「ひどーい!か弱い乙女になんてことを、およよ…」
美渡「乙女って。今時およよって」
千歌「むーっ」
志満「まあまあ。二人ともみかんは食べる?」
美渡「1個ちょうだい」
―――――从c•ヮ•§――――――!
志満「千歌ちゃん?どうかしたの」
千歌「…え?う、ううん、なんでもないよ」
美渡「嘘つけ、いつにも増して抜けた顔になってたぞ」
千歌「ひどーい!か弱い乙女になんてことを、およよ…」
美渡「乙女って。今時およよって」
千歌「むーっ」
志満「まあまあ。二人ともみかんは食べる?」
美渡「1個ちょうだい」
31: 2020/12/31(木) 14:27:57.48 ID:tBbCgbe+
志満「はい、どうぞ。千歌ちゃんは?」
千歌「…」
志満「千歌ちゃん?」
千歌(なんだったんだろう、今の感覚…よくわからないけど、不思議と懐かしい感じがする。まるで、昔の自分を見ているみたいな…)
美渡「またぼーっとしてる。千歌、聞いてるぞー」
志満「お蕎麦をいっぱい食べたから、お腹がいっぱいなのかしら」
美渡「やっぱり打ちたて、茹でたての蕎麦は美味しいよね。お父さんが料理人でよかったよ」
千歌(蕎麦…そう、お蕎麦に関係することが聞こえたような気がする。耳をそばだてれば聞こえるかな…)
从c*^ヮ^§ あ!今のはお蕎麦と、よく聞き取ろうとすることの「そばだてる」とをかけた――
本当に終わり
千歌「…」
志満「千歌ちゃん?」
千歌(なんだったんだろう、今の感覚…よくわからないけど、不思議と懐かしい感じがする。まるで、昔の自分を見ているみたいな…)
美渡「またぼーっとしてる。千歌、聞いてるぞー」
志満「お蕎麦をいっぱい食べたから、お腹がいっぱいなのかしら」
美渡「やっぱり打ちたて、茹でたての蕎麦は美味しいよね。お父さんが料理人でよかったよ」
千歌(蕎麦…そう、お蕎麦に関係することが聞こえたような気がする。耳をそばだてれば聞こえるかな…)
从c*^ヮ^§ あ!今のはお蕎麦と、よく聞き取ろうとすることの「そばだてる」とをかけた――
本当に終わり
32: 2020/12/31(木) 14:30:25.98 ID:tBbCgbe+
全弾撃ち尽くしました。年越し蕎麦ようまりでした。
↓は前に書いたものです。よろしければ併せてお願いします。
鞠莉「ツリーの明かりに照らされて」
https://fate.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1608907480/
ありがとうございました。みなさま良いお年を。
↓は前に書いたものです。よろしければ併せてお願いします。
鞠莉「ツリーの明かりに照らされて」
https://fate.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1608907480/
ありがとうございました。みなさま良いお年を。
33: 2020/12/31(木) 14:37:47.49 ID:tBbCgbe+
鞠莉「夏の日は白く流れるように」
https://fate.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1596887119/
補足としまして、上記のお料理ようまりの続きです。
改めて、ありがとうございました。
https://fate.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1596887119/
補足としまして、上記のお料理ようまりの続きです。
改めて、ありがとうございました。
35: 2021/01/01(金) 16:35:48.27 ID:T3/8IBot
色んな可能性を感じる二人
来年もおそばにと言う願いを込めて。
とても微笑ましいお話でした
来年もおそばにと言う願いを込めて。
とても微笑ましいお話でした
34: 2020/12/31(木) 22:20:28.19 ID:ON4J6qKQ
おつようまり
来年も撃ち尽くして
来年も撃ち尽くして
引用元: https://nozomi.2ch.sc/test/read.cgi/lovelive/1609389236/