「優木せつ菜と桜坂しずくが合体して、せづくってとこでしょうか」【SS】

ｶﾞﾗﾗ

あなた「おはよー！」

璃奈「おはよう」

「おはようございます！」

あなた「えっ？」

あなた「えっと、あの、どちら様ですか？」

「ふふふ、びっくりしてますね」

あなた「あれ？なんか聞いたことある声だな……」

璃奈「この人はせつ菜さんとしずくちゃん」

あなた「ん？せつ菜ちゃんと？しずくちゃん？」

あなた「どゆこと？？」

璃奈「せつ菜さんとしずくちゃんが合体したの」

あなた「え？」

あなた「ええええええ！？」

璃奈「私も驚いてる。りなちゃんボード「ビックリ」」

「まあ、驚くのも無理はありませんね」

あなた「……」

あなた「ほんとに？」

璃奈「ほんとに」

あなた「いや、合体って……どうしてこうなったの？」

璃奈「実は───」

─
──
───

数分前

ｶﾞﾗﾗ

せつ菜「おはようございます！」

璃奈「せつ菜さん、おはよう」

しずく「おはようございます」

せつ菜「おや？なんですかそれは？」

しずく「これは髪飾りです。いま璃奈さんとハンドメイドをしていまして」

璃奈「しずくちゃんに演劇部の小道具作りを見せてもらってた」

せつ菜「なるほど、そうでしたか」

せつ菜「私も混ぜてください！」

しずく「いいですよ」

璃奈「しずくちゃん、見て出来たよ」

しずく「どれどれ？」

しずく「うん、よく出来てるよ！少し教えただけなのにすごいよ」

璃奈「ううん、しずくちゃんの教え方が上手かったからだよ」

せつ菜「おぉ！可愛らしいですね。これはブローチですか？」

璃奈「りなちゃんボード「ピンポーン」」

せつ菜「これを璃奈さんが……」

せつ菜「しずくさん、私もなにか作りたいです！」

しずく「でしたら作りたいものを選んでください、この箱に材料があるので」

せつ菜「はい！　うーん、そうですね……なにを作りましょうか……」

せつ菜「あっ、決まりました！」

璃奈「何作るの？」

せつ菜「イヤリングです」

しずく「イヤリングですか。そしたらこの金具ですね」

璃奈「せつ菜さん頑張って」

せつ菜「はい！」

しずく「まず、イヤリングの作り方はですね……」

～
～～

せつ菜「……か、完成しました！」

せつ菜「ふぅ……細かい作業なので神経を使いますね……」

しずく「ふふ、お疲れ様です」

璃奈「せつ菜さん、お疲れ様」

せつ菜「お2人ともありがとうございます」

せつ菜「いやぁ、本当にしずくさんの教え方が分かりやすかったですね」

璃奈「うん、分かりやすかった」

しずく「そうですか？なら良かったです」

璃奈「あれ？」

しずく「どうしたの？」

璃奈「せつ菜さんが作ったイヤリング、どこかで見たことある……」

せつ菜「ふっふっふ、気付いてしまいましたか」

璃奈「あ、もしかしてポタラ？」

せつ菜「そうです！璃奈さん正解です！」

しずく「ポタラ？」

せつ菜「ポタラとはドラゴンボールに登場するアイテムのことです」

しずく「すみません、私ドラゴンボールはあまり詳しくなくて……」

せつ菜「そうなんですか！？今度漫画を貸してあげますよ！」

璃奈「面白いよ」

しずく「いいんですか？」

せつ菜「ええ！読まないと勿体ないです！」

しずく「ありがとうございます、この機会に読んで見ようと思いますね」

しずく「それで、ポタラというのはどんなアイテムなんですか？」

せつ菜「そ、それは……」

璃奈「……漫画のネタバレになっちゃう」

しずく「えぇ！？大丈夫ですよそれくらいは」

せつ菜「そう、ですか？しずくさんがそう言うのならば」

せつ菜「このポタラを2人の人間が右耳と左耳に１つづつ付けると……なんと」

しずく「なんと？」

せつ菜「合体することが出来るのです！」

しずく「合体、ですか……」

璃奈「2人の人間が1人の人間になる。それがポタラ合体」

しずく「なるほど、せつ菜さんが作ったこのイヤリングがそのポタラなんですね」

璃奈「うん。そっくり」

せつ菜「ずっと前から作ってみたいと思ってたんですよ。まさか作れる日が来るとは」

璃奈「せつ菜さん、ポタラ付けて見せてほしい」

せつ菜「そうですね、せっかく作ったので早速……」ｶﾁｬｶﾁｬ

せつ菜「よし……どうですか？」

璃奈「すごい、本物みたい。りなちゃんボード「キラキラ」」

しずく「ふふ、似合ってますよせつ菜さん」

せつ菜「えへへ」

しずく「私もポタラ付けてみていいですか？」

せつ菜「いいですよ。私は右耳なのでしずくさんは左耳に付けてください」

しずく「左耳ですね」

璃奈「合体しちゃうかも」

しずく「ふふ、まさか」ｶﾁｬｶﾁｬ

しずく「ん……どうでしょうか？」

璃奈「うん、いい感じ」

せつ菜「しずくさんも似合ってますよ」

しずく「本当ですか？」

璃奈「私の作ったブローチも付けて欲しい」

しずく「え？いいの？」

璃奈「うん、しずくちゃんに似合うと思って作ったの」

しずく「そうだったの？ありがとう璃奈さん」

しずく「どうかな？」

璃奈「うん、似合ってる」


ｶｯ‼︎‼︎


しずく「え？」

せつ菜「へ？」

璃奈「！？」

しずく「きゃ、きゃああぁぁぁ！」

せつ菜「な、なんですかこの光は！？」

ﾋﾟｶｱｱｧｧｧ‼︎‼︎

……

───
──
─


璃奈「───ということなの」

あなた「どういうこと？？？」

璃奈「だから、合体したの。せつ菜さんとしずくちゃんが」

あなた「いやでも、ポタラって……えぇ～？」

あなた(でも、この人の見た目は、確かにせつ菜ちゃんとしずくちゃんの面影が……)

璃奈「信じてお願い。りなちゃんボード「うるうる」」

あなた「わ、わかったよ。信じるよ璃奈ちゃんのこと」

あなた「じゃ、じゃあ……あれ？せつ菜ちゃん？しずくちゃん？なんて呼べばいいんだ？」

あなた「なんて呼べばいいかな」

「そうですね……」

「優木せつ菜と桜坂しずくが合体して、せづくってとこでしょうか」

あなた「名前まで合体してる！」

せづく「せづくのづは、つに点々の方です」ｶｷｶｷ

あなた「読みづら！なにその初代ポケモンのバグポケモンみたいな名前！」

せづく「む、失礼ですね、人の名前をバグポケ呼ばわりとは」

あなた「なんかダサいよ……」

せづく「ダサくありません！」

あなた「えぇ……私の感性が悪いのか？」

あなた(せづくちゃんかぁ)

あなた「……そうだ！」

あなた「よし」ﾋｮｲ

璃奈「なにするの？」

あなた「このサッカーボールを投げたらどんな反応するのかなって。ほら、しずくちゃん球技苦手でしょ？でもせつ菜ちゃんは苦手じゃないじゃん」

璃奈「そういうこと」

あなた「せづくちゃん行くよー！」

ﾎﾟｲｯ

せづく「む！」ﾄｯ

せづく「よっ、ほっ」ﾄﾝｯﾄﾝｯ

あなた「はえー、綺麗なリフティングだぁ」

せづく「なにするんですか。いきなり投げたら危ないでしょう」

あなた「ごめんね。あれ、球技苦手じゃないの？」

せづく「苦手じゃありませんよ」

あなた(ふーん……)

あなた「じゃあこれなら！どうだ！」ﾊﾞｯ

璃奈「あ、それ知ってる。フルーチェでしょ」

せづく「私も知ってます。美味しいですよね～」

あなた「せづくちゃん作ってみてよ」

せづく「？　いいですよ」

せづく「フルーチェなんて牛乳と混ぜるだけじゃないですか」

ｶﾁｬｶﾁｬｶﾁｬｶﾁｬ

せづく「はい、どうぞ」

あなた「いただきます」ﾊﾟｸｯ

璃奈「いただきます」ﾊﾟｸｯ

あなた「……お、美味しい」

璃奈「うん……」

せづく「当たり前じゃないですか」

あなた「不味くないだと」

璃奈「多分だけど、ポタラの効力でお互いのマイナス部分が打ち消されてるんだと思う」

あなた「つまり弱点なしってことか……」

あなた「……」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

璃奈「……」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

ｶﾞﾗﾗ

かすみ「おはよーございまーす！」

果林「遅くなってごめんなさい」

歩夢「おはよー」

あなた「げっ」

せづく「おはようございます！」

歩夢「え？」

かすみ「はえ？誰ですかその人」


─
──

果林「へぇ、せつ菜としずくちゃんが合体ねぇ」

歩夢「ちょっと状況が飲み込めないかも……」

あなた「大丈夫だよ歩夢ちゃん、私もまだ飲み込めてないから」

かすみ「じーっ」

せづく「どうしました？かすみさん？」

かすみ「せつ菜先輩としず子が合体ですか……ふーん……」

果林「えっと、せつ……しず……なんて呼べばいいんだったかしら？」

せづく「せづくです！」

果林「そう、せづくちゃんは合体してるって実感はあるの？」

せづく「そうですね……せつ菜としずくの記憶はありますし……1番の実感はなんとなくパワーが上がった感じがしますね」

果林「どんな感じに？」

せづく「こんな感じです！」

せづく「ほっ、はっ、ほっ！」ｻｯ!ｻｯ!

歩夢「すごい！反復横跳びをあんなに早く」

せづく「ハァ！」ｸﾞｼｬｱ

あなた「りんごを握り潰した！？」

せづく「さらに、こんなことも出来ます！」

ﾊﾞｯ ｸﾞﾙｯ

ﾀﾞﾝｯ!

せづく「はい！」

あなた「すごーい！バク宙だ！」

果林「もう超人の域ね」

せづく「まだまだこんなものじゃありません！私の体の奥から力がみなぎる感じがします！」

璃奈「身体能力も向上するんだ……」

せづく「うおおおおお！」

歩夢「ねえねえ、せづくちゃんは何年生ってことになるのかな？」

あなた「確かに、1年生なのか2年生なのか」

せづく「わ、私にも分かりません。どっちなんでしょう……」



かすみ(にっしっし、せつ菜先輩としず子が１つになったってことは、2人同時にイタズラ出来るってことじゃないですか)ｺｿｺｿ

かすみ(なんか余裕たっぷりなせづ子の面白い姿を見てやりますよ)

かすみ(まずはこのお茶に七味を入れて飲ませたら、どんな反応するでしょうかね～)

かすみ(にひひ)ｶﾞｻｯ



せづく「！」

ｶﾞｯ

ﾌﾞﾝｯ!

かすみ「ぎゃふ！？」

あなた「え？」

せづく「なにをしようとしていたんですか？かすみさん」

かすみ「」ﾁｰﾝ

璃奈「かすみちゃんに超高速クッションが飛んでいった……」

歩夢「かすみちゃんが何かしようとしてたの分かったの？私全然気づかなかったのに」

せづく「なんとなく気配がしたので」

あなた「なんとなくって」

果林「せづくちゃんがいる限りかすみちゃんはイタズラ出来ないわね」

歩夢「そうだ。A・ZU・NAはどうしたらいいんだろう……」

せづく「トリオからデュオになってしまいましたね」

果林「そうなるとDiverDiVAと被っちゃうわね……」

あなた「そんなの後で考えようよ」

果林「そうだ」

果林「ねぇせづくちゃん？合体したら身体の方はどうなってるのかしら？」

せづく「別に普通ですよ？」

果林「普通って言うくらいなら、見せてもらってもいいわよね？」

せづく「駄目です」

果林「ちょっとだけ。服の下がどうなってるのか気になるのよ」

せづく「無理です」

果林「案外つまらない反応するのね……」

璃奈「せつ菜さんの恥ずかしがる部分が打ち消されたんだと思う」

あなた「そこは打ち消しちゃダメな要素でしょうがああああ」

ｶﾞﾗﾗ

愛「ちょいーす！」

エマ「みんな来てるね。彼方ちゃん起きて～」

彼方「すやぴ……zzz」

栞子「彼方さん、部室に着きましたよ」

果林「あら、これで全員揃ったわね」

愛「今日も練習頑張ろー！」

せづく「頑張りましょう！！」

愛「へ？誰？」

エマ「あれ？お客さん……？」

栞子「どなたですか？貴女のような生徒は初めて見ましたが」

せづく「栞子さん！私ですよ！」

栞子「はい？」

エマ「もしかしてせつ菜ちゃん？」

愛「え！せっつー！？確かに声は似てるけど……外見変わりすぎじゃない？」

せづく「ふっふっふ」

エマ「あっ、それともしずくちゃんかな？」

栞子「そう言われるとしずくさんの声にも聞こえますが……」

せづく「惜しいですが外れです！」

せづく「正解は、せづくです！」

愛「いやいや誰！？」

エマ「せずく？」

あなた「あー、えっとね……」

─
──

エマ「へぇ、せつ菜ちゃんとしずくちゃんが１つになっちゃったんだ」

愛「なんか面白いことしてんねー」

栞子「なんで普通に受け入れてるんですか……異常事態じゃないですか……」

歩夢「あはは……確かにみんな普通に受け入れてるよね」

果林「受け入れるっていうか、現実に起こってることなんだから仕方ないでしょ」

あなた「私達がいない間にせつ菜ちゃんとしずくちゃんにこんなことが起こってるなんて……」

愛「りなりーは大丈夫だったん？」

璃奈「うん、私は平気」

栞子「それで、そこで気絶してるかすみさんはどうしたのでしょうか」

璃奈「合体戦士から制裁を食らった」

栞子「制裁？」

せづく「彼方さん練習の時間ですよ！起きてくださーい」

彼方「んん……？」ﾊﾟﾁｯ

彼方「あれ……？エマちゃんの膝枕は……？」

せづく「おはようございます！」

彼方「うおっ、だれぇ？」

せづく「私はせつ菜としずくの合体、せづくです！」

彼方「そうかいそうかい」

彼方「彼方ちゃんはまだ夢を見てるのかな？」

エマ「夢じゃないよー」

─
──
───

あなた「ワンツーワンツー」

ﾀﾝﾀﾝｯﾀﾝﾀﾝｯ


歩夢「はぁっはぁっ」

愛「ふっ、ふっ」

彼方「はっ、はっ」

ﾀﾝﾀﾝｯﾀﾝｯ


あなた「はいストップ」

あなた「じゃあ少し休憩ね」

「「はーい」」

果林「エマ、前より動き良くなったんじゃないかしら」

エマ「そう？上達してきたかな～」

かすみ「せんぱ～い！かすみんどうでしたかぁ？」

あなた「うん、かすみちゃん前よりリズムが良くなってたよ」

かすみ「本当ですか！」

あなた「うん」

歩夢「私はどうだった？」

あなた「歩夢ちゃんもバランスが良くなってたよ。芯が揺れなくなったというか」

歩夢「本当？嬉しいなぁ」

せづく「……」ｳｰﾝ

愛「せづっちどしたん？」

栞子「ずいぶんと困った顔していますが」

せづく「えっと、なんと言いますか……」

せづく「満足が出来ないんです」

愛「満足？」

璃奈「もしかして全力が出せないってこと？」

せづく「それに近いです！全然疲れないんです！」

せづく「んんん～……ちょっと走ってきます！」

愛「え？ランニングはさっきやったっしょ？」

あなた「それに休憩は？」

せづく「休憩なんて必要ありません！」

ﾀﾞｯ!


栞子「行ってしまいましたね」

かすみ「勝手にさせとけばいいんじゃないですか」

彼方「うーん大丈夫かな」

せづく「はぁっ！はぁっ！」ﾀｯﾀｯﾀｯﾀｯ

せづく(なんでしょうこの身体、疲れるどころかまだまだエネルギーが湧いてくるようで)

せづく(無限に走っていられそう！)

せづく(今の私は世界マラソン金メダリスト……いや、サイヤ人です！)

ﾀｯﾀｯﾀｯﾀｯﾀｯﾀｯ

せづく「はぁっ！はぁっ！」

ﾋﾟｭｰｰｰﾝ

─
──

あなた「休憩終わり！次のメニューやるよー」

歩夢「うん」

ｶﾞﾗﾗ!

せづく「戻りました！」

かすみ「うわっ、もう戻ってきましたよ」

果林「早かったじゃない、どこまで走ってきたの？」

せづく「ちょっと鎌倉まで」

あなた「自宅！？」

彼方「もう人間じゃないね～空とか飛んじゃいそう」

璃奈「それで満足できたの？」

せづく「まだまだです……」

エマ「え、まだ体力が残ってるの？」

せづく「そうなんです。トレーニングじゃ身体に眠る本気みたいなものが目覚めないというか」

せづく「きっとこの本気を出さないと全力が出せなくて、私は一向に満足は出来ないんでく……」

歩夢「なんだか深刻そうだね……」

果林「超人になっても悩みはあるものなのね」

かすみ「あ！かすみん良いこと思いつきました！」

愛「はーい！愛さんも！」

栞子「愛さん、良いこととは？」

かすみ「ちょっと！かすみんもですよ！」

彼方「またイタズラみたいなことじゃないの～？」

かすみ「違いますよ！多分、愛先輩と同じことだと思います」

愛「お、本当？」

せづく「なんでしょうか」

愛「じゃあせーので言おっか」

かすみ「まぁ、いいですよ」

せづく「……」ｺﾞｸ

愛「せー」

かすみ「の！」

「「ライブをやる！」」

せづく「！」

愛「かすかすイェーイ！」ﾊｲ

かすみ「かすみんでーす！」ﾀｯﾁ

果林「なるほどね、ステージの上なら全力で出来るものね」

せづく「そうでした！私にはライブがあるじゃないですか！本気が出せるあの場所が！」

エマ「今からライブ出来るの？」

愛「ゲリラライブをやればいいんだよ」

エマ「そっか、ゲリラライブなら出来るね！」

栞子「では、私はさっそくライブをする場所の許可取ってきますね」

あなた「せづくちゃんのライブかぁ。なんか見てみたいかも」

歩夢「私も。パフォーマンス凄そうだよね」

璃奈(……)

璃奈(ライブをするのに１つ問題がある。それはポタラの効果は1時間しかないってこと)

璃奈(既に合体した時から30分以上経ってる。例えライブをやったとしても、残りの時間的にライブの途中で2人に分離することになる)

璃奈(せつ菜さんは忘れてるみたいだけど……言わないでおこう)

せづく「皆さんありがとうございます！」

せづく「よーし！やってやりましょう！！」

───
──
─

璃奈「ここ押したら録画開始するよ」

あなた「ふむふむ、なるほど」

ｶﾞﾁｬｶﾞﾁｬ

あなた「よしっ準備出来たよ」

璃奈「後はステージに立つだけだよ」

せづく「そうですか！」

せづく「う～！ワクワクしてきました」

あなた「後で私達も見に行くよ。頑張ってね」

璃奈「私もステージ楽しみにしてる。りなちゃんボード「ワクテカ」」

せづく「はい！では行って参ります！」

ｶﾞﾔｶﾞﾔ

せづく「今日ここにいる皆さんはラッキーです！虹ヶ咲の新スクールアイドルのライブが見れるのだから！」


「なになに？」

「虹ヶ咲のスクールアイドルがライブやるんだって」

「これってゲリラライブ？」


せづく「さっそく歌います、聞いてください！」


「あんなスクールアイドル虹ヶ咲にいたっけ？」

「いや、見たことない……」


せづく「～♪」



合体スクールアイドルせづくのステージはゲリラライブにも関わらず大いに盛り上がった。
せづくのパフォーマンスはバク宙やらブレイクダンスなどやりたい放題だった。途中若干宙に浮いてみせた。力強いが透き通る歌声はお客さんを魅力した。
いきなり出てきたスクールアイドルに困惑していたお客さんも次第にせづくのパフォーマンスに魅せられ虜になっていた。
そんな短くとも楽しい時間にも終わりの時が近づいてきていた。

ﾜｰｷｬｰ!

せづく(なんて楽しいんでしょう！まるで内に眠る未知の力が覚醒しそうな勢いです！)

せづく(この時間が永遠に続けばいいのに)

せづく「みんなー！！」



ﾎﾟﾝｯ!



せつ菜「……」ﾊﾟｯ

しずく「……」ﾊﾟｯ

せつ菜(……へ！？)

しずく(……え！？)


「あれ、せつ菜ちゃんとしずくちゃんじゃない？」

「え？せづくちゃんは？」

「どゆこと？」

ｻﾞﾜｻﾞﾜ

しずく(合体が解けてしまいましたよせつ菜さん！こんな時に！)

せつ菜(そ、そうでした！ポタラの合体効果は1時間だけというのを忘れていました！)

しずく(なっ！どうしてそんな大切なことを忘れていたんですか！)

せつ菜(後付け設定だったのであまり記憶に強く残っていなかったんです)

しずく(と、とりあえずこの場を乗り切らないと！)



せつ菜「せ、せづくさんお疲れ様でした！今日はありがとうございました！」

しずく「せづくさんは活動時間が限界を迎えたので帰ってしまいました！」

せつ菜「代わりに虹ヶ咲スクールアイドルの私達が残りのステージを頑張りたいと思います！」

しずく「よろしくお願いしまーす！」

ｶﾞﾔｶﾞﾔ

「せづくちゃん帰っちゃたんだ」

「なら仕方ないねー」

「でもこんな所で続けてせつ菜ちゃんとしずくちゃんのライブ見れるなんて運良くない？」

「そうだね」

ﾜｰ ﾜｰ




あなた「言い訳が苦しいけど」

あなた「ライブ成功って言えるのかな……」

歩夢「あはは……お客さんが少ないゲリラライブで助かったね」

あなた「うん、そうだね……」

─
──
───

後日

エマ「あのゲリラライブ凄かったね。私また見たくなっちゃった」

彼方「あの日だけ夢見てるみたいだったよ～」

しずく「私はあの後すごい疲れが出てきて気絶してしまいましたけど……」

彼方「動きっぱなしだったもんね」

エマ「ねぇしずくちゃん、合体してる時ってどんな感じなの？」

しずく「そうですね……自分の意識と相手の意識が混ざり合うといった感じですかね。あと力がみなぎり、身体がすごい身軽になります」

エマ「へぇ～、意識が混ざり合うってどんな感じなんだろう」

彼方「人格はどうなってるんだろうね」

しずく「覚えてる限りでは……まるで新しい自分が喋って動いてる感じでした。新たな人間が生まれたような」

しずく「というより、なんだか私がせつ菜さんになったような……」

璃奈「それは合体のベースがせつ菜さんだったからだと思う」ﾃｸﾃｸ

しずく「璃奈さん」

彼方「うーん、彼方ちゃんにはちょっと理解が難しいな～」

璃奈「エマさんこれ、この前のゲリラライブの映像」

エマ「わぁ～璃奈ちゃんありがとう」

しずく「あのライブ録ってたんだ」

璃奈「みんな後から見たいかなって思って。しずくちゃんも見る？」

しずく「私は今度にしようかな……」

彼方「……おや？せつ菜ちゃんだ」

しずく「え？」





ﾀｯﾀｯﾀｯﾀｯ!

せつ菜「しずくさん！フュージョンしてみませんかー！？」

おしまい

乙
素晴らしい

こいつが超せづく！

乙ん
フュージョンだとしづなかな？

ポタラの後付け設定について知見を得た

おもしろい