1: 2021/01/21(木) 20:36:58.03 ID:hElXQJ99
―穂乃果の自室―
穂乃果「……」
穂乃果「…もう朝かぁ」
穂乃果「学校…行きたくないな」
トントン
雪穂「…お姉ちゃん、入るよ」スーッ
穂乃果「雪穂…おはよう」
雪穂「おはよう…また眠れなかったの?」
穂乃果「…バレちゃった?」
雪穂「だって目の下のクマがすごいし…」
穂乃果「そっか…」
雪穂「……」
穂乃果「……」
穂乃果「…もう朝かぁ」
穂乃果「学校…行きたくないな」
トントン
雪穂「…お姉ちゃん、入るよ」スーッ
穂乃果「雪穂…おはよう」
雪穂「おはよう…また眠れなかったの?」
穂乃果「…バレちゃった?」
雪穂「だって目の下のクマがすごいし…」
穂乃果「そっか…」
雪穂「……」
2: 2021/01/21(木) 20:38:06.29 ID:hElXQJ99
雪穂「…今日は学校どうするの?」
穂乃果「んー…どうしよ」
雪穂「…みんな心配してるよ」
雪穂「お父さんもお母さんも…それにμ'sのみなさんも」
穂乃果「……」
雪穂「もちろん私だって悲しいし、特にお姉ちゃんはショックが大きいことも分かってるけど…」
雪穂「きっと海未さんもことりさんも、お姉ちゃんには元気でいてほしいと思うな」
穂乃果「…うん」
雪穂「…ごめんね、急にこんなこと言って」
穂乃果「大丈夫、ありがとう」
雪穂「それじゃ…私はもう学校行くね」
穂乃果「うん、いってらっしゃい」
スーッ…パタン
穂乃果「んー…どうしよ」
雪穂「…みんな心配してるよ」
雪穂「お父さんもお母さんも…それにμ'sのみなさんも」
穂乃果「……」
雪穂「もちろん私だって悲しいし、特にお姉ちゃんはショックが大きいことも分かってるけど…」
雪穂「きっと海未さんもことりさんも、お姉ちゃんには元気でいてほしいと思うな」
穂乃果「…うん」
雪穂「…ごめんね、急にこんなこと言って」
穂乃果「大丈夫、ありがとう」
雪穂「それじゃ…私はもう学校行くね」
穂乃果「うん、いってらっしゃい」
スーッ…パタン
5: 2021/01/21(木) 20:39:44.34 ID:hElXQJ99
穂乃果「……」
雪穂『きっと海未さんもことりさんも、お姉ちゃんには元気でいてほしいと思うな』
穂乃果「…本当にそうなのかな」
穂乃果「……」
穂乃果「また二人に会えたら、それを聞くことだってできるのに」
穂乃果「…なんてね」
穂乃果「……」
穂乃果「学校行こ…」スッ
――――――
――――
――
雪穂『きっと海未さんもことりさんも、お姉ちゃんには元気でいてほしいと思うな』
穂乃果「…本当にそうなのかな」
穂乃果「……」
穂乃果「また二人に会えたら、それを聞くことだってできるのに」
穂乃果「…なんてね」
穂乃果「……」
穂乃果「学校行こ…」スッ
――――――
――――
――
6: 2021/01/21(木) 20:40:53.72 ID:hElXQJ99
―教室・昼休み―
ヒソヒソ…
穂乃果「……」
穂乃果(なんか気を遣われてるなぁ…逆に過ごしづらいよ)
穂乃果(ご飯は…いいや。突っ伏しとこ)スッ
ヒソヒソ…
「穂乃果ちゃん、やっぱり元気ないね…」
「そりゃそうだよ。1番仲良かったんだし…」
「しかも居眠り運転らしいじゃん。やるせないよね…」
穂乃果(…ヒソヒソ声って意外と聞こえちゃうんだなぁ)
ヒソヒソ…
穂乃果「……」
穂乃果(なんか気を遣われてるなぁ…逆に過ごしづらいよ)
穂乃果(ご飯は…いいや。突っ伏しとこ)スッ
ヒソヒソ…
「穂乃果ちゃん、やっぱり元気ないね…」
「そりゃそうだよ。1番仲良かったんだし…」
「しかも居眠り運転らしいじゃん。やるせないよね…」
穂乃果(…ヒソヒソ声って意外と聞こえちゃうんだなぁ)
7: 2021/01/21(木) 20:41:55.35 ID:hElXQJ99
穂乃果(…早く終わんないかな、昼休み)
ガヤガヤ
「ねぇねぇ、あの噂知ってる?最近話題のさ」
「あっ、もしかして『踏切』の?」
「そうそれ!死んじゃった人に会えるってやつ」
穂乃果「……」ピクッ
「でもさぁ、ただの都市伝説でしょ?ホントなわけないじゃん」
「それがさ!私の友達が実際に試してみたらしいんだけど、成功したんだって!」
「え~、ウソでしょ~」
穂乃果「……」
穂乃果(死んじゃった人に…会える…?)
――――――
――――
――
ガヤガヤ
「ねぇねぇ、あの噂知ってる?最近話題のさ」
「あっ、もしかして『踏切』の?」
「そうそれ!死んじゃった人に会えるってやつ」
穂乃果「……」ピクッ
「でもさぁ、ただの都市伝説でしょ?ホントなわけないじゃん」
「それがさ!私の友達が実際に試してみたらしいんだけど、成功したんだって!」
「え~、ウソでしょ~」
穂乃果「……」
穂乃果(死んじゃった人に…会える…?)
――――――
――――
――
8: 2021/01/21(木) 20:43:17.14 ID:hElXQJ99
―穂乃果家―
穂乃果「…ただいま」ガラッ
雪穂「あっ、お姉ちゃん…おかえり」
穂乃果「…ごめん雪穂。最近店番任せっきりで」
雪穂「ううん、気にしないでいいよ」
穂乃果「ありがとう…」
穂乃果「……」
穂乃果「ねぇ、雪穂」
雪穂「ん?どしたの?」
穂乃果「『踏切』の噂って知ってる?」
穂乃果「…ただいま」ガラッ
雪穂「あっ、お姉ちゃん…おかえり」
穂乃果「…ごめん雪穂。最近店番任せっきりで」
雪穂「ううん、気にしないでいいよ」
穂乃果「ありがとう…」
穂乃果「……」
穂乃果「ねぇ、雪穂」
雪穂「ん?どしたの?」
穂乃果「『踏切』の噂って知ってる?」
10: 2021/01/21(木) 20:45:19.67 ID:hElXQJ99
雪穂「あー…うん、一応…」
穂乃果「どんな噂なの?」
雪穂「えっと…友達から聞いたの?」
穂乃果「ううん、なんとなく小耳に挟んで…」
雪穂「そっか…」
穂乃果「…死んじゃった人に会えるんでしょ?」
雪穂「…お姉ちゃん、あのね…」
穂乃果「うん…雪穂の言いたいこと分かるよ。ただの都市伝説だもん、嘘に決まってるよね」
穂乃果「でも…それでも『もしかしたら』って思っちゃうんだよ」
雪穂「お姉ちゃん…」
穂乃果「私、二人にお別れも言えなかったから…だから少しの時間でもいい。二人に会いたいんだ」
雪穂「…分かった。私も友達から聞いただけだけど、知ってること話すよ」
穂乃果「…ありがと、雪穂」
穂乃果「どんな噂なの?」
雪穂「えっと…友達から聞いたの?」
穂乃果「ううん、なんとなく小耳に挟んで…」
雪穂「そっか…」
穂乃果「…死んじゃった人に会えるんでしょ?」
雪穂「…お姉ちゃん、あのね…」
穂乃果「うん…雪穂の言いたいこと分かるよ。ただの都市伝説だもん、嘘に決まってるよね」
穂乃果「でも…それでも『もしかしたら』って思っちゃうんだよ」
雪穂「お姉ちゃん…」
穂乃果「私、二人にお別れも言えなかったから…だから少しの時間でもいい。二人に会いたいんだ」
雪穂「…分かった。私も友達から聞いただけだけど、知ってること話すよ」
穂乃果「…ありがと、雪穂」
12: 2021/01/21(木) 20:47:22.94 ID:hElXQJ99
雪穂「…町の外れに踏切があるの分かるでしょ?アレが噂の踏切らしくてね」
雪穂「夜中の2時に、周りに誰もいない状況でその踏切の前まで行くの」
雪穂「そこで目を閉じて、死んじゃった人と再会することを強く願うんだって」
雪穂「そうするとね?遮断機が降りてきて、電車が通る音がするらしくて…」
雪穂「音が遠ざかったら、目を開くの。そうすると…」
雪穂「遮断機を挟んだ向こう側に、再会を願った人が現れる」
穂乃果「……」
雪穂「そしてしばらくすると、その人はまた電車に乗って帰っていく」
雪穂「夜中の2時に、周りに誰もいない状況でその踏切の前まで行くの」
雪穂「そこで目を閉じて、死んじゃった人と再会することを強く願うんだって」
雪穂「そうするとね?遮断機が降りてきて、電車が通る音がするらしくて…」
雪穂「音が遠ざかったら、目を開くの。そうすると…」
雪穂「遮断機を挟んだ向こう側に、再会を願った人が現れる」
穂乃果「……」
雪穂「そしてしばらくすると、その人はまた電車に乗って帰っていく」
13: 2021/01/21(木) 20:49:40.01 ID:hElXQJ99
雪穂「…って感じかな」
穂乃果「二人に…会える」
雪穂「…お姉ちゃん、話しといてこんなこと言うのもアレだけど…期待しすぎちゃダメだよ」
穂乃果「うん、分かってるよ。でもやってみないことには何も始まらないでしょ?」
雪穂「それはそうだけど…」
穂乃果「とにかく今日の夜、ちょっと試してみる」
雪穂「うん…気をつけてね。あと、お母さんたちに見つからないように」
穂乃果「そうだね、ありがと雪穂」
穂乃果(また会えるかもしれない…)
穂乃果(待っててね。海未ちゃん、ことりちゃん)
――――――
――――
――
穂乃果「二人に…会える」
雪穂「…お姉ちゃん、話しといてこんなこと言うのもアレだけど…期待しすぎちゃダメだよ」
穂乃果「うん、分かってるよ。でもやってみないことには何も始まらないでしょ?」
雪穂「それはそうだけど…」
穂乃果「とにかく今日の夜、ちょっと試してみる」
雪穂「うん…気をつけてね。あと、お母さんたちに見つからないように」
穂乃果「そうだね、ありがと雪穂」
穂乃果(また会えるかもしれない…)
穂乃果(待っててね。海未ちゃん、ことりちゃん)
――――――
――――
――
14: 2021/01/21(木) 20:56:05.92 ID:hElXQJ99
―踏切・夜中―
穂乃果「えっと、たしかこの辺に…」キョロキョロ
穂乃果「…あった」
穂乃果「時間は…ちょうど2時前だね。周りに人もいなさそうだし」
穂乃果「あっ、そういえば二人一緒に願ってもいいのかな…?」
穂乃果「うーん…やめとこ。それで失敗したらヤだし…」
穂乃果「じゃあ…まずはことりちゃんからにしようかな。ごめんね海未ちゃん、もうちょっとだけ待っててね」
穂乃果「…1時59分」
穂乃果「……」
穂乃果「…3…2…1…」ギュッ
穂乃果「えっと、たしかこの辺に…」キョロキョロ
穂乃果「…あった」
穂乃果「時間は…ちょうど2時前だね。周りに人もいなさそうだし」
穂乃果「あっ、そういえば二人一緒に願ってもいいのかな…?」
穂乃果「うーん…やめとこ。それで失敗したらヤだし…」
穂乃果「じゃあ…まずはことりちゃんからにしようかな。ごめんね海未ちゃん、もうちょっとだけ待っててね」
穂乃果「…1時59分」
穂乃果「……」
穂乃果「…3…2…1…」ギュッ
16: 2021/01/21(木) 20:58:12.65 ID:hElXQJ99
穂乃果「……」
穂乃果(ことりちゃん…また会いたいよ)
穂乃果(何も言えずに突然お別れなんてイヤだよ。だから…)
穂乃果(お願い…ことりちゃん…!!)ギュッ
穂乃果「……」
シーン…
穂乃果(…ダメ…か…)
カンカンカンカン‼︎
穂乃果(えっ…!?)
穂乃果(遮断機が…降りてる…?)
穂乃果(ことりちゃん…また会いたいよ)
穂乃果(何も言えずに突然お別れなんてイヤだよ。だから…)
穂乃果(お願い…ことりちゃん…!!)ギュッ
穂乃果「……」
シーン…
穂乃果(…ダメ…か…)
カンカンカンカン‼︎
穂乃果(えっ…!?)
穂乃果(遮断機が…降りてる…?)
18: 2021/01/21(木) 21:00:47.20 ID:hElXQJ99
ガタンゴトン‼︎ ガタンゴトン‼︎
穂乃果(電車が通る音…)
穂乃果(噂はホントだったんだ…!!)
ガタンゴトン…ガタンゴトン…
穂乃果(…遠ざかった、かな…?)
穂乃果(もう…目を開けていいよね)
穂乃果(……)ドクンッドクンッ
穂乃果(お願い…!!)パッ
穂乃果「!!」
ことり『また会えたね。穂乃果ちゃん!』
穂乃果(電車が通る音…)
穂乃果(噂はホントだったんだ…!!)
ガタンゴトン…ガタンゴトン…
穂乃果(…遠ざかった、かな…?)
穂乃果(もう…目を開けていいよね)
穂乃果(……)ドクンッドクンッ
穂乃果(お願い…!!)パッ
穂乃果「!!」
ことり『また会えたね。穂乃果ちゃん!』
19: 2021/01/21(木) 21:03:02.91 ID:hElXQJ99
穂乃果「ことり…ちゃん…!!」ポロポロ
ことり『泣かないで穂乃果ちゃん!ことりも泣けてきちゃうから…』
穂乃果「ことりちゃん…ホントにことりちゃんなんだね…」
ことり『うんっ。幽霊になっちゃったけどね』
穂乃果「うぅ…どうして…穂乃果を置いてかないでよことりちゃん…」
ことり『ごめんね…でも穂乃果ちゃんのことは、天国からずーっと見てたんだよ?』
穂乃果「そうなの…?」
ことり『うん!穂乃果ちゃん、最近ご飯も食べないし睡眠もとらないし…すっごく心配してたんだよ?』
穂乃果「だって…二人が死んじゃって…悲しくて…」
ことり『ふふっ、穂乃果ちゃんにそんなに想ってもらえて、ことりは幸せ者です♪』
ことり『でもね?ことりは穂乃果ちゃんには、いつもの元気な姿でいてもらいたいな』
穂乃果「ことりちゃん…」
ことり『きっと海未ちゃんもおんなじ気持ちだと思うよ』
ことり『泣かないで穂乃果ちゃん!ことりも泣けてきちゃうから…』
穂乃果「ことりちゃん…ホントにことりちゃんなんだね…」
ことり『うんっ。幽霊になっちゃったけどね』
穂乃果「うぅ…どうして…穂乃果を置いてかないでよことりちゃん…」
ことり『ごめんね…でも穂乃果ちゃんのことは、天国からずーっと見てたんだよ?』
穂乃果「そうなの…?」
ことり『うん!穂乃果ちゃん、最近ご飯も食べないし睡眠もとらないし…すっごく心配してたんだよ?』
穂乃果「だって…二人が死んじゃって…悲しくて…」
ことり『ふふっ、穂乃果ちゃんにそんなに想ってもらえて、ことりは幸せ者です♪』
ことり『でもね?ことりは穂乃果ちゃんには、いつもの元気な姿でいてもらいたいな』
穂乃果「ことりちゃん…」
ことり『きっと海未ちゃんもおんなじ気持ちだと思うよ』
21: 2021/01/21(木) 21:08:30.70 ID:hElXQJ99
穂乃果「うん…そうだよね。穂乃果がんばるよ!」
ことり『うん!!』
穂乃果「…あれ?」
ことり『どうしたの?穂乃果ちゃん』
穂乃果「ことりちゃんの後ろ…誰かがこっちに歩いてきてる…?」
?『……』ニコニコ
ことり『わぁっ、可愛い!男の子かな?女の子かな?』
穂乃果「もしかして…天使?」
ことり『すごーい!そうかもしれないね!』
?『……』クイックイッ
穂乃果「どうしたの?ことりちゃんの手を引っ張って…」
ことり『そっか…もう時間切れなのかな?』
穂乃果「えっ!?そんなっ、まだまだ全然話し足りないよ!!」
ことり『うん!!』
穂乃果「…あれ?」
ことり『どうしたの?穂乃果ちゃん』
穂乃果「ことりちゃんの後ろ…誰かがこっちに歩いてきてる…?」
?『……』ニコニコ
ことり『わぁっ、可愛い!男の子かな?女の子かな?』
穂乃果「もしかして…天使?」
ことり『すごーい!そうかもしれないね!』
?『……』クイックイッ
穂乃果「どうしたの?ことりちゃんの手を引っ張って…」
ことり『そっか…もう時間切れなのかな?』
穂乃果「えっ!?そんなっ、まだまだ全然話し足りないよ!!」
24: 2021/01/21(木) 21:11:45.78 ID:hElXQJ99
ことり『ことりも、もうちょっと穂乃果ちゃんとお話ししてたいなぁ…天使さん、もうちょっとだけ待っててもらえる?』
?『……』ムーッ
ことり『ふふっ、ごめんね。あとちょっとだから』
穂乃果「ことりちゃん…行っちゃうの…?」
ことり『うん…ホントはことりも穂乃果ちゃんとまた一緒にいたいけど…そうはいかないみたい』
穂乃果「そう…だよね…」
ことり『でもね?ことりはこれからもずっとずーっと、穂乃果ちゃんのことを見守ってるからね』
穂乃果「うんっ。穂乃果も、ことりちゃんを心配させないようにがんばるから!!」
?『……』ムーッ
ことり『ふふっ、ごめんね。あとちょっとだから』
穂乃果「ことりちゃん…行っちゃうの…?」
ことり『うん…ホントはことりも穂乃果ちゃんとまた一緒にいたいけど…そうはいかないみたい』
穂乃果「そう…だよね…」
ことり『でもね?ことりはこれからもずっとずーっと、穂乃果ちゃんのことを見守ってるからね』
穂乃果「うんっ。穂乃果も、ことりちゃんを心配させないようにがんばるから!!」
26: 2021/01/21(木) 21:14:47.07 ID:hElXQJ99
?『……』グイッグイッ
ことり『…お別れだね、穂乃果ちゃん』
穂乃果「うん…」
ことり『海未ちゃんとはもう会った?』
穂乃果「ううん、まだだよ」
ことり『そっか。きっと海未ちゃんも、穂乃果ちゃんに会えたらとっても喜ぶと思うな』
穂乃果「うん…」
ことり『それじゃあ…』
ことり『バイバイ、穂乃果ちゃん』
穂乃果「あっ…」
?『……』ニコニコ
ことり『……』ニコニコ
穂乃果「…ことりちゃん!!!絶対また会おうねっ!!!」
穂乃果「穂乃果、元気にがんばるからっ!!!」
ことり『……』ニコニコ
?『……』ニコニコ
穂乃果「…行っちゃった」
カンカンカンカン‼︎
穂乃果「ことりちゃん…また来るからね」
穂乃果「…バイバイ」
――――――
――――
――
ことり『…お別れだね、穂乃果ちゃん』
穂乃果「うん…」
ことり『海未ちゃんとはもう会った?』
穂乃果「ううん、まだだよ」
ことり『そっか。きっと海未ちゃんも、穂乃果ちゃんに会えたらとっても喜ぶと思うな』
穂乃果「うん…」
ことり『それじゃあ…』
ことり『バイバイ、穂乃果ちゃん』
穂乃果「あっ…」
?『……』ニコニコ
ことり『……』ニコニコ
穂乃果「…ことりちゃん!!!絶対また会おうねっ!!!」
穂乃果「穂乃果、元気にがんばるからっ!!!」
ことり『……』ニコニコ
?『……』ニコニコ
穂乃果「…行っちゃった」
カンカンカンカン‼︎
穂乃果「ことりちゃん…また来るからね」
穂乃果「…バイバイ」
――――――
――――
――
50: 2021/01/22(金) 00:45:42.48 ID:+zwhzwYh
>>49
すみません、SSはまだ続きますので元ネタ知らない方は見ないでいただけると助かります
すみません、SSはまだ続きますので元ネタ知らない方は見ないでいただけると助かります
52: 2021/01/22(金) 00:47:48.78 ID:+zwhzwYh
―穂乃果家・翌日―
穂乃果「雪穂!おはよう!!」
雪穂「お、お姉ちゃん!?おはよう…急にすごく元気だね」
穂乃果「もっちろん!だってことりちゃんに言われたんだもん!元気でいてほしいって!」
雪穂「ぇ…ことりさんに…?」
穂乃果「そう!昨日ね、踏切の噂を試してみたらホントにことりちゃんに会えたんだよ!!」
雪穂「えぇ…?あの…元気になってくれたのは嬉しいけどぉ…」
穂乃果「あっ!雪穂信じてないでしょ!?ホントにことりちゃんと会ったんだからっ」
雪穂「そ、そっか…」
穂乃果「むーっ、まだ信じられないって顔してるね」
穂乃果「雪穂!おはよう!!」
雪穂「お、お姉ちゃん!?おはよう…急にすごく元気だね」
穂乃果「もっちろん!だってことりちゃんに言われたんだもん!元気でいてほしいって!」
雪穂「ぇ…ことりさんに…?」
穂乃果「そう!昨日ね、踏切の噂を試してみたらホントにことりちゃんに会えたんだよ!!」
雪穂「えぇ…?あの…元気になってくれたのは嬉しいけどぉ…」
穂乃果「あっ!雪穂信じてないでしょ!?ホントにことりちゃんと会ったんだからっ」
雪穂「そ、そっか…」
穂乃果「むーっ、まだ信じられないって顔してるね」
54: 2021/01/22(金) 00:49:00.01 ID:+zwhzwYh
穂乃果「そうだ!今日は海未ちゃんに会いにいくつもりなんだけど、スマホで動画撮ってくるよ!」
雪穂「まぁ…そこまで言うならちょっと見てみたいけど」
穂乃果「ふっふっふー、海未ちゃんだけじゃなくて天使のこともしっかり写してくるから期待しててね」
雪穂「天使…?」
穂乃果「そう!ことりちゃん、最後は天使と手を繋いで天国に帰っていったんだよ」
雪穂「ふーん、メルヘンチックだね」
穂乃果「っと、朝練遅刻しちゃう!久しぶりだから気合入れなきゃっ」
穂乃果「いってきまーす!!」タタタッ
雪穂「い、いってらっしゃーい…」
雪穂「んー、嵐のようだったね」
雪穂「まっ、元のお姉ちゃんに戻ってくれたみたいだし、いっか」
――――――
――――
――
雪穂「まぁ…そこまで言うならちょっと見てみたいけど」
穂乃果「ふっふっふー、海未ちゃんだけじゃなくて天使のこともしっかり写してくるから期待しててね」
雪穂「天使…?」
穂乃果「そう!ことりちゃん、最後は天使と手を繋いで天国に帰っていったんだよ」
雪穂「ふーん、メルヘンチックだね」
穂乃果「っと、朝練遅刻しちゃう!久しぶりだから気合入れなきゃっ」
穂乃果「いってきまーす!!」タタタッ
雪穂「い、いってらっしゃーい…」
雪穂「んー、嵐のようだったね」
雪穂「まっ、元のお姉ちゃんに戻ってくれたみたいだし、いっか」
――――――
――――
――
55: 2021/01/22(金) 00:51:12.29 ID:+zwhzwYh
―踏切・夜中―
穂乃果「……」ソワソワ
穂乃果「海未ちゃん、早く会いたいなぁ」
穂乃果「えーっと…よしっ、1時59分!」
穂乃果「……」ドキドキ
穂乃果「…3…2…1…」ギュッ
穂乃果(海未ちゃん…また穂乃果とお話ししよう?)
穂乃果(お願い、海未ちゃん…!!)
カンカンカンカン‼︎
穂乃果(きたっ…!!)
ガタンゴトン‼︎ ガタンゴトン‼︎
穂乃果「……」ドクンッドクンッ
ガタンゴトン…ガタンゴトン…
穂乃果(大丈夫だよ、絶対に…)
穂乃果(海未ちゃんも来てくれる!!)パッ
海未『夜更かしはいけませんよ、穂乃果』
穂乃果「……」ソワソワ
穂乃果「海未ちゃん、早く会いたいなぁ」
穂乃果「えーっと…よしっ、1時59分!」
穂乃果「……」ドキドキ
穂乃果「…3…2…1…」ギュッ
穂乃果(海未ちゃん…また穂乃果とお話ししよう?)
穂乃果(お願い、海未ちゃん…!!)
カンカンカンカン‼︎
穂乃果(きたっ…!!)
ガタンゴトン‼︎ ガタンゴトン‼︎
穂乃果「……」ドクンッドクンッ
ガタンゴトン…ガタンゴトン…
穂乃果(大丈夫だよ、絶対に…)
穂乃果(海未ちゃんも来てくれる!!)パッ
海未『夜更かしはいけませんよ、穂乃果』
56: 2021/01/22(金) 00:52:04.09 ID:+zwhzwYh
穂乃果「海未ちゃん…!!」
海未『穂乃果…とても心配していたんですよ?最近のあなたはずっと…』
穂乃果「ちょ、ちょっと海未ちゃん!せっかく会えたのにお説教はイヤだよぉ!」
海未『ふふっ、そうですね。今日くらいは大目に見ます』
穂乃果「それにっ!昨日ことりちゃんと会ってからは、元の元気な穂乃果に戻ったんだから!」
海未『ええ、しっかり見ていましたよ。少し安心しました』
穂乃果「…やっぱり海未ちゃんも、穂乃果には元気でいてほしい?」
海未『もちろんです。元気だけが穂乃果の取り柄なんですから』
穂乃果「むーっ、元気以外にもいっぱいいいところあるもん!!」
海未『ふふふっ、分かってますよ。ちょっとからかってみただけです』
海未『穂乃果…とても心配していたんですよ?最近のあなたはずっと…』
穂乃果「ちょ、ちょっと海未ちゃん!せっかく会えたのにお説教はイヤだよぉ!」
海未『ふふっ、そうですね。今日くらいは大目に見ます』
穂乃果「それにっ!昨日ことりちゃんと会ってからは、元の元気な穂乃果に戻ったんだから!」
海未『ええ、しっかり見ていましたよ。少し安心しました』
穂乃果「…やっぱり海未ちゃんも、穂乃果には元気でいてほしい?」
海未『もちろんです。元気だけが穂乃果の取り柄なんですから』
穂乃果「むーっ、元気以外にもいっぱいいいところあるもん!!」
海未『ふふふっ、分かってますよ。ちょっとからかってみただけです』
57: 2021/01/22(金) 00:53:04.72 ID:+zwhzwYh
穂乃果「あっ、そういえば!雪穂に海未ちゃんのことを動画で撮ってくる約束したんだった!」ゴソゴソ
海未『ど、動画ですか?それはちょっと…』アタフタ
穂乃果「いいでしょ?雪穂ったら、ことりちゃんと会ったこと全然信じてくれないんだもん!」ピピッ
海未『ほ、穂乃果!あの…撮られていると分かると恥ずかしいのですが…』
穂乃果「まぁまぁそう言わずに!ここら辺に置いといて、と…」コトッ
海未『まったく…相変わらず強引なんですから』
穂乃果「えへへっ」
海未『ど、動画ですか?それはちょっと…』アタフタ
穂乃果「いいでしょ?雪穂ったら、ことりちゃんと会ったこと全然信じてくれないんだもん!」ピピッ
海未『ほ、穂乃果!あの…撮られていると分かると恥ずかしいのですが…』
穂乃果「まぁまぁそう言わずに!ここら辺に置いといて、と…」コトッ
海未『まったく…相変わらず強引なんですから』
穂乃果「えへへっ」
58: 2021/01/22(金) 00:54:26.17 ID:+zwhzwYh
穂乃果「…!!」
穂乃果「天使が…」
?『……』ニコニコ
海未『…もう、時間なんですね』
穂乃果「うぅ、イヤだよ海未ちゃん。もっと穂乃果とお話ししようよ…」
海未『そうですね…私もできればそうしたいですが…』
?『……』クイックイッ
海未『…残念です』
穂乃果「海未ちゃん…」
海未『そもそも私はこの世から去った身ですから…こうして穂乃果と再会できただけで、とても嬉しいです』
穂乃果「うん…穂乃果もだよ」
穂乃果「天使が…」
?『……』ニコニコ
海未『…もう、時間なんですね』
穂乃果「うぅ、イヤだよ海未ちゃん。もっと穂乃果とお話ししようよ…」
海未『そうですね…私もできればそうしたいですが…』
?『……』クイックイッ
海未『…残念です』
穂乃果「海未ちゃん…」
海未『そもそも私はこの世から去った身ですから…こうして穂乃果と再会できただけで、とても嬉しいです』
穂乃果「うん…穂乃果もだよ」
60: 2021/01/22(金) 00:55:31.71 ID:+zwhzwYh
?『……』グイッグイッ
?『……』ニコニコ
穂乃果「あれ…天使が一人増えてる…?」
海未『あら…?本当にもう行かなければいけないようですね』
穂乃果「…ははっ、海未ちゃんは天使にも人気なんだねっ」
海未『ふふふっ、そういうことにしておきましょう』
穂乃果「……」
海未『…それでは、穂乃果』
穂乃果「…絶対また会いにくるからね!!」
海未『ふふっ、はい』
?『……』ニコニコ
?『……』ニコニコ
海未『……』ニコニコ
カンカンカンカン‼︎
穂乃果「…またね、海未ちゃん」
――――――
――――
――
?『……』ニコニコ
穂乃果「あれ…天使が一人増えてる…?」
海未『あら…?本当にもう行かなければいけないようですね』
穂乃果「…ははっ、海未ちゃんは天使にも人気なんだねっ」
海未『ふふふっ、そういうことにしておきましょう』
穂乃果「……」
海未『…それでは、穂乃果』
穂乃果「…絶対また会いにくるからね!!」
海未『ふふっ、はい』
?『……』ニコニコ
?『……』ニコニコ
海未『……』ニコニコ
カンカンカンカン‼︎
穂乃果「…またね、海未ちゃん」
――――――
――――
――
61: 2021/01/22(金) 00:56:58.69 ID:+zwhzwYh
―穂乃果家・翌日―
穂乃果「雪穂っ!」
雪穂「あっ、お姉ちゃん。なに?」
穂乃果「昨日の動画見せてあげるよ!海未ちゃんともちゃんと会えたからさ」
雪穂「ぇ、ホントに撮ってきたんだ…」
穂乃果「うんっ。はい、コレ私のスマホ」スッ
雪穂「お姉ちゃんも動画見たの?」
穂乃果「ううん。私はちゃんと心に焼き付けたから…見なくても大丈夫」
雪穂「…そっか」
穂乃果「じゃあ私は店番頼まれてるから行ってくるね!見終わったらスマホは部屋に置いといて!」タタタッ
雪穂「はーい」
穂乃果「雪穂っ!」
雪穂「あっ、お姉ちゃん。なに?」
穂乃果「昨日の動画見せてあげるよ!海未ちゃんともちゃんと会えたからさ」
雪穂「ぇ、ホントに撮ってきたんだ…」
穂乃果「うんっ。はい、コレ私のスマホ」スッ
雪穂「お姉ちゃんも動画見たの?」
穂乃果「ううん。私はちゃんと心に焼き付けたから…見なくても大丈夫」
雪穂「…そっか」
穂乃果「じゃあ私は店番頼まれてるから行ってくるね!見終わったらスマホは部屋に置いといて!」タタタッ
雪穂「はーい」
62: 2021/01/22(金) 00:59:36.50 ID:+zwhzwYh
雪穂「…とは言ったものの」
雪穂「……」
雪穂「ホントに写ってたらどうしよう…いくら海未さんだとしても…幽霊ってことだよね…?」
雪穂「…いやいや、まさかね」
雪穂「…よしっ」ピピッ
ザザーッ
雪穂「うわっ、ノイズがすごいんだけど…っていうかノイズしか聞こえない…」
ザザーッ
雪穂「んー……ぇ…?」
雪穂「嘘でしょ…ホントに写ってるじゃん…」
雪穂「……」
雪穂「ホントに写ってたらどうしよう…いくら海未さんだとしても…幽霊ってことだよね…?」
雪穂「…いやいや、まさかね」
雪穂「…よしっ」ピピッ
ザザーッ
雪穂「うわっ、ノイズがすごいんだけど…っていうかノイズしか聞こえない…」
ザザーッ
雪穂「んー……ぇ…?」
雪穂「嘘でしょ…ホントに写ってるじゃん…」
63: 2021/01/22(金) 01:01:08.38 ID:+zwhzwYh
海未『――』
雪穂「ノイズで声は聞こえないけど…たしかに海未さんだ…」
雪穂「…あっ、誰か来た…?」
?『……』ニコニコ
雪穂「お姉ちゃんが言ってた『天使』ってこの子のことかな。たしかに天使っぽい」
?『……』ニコニコ
海未『……』ニコニコ
雪穂「行っちゃった…電車に乗って帰るんじゃないんだ」
ザザーッ
雪穂「……」
雪穂「信じられないけど…信じるしかないよね」
雪穂「でも…海未さん、とっても嬉しそうだったなぁ」
雪穂「お姉ちゃんも元気になったし…やっぱり海未さんとことりさんには感謝しないとっ!」
ザザーッ
――――――
――――
――
雪穂「ノイズで声は聞こえないけど…たしかに海未さんだ…」
雪穂「…あっ、誰か来た…?」
?『……』ニコニコ
雪穂「お姉ちゃんが言ってた『天使』ってこの子のことかな。たしかに天使っぽい」
?『……』ニコニコ
海未『……』ニコニコ
雪穂「行っちゃった…電車に乗って帰るんじゃないんだ」
ザザーッ
雪穂「……」
雪穂「信じられないけど…信じるしかないよね」
雪穂「でも…海未さん、とっても嬉しそうだったなぁ」
雪穂「お姉ちゃんも元気になったし…やっぱり海未さんとことりさんには感謝しないとっ!」
ザザーッ
――――――
――――
――
64: 2021/01/22(金) 01:12:18.19 ID:+zwhzwYh
―踏切・夜中―
穂乃果「ふぅ…また来ちゃった」
穂乃果「今日もまた…会えるよね。『一人につき一回まで』なんて噂にはなかったし…」
穂乃果「んー、今日はちょっと早く来すぎちゃったかな」
穂乃果「なにか時間でも潰して――えっ?」
?『……』ニコニコ
穂乃果「あれ…天使がいる…?まだ何もしてないのに…」
?『……』ニコニコ
?『……』ニコニコ
?『……』ニコニコ
?『……』ニコニコ
穂乃果「わわわっ!!いっぱいいる!!」
穂乃果「なんでだろう…やっぱり2回目はダメなのかな…?」
穂乃果「ふぅ…また来ちゃった」
穂乃果「今日もまた…会えるよね。『一人につき一回まで』なんて噂にはなかったし…」
穂乃果「んー、今日はちょっと早く来すぎちゃったかな」
穂乃果「なにか時間でも潰して――えっ?」
?『……』ニコニコ
穂乃果「あれ…天使がいる…?まだ何もしてないのに…」
?『……』ニコニコ
?『……』ニコニコ
?『……』ニコニコ
?『……』ニコニコ
穂乃果「わわわっ!!いっぱいいる!!」
穂乃果「なんでだろう…やっぱり2回目はダメなのかな…?」
65: 2021/01/22(金) 01:13:11.34 ID:+zwhzwYh
穂乃果「あ、あの…!!穂乃果、ことりちゃんたちにもう一回会いたいの!!」
?『……』ニコニコ
穂乃果「えっと…やっぱりもう無理なのかな!?」
?『……』ニコニコ
穂乃果「…会話はできないみたい」
穂乃果「うーん、どうしよう…あっ、もう2時になりそう!」
穂乃果「…とりあえずやってみないとね」
穂乃果「……」
穂乃果「…3…2…1…」ギュッ
穂乃果(ことりちゃん…また来たよ、お願いっ!!)ギュッ
シーン…
穂乃果(…遮断機が降りる音がしない)
穂乃果「……」パッ
?『……』ニコニコ
穂乃果「…ダメなんだね」
?『……』ニコニコ
穂乃果「えっと…やっぱりもう無理なのかな!?」
?『……』ニコニコ
穂乃果「…会話はできないみたい」
穂乃果「うーん、どうしよう…あっ、もう2時になりそう!」
穂乃果「…とりあえずやってみないとね」
穂乃果「……」
穂乃果「…3…2…1…」ギュッ
穂乃果(ことりちゃん…また来たよ、お願いっ!!)ギュッ
シーン…
穂乃果(…遮断機が降りる音がしない)
穂乃果「……」パッ
?『……』ニコニコ
穂乃果「…ダメなんだね」
66: 2021/01/22(金) 01:14:05.75 ID:+zwhzwYh
穂乃果「仕方ないよね…一回会えただけでもすごいことだし…」
穂乃果「……」
穂乃果「…よしっ」
穂乃果「あのー!!!天使さん、聞こえますかー!!?」
?『……』ニコニコ
穂乃果「海未ちゃんとことりちゃんに会わせてくれてありがとー!!!とっても嬉しかったです!!!」
?『……』ニコニコ
穂乃果「あなたたちが二人に会わせてくれたおかげで、私また元気を取り戻せました!!!」
穂乃果「もう二人に会えないのはとっても悲しいけど…これからも、絶対ぜーったいがんばりまーす!!!」
?『……』ニコニコ
?『……』ニコニコ
――――――
――――
――
穂乃果「……」
穂乃果「…よしっ」
穂乃果「あのー!!!天使さん、聞こえますかー!!?」
?『……』ニコニコ
穂乃果「海未ちゃんとことりちゃんに会わせてくれてありがとー!!!とっても嬉しかったです!!!」
?『……』ニコニコ
穂乃果「あなたたちが二人に会わせてくれたおかげで、私また元気を取り戻せました!!!」
穂乃果「もう二人に会えないのはとっても悲しいけど…これからも、絶対ぜーったいがんばりまーす!!!」
?『……』ニコニコ
?『……』ニコニコ
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――
67: 2021/01/22(金) 01:15:13.84 ID:+zwhzwYh
海未ちゃんとことりちゃんへ
聞こえてますか?…聞こえてるといいな。
あれからまた踏切に行ってみたんだけど…もう二人に会うことはできないみたい。
だから、あそこにはもう行かないことにしたんだ!
もしかしたら、時間をおけばまた会えるようになるのかもしれないけど…でもいいの!
いつまでも二人に頼ってばかりいてはいけないと思うから。
二人をガッカリさせないためにも、今まで以上に元気にがんばるって決めたんだよ!!
だから…
海未ちゃん、ことりちゃん…
これからもずっと、穂乃果のことを天国から見守っていてね。
穂乃果より
――――――
――――
――
聞こえてますか?…聞こえてるといいな。
あれからまた踏切に行ってみたんだけど…もう二人に会うことはできないみたい。
だから、あそこにはもう行かないことにしたんだ!
もしかしたら、時間をおけばまた会えるようになるのかもしれないけど…でもいいの!
いつまでも二人に頼ってばかりいてはいけないと思うから。
二人をガッカリさせないためにも、今まで以上に元気にがんばるって決めたんだよ!!
だから…
海未ちゃん、ことりちゃん…
これからもずっと、穂乃果のことを天国から見守っていてね。
穂乃果より
――――――
――――
――
69: 2021/01/22(金) 01:16:07.75 ID:+zwhzwYh
「ねぇねぇ、あの噂知ってる?最近話題のさ」
「えっ?なにそれー?」
「んーっと、町外れにある『踏切』にまつわる噂なんだけど…」
「夜中の2時にね、一人でその踏切の前まで行くの。そこで目をつぶって、死んでしまった自分の親しい人との再会を祈るとね…」
「踏切の向こう側に、その人が現れるんだって!」
「え~、幽霊ってこと?ありえないでしょそんなの」
「でもホントに成功したって人がいっぱいいるらしいよ」
「ふーん…で、その現れた幽霊は結局どうなるの?ずっと現世で一緒にいてくれるとか?」
「えっとね…」
「天使に連れられて、天国に帰っていくんだって」
――――――
――――
――
「えっ?なにそれー?」
「んーっと、町外れにある『踏切』にまつわる噂なんだけど…」
「夜中の2時にね、一人でその踏切の前まで行くの。そこで目をつぶって、死んでしまった自分の親しい人との再会を祈るとね…」
「踏切の向こう側に、その人が現れるんだって!」
「え~、幽霊ってこと?ありえないでしょそんなの」
「でもホントに成功したって人がいっぱいいるらしいよ」
「ふーん…で、その現れた幽霊は結局どうなるの?ずっと現世で一緒にいてくれるとか?」
「えっとね…」
「天使に連れられて、天国に帰っていくんだって」
――――――
――――
――
70: 2021/01/22(金) 01:17:35.06 ID:+zwhzwYh
音ノ木坂踏切の隔離措置に関する報告書
本報告書は、レベル5セキュリティクリアランスを付与された職員以外による閲覧を、いかなる場合においても禁じます。
隔離方法
音ノ木坂踏切の区域外周及び後述のα方面・β方面には、一般的なスチールフェンス及びゲートを設けて部外者の進入を阻止します。
フェンスならびに区域内要所には監視カメラを設置し、許可のない進入に対しては警備職員にによる早急な対応が行われます。
説明
音ノ木坂踏切は東京都千代田区神田淡路町郊外に存在する第一種甲踏切道です。
音ノ木坂踏切は以下に列記する1~4の要素が全て重なった際、後述する現象を引き起こします。
1. この区域への進入者が親しい人物との死別を経験していること。
2. 通路のα方面から区域に進入すること。
3. 音ノ木坂踏切の半径200m以内に進入者以外の人物が存在しないこと。
4. 日本時間におけるAM2:00丁度から音ノ木坂踏切の前で20秒以上目を閉じ、要素:1の故人との再会を強く念じること
本報告書は、レベル5セキュリティクリアランスを付与された職員以外による閲覧を、いかなる場合においても禁じます。
隔離方法
音ノ木坂踏切の区域外周及び後述のα方面・β方面には、一般的なスチールフェンス及びゲートを設けて部外者の進入を阻止します。
フェンスならびに区域内要所には監視カメラを設置し、許可のない進入に対しては警備職員にによる早急な対応が行われます。
説明
音ノ木坂踏切は東京都千代田区神田淡路町郊外に存在する第一種甲踏切道です。
音ノ木坂踏切は以下に列記する1~4の要素が全て重なった際、後述する現象を引き起こします。
1. この区域への進入者が親しい人物との死別を経験していること。
2. 通路のα方面から区域に進入すること。
3. 音ノ木坂踏切の半径200m以内に進入者以外の人物が存在しないこと。
4. 日本時間におけるAM2:00丁度から音ノ木坂踏切の前で20秒以上目を閉じ、要素:1の故人との再会を強く念じること
71: 2021/01/22(金) 01:18:27.20 ID:+zwhzwYh
音ノ木坂踏切が現象発生過程に入ると、進入者は遮断機の降りる音、追って鉄道車輌の接近音を認識します。
進入者がそのまま目を閉じ続けると、その接近音は進入者の前を通過したように認識されます。
この時点より通過音が遠ざかるまでのおよそ20秒ほどの間、進入者は目を開くことが出来ず、録音機器を除くあらゆる観測機器の稼働が未知の効果により不可能になります。
時間経過により上記の硬直状態が解けると、進入者は降りたままの遮断機を挟んだ自らの正面に、要素:4にて再会を念じた故人の姿(対象Aと指定)を視認します。
これは再起動された観測機器でも確認できますが、硬直が解除されると同時に現象発生過程でも使用可能であった録音機器には、以降由来不明の継続的なノイズ音のみが記録されるようになります。
進入者は出現した対象Aが、自らが故人であることを認識した上での、自身との明確なコミュニケーションをとる事が可能であると主張します。
進入者がそのまま目を閉じ続けると、その接近音は進入者の前を通過したように認識されます。
この時点より通過音が遠ざかるまでのおよそ20秒ほどの間、進入者は目を開くことが出来ず、録音機器を除くあらゆる観測機器の稼働が未知の効果により不可能になります。
時間経過により上記の硬直状態が解けると、進入者は降りたままの遮断機を挟んだ自らの正面に、要素:4にて再会を念じた故人の姿(対象Aと指定)を視認します。
これは再起動された観測機器でも確認できますが、硬直が解除されると同時に現象発生過程でも使用可能であった録音機器には、以降由来不明の継続的なノイズ音のみが記録されるようになります。
進入者は出現した対象Aが、自らが故人であることを認識した上での、自身との明確なコミュニケーションをとる事が可能であると主張します。
72: 2021/01/22(金) 01:19:08.27 ID:+zwhzwYh
対象Aの出現から5分程度の時間が経過すると、β方面の通路奥より対象Bに指定される未知の人型実体が出現します。
対象Bは白い衣服を身につけた4歳前後の幼児に見え、現状その性別・民族・人種は不明です。
対象Bは通常笑顔を浮かべながら対象Aの元へと接近し、主に上衣の裾や手の先などの末端部分を自らの出現した方向へと引き始めます。
この行動に対して対象Aは多少の無視及び抵抗が可能であると推測されますが、この場合対象Bは次第に不満な表情を見せ、引き方に乱雑さが現れ始めます。
進入者とのコミュニケーションが終了すると、対象Aは多くの場合対象Bと親しげな様子を見せ、手を繋ぐ、笑みや談笑を交わすような仕草をしながらβ方面へと移動を開始します。
両者が曲線通路に沿って進行し、立ち並ぶ木々によって視認不可能になると、それに続き降りたままであった遮断機が開き、現象は終了します。
対象Bは白い衣服を身につけた4歳前後の幼児に見え、現状その性別・民族・人種は不明です。
対象Bは通常笑顔を浮かべながら対象Aの元へと接近し、主に上衣の裾や手の先などの末端部分を自らの出現した方向へと引き始めます。
この行動に対して対象Aは多少の無視及び抵抗が可能であると推測されますが、この場合対象Bは次第に不満な表情を見せ、引き方に乱雑さが現れ始めます。
進入者とのコミュニケーションが終了すると、対象Aは多くの場合対象Bと親しげな様子を見せ、手を繋ぐ、笑みや談笑を交わすような仕草をしながらβ方面へと移動を開始します。
両者が曲線通路に沿って進行し、立ち並ぶ木々によって視認不可能になると、それに続き降りたままであった遮断機が開き、現象は終了します。
73: 2021/01/22(金) 01:19:56.30 ID:+zwhzwYh
音ノ木坂踏切は2010年に設置されてから、2016年に当方が隔離措置を講じるまでの約6年の間、地元住民により利用されていましたが、その異常性が設置後どの時点から発現したのかは不明です。
音ノ木坂踏切の異常性は一部の近隣住民ならびにインターネット上にて発祥元不明の都市伝説として扱われており、それらの証言を基にした当方職員による現地での再現実験の結果、噂として流布していたものと同様の異常性が発覚しました。
当方職員による再現実験は現時点で3回行われていますが、3回目の実験結果(事故1と指定)を踏まえ、音ノ木坂踏切の隔離に至っています。
音ノ木坂踏切の異常性は一部の近隣住民ならびにインターネット上にて発祥元不明の都市伝説として扱われており、それらの証言を基にした当方職員による現地での再現実験の結果、噂として流布していたものと同様の異常性が発覚しました。
当方職員による再現実験は現時点で3回行われていますが、3回目の実験結果(事故1と指定)を踏まえ、音ノ木坂踏切の隔離に至っています。
74: 2021/01/22(金) 01:20:56.54 ID:+zwhzwYh
実験記録3(事故1)
日付:2016/4/1
進入者:当方職員・40代女性
出現した対象A:10代女性
予定されていた実験準備及びリハーサルのため、前日PM23:00より担当班が区域での作業を開始しました。
作業開始から約1時間が経過したAM00:14に、一切の現象発生要素が満たされていないのにも関わらず、β方面より対象Bが出現しました。
出現した対象Bは計8体であり、その外見は全て完全に同一のものでした。
担当班の一人により対象B群に対してその出自や起源が問われましたが、全個体がひたすら無言で笑顔を向けるのみであり、情報収集には至りませんでした。
以後現象発生時刻であるAM2:00を迎えるまで対象B群はその場に留まったままであったため、止むを得ず対象B群が既に出現した状態での実験開始が許可されました。
日付:2016/4/1
進入者:当方職員・40代女性
出現した対象A:10代女性
予定されていた実験準備及びリハーサルのため、前日PM23:00より担当班が区域での作業を開始しました。
作業開始から約1時間が経過したAM00:14に、一切の現象発生要素が満たされていないのにも関わらず、β方面より対象Bが出現しました。
出現した対象Bは計8体であり、その外見は全て完全に同一のものでした。
担当班の一人により対象B群に対してその出自や起源が問われましたが、全個体がひたすら無言で笑顔を向けるのみであり、情報収集には至りませんでした。
以後現象発生時刻であるAM2:00を迎えるまで対象B群はその場に留まったままであったため、止むを得ず対象B群が既に出現した状態での実験開始が許可されました。
75: 2021/01/22(金) 01:23:17.63 ID:+zwhzwYh
現象発生過程にはこれまでの前例との差異は無く、通常通りに手順が成されました。
進入者が目を開くならびに観測機器が再稼動されると、対象B群は出現した対象Aに群がるようにして、その身体の各所を強く引いている様子が確認されました。
数秒後に対象Aは体制を崩して転倒し、対象B群は転倒した対象Aの衣服や手足、頭髪などを掴み、半ば引きずるようにしてβ方面への移動を開始しました。
この際、対象Aと対象B群は終始満面の笑顔を浮かべており、現象発生後1分20秒時点で双方はβ方面へと消失しました。
補遺1
音ノ木坂踏切の隔離に繋がった都市伝説の伝播経路を遡るうち、過去ある時点より以前の噂は「出現した故人は鉄道に乗って帰っていく」という形態だったことが確認されました。
補遺2
対象Aの出現から消失までに録音されるノイズ音には、共通する音響パターンが存在することが確認されました。したがって、上記のパターンを基にその構造を解析することで、これまでに録音されていた個々のノイズ音から、本来の音響を復元することに成功しました。
復元された音声データは現時点で確認される限り、捕食に類似した未知の音響と、実験当時出現していた故人の声と一致する絶え間ない絶叫でした。
進入者が目を開くならびに観測機器が再稼動されると、対象B群は出現した対象Aに群がるようにして、その身体の各所を強く引いている様子が確認されました。
数秒後に対象Aは体制を崩して転倒し、対象B群は転倒した対象Aの衣服や手足、頭髪などを掴み、半ば引きずるようにしてβ方面への移動を開始しました。
この際、対象Aと対象B群は終始満面の笑顔を浮かべており、現象発生後1分20秒時点で双方はβ方面へと消失しました。
補遺1
音ノ木坂踏切の隔離に繋がった都市伝説の伝播経路を遡るうち、過去ある時点より以前の噂は「出現した故人は鉄道に乗って帰っていく」という形態だったことが確認されました。
補遺2
対象Aの出現から消失までに録音されるノイズ音には、共通する音響パターンが存在することが確認されました。したがって、上記のパターンを基にその構造を解析することで、これまでに録音されていた個々のノイズ音から、本来の音響を復元することに成功しました。
復元された音声データは現時点で確認される限り、捕食に類似した未知の音響と、実験当時出現していた故人の声と一致する絶え間ない絶叫でした。
76: 2021/01/22(金) 01:25:28.74 ID:mLynv+83
うわあキツイな
78: 2021/01/22(金) 01:47:32.61 ID:t9YMCA5R
元ネタも見てきた
感動系と思わせてそういうことか。相当エグいなこれ
感動系と思わせてそういうことか。相当エグいなこれ
79: 2021/01/22(金) 01:55:18.08 ID:M/3QA38k
最後ガチ吐き気した
こういうの書けるセンス素直にすげーわ
こういうの書けるセンス素直にすげーわ
80: 2021/01/22(金) 02:01:08.59 ID:9QYL0UMk
こういう後味悪いゾッとする話もたまに読みたくなるけど
平和なことほのうみのSS読みたくなってきた
平和なことほのうみのSS読みたくなってきた
86: 2021/01/22(金) 02:30:43.62 ID:CPBR80hE
餌が出やすい穴場だから群がるようになったんだろうね
88: 2021/01/22(金) 02:52:00.87 ID:7i+gPCd7
穂乃果が食われたのかと思ったけど食われたのはことうみってことか
ひええ
ひええ
94: 2021/01/22(金) 03:48:10.15 ID:ExzCNupO
悲しくていい話だと思ったらエグかったよ
101: 2021/01/22(金) 08:53:50.49 ID:Y7y/Cezz
ラブライブSSでゾッとしたのは鬼駅以来だ
引用元: https://nozomi.2ch.sc/test/read.cgi/lovelive/1611229018/