せつ菜「ご一緒してもよろしいですか？」【SS】

せつ菜『これでお終いです！』

せつ菜『せつ菜☆スカーレットストーム！』

ﾄﾞｶﾞｰﾝ!

怪獣『ガアアアア……！！』

ｽﾞﾄﾞｰﾝ…

『ありがとうスカーレット！』

『怪物を倒してくれてありがとう！』

ﾜｰ!ｷｬｰ!


せつ菜『ふぅ、またみんなを救ってしまいました！』

～～～
～～
～

せつ菜「……ﾑﾆｬﾑﾆｬ……すかーれっと……すとーむ……」ｽﾔｽﾔ

せつ菜「……」ｽﾔｽﾔ

せつ菜「……んんっ」ﾊﾟﾁｯ

せつ菜「あれ……？　なんだ夢でしたか……」

せつ菜「ここは……」ｷｮﾛｷｮﾛ

せつ菜「……そうでした、今は合宿をしているんでしたよね」

せつ菜「ふわぁ……いま何時でしょう……」

［05:16］　ﾊﾟｯ

せつ菜「まだこんな時間……」

せつ菜「水を飲んでもうひと眠りするとしましょうか」

せつ菜「皆さんを起こさないように……」ｿｰｯ



せつ菜「ふわぁ……」

せつ菜「まさか、こんな時間に目が覚めてしまうとは」ﾃｸﾃｸ

ｶﾞｻｺﾞｿ…

せつ菜(ん？なんの音でしょう)

せつ菜「……」ｿｰｯ

しずく「……」ｶﾞｻｺﾞｿ

せつ菜「しずくさん？」

しずく「あ、せつ菜さん」

しずく「すみません、起こしてしまいましたか？」

せつ菜「いえ、ちょっと目が覚めてしまいまして……」

せつ菜「しずくさん起きるの早いですね。まだ5時ですよ……ふわぁ……」

しずく「私はいつもこれくらいに起きているので、慣れてますよ」

せつ菜「そうなんですか、随分お早いですね」

せつ菜「それにその格好は……どこか行かれるんですか？」

しずく「少し走りに行ってきます。6時までには戻りますね」

せつ菜「ランニング？　今からですか？」

しずく「日課ですので」

しずく「では、いってきます」

ｶﾞﾁｬ

せつ菜「はい……お気を付けて」

せつ菜「……ふむ」

─
──


ﾀｯﾀｯﾀｯﾀｯ

しずく「ふっ、ふっ、ふっ」

しずく「夏だけど朝はまだ寒いなぁ」

しずく「いつもと違う朝の景色だと走るのもちょっと楽しくなっちゃうかも」ﾌﾌｯ

しずく「朝早い人気のない虹ヶ咲も見られるし」

ﾀｯﾀｯﾀｯﾀｯ

しずく「はっ、はっ、はっ」






せつ菜「ご一緒してもよろしいですか？」ﾀｯﾀｯ

しずく「ひゃうっ！」ﾋﾞｸｯ

しずく「せ、せつ菜さん……ビックリしました……」

せつ菜「えへへ、すみません」

せつ菜「私も走りたくなったので追いかけてきちゃいました」

しずく「寝てなくて大丈夫なんですか？」

せつ菜「夜ぐっすり眠れましたから大丈夫です」

しずく「そうですか。でしたら一緒に走りましょう」

せつ菜「はい！」


ﾀｯﾀｯﾀｯﾀｯﾀｯ

しずく「昨日は楽しかったですね。みんなとご飯を作って食べたりして」

しずく「いつもは放課後や休日での練習でしかみんなと一緒にいませんでしたけど。一夜を共にすると少し一体感が増した気がします」

しずく「合宿を提案してくださってありがとうございます。せつ菜さん」

せつ菜「どういたしまして」

せつ菜「私、合宿をずっとやってみたかったんです。合宿は1人では出来ませんからね」

せつ菜「だから、皆さんに感謝しないとですね」ﾆｺｯ

しずく「ふふ、またやりましょうね」

せつ菜「ええ、何回でも！」

しずく「それにしても、まさか学校で合宿が出来るなんて思いませんでした」

しずく「申し込むの大変だったんじゃないですか？」

せつ菜「そこは生徒会長なので。学校側にきちんと交渉をして、なんとか許可を頂きました」

せつ菜「ですので、今回の合宿は学校側の協力もあってこそなので昨晩の様なイタズラは控えてくださいよ？」

しずく「うっ……すみません……」


ﾀｯﾀｯﾀｯﾀｯ…

─
──
───

しずく「はぁっ、はぁっ」

せつ菜「はぁはぁっ、結構走りましたね」

しずく「そうですねぇ」

しずく「最初は寒かったですけど、今は熱いくらいですね……」ﾊｧﾊｧ

せつ菜「ええ、本当に。寒気も吹っ飛びました」ﾊｧﾊｧ

しずく「少し休憩してから戻りましょうか」

せつ菜「そうしましょう」

せつ菜「ふぅ……」

せつ菜「あれ、いつの間に朝日が昇ってたんでしょう」

しずく「そういえば……走ってるのに夢中で気付きませんでしたね」

せつ菜「しずくさんは毎日この時間にランニングをしてるのですか？」

しずく「まぁ毎日というわけではありませんが、朝はなるべく走るようにしています」

しずく「……本当は、いつもこんな早くにランニングしてる訳ではないんです。いつもは大体6時過ぎなんですけど」

しずく「合宿というイベントにワクワクして、なんだか少し寝付けなくって」ﾌﾌｯ

せつ菜「あっ、そういうことでしたか！」

しずく「？」

せつ菜「私が今日、どうして早く目が覚めてしまったのか！」

せつ菜「しずくさんと同じ、私の身体がワクワクして寝付けなかったからですね」

しずく「ふふっ、せつ菜さんもですか？」

せつ菜「はい！」

せつ菜「そのおかげで、こうしてしずくさんとランニング出来てる訳ですし、早く起きすぎるのも悪くありませんね」

しずく「早起きは三文の徳、ということわざもあるくらいですからね」

< ﾆｬ~

しずく「ん？」

せつ菜「あれ、はんぺんじゃないですか？」

しずく「そうみたいですね」

はんぺん「にゃー」ﾃｸﾃｸ

せつ菜「おはようございまーす」

はんぺん「にゃお」ﾃｸﾃｸ

しずく「はんぺんも早起きなの？」

はんぺん「にゃー」

しずく「ふふっ」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

せつ菜「後でごはんをあげますからね」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

はんぺん「♪」

しずく「くぅ……オフィーリアに会いたくなりました」

しずく「今日の朝は代わりにはんぺんで我慢しよう」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

はんぺん「にゃーっ」

せつ菜「ふふ、代用扱いするなって怒ってますよ」

しずく「ええっ！ごめんねはんぺん！」

はんぺん「んにゃーお」

せつ菜「許してやる、ですって」

しずく「せつ菜さん、はんぺんの言葉分かるんですか？」

せつ菜「いいえ？」

しずく「少し期待した私がいました……」

せつ菜「さて、休憩もしたことですし、そろそろ戻りましょうか」

しずく「はい」

しずく「時間は……」

［05:48］

しずく「あれ、もうこんな時間……」

せつ菜「少し急ぎましょうか」

しずく「6時まで10分弱……急いだ方がよさそうですね」

しずく「またねはんぺん」

せつ菜「また後で会いましょうね」

はんぺん「にゃー」ﾃｸﾃｸ

しずく「では、最後の一走り行きましょう！」

せつ菜「はい！」


ﾀｯﾀｯﾀｯﾀｯﾀｯ

───
──
─


ｶﾞﾁｬ

しずく「はぁはぁ、戻りました」

せつ菜「ふぅ……疲れましたぁ」

愛「あ！2人とも帰ってきた！」

彼方「本当だ～。朝早くから2人でどこ行ってたの？」

しずく「あれ、愛さんに彼方さん、起きてたんですね」

しずく「えっと、少しせつ菜さんとランニングを」

せつ菜「いやぁ、早朝に走るのもいいものですね！」

愛「ええー！愛さんも一緒にランニング行きたかった～！誘ってよ～！」

しずく「すみません……スヤスヤと気持ちよさそうに寝ていたもので……」

愛「もう、2人とも起きるの早すぎるよー」

せつ菜「ふふ、ランニングは午前の練習まで我慢ですね」

彼方「そうだったんだね～。彼方ちゃんと愛ちゃんはさっき起きたんだよ」

愛「愛さんいつも6時くらい起きだからね」

彼方「彼方ちゃんもいつもこれくらいだよ～」

せつ菜「お2人も早いんですね」

愛「おばーちゃんも早起きだからさ、早く起きたら一緒に糠床の手入れしたりできるんだよね」

彼方「彼方ちゃんは遥ちゃんの朝ごはんも作らないとだからね～」

しずく「なるほど」

彼方「そうだ、これから朝ごはんの準備するからさ、みんなを起こしてきてくれない？」

彼方「果林ちゃんはエマちゃんじゃないと起きないかもね～」

愛「りょーかい！」

せつ菜「彼方さん、朝ごはんの支度でしたら私も手伝いますよ」

しずく「あ、いいですね！昨日のせつ菜さんが作った料理美味しかったですし」

彼方「え゛っ」

彼方「んんー、嬉しいけど2人は先にシャワー浴びて来てね～」

せつ菜「そうでした！まずはこの汗を流さないと」

しずく「シャワーをして着替えてからにしましょうか」

彼方(危なかった……)

おしまい