【SS】にこ「10円損したにこ……」

にこ「もっ……もっ……」

にこ「この時期の肉まんは身体もあったまっておいしいにこー♡」ﾄｺﾄｺ

にこ「これが110円なんてお買い得にこ♡……ん？」

『ポカポカ肉まん！セール中につき100円！』

にこ「！」

……

…………

にこ「にごぉ……」ｸﾞﾀﾞ-

希「なるほど……買った後にそれより10円安く売ってるのを見たんやね」

絵里「あぁ……」

にこ「なんだかすっごく損した気分にご……」

絵里「まぁまぁ、10円くらい大した事無いじゃない」ｱﾊﾊ

にこ「たいしたことあるにこ！10円あれば10円チョコなら1個、5円チョコなら2個も買えるにこ！」

絵里「なっ！確かにそうだわ……！」ｽﾞｶﾞ-ﾝ

希「えぇ……」

にこ「10円を笑うものは10円に泣くにこ！」

絵里「さすがにこね♡」

にこ「にこは10円の大切さがわかるスーパーアイドルにこ♡」

絵里「うんうん、10円って大事だわ♪」

希「絵里ち、のせられすぎ……」

絵里「希！10円を笑うものは10円に泣くのよ？」

ｽｸｯ

希「そやね。……ん？ にこっち、どこ行くの？」

にこ「10円のムダ使いの気配がしたにこ。行ってくるにこ！」ﾀﾞｯ

希「あ、車には気をつけてなー」

絵里「頑張ってね、にこ♡」

にこ「ばいにこー！」ﾀｯﾀｯ

……

…………

にこ「凛と花陽にこ」

凛「にゃんにゃんにゃ～ん♪」

花陽「安く見つかって良かったね、凛ちゃん♪」

凛「うん！早速遊ぶにゃー！」

にこ「凛、花陽。こんにちはにこ」ﾍﾟｺﾘ

花陽「あ、にこちゃん。こんにちは♪」ﾍﾟｺ

にこ「凛は何持ってるにこ？」

凛「これかにゃ？これは、あやとりひもにゃ！10円で手に入ったにゃ！」

にこ「へぇ～。凛はあやとりできるにこ？」

凛「あんまり出来ないからかよちんに教えてもらうにゃ」

花陽「私もそんなに詳しくないけど……」

にこ「でも、そのひもボロボロにこ。すぐちきれちゃいそうにこ」

凛「え？ 店には丈夫なあやとりひもって書いてあったにゃ。ほら」ﾋﾟﾝ

ﾌﾞﾁ

花陽「あっ……」

凛「あー！ちぎれたにゃー！泣」

にこ「安いものは壊れやすいから大事に扱わないといけないにこ」

凛「もう遅いにゃー！」

花陽「凛ちゃん。残念だったね……」

凛「うん……。凛の10円……」

にこ「しょうがないにこ。これを使うにこ♪」ｽﾙ

凛「あ！にこちゃんの髪を結んでるゴムにゃ」

花陽「わぁっ、髪下ろしたにこちゃん久しぶりに見たよ。やっぱり可愛いなあ♡」

にこ「ありがとにこ♡」

凛「……これを凛にくれるの？」

にこ「いいにこ♪これに懲りたら10円のムダ使いはしちゃダメにこ！」

凛「わかったにゃ！凛、絶対ムダ使いしないにゃ！」ﾋﾞｼ

花陽「良かったね、凛ちゃん♪」

凛「にこちゃん、ありがとにゃ♡これあげるね！」ｽｯ

にこ「これは……いちご大福にこ♡ありがとう凛♡」

凛「お互いさまにゃ♪ばいにゃー」

花陽「にこちゃんまたねっ♪」

にこ「ばいにこー」ﾄｺﾄｺ

……

…………

にこ「また10円を損しそうな気配がするにこ！こっちに行くにこ♪」ﾄｺﾄｺ

穂乃果「ふんふふ～ん♪」

にこ「穂乃果。こんにちはにこ♪」ﾍﾟｺﾘ

穂乃果「あ、にこちゃん。奇遇だね！」

にこ「穂乃果はここで何してるにこ？」

穂乃果「散歩だよ♪喉かわいたからイチゴオレでも飲もうかな♪」ﾁｬﾘﾝ

にこ「……」

ｶﾞﾁｬｺﾝ!!

穂乃果「紙パックのやつは安くておいしいよね～」ｽﾞ-

にこ「同感にこ♡ちょっと量が少ない気もするにこ」

穂乃果「あはは、確かに。…………あれ？」

にこ「どうしたにこ？」

穂乃果「お釣りが10円足りない……」ﾁｬﾗ

にこ「！」

穂乃果「うぅ……ついてないなぁ……」ｼｭﾝ

にこ「その気持ち……よ～くわかるにこぉ～」ﾀﾞｧ-

穂乃果「え、う、うん……」

にこ「10円損するっていうのは、胸がしめつけられる思いにこ。苦しいにこ」

穂乃果「そこまででもないけど……」

にこ「そんな悲しい思いをした穂乃果は、これで笑顔になるにこ♡」ｽｯ

穂乃果「あ、いちご大福！」

にこ「これで元気出すにこ♡」

穂乃果「えへへ。うん、元気でたよ！ありがとう、にこちゃん♪」

にこ「喜んでもらえて良かったにこ♡」

穂乃果「そうだ、お詫びに面白いものあげるね♪」ｽｯ

にこ「これは……10円にこ？」

穂乃果「うん。さっきのお釣りで出てきたんだけど……よーく見て！」

にこ「あ！印字がズレてるにこ！」

穂乃果「ね？面白いでしょ？」

にこ「うん！ありがとう穂乃果！」

穂乃果「こちらこそ♪またね～♪」

にこ「ばいにこー」ﾄｺﾄｺ

……

…………

にこ「むむむ。向こうにも10円損してそうな気配がするにこ。行くにこ！」ﾀﾞｯ

ｵ-ｲｵｲｵｲ

にこ「ん？なんか聞こえるにこ」ｷｮﾛｷｮﾛ

海未「うぅ……あんまりです……」ｸﾞｽ

ことり「よしよし♪」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

にこ「あ、海未とことりにこ！こんにちはにこ♪」ﾍﾟｺﾘ

ことり「にこちゃんこんにちは♪」ﾍﾟｺﾘ

海未「うぅ……」ﾍﾟｺ

にこ「海未、どうしたにこ？」

ことり「それがね……」

海未「にこ、聞いてください！」ｶﾞｼｯ

にこ「聞くにこ♪」

海未「……先程、コンビニで買い物をしたのですが……」

にこ「はい」

海未「私の大切なギザ十を支払いに出してしまったんですぅ～！」ｵ-ｲｵｲｵｲ

にこ「ギザ十って、海未の大事にしてるギザギザしち10円玉にこ？」

海未「うぅ……」ｺｸﾘ

ことり「辛かったね、海未ちゃん」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

にこ「それは悲しいにこ。胸が締め付けられる思いにこ！」

海未「そうなんです！せっかくピカピカにしてたのに、ついうっかり……」

にこ「そんな海未には、この面白い10円玉をあげるにこ！」ｽｯ

ことり「ギザギザしてない10円玉じゃ、海未ちゃんは立ち直れないんじゃないかなあ？」

海未「にこ……気持ちはありがたいのですが…………ん？こ、これは……！」

にこ「よく見るにこ♡」

海未「す、すごいです！これは、幻のエラー硬貨です！！」

ことり「わぁ、本当だ。初めて見た」

にこ「エラー硬貨？」ｷｮﾄﾝ

海未「こ、これを本当にもらっても良いのですか！？」

にこ「いいにこ♪海未が元気になってくれたら嬉しいにこ♡」

海未「ありがとうございます！にこ！」ｷﾞｭ-!

ことり「むぅ」ﾌﾟｸ-

にこ「ふげっ。く、苦しいにご……」ﾊﾞﾝﾊﾞﾝ

海未「あ、すみません……」

にこ「海未、元気になったにこ？」

海未「ええ、それはもう！大切にしますね♡」

ことり「海未ちゃんが立ち直ってくれて良かった♪」

にこ「10円の重みは計り知れないにこ。じゃ、にこはそろそろ行くにこ」

ことり「またね、にこちゃん♪」ﾌﾘﾌﾘ

海未「さようなら、にこ」ﾆｺ

にこ「ばいにこー」ﾄｺﾄｺ

にこ「真っ姫っちゃーん♪」ﾄｺﾄｺ

にこ「来たにこー♡」ﾋﾟﾝﾎﾟ-ﾝ

真姫「あら、にこちゃんじゃない。何か用？」ｶﾞﾁｬ

にこ「あ、えっと……」ｱｾ

にこ(特に用は無かったにこ……)

にこ「…………お茶しに来たにこ♡」

真姫「そうなの？とりあえず、中に入って」

にこ「お邪魔するにこー♡」

……

…………

にこ「……でね！絵里ちゃんがチョコと間違えて食べちゃって、それはもう大さわぎだったにこー♪」

真姫「ふうん……」ｶﾐﾉｹｸﾙｸﾙ

真姫「……最近、寒いわね」ｽﾞ-

にこ「うん。すっごく寒いにこ！だからにこも今日、肉まんを……あっ」

真姫「？ どうしたの？」

にこ「肉まんで10円損したこと思い出してちょっぴりブルーにご……」

真姫「まあ、それは大変だったわね」ｽﾞ-

にこ「真姫ちゃんは10円を大事にしてるにこ？」

真姫「……どうかしらね。自信ないわ」ｶﾐﾉｹｸﾙｸﾙ

にこ「10円は大事にしないとダメにこ！10円より高いものは無いにこ！」

真姫「違うわ。タダより高いものは無い、よ」

にこ「そうにこ？でもタダでものはめったにもらえないにこ」

真姫「……はい、これあげるわ」ｽｯ

にこ「こ、これは……マフラーにこ♡」

真姫「もう少し寒くなってから渡すつもりだったんだけどね。い、一応手編みよ……///」

にこ「すっごくあったかくてふかふかにこ♡お店で売ってるやつみたいにこ♡」

真姫「あんまり上手じゃないし、適当に作ったやつだから……気に入らなかったら捨てていいわよ」

にこ「とんでもないにこ！もうにこの宝物にこ！大事にするにこ！」ｷﾞｭ-

真姫「そ、そう……///」

にこ「真姫ちゃん、ありがとにこ♡大好きにこー♡」ｷﾞｭ

真姫「ｳﾞｪｴｴ!!///」


にこ(こうしてにこは10円の損から真姫ちゃんのマフラーを手に入れたにこ♡)

にこ(にこもお詫びに手袋を編もうとしたけど、ボロボロでうまくいかなかったにこ……)

にこ(でも、頑張って練習して編み物も出来るようになりたいにこ♡)

にこ(やっぱり真姫ちゃんは優しくてあったかくてふかふかにこ♡)


おしまい

おつにこ

おつにこー

乙にこ
語尾にこ連発でイライラしないこのＳＳは不思議な魔力を持ってるな

可愛いな乙

乙にこ
また新作頼むぜ

おつにこー