【SS】希「なんや…まだ朝の5時やん…」

のぞみ (2) SS


1: 2014/11/29(土) 17:00:35.51 ID:emCKLZwB.net
ポフッ…


希(まだ寝れる…)

希(ああ…お布団あったかいなあ…)


希「あやすみなさぁい…」






希(…)

希(…)



希(あかん。)
希(変に声出したせいで…)

希(覚醒してもうた…)

2: 2014/11/29(土) 17:05:09.93 ID:emCKLZwB.net
希(仕方ない…)

モゾモゾ…


希「んん~。」
希「おはようさん。」


希(何となく、言ってみただけやけど。)クスッ


希「…さて。」
希「準備するまであと二時間もある。」
希「どうしようかなあ…?」


希「…そうや。」
希「早起きは三文の徳。ということで。」
希「神さんに挨拶がてら、掃除しにいこか。」

3: 2014/11/29(土) 17:09:23.73 ID:emCKLZwB.net
@神田明神

希「うう~。今日は冷えるなあ…。」
希「指先が上手く動かん。」

ハァー…

希「…あんまり、効果ないみたいや。」

希「でもまあ、身体動かしてるうちにあったまるか♪」

希「よし、三文の徳を見つけるために。」
希「綺麗に掃除しよか!」



希(…ちょっと、動機が不純やったかな…?)クスッ

5: 2014/11/29(土) 17:15:19.25 ID:emCKLZwB.net
希「6時やのにまだ暗いなあ…」

希「日が短くなって。」
希「冬、到来やね…」

希(…)ブンブン!!


希「あかん!ウチまで暗なってる!!」
希「よーし、気合い入れて掃除するで♪」


………………

希「~♪」


タッタッタッ


希「…?」

希「いつも朝に来はる、おじいちゃんかな?」



「ふぅ…。」


希「あれ、海未ちゃん。」


海未「おや、希ではありませんか。」

6: 2014/11/29(土) 17:20:49.40 ID:emCKLZwB.net
海未「朝早くからご苦労様です。」
海未「いつもこの時間に?」

希「ううん、今日は早く目が覚めてしまってな…」

希「海未ちゃんは?」
希「この時間は、朝の稽古とちゃうの?」

海未「ええ、本来ならそうなのですが。」
海未「今日はお休みをいただきましたので。」


希「お休みの日にまで身体鍛えるなんて。」
希「海未ちゃんらしいなあ…」

海未「いえ、私も早く目が覚めてしまいまして…」
海未「慣れという物は、恐ろしいですね。」クスッ



希「ふふっ。ほんまになあ。」
希「そうや、海未ちゃん。」

希「よかったら、一緒に境内の掃除しいひん?」
希「三文の徳をさがして♪」

海未「…?」

7: 2014/11/29(土) 17:25:22.05 ID:emCKLZwB.net
……………………

海未「…なるほど、そういう意味でしたか。」

希「思ってから、ちょっと罰当たりな気もしてんけどな。」
希「せっかくやから、何かあるかもって♪」


海未「確かに、神様に怒られてしまいそうな理由ですね。」

希「もちろん、海未ちゃんも巻き添えやで?」ニヤッ


海未「…いえ、私は希とは違いますので。」


希「ええ~。そんなこと言わんと~。」

海未「どうして私自ら罰を受けるようなことをするのですか…」

希「それもそうやな!」ケロッ

海未「…では、普通にお手伝いをさせて頂きます。」


希「ありがと、海未ちゃん。」
希「それじゃ、こっち来てな~。」

9: 2014/11/29(土) 17:31:04.45 ID:emCKLZwB.net
>>8
その通り。
見てくれてありがとう

10: 2014/11/29(土) 17:31:47.80 ID:emCKLZwB.net
…………………

海未「…」

海未「希。これは一体どういうことですか?」

希「どうって…」
希「似合ってるで?」

海未「そんなことを聞いてるのではありません!」
海未「どうして私まで巫女服を着るのですか!?」


希(…あかん。可愛い。)


希「そりゃあ、神聖な境内を掃除するんやから。」
希「神聖な格好をせんとなあ…?」

海未「うう…まさかこんなことになるとは…」シュン


希「気付いたで、海未ちゃん!」

海未「…なにがですか。」

希「海未ちゃんのこの衣装が見れたことが。」
希「ウチにとっての三文の徳や!!」

海未「私にとっては損ではないですか!!」

11: 2014/11/29(土) 17:37:09.58 ID:emCKLZwB.net
海未「…」

海未「よくよく考えると。」
海未「私の巫女姿には三文の価値しか無いのですね…」


希「う、海未ちゃんごめんって…」
希「海未ちゃんのその衣装。」
希「ウチにとっては最高やで♪」


海未「三文…たった三文の価値…」


希「あかん、海未ちゃんが壊れてしもた。」

希(…!)

希「海未ちゃん、目を覚まして!!」

希「わしわし~♡」


海未「ひゃああぁああぁぁあああぁ!!///」








パシィィィィン…

13: 2014/11/29(土) 17:41:57.43 ID:emCKLZwB.net
…………………………

海未「反省…しましたか?」


希「ふぁい…」ジンジン


海未「全く…さあ、ちゃんと掃除をしますよ。」


希「はい、海未ちゃん…」






海未「…ふう。」
海未「ある程度終わりましたか。」

希「そうやね。そろそろ、良い時間やし…」
希「海未ちゃん、わざわざありがと♪」

海未「いえ、私も今までに無い体験が出来たので…」


希「その巫女服とかな♪」


海未「…もう片方の頬も暖めますか?」

希「も、もう勘弁や!!」

15: 2014/11/29(土) 17:46:21.02 ID:emCKLZwB.net
…………………

海未「…では、一旦帰って支度をしてきます。」

希「海未ちゃん、ほんとにありがとうな?」


海未「こちらこそ。」
海未「有意義な時間をありがとうございました。」

海未「…では、失礼します。」


希「また学校でな!」

16: 2014/11/29(土) 17:50:28.75 ID:emCKLZwB.net
@教室

海未「ということが、今朝あったんです。」

穂乃果「ええ~っ!楽しそう!」
穂乃果「穂乃果もやってみようかなあ?」

海未「穂乃果がその時間に起きれるのであれば。」
海未「私は推奨しますが?」

穂乃果「もちろん、海未ちゃんが起こしてくれるよね!?」

海未「駄目です。」


ことり「ことりとしては、海未ちゃんの巫女さん姿が見たかったなあ…♡」

海未「駄目です!恥ずかしすぎます!!///」



希「…その写真ならここにあるで?」ピラッ


海未「希!?」

17: 2014/11/29(土) 17:55:01.11 ID:emCKLZwB.net
穂乃果「希ちゃん、おはようっ!」

希「おはよう。穂乃果ちゃんはいつも元気やな~。」


海未「挨拶はいいんです!」
海未「希!いつ撮ったのですか!?」

希「え?海未ちゃんが着替えてるときに。」

海未「希ぃ!!」



ことり「…ところで希ちゃん。」
ことり「その写真…ことりにもらえませんか?」ハァハァ

海未「ことりも、もらおうとしないでください!」
海未「これは没収です!!」

希「ああ、ウチのお宝がー…」

希「なんてな。」

希「ネガはウチが持っとるんよ?」チラッ

海未「」


ことり「の、希ちゃん…♡」

18: 2014/11/29(土) 17:58:00.07 ID:emCKLZwB.net
お昼休み@教室


海未「全く…朝から疲れました…」

穂乃果「海未ちゃんでも、希ちゃんには敵わないんだね。」

海未「ええ…なんというか。」
海未「希の妙なペースに乗せられてしまって…」


ことり「えへへ…海未ちゃんの巫女服…♡」

穂乃果「ことりちゃん…」


ガラッ…

穂乃果「あれ、真姫ちゃん!」

真姫「海未、探したわよ。」
真姫「頼まれてた件、なんとかなったわ。」

海未「!…本当ですか、真姫!」

真姫「ええ、小さい方だけど…」

海未「いえ、ありがとうございます。」

穂乃果「海未ちゃん、何の話?」

海未「放課後、お話します。」

19: 2014/11/29(土) 18:02:06.63 ID:emCKLZwB.net
放課後@部室

海未「本日は皆さんにお知らせがあります。」

凛「…お知らせ?何だろう…?」

穂乃果「あ、朝のだね!」


海未「ええ…」
海未「かねてより、真姫に頼んでいたことなのですが…」

海未「真姫のご両親から許可がおりましたので。」
海未「次の三連休に、合宿を行います!」

花陽「合宿!?」

絵里「真姫、どうにかなったのね。」

真姫「ええ。以前のよりは、だいぶ小さいけどね…」

絵里「いいえ。どうもありがとう。」


穂乃果「やったあ!!」
穂乃果「合宿だ~♪」


海未「今回は、主にユニットごとに活動します。」
海未「なので寝室も、ユニットごとにまとめていただきました。」

にこ「ってことは、にこは真姫ちゃんと絵里とね。」

海未「ええ。合宿のプランは…。」

20: 2014/11/29(土) 18:07:56.79 ID:emCKLZwB.net
@真姫's 別荘(旅館)

Night@room:lily white


希「…それにしても。」
希「急な合宿やったのに上手くいったな~」

海未「ええ、そうですね…」
海未「少しでも、ユニットごとの力になればと。」
海未「そう思っていたのですが…」

希「結局、いつも通り。」
希「μ'sの団結力が高まった、と…」


ガチャッ

凛「たっだいまにゃ~♪」

希「おかえり、凛ちゃん。」
希「にこっちと花陽ちゃんと行っててんな?」

凛「うん!露天風呂、すっごく気持ちよかった!!」

凛「でも、冬だから少し寒かったにゃ…」

希「クスッ。でも、風邪引いたらあかんからね。」
希「湯冷めせんうちに寝ようか。」

22: 2014/11/29(土) 18:11:03.37 ID:emCKLZwB.net
凛「はーい!!」

凛「海未ちゃんは、まだ寝ないの?」

海未「ええ。私は、もうちょっとしてから寝ますよ。」

希(…)

希「それはええんやけど。」
希「あんまり、無理したらあかんで?」

海未「分かってますよ、希。」
海未「お気遣い、ありがとうございます。」

希「うん♪」
希「ほな凛ちゃん、ウチらは寝よっか♪」

凛「うん!ねえ希ちゃん…」
凛「くっついて寝てもいい…?///」

希「凛ちゃんは甘えんぼさんやなあ…」
希「ほら、おいで?」ポンポン

凛「やったあ♪」モフッ

海未「ふふっ…」

希「じゃあ、おやすみ。」
希「凛ちゃん、海未ちゃん。」

凛「おやすみなさ~い♪」

海未「ええ、おやすみなさい。」

23: 2014/11/29(土) 18:17:50.61 ID:emCKLZwB.net
0:20@部屋

希「うぅ、ん…」

希(…)

希「ん…喉乾いた…」ムクッ


希「…あれ?海未ちゃんがおらん?」

希「どこ行ったんやろ…」

希「凛ちゃん、ちょっとごめんな。」

凛「Zzz…」



…………………………

ザザァ…ン

海未「…」


ザッザッザッ

希「…海未ちゃん。」

海未「…おや、希。」


希「何してるん…?」

海未「たいしたことではありませんよ。」
海未「少し、気分転換にと。」
海未「海を見ていました…」

25: 2014/11/29(土) 18:21:32.28 ID:emCKLZwB.net
海未「これが夏なら、よかったのですが…」クスッ

希「この季節は冷えるからなあ…」
希「風邪引かんように、気をつけなな。」

海未「ええ、そうですね。」


希「やっぱり海未ちゃんは、自分の名前でもある海がすきなん?」

海未「そうですね…」
海未「やはり、なにか特別な思いはありますね。」

海未「…ですが、やはり私は日に照らされている海が好きです。」

希「まるで、穂乃果ちゃんがそばにおるみたいやしな。」


海未「クスッ。なんですかそれは…」
海未「でも、そうなのかもしれませんね。」

海未「穂乃果は、いつも輝いてますから。」

希(…)
希「でもウチは、こっちの静かな海も好きやで?」

希「今の海未ちゃんが昼間の海やとしたら。」
希「この静かな海は、前の海未ちゃん。」

希「一人静かに。とても綺麗で。」
希「どこか、引き込まれるような。」
希「そんな、ミステリアスな感じやね。」

27: 2014/11/29(土) 18:24:53.66 ID:emCKLZwB.net
海未「どちらかと言えば。」
海未「ミステリアスなのは希のような気もしますが…」

海未「でも、そうですね…」


海未「昔の私は、確かにこんなだったかもしれません。」

海未「そこに、穂乃果やことりが来てくれて。」
海未「希や、μ'sの皆が私を迎え入れてくれたおかげで。」
海未「今の私が、あるのだと思います。」

海未「…それこそ、昔の私では考えられないほど、です。」

希「そうやな…。」
希「海未ちゃんは変わったよ。」
希「それも、良い方向にな?」

海未「そうなのかも知れませんが…」
海未「そのきっかけになったのは。」
海未「貴女や、他の皆がいてくれたからこそです。」


希「海未ちゃんはいい子やなあ…」
希「惚れてしまいそうやわ。」

海未「のっ希!!」
海未「いきなり何を言うのですか!?」
海未「破廉恥ですっ!!///」

希「この海未ちゃんは、変わらへんなあ…」クスッ

28: 2014/11/29(土) 18:30:08.40 ID:emCKLZwB.net
海未「すこし、冷えてきましたね。」

希「やっぱり、この時期は寒いな~」

海未「では、そろそろ戻りましょうか。」
海未「付き合わせてしまって申し訳ありません。」

希「そうやなあ~…」

希(…)ギュッ


海未「希!?」

希「えへへ…」
希「寒くなってきたから、手、繋いでもええかな?」

海未「そ、その…///」カアァ…

希「海未ちゃん、めっちゃあったかい♪」
希「カイロさんみたいや…」

海未「希…」

希「あ、ちなみにカイロと言えば。」
希「『低温やけど注意』は、関西弁のことじゃないんやで?」

海未「なんですかそれは…」





<ウミチャーン…ノゾミチャーン!!

希「あれ、凛ちゃん!」

凛「もう、起きたら二人ともいないんだもん!」
凛「一人じゃ寂しいにゃー!」

希「…ごめんな?凛ちゃん。」
希「それじゃ、三人で帰ろうか。」

凛「うん♪」

29: 2014/11/29(土) 18:33:55.47 ID:emCKLZwB.net
凛「…あー!!」
凛「二人とも、手を繋いでる!!」

海未「え、あの、これは…///」

凛「二人だけするい!」
凛「凛も繋ぐ!!」ギュッ

海未「凛…///」

希「よし!」
希「それじゃ三人で手繋いで帰ろうか♪」

凛「うんっ!」

海未「もう、二人とも…」

凛「なら、今日はみんなでくっついて寝るにゃ!」

希「お、それええやん♪」

凛「じゃあ海未ちゃんが真ん中ね!」

海未「ええっ!?」

希「よ~し海未ちゃん。」
希「今日は離さへんで~?」ニヤニヤ

海未「さ、流石にそれは…」

凛「海未ちゃんに拒否権はあたえないにゃー!!」

希「そうなのだー!!」

………

34: 2014/11/29(土) 18:41:09.21 ID:emCKLZwB.net
>>32
ほんとは朝に書こうと思ったが
寝落ちしてしまったんだ…

ちなみに体調は大丈夫だぜ!
今日会社やめてきた!!

33: 2014/11/29(土) 18:39:43.11 ID:emCKLZwB.net
練習おわり@屋上

海未「…では、今日はここまで!」
海未「絵里から、話があります。」

にこ「…なによ、話って?」

絵里「先日の合宿は、各ユニットどころか。」
絵里「μ's全体のレベルアップに繋がったと思うわ。」
絵里「みんな、おつかれさま。」

絵里「…そこで。」
絵里「もうラブライブまで時間もないし。」

絵里「学校で、一泊二日のプチ合宿を考えているんだけれど…」

絵里「みんな、どうかしら?」


真姫「また合宿?」
真姫「いいけど…許可はとったの?」

絵里「ええ、理事長の許可済みよ?」

穂乃果「だったら、やるしかないよね!!」

ことり「ことりも、楽しみだなあ~♪」

花陽「花陽も、賛成です!」

絵里「…ありがとう。」
絵里「それじゃ、また詳しいことは連絡するわ。」

絵里「…海未、後で生徒会室に来てちょうだい?」

海未「わかりました。」

35: 2014/11/29(土) 18:42:03.33 ID:emCKLZwB.net
@生徒会室

コンコン

海未「失礼します。」

ガラッ

絵里「…海未、悪いわね。」

海未「いえ、これもμ'sのためですので。」

絵里「ありがとう。」
絵里「それじゃ、合宿のスケジュールを組みましょうか。」
絵里「希も、後から来てくれるわ。」

海未「分かりました。」
海未「では、当日の朝ですが…」


……………………

@部室

凛「合宿♪合宿♪」

真姫「凛、喜びすぎよ…」

凛「だって、またみんなと一緒にお泊まりだよ?」

真姫「お泊まりじゃなくて、練習でしょ?」

凛「どっちも同じにゃ!」
凛「…それとも、真姫ちゃんは凛と一緒は嫌?」

真姫「そ、そんな訳ないじゃない…」カミノケクルクル

凛「えへへ!真姫ちゃんだいすきー!」

花陽「は、花陽もですっ!」

真姫「ふ、ふたりとも…///」

37: 2014/11/29(土) 18:47:54.35 ID:emCKLZwB.net
穂乃果「いや~、それにしても…」
穂乃果「海未ちゃんと絵里ちゃんのおかげだね!」

ことり「うん♪」

穂乃果「二人に任しておけば、μ'sは安泰だねっ♪」

ことり「穂乃果ちゃん、それは言い過ぎだよ…」

穂乃果「だって、海未ちゃんてばすごいんだもん!」
穂乃果「勉強もできて、生徒会も、μ'sのことも♪」

穂乃果「海未ちゃんはみんなのヒーローだよっ!」

ことり「う、海未ちゃんのヒーロー…///」




希「…」


にこ「希…。」

希「分かっとる。」

にこ(…)

38: 2014/11/29(土) 18:52:56.30 ID:emCKLZwB.net
合宿当日@部室

海未「穂乃果!凛!」
海未「遊んでる場合じゃありません!!」


海未「時間は幾ばくもないのです!」
海未「それぞれの分担をきちんとしてください!!」


ほのりん「はあ~い…」



真姫「…ねえ海未。」
真姫「この曲なんだけど…」

海未「わかりました、真姫。」
海未「すぐ、音楽室に行きますので、少し待っていてください。」

真姫「…ええ、よろしくね。」



絵里「ねえ海未。」
絵里「この後の予定だけど…」

海未「はい、絵里。」
海未「この後は私と絵里のチームに分かれて練習ですね。」

海未「20分後に、分かれましょう。」

39: 2014/11/29(土) 18:57:15.17 ID:emCKLZwB.net
海未「…ふう。」

海未「おっと。」
海未「真姫の所に行かなくては…」


海未(少し、身体が重たいですね)
海未(ですが、これしきのことで…)



ガラッ

海未「真姫、お待たせしました。」

真姫「海未、ありがとう。」
真姫「早速なんだけど…」


…………………

海未「では、これより2チームに分かれて練習です!」

海未「穂乃果、花陽、真姫、希は私と。」
海未「にこ、ことり、凛は絵里と組んでください。」

海未「一時間後に、集まって全体練習です!」

40: 2014/11/29(土) 19:01:05.89 ID:emCKLZwB.net
海未「それでは私たちは、主にステップの練習と。」
海未「メンバーの連携を強化していきます!」

花陽「は、はいっ!」
花陽「お願いします!」

穂乃果「ええ~。普通に踊りたいよ~…」

海未「駄目です!」

海未「本番が近いのですよ?」
海未「まずは基本から。」
海未「でないと、A-RISEには勝てませんよ?」

穂乃果「うう…分かったよう…」


希(…)

41: 2014/11/29(土) 19:01:44.29 ID:emCKLZwB.net
……………………


海未「それではこれより、全員で合わせて行きます!」

海未「気になる所があれば、逐一確認して行きましょう!!」


…………………


海未「ふう…」
海未「少し、休憩にしましょうか。」


穂乃果「海未ちゃん、きびしーよー!」
穂乃果「穂乃果は海未ちゃんみたいに。」
穂乃果「疲れしらずに何でも出来る訳じゃないもんっ!」

海未「穂乃果…」



希(……)イラッ


にこ「希…顔が恐いわよ。」

希「あれ、出てた…?」
希「ごめん、にこっち。」

にこ「気にしなくていいわ。」
にこ「にこも、同じ気持ちだから。」

42: 2014/11/29(土) 19:08:16.73 ID:emCKLZwB.net
花陽「う、海未ちゃん。」
花陽「ちょっとここのステップが分からなくて…」

海未「分かりました、一緒に練習しましょうか。」

花陽「うんっ♪」



…………………

海未「ふう…」

海未(これで、今日は終わりですね…)
海未(なんとか、大丈夫でしょうか。)


絵里「ねえ海未、この後のことだけど…」

穂乃果「海未ちゃん!あのね!」

45: 2014/11/29(土) 19:13:10.21 ID:emCKLZwB.net
海未「ちょ、ちょっと待ってください二人とも…」
海未「穂乃果はすこし待っててください。」

絵里「ごめんなさい、穂乃果。」
絵里「それでね、海未…」


海未「ええ…」クラッ


にこ「…ちょっと、アンタたち…」イラッ


希「えりち!!!!!」


絵里「希…?」

希「海未ちゃん、ちょっとこっち来て」グイッ


海未「の、希?」
海未「どうしたのですか!?」

希「…いいから。」

海未「…」

46: 2014/11/29(土) 19:13:55.83 ID:emCKLZwB.net
ことり「希ちゃん…?」

穂乃果「希ちゃん、どうしたんだろう?」


花陽「希ちゃん、怖い顔してました…」
花陽「うう…何かしてしまったんでしょうか…」


絵里「どうしたのよ、一体…」


にこ「…アンタ達、まだ気付いてなかったの?」

凛「え?気付くって…?」


にこ「海未のことよ。」

ことり「え…?」

にこ「今日一日中、しんどそうな顔してたじゃない。」

穂乃果「にこちゃん…それ、本当…?」


にこ「はあ…これじゃ希がキレるわけね。」
にこ「アンタ達に自覚がないんだから。」

47: 2014/11/29(土) 19:18:24.73 ID:emCKLZwB.net
花陽「どういう…こと?」

にこ「花陽。アンタ、ダンスのことなら絵里や凛がいるじゃない。」

にこ「穂乃果も、よく海未が疲れ知らずって言えるわね。」
にこ「海未は、アンタ達のために疲れても頑張ってるんじゃない!」

にこ「絵里もよ!アンタ、にこや希に言ったわよね?」
にこ「上級生として、みんなをフォローしましょうって。」
にこ「その結果がこれよ?」

にこ「フォローするどころか、アンタまで海未に頼ってるじゃない!」

絵里「にこ…」

にこ「別に、海未に相談するのが悪い訳じゃないわ?」
にこ「真姫ちゃんのみたいに、海未にしかわからない事だってある。」

にこ「ただ、頼り過ぎなのよ。」

48: 2014/11/29(土) 19:19:26.95 ID:emCKLZwB.net
にこ「あんなにしっかりしてるから、頼りたくなるのは分かる。」

にこ「でも、そんな海未でもまだ16なのよ!?」

にこ「アンタ達、同年代の子に頼りまくって、それでいいの?」
にこ「海未もまた、一人の女の子なのよ!?」

にこ「だから、希が怒ったんじゃない。」

にこ「今まで、何度も希は言おうとしてた。」
にこ「でも、みんなも気付くんじゃないかって。」
にこ「気付いてくれるんじゃないかって、そう思ってた。」


にこ「…でも、アンタ達は全く気付かなかった!」
にこ「そりゃあ、ここまで止めなかったにこも同罪よ?」
にこ「でもね。アンタ達のやった事は…海未をいいように使ってたのと同じ事よ。」

50: 2014/11/29(土) 19:24:18.01 ID:emCKLZwB.net
にこ「これで、海未が倒れたらどうするつもりだったの?」
にこ「もう、本番直前なのよ!?」

にこ「そうなったら、自己管理できない海未が悪いっていうの?」

穂乃果「にこちゃん…」

絵里「…」

花陽「…」

凛「…」

ことり「…」



真姫「…そうね。にこちゃんの言う通りよ。」
真姫「だから…謝りに行きましょう?」

真姫「謝ればいい問題ってわけじゃないけれど…」

凛「うん…凛達。」
凛「海未ちゃんに、甘えてたんだね…」

絵里「にこ…ごめんなさい。」

にこ「ふんっ。」
にこ「嫌われ役は、慣れてるわ。」


穂乃果「…」

穂乃果「うん、行こう!みんな!」
穂乃果「海未ちゃんのところへ!」

52: 2014/11/29(土) 19:29:13.51 ID:emCKLZwB.net
@保健室

海未「希…?」

希「海未ちゃん、そこ座って。」

海未「え…」

希「いいから。」

海未「は、はい…」


ピトッ


海未「ひゃっ!?」


希「やっぱり、熱ある…」

希「いつからか、分かる…?」

海未「い、いえ…」
海未「大丈夫ですよ。」
海未「きっと、知恵熱ですので!」


希「海未ちゃん…」



希「流石にウチも怒るで?」

53: 2014/11/29(土) 19:32:23.51 ID:emCKLZwB.net
海未「…」

希「…ウチな、気付いてたん。」
希「海未ちゃんが、しんどそうにしてたの。」

海未「…ばれてましたか。」
海未「うまく…隠していたつもりだったのですが。」

希「当たり前やん。」
希「なんで海未ちゃんは、そうまでして頑張るん?」

海未「…あの合宿の日。」
海未「海で話したのを覚えてますか…?」

希「…」コクッ

海未「私にとってのμ'sは、特別な存在なんです。」
海未「私に、変わるきっかけを与えてくれた。」
海未「だからこそ、そのようなきっかけを与えてくれた皆に。」
海未「少しでも、力になりたかったんです…」


希「でも、それで海未ちゃんが身体壊したら意味ないやん…」

海未「ええ、本当に。」
海未「希、すみませんでした…」

55: 2014/11/29(土) 19:37:30.43 ID:emCKLZwB.net
希「ええんよ。」
希「ウチも…少し強引やったし。」
希「気付いた時に、止めれんかったのも事実やしな。」

海未「いえ…」

希「とりあえず、横になり?」
希「風邪薬、探してみるから」

海未「ありがとう…ございます。」トサッ


海未「…」
海未「あの…希。」

希「…んー?」

海未「どうして、希は私の事を…」

海未「いえ。」

海未「どうして、私が体調を隠してると気付いたのですか…?」


希「そうやなあ…」

希「あ、でも、にこっちも気付いてたで?」

海未「なんと…まだまだですね、私も。」

希「クスッ。でも、ウチが気付いたんは…」


希「ずっと、見てたからかな?」

56: 2014/11/29(土) 19:39:46.35 ID:emCKLZwB.net
海未「…」

海未「本当に…」
海未「希は、よく皆の事を見ていますね。」

海未「私も、見習ってみたいです。」


希「ううん、そんなんと違うねん。」

海未「…?」


希「ウチが見てたんはな?」

希「海未ちゃんだけやねん。」



海未「…どういう、意味ですか?」

希「…ほんとは、気付いてるんやろ?」


海未「希には、敵いませんね…」クスッ











希「ウチは、海未ちゃんが好きや。」

57: 2014/11/29(土) 19:46:28.50 ID:emCKLZwB.net
海未「希…」

海未「ありがとうございます。」



海未「ですが…その気持ちには、応えられません。」


希「…うん、知ってる。」

希「海未ちゃんには、穂乃果ちゃんが…」


海未「いえ、そう言う訳ではないのですが…」


希「…?」


海未「あ、あまり、恋愛ごとには興味が無かったので…」
海未「そういったことを、考えた事が無かったのです。」

海未「なので…」

海未「希に告白されて、よくわからないというのが本音なのです。」

59: 2014/11/29(土) 19:52:21.08 ID:emCKLZwB.net
希「海未ちゃん…」
希「なんや…てっきりウチ、海未ちゃんは穂乃果ちゃんが…」

海未「確かに、そう思われても不思議ではありませんね。」
海未「穂乃果もことりも、ずっと一緒にいましたから。」

海未「でも、私は二人にそのような感情を持った事がありません。」
海未「とても仲のいい…」
海未「幼なじみだと、思っています。」


希「…」

海未「そうですね…」

海未「希、手を握ってはくれませんか?」

希「…こう?」ギュッ

海未「はい…」

61: 2014/11/29(土) 20:00:23.61 ID:emCKLZwB.net
海未「…とても、心地がよいです。」

海未「以前、手をつないだときも。」
海未「このように、とても気持ちが穏やかになりました。」




海未「希と、繋いだ時だけです。」

希「海未ちゃん…」

海未「私にとって…」


海未「これが好きという気持ちから来る物なのか。」

海未「…正直、まだ分かりません。」

海未「ですが…心地よいのも、事実です。」

62: 2014/11/29(土) 20:01:40.47 ID:emCKLZwB.net
海未「このような言い方をするのは、あまり良いとは思えませんが。」


海未「この気持ちを理解するまでは。」
海未「返事は保留にしてもよろしいですか?」


希「うみ、ちゃん…」グスッ


海未「申し訳ありませんが、今はこれで限界なのです。」
海未「ですが…必ず、はっきりさせてみせます。」


海未「ですので、少しだけ…待っていてください。」


希「…うん。」
希「ウチ、気は長い方やから。」
希「海未ちゃんが好きになってくれるまで、待ってるな?」


海未「…責任重大ですね。」クスッ

海未「でも、希らしいです。」

63: 2014/11/29(土) 20:04:33.53 ID:emCKLZwB.net
海未「…おや、もうこんなに外が暗くなったのですね。」

希「やっぱり日、短くなったな…」


海未「希の事を、ミステリアスだと言ったのを覚えていますか?」

希「ウチが海未ちゃんに言ったんやけどなあ…」

海未「やはり、貴女の方が似合ってますよ。」
海未「さながら、あの月のように…」

希「…」

海未「…綺麗ですね。」


希「おや?それは告白と受け取ってええんかな?」ニヤリ

海未「夏目漱石ですか…」




海未「…では、今はこれだけ伝えておきます。」
海未「いつか、そのときが来たら…」






海未「私が、月へと連れて行ってあげましょう。」




おわり。

66: 2014/11/29(土) 20:14:26.59 ID:emCKLZwB.net
Epilogue


…あのあと、私は。
保健室に飛び込んで来た皆から
口々に謝罪の言葉を受けました

どうやら、にこがしてくれたようで…

改めて、皆にお礼を言われました

私は、強がっていたんですね
出来るのは、私しかいない
私がやらないと、皆の負担になる
そう…考えてました

何のために、9人もいるのか
そう、にこに力説されました

どうやら私は、仲間に恵まれているようです


そして…

67: 2014/11/29(土) 20:15:37.35 ID:emCKLZwB.net
希「海未ちゃん!」
希「…ごめん、遅くなって。」

海未「いえ、大丈夫ですよ。」

希「そこは、今来たとこですから。って言ってほしいなあ…」

海未「…それだと、私も遅刻じゃないですか。」

希「あはは…ばれた?」

海未「バレバレですっ!」


希「まあまあ、そんな怒らんといて。」
希「今日はせっかくのデートやん?」


海未「なっ…///」

68: 2014/11/29(土) 20:19:29.28 ID:emCKLZwB.net
希「まだ、お月さんに連れてってはもらってないけどな。」
希「今日は遊園地で、満足や♪」


海未「まったく、希は…」

希「ウチは、海未ちゃんのこと大好きやで♡」

海未「!…ええ、ありがとうございます。」

希「そこで返してくれたら、うれしいのに~。」

海未「ふふっ。もう少しだけ、待っていてください♪」




海未(そうですね…あと、6時間くらい、ですかね。)
海未(ちゃんと、連れて行ってあげますので。)




海未(…あの、月に一番近い所へ。)




おわり。

70: 2014/11/29(土) 20:25:43.86 ID:TZZFb5/y.net
乙のぞうみ
たこやき先生の今後に乞うご期待!

71: 2014/11/29(土) 20:25:50.72 ID:BWf7WP3u.net
ありがとう
おつかれ!

72: 2014/11/29(土) 20:30:10.22 ID:NAqba8mn.net

のぞうみもいいな

97: 2014/11/29(土) 22:52:05.56 ID:emCKLZwB.net
まだ見てくれる人いるかな?

蛇足かもしれないけど、追加エピかいていいかな…

100: 2014/11/29(土) 22:54:00.16 ID:emCKLZwB.net
よし、10分ほど待っていてくれ

102: 2014/11/29(土) 23:04:12.66 ID:emCKLZwB.net
Last Episode

希「海未ちゃん。」
希「今日は、誘ってくれてありがとうね♪」

海未「いえ、楽しんで頂けたなら何よりです。」

希「それにしても意外やったなあ。」
希「まさか海未ちゃんが遊園地に行きたいっていうなんて。」

海未「ふふっ。」
海未「私もたまには、その辺の女の子と同じように。」
海未「遊んでみたい物なのですよ?」


希「なら、今日は二人とも楽しめたね♪」
希「まあ、ウチは海未ちゃんといれたらどこでも楽しいけど♪」


海未「それを言うなら、せめて遅れないでほしかったですね。」クスッ

希「うう…根に持ってる…」


海未(…)
海未「希。」
海未「最後に、あれに乗りませんか?」

希「あれ…?」

104: 2014/11/29(土) 23:06:46.67 ID:emCKLZwB.net
@観覧車

希「うおお…みんなが小人さんみたいや。」

海未「意外と高いのですね…」

希「でも、これもやけど、海未ちゃんが観覧車を選ぶなんて…」

海未「そんなに意外でしょうか…」

希「ううん。可愛いなあって。」

海未「希は、いつも私を褒めてくれますね。」

希「だって、ほんとに思ってるからやん?」

海未「…ありがとうございます。」

希「…お、そろそろ頂上や。」

海未「希…」

希「ん?」












海未「私も、貴女が好きですよ。」

105: 2014/11/29(土) 23:11:24.37 ID:emCKLZwB.net
希「え…」

海未「覚えていませんか?」
海未「約束したでしょう。」

希「え、だって…月までって。」

海未「ええ…実際、月は無理なので…」

海未「ほら。」
海未「ここが、今最も月に近い所です。」


希「…」


海未「…わ、私も恥ずかしいのですから、何か反応してください!」


希「…海未ちゃんっ!」ギュッ

海未「ちょっ!希!」
海未「あ、危ないです!!」


希「どうしよう、海未ちゃん…」
希「ウチ…ウチ、今すごく感動してる…」ポロッ

海未「な、なにも泣かなくても…」

希「やっと…伝わったんやもん。」
希「ウチ、今が一番幸せ…」

海未(…)
海未「私もですよ、希。」
海未「私の事、待っていてくれてありがとうございます。」

海未「これからは、私がずっと、そばにいます。」

希「海未ちゃん…」


ちゅっ





True End

引用元:

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