【SS】彼方「わんわん」 他2本

しずくオフィーリア SS


1: (八つ橋) 2021/05/23(日) 23:42:28.70 ID:14LPSoqt

彼方「おーっ! ここがしずくちゃんのお家かー」キョロキョロ

しずく「そんなに珍しいですか?」

彼方「彼方ちゃん、門があるお家に入るなんて初めてだよ~」

しずく「ふふっ。古いから仰々しく見えるだけですよ」

彼方「古いからこそすごいんだよー」

しずく「そういうものですか?」

彼方「そういうものだよー。たぶんだけどね」

ガラッ

しずく「ただいま帰りました」

彼方(玄関広ッ)ビクッ

しずく「彼方さん、どうぞ入ってください」スッ

彼方「あ、ああ、ありがとう」

4: (八つ橋) 2021/05/23(日) 23:44:40.55 ID:14LPSoqt
しずく「鞄を置いた後は観光にでも行きますか?」パタパタ

彼方「そうだねぇ。観光もいいけど、オフィーリアに会いたいなー」パタパタ

しずく「いいですよ。きっと喜ぶと思います」

彼方「ところで・・・・・・」

しずく「どうかしましたか?」

彼方「しずくちゃんのお部屋、まだ?」

しずく「私の部屋は離れにあるので、玄関からは少し歩きますね」

彼方「へぇー」

しずく「お客様に勝手口から入ってもらうわけにもいきませんから」

彼方「なんだか歴史的建造物を見学してる気分になってくるね~」キョロキョロ

しずく「そんなに見られると恥ずかしいです」テレテレ

6: (八つ橋) 2021/05/23(日) 23:46:44.55 ID:14LPSoqt

―庭ー

しずく「オフィーリアー?」

ダッダッダッ

オ「ばうばう」

彼方「お、おぉー」ビクッ

しずく「よしよし、今日も良い子だった?」ナデナデ

オ「へっへっへっ」

彼方「大きいと迫力あるね」アセアセ

しずく「彼方さんも撫でてあげてください」

彼方「・・・・・・噛まない?」

しずく「優しくしてあげれば大丈夫ですよ」

彼方「お、オフィーリアー」ドキドキ

オ「へっへっへっ」

ナデナデ

彼方「もふもふだ~」キラキラ

7: (八つ橋) 2021/05/23(日) 23:48:41.34 ID:14LPSoqt
しずく「あっ、そうだ。少しの間、オフィーリアと遊んでいてください」

彼方「えっ」ビクッ

しずく「お昼の準備をしてきますので」

彼方「あっ、そんなの悪いよー。お構いなく」ペコリ

オ「わんっ!」

しずく「あ、はは。すみません、オフィーリアの分です」アセアセ

彼方「・・・・・・」

オ「わん!」

~~~

しずく「お待たせ、オフィーリア」

オ「わんわん!」ソワソワ

彼方「・・・・・・おいしそう」ボソッ

しずく「えっ?」

彼方「あっ、ごっごめん。なんでもないよー」

8: (八つ橋) 2021/05/23(日) 23:50:41.15 ID:14LPSoqt
オ「わん!」

コトッ

しずく「よしっ」

ガツガツガツ

彼方「お、お肉、いっぱいだね」ジーッ

しずく「余り物ですよ?」

彼方「このゴロゴロお肉たちが?!」

しずく「え、ええ。たくさん貰ってしまって、悪くなりそうだったので」

彼方「このクッキーみたいなやつは?」ジーッ

しずく「野菜入りのドッグフードです」

彼方「このお水は?」

しずく「ミネラルウォーターです」

彼方「・・・・・・」

しずく「私達もお昼食べに行きましょうか」

彼方「わんわんっ!」

しずく「・・・・・・」アセアセ

9: (八つ橋) 2021/05/23(日) 23:52:41.28 ID:14LPSoqt
 
―後日・部室―

 
彼方「わんわん!」

しずく「彼方さん? その、学校では止めませんか?」

彼方「くぅーん」スリスリ

しずく「彼方さん!?」アセアセ

彼方「また柔らかいお肉食べたいなぁ~」スリスリ

しずく「こんなところ誰かに見られたら―ー」

 
ガラッ

かすみ「今日も可愛いかすみんがやってきました、よ・・・・・・?」ポカン

エマ「そんなポーズとらなくても、かすみちゃんは可愛い、よ・・・・・・」ポカン

 
しずく「・・・・・・」

彼方「ご主人さま~」スリスリ

10: (八つ橋) 2021/05/23(日) 23:54:48.15 ID:14LPSoqt
エマ「・・・・・・」スッ

かすみ「あれ? どうして目隠すんですか?!」アセアセ

エマ「かすみちゃんにはまだ早いからだよ」ボソッ

かすみ「どういう意味ですか?」

 
しずく「あ、あの、エマさん? これはですね」

エマ「Sta'zitto!!」

「「!!」」

 
エマ「2人とも、ついて来て」ジロリ

「は、はい」

 
バタンッ

 
かすみ「あわわわ」ビクビク

11: (八つ橋) 2021/05/23(日) 23:56:33.21 ID:14LPSoqt

―別室―

エマ「そうだったの?」

しずく「はい・・・・・・」ウツムキ

エマ「そういうプレイじゃないの? 本当に?」

彼方「そうだよー。別に、ねえ?」チラッ

しずく「いやらしい事はなにもしていません」

エマ「そっかー。しずくちゃん、ごめんね? 私もちょっと怒り過ぎちゃったよ~」アセアセ

彼方「・・・・・・彼方ちゃんは?」

エマ「ん?」ニコニコ

彼方「・・・・・・」

12: (八つ橋) 2021/05/23(日) 23:58:54.17 ID:14LPSoqt
しずく「最初は嫌だと断ったんです、が・・・・・・」

『わんわんっ!』キラキラ

しずく「あのキラキラとした眼差しを向けられると・・・・・・」

『くぅ~ん』スリスリ

しずく「四つん這いの彼方さんが、足に頬ずりしてくると・・・・・・」

『牛さんが食べたいなぁ~』チラッ

しずく「嫌だと、言えませんでした・・・・・・」シュン

エマ「うんうん。ダメだよ」ニコニコ

彼方「しずくちゃんは悪くないっ」

エマ「誰が悪いか、彼方ちゃんは分かるかなぁ?」

彼方「食べ切れないほどのお肉を贈ってくる人が悪いんだよ!」

エマ「もしもし、遥ちゃん?」

彼方「ごめんなさいっ! もう止めるっ!」ペコリ

 
彼方「わんわん」おわり

13: (八つ橋) 2021/05/24(月) 00:01:21.89 ID:vZHzJE0X
米 それぞれの話は独立しています。短編としてお楽しみいただけると幸いです。

15:璃奈「部室から工〇〇な声が聞こえる」(八つ橋) 2021/05/24(月) 00:04:59.24 ID:vZHzJE0X

―部室前―

「あん、あっ、あっ、あっ」

璃奈「ん?」ピタッ

「ダメだって! 外まで聞こえるから!」

璃奈「侑さん?」
(と、もう1人、誰だろう)

「あーっ! あんあんあん」

「もう! 静かにしてよ!」

ガラッ

璃奈「侑さん? なにしてるの?」

侑「璃奈ちゃん?!」

「あっ、あっ、あっ」

璃奈「あっ・・・・・・」

侑「違うから! エ チな動画とか見てないから!」

璃奈「うん・・・・・・分かってる(どきどき)」

侑「分かってない! 璃奈ちゃんは何も分かってないよ! 逃げようとしないで!」

璃奈「次からは、その、鍵、かけてね」

侑「目を逸らさないで! こっち見て! お願いだから話を聞いてー!」ウルウル

「あん、あん、あん――」

16: (八つ橋) 2021/05/24(月) 00:07:14.94 ID:vZHzJE0X

―数分後―

「あっ、あっ、いいよ。もっと、もっと、して」

侑「スマホでネット見てたら急に変な動画が流れてきちゃって」

璃奈「なにしてたの?」

侑「ネット見てただけだよ」

カチカチッ

「あっ! あっ! あっ!」

侑「ボリュームボタン押しても無反応なんだよね」

カチカチッ

侑「ホームボタンも電源ボタンも反応しないでしょ? もう困っちゃってどうしようかと」アセアセ

カチッ

「あっ! イクッ、イ―ー」

璃奈「はい」スッ

侑「えっ?! どうやったの?」

璃奈「強制終了」
璃奈「起動させてからウィルススキャンすれば大丈夫だと思う」

侑「ありがとう!」

ギュッ

璃奈「・・・・・・」

17: (八つ橋) 2021/05/24(月) 00:10:13.06 ID:vZHzJE0X
侑「いや、本当にもう、外まで聞こえてたらどうしようかと思って・・・・・・」ウルッ

璃奈「廊下には聞こえてた」

侑「えっ」

璃奈「次からは家で見て」

侑「璃奈ちゃん? エ チな動画見ててウィルスにかかったワケじゃないよ?」

璃奈「分かってる。誰にも言わない」ゴソゴソ

侑「それは助かるけど、本当に分かってる?」

璃奈「うん(にっこりん)」

18: (八つ橋) 2021/05/24(月) 00:12:29.13 ID:vZHzJE0X

―数日後・侑の部屋―

璃奈「お邪魔します」
(ここが、侑さんの部屋)チラッチラッ

侑「適当に座ってて。ジュース持ってくるから」

璃奈「それよりも頼み事って?(はてな)」

侑「・・・・・・」ソワソワ

璃奈「またエ チなウィルスにかかったの?(じーっ)」

侑「違うよ」

璃奈「それなら――」

侑「璃奈ちゃん!!」

璃奈「侑、さん?」

侑「お金貸してください!」

璃奈「あわわ、土下座なんてしないで(はらはら)」

19: (八つ橋) 2021/05/24(月) 00:15:36.69 ID:vZHzJE0X
侑「でも! 私にはもうこうするしか!」

ガチャッ

歩夢「侑ちゃん!? どうしたの!」

侑「あっ、歩夢には関係ないよ」フイッ

歩夢「侑ちゃん・・・・・・」シュン

璃奈「侑さん、なにがあったの?」

侑「・・・・・・話せない」

璃奈「ど――」

歩夢「どうしてっ?! 私に何でも話してよ! 侑ちゃんがエ チな動画見てても怒ったりからかったりしないよ?」

侑「これだけは・・・・・・特に歩夢には無理」チラッ

歩夢「もしかして、璃奈ちゃんとの秘密・・・・・・?」

クラッ

侑「歩夢ッ?!」ギュッ

璃奈「だ、大丈夫?」

侑「気絶してるだけだと思う」ヒョイ

璃奈(お姫様抱っこ・・・・・・)ジーッ

侑「歩夢はベッドで寝ててね」

璃奈「・・・・・・」ジーッ

20: (八つ橋) 2021/05/24(月) 00:18:47.80 ID:vZHzJE0X
侑「璃奈ちゃん?」チラッ

バッ

璃奈「な、なに?(にっこりん)」

侑「お金の事なんだけど」

璃奈「そうだった。困ってるなら貸してあげたいけど」

侑「ほんとっ?!」パアァ

璃奈「何に使うの?(はてな)」

侑「・・・・・・」

璃奈「いくら必要?」

侑「10万円」ボソッ

璃奈「・・・・・・え?」

侑「お願い! 何も聞かずに10万円貸して! 絶対に返すから!」ドゲザ

璃奈「それは出来ない」

侑「お願いします。本当に、もう、私、10万円が無いと・・・・・・〇されるかも・・・・・・」ウルウル

21:連投規制の為、約3分間隔の投稿となります。遅くてすみません。(八つ橋) 2021/05/24(月) 00:22:15.92 ID:vZHzJE0X
璃奈「女子高生が使う金額じゃない。お願い、話して」

侑「・・・・・・ごめん」

璃奈「〇されるかもしれないのに話せない?(むんっ)」

侑「・・・・・・」

璃奈「分かった。貸してあげる(むんっ)」

侑「本当ッ?!」ガバッ

璃奈「でも」

侑「でも?」

璃奈「歩夢さんに全部話す(ぷんぷん)」

侑「えぇっ?!」

璃奈「部室でエ チな動画見てた事、そのせいでウィルスにかかった事、後輩から10万円借りた事」

侑「あっ、あの、璃奈ちゃん?」

璃奈「なに?(ぷんぷん)」

侑「もしかして怒ってる?」アセアセ

璃奈「(ぷんぷん)」

侑「・・・・・・だよね」

璃奈「私になんて解決できないかもしれないけど、一緒に悩む事はできる」

22: (八つ橋) 2021/05/24(月) 00:25:28.58 ID:vZHzJE0X
侑「怒らない?」

璃奈「うん(にっこりん)」

侑「誰にも言わない?」

璃奈「うん」

侑「歩夢にもだよ?」チラッ

璃奈「言わない」

侑「実は、2日前にこんなメールが来て」

スッ

侑のスマホ”動画流出!?清楚系スクールアイドルが禁断のハメ撮り”

璃奈「迷惑メール?」

侑「そう、だよね。うん、どう見ても迷惑メールだよね」アセアセ

璃奈「・・・・・・開いたの?」

侑「・・・・・・」

23: (八つ橋) 2021/05/24(月) 00:28:35.30 ID:vZHzJE0X
璃奈「ウィルスなら前に教えた方法で駆除できる」

侑「本文にさ、○○菜ちゃんの逆さ撮りって書いてあったから・・・・・・つい、ね?」ポチポチ

スッ

侑のスマホ”登録が完了しました。72時間以内に登録利用料9万9800円を振り込んでください”

侑「せつ菜ちゃんにも言わないでね」アセアセ

璃奈「詐欺」

侑「ちっ、違うよ! ちゃんとバイトとかして返すから!」
侑「でも、もう時間が無くて」ウルッ

璃奈「ワンクリック詐欺。アクセスしただけで登録させるのは違法」

侑「え?! でも、ここに私の情報とか、払わないと裁判所から内容証明が届くとか」アセアセ

璃奈「IPアドレスから住所を特定するのは無理。侑さんの電話番号すら相手は分かっていない」

侑「へ、へー」

24: (八つ橋) 2021/05/24(月) 00:31:41.46 ID:vZHzJE0X
 
Trrrrrr

侑「!?」ビクッ

Trrrrrr

璃奈「出ないの?」

侑「払えない場合は電話で相談できるって書いてあったから・・・・・・」

璃奈「した?」

侑「・・・・・・はい」コクン

璃奈「侑さん、行こ」

侑「けっ、警察?!」

璃奈「違う。携帯ショップ」

侑「え? なんで?」

璃奈「その電話番号は捨てた方がいい」

侑「でも詐欺なんでしょ? 無視しておけばその内かかってこなくなるんじゃ・・・・・・」

璃奈「一度流れると裏で番号が売られる。悪用されて狙われ続ける」

侑「・・・・・・」ゾゾッ

25: (八つ橋) 2021/05/24(月) 00:35:02.50 ID:vZHzJE0X

―携帯ショップ―

店員「ありがとうございましたー」

侑「これで大丈夫なんだよね?」

璃奈「メールアドレスを変える、アプリの引き継ぎ、他にも思いつくだけメモして送っておいた」

侑「ありがとう、本当にありがとう」ウルウル

璃奈「気にしなくていい。私も役に立てて嬉しい(にっこりん)」

侑「こんな先輩だけどさ、私に出来る事ならなんでもするからお礼させてね」

璃奈「なんでも?」

侑「私にできる事だよ」

璃奈「分かった」コクン

 
―夜・侑の部屋ー

歩夢「侑ちゃんっ! どうして電話番号変えたの?!」

侑「うーん、それは話すと長いんだけどね」アセアセ

歩夢「悪い女から追われてるの?!」

侑「女の子じゃなくてさ、なんか悪用されてたみたいで」

歩夢「えぇっ?!」

侑「歩夢、もう遅いから大声出さないで」

26: (八つ橋) 2021/05/24(月) 00:38:29.65 ID:vZHzJE0X
 
―翌日・部室―

ガラッ

侑「!!」ビクッ

璃奈「侑さんだけ?」キョロキョロ

侑「しずくちゃんは演劇部、かすみちゃんは補習」
侑「2年生と3年生は進路の事で遅れるみたい」

璃奈「侑さんは?」

侑「音楽科は明日だってさ」

璃奈「・・・・・・」

侑「座らないの?」

ガチャン

璃奈「昨日の約束、覚えてる?(ぽぽぽ)」

侑「あっ、何か思いついた?」

コクン

27: (八つ橋) 2021/05/24(月) 00:41:48.15 ID:vZHzJE0X
侑「なになに? 璃奈ちゃんのお願い、先輩が叶えてあげるよ」

璃奈「昨日の歩夢さん、みたいに・・・・・・(ぽぽぽ)」

侑「・・・・・・気絶したい?」

璃奈「お姫様抱っこ、してほしい(どきどき)」

侑「いいよ!」

璃奈「えっと、どうすれば(どきどき)」

侑「そのままでいいよ」

ピトッ

璃奈「!!」ドキッ

侑「よいしょ」

体が宙に浮く感覚に、自然と足がバタついてしまった。

侑「あわわっ?! 落ちちゃうから暴れないで」

璃奈「ご、ごめんなさい(どきどき)」

28: (八つ橋) 2021/05/24(月) 00:45:26.56 ID:vZHzJE0X
侑「璃奈ちゃん? ボード外して腕を首に回してほしいんだけど、出来そう?」

璃奈「・・・・・・やってみる」
(仕方ない事。そうしないと落ちるから、侑さんにも迷惑がかかるから、仕方がない)

おそるおそるボードを胸の上に置く。

侑「真っ赤だね」ニッコリ

璃奈「・・・・・・」///

想像以上に顔が近く、思わず目を閉じてしまった。

侑「あははっ。そんな反応されちゃうと、私も恥ずかしくなってくるよ」

璃奈「・・・・・・」ドキドキ

ゆっくりと腕を伸ばし、侑の首に手をかける。

侑「そうそう。この体勢だと安定するんだよね」

そして、おそるおそる目を開けた。

璃奈「侑さん、ありがとう」ボソッ

侑「どういたしまして。璃奈お嬢様」キリッ

璃奈「!!」///

侑「璃奈ちゃん? 璃奈ちゃんっ?!」ユサユサ

璃奈は、そのまま保健室に運ばれていきました。

 
璃奈「部室からエ チな声が聞こえる」おわり

29:3年生会議(八つ橋) 2021/05/24(月) 00:49:04.47 ID:vZHzJE0X
絵里「それでは始めましょうか」

ダイヤ「そうですわね」
果林「そうね」

「・・・・・・」

絵里「始めましょう?」チラッ

ダイヤ「ええ。もちろんですわ」チラッ

果林「さあ、いつでもいいわよ」

「・・・・・・」

絵里「果林?」
ダイヤ「果林さん?」

果林「なにかしら?」キョトン

絵里「今日は果林が議題を出す番でしょ?」

果林「・・・・・・」

ダイヤ「忘れていましたわね」ハァ

果林「い、いえ、その・・・・・・」アセアセ

30: (八つ橋) 2021/05/24(月) 00:52:13.50 ID:vZHzJE0X
絵里「果林?」

果林「は、はい!」ビクッ

絵里「私達が集まってる理由は分かっているわよね?」チラッ

果林「それは、ほら、各グループの親交を深める為・・・・・・よね?」チラッチラッ

絵里「そうね」

ダイヤ「それでしたら、なぜ私達3人が代表なのかお答えくださいまし」

果林「えーと、それは、各グループで、一番・・・・・・」チラッ

ダイヤ「・・・・・・」ピクッ

果林「そう! 一番暇な3人だからよ!」

絵里「違うわよ!」ガタッ

果林「ひぃっ?!」

ダイヤ「はあー。ガッカリですわ」

果林「なっ、なによ! 私だって忘れる事くらいあるわよ!」ムスッ

絵里「ダメよ」

果林「どうして!」

絵里「それは、私達が各グループで一番かしこいからよ!」

果林「・・・・・・そういう集まりだったかしら?」

ダイヤ「んまーっ! んまーっ!」

果林「ちょっと、ツバ飛ばさないでよ」フキフキ

ダイヤ「あの、あの! KKEであるエリーチカに向かって賢いを否定するなんて信じられませんわ!」ガタッ

絵里「そんな大声で言うほどのものでもないわよ」アセアセ

31: (八つ橋) 2021/05/24(月) 00:55:28.62 ID:vZHzJE0X
果林「KKE?」

ダイヤ「KKEをご存じでない? あのKKEを! んまーっ!」

絵里「ちょっと、ダイヤ?」

ダイヤ「かしこい、可愛い、エリーチカ! ですわ!」

果林「ああ、アレね。ライブの時にやる自己紹介のやつね」

絵里「やらないわよ!」///

ダイヤ「子どもの頃はやってましたわよね? ねえ?」

絵里「やってないわよ! それにダイヤは幼い頃を知らないでしょ」

果林「それならそのKKEっていうのはなに?」

絵里「愛称みたいなものよ。もちろん私が言い始めた事じゃないわ、周りが勝手に呼んでいただけ」

ダイヤ「そう! 周りが賢いと認めたのですわ! そのエリーチカに向かってあなたは――」

果林「絵里ちゃんが賢くないなんて言ってないわ」

ダイヤ「・・・・・・」

32: (八つ橋) 2021/05/24(月) 00:58:36.53 ID:vZHzJE0X
果林「それに、私は絵里ちゃんに勉強を教えてもらいたいから、こうしてたまに会っているだけよ」

絵里「そういえばそうだったわね」

果林「それがいつの間にかダイヤさんが参加してきて、勉強をしなくなったのよね」ハァ

ダイヤ「それでは私がお二人の邪魔をしているみたいではありませんか!?」

果林「そうよねぇ? 最初はただの勉強会だったわよね?」

絵里「・・・・・・勉強、しましょうか」ニッコリ

ダイヤ「わっ、わたくしも手伝いますわよ」アセアセ

果林「ダイヤさんは勉強できるの?」

ダイヤ「馬鹿にしないでくださいまし! 私はエリーチカと同じく生徒会長を務めていましたわ」キリッ

果林「それはすごいわね」

ダイヤ「そうでしょう。そうでしょう」フフン

33: (八つ橋) 2021/05/24(月) 01:01:38.57 ID:vZHzJE0X
果林「生徒会長って事は穂乃果ちゃんと同じよね?」

絵里「そうね。どこの学校でも生徒会長になる事は簡単ではないはずよ」

ダイヤ「果林さん? 私の話を聞いていまして?」

果林「ええ。ちゃんと聞いていたわよ」

ダイヤ「わたくしは”エリーチカ”と同じく生徒会長を務めていましたわ」ワナワナ

果林「??」
果林「だから、穂乃果ちゃんと一緒よね、って」

ダイヤ「穂乃果さんではありませんわ! エリーチカと同じですわ!」ガタッ

果林「ダイヤさんがなにを言ってるのか、私には分からないわ」

絵里「そんなに拘らなくてもいいんじゃないかしら」

ダイヤ「穂乃果さんではなく! あの! エリーチカッ! 穂乃果さんなんかではなく!」

絵里「ちょっと、ダイヤ?」

果林「・・・・・・私、ドリンクのおかわりしてくるわね」アセアセ

タッタッタッ

ダイヤ「あっ! お待ちなさい!」

ガシッ

ダイヤ「ん?」クルッ

絵里「待つのはあなたよ」

ダイヤ「エリーチカ?」キョトン

34: (八つ橋) 2021/05/24(月) 01:04:48.43 ID:vZHzJE0X
ダイヤ「今日はお先に失礼いたしますわ」スタスタ

絵里「しょうがないわね。もう一度だけよ」カキカキ

果林「しっかりと見ておくわ」ジーッ

ダイヤ「失礼! いたしますわよ?」

絵里「ほら、ここをこうして」カキカキ

果林「ふんふん」ジーッ

ダイヤ「本当に帰りますわよ? 先に1人で帰ってしまいますわよ?」

絵里「そうするとこうなるから、答えが自然と分かるでしょ?」

果林「・・・・・・どういうこと?」

ダイヤ「お止なさいっ!」

絵里「だからね――」

ダイヤ「果林さんっ!」

果林「え?」

35: (八つ橋) 2021/05/24(月) 01:11:17.12 ID:vZHzJE0X
ダイヤ「エリーチカと私が仲違いしていましてよ?!」

果林「え、ええ。なにか話してたわね」

ダイヤ「それでしたら、第三者である果林さんが間を取り持つ事が自然ではなくて?!」バンッ

果林「でも、ダイヤさんは帰るんでしょ?」

ダイヤ「帰りませんわ!」

 
果林「絵里ちゃん。ダイヤさんが何を言っているのかさっぱり分からないわ」ヒソヒソ

絵里「分からない問題は飛ばして次に行きましょう」ヒソヒソ

 
ダイヤ「聞こえていますわ! 無視するのはやめてくださいまし!」

果林「ダイヤさん?」

ダイヤ「なんですの。今さら心配されても嬉しくありません!」ムスッ

果林「そんなに大声で話されたら集中できないわ」

ダイヤ「今更ですかっ!?」

絵里「ここに居たいなら座る、帰るなら出て行く。そこに立っていられると他の人の迷惑になるわ」

ダイヤ「・・・・・・」ストン

果林「あら、用事はもういいの?」

ダイヤ「だから帰りませんわ!」

36: (八つ橋) 2021/05/24(月) 01:16:40.97 ID:vZHzJE0X

~~~

ダイヤ「どうしてこんな問題も分かりませんの?」

果林「こんなの分かるわけないでしょ」

ダイヤ「常識ですわよ」

果林「私は勉強なんてやりたくないの」
果林「できるなら、テストでカンニングしたいくらいだわ」

ダイヤ「正気ですか?」

絵里「苦手意識なんてそうそう変えられるものではないわ」

果林「そうよ!」

ダイヤ「はあー」

絵里「でも、それを変えないと卒業も危ういわよ?」

果林「そうなのよ!」ガタッ

ダイヤ「そこまででしたのね・・・・・・」
ダイヤ「あなたの学校はどうなっていますの」ハァ

果林「虹ヶ咲学園について知りたいなら、次は前生徒会長を連れて来るわね」

ダイヤ「遠慮させていただきますわ」

 
3年生会議 おわり

37:本編は終わりです。以下はいつか書く予定の適当予告です。よろしければどうぞ(八つ橋) 2021/05/24(月) 01:22:04.69 ID:vZHzJE0X
かすみ「・・・・・・いま、なんて?」

医者「糖尿病です」

かすみ「・・・・・・えっ」

 
しずく「かすみさん、大丈夫?」

かすみ「やめてよ!」

しずく「!?」

彼方「おっ、落ち着いて~」

かすみ「放っておいてくださいっ!」

タッタッタッ

 
かすみ「死にたい・・・・・・」

 
1.『中須かすみの本当に怖い糖尿病』

39: (八つ橋) 2021/05/24(月) 01:27:48.53 ID:vZHzJE0X
侑「ねえ、歩夢。ちょっと相談があるんだけどいい?」

歩夢「改まってどうしたの?」

侑「私ね、せつ菜ちゃんに告白しようと思ってるんだけど」

歩夢「うんうん」ニコニコ

侑「やっぱり放課後の教室とかが定番かな? それとも音楽室の方が私達らしいかな?」

歩夢「うんうん」ニコニコ

侑「どっちが良いと思う」

歩夢「侑ちゃんの好きな方でいいと思う」ニコニコ

侑「・・・・・・うん。分かった! ありがとう!」

歩夢「あっ、ごめん。私、音楽室で首くくってくるから先に帰ってて」ニコニコ

侑「な、なーんんて、ね! 私がせつ菜ちゃんに告白するわけないじゃん!」

歩夢「・・・・・・本当?」

侑「私なんて相手にされるはずないのに、歩夢ってば本気にしちゃうんだもん。ビックリしたよ」

歩夢「えへへ。また騙されちゃった」アセアセ

40: (八つ橋) 2021/05/24(月) 01:33:35.06 ID:vZHzJE0X
侑「もう、歩夢ってば騙されやすすぎだよー」

歩夢「ごめんね」

侑「そんなんじゃ、かすみちゃんに騙されてキスされちゃうよ? 私みた・・・・・・」

歩夢「どうしたの?」

侑「ううん! なんでもない!」

歩夢「そうなんだ」

侑「う、うん」

歩夢「あっ、コッペパン屋さん出てるよ!」

侑「食べてく?」

歩夢「うんっ。一緒に喉に詰めよっか」

侑「・・・・・・うん?」

歩夢「大丈夫だよ。犯人はかすみちゃんだよって遺書にちゃんと書いておくからね」ニコニコ

侑「・・・・・・さ、さっきのも冗談だよ?」

歩夢「そう、なの?」

侑「当たり前だよ。いくら私でも騙されてキスされるほどマヌケじゃないって」ニコニコ

歩夢「ふふっ、良かった」

ホッ

2.侑「面倒くさい歩夢も可愛いよ!」

43: (八つ橋) 2021/05/24(月) 01:38:46.20 ID:vZHzJE0X
しずく「ふふふ。かすみさん、どう? 私の指、気持ちいい?」

かすみ「やだぁ、もうやめてぇ」モジモジ

しずく「そんなこと言ってるくせに、こっちはトロトロだよ」

かすみ「あっ、あっ! やっ、やめっ」

しずく「かすみさん、可愛い。可愛いよ」ウットリ

かすみ「本当にダメだから! しぉっ、ず子! んんっ」ビクンビクン

ピタッ

しずく「・・・・・・かすみさん?」

 
しずく「どういう事ッ!?」バンッ

栞子「それは私のセリフです!」バンッ

かすみ「・・・・・・」

 
3.「かすみん悪くないもんっ!」

46: (八つ橋) 2021/05/24(月) 01:44:57.41 ID:vZHzJE0X
ありがとうございました

適当予告はいつか書きます。このスレでは書けません
誰かが書いてくれるなら嬉しいです。

44: (もんじゃ) 2021/05/24(月) 01:39:52.29 ID:3JMf3Liz
果林ダイヤ絵里の話好き

48: (たまごやき) 2021/05/24(月) 01:50:21.54 ID:9gbeaxzA
ネットリテラシー皆無な侑ちゃん可愛い

引用元: https://nozomi.2ch.sc/test/read.cgi/lovelive/1621780948/

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