【SS】梨子「ふーん、曜ちゃんってば私以外の女の子と遊びに行ってたのね」曜「そ、それはその……」【ラブライブ！サンシャイン！！】

―とある金曜日―

ﾋﾟﾛﾘﾝ♪

梨子（あ、曜ちゃんからLineだ）

ｽｯｽｯ

———

曜：梨子ちゃん！週末予定ある？

梨子：どうしたの？

曜：ららぽーと行こっかなーって思って！

梨子：ららぽーと？

曜：うん！新しいお洋服見に行きたいのと、ちょっと探検してみたいなって！

曜：梨子ちゃん梨子ちゃん！私に合うの見繕ってよ！

———

梨子「えっと、今週末は……あっ」

ｽｯｽｯ

———

梨子：ごめんね曜ちゃん。今週末はどっちもピアノのレッスンなの

曜：そっかー

梨子：ごめんなさい。でも絶対来週は開けとくわ。一緒に行こうね

曜：わかった！考えとく！

———

梨子「ふぅ……」

梨子（ららぽーと、か……）


ｺﾞﾛﾝ


梨子「……」


ｺﾞﾛｺﾞﾛ


梨子（くぅぅ～！！）


ｺﾞﾛｺﾞﾛ!!ｺﾞﾛｺﾞﾛ!!


梨子（これ、デートのお誘いってことでいいのよね！？だって曜ちゃんと二人でショッピングセンターでお買い物だもんね～！）ﾊﾟﾀﾊﾟﾀ

梨子（うぅぅ～//曜ちゃんから誘ってくれるなんて～！ほわぁ～♡）

梨子（まずは一緒にお洋服見に行くの！曜ちゃんも見繕ってって言ってたし。でねでね、私が曜ちゃんにとびっきり女の子っぽくて可愛いのを選んであげて、曜ちゃんもお返しに私にちょっと大人っぽいお洋服をリクエストしてきて///）

梨子（で、そこから一緒に買ったばっかのお洋服を着てデートするんだけど、あのカップル素敵～っていう視線が私たちふたりに向けられちゃって、曜ちゃんはちょっぴり恥ずかしくなってうつむきながら私の手をぎゅっとして、私が横を見たらお耳まで真っ赤にしちゃってて、なんてイベントスチルが発生しちゃったりとか～……♡）

梨子（あとはあとは、ちょっとだけ休憩しない？って曜ちゃんが優しく提案してくれるんだけど、一緒にアイスもあーん♡ってしてくれたりとか～……きゃっ///）

梨子「くうぅぅ～♡♡」ｺﾞﾛｺﾞﾛ

梨子（しあわせぇ～！夢がいっぺんに叶っちゃうなんて！！//）

梨子「あ、そうだ！ちゃんとお店の情報とかは念入りに調べとかないとよね！ショッピングデートは戦略が重要って言うし」

ｽｯｽｯ

梨子「ふふふ～ん♪」

………
……
…

―そして月曜日―

梨子「ふわぁ～……」

梨子（結局、楽しみで眠れませんでした……一週間始まったばっかなのに……）

梨子「ふわぁ～……」ｺｼｺｼ

曜「あ、おはよ。梨子ちゃん」

梨子「おはよ……」

曜「もしかして寝不足？」

梨子「まあ、そんな感じ……」ｺｼｺｼ

千歌「おっはよー！あっ曜ちゃん今日はネックレスしてる！」

曜「おはヨーソロー！えへへ、実はこれ新しいのなんだ～」

曜「いや～、実は週末ららぽーとに遊びに行ってさ！でさ、ルビィちゃんに……」

梨子「……え？」

曜「え？」

梨子「……」

曜「……」

梨子「……」

曜「あっ……」

梨子「……」

曜「……」

梨子「ふーん。曜ちゃん週末にららぽーとに遊びに行ってたんだ」

曜（うわぁ、これもしかして相当マズイ？地雷踏んだってやつじゃない……？）

梨子「それもルビィちゃんとね。ふーん」

曜（な、なんか気温が三度くらい下がった気がするよ！？ゾクゾクってしたもん！！）

梨子「へぇ～、曜ちゃんってば手あたり次第女の子をたぶらかしてたわけね。へぇ～」

曜「あぅぅ、や、えっと……」

梨子「で、タイプだからルビィちゃんを選んだ、と」

曜「タ、タイプとかじゃなくて……それに二人っきりだったってわけじゃなくて、実は花丸ちゃんもおりまして……」

梨子「……」ｷﾞﾛｯ

曜（ひいっ！？）ｿﾞｸｿﾞｸｯ!!

梨子「……へぇ～。可愛い女の子二人を侍らせてたなんて、渡辺さんってばずいぶんなご身分なのね」

曜（や、やばっ！？もしかして墓穴掘った！？）

梨子「……」

曜「……」

梨子「……」

ｶﾞﾗｶﾞﾗ

先生「おーい、学活始めんぞー」

千歌「あっ、はーい！」

曜「だ、だって梨子ちゃん！この話はまた後でね！」ﾋﾟｭｰｯ!

梨子「……」

～お昼休み～

梨子「……」ｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞ

曜（ひぃぃ……）

梨子「……」

千歌「あ、梨子ちゃん今日のお昼たまごやきだ！一個ちょーだい！」

梨子「……」ｺｸﾘ

千歌「わーい！」

曜「あ、梨子ちゃ

梨子「ふんっ！」ﾌﾟｲｯ!

曜（うわぁ、相当怒ってるなぁこれは……しかも珍しくマジな方向で……）

曜（朝もバクハツしそうな感じだったし、どうにかして穏便に済ませないと……）

曜（えっと、まずは……とりあえず謝る？ごめんなさいって）

曜『り、梨子ちゃんごめん！！ほんとにごめん！！』

梨子『ごめんって……何が？自分が何をしたかわかってるわけ？』

曜『も、もちろんだよ！！ちゃんと反省してるもん！！』

梨子『じゃあ言ってみてよ』

曜『えっと、私が梨子ちゃんを誘ったのに、勝手に他の人と行くことにして、それを梨子ちゃんには知らせないで、それで梨子ちゃんを困らせて……』

梨子『……』

曜（よ、よし！100%の答えが導けた！）

曜「り、梨子ちゃ

梨子『そう。じゃあなんでわかっててやっちゃうの？』

曜（え？）

梨子『私が悲しむってことわかっていたのよね？私のこと悲しませたかったの？イジメたかったの？』

曜『ひぃぃっ！？』

梨子『ほんと、渡辺さんって性格悪くて……』

梨子『……虫けら以下ね』

曜（だっ、だめだぁ～！！ぜんっぜん良くなる未来が見えないよぉ！！！）

曜（でも、このまま無視し続けるって言うのも……）

梨子『ねえ、どうして無視するの？私が本気で怒っているのわからないの？』

曜『ああっ、あああっ………』ｶﾞｸｶﾞｸ

梨子『曜ちゃんってほんとおバカさんよね。私の気持ちなんてぜんぜんわかってくれようとしないし……』

梨子『……他人の気持ちもわからないとは、知性が獣以下なのね、可愛そうに』

曜（って！！！こっちはこっちでバッドエンドだよぉ～！！！！）

梨子「……」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

曜（あぁぁ～！！いったいどうすれば～！！）

梨子「……」

曜（ぐ、ぐぬぬ～……！！こうなったら！！）

曜「ご、ごめん梨子ちゃん！！」ﾋｭﾝｯ!

梨子「あっこら！どこ行くのよ！？」

………
……
…

曜「お、お待たせっ！！」

梨子「……」

曜「は、はい。これ……さっき購買で買ってきた、いちごのシュークリームなんだけど……」

梨子「……」

曜「わ、私はいらないから、梨子ちゃんにあげる……ね？」ﾁﾗｯ

梨子「……」

曜「……」

曜（こ、古典的な作戦だけど……！これでどうだ！！）

梨子「……ふーん」

梨子「曜ちゃん、モノで私の機嫌が直ると思ってたんだ。私って曜ちゃんにそんなに軽く思われてたのね」

曜（あちゃー、これもダメかー）

千歌「え？梨子ちゃんシュークリームいらないの？じゃあチカが食べてあげるね！」

梨子「いらないとは言ってないでしょう？もったいないから食べるわよ」ﾊﾟｼｯ!

千歌「あっ！」

梨子「……」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

千歌「えぇ～？」

曜「ち、千歌ちゃんも助けてよ！！」ﾋｿﾋｿ

千歌「え？何が？」

曜「梨子ちゃんの機嫌！！直すの手伝って！！」ﾋｿﾋｿ

千歌「……」

梨子「……」ｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞ

千歌「あー……」

千歌（通りで梨子ちゃんの周りだけ朝からピリピリしてたわけだ。いわゆる修羅場ってやつなのだ）

千歌（夫婦喧嘩は食べちゃダメってしいたけに教わったのだ。それに機嫌の悪い梨子ちゃんに構ってもロクなことにならねーのだ）

梨子「……」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

千歌「……あっ！大事な用事を思い出しちゃった！果南ちゃんのところに行かないとだった！」

千歌「というわけで、じゃーねー！」ﾋﾟｭｰｯ!

曜「あっ！待って私も！」ﾀｯ!

ｶﾞｼｯ!

梨子「どこ行くの？逃がさないわよ」

曜（ひぃぃっ！？）

梨子「……」ｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞ

曜（あっ、ああっ………）ﾌﾟﾙﾌﾟﾙ

曜「……」

梨子「……」

曜「えっと、その……」

梨子「……」

曜「り、梨子ちゃん、ほんとにごめん……」

梨子「……」

曜「わ、私、もっと梨子ちゃんの気持ちちゃんとわかってあげられるように、頑張るから……」

梨子「……」

曜「だっ、だから、その……」

梨子「……」

曜「……」

梨子「……はぁ、もういいわよその話は」

曜「許してくれるの！？」

梨子「別に、最初っから怒ってないわよ私は」

曜「そっ、そうだよね！！ごめん！！！」ﾊﾟﾁﾝ!

梨子「……」

曜「ふぅ～……」

梨子「けど、この埋め合わせはきちんとしてもらう

ｶﾞﾗｶﾞﾗ

善子「ねえ、曜いる？」

善子「あ、いた。今ちょっといい？」

曜「う、うん。大丈夫だけど」

善子「はい、じゃあ千円」

曜「ふぇっ！？」

善子「そんなに驚かなくてもいいじゃない。昨日ららぽーとで借りたのを返しに来ただけなんだから」

曜「あ、や、そうじゃなくて、そっちは別にいいんだけど……」

梨子「……」

曜（ヤ、ヤバ……）

梨子「……ふーん」

梨子「昨日のららぽーと、善子ちゃんもいたんだ」

曜「え、えっと、それはその……」

曜（よ、善子ちゃん空気読んで！！！）

善子「？」

曜（あれ！！梨子ちゃん！！今ヤバいの！！）

善子「……」

梨子「……」ｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞ

善子「……じゃ、そういうことで。ヨハネはこれで失礼するわね」ﾋﾟｭﾝ!

曜「あ、待って善子ちゃ

ｶﾞｼｯ!

梨子「……ねえ、曜ちゃんもしかしてまだ私に話さなくちゃいけないこと残ってるんじゃないの？」

曜（あっ、ああっ……）

梨子「……」

曜「……」

梨子「私、善子ちゃんもいたなんて聞いてないんだけど」

曜「実はあっちでたまたま会って……」

梨子「そういうこと話せって言ってるんじゃないの。理由を話せって言ってるのよ」

曜「ご、ごめん……」

梨子「朝はルビィちゃんと花丸ちゃんと行ったって言ってたわよね？」

曜「え、えっとね。実はまだ話し足りてなかったことがあるって言うか……」

梨子「曜ちゃん私に嘘ついてたってこと？」

曜「う、嘘ついてたってわけじゃなくて！！」

梨子「でも結果的にそういうことじゃない。私、三人で行ったって思ってたわけだし」

曜「それは、そうかも、だけど……」

梨子「ふーん……」

曜「……」

梨子「曜ちゃん、私に嘘つくような娘だったんだ」

曜「あぅぅ……」

梨子「曜ちゃんの嘘つき、詐欺師、裏切り者、妄想変態レズビ　チ」

曜（うううっ、元を正せば全部私が悪いだけに上手く言い返せないよぉ……）

◇———◇

曜（それからの時間はというものの……）

曜「ちょ、ちょっとお手洗いに……」ｽﾀｽﾀ

梨子「ふーん。そう言って可愛い後輩に会いに行くのね、嘘つき」ﾂｶﾂｶ

曜「ト、トイレくらい一人で行かせてよっ！！//」ﾓｼﾞﾓｼﾞ

曜（梨子ちゃんの機嫌は収まる気配がないどころか……）

曜「はぁ～……」

梨子「……」

曜「……」

梨子「どこ見てるの？」

曜「へ？」

梨子「そっか、校庭の一年生の体育眺めてたのね。曜ちゃんのエ　チ」

曜「じゅ、授業中に景色眺めるくらいは許して！！//」

曜（梨子ちゃんは私のことをぜんっぜん解放してはくれなくて……）

～放課後～

曜「……」

曜（はぁ～……）

曜「……」ﾎﾟｹｰ

曜（ああ、つらいなー。このままじゃ私ずっと勘違いされたままだなー）

曜「……」

曜（どうしよー、明日とかには学校から席なくなっちゃうかもなー。梨子ちゃん怒らせたら怖いもんなー）

善子「曜……？曜！」

曜「……」ﾎﾟｹｰ

善子「曜ってば！！」

曜「わっ！？」

善子「もーっ！帰らないの？」

梨子「……」ﾂｶﾂｶ

梨子（うううう～っ！！！！）

梨子（もうっ！！！ばかばか！！！曜ちゃんってばほんっっとにばか！！ぜんぜん私の気持ちわかってくれない！！）

梨子（だいたい曜ちゃんはいっつもそう！！私にしっぽ振ったと思ったら！！すぐ他の女の子にデレデレしちゃって！！）

梨子（私はすっごく傷ついてるんだからね！！もうっ！！ばかばか！！今日という今日はぜぇ～っったいに許してあげないっ！！）

梨子「うううう～っ！！！」ｽﾀｽﾀ

梨子（一回ちゃんと曜ちゃんにもわかってもらわなくちゃよね！！私がすっごく怒ってるってこと！！そういうことやっちゃダメなんだよって、曜ちゃんにもわからせなくちゃ！！）

梨子「むぅ～！！」ｽﾀｽﾀ

善子「曜……？曜ってば！！」

梨子「！？」ｻｻｯ!

梨子（曜ちゃん！？）

善子「もーっ！帰らないの？」

曜「あ、うんごめんね善子ちゃん。私、梨子ちゃん待ってなくちゃだから」

梨子「……」

曜「梨子ちゃん一人で頑張ってくれてるだろうし、梨子ちゃんを待つのが私の当番みたいなものだし。だからごめんね」

善子「あっそ。じゃあヨハネは先に失礼するわね。お先に」

曜「また明日ね！」ﾌﾘﾌﾘ

梨子「……」

梨子（ふ、ふーん。曜ちゃん私のこと優先してくれるんだ。ふーん）

梨子（へぇ～、あの曜ちゃんが、ねぇ……）

梨子「……」

曜「んっ、んん～っ！！」

曜（あぁ～、ちゃんと梨子ちゃんに謝らなくちゃだよね～……梨子ちゃん聞いて

ﾄﾝｯ♪

曜「いてっ」

梨子「ふふっ、お待たせ♪」

曜「わっ！？梨子ちゃん！？」

梨子「んもう、そんなに驚かなくたっていいじゃない。私のこと待っててくれたんでしょ♪？」

曜「あ、うん。まあ……」

梨子「うふふっ、ありがとっ♪一緒に帰ろっ♡」

曜「……」

梨子「ふふふふ～ん♪」

曜「……」

梨子「よーちゃん♪」

ｷﾞｭｯ♡

曜「わっ！？いきなりくっつかないでよ～……//」

梨子「え～？いいじゃない別に。二人っきりなんだし♪」

曜「で、でも～……」

梨子「気にしない気にしない♪帰り道なんだからいいの♪」

曜「う、うん……//」

梨子「～♪」

曜「……」

梨子「～♪」

曜「ね、ねえ梨子ちゃん、ひょっとしたら私の勘違いかもだけど………もしかして機嫌良かったりする？」

梨子「え～？」

曜「いやだってお昼休みの時とは別人みたいじゃない？」

梨子「そんなことないでーす。それに元から怒ってません！」ｷﾞｭｩｩｩ!!!

曜「わあっ！？いててっ！ご、ごめんってば！！」

梨子「じゃあ罰として曜ちゃんは明日も明後日も私と並んで帰ること！いい？ほーら！」ﾃﾃﾃｯ!

曜「あっ！梨子ちゃん待って！」

梨子「～♪」ｳｷｳｷ

曜「……」

曜（はぁ、乙女心……ううん、梨子ちゃんの心は、ほんとフクザツみたいです……）

終わりです。代行して下さった方ありがとうございました

名作

すばらしい

素晴らしいようりこ
俺じゃなきゃ見逃しちゃうね

おつ。目に浮かぶ光景

彼女気取り梨子ちゃんいいぞ～

神ようりこをありがとう。