【SS】曜「ち、千歌ちゃん。ホワイトデーのお返しのことなんだけど……」梨子（……）【ラブライブ！サンシャイン!!】

曜「え、えっと……」

千歌「……」

曜「っ……あのね千歌ちゃん！」

千歌「はぁ」

曜「うっ！？」

千歌「どーせ梨子ちゃんに何のお返ししたらいいかの相談なんでしょ」

曜「うぅっ！！？」

千歌「ほらやっぱり」

曜「えぇぇ～！！？そうだけどぉ……」
　

千歌「それくらい自分で考えたらいいじゃん」

曜「でも～！！」

千歌「でも？」

曜「だって千歌ちゃん、梨子ちゃんとすっごく仲いいじゃん……」

千歌「仲いいけども。それとこれとは別問題じゃん」

曜「そんなぁ～！！？」

千歌「はぁ、ほんっとに……」

曜「え……？」

千歌「ほんっと、曜ちゃんは昔からそうなんだから……」

曜「……？」
　

千歌「……」

曜「うっ」

千歌「……」

曜「うぅ～。千歌ちゃんそんな目で見ないでよ～」

千歌「曜ちゃんがすぐにヘタレるからでしょ」

曜「そんなぁ～……」

千歌「……」

曜「……ってそれより梨子ちゃんへのお返しだよ！！？ねえねえ千歌ちゃん！！どんなのがいいと思う！！？教えてよ～！！」

千歌「知らないよ」

曜「知らなくないよ～！！千歌ちゃん絶対知ってるもん！！」

千歌「……」
　

曜「こっ、香水とか！！？ブランド物のカバンとか！？そんなの私じゃ無理だよ～～！！」

千歌「無理なら諦めるしかないねー」

曜「それも無理だよ～～！！千歌ちゃんなんとかして～～！！」

千歌「なんとかって、なんでも良くない？」

曜「えっ！！？」

千歌「それこそ手紙に『好きです』って書いてあげるだけでも喜んでくれると思うし」

曜「むっ、無理無理無理無理！！恥ずかしくてそんなの絶対無理っ！！////」

千歌「曜ちゃんがあげるものなら何でも喜んでくれると思うよ」

曜「なんでもって、千歌ちゃん！！もっと真面目に考えてよ～～！！」

千歌「ねっ、梨子ちゃん？」

曜「え゛！！？/////」

梨子「……」

曜（り、梨子ちゃん！！！？）

梨子「……」
　

曜「あ、いや、その～……」

梨子（むー……）

梨子「……」

梨子（……曜ちゃんってば、最近私によそよそしい）

梨子（私が挨拶しても目を合わせてくれないし）


梨子『おはよ、曜ちゃん。もうすぐホワイトデーだね』

曜『ふぇ！？あ、うん。おはよ、梨子ちゃん……』

梨子（……）


梨子「……」

梨子（さっきも千歌ちゃんと二人っきりで楽しくお話してたし。何の話をしてたんだろう……）

曜「その～……」

梨子（むぅ、やだなぁ……。曜ちゃんが私の知らないところで他の子と仲良くしてるの）

梨子（……私の知らない曜ちゃんがいることが）
　

梨子「……」

曜「そ……っ！そういえばさ！そろそろホワイトデーだけど！」

千歌「あ、私お邪魔みたいだからもう行くね」

曜「うぇぇぇ！！？千歌ちゃん！！？」

千歌「あとは二人っきりでごゆっくり～」

曜「ちょっと待ってよ千歌ちゃん！！」

梨子「……」

曜「う……、じゃ、じゃあ私も～」

梨子「ダメ」

曜「ひぃぃ！！？」

梨子「……」

曜「梨子ちゃん……」

梨子「……さっき千歌ちゃんと何のお話してたの？」
　

曜「え、さっき！？」

梨子「うん。二人っきりで」

曜「えっと～……」

梨子「……」

曜「もうすぐホワイトデーだね～って……」

梨子「……そっか。ふーん」

曜「うん……あっ、そういえばさ！梨子ちゃんは何か欲しいものとかって……ある？」

梨子「……」

梨子（なるほど。千歌ちゃんに何を渡したらいいかを探ろうとしてるのね）
　

曜「特に深い意味はないんだけどね！あくまで一般的にみんな何が欲しいのかな～って調査してるだけで！！」

梨子「うん」

梨子（でもよりによって私にそれ聞いちゃうんだ。千歌ちゃんが何欲しがってそうなのか）

梨子（そりゃあ私と千歌ちゃん仲いいけど。私も曜ちゃんにバレンタインデー何渡そうかなって千歌ちゃんに相談したりもしたから、不安になる気持ちもわかるけど）

梨子（けど……なんでよりによって私なんだろ。私、こんなにも曜ちゃんのことが好きなのに）

梨子「……」

梨子（あーあ、世の中って残酷だなぁ。好きな人が好きな人のことを考えてるだけで、こんなにも胸が苦しいんだもん）
　

梨子（好きな人の好きな人が、私だったら良かったのに。こんな想いをするんだったら、最初から曜ちゃんになんて出会わなかったら良かったのに）

梨子（そんなこと言っても、何も叶わないんだけど）

梨子「……」

曜「り、梨子ちゃん……？」

梨子「なに？」

曜「あ、いや、えっと……？」

梨子「なんでもいいんじゃない？」

曜「なんでも！？」

曜（なんでもが一番困るよ～！！）

梨子「うん。曜ちゃんが渡すものだったら、なんでも千歌ちゃん喜んでくれると思う」

曜「えっ、なんで千歌ちゃん？」

梨子「ううん、なんでもない」

曜（うぇぇ！？絶対なんでもなくないよ～～！！）

梨子「頑張ってね、曜ちゃん」

曜（そんなぁ～～！！そんなに期待してこないでよ～～！！）



梨子「……」

梨子（むー……）
　

◇———◇

梨子（それからというものの）

梨子「……」

梨子（……はぁ）

梨子（私の心は、ずっとモヤモヤしてました）

梨子（あーあ……）

曜「……」
　

梨子「……」

梨子（ホワイトデーの当日も）

梨子（曜ちゃんはずっとそわそわしてる）

梨子（やっぱり、千歌ちゃんにプレゼント渡すタイミングを伺ってるのね）

梨子（その一方で、私はと言えば……そんな曜ちゃんの様子を、ただ遠くから見ていることだけしか出来ません）

梨子（曜ちゃんが他の子にプレゼントを渡すところなんて、見たくない気持ちもあるんだけど、でもやっぱりついつい見ずにはいられないのです）

梨子（あぁ、やっぱり私って性格悪い……こんなんじゃ曜ちゃんが好きになってくれるはずもないよね）

梨子（曜ちゃんは素直で、私よりもずーっといい子だもん。千歌ちゃんみたいな明るい子の方がお似合いに決まってます）

梨子（だから、私は———）

曜「り、梨子ちゃん！あのね！」

梨子「？」
　

曜「これ……！良かったら受け取って欲しいです！」

梨子「……えっ？」

曜「ホワイトデーのお返し！頑張ってクッキー焼いてきたの！」

梨子「あ、うん」

梨子（お返し……）

曜「ごめんね梨子ちゃん、こんなものしか用意できなくて」

梨子「え？えっと……私、曜ちゃんに何かあげてたっけ？」
　

曜「えっ？だってバレンタインに……もしかして覚えてな

梨子「覚えてるよ？だって一生懸命準備したもん。けど……」

曜「あ、うん。だからそのお返し……」

梨子「そっか」

曜「うん」

梨子「……」

梨子（………ふぇぇぇぇ！！！！？//////）

ﾎﾞﾌﾝ!

曜「梨子ちゃん！！？」
　

梨子（わ、私にお返し！！？うそ、曜ちゃんが……！！？）

梨子（そっか、曜ちゃん。覚えててくれてたんだ）

梨子「……」

梨子（嬉しい……♡）

ｷｭﾝ

曜「梨子ちゃん？」

梨子「ううん、なんでもない。ありがとう、曜ちゃん」

曜「えへへ、良かった～。やっと渡せたよ～」

梨子「……」

曜「最近の梨子ちゃん、なーんか私のこと避けてるみたいだったし。ふぅ～」

梨子「……」

ﾑｷﾞｭ!

曜「わぁっ！？」
　

曜「り、梨子ちゃん！！？」

梨子「ううん、ごめんね。曜ちゃん」

曜「よーそろー……」

曜（……////）

梨子「曜ちゃん。私の顔、見て」

曜「あ、うん」

曜（ち、近いであります……///）

梨子「……」

梨子（……はぁ、やっぱり私。バカみたい）

梨子（そうだよね。好きな人のこと信じられないなんて、女の子失格だもんね）

梨子「ごめんね曜ちゃん、ありがとう。わざわざ私に内緒でクッキー作ってくれてたなんて、すっごく嬉しい」

曜「梨子ちゃん……もしかして私に何か隠し事してる？」

梨子（ふぇ！！？//////）
　

曜「なんとなくそう思っただけなんだけど……」

梨子（う……///）

曜「もし辛いこととかあったらなんでも言ってね。私、絶対に梨子ちゃんの力になるから！」

梨子（うぅぅぅ～～！！/////）

曜「？」

梨子（もぉぉぉ～～！！なんで急にそういうこと言うの～～！！/////）

曜「えっ！？」

梨子（なんでこういう時だけカッコいいの！！どうして気づいて欲しくないことだけそんなに気づいちゃうの～～！！）

梨子（普段は全然私の気持ちに気づいてくれないくせに～～！！！/////）

曜「り、梨子ちゃん！！？」
　

梨子「む～～！！/////」

梨子（ばかばかばかばか！！曜ちゃんのばかぁ～～！！）

梨子（さっきまで私のことさんざん不安にさせてきたくせに！！すぐカッコイイこと言って私の乙女心を弄ぶんだから～～！！！//////）

梨子「うぅぅぅ……！！////」

ﾑｷﾞｭｰ!!

曜「ぐぇっ！？」

梨子「もうイヤっ！！絶対曜ちゃんのこと離さないもんっ！！/////」

曜「うぇぇ！！？」

曜（梨子ちゃんほんとにわけわかんないよ～～！！）



この後めちゃくちゃいちゃいちゃした
　

【おまけ】

曜「私と千歌ちゃんの仲が良くてモヤモヤしてた？」

梨子「う、うん。だって曜ちゃんが千歌ちゃんとばっかりお話してたから」

曜「そっかー……」

梨子「私に全然構ってくれなかったもん！曜ちゃんってばすーぐ女の子にデレデレするんだから！」

曜「えへへ、嬉しい」

梨子「えっ？」

曜「梨子ちゃんでもそういう気持ちになるんだ～って、ちょっと安心した」

梨子「……？」
　

曜「私ね、あんまり女の子の友情とか得意じゃないから、だから……誰とでも仲良くなれる梨子ちゃんのこと、ちょびっと羨ましかったんだ」

梨子「そっ、そんなことな

曜「きっと梨子ちゃんは純粋な感情だけしか感じたことないんだろうなって、勝手に思ってた」

梨子「曜ちゃん……」

曜「えへへ、そうだよね。友達が自分以外の友達とお話してるとな～んか不安になっちゃうよね～」

梨子「……」

曜「でもね、梨子ちゃん。私ね、梨子ちゃんのことがだーい好きっ！」

梨子「ほんとに？」

曜「えっ！？」

ﾑｷﾞｭ!

曜「わぁぁ！！？」
　

梨子「……」

曜「……えっ！？」

梨子「……」

曜「り、梨子ちゃん！？」

梨子「……」

曜「放してよ～」

梨子「……きっとね、私が思っている『大好き』と曜ちゃんが思っている『大好き』は違うと思うの」

曜「そっ、そんなことな

梨子「ある」

曜（うぇぇぇ！！？）

梨子「だって……」

曜「んっ！？」

梨子（私の中の『大好き』は、こういうことをしたい『大好き』なんだもん）

梨子「ん」

曜「んんん！！？」
　

梨子「んっ……♡」

曜「んん～！！？」

曜（なんで！！？なんで私襲われてるの～～！！？）

梨子「ん……♡」

曜（んー！うぇぇ！！？ふぇぇぇ～～！！？）

梨子「……」

曜「……～～！！？」

曜（梨子ちゃん！！ここ教室っ！！教室だよ～～！！）

梨子「……んふっ♡」

曜（ふぇっ！？誰か～～！！誰か助けてぇ～～！！//////）



梨子（……～っ♡）

この後めちゃくちゃいちゃいちゃした
　

終わりです。久々に純情なようりこでした
　

素晴らしい👏
　

あら～☺
　

ありがとう
ようりこ最高
　

いつも可愛いようりこありがとう
　

ようりこ尊い
乙