【SS】海未「希が風邪ですか?」

SS


1: 2016/10/01(土) 00:31:41.82 ID:pBfmdm68.net
絵里「そうなのよ、今風邪流行っているみたいだし」

海未「季節の変わり目ですし、体調も崩しやすい時期ですからね」

絵里「悪いんだけど、希の様子見てもらってもいい?」

海未「私がですか?絵里もにこも行かれては…」

絵里「亜里沙も風邪引いてて、なるべく早く帰ってあげたいのよ」

にこ「ウチもチビ達が風邪引いてて、早く帰ってあげたいの」

海未「そういう事ですか、分かりました」

にこ「悪いわね、頼んだわ」

2: 2016/10/01(土) 00:32:51.29 ID:pBfmdm68.net
海未「そういえば、ことりも真姫も体調崩してましたね」

海未「他のメンバーも連れて行って風邪を引かれても困りますし一人で行きましょうか」

海未「一応連絡入れた方がいいですよね。寝てる間に行っても良くありませんし」

海未『希、体調はどうですか?』

希『大丈夫だよ、心配してくれてありがとう』

海未『良かったです、今から希の家に伺おうと思うのですが大丈夫ですか?』

希『無理せんでもええよ、風邪移しても悪いし』

海未(…まあ、希ならこう言いますよね)

海未『分かりました、安静にしていてください』

3: 2016/10/01(土) 00:34:02.42 ID:pBfmdm68.net
希「はあ…素直に来てもらえばよかったかもしれんね…」

希「えりちもにこっちも妹ちゃんが体調崩してたって言ってたしなあ…」

希「飲み物も無いし…食べ物も無いから買いに行かんと…」

希「でも、身体動かないし…」

ピーンポーン

希「誰やろ…出るのめんどくさいし…居留守しよ…」

5: 2016/10/01(土) 00:34:38.08 ID:pBfmdm68.net
ピーンポーン

希「随分しつこいなあ…海未ちゃんから電話?」

希「海未ちゃん?どしたん?」

海未『家の前にいるので開けてもらえますか?』

希「海未ちゃんだったん!?今開けるから!」

6: 2016/10/01(土) 00:35:23.99 ID:pBfmdm68.net
海未「希、体調は…」

希「はぁ…はぁ…大丈夫っていったやん?」フラッ

海未「希!?」

希「あはは…ちょっと力が入らんくて…」

海未「全く…早くベッドに行きますよ」

希「ごめんなあ…ありがとう」

7: 2016/10/01(土) 00:36:04.42 ID:pBfmdm68.net
海未「希…ここまで体調が悪いのなら言ってくれれば」

希「あはは…」

海未「病院には行きましたか?」

希「…」

海未「もしかして行ってないのですか…?」

希「…うん」

8: 2016/10/01(土) 00:36:52.72 ID:pBfmdm68.net
海未「はあ…そんな事じゃ体調も良くなるわけないじゃないですか」

希「ごめんなあ…」

海未「いえ…こちらこそ言い過ぎました…」

希「そんな事ないよ…海未ちゃんはウチを心配してくれたんやからね…」

海未「…はい」

10: 2016/10/01(土) 00:37:37.22 ID:pBfmdm68.net
海未「近所の病院は…今日は休診日ですか」

海未「他の病院はちょっと遠いですし、タクシーでも使いますか?」

希「う~ん…そこまでせんでも…」

海未「分かりました、では風邪薬を買ってきますので」

希「あ…悪いからええよ…一人で行けるし…」

11: 2016/10/01(土) 00:38:23.93 ID:pBfmdm68.net
海未「希」

希「海未ちゃん…?」

海未「私が希の事を心配するのはそんなにいけない事ですか…」

希「え…」

海未「希は…もう少し私の事を頼っても…いいじゃないですか…」

希「…」

12: 2016/10/01(土) 00:39:26.97 ID:pBfmdm68.net
海未「私はそんなに頼りないでしょうか…」

希「そんな事…」

海未「希は私達がスクールアイドルを始めた時からずっと見守ってくれていて…」

海未「きっと知らないところでもお世話になっていたんだと思います…」

海未「本当に希にはずっと頼りっぱなしで…」

海未「そんな希の事を心配するのは…いけないのでしょうか…」

13: 2016/10/01(土) 00:40:26.58 ID:pBfmdm68.net
希「う…海未ちゃん…///」

海未「希…?顔が赤いですよ。もしかして…」

希(そんな事言われたら恥ずかしいに決まってるやん…)

海未「また熱が上がってきたのでしょうか?薬と飲み物と…後必要なものありますか?」

希「えっと…果物とかおかゆとか食べやすいものがあれば…」

海未「分かりました、何か見繕って買ってきますね」

14: 2016/10/01(土) 00:41:24.92 ID:pBfmdm68.net
希「うん…ありがとう」

海未「ええ、いってきますね」

希「いってらっしゃい…お願いするね」

希「…」

希「いってらっしゃい…か…」

希「ふふっ、こんな言葉久しぶりに言った気がしたわ」

希「今のうちに着替えておこうかな」


希「…一人になると結構寂しいもんやね」

15: 2016/10/01(土) 00:43:05.84 ID:pBfmdm68.net
海未「希、大丈夫ですか?」

希「海未ちゃん、おかえり。色々買ってきてくれたんやね」

海未「ええ、風邪薬も買ってきたので飲んでくださいね」

希「うん、ありがとう」

海未「その前に軽く何か食べた方がいいですよ」

海未「果物買ってきたので、どれがいいですか?」

16: 2016/10/01(土) 00:44:10.28 ID:pBfmdm68.net
希「じゃあ…りんご…かな」

海未「分かりました。台所借りますね」

希(なんか、こうしていると…昔を思い出すなあ…)

希(風邪ひいた時よくりんご剥いてもらったっけ)

海未「お待たせしました」

希「ありがとう…」

海未「ことりみたいに上手には剥けないですが…」

希「ううん、そんな事無いよ。じゃあいただきます」

海未「飲み物も買ってきたので、飲んでくださいね」

希「本当に助かるわ…海未ちゃん、ありがとう」

海未「困ったときはお互い様ですからね」

17: 2016/10/01(土) 00:45:31.79 ID:pBfmdm68.net
希「薬も飲んで大分落ち着いたかな」

海未「安心しました…良かったです」

希「………あのなあ、海未ちゃん」

海未「どうかしましたか?」

希「もう少しだけ…一緒にいてもらっても…いい?」

海未「構いませんよ、今の希を一人に出来ませんし」

希「その…言いにくいんやけど…」モジモジ

海未「希?私に出来る事でしたら何でも言ってくださいね」

18: 2016/10/01(土) 00:46:10.75 ID:pBfmdm68.net
希「手繋いでもらっても…いい?」

海未「はい、いいですよ」

希「ありがとう…海未ちゃんの手冷たくて気持ちいいわ」

海未「そうですか?そういえば冷感シートというのでしょうか?買ってきたので貼りましょう」

ギュッ

海未「希…?手を放してくれないと取りに行けませんよ…?」

19: 2016/10/01(土) 00:47:04.69 ID:pBfmdm68.net
希「…」

海未「私はすぐ戻ってきますよ」

希「…うん」

海未「なんだか今の希はいつもと違って…かわいいですね」

希「海未ちゃん?」

海未「いえ、普段は優しい先輩の希のこういう姿を見ると…なんとなくそう感じて」

海未「子供のころに風邪をひいた穂乃果やことりみたいです」フフッ

希「海未ちゃん…キライや…」プイ

21: 2016/10/01(土) 00:48:08.41 ID:pBfmdm68.net
海未「ですが、私が風邪をひいた時に家族も近くにいない、穂乃果やことりもいないとなると、私も本当に辛いと思いますので…」

海未「だから、こうしていますね。希」

希「…ありがとう」

海未「風邪をひいた時、手をつないでくれる人がいてくれると安心しますよね」

希「うん…」

23: 2016/10/01(土) 00:49:38.62 ID:pBfmdm68.net
希「…」

海未「希?」

希「…」

海未「寝てしまいましたか…」

海未「なんだか、意外というか…なんといいますか」

海未「希にもこういう一面があるのだと…意外でした…いや…」

海未「希の事をただ、知らなかっただけなのかもしれませんね…」

海未「きっと、普段は先輩としての希しか見ていなかったのかもしれません」

海未「私の前でこうしてくれるのは…本当の意味で先輩後輩の垣根を超えた…という事なのでしょうか?」

海未「先輩としての希…と友人としての希…私はどちらも好きですよ」フフッ

海未「おやすみなさい、希」




おわり

26: 2016/10/01(土) 00:50:51.47 ID:pBfmdm68.net
おまけ


絵里「にこ、妹達は大丈夫?」

にこ「ええ、ママが早く帰ってきたから。絵里は?」

絵里「薬飲んで眠ったみたいだから大丈夫よ。一応、亜里沙が寝る前に希のところに行くとは伝えてあるから」

にこ「そう、なら早く様子見ておかないと…それにしても電話でないわね」

絵里「そう…?あら?」

ガチャ

絵里「鍵空いてたみたい…」

にこ「物騒ね…とりあえず入るわよ」

27: 2016/10/01(土) 00:51:26.46 ID:pBfmdm68.net
絵里「希?鍵が開いてた…」

にこ「希、危ないじゃない」

絵里「にこ、静かに」

にこ「どうしたの…あら」

絵里「手まで繋いじゃって、もう少しこのままにしてあげましょうか」

にこ「そうね、私たちが来る必要もなかったんじゃないかしら」

絵里「ふふっ、そんな事言って」

にこ「…何よ」

絵里「にこは希の事心配だから絶対来たでしょ」

にこ「…」フン

にこ「そういう絵里はどうなのよ」

絵里「当然、来るに決まってるじゃない」

にこ「…そう」

絵里「でも、今は二人ともゆっくり寝かせてあげましょうか」

にこ「それがいいかもしれないわね」



おわり

29: 2016/10/01(土) 01:02:37.11 ID:l1XwXs4N.net
全てにおいて最高でした

28: 2016/10/01(土) 01:01:47.35 ID:UYvEFoli.net
おまけも最高だった

31: 2016/10/01(土) 02:04:12.45 ID:BKQusSLP.net
すごくよかった

34: 2016/10/01(土) 02:59:26.10 ID:ADUJ8J/4.net
最高です!

35: 2016/10/01(土) 03:09:35.94 ID:eNgousg4.net
こう言うのだよ

37: 2016/10/01(土) 08:47:18.94 ID:qzExf5n8.net
100ハラショー

引用元: http://nozomi.2ch.sc/test/read.cgi/lovelive/1475249501/

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