【SS】千歌「ゲームで果南ちゃんがやってきそうな攻撃」【ラブライブ！サンシャイン!!】

～部室～

曜「うーん……やっぱり肉弾戦主体っぽいかな」

千歌「だよね！　こう、パワーで押してくるタイプっていうか」

曜「小細工なしでの戦闘になるけど、ストレートに強い感じ？　体力も高そう」

千歌「ゲーム内でも、強力なボスって扱いになってそうだよねー」

曜「あと、攻撃してもその部分が再生してきたりとか……プレイヤーを力任せに叩き潰しに来たりとか」

千歌「咆哮から強力な突進を仕掛けてきたりしそうだよね」

曜「……ここまで話して思ったけど、これって結構果南ちゃんに失礼じゃない？！」

千歌「大丈夫大丈夫、ここには私と曜ちゃん以外誰もいないから！」

曜「そ、そういう問題なのかなぁ……まぁいいや」

千歌「でも、遠距離攻撃がからっきしって弱点がありそうじゃない？」

曜「確かにそうだね。だからひたすら距離を詰めてくる行動パターン……って言いたいけど」

千歌「言いたいけど？」

曜「その場で地面にパンチして地震を発生させたり、瓦礫を砕いて投げつけてきたりしそう……」

千歌「あー……って、それもうラスボス級じゃん！　勝てないよ！」

曜「物理防御力をひたすらあげて、ようやくまともに戦える感じ？」

千歌「属性防御は切っても大丈夫そうだもんね。魔法とか使わなそうだし」

曜「あとは、物理攻撃より魔法攻撃で戦わないと苦戦しそう。果南ちゃんは絶対物理防御力高い！」

千歌「魔法攻撃と言っても、これと言って弱点っぽい属性はないような……強いて言えば、ダイバーだから雷かな？」

曜「……うーん……」

ようちか「ラスボスでいいんじゃないかなこれ……」
　

千歌「鞠莉ちゃんはどうかな？」

曜「間違いなく魔法系！　果南ちゃんと対になってそうな感じ！」

千歌「わかるわかる！　でも、果南ちゃんと比べると若干攻略しやすそう……？」

曜「撃たれ弱そうな感じはあるね～、うん」

千歌「体力は高いけど、物理攻撃がよく通りそうなイメージ」

曜「その代わり、攻撃がえげつなさそう……。物量攻撃を仕掛けてくるイメージが何となくあるかなぁ」

千歌「お金持ちの力だね！」

曜「属性は……毒と闇かな？　紫色のイメージと合ってるし……って、これも失礼？！」

千歌「大量の魔法攻撃でダメージを与えつつ、毒によるスリップダメージでじわじわと追いつめてくる……！」

曜「その攻撃からは誰も逃れられない！　正確に言えば果南ちゃん以外は逃れられない！」

千歌「ま、鞠莉ちゃんおそるべし……！」

曜「でも撃たれ弱い！」

千歌「やられる前にやらないといけないタイプのボスかぁ……」

曜「っていうか、いっそのこと逆に時間制限つけちゃう？」

千歌「あー、時間経過でフィールドに毒が蓄積していって、一定時間経つと即死とか？」

曜「面白そう！　仕掛けを解くと時間制限がなくなるとかもよさそうだね」

千歌「弱点属性は？」

曜「光かなぁ。とはいえ、そもそも鞠莉ちゃんは魔法防御力が高そうだからあんまり効かなそうだけど」
　

千歌「ダイヤさんは？」

曜「うーん……万能な感じ！　物理攻撃力も魔法攻撃力も高くて、行動パターンにも隙が少なさそう」

千歌「でも、魔法攻撃の属性があんまり思い浮かばないなぁ……黒髪だし、闇かな？　でも、品行方正なイメージだと光もありそうだし」

曜「光と闇が備わったら最強に見えちゃう！」

千歌「ダイヤさんなら光闇の複合もやりかねない……！」

曜「ストーリーでもターニングポイントになってそうなボスだよね～」

千歌「なんとなく騎士のイメージがあるなぁ。魔法騎士！」

曜「剣に闇のエンチャントをして、隙のない斬撃！　だからと言って距離を取ると強力な光魔法が……！」

千歌「結構な強敵になりそうだねぇ」

曜「その分、耐久力は多少低めかな？　物理防御力も魔法防御力もそこそこだけど、体力は低いみたいな」

千歌「あー、わかる気がする」

曜「とはいえ隙は少ないからね。しっかりと行動パターンを見切って、わずかな隙にしっかり攻撃を当てていくのが基本的な攻略かな」

千歌「弱点属性は……ダイヤさんにはなさそうかなぁ」

曜「いや、弱点は炎だよ！」

千歌「ほ、炎？　一応イメージカラーはレッドだよ？　どうして？」

曜「ルビィちゃんに甘いから……」

千歌「あ～……」
　

千歌「次は善子ちゃん！」

曜「の、ノリノリだね千歌ちゃん……。善子ちゃんは言うまでもなく闇属性だよね」

千歌「で、割と果南ちゃんに並ぶレベルの強敵な気が……」

曜「堕天使だもんね！　闇属性の天使が弱いはずがない……！」

千歌「三対六枚の翼で空を飛んでそう。機動力も攻撃力も極めて高い攻撃特化！」

曜「うんうん、間違いなくそれだよ！」

千歌「攻撃は……どんな感じだろ。とにかく闇属性の攻撃だろうけど……空からの攻撃ってなかなか難しいよね」

曜「闇の火球を召喚して、追尾させるとか……近づいたら闇の剣を振り回してくるとか？　闇のオーラを纏って空中から突進とかもありそう」

千歌「HPが減ると強力な攻撃をしてきそうじゃない？」

曜「確かに……あ、爆撃とかはどう？　プレイヤーの上を飛行しつつ、下に大量の闇火球を落とすとか！　で、締めに空中から即死級威力の突進！」

千歌「強ボスにしか許されないタイプの攻撃だ！」

曜「でも爆撃中に光属性攻撃を食らうと墜落しちゃう」

千歌「善子ちゃんは間違いなく光属性弱点だよねぇ……」

曜「耐久力が弱点だから、とにかく光属性攻撃を当てまくってさっさと倒しちゃうのが一番かな」

千歌「光属性攻撃を当てると闇のオーラが弱体化して、攻撃力も低くなるとか面白そう」

曜「で、かなり弱体化させて『よし、あとは余裕だ！』って思わせて……」

千歌「まさかの闇オーラ全回復？！」

曜「は、ハードモード限定で！」
　

千歌「ルビィちゃんは……間違いなく炎属性だね」

曜「かわいい見た目をしてるけど、結構苛烈な攻撃を仕掛けてきそう」

千歌「フィールドを炎上させたりとか？」

曜「フィールドの周りだけを炎上させて、戦闘が長引くにつれてどんどん炎上が悪化するとかどうかな？」

千歌「周りに触れたらダメージに加えて火傷とか……」

曜「あとは……耐久力が最低レベル？　その分、機動力がかなり高そう」

千歌「一見ダメージが良く通るし実際耐久力は低いけど、攻撃が当てにくくて予想以上に長引いちゃう感じかな」

曜「特に物理防御力が低め？　魔法攻撃も通りはいいけど、水と氷は全く効かなそうだね……」

千歌「炎に水とか氷って作品によって効いたり効かなかったりだよね。意外にも風属性が弱点とか！」

曜「強力な風で炎を消し去るイメージかな？　プレイヤーが知ったらびっくりしそうだよね　『風が通るの？！』みたいな」

千歌「攻撃は……オーソドックスに火球を投げつけたりとか、火炎放射とか？」

曜「火球を投げつけるルビィちゃん……想像するとなんかかわいいね」

千歌「でも火力はえげつない！」

曜「話してると結構恐ろしいボスになっちゃった……」
　

千歌「花丸ちゃんは……」

曜「風属性のイメージだね。なんとなくだけど、1年生でも耐久力は最高レベルな気がする！」

千歌「落ち着いてるし、ゆったり構えてる感じだよね。あと、いっつものっぽパン食べてるし」

曜「またちょっと失礼なことを？！」

千歌「どちらかというと物理攻撃が通りそうだけど、物理も魔法もイマイチ通りが悪いイメージ……」

曜「耐久型のボスだね。攻撃は比較的当てやすいけど、強力な耐久力と反撃を兼ね備えてるような」

千歌「果南ちゃんと違う魔法属性の地震を起こしたり、竜巻を起こして相手を切り裂くとか？」

曜「あとは……行動パターンが他と比べてかなりかしこいイメージがある！」

千歌「確かに……ダウンしてるプレイヤーに追撃を仕掛けたりとか、プレイヤーが弱ると回復行動を阻害したりとか」

曜「いままでとは毛色の違う感じだね。これはこれで面白いかも！」

千歌「弱点は炎かなぁ」

曜「なんとなくわかるな～、それ。普段本を読んでるから、それをぶわっと燃やすような」

千歌「そ、それも結構失礼な気が……」

曜「あ、あはは……」
　

千歌「さぁ、最後は梨子ちゃんだよ！」

曜「梨子ちゃんか～。なんとなくだけど、花丸ちゃんと同じでパターンがかしこそうな気がする」

千歌「デバフとバフを駆使してきそうだよね。ただ攻撃してるだけだと攻略しにくい感じ！」

曜「そうだね～。相手のバフや自分のデバフを逐一解除して、ようやくまともに戦えるような」

千歌「攻撃は……やっぱり魔法かなぁ。物理攻撃も使ってくるけど、当たってもあんまり痛くないみたいな」

曜「属性は……む、難しい。なんとなく風と毒のイメージがあるなぁ」

千歌「あ、今毒って言った！　後で梨子ちゃんに言っちゃおーっと」

曜「じゃあ私も、今までの会話全部メンバーに言っちゃおうかな～」

千歌「ごめんなさい、なんでもないです……って、それやったら曜ちゃんもただじゃすまないよ！」

曜「あはは……ま、二人だけの秘密ってことで！」

千歌「でも、風と毒は何となくわかるなぁ……鞠莉ちゃんと同じで、じわじわと追いつめてくる感じ？」

曜「毒でのスリップダメージを常に与えつつ、火力のある風攻撃で追いつめる感じかな。花丸ちゃんと同じで竜巻とか使ってきそう」

千歌「竜巻じゃなくて花吹雪とかどう？」

曜「それ採用！『桜』内だしね、大技として桜の花吹雪を……！」

千歌「体力が尽きる直前に使ってきて、当たると即死級のダメージ！」

曜「ただ、その攻撃を終えるとあとはもう弱い物理攻撃を繰り出すだけとか」

千歌「いいね、ロマンがある！」

曜「弱点は……これも炎？　桜なら炎でぶわっと……」

千歌「曜ちゃんまた失礼なこと言ってる……」
　

千歌「で、さっき最後って言ったけど……！」

曜「言ったけど？」

千歌「考えてみれば、曜ちゃんについては話してないよ！」

曜「わ、私……？」

千歌「そう！　曜ちゃんもボスになってもらわないと！」

曜「え、え～……なんか恥ずかしいなぁ」

千歌「いいからいいから！」
　

千歌「最後の最後は曜ちゃん！」

曜「じ、自分の事ってなると難しい……。うーん、属性は水かな～」

千歌「戦艦大和とか召喚してきそう！」

曜「会話かみ合ってないよ？！」

千歌「『この海域はこちらが掌握しているヨーソロー！』とか」

曜「だ、ださい！」

千歌「えへへ……まぁ、これはなしとして。曜ちゃんはかなりの強ボスな気がする！」

曜「え～、そ、そうかな？」

千歌「うんうん！　強力な水魔法と物理攻撃をあわせ持っていて、耐久力も機動力も平均以上！　おまけに隙も少ない！」

曜「え、えへへ……そういわれると照れますヨーソローなぁ……」

千歌（す、すっごくにやにやしてる……）

曜「こ、こほん。攻撃はどんな感じがいいかな？」

千歌「なみのりとかしてきそうだけど……波に乗って突進とか？　あとは……砲塔を召喚して砲撃してきたりとか！」

曜「せ、戦艦から離れようよ千歌ちゃん」

千歌「あとは……なんとなく優遇されてるイメージ？　登場回数が多かったり、モーションがかっこよかったり！」

曜「そ、そう？　えへへへへ……千歌ちゃんに褒められた……」

千歌（す、すっごくにやにやしてる……）
　

曜「……で、最後の最後の最後。千歌ちゃんは？」

千歌「私？　私は主人公なのだ！」

曜「主人公か～。なんかうまくごまかされてる気がするけど……」

千歌「いーのいーの！　それよりさ、この話すっごく面白くない？」

曜「確かに……割と真剣に考察しちゃったもんね」

千歌「今からさ、これをゲーム化しようよ！」

曜「ち、千歌ちゃん？」

千歌「さぁ、今から私の部屋でシナリオを書こう！　ほら、早くいこ！」

曜「ちょっと待って？！　今から練習が……って、もういないし？！　ま、待ってよ千歌ちゃーん！」


ダイヤ「……果南さん？　そんなところで突っ立って、どうしましたの？」

果南「ううん、今度あの二人を咆哮で硬直させてから全力でハグしてあげようかなって」

ダイヤ（こ、拘束攻撃……！）

おしまい