【SS】千歌「おしゃべりしよ」曜「明日ね」【ラブライブ!サンシャイン!!】

SS


1: (やわらか銀行) 2018/08/01(水) 22:39:11.77 ID:qneQmir9
―千歌部屋―

千歌「よーちゃんもう寝るの?」

曜「だってもう23時だよ」

千歌「夜はこれからなの!今夜は寝かせないゾ♡」

曜「楽しみだなー」ゴロンッ

千歌「じゃあ横になりながらおしゃべりしよ」

曜「途中で眠っても怒らないでね」

千歌「エビで叩く」

曜「ひどい」

千歌「それじゃあねぇ……」

曜「……」

千歌「えっとぉ」

曜「おやすみ……なしゃい……」ウトウト

千歌「待って待って!梨子ちゃんの話!」

曜「……うん」
 
2: (やわらか銀行) 2018/08/01(水) 22:39:58.97 ID:qneQmir9
千歌「昨日さ、一緒に帰ろうって誘ったら断られたじゃん?」

曜「そだね」

千歌「用事とか言ってたけど、あれきっと善子ちゃんと一緒に帰るからだよね」

曜「あ、そうなんだ」

千歌「イチャイチャするのかな」

曜「イチャイチャ?」

千歌「知らないの?あの2人付き合ってるよ」

曜「ぇぇぇええええええ!?」ガバッ

千歌「毎朝一緒にバス乗って来てるのに聞いてないの?」

曜「えっ、うそっ、え?ちょ、え?ほんと?マジなの?」

千歌「まじまじ」

曜「えぇ……なんかショック」ゴロンッ
 
3: (やわらか銀行) 2018/08/01(水) 22:40:44.58 ID:qneQmir9
千歌「まさか梨子ちゃんのことを?」

曜「そういうのじゃなくて……知ってる友達が知らない所で付き合うってなんかこう、ぐっとこない?」

千歌「ぐっと……感動的な?」

曜「なんて言うんだろ、付き合うなら言ってよー。みたいな」

千歌「よーちゃん関係ないよね」

曜「ないけど恋愛相談受けてみたかったなぁ」

千歌「よーちゃんが?」

曜「恋愛マスター曜ちゃんでありますっ♪」

千歌「自分で言っちゃうかぁ」

曜「まぁね」

千歌「あの2人お似合いだよね。なんかこう、大人な雰囲気でさ」

曜「わかるー。梨子ちゃんの凛とした雰囲気、善子ちゃんのクールビューティ……いいなぁ」

千歌「そういうのに憧れちゃうの?」

曜「うん。大人な女性になりたい」

千歌「例えば?」

曜「……渡辺曜ですわ。みたいな」
 
4: (やわらか銀行) 2018/08/01(水) 22:41:29.15 ID:qneQmir9
千歌「ダイヤちゃんだ」

曜「あー、でもそうかも。渡辺ダイヤさんになりたい」

千歌「まず髪の毛伸ばさないとね」

曜「髪の毛……ダイヤさんの髪綺麗だよね。1度触らせてもらったことあるけど羨ましいよ、ほんと」

千歌「そう?」

曜「私の髪ボロボロだから……あはは」

千歌「私は好きだけどね」

曜「みかんが?」

千歌「みっかんない!」

曜「あっはっは」

千歌「よーちゃんって褒められそうになると話を逸らすよね」

曜「うっ……だって褒められるとわー///ってなるもん」

千歌「いいじゃん」
 
5: (やわらか銀行) 2018/08/01(水) 22:42:07.03 ID:qneQmir9
曜「先生とかならいいけどさ、友達とか千歌ちゃんに褒められると嬉しくて恥ずかしくて顔が赤くなって……うぅ///」

千歌「私なんて褒められることあんまりないから羨ましいなぁ」

曜「そう?」

千歌「普通怪獣だからね」

曜「ち、千歌ちゃんはえらいよ。すっごい頑張り屋さんだし皆に気遣いできててすごい!」

千歌「急だね。でも嬉しいっ」ニコニコ

曜「あとね……可愛い!」

千歌「よーちゃんの方が可愛いって」

曜「そ、そう?」

千歌「そうだ、明日から毎日褒めるから耐性を付けていこうよ」

曜「え」

千歌「毎日褒め褒めタイム」

曜「死んじゃう……」

千歌「そこまで……?恥ずかしいと言えばさ」

曜「うん」
 
6: (やわらか銀行) 2018/08/01(水) 22:43:01.32 ID:qneQmir9
千歌「ルビィちゃん、最近人見知りとか恥ずかしがり屋さん治ってきてるよね」

曜「ライブやったりPV撮ったりしてるもん」

千歌「最初の頃は話しかけるだけで逃げられたのに……」

曜「ネコちゃんみたいだったね」

千歌「どんなネコかな」

曜「怖がりだけど好奇心がすごい」

千歌「あー、それっぽい」

曜「エサとかキャンディあげるとすぐ懐いてくれる」

千歌「ぽいぽい」

曜「でもお姉ちゃんネコが怖くて誰も近付かない」

千歌「ダイヤちゃん怖いねぇ」

曜「と思ったら姉妹で懐いてきたり」

千歌「何だかんだ甘えんぼなんだね」

曜「私もルビィちゃんみたいな妹が欲しいなぁ」

千歌「プリンすぐに食べられちゃうよ」

曜「それはちょっと……でも毎回プリン盗み食いするってすごいよね。実は怖いもの知らずなんじゃない?」
 
7: (やわらか銀行) 2018/08/01(水) 22:44:03.63 ID:qneQmir9
千歌「ダイヤちゃんが甘いだけだと思うけど」

曜「あんなに可愛い妹だったら許しちゃうよね」

千歌「私ももっと可愛かったら美渡姉に優しくされたのかな」

曜「えっ」

千歌「うん?」

曜「今のままでも充分優しいのに?」

千歌「いやいやいや」

曜「だって初ライブの時から全部来てくれてるよ?」

千歌「それは……まぁ。でも遅く帰ったらとっても怒るし」

曜「心配しているからだよ~」

千歌「そうかなぁ」

曜「そうそう」

千歌「……」

曜「……」

千歌「……」

曜「……あっ」

千歌「ん?」
 
9: (やわらか銀行) 2018/08/01(水) 22:44:39.73 ID:qneQmir9
曜「花丸ちゃんに借りた本、返すの忘れてた」

千歌「なんで今思い出したの」

曜「頭にポンって浮かんだから」

千歌「何の本?」

曜「ゼ◯シィ」

千歌「うそぉ!?」ガバッ

曜「うそうそ」ニシシ

千歌「脅かさないでよ……」

曜「小説。現代文学ってやつ」

千歌「よーちゃんって体育会系なのに本たくさん読むよね」

曜「文学少女でーす♪」

千歌「衣装も作れるし……何になろうとしてるの?」

曜「船長さん♡」

千歌「多彩過ぎるでしょ」

曜「このご時世、何でもできないとね」
 
12: (やわらか銀行) 2018/08/01(水) 22:45:41.61 ID:qneQmir9
千歌「そういうことじゃないと思う……その本って花丸ちゃんにオススメされたの?」

曜「うん。なんか面白い本ないー?って聞いたら渡されたんだ」

千歌「そんなざっくりしてるのに……さすが花丸ちゃん」

曜「『本ならオラにお任せ♪』ってさ。千歌ちゃんも何か借りて読んでみたら?」

千歌「どんなのがいいかなぁ……恋愛ストーリーがいいな」

曜「ふむ」

千歌「あと冒険も」

曜「ふむふむ」

千歌「なんと言っても魔法使って欲しいよね」

曜「ハ◯ーポッター読もうか」

千歌「1度見たことあるけどぶ厚過ぎるよ……映画見ようかな」

曜「そこは本読もうよ」

千歌「そんな時間ないもん……花丸ちゃんってよく本読めるよね。いつ読んでるのかな」

曜「今でしょ」

千歌「そのネタ古くない?」

曜「そうじゃなくて!私たちがお喋りしている間とか、ネット見ている間に読んでると思うんだ」

千歌「相当好きなんだねぇ」

曜「とにかく明日会ったら返さなきゃ。図書館にいるかな」
 
13: (やわらか銀行) 2018/08/01(水) 22:46:09.75 ID:qneQmir9
千歌「先に教室に行ってみたらどう?」

曜「あー……あんまり1年生の教室には行きたくないっていうか……あはは」

千歌「まさかAqoursの1年生に苦手な子が……!?」

曜「そーじゃなくて。1年生の教室に行くたんびに曜先輩ー!って囲まれちゃうの」アセアセッ

千歌「おぉ……」

曜「サイン欲しいとか一緒に写真撮って欲しいとか」

千歌「いいなぁ。代わりに私がサイン書こうか?」

曜「それは私が欲しい」

千歌「なんで?」

曜「面白いから」ニコニコ

千歌「よくわかんないなぁ……サインなんだけどさ」

曜「誰の?」

千歌「梨子ちゃん」

曜「うん」

千歌「桜の点々のところがハートになってて可愛いよね」
 
14: (やわらか銀行) 2018/08/01(水) 22:46:51.25 ID:qneQmir9
曜「あーわかる。その手があったかーって感じ」

千歌「でもあれなんでハートなの?」

曜「何でだろ」

千歌「花丸ちゃんのは丸がいっぱい、鞠莉ちゃんとルビィちゃんのハートは何となくわかるよ。でも梨子ちゃんがハートってなんかあれだよね」

曜「あれ?」

千歌「意外っていうか。最初はアイドルなんて向いてないよーとか言ってたのに」

曜「それが今では梨子ちゃんビーム出したり積極的にアイドルやったり。元々美人だから向いていたのかもね」

千歌「そう!すっごいそう思う!梨子ちゃんなんであんなに美人なの!?」

曜「わっかる!まつ毛長いし肌綺麗だしお淑やかでもぅ……アイドルのために生まれてきたんだよきっと」

千歌「私も美人って言われたいなー」

曜「よく言われてない?」

千歌「近所のおばちゃんたちにね」

曜「なんて言われてたっけ」

千歌「内浦のビーバー人形」
 
15: (やわらか銀行) 2018/08/01(水) 22:47:23.36 ID:qneQmir9
曜「これまた微妙な言い方するね……しかもバービー人形だったような」

千歌「私も梨子ちゃんみたいに振る舞ったら中身から変わるかな」

曜「梨子ちゃんみたいに……?」

千歌「こほんっ。こんにちは。高海千歌、高校2年生です。ちかっちって呼んでくださいね」

曜「ちかぁぁぁあああああああああああああああっち!」

千歌「ちょ、声大きいって!美渡姉に怒られちゃう」アセアセッ

曜「ご、ごめん……でも今の千歌ちゃんすっごくよかったよ」

千歌「じゃあ明日からしばらくやってみようかな」

曜「果南ちゃんに病院に連れていかれそうだけど」

千歌「私がお淑やかってそんなに変?」

曜「ダイヤさんがいきなり『千歌、ちょっと来て』なんて言い出したらどうする?」

千歌「救急車呼ぶ」
 
16: (やわらか銀行) 2018/08/01(水) 22:48:00.32 ID:qneQmir9
曜「一緒だよ一緒」

千歌「よーちゃんってたまにひどいこと言うよね」

曜「てへぺろ☆」

千歌「横になってるから顔が見えないなー。残念だなぁ」

曜「棒読みですよー?」

ピロリンッ

千歌「ん……鞠莉ちゃんからLINEきた」

曜「なんて?」

千歌「ん」スッ

『今どこ?』

曜「ぇ……何これ」

千歌「大丈夫大丈夫」ポチポチ…

曜「すっごい落ち着いてるし……」

ピロリンッ

『sorry!また間違えちゃった!』

千歌「よく私と果南ちゃんを間違えるんだよね」

曜「あ、そういうことね。間違えるってのはわかんないけど」
 
18: (やわらか銀行) 2018/08/01(水) 22:48:32.76 ID:qneQmir9
千歌「私のアイコンがみかんで、果南ちゃんのアイコンが夕焼けの空と海。同じオレンジ色でしょ?」

曜「色だけで間違えるの!?」

千歌「果南ちゃんに早くLINEしたくて慌てちゃうんだよぉ~。これぞ恋する乙女ゴコロだよね♡」

曜「……そ、そっすね」アセアセッ

千歌「え、何その反応」

曜「……誰にも秘密だよ?」

千歌「うん」

曜「鞠莉ちゃん……先週ダイヤさんに告白したんだって」

千歌「ぇぇぇえええええええええ!?」ガバッ

チカァ-!ウルサ-イ!

千歌「うっ……そ、それほんとなの?」

曜「うん」

千歌「……どう、なったの?」

曜「オーケーされたって」

千歌「っ!……え、でも果南ちゃんって……」

曜「鞠莉ちゃん好きだったよね」

千歌「……」ドヨーン

曜「だから果南ちゃんも告白したって」

千歌「は?」

曜「3人で付き合うことになったんだってさ」
 
19: (やわらか銀行) 2018/08/01(水) 22:49:08.25 ID:qneQmir9
千歌「そういうのもアリだけど……3人かぁ」

曜「お似合いじゃない?」

千歌「……うーん」トオイメ

曜「あれれ、ひょっとして鞠莉ちゃんのこと……?」

千歌「いやいやいや。よーちゃんがさっき言っていた謎のショックを実感しちゃって」

曜「おぉ!」

千歌「知り合いが知らない所で3人とも付き合うなんて経験ないし……はぁ」

曜「インパクトが大き過ぎて心がびっくりしちゃうよね」

千歌「うん……ちょっと話題変えよう」

曜「話題……か」

千歌「善子ちゃんとかどうなの。バスでどういう話するの?」

曜「最初は私から話しかけていってさ。最近どう?とか、面白いマンガとかアニメあるー?って」

千歌「他には?」

曜「ん~、初めて善子ちゃんから話を振ってきたことがあってね」

千歌「ふむふむ」

曜「『いちごとメロン、どっちが好き?』って」

千歌「え?」
 
20: (やわらか銀行) 2018/08/01(水) 22:50:37.28 ID:qneQmir9
曜「勇気を振り絞ったのかなぁって。話したいけど特に話題がないからどうにか捻り出して……何だか可愛く見えちゃって抱きしめちゃったよ」

千歌「良い子だねぇ……他には?」

曜「仲良くなってからはアイドルのこととか、高飛び込み、1年生組の話もするね。あとは部活の話とかダンスのこととか。善子ちゃん、勉強熱心で筋トレの方法とかも話したよ」

千歌「真面目善子ちゃんかぁ」

曜「でも最近は梨子ちゃんの話ばっかりだね。告白しようかなー、どうしよーかなー、誰か話聞いてくれないかなーとか」

千歌「いや待って待って」

曜「え?」

千歌「さっき恋愛相談されたいとか言ってたよね?」

曜「うん。善子ちゃんの力になりたかった」

千歌「されてるじゃん!思いっきり話振られてるよ!?」

曜「え、あれって独り言の部類でしょ?」

千歌「違うよ!よーちゃんの『どうしたの?』待ちだよ!誘導してるの!」

曜「普通に話聞いてって言えばいいのに?」

千歌「そういうことって言いにくいもん」

曜「わからなくもないけど……千歌ちゃんもそういうことあるの?」
 
21: (やわらか銀行) 2018/08/01(水) 22:51:19.88 ID:qneQmir9
千歌「言いにくいけど聞いて欲しい話とかいっぱいあるよ?」

曜「例えば?」

千歌「え、今?」

曜「うん」

千歌「……ぐー」

曜「起きてくださーい」ペシペシッ

千歌「……最近ダイヤちゃんが怖い」

曜「ほぇ?」

千歌「前のダイヤちゃんはキリッとしてて大和撫子って感じだったでしょ?でも今じゃ……」

曜「ただの妹大好き生徒会長?」

千歌「たまにでへへ……♡とか1人で笑ってるし」

曜「何か妄想してるのかもね。ねぇねぇ」

千歌「うん」

曜「大和撫子のダイヤさんと、ちょっぴり抜けてて可愛いダイヤさん。どっちが好き?」

千歌「みかんジュースとオレンジジュースくらい迷うね……」

曜「味ちょっと違うからね」
 
22: (やわらか銀行) 2018/08/01(水) 22:51:56.47 ID:qneQmir9
千歌「……可愛い方!」

曜「どっちも可愛いけど~?」

千歌「お姉ちゃんな方!」

曜「両方お姉ちゃんだよ~」

千歌「抜けてる方!」

曜「どっちも……あぁいや、抜けてて可愛い方か。私は大和撫子かなぁ」

千歌「へぇ~」

曜「キリッとしててさ、大人の女性っていうの?カッコいいよね」ニヤニヤ

千歌「でもでも、ちょっぴり抜けてる方が可愛くない?絶対あれが素だよ」

曜「わかるかも。ルビィちゃんがいるからいつもは厳格だけど、1人の時は気が緩んじゃう……いいね」

千歌「私たちの知らないダイヤちゃん……皆の中ではよーちゃんのこと知らない人が多いよね」

曜「私?」

千歌「私と果南ちゃん以外、高飛び込みしていた頃のよーちゃん知ってる人いないんじゃない?」

曜「ダイヤさんも知ってると思うよ。ちょくちょく表彰されて、生徒会室に呼び出されたし」

千歌「そうなんだ……最近飛び込んでる?」
 
23: (やわらか銀行) 2018/08/01(水) 22:52:35.03 ID:qneQmir9
曜「飛び込んでるって言い方……まぁいいや。ダンスの練習と衣装作りが忙しくて飛び込んでないね」

千歌「な、なんかごめんね」

曜「ダンスも衣装作りも楽しいから気にしないで♪今はこれをやる!って決めたから最後まで頑張るよ」

千歌「……ありがと。よーちゃん」ニコッ

曜「こちらこそ。千歌ちゃんとアイドルやるなんて考えもしなかったけど、実際やるとどうにかなるもんだね」

千歌「……どうして私だったの」

曜「ん?」

千歌「一緒に夢中で何かやりたいって言ったよね。どうして私なのかなぁって」

曜「友達だから」

千歌「それだけ?」
 
24: (やわらか銀行) 2018/08/01(水) 22:53:15.72 ID:qneQmir9
曜「……うん。友達だから同じ部活、友達だから同じ趣味、友達だから同じ夢……でも私たちってずっと違うことしてたでしょ」

千歌「よーちゃんが高飛び込みして、私はいろいろやってたね」

曜「だからいつか同じことしたいなぁって。一緒に笑って泣いて……青春って言うのかな。そういうの憧れだったんだ」

千歌「今……青春してる?」

曜「もちろん♪千歌ちゃんだけじゃない、皆とも青春できて幸せだよ♡」

千歌「ならよかった。でもたまに思ったりしないの?飛び込みたいなぁって」

曜「テレビで見たりするとね。でもそのやりたいって気持ちをスクールアイドルのやる気に変換してるよ~」

千歌「相変わらず器用と言うか……あれ知ってる?」

曜「あれ?」

千歌「鞠莉ちゃんが内浦と沼津のあちこちで目撃されてるんだって」

曜「何そのホラー」
 
25: (やわらか銀行) 2018/08/01(水) 22:53:57.13 ID:qneQmir9
千歌「違うよぉ。2年ぶりに帰ってきたから、いろんなところを散歩して周ってるって」

曜「なるほどね。2年で変わったところってあったっけ?」

千歌「んー……私が高校2年生!」

曜「私も~」

千歌「梨子ちゃんが転校してきた!」

曜「今年だね~」

千歌「それ以外は特に」

曜「それはそれで嬉しいんじゃないかな」

千歌「そうなの?」

曜「ちょっぴり残念なお別れをして戻ってきても……何も変わらない故郷と親友がいるって素敵じゃない?」

千歌「この前、近くにス◯バくらいあって欲しかったって言ってたよ」

曜「それはわかる」

千歌「ふらぺちーの飲みたいよね。いんすたにあっぷしたり」

曜「急にカタコトに……あ、忘れてた」ポチポチ…

千歌「何を?」
 
26: (やわらか銀行) 2018/08/01(水) 22:54:38.51 ID:qneQmir9
曜「インスタだよインスタ。ほら、果南ちゃんの」

千歌「あぁ……私も見てないや」ポチポチ…

曜「ダイビングショップの宣伝目的で作ったのに、今じゃ果南ちゃんの日記みたいになってるの面白いよね」

千歌「ふわふわしてるよね。今日のも『わかめごはんだか?』って」

曜「とりあえずコメントしとこ」

千歌「あ、花丸ちゃんからもきてるよ」

曜「ほんと?」

千歌「『おいしそ』って」

曜「まだスマホ慣れてないのかなぁ」

千歌「ん、この『彩り鮮やかでとても美味しそうです』ってコメントしてる『Johannes』って知らない人?」

曜「善子ちゃんだよそれ」

千歌「コメント硬っ!?」
 
27: (やわらか銀行) 2018/08/01(水) 22:55:38.35 ID:qneQmir9
曜「ネットだと良い子になるみたい」

千歌「えぇ……あ、よーちゃん見てこれ」

曜「これって内浦の写真?」

千歌「うん。夕日のオレンジと海の青で綺麗じゃない?果南ちゃんが昨日撮ったんだって」

曜「目の前が海だとすぐ撮れるからいいなぁ。千歌ちゃんも何かある?」

千歌「あるよ~。果南ちゃんの写真よりすごいからね」ポチポチ…

曜「ダイバーよりすごい海の写真ねぇ」

千歌「じゃじゃーん!これー!」スッ

曜「……うん?」

千歌「どうどう?青空と内浦の海の色がほとんど一緒でさ、」

曜「違う写真だけど……」

千歌「えっ。間違えちゃったかな」チラッ

曜「これ私の寝顔だよね」

千歌「……」アセアセアセアセッ
 
28: (やわらか銀行) 2018/08/01(水) 22:56:19.43 ID:qneQmir9
曜「……」

千歌「……おやすみなさい」

曜「いやいやいや!無理でしょ!この状況で眠れないから!」

千歌「よーちゃん。良い子はもう寝ないと」

曜「悪い子だから起きるし、理由教えてくれるまで寝かせませーん」

千歌「じゃ言わないで起き続けるもーん」

曜「……」ジーッ

千歌「……」ソワソワ

曜「……まぁ私も千歌ちゃんの写真持ってるし」

千歌「持ってるの……!?それならおあいこ、」

曜「クシャミして変顔になった写真」

千歌「スマホを渡しなさい」
 
29: (やわらか銀行) 2018/08/01(水) 22:57:08.04 ID:qneQmir9
曜「おあいこだもん」

千歌「寝顔と変顔じゃ釣り合わないって……誰かに見せたら怒るからね!」

曜「もう皆に見せたからこれ以上誰にも見せないよ……約束する」

千歌「手遅れかぁ……」ドヨーン

曜「鞠莉ちゃん爆笑してたよ」

千歌「明日会ったらとりあえず頬っぺたつねる」

曜「ふふっ……ふぁぁぁあ」

千歌「何だかんだ結構話しちゃったね」

曜「……げっ、もうすぐ1時だよ」

千歌「よーちゃんって結構遅くまで起きてなかったっけ」

曜「昨日徹夜してるから……ねみゅい」

千歌「ありゃー」
 
31: (やわらか銀行) 2018/08/01(水) 22:57:39.25 ID:qneQmir9
曜「……最後に1ついい?」

千歌「うん」

曜「あのポスター、もう貼らないの?」チラッ

千歌「っ……」

曜「大好きで歌と振り付けまで覚えてたよね」

千歌「……うん」

曜「でも真似して追いかけるんじゃなくて、自分たちの輝きを探すために……剥がしたんだよね」

千歌「うん」

曜「それって好き嫌い関係あるのかなぁって思ってたんだよね」

千歌「……そりゃあまだ大好きだよ。私の原点だもん。あの時出会わなかったら皆にも会えなかった。それくらい大切なんだけど……まだ眩しすぎるの」

曜「……」
 
32: (やわらか銀行) 2018/08/01(水) 22:58:32.06 ID:qneQmir9
千歌「スクールアイドルになってライバル視しちゃってるんだよね。頑張ってるけど届かなくて悔しくて情けなくて……嫉妬なのかもね」

曜「……」

千歌「だから今はまだ私の道を行きたい。Aqoursだけの道を……何が待ってるかわかんないけど、もう少しだけ歩いていたいから。アレを見ちゃうとその決意が揺らいじゃいそうだから」

曜「……」

千歌「いつか心の底から好きでよかったって思えるようになるまで……一緒に頑張ってくれる?」

曜「……」

千歌「よ、よーちゃん?」チラッ

曜「……」

千歌「寝てるし……むぅ」

千歌「……」パシャ

千歌「これでおあいこっと……ふぁぁ。寝よ」

曜「……」

千歌「……」

曜「……ウトウトし過ぎて眠気の峠越えちゃった」

千歌「そう……おやすみぃ……」

曜「ちょ、千歌ちゃん起きてぇ」ユサユサッ

千歌「もう1時だよぉ……」

曜「おしゃべりしよ」

千歌「明日ね……」


 
33: (やわらか銀行) 2018/08/01(水) 22:59:01.98 ID:qneQmir9
寝る前の会話ってなぜか弾んじゃう不思議。乙したー。
 

引用元: https://nozomi.2ch.sc/test/read.cgi/lovelive/1533130751/

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