【ホラーSS】 「メリーさん」

SS


4: (調整中) 2022/10/09(日) 17:49:19.36 ID:uJtI2eOH
「メリーさん」
 
5: (調整中) 2022/10/09(日) 17:53:50.77 ID:uJtI2eOH
かすみ「あ~また負けたぁ。りな子強すぎ~」

しずく「璃奈さんの連勝だね」

璃奈「りなちゃんボード、えっへん」

かすみ「りな子もう一回」

璃奈「いいよ」

しずく「栞子さん、替わる?」

栞子「あっ、いえ。私はゲームはやった事が」

璃奈「じゃあ、簡単なのにする?他にもいっぱいあるよ」

かすみ「だめだよ。かすみんがりな子に勝つまでやめないから」

しずく「一生終わらなそう」
 
7: (調整中) 2022/10/09(日) 17:57:16.18 ID:uJtI2eOH
プルルル プルルル

栞子「おや?誰か…電話なってますよ」

璃奈「私じゃないよ」

しずく「私も」

かすみ「あっ、かすみんのだ…非通知からだ…誰だろう?」

璃奈「出ないの?」

かすみ「だって非通知だよ?怖いじゃん」

璃奈「でも大事な要件かも」

かすみ「大事な要件なら非通知で掛けてこないよ」

栞子「確かに。かすみさんの言う事も一理ありますね」
 
8: (調整中) 2022/10/09(日) 18:00:51.01 ID:uJtI2eOH
しずく「でも、ずっと鳴ってるよ?」

かすみ「しつこいなぁ」

しずく「別に出るだけならいいんじゃないかな?」

かすみ「え~でもぉ…変な電話だったら嫌だもん」

璃奈「変な電話だったらスグに切ればいいよ」

かすみ「…わかった。出るよ」

ガチャ

かすみ「もしもし?」

『もしもし。私、メリーさん』

かすみ「え?誰ですか?何さん?』

『今、学校の側に居るの』 

かすみ「学校?虹ヶ咲?』

ツー ツー

かすみ「切れた…」
 
9: (調整中) 2022/10/09(日) 18:03:04.42 ID:uJtI2eOH
璃奈「誰だったの?」

かすみ「知らない。よく聞き取れなかったよ」

栞子「虹ヶ咲がどうとか言ってましたが」

かすみ「なんかね。今、学校の近くに居るって」

しずく「誰が?」

かすみ「何とかさんが。やっぱりイタズラだったんだよ」

しずく「うん。そうだね」
 
10: (茸) 2022/10/09(日) 18:06:33.32 ID:uJtI2eOH
プルルル プルルル

かすみ「わっ、また掛かってきた」

璃奈「出るの?」

かすみ「え~…どうしよう?」

璃奈「掛け直して来たって事は何か話があるのかも」

かすみ「そうかなぁ。取り敢えず…もう一回だけ出てみるよ」

ガチャ

かすみ「もしもし~?」

『もしもし。私、メリーさん」

かすみ「メリーさん?メリーさんって言いました?」

『今、踏切の前に居るの』

かすみ「踏切の前?どこのですか?って言うかだから何なんですか?」
 
11: (茸) 2022/10/09(日) 18:08:26.84 ID:uJtI2eOH
ツー ツー

かすみ「あっ、また切れた」

しずく「なんて?」

かすみ「なんか…自分の事メリーさんって言ってたよ」

栞子「メリーさん?外国の方ですか?」

かすみ「日本語で喋ってたよ」
 
13: (茸) 2022/10/09(日) 18:11:30.29 ID:uJtI2eOH
しずく「でも、日本語喋れる外国人だって沢山いるし」

かすみ「確かに。って言うか自分で自分の事メリーさんってさん付けしてたし。変だよね」

璃奈「愛さん批判?」

かすみ「え?あっ、違うよ。愛先輩は別にいいの」

しずく「それに自分で自分の事をかすみんって呼ぶ人もいるもんね」

かすみ「それはまた違うでしょ」

しずく「どう違うんだろう…」
 
14: (茸) 2022/10/09(日) 18:13:25.86 ID:uJtI2eOH
プルルル プルルル

かすみ「げっ…また掛かって来たよ」

璃奈「出る?」

かすみ「出なくてもいいよね?」

栞後「そうですね。イタズラっぽいですし、出る必要もないかとが

しずく「でも、ちょっと気になるよね」

かすみ「まあ…気にはなるけど」
 
15: (茸) 2022/10/09(日) 18:15:03.73 ID:uJtI2eOH
璃奈「じゃあ、出る?」

かすみ「う~ん…取り敢えず出てみる?」

璃奈「うん」 

かすみ「じゃあ」

ガチャ

かすみ「もしもし?メリーさんでしょ?何ですか?」
 
16: (茸) 2022/10/09(日) 18:16:32.70 ID:uJtI2eOH
『私、メリーさん』

かすみ「知ってます」

『今、⚪︎⚪︎公園の前に居るの』

かすみ「⚪︎⚪︎公園?なんで?」

ツー ツー

かすみ「わっ、また切れた。言いたい事だけ言って切ったよ」
 
17: (茸) 2022/10/09(日) 18:18:13.78 ID:uJtI2eOH
栞子「⚪︎⚪︎公園に居ると言ってたのですか?」 

かすみ「うん。言ってたよ」

栞子「そうですか」

しずく「何かあったの?」

栞子「…少しだけ。かすみさん、もう一回掛かってきたら電話に出て下さい」
 
18: (茸) 2022/10/09(日) 18:19:47.64 ID:uJtI2eOH
かすみ「え~出るの?」

プルルル プルルル

かすみ「噂をすれば掛かって来たよ」

栞子「かすみさん、出て」

かすみ「分かったよぉ」

ガチャ

かすみ「もしもし?」

『もしもし。私…」

かすみ「メリーさんでしょ?分かるって」
 
19: (茸) 2022/10/09(日) 18:22:01.00 ID:uJtI2eOH
『………今、⚪︎⚪︎交差点に居るの』

かすみ「だから何ですか?何が言いたいんですか?」

栞子「かすみさん、何と?」

かすみ「⚪︎⚪︎交差点に居るって」

かすみ「もしもし?何が目的で電話して来てるんですか?非通知って失礼ですからね」
 
21: (茸) 2022/10/09(日) 18:23:12.22 ID:uJtI2eOH
ツー ツー

かすみ「あっ、切った。切られたよ?」

栞子「近づいて来てますね」

かすみ「え?何が?」

璃奈「私も思った。どんどんこの家に近づいて来てる」
 
22: (茸) 2022/10/09(日) 18:25:05.76 ID:uJtI2eOH
かすみ「ど、どう言う事?」

栞子「学校から踏切、⚪︎⚪︎公園、⚪︎⚪︎交差点。徐々に近づいて来てますよね?」

かすみ「…え?何で?」

栞子「さあ?目的はわかりませんが」
 
23: (茸) 2022/10/09(日) 18:26:05.13 ID:uJtI2eOH
プルルル プルルル

かすみ「また掛かって来た。どうしよう」

璃奈「出ないの?」

かすみ「だって意味分からないし。怖いじゃん」
 
29: (もんじゃ) 2022/10/09(日) 21:24:04.13 ID:THn/77ec
プルルル プルルル  

かすみ「しつこい…出るまで鳴らす気かな?」

栞子「そんな感じは…しますね」

かすみ「仕方ない…出るよ」

ガチャ

かすみ「もしもし?」

『私…』

かすみ「メリーさんでしょ?何なんですか?誰なんですか?もしかして、イタズラですか?もしかしなくてもイタズラですよね?怖いんでやめて貰っていいですか?ふう…」

璃奈「凄い饒舌…」

『今、あなたの家の前に居るの…』

かすみ「私の家の前…?あっ、切れた」
 
31: (もんじゃ) 2022/10/09(日) 21:29:16.36 ID:THn/77ec
栞子「かすみさんの自宅の前に居ると言ったのですか?」

かすみ「うん。私の家の前に居るって。どうしよう?ストーカーかな?だとしたら警察に電話した方が」

璃奈「でも、⚪︎⚪︎の交差点からかすみちゃん家に行くのはもっと時間掛かるよね?」

栞子「そうですね。電話の主はこの家をかすみさんの自宅と勘違いしているのでは?」

かすみ「…どうして、かすみんがりな子の家に居るって知ってるの?それはそれで怖いよ」

栞子「今日一日尾行されてたとか…」

かすみ「嘘…」
 
33: (もんじゃ) 2022/10/09(日) 21:32:49.23 ID:THn/77ec
しずく「あの…」

かすみ「なに、しず子?」

しずく「一つ思い出したんだけど」

かすみ「何を?犯人に覚えがあるの?」

しずく「犯人って言うか…メリーさんって言ったよね?」

かすみ「うん」

しずく「なんか…そんな怪談あったよね?」

かすみ「怪談…?怪談って…?」

しずく「お化けとか妖怪とか…怖い話だよ」

かすみ「それは分かってるよ!!!しず子、かすみんの事バカだと思ってる?ねえ?バカだと思ってるよね?」
 
34: (もんじゃ) 2022/10/09(日) 21:36:22.50 ID:THn/77ec
しずく「え?そんな事は…」

かすみ「ないってハッキリ言ってよ!」

栞子「それで?その怪談とは?」

璃奈「これじゃない?ネットで検索したら出てきたよ」

かすみ「メリーさんの電話…………まんま今のかすみん達の状況と一緒じゃん」

栞子「確かに。ですが、これはあくまで怪談ですし」

かすみ「でもさ…」

プルルル プルルル
 
35: (もんじゃ) 2022/10/09(日) 21:40:24.70 ID:THn/77ec
しずく「な、鳴ってるよ?」

かすみ「これ…出たらどうなるの?」

璃奈「怪談だと…玄関まで来る」 

しずく「玄関を開けるとそこには誰もいない」

栞子「そっと胸を撫で下ろし玄関を閉じると電話が鳴り…今、あなたの後ろに居るの…」

かすみ「やーめーてよ。なんで全部読むの?」

しずく「かすみさんが聞いたのに」 

プルルル プルルル

かすみ「な、な、鳴ってるよ?そもそも…なんで、かすみんが狙われなきゃいけないの?何もしてないのに」
 
36: (もんじゃ) 2022/10/09(日) 21:43:22.85 ID:THn/77ec
栞子「だ、大丈夫です。幽霊なんてこの世には…存在…しないから」

プルルル プルルル プルルル プルルル

ガチャ

かすみ「あーーー、もう嫌。かすみん何もしてないから!!!!」

『私、メリーさん。今、玄関の前に居るんだけど…』

かすみ「けど?」
 
37: (もんじゃ) 2022/10/09(日) 21:46:58.29 ID:THn/77ec
しずく「どうしたの?」

かすみ「今、玄関の前に居るって…」

しずく「居るけど?」

かすみ「もしもし?居るけど…どうしたの?」

『………………』

璃奈「あっ、うちオートロックだし…暗所番号入れないとエントランスにも入れない」

かすみ「え…」

栞子「防犯…バッチリですね」
 
39: (もんじゃ) 2022/10/09(日) 21:53:05.54 ID:THn/77ec
かすみ「あっ…もしもし?」

『…………』

かすみ「……オートロックだから入って来れないよ」

『…………』

かすみ「どうする?」

『えっと……』

ツー ツー

かすみ「切られた!!?」

しずく「現代の技術が幽霊に勝ったのかな?」

栞子「幽霊が本当に居ればですが」
 
40: (もんじゃ) 2022/10/09(日) 21:53:25.65 ID:THn/77ec
「メリーさん」
 
41: (もんじゃ) 2022/10/09(日) 21:57:54.27 ID:THn/77ec
穂乃果「うぅ…なんで泊まり込みで勉強なんかしなくちゃいけないのぉ」

絵里「別にいいのよ?進級出来なくてもいいなら」

海未「生徒会長が留年なんて歴史に残りますね」

穂乃果「…せめて、ことりちゃんとか希ちゃんが良かった」

海未「ことり相手だと甘えるでしょう?」

穂乃果「うっ…それは…」
 
43: (もんじゃ) 2022/10/09(日) 22:01:53.43 ID:THn/77ec
絵里「はあ…まあ、あまり詰め過ぎても良くないのも事実だし。一旦休憩にする?」

穂乃果「え?本当?わーーーい!!!絵里ちゃん大好き!!!」

絵里「現金ね…」

海未「本当に…」

穂乃果「あーーーー、疲れたぁ。しんどかったぁ」

プルルル プルルル

穂乃果「ん?こんな時間に電話…しかも非通知だ」

絵里「え…怪しいわね」
 
44: (もんじゃ) 2022/10/09(日) 22:04:44.34 ID:THn/77ec
穂乃果「やっぱり?どうしよう?」

海未「一応、出るだけ出てみては?」

絵里「まあ…電話に出るだけなら…心配ないか」

穂乃果「分かった」

ガチャ

穂乃果「もしもし、高坂です」

『私、メリーさん』

穂乃果「へ?なんですか?」

『今、学校の近くに居るの』

穂乃果「………へ~」
 
45: (もんじゃ) 2022/10/09(日) 22:07:36.07 ID:THn/77ec
ツー ツー

穂乃果「あっ、切れた」

海未「誰だったんですか?」

穂乃果「なんか外国の人だった」

絵里「外国人?」

穂乃果「うん。何だっけ…ほら…あの…歴史の教科書に出てくる…海賊っぽい人で…むりやり日本に来て、無茶する人いるでしょ?」

海未「ペリーですか?」

穂乃果「そうそう!」

絵里「穂乃果にもビックリだけど…今のでペリーって分かる海未にビックリ…」
 
47: (もんじゃ) 2022/10/09(日) 22:11:21.46 ID:THn/77ec
海未「それでペリーが何か関係あるのですか?」

穂乃果「確かペリーって言ってた。ワタシペリーデェスって」

絵里「日本語喋れるの?」

穂乃果「そうだね。日本語喋ってたね」

海未「それで?そのペリーさんは何て?」

穂乃果「なんか今学校にいるって言ってたんだけど途中で切れちゃって。なんだろう?学校関係者かな?」

絵里「それにしたってこんな時間に電話掛けて来ないでしょ?非常識よ」

穂乃果「こんな時間に勉強させられてるんだけど」
 
48: (もんじゃ) 2022/10/09(日) 22:17:16.06 ID:THn/77ec
穂乃果「外国の人だから…時差とかあるんじゃない?」

絵里「それは分からないけど。まあ…常識が違うのかもね。非通知設定なのもそう言う事かな?」

穂乃果「そうそう。幸いこっちも起きてる訳だし。怒る程の事じゃないよ」

絵里「別に怒ってはないけど」

プルルル プルルル

穂乃果「あっ、また掛かって来た」

絵里「やっぱりさっきは間違えて切っちゃったのね」
 
49: (もんじゃ) 2022/10/09(日) 22:19:51.08 ID:THn/77ec
ガチャ

穂乃果「もしもし、高坂です」

『私、メリーさん』

穂乃果「ペリーさん」

『メリーさん』

穂乃果「ん?ぺ?」

『………メリーさん』

穂乃果「メ?」

『………今、コンビニの角に居るの』

穂乃果「コンビニ?どこのですか?」

ツー ツー
 
50: (もんじゃ) 2022/10/09(日) 22:22:05.69 ID:THn/77ec
穂乃果「また切れた」

絵里「なんだったの?」

穂乃果「ペリーさんじゃかったよ。メリーさん」

海未「メリーさん?」

穂乃果「そう言ってたよ。なんか今コンビニに居るって」

絵里「コンビニ?」

穂乃果「うん。何なんだろう。コンビニって」
 
51: (もんじゃ) 2022/10/09(日) 22:38:44.02 ID:THn/77ec
海未「わざわざコンビニに居ることを穂乃果に伝えてなんの意味があるのでしょう?」

穂乃果「さあ?寂しがり屋さんなのかな?」

絵里「いや…違うでしょ」

海未「イタズラってせんが妥当では?イタズラで適当に掛けた番号が穂乃果だった」

絵里「そうね。それが一番可能性高いわね」

穂乃果「そうだねぇ」
 
53: (もんじゃ) 2022/10/09(日) 22:45:07.04 ID:THn/77ec
プルルル プルルル

穂乃果「また掛かって来たよ。仕方ないなぁ」

海未「待って下さい。私が出ます」

穂乃果「そう?はい…どうぞ」

ガチャ

海未「もしもし?」

『もしもし。私、メリーさん…」

海未「………はい。ご用件は?」

『今、⚪︎⚪︎公園の前に居るの』

海未「あの…メリーさん?本当のお名前は?」

ツー ツー
 
54: (もんじゃ) 2022/10/09(日) 22:48:40.02 ID:THn/77ec
穂乃果「切れた?」

海未「穂乃果?」

穂乃果「どうしたの?」

海未「メリーさんって女の子じゃないですか!!!」

穂乃果「え…え…?なに?」

海未「しかも声色からしてまだ幼いし、日本人でしょ!!!」

絵里「え?そうなの?」

穂乃果「わ、私、男なんて言ってないよ?」

海未「あなたの説明では外国人の男性を想像するでしょう!!!」

穂乃果「そ、それは…海未ちゃんが勝手にペリーに引っ張られただけじゃ…」
 
56: (もんじゃ) 2022/10/09(日) 22:55:39.93 ID:THn/77ec
絵里「待って。幼い女の子だったの?」

海未「そうですね。小学校低学年くらいかなと思いましたが」

絵里「こんな時間に幼い女の子が一人で歩き回ってるって…どう考えてもおかしいわよ」

海未「私もそう思ったのですが…すぐに切られてしまって」

絵里「もしかすると…親御さんに電話するつもりが間違えて穂乃果に掛けてしまったとか…」

海未「なるほど。それで私や穂乃果の声を聞いて間違えたと気づき切ってしまったのですかね」

絵里「そんな所でしょうね。穂乃果?相手が子供なら言わなきゃダメじゃない。こんな時間に何かあったら大変よ」

穂乃果「いや…私もそれは思ったけど…スグに切られちゃうから…」
 
57: (もんじゃ) 2022/10/09(日) 23:00:30.60 ID:THn/77ec
プルルル プルルル

穂乃果「あっ、また掛かって来たよ」

絵里「今度は私が出るわ」

ガチャ

絵里「もしもし?』

『私、メリーさん』

絵里「メリーちゃん?今、どこにいるのかな?」

『今、⚪︎⚪︎交差点に居るの』

絵里「⚪︎⚪︎交差点?ここから近いわね…。メリーちゃん、多分間違えてこの番号に掛けてると思うんだけど…こんな時間に子供が出歩いてたら危ないと思うな。と言うかお父さんとお母さんは一緒じゃないのかな?もし、迷子ならお姉ちゃん達が今からそっちに行って…」

ツー ツー

絵里「あれ?メリーちゃん?メリーちゃん?」
 
58: (もんじゃ) 2022/10/09(日) 23:02:45.17 ID:THn/77ec
穂乃果「切られた?」

絵里「ええ…海未の言う通り幼い声だったわ」

穂乃果「どこに居るって?」

絵里「⚪︎⚪︎交差点ですって」

海未「すぐそこですね」

穂乃果「子供を一人で放置する訳にもいかないね。これも何かの縁だし、⚪︎⚪︎交差点に行ってみようか」

絵里「ええ。そうね」
 
60: (もんじゃ) 2022/10/09(日) 23:11:03.04 ID:THn/77ec
穂乃果「外寒いかな?」

絵里「一応、上着着てったら?暑かったら脱げばいいんだから」

穂乃果「手荷物が増えるのが嫌なんだよね」

海未「寒い方が嫌でしょう…」

穂乃果「じゃあ、持ってくよ」

絵里「そうしなさい」
 
61: (もんじゃ) 2022/10/09(日) 23:13:58.02 ID:THn/77ec
プルルル プルルル

穂乃果「あっ、メリーちゃんから掛かって来たよ」

絵里「早く出て」

穂乃果「うん」

ガチャ

穂乃果「もしもし?メリーちゃん?」

『え……私、メリーちゃ…メリーさん』

穂乃果「あのね、今からそっち行くから動かないで待っててね。5分くらいで着くから。お姉ちゃん達怖くないから大丈夫だから。ね?」

『え…あの…』

穂乃果「待っててね」

ツー ツー
 
62: (もんじゃ) 2022/10/09(日) 23:15:14.74 ID:THn/77ec
穂乃果「さっ、行こっか」

絵里「交差点居るって?」

穂乃果「え?あっ…聞かなかった…」

絵里「はあ…私が出れば良かったわ」

海未「次掛かって来たらそうしましょう」
 
63: (もんじゃ) 2022/10/09(日) 23:17:36.65 ID:THn/77ec
絵里「まあ、いいわ。準備出来たら行くわよ」

穂乃果「はーい」

ーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーー
ーーーーーーーー
ーーーーーー
ーーーーー

穂乃果「お~い。メリーちゃんーーー!!?」

絵里「メリーちゃんーー!!!」

海未「メリーちゃーん!!!」

穂乃果「移動しちゃったのかな?」

絵里「でも、子供の足でそんな遠くには行けないはずよね」
 
64: (もんじゃ) 2022/10/09(日) 23:22:40.77 ID:THn/77ec
海未「そうですね。手分けして探しますか?」

絵里「え?」

海未「え?」

絵里「え?」

海未「何か?」

絵里「いや…暗いし…私達だって危ないじゃない?」

穂乃果「確かに。お化けが出て来たら怖いしね」

海未「まあ…お化けはともかく…危ないのは事実ですね。軽率な発言でした」

絵里「あはは……みんなで探しましょう」
 
66: (もんじゃ) 2022/10/09(日) 23:27:43.01 ID:THn/77ec
穂乃果「メリーちゃーーん」

海未「メリーちゃん」

絵里「メリーちゃーーーん」

プルルル プルルル

穂乃果「あ…」

絵里「メリーちゃんからじゃない?」

穂乃果「多分そうだ」

ガチャ

穂乃果「もしもし、メリーちゃん?今どこに居るの?」

『え…今、あなたの家の前に…』

穂乃果「え?私の家の前にいるの?」

絵里「なんで?」

穂乃果「入れ違いだったのかな?あのね、お姉ちゃん達、今⚪︎⚪︎交差点に来たんだけど」

『え…』

穂乃果「今から行くから電話切らないで…あっ…」

ツー ツー

穂乃果「切られた…なんか私の家の前に居るって」

絵里「いや…なんで穂乃果の家知ってるのよ…」
 
67: (もんじゃ) 2022/10/09(日) 23:29:09.47 ID:THn/77ec
海未「聞き間違いだったのでは?」

穂乃果「えーでも確かにあなたの家の前にって」

絵里「私の家の前とかそんな事言ったんじゃないの?」

穂乃果「え…どうしよう。そこから動かないでって言っちゃったよ」
 
68: (もんじゃ) 2022/10/09(日) 23:42:37.10 ID:THn/77ec
絵里「仕方ないわね。一度、穂乃果の家に戻ってみましょう。あと、次電話かけてきたら私に渡してね」

穂乃果「あっ、はい」

プルルル プルルル

穂乃果「噂をすれば掛かって来たよ。はい、絵里ちゃん」

絵里「うん。もしもしメリーちゃん?」

『もしもし、私、メリーさん』

絵里「うん。メリーちゃん、今どこに居るの?お家に着いたのかな?」

『今、あなたの家の前に居るの』

絵里「穂乃果お姉ちゃんのお家かな?もしかして、穂乃果お姉ちゃんと知り合いなの?」

『えっと…』

絵里「どうしたの?」

『あっ…なんか…家着いたので…ありがとうございました』

絵里「え?本当?大丈夫?お母さんかお父さんは?」

『……大丈夫です」

ツー ツー
 
69: (もんじゃ) 2022/10/09(日) 23:46:17.41 ID:THn/77ec
絵里「切れちゃった」

穂乃果「何だって」

絵里「なんか家着いたみたい」

穂乃果「そっかぁ。良かった」

海未「こんな遅い時間に子供が一人で…なんだったんでしょう」

穂乃果「意外と幽霊だったりしてねぇ。あははは」

絵里「や、やめてくれない?」

穂乃果「怖いの?」

絵里「いえ…別に」
 
70: (もんじゃ) 2022/10/09(日) 23:49:12.67 ID:THn/77ec
「メリーさん」
 
73: (もんじゃ) 2022/10/09(日) 23:53:22.07 ID:THn/77ec
梨子「ふふふ…このシチュエーション…最高ね」

ガチャ

千歌「やっ!」

梨子「え…ち、千歌ち、、ちゃん?な、な、、ななんで?」

千歌「何でって…梨子ちゃんのお母さんが通してくれたんだけど。何回もノックしたんだよ?」

梨子「えっと…」

千歌「何してたの?」

梨子「何も何も何も」

千歌「何かしてた人のセリフじゃん…」

梨子「って言うかこんな時間にどうしたの?窓越しじゃダメだった?」

千歌「いや~それでも良かったんだけど…」
 
74: (もんじゃ) 2022/10/10(月) 00:05:52.29 ID:LtSSVP/s
プルルル プルルル

梨子「あの…千歌ちゃん。私、本当に何も…」

千歌「あっ、電話だ」

ガチャ

千歌「もしも~し?」

『私、メリーさん。今、学校に居るの』

千歌「え?」

ツー ツー

梨子「誰から?」

千歌「メリーさんから」
 
78: (もんじゃ) 2022/10/10(月) 21:54:54.59 ID:LtSSVP/s
梨子「メリーさん?」

千歌「………うん」

梨子「知り合い?」

千歌「知らない人」

梨子「知らない人から掛かって来たの?」

千歌「…………うん」

梨子「なんて言ってたの?」

千歌「私、メリーさん。今、学校に居るのって…」
 
79: (もんじゃ) 2022/10/10(月) 21:58:11.75 ID:LtSSVP/s
梨子「学校?こんな時間に?」

千歌「………うん」

梨子「なんだろう…イタズラかな?」

千歌「………うん」

梨子「所で千歌ちゃん…本当に何も見てない?」

千歌「そんな事より…これってアレだよね?怖い話とかで」

梨子「先に私の話を…」

プルルル プルルル
 
80: (もんじゃ) 2022/10/10(月) 21:59:38.57 ID:LtSSVP/s
千歌「また鳴ってる…どうしよう」

梨子「どうしようって…出ないの?」

千歌「だってこれ…どんどん家に近づいてくるやつだよね?」

梨子「家に?」

千歌「梨子ちゃん知らないの?」

梨子「何が?電話…ずっと鳴ってるよ?」

千歌「え…でも…これ電話に出たら…」
 
81: (もんじゃ) 2022/10/10(月) 22:02:54.82 ID:LtSSVP/s
梨子「けど…ずっと鳴ってるけど…」

千歌「えぇ…出るまで掛けてくるつもりかなぁ」

梨子「さ、さあ?」

千歌「………分かった。出るよ。そうだよね、怪談なんて所詮は作り話だよね」

梨子「怪談?」

ガチャ

千歌「もしもし?」

『もしもし。私、メリーさん』

千歌「やっぱりこれ…怪談と一緒の展開だぁ」

『今、⚪︎⚪︎の通りに居るの』

千歌「学校の側の?」

ツー ツー
 
82: (もんじゃ) 2022/10/10(月) 22:05:56.51 ID:LtSSVP/s
千歌「切れちゃった…」

梨子「誰なの?」

千歌「だからメリーさんだよ。聞いた事ない?メリーさんの怪談」

梨子「メリーさんの怪談?」

千歌「今検索するから待って………ほら、これ!」

梨子「メリーさん…今の千歌ちゃんの状況と同じね」

千歌「でしょ?」

梨子「え…でも…まさか…。こんなの創作よ。あっ!誰かのイタズラじゃない?千歌ちゃんを怖がらせ様として…」

千歌「だとしたら悪質だよ…」
 
83: (もんじゃ) 2022/10/10(月) 22:09:10.70 ID:LtSSVP/s
梨子「で…メリーさんは今どこに居るって?」

千歌「⚪︎⚪︎通りだって」

梨子「学校の近くの?」

千歌「うん」

梨子「さっき学校に居るって言ってたけど…」

千歌「うん。言ってた」

梨子「歩くの遅いんだ…」

千歌「徒歩か分からないけど…」
 
84: (もんじゃ) 2022/10/10(月) 22:15:02.26 ID:LtSSVP/s
プルルル プルルル

梨子「あっ…」

千歌「また電話…」

梨子「出ない方が良いんじゃない?」

千歌「うん…でも、これ鞠莉ちゃんからだ」

梨子「あっ…鞠莉ちゃんから?だったら…出たら?」

千歌「うん」

ガチャ

千歌「もしもし」

鞠莉『は~いチカッチ!」

千歌「鞠莉ちゃ~ん。どうしよう…」

鞠莉『え?何?どうしたの?』

千歌「私…〇されるかもぉ」

鞠莉『え?〇される?どうしたのよ?今どこ?』

千歌「梨子ちゃんの家ぇ…」

梨子「ちょっと千歌ちゃん!!!誤解を生むような言い方…」
 
85: (もんじゃ) 2022/10/10(月) 22:17:58.65 ID:LtSSVP/s
鞠莉『梨子も近くに居るのね?』

千歌「うん…」

ブブッ

千歌「あっ、他から着信だ。どうしようぉぉ…鞠莉ちゃーーーん」

鞠莉『落ち着いてチカッチ。今、そっち行くから。待ってて』

ツー ツー

千歌「鞠莉ちゃん来るって…」

梨子「………」

千歌「って言うか多分、通話中にメリーさんから着信あった…」

梨子「言ってたね」
 
86: (もんじゃ) 2022/10/10(月) 22:22:11.58 ID:LtSSVP/s
千歌「ほら…非通知からの着信履歴残ってるもん」

梨子「うん…やっぱり誰かのイタズラなんじゃない?多分、幽霊だったら不思議な力で無理矢理にでも通話状態にするわよ」

千歌「不思議な力って?」

梨子「えっと…具体的には…さあ?」

千歌「そっか。そうだよね!もしイタズラだとしたら腹が立って来た」

プルルル プルルル

千歌「性懲りも無く掛けて来たね。文句言ってやる!」

ガチャ

千歌「もしもし!!!」

『もしもし。私、メリーさん』

千歌「本当は誰なの?イタズラだって分かってるから」
 
87: (もんじゃ) 2022/10/10(月) 22:27:03.17 ID:LtSSVP/s
『え…』

千歌「イタズラなんでしょ?誰?誰なの?美渡ねえ?それともAqoursの誰か?善子ちゃん?あのね…冗談半分でもやっていい事と悪い事あるよ!」

『………今、⚪︎⚪︎交差点に居るの』

千歌「⚪︎⚪︎交差点?さっきから全然進んでないじゃん」

『………』

ツー ツー

千歌「あっ!切った!分が悪いとみて切ったなぁ」

梨子「やっぱりイタズラみたいね」
 
89: (もんじゃ) 2022/10/10(月) 23:07:58.66 ID:LtSSVP/s
千歌「くぅ~非通知じゃなきゃリダイヤルするのにぃ」

梨子「だから非通知で掛けて来てるんじゃない?」

千歌「早く掛けてこい~早く掛けてこい~」

梨子「さっきまで掛けて来るなって言ってたのに…」

千歌「むむ~………来ない…待ってると来ない」

梨子「来ないなら来ないで良いじゃない」

プルルル プルルル

千歌「来た!」
 
90: (もんじゃ) 2022/10/10(月) 23:11:22.61 ID:LtSSVP/s
ガチャ

千歌「もしもし!!!あのね~誰だか知らないけど私怒ってるんだからね!激オコだよ!!!」

梨子「なんて可愛い怒り方…」

『……私、メリーさん』

千歌「ほ~性懲りも無く続ける気だね。いいよ、受けて立つよ」

梨子「何を受けて立つの?」

千歌「どこ?今はどこに居るの?」

『今、海沿いを歩いてるの』

千歌「どこ?ここら辺ほぼほぼ海沿いだから!」

ツー ツー
 
92: (もんじゃ) 2022/10/10(月) 23:16:03.72 ID:LtSSVP/s
千歌「また切ったよ」

梨子「うん…いつまでやるの?」

千歌「向こうが諦めるまで」

梨子「あの~…私、やりたい事があるんだけど」

千歌「お気になさらず」

梨子「気にするよ…。メリーさんにもマリーさんにも来て欲しくないし、本当の事言うと今日は千歌ちゃんにも帰って欲しい所なんだけど…」

千歌「えっ!!?随分とハッキリ言うね」

梨子「そりゃあ…うん」

千歌「やりたい事って何?」

梨子「え…っと…それは…」
 
94: (もんじゃ) 2022/10/10(月) 23:21:49.19 ID:LtSSVP/s
プルルル プルルル

千歌「掛かって来た」

梨子「もう…自分の部屋で出たら?」

千歌「…もし、本物の幽霊だったら?」

梨子「本物の幽霊だったら、なおさら帰って欲しい」

千歌「酷い!私を見捨てるんだ」

梨子「う~ん…それは…」
 
96: (もんじゃ) 2022/10/11(火) 01:21:02.12 ID:PmwZoaqu
千歌「梨子ちゃんがそんな人だとは思わなかったよ」

梨子「どうして幽霊って前提で話が進んでるの!!?イタズラって事で落ち着いたじゃない」

千歌「気持ちの問題なの」

梨子「そんな事言われたって」

プルルル プルルル

梨子「鳴ってるけど?」

千歌「分かってるよ」

梨子「出ないの?」

千歌「出るよ」
 
98: (もんじゃ) 2022/10/11(火) 20:31:52.14 ID:PmwZoaqu
ガチャ

千歌「もしもし?あのねーーー」

『私、メリーさん。今、⚪︎⚪︎公園の前にいるの』

千歌「まだ⚪︎⚪︎公園?歩くの遅くない?付き合ってられないよ。日が暮れちゃうよ」

梨子「もう日は暮れてる…」

千歌「どこぞのどなたのイタズラかは存じ上げませんけど、もうペースを上げてもらわないと梨子ちゃんも痺れを切らせてるよ」

梨子「うん。だから、帰ってやって」

千歌「ほらね?聞こえた?そう言う事なんでペース上げてね」
 
100: (もんじゃ) 2022/10/11(火) 22:17:48.92 ID:PmwZoaqu
『…………』

千歌「ってかさ…掛け直して来るならさ、いちいち電話切らなくていいよ」

『…………』

千歌「聞いてる?」

『…………』

千歌「お~い。今、どこ?」

『今、コンビニの前に居るの』

千歌「コンビニ?あっ、そうだ!もし本当に来るならさ、アイス買って来てくれない?お金は後で払うからさ~」

『え…?』
 
103: (もんじゃ) 2022/10/11(火) 22:39:25.77 ID:PmwZoaqu
千歌「え?ダメ?」

『…………』

ツー ツー

千歌「あれ?切られた」

梨子「相手が誰かも知らないのに…よくお使い頼めるね」

千歌「イタズラしてくるんだからさ~こっちだってそれぐらい頼んでも良いじゃん」

梨子「まあ…」
 
104: (もんじゃ) 2022/10/11(火) 22:44:52.57 ID:PmwZoaqu
千歌「ふぁ~~~あ」

梨子「眠いなら帰れば?」

千歌「でも…メリーさんから電話掛かって来るかもだし」

梨子「自分の部屋でやりなよ」

千歌「そうしようかなぁ」

梨子「そうしなよ」

千歌「うん。帰る」

梨子「また明日ね」

千歌「は~い。じゃあね」

ガチャ
 
105: (もんじゃ) 2022/10/11(火) 22:51:20.41 ID:PmwZoaqu
梨子「ふう…やっと集中出来…」

プルルル プルルル

梨子「え?あっ…千歌ちゃん…肝心のケータイ忘れてる」

プルルル プルルル

梨子「ど、どうしよう…」

ガチャ

梨子「もしもし」

『私、メリーさん。今、あなたの家の前に居るの』

梨子「千歌ちゃんなら帰えりましたけど」

『え………』

梨子「多分寝ちゃったかも」

『………えぇ』
 
106: (もんじゃ) 2022/10/11(火) 22:51:41.65 ID:PmwZoaqu
「メリーさん」
 
107: (もんじゃ) 2022/10/11(火) 23:08:43.55 ID:PmwZoaqu
プルルル プルルル

メイ「誰かケータイなってるぞ」

四季「違う」

夏美「私も違いますのー」

きな子「あっ、きな子が鳴ってるっす。あれ?」

メイ「どうした?」

きな子「知らない番号…非通知からっす」
 
108: (もんじゃ) 2022/10/11(火) 23:15:20.70 ID:PmwZoaqu
メイ「非通知から?怪しいな」

きな子「出た方が良いっすかね?」

四季「スピーカーにして私達にも聞こえる様にした方が良い」

きな子「スピーカー?」

四季「騙されたりしない様に」

夏美「それなら録音もしといた方が後々良いかもしれませんの。変な電話だったらそれはそれで配信して」

メイ「お前はそればっかりじゃねぇか」

きな子「じゃあ…出るっすよ」
 
110: (もんじゃ) 2022/10/11(火) 23:19:30.10 ID:PmwZoaqu
ガチャ

きな子「もしもし」

『私、メリーさん。今、⚪︎⚪︎通りに居るの』

ツー ツー

メイ「今のって…」

きな子「知らない人っす」

四季「メリーさんって言ってた」

メイ「確かに言ってた」

きな子「何か知ってるっすか?」

夏美「知らないんですの?都市伝説のメリーさんの電話」
 
111: (もんじゃ) 2022/10/11(火) 23:27:49.01 ID:PmwZoaqu
きな子「都市伝説?」

夏美「とある少女が引越しの際、メリーと名付けられた古い外国製の人形をやむを得ず捨ててしまいました~~~省略~~~私、メリーさん。今、あなたと後ろに居るの」

きな子「ぎゃぁぁぁぁぁぁあ」

メイ「バカ。怖がらせてどうする」

四季「今時…こんな怪談で怖がるのも珍しい」

きな子「でもでもでも…確かにメリーさんから掛かって来たっす。皆んなも聞いたっすよね?」

メイ「ま、まあ…でも…誰かのイタズラだろ?なあ?」

四季「遂に…幽霊の存在を解明する事が出来る」

夏美「緊急生配信の準備をしなければ~」
 
112: (もんじゃ) 2022/10/11(火) 23:49:55.00 ID:PmwZoaqu
メイ「平常運転なのな」

きな子「どどどうしよう。おばけ…」

メイ「安心しろよ。お化けなんて居な…」

プルルル プルルル

メイ「ひいっ」

きな子「ぎゃああ」

四季「電話…」

きな子「掛かって来たっす」

四季「出ていい?」

きな子「………」コクリ

夏美「あっ…まだ配信の準備が…」

ガチャ

四季「もしもし」
 
115: (もんじゃ) 2022/10/12(水) 23:06:30.67 ID:draxo3GC
『もしもし…私、メリーさ…』

夏美「オニナッツー。日々のあれこれ…」

四季「聞こえない」

夏美「あーーー何するんですの」

メイ「勝手に配信すんじゃねぇよ。映して良いなんて許可してないからな」

『………今、ヒャクキューの前に居るの』

きな子「ヒャクキュー?」

メイ「どこだそりゃ?」

四季「もしかして109…」

夏美「読み方知らないんですの?」

『……………くっ』

ツー ツー
 
116: (もんじゃ) 2022/10/12(水) 23:16:19.07 ID:draxo3GC
メイ「あっ、切った」

夏美「恥ずかしくなって逃げたんですの」

きな子「幽霊も恥ずかしくなる事ってあるっすか?」

四季「さあ?幽霊じゃないから…分からない」

メイ「もう掛けて来ないんじゃないか?私だったら恥ずかしくて掛けられねぇ」

プルルル プルルル

四季「掛けて来た」

夏美「神経の図太い幽霊ですの」

メイ「幽霊もお前には言われたくねぇよ」

きな子「出るっすか?」
 
117: (もんじゃ) 2022/10/12(水) 23:25:34.18 ID:draxo3GC
夏美「もちろんですの。もしもし~」

『もしもし。私、メリーさん』

夏美「メリーさんは今どこに居るんですの?」

『今…』

夏美「ちょっと待つんですの。えっと…はい、どうぞですの」

メイ「結局、配信始めてるじゃねぇか…私達は映すなよ」

『今…クレ』

夏美「ちょっと待つんですの。オニナッツー。日々のあれこれエトセトラーあなたのオニサプリ、オニナッツ事、鬼塚夏美ですの~。今、なんとあの都市伝説で有名なメリーさんから電話が掛かって来ていますの~。では、さっそく」

『……今、クレー』

夏美「あっ、最初からお願いするですの」

『私、メリーさん。今、クレープ屋さんの目の前に居るの』

メイ「どこのクレープ屋だよ。沢山あるぞ…」
 
121: (もんじゃ) 2022/10/13(木) 20:04:39.59 ID:UHdotYi4
夏美「皆さん~どうですの?本物のメリーさんですの~」

メイ「本物かどうかは分からねぇだろ」

夏美「ちょっと…声が入ってるですの」

ツー ツー

きな子「電話…切れてたっす」

四季「また掛かって来る」
 
122: (もんじゃ) 2022/10/13(木) 23:46:03.51 ID:UHdotYi4
きな子「え~掛かって来るっすかぁ」

メイ「だ、大丈夫だよ。さっきも言ったけど幽霊なんて居ないって」

四季「否定は出来ない」

メイ「なんでそんなに肯定的なんだよ…お前、仮にも科学部だろ?こんなオカルト話…」

四季「だからこそ科学的に解明したい。チャンスが来たのに何もせず否定する様な事はしたくない」

きな子「おぉ…科学者の鑑」

夏美「そしたら私がその過程を配信しますの~」

メイ「お前等、幽霊より濃いよ…」
 
123: (もんじゃ) 2022/10/13(木) 23:48:25.16 ID:UHdotYi4
四季「幽霊は基本的に薄い」

メイ「上手いこと言わなくていいから」

プルルル プルルル

きな子「あぁ…電話来たっす」
 
夏美「早く出るんですの」
 
126: (もんじゃ) 2022/10/14(金) 21:01:33.83 ID:zSQOIVm1
ガチャ

四季「もしもし」

『もしもし…わた…

ワイワイ ガヤガヤ

メイ「なんだって?」

『………さん…今……』

ザワザワ ザワザワ

『に居るの……』

ツー ツー

メイ「何も聞き取れなかったぞ」

きな子「周りが賑やかだったの伝わって来たっす」

夏美「騒がしい所に居るみたいですの」

メイ「仮に幽霊ならそんな所に居るなよ…」
 
127: (もんじゃ) 2022/10/14(金) 23:53:51.69 ID:zSQOIVm1
きな子「東京はどこも賑やかっすから」

メイ「幽霊だとしたら出て来る所絶対間違ってるだろ…」

夏美「ん~…思ったより視聴者数が伸びませんの」

メイ「だろうな」

プルルル プルルル

メイ「もう出なくても良いんじゃないか?」

四季「そう言う訳にはいかない」

メイ「何でだよ…」

ガチャ

四季「もしもし」
 
128: (もんじゃ) 2022/10/14(金) 23:57:12.24 ID:zSQOIVm1
『もしもし。私……メリーさん……………』

きな子「なんか様子が変すよ」

メイ「確かに」

『今……ここ…どこ?』

メイ「…迷子になってるじゃねぇか」

きな子「気持ちは分かるっす。東京は迷路っす」

四季「地図アプリ使えば良いのに」

メイ「幽霊は使えねぇだろ」
 
129: (もんじゃ) 2022/10/14(金) 23:57:16.94 ID:zSQOIVm1
おわり
 

引用元: https://nozomi.2ch.sc/test/read.cgi/lovelive/1665304468/

タイトルとURLをコピーしました