【SS】恋「自己中なあなた」【ラブライブ!スーパースター!!】

SS


1: (えびふりゃー) 2022/07/04(月) 21:27:04.61 ID:oRiyDKJZ
クゥれんです
 
2: (えびふりゃー) 2022/07/04(月) 21:28:11.40 ID:oRiyDKJZ
可可「レンレン、この資料はこちらでよかったデスかー?」

恋「はいっ。そこに置いていただけると助かります」

かのん「ふふっ、みんなでやると早いねー」

それは、なんてことない日常のとある一幕。丁度皆様に生徒会室の片付けを手伝ってもらっていた時のこと…

すみれ「ふぅ…もうすぐ新入生も入って来る訳だし、隅々まで綺麗にしなきゃね」

恋「えぇ。あ、これは職員室まで持って行かなければ…」

千砂都「うわ、めちゃくちゃ量あるね~。かのんちゃん、一緒に行こっか」
 
3: (えびふりゃー) 2022/07/04(月) 21:30:37.20 ID:oRiyDKJZ
かのん「そうだね。二人で大丈夫かな…?」

すみれ「ん~と、じゃあ私も一緒に行くわ」

恋「すみません、三人とも…お願いできますか?」

千砂都「お安い御用だよ!恋ちゃん、可可ちゃん。しばらくここはお任せするね」

可可「はぁ~いデス!いってらっしゃい!」フリフリ

恋「ん、しょっと…では可可さん。3人が戻ってくるまでにピカピカにしちゃいましょう!」

可可「はいデス!」
 
6: (えびふりゃー) 2022/07/04(月) 21:40:43.24 ID:oRiyDKJZ
可可「ふんふんふふ~ん♪」

恋「あ、可可さん。これも上に上げていただけますか?」

可可「はぁ~いデス!ではこちらにっ…!?」グラッ

椅子の上に登って作業をしていた可可さんが。

恋「可可さん、危ないっ…!」

こちらに身を乗り出した拍子に、バランスを崩して。
 
7: (えびふりゃー) 2022/07/04(月) 21:45:01.42 ID:oRiyDKJZ
可可「レンレンっ!」ギュッ

なんとか間一髪、抱き留める事が出来ました…が。

恋「うわっ…!?」

可可「きゃ…!?」

可可さんがこちらに倒れ込んでくる勢いのまま。可可さんの顔が目の前に迫ってきて。

可可「…!!」

恋「……!?」

スローモーションになった世界の中で、私と可可さんの…
 
8: (えびふりゃー) 2022/07/04(月) 21:50:02.31 ID:oRiyDKJZ
かのん「二人ともっ!?」ガラガラ

恋「ひっ…か、かのんさん!?どうか、しましたか?」

千砂都「それはこっちのセリフだよ!なんだか、凄い音がしたけど!?」

すみれ「って…可可、あんた椅子から落ちたの!?怪我とか無かった!?」

可可「エ…あ、イヤ。なんともないデス…」

かのん「あぁ、よかった…資料、バラバラになっちゃったね」

恋「え?あ…」

下を向けば、倒れた椅子とバラバラになった紙の束が散らばっていました。
 
10: (えびふりゃー) 2022/07/04(月) 21:55:08.83 ID:oRiyDKJZ
すみれ「まったく、鈍臭いのも程々にしなさいよ?」

千砂都「こぉら、すみれちゃん。可可ちゃんに何もないからよかったけど…」

可可「………///」ドキドキ

すみれ「…可可?」

可可「あ、いえ!可可が、悪かったデス…」

すみれ「そう?変ね、いつもなら一つや二つ言い返してきてもおかしくないのに…」ブツブツ
 
11: (えびふりゃー) 2022/07/04(月) 22:00:10.58 ID:oRiyDKJZ
かのん「ほら、みんなで一緒に片付けよ?」

恋「えぇ、そうしましょうか…」

5人で散らかった資料を集めている時も、私の頭には先程の出来事がずっと、焼き付いていました。

恋(不慮の事故でしたが、私達…)

可可(…可可達、さっき)

二人(キス…しちゃいましたよね?///)
 
12: (えびふりゃー) 2022/07/04(月) 22:20:13.67 ID:oRiyDKJZ
―――――
恋「…皆さん、今日はありがとうございました」

かのん「いいって、恋ちゃんの頼みだもん。さ、帰ろっか!」

千砂都「帰りにタコ焼き屋寄ってく人、手挙げて~!」

すみれ「はぁ~いっ。結構動いたし、小腹が空いたわ」

かのん「勿論私も!恋ちゃんと可可ちゃんは?」

恋「では、私も…」

可可「ま、待ってクダサイ!」
 
13: (えびふりゃー) 2022/07/04(月) 22:30:09.53 ID:oRiyDKJZ
かのん「ん、どうかした可可ちゃん?」

可可「可可、レンレンと…衣装の事で少し話がしたいので、先に行っててクダサイ。終わったら、可可達も追いかけるので」

すみれ「あらそう。なるべく早く終わらせるのよ?」

可可「ハ、ハイッ」

千砂都「それじゃ、待ってるからね!ういっす~!」

ういっす~、と三人が去って行った後も。私と可可さんの間には気まずい沈黙が流れていました。その原因は、やはり…

恋「あのぉ…可可さん?衣装の事、というのは…」

可可「れ、レンレン!エト、今日は助けてくれてありがとうございマシタ…」
 
14: (えびふりゃー) 2022/07/04(月) 22:40:04.40 ID:oRiyDKJZ
恋「…いえ。あれぐらい、仲間として当然です」

恋(やはり、衣装の事ではありませんでしたね)

可可「それと、レンレン…///」モジモジ

恋「…?」

不意に、可可さんがこちらへ歩みを進めました。その頬を、赤く染めながら…

可可「レンレン…その…もう一度…キス、しませんか?」

恋「は…はぁっ!?」

可可さんが私にくっついた瞬間、そんな事を可可さんに言い渡されました。
グッ、と可可さんが私に身体を預けながら続けます。
 
17: (えびふりゃー) 2022/07/04(月) 22:50:03.03 ID:oRiyDKJZ
可可「可可、今日がハジメテだったんデス。ハジメテが、あんな事故でだなんて可可は嫌デス。だから…」

恋「ま、待ってください!今したって、初めてした事実は変わりませんよね!?」

可可「レンレンとだったら、上書きできマス。可可の思い出を…」

恋「そんな無茶苦茶な…そ、それに。口づけとは普通、愛し合った人同士が」

可可「…可可はレンレンの事、好きデスよ?」

恋「私だって!可可さんの事は好きですが、そういう好きじゃ…」

可可「レンレンは、可可とキスするの。イヤですか?」ウルウル

恋「そ、そんな聞き方しないでください。断れないじゃ、ないですか…」
 
19: (えびふりゃー) 2022/07/04(月) 22:50:58.39 ID:oRiyDKJZ
誰もいない、夕暮れの生徒会室で。

可可「…レンレン、目を閉じて///」

恋「うぅ…///」

可可「ふふ、レンレン可愛いデス…ちゅ…」

私達の唇が、再び重なりました。

恋(可可さん…柔らかくって、甘い香り…///)

可可「んぅ…レンレン…」スリスリ

1回目よりも長く、濃く。私達は繋がっていました。
 
21: (えびふりゃー) 2022/07/04(月) 23:00:03.70 ID:oRiyDKJZ
恋「ぷは…可可さん、どうでしたか?」

可可「…えへへ///とっても良かったデス」ギュ~ッ

恋「んっ。もう、可可さんてば…」ナデナデ

可可「…また、しマショウね」

恋「…え?」

可可「さ、レンレン!かのん達が待ってマス、タコ焼き屋へ急ぎマショウ!」

恋「はっ、はい!」

…可可さんは今、“また”って仰いましたか…?
 
22: (えびふりゃー) 2022/07/04(月) 23:03:34.88 ID:oRiyDKJZ
―――――
あくる日…

千砂都「じゃ、今日の練習はここまで!お疲れ様でした!」

かのん「ふぅ~、疲れた疲れた…」

可可「レンレン、あの…」チョイチョイ

恋「あっ…」

可可さんが私の服の裾をキュッと握りしめ、上目遣いでこちらにアピールしてきます。
あれから…可可さんは、私にキスをねだるようになっていました。

すみれ「…あれ、可可と恋は?」

千砂都「そういえば…あの二人、最近何かと一緒にいるよね」
 
23: (えびふりゃー) 2022/07/04(月) 23:06:09.83 ID:oRiyDKJZ
可可「えへへ…レンレン、今日も来てくれてありがとうございマス」モジモジ

恋「い、いえ…」

ある時は昼休みに。またある時は、こうして練習の後に。前は、皆さんと遊んでいるときにまで。こうしてこっそり抜け出して、人目の入らない物陰で…私達は何度も何度も、唇を重ねていました。

可可「じゃあ、レンレン。目を閉じてクダサーイ♪」

恋「はい…」

…こんな事、止めた方がいいとは分かっています。それでも、私は可可さんの頼みを断ることはできませんでした。

可可「んぅ…ちゅう…」

恋「んむっ…うぅ…///」
 
24: (えびふりゃー) 2022/07/04(月) 23:09:03.78 ID:oRiyDKJZ
可可「ぷは…レンレン、気持ち良かったデスか?」

恋「は、はいっ…まぁ…」

可可「んふふ、レンレーン?」ギュッ

恋「…」ナデナデ

キスの後に、こうして甘えてくる可可さんは本当に嬉しそうで。もし、断ってしまったらこの笑顔を曇らせてしまう事になると考えると…どうしても、断ることができなかったのです。
 
27: (えびふりゃー) 2022/07/04(月) 23:12:06.49 ID:oRiyDKJZ
可可「みんな、ただいまデース」

かのん「あ、二人ともお帰り。どこ行ってたの?」

恋「えぇっと…少々、お花を摘みに」

千砂都「そっか。じゃ、全員揃ったしミーティング始めるよ」

可可「ハァーイ」ストン

私が腰掛けると、その隣に可可さんも腰掛けてきて…

恋「…!?」

机の下で、可可さんが私の手を握りしめてきました。
 
28: (えびふりゃー) 2022/07/04(月) 23:15:28.73 ID:oRiyDKJZ
すみれ「ん、恋?どうかしたの?」

恋「いえ、なんでもありません…」

千砂都「ほぉら。ちゃんと聞かなきゃめっ、だよ?」

恋(く、可可さんのおかげで集中できません!)

ニギニギとしてくるその手を握り返したら…

可可「~♪」

可可さんは、とても満足そうな表情を浮かべるのでした。
その表情が、妙に愛おしくて…

恋(あれ?私は今、何を考えて…)
 
29: (えびふりゃー) 2022/07/04(月) 23:18:45.95 ID:oRiyDKJZ
また、ある日の事でした。

可可「はむっ…ちゅぅ…レンレン…?」

恋「んっ…///」

私は今日もされるがまま、可可さんにこの身を委ねていました。

可可「んふぅ…レンレン、今日もありがとデス♪」ギュッ

恋「いえ、お礼を言われるような事は何も…」
 
30: (えびふりゃー) 2022/07/04(月) 23:21:30.73 ID:oRiyDKJZ
可可「そんな事ないデス!可可のお願い、聞いてくれてるじゃないデスか」スリスリ

私の胸に顔をうずめながら、そう言ってくれる可可さん。
とっても可愛らしくて、思わずキスしてしまいたくなる程…

恋「…ちゅっ」

可可「ひょわ」

気づけば、私は可可さんのおでこに唇を落としていました。

恋「あ、あれっ!?今、私は何を…」

可可「…えへへ、レンレンからしてくれたのは初めてデスね///」テレテレ
 
31: (えびふりゃー) 2022/07/04(月) 23:24:03.72 ID:oRiyDKJZ
恋「あ、えぇっと!すみません、急に…」

可可「謝らなくていいデス?ね、レンレン。もう一回しマショ?」

恋「ひっ、く、可可さん!?」

可可「いいデスよね?ちゅ~?」

恋「んむぅ!?むぐむぐ…」

もう一度可可さんに唇を塞がれて、為す術無い私。
でも、それも悪くないなと思ってしまう私がいるんです。
こんなに心が揺れてしまうのは…一体どうしてなんでしょう?
 
38: (えびふりゃー) 2022/07/05(火) 22:21:15.43 ID:DVYlZYwf
そんな風に、可可さんに振り回される毎日が続いていました。
今日も可可さんに誘われて、生徒会室でキスをされて…そのまま終わる筈だったのですが。

可可「レンレ~ン?」スリスリ

恋「…」

可可「あ…レンレン?」

可可さんは、見てしまったのでしょう。

恋「はい、どうかしましたか?」

可可「…やっぱり、可可とキスするのはイヤですか?」

恋「い、いえ!そんな事は…」

可可「だったら…どうして、そんな顔してるデスか」ウルウル

こんな日常と、自身の心に混乱している、私の表情を…
 
39: (えびふりゃー) 2022/07/05(火) 22:25:03.21 ID:DVYlZYwf
恋「ええっと、これはその…」

可可「ゴメンナサイ。可可、自分の事ばっかりで…」

涙を堪えるような表情を浮かべる可可さん。あぁ、その顔が見たくなかったから、私は可可さんのお願いを聞き続けてきたのに…今まさに、私のせいで…

恋「…自己中なのは、私もですよ」

可可「ふぇ…レンレン?」

恋「…んっ///」

可可「ひゃ」

私は可可さんの頬に唇を落として、続けました。
 
40: (えびふりゃー) 2022/07/05(火) 22:40:00.42 ID:DVYlZYwf
恋「私は…最初は、可可さんの悲しむ顔が見たくなかったから仕方がなく付き合っていたんです。でも…」

可可「でも?」

恋「でも…変なんです。最近の私は、貴女とキスをする事を…心のどこかで望んでいるんです」

クレッシェンドみたいに高鳴っていく鼓動は、気のせいなんかじゃない。

恋「これって、友達じゃなくて…///その。可可さんの事が、特別に…///好きになってしまったんじゃないかって、思うんです///」
 
41: (えびふりゃー) 2022/07/05(火) 22:45:09.39 ID:DVYlZYwf
可可「…!!」

恋「うぅぅぅ…///あの!やっぱり、今のは忘れてもらって!」

可可「…可可もデス」

恋「えっ…」

可可「可可も…最初は、レンレンが可可のお願い聞いてくれるから、嬉しくって…それだけだったんデスけど。段々、レンレンとキスするのが楽しみになってきて。気づいたんデス。これが…好きって、事なのかなって」

恋「で、では…私達…同じ気持ち…」

可可「ハイッ…両想い、だったんデスね」

そのまま、ギュッと抱き留める力を強める可可さん…私も、抱き返さずにはいられませんでした。
 
42: (えびふりゃー) 2022/07/05(火) 22:50:05.70 ID:DVYlZYwf
恋「ねぇ、可可さん」

可可「なんデスか、レンレン?」

恋「順番が前後してしまいましたが…口づけとは普通、愛し合った人同士がする行為なんですよね?」

可可「ふふっ…そうデスね」

恋「可可さん。私と今一度…キス、していただけませんか?」

可可「ハイッ、勿論デス…んっ…」

恋「ちゅ…んむぅ…」
 
43: (えびふりゃー) 2022/07/05(火) 22:58:12.78 ID:DVYlZYwf
可可「ぷは…レンレン、可可達好き同士デスよね?」

恋「はいっ。そうです…ね///」

可可「レンレンさえ良ければ、可可の…可可の、カノジョになってくれませんか?」

恋「かのっ…!?そそそ、それってお付き合いって事で…///」

可可「ダメ…デスか?」ウルウル

恋「もう…私が可可さんのお願いを断れない事、分かって聞いてるのですか?」

可可「ぁ、レンレンがイヤだったら…」

恋「…嫌なんかじゃありません。むしろ、喜んで」ニコッ

可可「…!えへへ、レンレン?可可嬉しいデス?」ギュッ
 
44: (えびふりゃー) 2022/07/05(火) 23:00:01.53 ID:DVYlZYwf
私達は、しばしの間そのまま抱き合っていました。

恋「可可さん…これから、貴女の事をもっと知っていきたいです。そして、もっともっと貴女を好きになりたい…」

可可「可可もデス!それじゃあ、今度早速デートに行きましょう!」

恋「いいですね、ふふっ」

二人きりの、夕暮れの生徒会室で。また、私達の唇が重なりました。
明日からは、きっともっと…貴女と一緒の時間が増えていく。
それが、たまらなく嬉しく感じるのです。
 
45: (えびふりゃー) 2022/07/05(火) 23:00:51.36 ID:DVYlZYwf
おしまい
ありがとうございました。
終始ミスッてましたが半角ハテナはハートです…
 
46: (えびふりゃー) 2022/07/05(火) 23:02:04.88 ID:DVYlZYwf

引用元: https://nozomi.2ch.sc/test/read.cgi/lovelive/1656937624/

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