絵里「卒業式の私の答辞がまるまるカットされている件」【SS】

えりち SS


1: 2015/03/03(火) 23:04:03.90 ID:RhGcWNVy.net
絵里「おかしくない?」

希「何もおかしいことあらへんよ」

にこ「そうね、全カットは至って妥当な結論よ」

絵里「いやいや私けっこう頑張って考えたんだけど」

絵里「あれよ?いつから考えてたかって穂乃果が生徒会長になった時から考えてたのよ?」

絵里「あ、これ卒業式は『穂乃果の送辞に私の答辞』来るなって思って」

絵里「私準備良くない?」

にこ「先読みしすぎて引くにこ」

5: 2015/03/03(火) 23:06:18.08 ID:RhGcWNVy.net
希「長いこと考えた割にえりちの答辞、テンプレすぎんねん」

にこ「そうそう、そうなのよ、どうせそういう本でも買ったんだろうなーっていうか」

にこ「あれ?これ去年も聞いたやつ?って思ったわ」

絵里「え、なにこれ卒業式終わって希の家に集まったと思ったら私にダメ出しする流れ?」

希「えりちの答辞なんも面白くないねん」

にこ「ヤマもオチもなくぬるっと終わったものね」

絵里「どの世界の答辞にヤマとオチが必要なのよ」

6: 2015/03/03(火) 23:07:45.15 ID:RhGcWNVy.net
にこ「仮にもアイドルなんだから最後に卒業生くらい笑顔にできなくてどうするのよ」

絵里「無茶言わないでよ真面目でお固い絢瀬さんで通ってるのに」ポンッ

希「今のポンって音なんやねんwww」

絵里「あれよ、卒業証書いれるヤツ」ポンッ

にこ「急にやるのやめなさいよwww」

絵里「これ楽しいわね」ポンッ

希「今のえりちめっちゃオモロイ」

絵里「え、ほんと?」ポンッ

9: 2015/03/03(火) 23:09:44.06 ID:RhGcWNVy.net
にこ「答辞の時それやればよかったのよ」

絵里「真面目な話してる時にポンッ!って?」

にこ「シュールな絵面ね」

希「そんなんされたらウチ爆笑してたで」

絵里「いや式中に爆笑させたらまずいでしょうよ」

絵里「それにこの筒もらったの式が終わった後のホームルームだからね」

にこ「ほらそうやって細かいコト気にするー」

希「だからえりちはいつまでもえりちのままやねん」

12: 2015/03/03(火) 23:12:03.45 ID:RhGcWNVy.net
絵里「えりちの次は何になるの?」

希「えりちの次はえりツィンになる」

にこ「ドイツ風で強そうね」

絵里「えりちのままでいいわ」

にこ「ちなみにえりツィンの次は?」

希「ベンツィン」

絵里「原型留めてない」

13: 2015/03/03(火) 23:13:39.43 ID:RhGcWNVy.net
希「ついでに言うとその次はポチョムキンや」

絵里「もう私という存在が宙ぶらりんね」

にこ「一応ドイツ風からロシア風になったからいいでしょ」

絵里「いやもうそれはいいわ、というか何の話だっけ」

にこ「あれよ、絵里の話がつまらないって話」

絵里「私が普段から話つまらないみたいに言わないでよ」

希「あながち間違いじゃあらへん」

絵里「そこは否定してよ」ポンッ

にこ「やめてwww」

希「思い出したようにそれやるのダメやwww」

15: 2015/03/03(火) 23:15:07.33 ID:RhGcWNVy.net
絵里「で、結局私はどうすればよかったわけ?」

希「う~ん、えりち、いやポチョムキンにはインパクトが足りんかったんや」

絵里「いや絢瀬ポチョムキンという名前にはだいぶインパクトあるわ」

にこ「えりツィン、ベンツィン飛ばして3階級特進したわね」

希「ポチョムキン、そういう話ちゃうねん」

希「ポチョムキンの前に話した人、つまり送辞を思い出すんや」

絵里「ポチョムキンの前……まずポチョムキンって誰?私でいいの?」

にこ「あんたよ」

17: 2015/03/03(火) 23:16:30.73 ID:RhGcWNVy.net
絵里「ああ、そうか。っていうかポチョムキンって誰だかわからないからやめて」

希「じゃあエリョムキン」

絵里「誰よそれwwwww」

にこ「wwwwwwww」

希「エリョムキンの前に話をしたのは……ぷっ」

絵里「自分で言って笑っちゃってるじゃないww」

希「卒業生代表!絢瀬エリョムキン!」

絵里「はい!」

にこ「wwwwwwww」

18: 2015/03/03(火) 23:18:10.43 ID:RhGcWNVy.net
希「あかん、にこっちがツボってる」

絵里「もうその名前は言いにくいし分かりづらいからやめましょう」

希「そうやな」

にこ「ひー、ひー……はぁ、はぁ」

希「……エリョムキン」ボソッ

にこ「wwwwwwww」

絵里「wwwwwwww」

希「wwwwwwww」

19: 2015/03/03(火) 23:19:10.97 ID:RhGcWNVy.net
にこ「は~、笑った」

希「そろそろ話を戻そうや」

絵里「えーっと、私の答辞の前は何だったかってことよね」

希「そうそう、えりちの前は穂乃果ちゃんの送辞や」

にこ「あれね」

絵里「まさか歌で来るとはね」

希「いや~あいばんってホンマええ曲やんな、あんな泣くなんて思わんかった」

21: 2015/03/03(火) 23:20:20.31 ID:RhGcWNVy.net
希「あれに比べたらえりちのヤマもオチもないテンプレ答辞なんて見どころ無さ過ぎて尺の無駄やろ」

絵里「確かに」

にこ「せめて爆笑の一つくらい取らなきゃ、やっぱり我らがμ’sのリーダーには敵わないわ」

絵里「なんでさっきから笑わせる方向で対抗しようとするのよ、感動には感動で返しましょうよ」

にこ「アイドルだし、笑顔にしてなんぼでしょ」

23: 2015/03/03(火) 23:22:53.96 ID:RhGcWNVy.net
希「だいたいえりちが書いた文で感動させるなんて無理な話や」

絵里「いやいやバカ言わないでよ、私文章書くの得意なのよ?」

絵里「泣ける文章を書くと巷で噂の絢瀬絵里よ?」

にこ「どの界隈でそんなアホなこと言ってたの?」

絵里「なんせオープンキャンパスの時、スピーチでこの学校の良いところをアピールしようとしたからね、私」

希「あったなぁ、そんな時期……」

24: 2015/03/03(火) 23:24:50.45 ID:RhGcWNVy.net
希「でも亜里沙ちゃんに友達を家によんでもらって、原稿読んでみたら途中で誰か寝ちゃったんやろ?」

絵里「な!なぜそれを!?」

希「カードが言ってた」

にこ「壁に耳あり、障子にカードね」

絵里「私にプライバシーは無いのか」

25: 2015/03/03(火) 23:27:11.38 ID:RhGcWNVy.net
希「実を言うと普通に亜里沙ちゃんに聞いたんやけどね」

にこ「ま、変に感動を狙って寝られるよりもカットされた方がよかったでしょ」

絵里「……それなりに良い文が書けたと思ってたんだけど」

希「いや、穂乃果ちゃんに比べてえりちの答辞は全く記憶に残ってへん」

にこ「所詮、それなりの文章ってことよ」

絵里「……」ポンッ

26: 2015/03/03(火) 23:28:22.69 ID:RhGcWNVy.net
絵里「じゃあ私の出番はどうすればカットされずにすんだわけ?」

希「そうやな、えりちも穂乃果ちゃんの『言葉で伝えるのは苦手だけど、歌はいいです。リリンの生み出した文化の極みです。だから歌を贈ります』に対抗してダンスを贈りますって言えば良かったんや」

にこ「それだ、それしかない」

絵里「そして壇上で突然踊りだすわけ?」

希「当たり前やん、踊らなきゃ話と違うやないか」

絵里「突然踊りだすなんてただの頭おかしい人じゃない」

29: 2015/03/03(火) 23:30:56.53 ID:RhGcWNVy.net
にこ「甘いわ、絵里」

絵里「どういうこと……?」

にこ「絵里が壇上に登った時、それはすでに穂乃果が送辞で突然歌い出すという一般的な卒業式から外れた行為を行った後よ」

にこ「つまり、我々はもうあの時、ある程度のイレギュラーには耐性ができていて多少のことでは驚かなかった」

にこ「むしろ!絵里なら何か普通じゃない凄いことをやってくれるんじゃないかと私は期待すらしていた!」

希「ところがどっこい!えりちは期待はずれの至ってふっつーのことをしただけ!」

希「されるべくして出番をカットされたわけや」

31: 2015/03/03(火) 23:32:33.01 ID:RhGcWNVy.net
絵里「そ、そうだったのね……!」

にこ「というか!絵里が何もしなかったせいで卒業生より穂乃果の方が目立ってたわ!」

絵里「え、私が悪いの?」

希「じゃあえりちは穂乃果ちゃんが悪いと言いたいんか」

絵里「いや、そういうわけじゃないけど……」

希「ならえりちがアドリブきかせないのが悪い」

絵里「なるほど」

32: 2015/03/03(火) 23:34:35.57 ID:RhGcWNVy.net
絵里「じゃああの時何か踊るとしたら何がよかった?」

絵里「やっぱりスタダとか?」

希「スタダは一人で踊っても見栄え悪いやろ」

絵里「何言ってるのよ、あなた達にも一緒に踊ってもらうに決まってるじゃない」

にこ「ちょっと、にこ達を巻き込まないでよ」

絵里「いやあなた達が私に踊れって言ったんでしょ、責任取ってシャル・ウィ・ダンス?」

希「なんかそれ語呂ええやん」

34: 2015/03/03(火) 23:36:10.10 ID:RhGcWNVy.net
絵里「責任取ってシャル・ウィ・ダンス?」

にこ「2回言わなくていいわよ」

希「えりち、あれや、バレエなら一人で踊れるはずや」

絵里「え~、ここで私のバレエ見せちゃうー?」

にこ「ここで見せないでいつ見せるのよ」

絵里「そうは言っても、シューズ無いから無理よ」

希「確かに。それは盲点やった。白鳥パンツでえりちが踊れば大爆笑の嵐やったのに」

35: 2015/03/03(火) 23:41:45.71 ID:RhGcWNVy.net
絵里「笑いをとることは諦めてなかったのね」

希「座長が笑いを求めなくてどないすんねん」

絵里「座長ってなんの座長よ」

にこ「そりゃお笑い集団μ’sのでしょ」

絵里「座長になった覚えはないわ」

36: 2015/03/03(火) 23:42:47.45 ID:RhGcWNVy.net
にこ「そりゃお笑い集団μ’sのでしょ」

絵里「座長になった覚えはないわ」

希「μ’sがお笑い集団であることは否定しないんやね」

絵里「そこはあながち間違いじゃないもの」

にこ「確かに」

37: 2015/03/03(火) 23:44:24.78 ID:RhGcWNVy.net
希「じゃあえりち以外に誰が座長になるか、と考えると他におらんからえりちが座長や」

絵里「……海未もしっかりしてるようで肝心な時に役に立たないものね」

にこ「来年から大丈夫かしら」

希「ことりちゃんと花陽ちゃんにはツッコミの荷は重そうやなぁ」

絵里「真姫は我関せずが基本スタイルだしね」

39: 2015/03/03(火) 23:46:02.01 ID:RhGcWNVy.net
絵里「でも座長にはならないわよ」

希「じゃあえりち以外に誰が座長になるか、と考えると他におらんからえりちが座長や」

絵里「……海未もしっかりしてるようで肝心な時に役に立たないものね」

にこ「来年から大丈夫かしら」

希「ことりちゃんと花陽ちゃんにはツッコミの荷は重そうやなぁ」

絵里「真姫は我関せずが基本スタイルだしね」

74: 2015/03/04(水) 01:58:00.68 ID:3zz+/oIE.net
今更だけど気になるから誰か>>40のやつのタイトル教えてくだしあ

41: 2015/03/03(火) 23:46:54.39 ID:RhGcWNVy.net
希「真姫ちゃんも無理やり巻き込めばおもろいリアクションしてくれるんやけどなぁ」

にこ「真姫ちゃんだけに?」

絵里「座長として今の発言は認められないわ」

希「穂乃果ちゃんと凛ちゃんに真姫ちゃんの扱い方教えといておかなきゃ」

にこ「あのへんは本能的にわかってるでしょ、そういうの」

42: 2015/03/03(火) 23:48:06.46 ID:RhGcWNVy.net
絵里「あ、そうだ」

にこ「なによ」

絵里「私あれ踊ればいいんじゃない?」

希「あれってなんや」

絵里「コサックダンス」

43: 2015/03/03(火) 23:48:57.48 ID:RhGcWNVy.net
にこ「あー、ここでロシアぶっこんでくるんだ」

希「えりちは隙あらばロシアぶっこんでくるから」

絵里「私からロシア取り上げたら何も残らないもの」

にこ「もうちょいあなたのアイデンティティあるから安心しなさい」

希「壇上で突然コサックダンスをしだす元生徒会長の図……」

希「シュールやなぁ」

44: 2015/03/03(火) 23:50:09.61 ID:RhGcWNVy.net
絵里「これで次に卒業式をやる時は穂乃果より目立てるわ」ポンッ

にこ「うん、まあ次はないでしょうけどね」

希「そうやなぁ。そういえば学校から紅白饅頭もらってたやん。ウチ、お茶いれてくる」

絵里「いってら」ポンッ

にこ「ばってら」ポンッ

45: 2015/03/03(火) 23:52:03.08 ID:RhGcWNVy.net
希「お茶はいったでー」

絵里「さんくっすん」

にこ「さんくっすん」


希「それじゃ一息ついたところで卒アル見ようやん」

絵里「あー、私まだあんまり見てないのよね」

にこ「アイドルが自分の写真をチェックしなくてどうするのよ」

46: 2015/03/03(火) 23:53:19.51 ID:RhGcWNVy.net
希「ほー、じゃあにこっちの個人写真探そ」パラパラ

絵里「あった、これよ」

希「うわ、にこっちの無駄にボリューミーなツインテールをなんとか枠内に収めようとして一人だけ引き気味になっとるな」

にこ「無駄にボリューミーなポニテとおさげのあんたらに言われたかないわよ」

希「ていうか、めっちゃ笑顔やん」

にこ「当然よ、アイドルなんだから」

47: 2015/03/03(火) 23:55:04.88 ID:RhGcWNVy.net
絵里「笑顔が張り付いてるレベルね」

にこ「なんでそういう言い方するの?」

にこ「不快だからやめなさいよ」

にこ「だいたいそういう二人はどうなわけ?この宇宙ナンバーワンアイドルにこにーがチェックしてあげるから見せなさいよ」パラパラ




にこ「……」




にこ「ちょー真顔」

48: 2015/03/03(火) 23:56:31.80 ID:RhGcWNVy.net
希「おお、見事なまでに真顔やな」

にこ「なんで真顔なの!?笑いなさいよ!」

希「いや~、たしかその写真撮った日の朝、テレビでやってた占いで最下位やってん」

希「めっちゃテンション下がってん」

にこ「知らんがな!」

50: 2015/03/03(火) 23:59:39.78 ID:RhGcWNVy.net
にこ「一生ものよ!?テレビとかでその写真が使われるかもしれないのよ!?」

希「いや一般人の卒業写真がテレビに使われるのって何か悪いことした時やろ」

希「ウチ、そんなんしないし」

にこ「まあ……希はまだただの真顔だからいいか」

にこ「でも絵里は何!?表情の中に軽く絶望が見えるんだけど!」

にこ「誰か死んだ!?」

51: 2015/03/04(水) 00:01:00.94 ID:3zz+/oIE.net
絵里「あー、確かその日の朝、白髪生えてるの見つけちゃったのよ」

絵里「うわー、私ストレスたまってるんだー、ショックだわーって思ってね」

絵里「めっちゃテンション下がってん」

にこ「知らんがな!」

にこ「全部白髪みたいな色してるじゃない!」

54: 2015/03/04(水) 00:05:56.91 ID:3zz+/oIE.net
絵里「ちゃんとよく見れば私にはわかるのよ」

にこ「いや、それも知らないけどさ」

にこ「ついこの間まで笑顔で踊り狂ってたあなた達はどこに行ったの?」

希「踊り狂うって表現なんやねん、ウチらがヤバイ人たちみたいやん」

絵里「でもこの写真撮ったのって一学期の私達三人がμ’sに加入する前だから、この頃の私達は踊り狂ってはいなかったわ」

希「踊り狂うってだからなんやねん」

55: 2015/03/04(水) 00:08:15.03 ID:3zz+/oIE.net
にこ「でも華のJKとは思えないこんな表情でよく写真屋のおっちゃんもOKしたわね」

絵里「そういえば踊り狂ってた頃の写真は無いのかしら」

希「その表現ブームなん?」

にこ「あーライブ中の写真は見た感じなかったわ」

にこ「まあ9人もいるし、なるべく私達だけがフィーチャーされてるのもなかったんでしょ」

56: 2015/03/04(水) 00:13:12.38 ID:3zz+/oIE.net
絵里「んー、まあ載っててもちょっと恥ずかしいし」

にこ「あんだけ笑顔で踊り狂っといて今更何言ってんのよ」

絵里「本番中はほら、アドレナリン出てるから」

絵里「でもいざその時の写真とか映像とか見てみると少し恥ずかしいっていうか」

にこ「じゃあ今思い返してみたらアイドルやってたなんて恥ずかしいと思ってるわけ?」

57: 2015/03/04(水) 00:13:55.09 ID:3zz+/oIE.net
絵里「そんな風に思ってたらラブライブまで出て今こうして3人で一緒にいないわよ」



にこ「えへへー」
絵里「えへへー」


希「wwwwww」

58: 2015/03/04(水) 00:16:18.23 ID:3zz+/oIE.net
希「お、アイドル研究部の写真や」

にこ「こっちはいい笑顔じゃない、皆でにっこにっこにーした甲斐があったわね」

にこ「絵里は微妙に腕が低いけど」

絵里「私、真面目でお固い絢瀬さんで通ってきたから恥ずかしかったのよ」

にこ「そのキャラ通してきた結果がさっきの個人写真でしょ?」

59: 2015/03/04(水) 00:21:12.81 ID:3zz+/oIE.net
絵里「いやあれは白髪のせいよ」

にこ「だいたい似たようなものよ」

絵里「そうかしら」

にこ「そうよ」

希「まあ笑えてるんやからにっこにっこにーのおかげなんやろ」

60: 2015/03/04(水) 00:21:57.07 ID:3zz+/oIE.net
にこ「そうよそうよ、”に”で口角が上がるから自然と笑顔になれるのよ」

絵里「にっこにっこにー、あー確かに」

にこ「でっしょー?やっぱアイドルたるもの写真に写る時は常に笑顔よ」

希「あれ?別の写真ににこっちおるやん」

絵里「ホントだ、ちっちゃいけどこれにこね」

61: 2015/03/04(水) 00:23:12.71 ID:3zz+/oIE.net
絵里「たまたま写り込んだのね」

希「めっちゃブスッとしとるやないか」

にこ「い、いわゆるオフショットよ。レアじゃない」

希「ふ~ん」

にこ「何よその目……」

62: 2015/03/04(水) 00:24:06.53 ID:3zz+/oIE.net
絵里「そうこう言ってるうちに最後のページね」

希(この白紙のページ、小学生の時は意味がわからんかったなぁ……)

にこ「ほら、宇宙ナンバーワンアイドルにこにーがサインしてあげるから貸しなさいよ」

絵里「はいはい、希と私のはもうお互い書いちゃったからにこの貸して」

にこ「ほい」

63: 2015/03/04(水) 00:25:32.74 ID:3zz+/oIE.net
希「うーん、なんて書こっかな~」

希「どうせにこっちはあれ書くんやろな~」

にこ「どうせって何よ」

にこ「あんたらもどうせあれ書くんでしょ」

絵里「よし、書き終わったわ」

にこ「こっちも書き終わったから、はい返すわ」

64: 2015/03/04(水) 00:26:19.05 ID:3zz+/oIE.net
希「えー、どれどれ……」


『にっこにっこにー
  宇宙No.1アイドルにこにー』


希「やっぱにこっちはブレへんなぁ」

絵里「ほんとにね」

65: 2015/03/04(水) 00:28:08.30 ID:3zz+/oIE.net
にこ「いいじゃない、あんたらだってどうせハラショーとスピリチュアルとかでしょー?」

にこ「どれどれ……」


 『おうどんさん
    のぞみ♪』

 『ボ ル シ チ
  絢瀬エリョムキン』


にこ「wwwwwwwww」

絵里「wwwwwwwww」

66: 2015/03/04(水) 00:28:48.55 ID:3zz+/oIE.net
希「あかんツボってる」

絵里「勝ったわ」

にこ「なんの勝負よwwww」

希「なんでボルシチなん?」

絵里「深い意味は無いけど昨日食べたから」

にこ「くっだらなwwwww」

68: 2015/03/04(水) 00:31:24.23 ID:3zz+/oIE.net
絵里「希こそうどんって何よ」

希「深い意味は無いけどまだ冷蔵庫の中はいってたな~思って」

にこ「二人ともどうでもいいこと書くんじゃないわよwwww」

希「だって今更やん?伝えることは多分もう伝えたし?」

絵里「別に卒業したからって今生の別れってわけでもないし、ね」

にこ「ふー、ふー……はぁ、はぁ……」

にこ「まあ今さらお互い言い残すこともないわね」

69: 2015/03/04(水) 00:34:45.89 ID:3zz+/oIE.net
書き溜め尽きた
3月だから卒業式シーズンじゃんってことで本当は昨日とか一昨日書きたかったけど間に合わなかった
多分また明日続き書きます

86: 2015/03/04(水) 23:57:05.06 ID:3zz+/oIE.net
―9月―

「矢澤さん、ちょっと来て。」



帰りのホームルームが終わり、たいして中身の入ってないカバンを持って部室に向かおうとしていた私を担任が呼び止めた。



げっ、にこ何かやらかした?



でもでも1学期の期末テストは赤点なかったし、夏休みの課題だって出来はともかく全部出したし……



心当たりを探しつつ、トテトテと担任の元にかけよる。



うーん、いろいろと考えても叱られるようなことは見つからない。



それにどうやら雰因気的にもそうじゃないみたい。

87: 2015/03/04(水) 23:59:14.93 ID:3zz+/oIE.net
「なんですか?」



「卒業アルバムに載せる、部活の写真って1学期に撮ったでしょう?」



ああ……。



そういえばそんなのも撮ったわね。



ほんの数ヶ月前のことだけど、その間にいろいろなことがありすぎて、とっくに忘れてた。



たしか桜も散って間もない頃、だったかしら。



たった一人のアイドル研究部。



他の部は集合写真なのに、うちだけソロショットか。



寂しいな、なんて。

88: 2015/03/05(木) 00:01:07.32 ID:z+k61gtE.net
ろくに活動してない、結果もない。



来る日も来る日も部室で一人燻ってただけ。



それでも毎日毎日練習してる他の部と肩を並べてアルバムに載せてもらえるだけ贅沢言ってられないか、って無理やり納得して。



中庭で精一杯の「にっこにっこにー」をかましてやったっけ。



写真屋さんはいい笑顔、って言ってくれたけど。



でもやっぱりどこか……。



本当には笑えてないような気がして、不満が残ったあの写真。

89: 2015/03/05(木) 00:02:17.68 ID:z+k61gtE.net
「それがどうしたんですか?」



「あの時から部員が増えたみたいね。」



「はい、今は9人です。」



まあアイドル研究部に部員が増えたというより、私があの娘達に取り込まれたと言った方が正しい気がするけど。



そんな小さいことを気にしていたらアイドル失格にこ☆

90: 2015/03/05(木) 00:04:06.91 ID:z+k61gtE.net
「3年生は何人だったかしら。」



「私を入れて3人です。」



「あーそうそう、矢澤さんとあの二人ね。まさかあの生徒会長と副会長がアイドルなんてねぇ」



去年のにこだって「あなたは来年、絵里と希と一緒に歌って踊ります」なーんて言われても信じられないでしょうね。



でもそれが事実なんだもの。



事実は小説よりも奇なりってね。



これ最初に言った人、すごいわね。



にこが褒めてあげる。

91: 2015/03/05(木) 00:07:03.09 ID:z+k61gtE.net
「あの二人、結構向いてますよ」



「へ~、意外ね。あ、そうそう、それでせっかくだからアルバムに載せる写真は1人だけのじゃ寂しいし、3人で撮り直せないかってアルバム担当の先生が業者さんに頼んでくれたみたいなの。」



「ほ、本当ですか?」



「ええ、先方も了承してくれたわ」



とっくに諦めてた一人っきりの集合写真。



それが今になってスリーショットになるなんてね。



ま、諦めてたというよりにこ自身忘れてたケド。

93: 2015/03/05(木) 00:08:35.70 ID:z+k61gtE.net
「ありがとうございます!」



「私じゃなくて担当の先生と無理を聞いてくれた写真屋さんに言ってあげてね」



「はい!」



卒アル担当の先生って誰だっけ?



まあ絵里か希なら知ってるでしょ。

94: 2015/03/05(木) 00:09:39.93 ID:z+k61gtE.net
「それでちょっと急だけど、来週の放課後で大丈夫?」



「いつでも大丈夫です」



「そう、じゃあ良かった。 あ!あなた達の部ってユニフォームとかあるのかしら?」



うーん……ユニフォーム、とはちょっと違うけれど



「ステージ衣装ならあります。」



優秀な後輩のお陰でとっても可愛いのがいっぱいね。

95: 2015/03/05(木) 00:11:28.83 ID:z+k61gtE.net
「じゃあそれ、用意しておいてね。あんまりきらびやかなのはダメよ?」



「……はーい。」



アイドルの衣装がキラキラしてなくてどうすんのよ。



思わず言いたくなったけど、この言葉はにこの胸にしまっておこう。



当日黙って着ちゃえば何も言えないでしょ☆



「派手すぎたり、肌色が多いと判断したら制服に着替えてもらいますからね」



「…………はーい。」



先読みしすぎて引くにこ。

96: 2015/03/05(木) 00:12:57.22 ID:z+k61gtE.net
「あと頭髪も校則を守って、学生らしい姿を心がけて。」



「わかってまーす。」



担任は「本当に?」なんて目で聞いてきてる。



返事はとっておきの営業スマイル。



「……ならいいの。」



にこのスマイルには敵わなかったようね。



やっぱり世界を救うのは笑顔よ。

97: 2015/03/05(木) 00:14:29.43 ID:z+k61gtE.net
「撮る場所は今度希望を聞くから3人で話し合ってきて。先生から伝えることは以上よ。この話、絢瀬さんと東條さんにも言っておいてね。」



「はーい。それじゃあ先生さようならー」



言いつつ、たいして中身の入ってないカバンを持って廊下へ向かう。



「はい、さようなら。部活頑張ってね」


「はーい。」



返事にはもう一度とっておきのスマイルを添えて。



今度は営業用じゃないわよ?



応援してくれるファンなんだから、当然じゃない。

98: 2015/03/05(木) 00:16:23.55 ID:z+k61gtE.net
さあさあ早く部室に行かなきゃ。



場所はどうしようかしら?



衣装はどうしようかしら?



皆で話し合わなきゃね。



じゃあ、ポーズはどうしようかしら?



ふふ、そっちは決まってるでしょ。



後輩たちには直々に教えてあげたけど、あの二人にはまだだったわね。



さあ、これから特訓よ!



にっこにっこにー♪

99: 2015/03/05(木) 00:17:53.94 ID:z+k61gtE.net
ヤマもオチもないそんなこともあったんやろなっていう話
終わりやん

102: 2015/03/05(木) 02:48:59.72 ID:z+k61gtE.net
本編続きを少し書く

103: 2015/03/05(木) 02:50:00.36 ID:z+k61gtE.net
希「閑話休題、にこっちは進路どうなっとんの?」

にこ「あーそういや私達そういうの徹底的に避けてきたわね」

絵里「2期で気づいたらセンター試験が終わっててびっくりしたわよ」

希「だからせっかくやしそういう話もしとこうやん」

希「で、にこっちは大学行くの?」

にこ「私は専門学校よ」

希「ああー」

104: 2015/03/05(木) 02:51:27.65 ID:z+k61gtE.net
にこ「『ああー』って何よ、そういうあんたらは大学行くわけ?」

絵里「そうね、私と希は大学進学」

にこ「いつの間に受験勉強とかしてたの」

希「いやウチらは推薦で去年のうちに受かってたんや」

にこ「え!?推薦!?」

絵里「そんなに驚く?」

105: 2015/03/05(木) 02:52:42.02 ID:z+k61gtE.net
にこ「いや、絵里が成績良いのは知ってるけど、希はたいしたことないでしょ?」

希「ふふ、何のために生徒会に入ったと思ってるんや」

にこ「……意外と打算的ね」

希「人は100%純粋な善意だけじゃ動かへんねん」

希「ま、内申点のためだけってわけでもあらへんけど」

希「ねー?」

絵里「ねー」

106: 2015/03/05(木) 02:53:38.86 ID:z+k61gtE.net
にこ「なにそれ?」

希「髪染めるの校則で禁止やからな、金髪に染めたかった若きえりちは生徒会に入り、校則で金髪を認めさせると決心したんや」

絵里「ちょっと、変なこと言わないでよ、地毛だからねこれ」

希「いやいや実は根元の方を見ると黒いねん」

絵里「適当な事言うなっつの」

107: 2015/03/05(木) 02:54:44.41 ID:z+k61gtE.net
にこ「じゃあじゃあ、にこが確認してあげるからほら、じっとしてなさいよ」

絵里「うん」

にこ「どれどれ」

にこ「……」

にこ「あ、白髪」

絵里「ウソ……でしょ……?」

絵里「そ、そんな……」ズーン

にこ「wwwww」

108: 2015/03/05(木) 02:55:32.13 ID:z+k61gtE.net
希「めっちゃ落ち込んどるwwww」

にこ「ウソよ、ウソwww」

にこ「だいたい白髪かどうかなんて私にはわかんないわよ」

絵里「本当!?なんかこう光が反射する感じとか違わない?」

にこ「違わないわよ、全部同じよ」

希「つまり全部白髪ってことやな」

絵里「……」ズーン

109: 2015/03/05(木) 02:57:00.96 ID:z+k61gtE.net
にこ「白髪も金髪も変わんないでしょwww」

絵里「……ちょっと鏡みせて」ズーン

希「ほい」

絵里「何よ、違うじゃない」

希「立ち直り早いな」

絵里「私にはわかるのよ」

にこ「いやわかるとかわからないとか知らないけどさ」

110: 2015/03/05(木) 02:58:19.81 ID:z+k61gtE.net
希「でもにこっち、根本は黒いのマジやったろ?」

絵里「だからやめなさいよ、地毛だから」

絵里「これ地毛だから」

絵里「ほら、眉だって金でしょ」

希「そんなん言うてもだいたいの絵でウチらの眉なんかほっそいから色とかわからんねん」

111: 2015/03/05(木) 02:59:10.67 ID:z+k61gtE.net
にこ「アニメ絵だからしょうがないわ」

絵里「わかるわよ!私にはわかるのよ!」

希「いやわかるとかわからないとか知らんねん」

絵里「私あれだからね?わかることに定評があるからね?」

希「いま何を言ってるかがまずわからんねん」

112: 2015/03/05(木) 03:00:12.53 ID:z+k61gtE.net
にこ「まあまあ、いいじゃないのよ、校則破って髪くらい染めたって」

絵里「いやだから私、染めてないし」

にこ「あんたら含めて私以外全員黒じゃないもん」

にこ「最初会った時、うっわ髪染めてるわ、こいつワルだ、ヤバイわって思ったからね」

にこ「それ私8回やったからね」

113: 2015/03/05(木) 03:05:35.42 ID:z+k61gtE.net
希「いやいやμ’sって皆地毛やで?」

希「えりち以外」

絵里「そこで私除外しなくてよくない?」

絵里「いいでしょ?」

絵里「なんかもうそれ面倒くさいでしょ?」

114: 2015/03/05(木) 03:06:35.62 ID:z+k61gtE.net
にこ「いやいや染めてないの私だけでしょ」

絵里「二人とも私の話聞いてる?」

絵里「なんかもう私が面倒くさい人になるわよ?」

絵里「いいの?それでいいの?」

希「すでになっとんねん」

115: 2015/03/05(木) 03:08:48.04 ID:z+k61gtE.net
希「えりちはしばらくほっとくとして」

絵里「えっ」

希「にこっちなに言うてんの?ウチと海未ちゃんなんかにこっちと同じ黒髪やん」

にこ「あんたら紫と青とかよくわからない色じゃない」

希「それは遠目に見たらなんかそう見えるだけやねん」

116: 2015/03/05(木) 03:09:32.39 ID:z+k61gtE.net
希「海未ちゃんなんかチャームポイントあれやで?『小さい頃からずっと長い黒髪』やで?」

希「そんな海未ちゃんに向かって青髪とか言ったら海未ちゃん傷つくからやめようやん」

希「ちゃんと近くで見ると真っ黒やねん」

希「真っ黒すぎてなんかもう引くレベルやで?」

にこ「なんかもう引くレベルで黒いの!?」

117: 2015/03/05(木) 03:10:53.73 ID:z+k61gtE.net
希「自分でも引くレベルや」

にこ「ちょ、ちょっと近くで見せなさいよ」

希「ほい」

にこ「……」

にこ「……ドン引きにこ」

119: 2015/03/05(木) 03:11:44.80 ID:z+k61gtE.net
希「そうやろ?」ドヤァ

絵里「なんでドヤ顔なの?」

希「にこっちはなんか誤解してるみたいやけど、ウチらの髪色ってちゃんと現実的な色やからな」

希「ちょっと赤っぽいとか茶色っぽいだけやから」

絵里「アニメ的誇張表現ってやつね」

121: 2015/03/05(木) 03:14:07.19 ID:z+k61gtE.net
にこ「じゃあことりは?赤とか茶っぽいとかじゃあれ説明つかなくない?」

希「え、あ、うん、あれは……」

希「うん、あれやろな」

絵里「理事長の娘だし、あれでしょ、許されるんでしょ、そういうの」

にこ「権力と結びついてるとか悪い噂しかよばないからやめなさいよ!」

122: 2015/03/05(木) 03:17:21.65 ID:z+k61gtE.net
希「でもまあ、ウチらちゃんと進路決まっててよかったなぁ」

絵里「第2回ラブライブって開催時期が完全に受験生のこと〇しにきてるものね」

にこ「まあだけど大学受験に失敗したって、偏差値や年収なんかじゃ別に人生の勝ち負けは決まらないわよ」

希「じゃあにこっちはそのへん何で決まると思うん?」

にこ「うーん、そうね、何かの数字で決まるとしたら……」

123: 2015/03/05(木) 03:18:37.06 ID:z+k61gtE.net
にこ「……笑った数かしら」

希「おお」

絵里「名言来たわね」

にこ「やめなさいよ」

希「いいやん、今の。ウチの座右の銘にしていい?」

124: 2015/03/05(木) 03:19:32.95 ID:z+k61gtE.net
にこ「……だめ」

希「えー、減るもんじゃないし」

にこ「いやなんだか私の運気とか吸い取られそう」

にこ「……」

にこ「あともっと格好良く言いたかった」

希「そこ気にするんや」

136: 2015/03/05(木) 22:57:24.40 ID:z+k61gtE.net
ごめんなさい終わると思ったら終わらなかった
多分明日終わります
例のセリフ良いと思った方は「いぬまるだしっ」読みましょう

138: 2015/03/07(土) 01:01:09.90 ID:XXrLQvix.net
以下続き
いきなりちょっと真面目な話

139: 2015/03/07(土) 01:01:51.15 ID:XXrLQvix.net
にこ「そんなことよりさ、進路の話で思い出したけど」

にこ「……」

希「どしたん、にこっち」

にこ「いや、こんな時にちょっと真面目な話するのもどうかなって思って」

希「真面目な話?」

140: 2015/03/07(土) 01:02:15.99 ID:XXrLQvix.net
絵里「そういうのもこんな時だからこそ、でしょ?」

絵里「とりあえず話してみなさいよ」

にこ「じゃあ……」


にこ「よかったら……」




にこ「私と一緒にアイドル続けない?」

141: 2015/03/07(土) 01:02:39.19 ID:XXrLQvix.net
希「……」

絵里「……」

にこ「あんたらはアイドル続けたくないの?」

にこ「私は続けようと思ってる」

にこ「今度はスクールアイドルじゃなくてプロのアイドルを目指してね」

希「さすがにこっちやね」

142: 2015/03/07(土) 01:03:15.55 ID:XXrLQvix.net
にこ「ラブライブの決勝っていう大きなステージに立つことができて気づいたの」

にこ「やっぱり私は本物のアイドルになりたいって」

にこ「あなた達はあんなにキラキラしたステージに立って、もっとあの場所に居たいって思わないの?」

にこ「あの声援やスポットライトを浴びる喜びをさ……」

にこ「たった半年とちょっとの間の、夢みたいな思い出にしてしまって……」

にこ「あなた達は、それでいいの?」

143: 2015/03/07(土) 01:03:53.40 ID:XXrLQvix.net
絵里「……そうね」

絵里「私だって続けたくないと言えば嘘になるわ」

絵里「できることなら高校3年生をもう一回やりたいって何度も思った」

にこ「なら……私と一緒に」

絵里「でも……あの輝いたステージの上に立つまでにはとてつもない苦労と努力があるっていうことも痛いほど分かった」

絵里「プロの世界を目指すには私には覚悟が足りないと思う……ごめんなさい」

にこ「……そう」

144: 2015/03/07(土) 01:05:00.55 ID:XXrLQvix.net
にこ「謝ることはないわよ、私だって自分が無謀なことを言ってるってわかってるし」

絵里「うんうん、期待にこたえれなくてごめんなさい」

絵里「だけどね、スクールアイドルをやってて私も気づいたことがあるの」

絵里「やっぱり、私は踊るのが好きだって」

絵里「だから大学に行ったら、ちょっと……本格的にダンスやってみようかなって思ってる」

146: 2015/03/07(土) 01:05:20.70 ID:XXrLQvix.net
にこ「いいじゃない」

にこ「絵里ならきっとモテモテになるでしょうね」

絵里「ありがとう、でもね、別に私は今でもモテるのよ?」

希「後輩の女の子に、やろ?」

にこ「そういう希はどう?」

希「うーん、ウチ、か……」

147: 2015/03/07(土) 01:05:58.25 ID:XXrLQvix.net
希「ウチだって、もし許されるならずっとμ’sでいたいと思うよ」

希「でももうウチが望んだことは全部皆が叶えてくれたから、思い残すことは無い、かな」

にこ「……そう」

希「だけどウチにもちょっとやりたいことができたんよ、2つね」

にこ「2つ?」

希「んーと、ウチもちょっとダンスやってみたいなって思って」

絵里「あら」

148: 2015/03/07(土) 01:06:37.94 ID:XXrLQvix.net
希「大学行ったらそういうサークル入ってみようかなーって」

にこ「はぁ、何なのよあんたら二人は」

にこ「でも経験者の絵里と同じタイミングで加入した割にはあんたばっちり踊り狂ってたわよね」

希「だからウチけっこうダンス得意かもしれへん」

希「ならせっかくやし、やってみたいなって」

にこ「じゃああと一つは?」

149: 2015/03/07(土) 01:07:08.65 ID:XXrLQvix.net
希「あと一つは、にこっちが本物のプロのアイドルになるのを見ること、かな」

絵里「あら」

希「ほら、ウチらのライブのお客さんって皆楽しそうやん?」

希「だから今度はウチがお客さんになって、にこっちのこと応援したいなって思って」

希「きっと宇宙ナンバーワンアイドルのファンはとっても楽しいんやろうな♪」

にこ「……」

150: 2015/03/07(土) 01:07:40.96 ID:XXrLQvix.net
希「にこっち?」

にこ「あ、ごめん」

にこ(ちょっと感動したとは言えない……)

にこ「そんなこと言うなら、ライブのチケットはいらないって言っても送りつけるからね!」

絵里「えー、私はー?」

にこ「安心しなさい、あんたにも1年にも2年にも全員もれなく送りつけるわよ」

151: 2015/03/07(土) 01:08:55.52 ID:XXrLQvix.net
希「にこっち、まだアイドルになったわけやないやろ」

希「それ、取らぬ狸の皮算用って言うんやで」

にこ「ふん、トップアイドルになってみせるわよ!」

にこ「……た、たぶんね」

絵里「もうここにファンが二人いるっていうのに、いつになく弱気じゃない」

希「お、これはのぞみパワーを注入する必要がありそうやん?」モミモミ

にこ「そ、その手つきは何よ……」

152: 2015/03/07(土) 01:10:00.59 ID:XXrLQvix.net
希「ふふっ、天井のシミを数えてるうちに終わるから……!」

にこ「待って!話せば分かるから!」

希「えりち!押さえて!」

絵里「アイアイサー」

にこ「あ、ちょ!離しなさいよ!」

希「ワシワシMAXやぁぁぁ!」

にこ「きゃあああああああああああああ!!!」

153: 2015/03/07(土) 01:10:33.89 ID:XXrLQvix.net
希「ふぅ……いやぁー注入したわ」テカテカ

にこ「吸い取ったの間違いじゃないの……?」

希「ま、これでちょっとセンチメンタルな話は終わりにしようやん」

絵里「感傷的になるのは11話とか12話で散々やったもんね」

希「そうそう、せっかくハピメカで楽しく締めたんやしその流れでいこうやん」

154: 2015/03/07(土) 01:11:20.75 ID:XXrLQvix.net
にこ「……あー、ハピメで思い出したけど、そういえば今日花陽のとこに来たメールってなんだったの?」

希「ああ、あれな」

希「なんかまだ教えられないみたいやったなぁ」

絵里「なんか今から3ヶ月後くらいに教えてくれるらしいわね」

希「具体的に言うと6月13日全国ロードショーらしいからそれまで待たないといけないらしいやん」

絵里「どんな話になるのかしらね」

155: 2015/03/07(土) 01:11:56.42 ID:XXrLQvix.net
にこ「なんか私達卒業したのにおもっきり踊り狂ってたわねぇ」

希「μ’sはおしまいってなったのになぁ」

絵里「甘いわ、二人とも」

希「なんやて?」

絵里「私達が卒業するからおしまいにしたんじゃないわ」

絵里「私達が抜けて9人でいられないならおしまいにしようって話だったでしょ」

にこ「たしかにそんなんだった気がする」

156: 2015/03/07(土) 01:13:14.91 ID:XXrLQvix.net
絵里「微妙にニュアンスが違うのよ」

絵里「仮に映画が卒業後の話だとしても法律的には私達は3月いっぱいまで、まだ高校生だからスクールアイドルとしてやってけるわ」

希「なるほど、盲点やった」

にこ「それなら心置きなく踊り狂うことができるわね」

絵里「でしょ?これで私がセンターよ!」

157: 2015/03/07(土) 01:14:45.08 ID:XXrLQvix.net
にこ「あーそういや絵里がセンターやってたわね」

希「そうそう!それや!なんでえりちがセンターやねん」

絵里「いや、私に言われても」

希「凛ちゃんとな、2期でウチらの株上がったらしいからそろそろセンターあるかもしれへんな、なんて話してたんやで?」

希「そしたら横からまさかのえりちに取られるとわなぁ」

希「次のナンバリングの話もまだないし、ウチらのワクワクどないしてくれんねん」

絵里「だから私に言われても」

158: 2015/03/07(土) 01:15:43.71 ID:XXrLQvix.net
絵里「それに希はハロウィンの時にセンターやったからいいじゃない」

にこ「そうよそうよ、希も凛もアニメでもうやったからいいじゃない、だから今度は私だと思ってたのに」

絵里「にこももうアニメでセンターやったからいいでしょ?アニメでセンターやってないの私だけよ」

にこ「いや私だってまだやってないわよ」

希「にこっち、あれや」

159: 2015/03/07(土) 01:16:11.75 ID:XXrLQvix.net
絵里「私達をバックダンサーとのたまった時よ」

にこ「……あ゛」

にこ「いや、あれはホントごめん」

絵里「別にもう怒ってないわよ」

希「2度目は許さへんけどな♪」

にこ「それはもう大丈夫よ……」

160: 2015/03/07(土) 01:17:41.44 ID:XXrLQvix.net
にこ「そ、そんなことよりさ!今日、どうせなら可愛い後輩たちも呼びたかったわねー」

絵里「まあ私達は卒業しても1,2年生は明日も授業だから仕方ないわ」

絵里「週末に卒業祝い兼ラブライブ優勝祝い開いてくれるっていうからそれに期待しておきましょう」

希「卒業祝いはまあわかるとしてラブライブ優勝祝いってうちらなんもしなくていいん?」

にこ「穂乃果がラブライブ決勝と卒業式近いから一緒にやろうつって任せろって言ってたんだから私達は任せとけばいいのよ」

絵里「なんか私達祝われてばっかりね」

161: 2015/03/07(土) 01:18:17.50 ID:XXrLQvix.net
希「あ!じゃあウチらで新リーダー、新部長就任祝い開こうやん!」

希「あと亜里沙ちゃんと雪穂ちゃんの合格祝いもせなあかんな!」

にこ「ちょっと祝いすぎじゃない?」

絵里「まあまあ、希もあれで結構寂しがりやだからね、ちょっとでも皆と一緒にいる理由が欲しいんでしょ」

にこ「あーなるほど」

希「そ、そそそそそそそんなわけあらへんやん!」

162: 2015/03/07(土) 01:19:04.22 ID:XXrLQvix.net
にこ「動揺しすぎよ」

希「しとらんわ!ウチあれやからな、バリバリ1人で生きてけるタイプの女やからな!」

絵里「嘘つけ、あんなに写真飾っちゃって」

希「写真くらい飾るやろ!ダメなんか!?バリバリ1人で生きてけるタイプの女は写真飾っちゃいけないんか!?」

絵里「そこまで言ってないわよwww」

163: 2015/03/07(土) 01:19:55.98 ID:XXrLQvix.net
にこ「希も素直じゃないわねー」

希「いやいやいやいや!μ’s素直じゃないグランプリがあったらワンツーフィニッシュのえりちとにこっちにそんなん言われたくない」

にこ「私は素直よ、そんなグランプリあったら6位くらいよ」

にこ「なんせ小学校時代”素直の矢澤”と呼ばれたからね」

希「なんや素直の矢澤って」

希「小学生のセンスとはいえめっちゃダサいからな」

164: 2015/03/07(土) 01:20:36.33 ID:XXrLQvix.net
希「にこっちが2位でえりちが1位に決まっとるやん」

絵里「ちょっと、なんで私が1位なのよ」

絵里「私あれよ?お祖母様に”素直の絢瀬”と呼ばれてたからね」

希「だからなんやねんそれ!」

希「お祖母様だっさいな!」

165: 2015/03/07(土) 01:21:39.55 ID:XXrLQvix.net
にこ「ていうかなんで私達が1位、2位なのよ」

にこ「1位は真姫ちゃんで2位が絵里でしょ、私は6位よ」

希「自分9位にしないあたりさっきから素直の矢澤は謙虚やな」

希「真姫ちゃんはあれやねん、一見すると素直じゃないあれやけどそれでいて意外と扱いやすいタイプの素直じゃないあれやからあれやねん」

にこ「さっきからあれあれうっさいのよ!」

166: 2015/03/07(土) 01:22:28.95 ID:XXrLQvix.net
にこ「いまなんか”あれ”しか言ってないからね!?」

にこ「あんたの言葉ぜんっぜん頭に入ってこないからね!?」

希「にこっちの頭があれなんやろ」

にこ「だからあれって何よ!」

希「あれや」

にこ「どれだよ!!」

167: 2015/03/07(土) 01:23:39.63 ID:XXrLQvix.net
絵里「まあまあ、とりあえずμ’s素直じゃないグランプリがあったら1位が希で2位が真姫」

絵里「にこが3位で私が4位。それでいいじゃない」

にこ「なに自分がこの中で一番下にしてるのよ」

希「そうや、えりちなんかあれやで?全国素直じゃない選手権があったらそれもけっこういい線いけるからな?」

絵里「はいはい」

希「なに自分違いますから、私わかってますみたいな雰囲気かもし出しとんねん!」

168: 2015/03/07(土) 01:24:36.94 ID:XXrLQvix.net
にこ「希に私わかってますみたいな雰囲気かもし出すなとか言われたくないわよ」

にこ「全国私わかってますみたいな雰囲気かもし出す選手権があったらあんた優勝候補だからね」

希「そんなことはあらへん」

にこ「そんなことあるわよ、決勝までストレート勝ちよ」

絵里「待ってにこ、それなら結構わたしも決勝までいけると思う」

にこ「なんでここであんたが入ってくんのよ!」

169: 2015/03/07(土) 01:25:40.28 ID:XXrLQvix.net
にこ「ややこしくなるでしょうが!このまま希を優勝候補にしとけばいいでしょ!?」

絵里「私あれだから、お祖母様に”ダークホースの絢瀬”と呼ばれてたから」

にこ「お祖母様だっさ!」

絵里「ほら、私わかることに定評あるから」

にこ「それなんなの!?」

170: 2015/03/07(土) 01:26:24.06 ID:XXrLQvix.net
にこ「今までそのへん触るの嫌だったから知らないの一言で片付けてたけど!」

にこ「なに!?そのわかることに定評あるってなに!?」

にこ「誰に評されてるの!?」

絵里「お祖母様に」

にこ「だろうな!」

171: 2015/03/07(土) 01:27:13.41 ID:XXrLQvix.net
にこ「薄々そうだろうな!って思ってたわよ!」

にこ「それでも聞いた私がバカだったわよ!」

希「やっぱにこっちの頭があれやん」

にこ「だからどれだよ!」

172: 2015/03/07(土) 01:27:53.21 ID:XXrLQvix.net
希「まあまあにこっち、どうどう」

にこ「わたしゃ馬じゃないわよ!」

絵里「にこ、ハウスハウス」

にこ「犬でもないわよ!!」

希「ウデュラドットルドー」

にこ「なんだそれ!!!」

173: 2015/03/07(土) 01:30:36.68 ID:XXrLQvix.net
にこ「聞いたことない呪文が聞こえてきたけどなに!?」

にこ「なだめようとしたの!?」

希「いや、今2秒で適当に考えた」

にこ「なんか適当なこと言うんじゃないわよ!」

希「お、落ち着いてにこっち」

にこ「誰のせいでこうなったと思ってるのよ」

175: 2015/03/07(土) 01:35:33.78 ID:XXrLQvix.net
希「いや、うん、ごめん認めるから」

希「ウチ実はめっちゃ寂しがりやだって認めるから」

希「1人だと寂しくて死んじゃうって認めるから」

希「人というよりうさぎ寄りの存在だって認めるから」

にこ「うん……まあそこまで言う必要は無いと思うけど、もういいわよ」

176: 2015/03/07(土) 01:38:01.14 ID:XXrLQvix.net
絵里「じゃあ希はこの後、私とにこが帰ったら寂しい?」

希「そ、そんなことあらへんよ……ウチ1人で生きてける女やし……あ、いやうさぎだし……」

絵里「ほら、強がらないの」

希「……」

希「今日は一緒にいてほしい……」

177: 2015/03/07(土) 01:39:10.11 ID:XXrLQvix.net
絵里「ふふっ、じゃあ今日は泊まっちゃおうかな~」

希「え、ホンマ!?」

にこ「しばらくママがチビたちの面倒見てくれるって言うし、私も泊まってけるわよ」

希「じゃ、じゃあ!明日何する!?UNOやる!?」

にこ「華のJKが三人集まってやることの選択肢の一つ目がUNOってどうなのよ」

178: 2015/03/07(土) 01:39:34.89 ID:XXrLQvix.net
希「トランプとか花札もあるで?」

にこ「そういう問題じゃないわよ」

絵里「あ、私ジェンガやりたい」

にこ「あんたも同レベルか」

179: 2015/03/07(土) 01:40:37.07 ID:XXrLQvix.net
希「じゃあ普通のJKはこういう時なにするん?」

にこ「えー?そりゃゲーセンいったり、カラオケとかボウリングいったり、あとショッピングとか?」

希「あ、確かにパァーッとお金使いたいかもしれへん」

にこ「それじゃあどっか遊びに行っちゃう?」

絵里「いいわねそれ、そうしましょう」

希「お揃いとか買っちゃう?買っちゃう?」

絵里「いいわねそれ、買いましょう」

180: 2015/03/07(土) 01:41:19.31 ID:XXrLQvix.net
にこ「まあいいけど何買うのよ」

絵里「うーん、ブラジャーとか」

にこ「喧嘩売ってんの?」

絵里「ロシアン・ジョークよ」

希「ロシア関係ないやろ」

181: 2015/03/07(土) 01:41:57.27 ID:XXrLQvix.net
にこ「あー、じゃあシュシュとかいいんじゃない?」

希「いいやん!」

絵里「さすがにこね」

にこ「ま、まあそれほどでもあるわね」


絵里「……あ!」

希「どしたん、えりち」

絵里「私それ映画で使わないかも」

にこ「使えよ!」

182: 2015/03/07(土) 01:43:43.25 ID:XXrLQvix.net
希「じゃあじゃあ今日は三人で語り合おうやん」

にこ「語り合っちゃいますか」

絵里「そうね、私の答辞について語り合いましょう」

希「それはもうだいぶ前に片付いたやろ」

にこ「コサックやっとけばオッケーよ」

183: 2015/03/07(土) 01:44:27.81 ID:XXrLQvix.net
絵里「コサック以外の正解を探しましょうよ」

絵里「ロシアンルーレットとかどう?」

にこ「無理にロシア絡めなくていいのよ」

絵里「無理よ、私はもうロシアから逃げられないの!」

希「任務に失敗した工作員みたいなこと言っとんな」

184: 2015/03/07(土) 01:45:35.29 ID:XXrLQvix.net
にこ「こういう時はやっぱり恋バナでっしょー?」

希「言うてもね、ウチらねぇ」

絵里「そういう話に縁がないし」

にこ「……確かに」

希「えりちなんかソロ曲でいきなり失恋しとるしな」

にこ「ハートがブレイクしてたものね」

185: 2015/03/07(土) 01:45:53.67 ID:XXrLQvix.net
絵里「そりゃまあ、バランスってものがあるでしょ?」

絵里「ソロ曲が9曲もあればその中にちょっと重い曲があったっていいじゃない」

希「1人だけ重すぎんねん」

にこ「絵里って愛も重そうよね」

希「あー」

絵里「『あー』って何よ」

186: 2015/03/07(土) 01:46:30.80 ID:XXrLQvix.net
にこ「なんかすぐ将来のこととか話しそう」

希「プレゼントは気合の入った手作りかめっちゃ高いヤツやろな」

にこ「すぐに家族に紹介しそう」

希「一日になんどもメールやら電話やらするやろなあ」

絵里「い、いいじゃない……」

187: 2015/03/07(土) 01:47:13.11 ID:XXrLQvix.net
にこ「で、愛が重いと捨てられて」

希「ハートがブレイクするわけや」

絵里「ちょ、人のふられ方予想しないでよ」

希「もしくは『君は一人でも生きていけるから』って捨てられるんやろな」

にこ「あー」

絵里「『あー』ってなによ!」

189: 2015/03/07(土) 01:50:50.07 ID:XXrLQvix.net
絵里「そんなことはどうだっていいでしょ!?」

絵里「他のこと話しましょうよ」

希「言うてもえりちのソロ曲ってあれしかないやん」

絵里「いやソロ曲の話から離れましょうよ」

にこ「たしかに真姫ちゃんと絵里はソロ少ないわよねー」

絵里「いや、だからその話はさ、まあ、たしかにそうだけど」

190: 2015/03/07(土) 01:52:57.48 ID:XXrLQvix.net
にこ「絵里だってもう1曲だけじゃ寂しいでしょ?」

絵里「うーん、まあ私もそろそろもう1曲くらい欲しいかも」

希「にこっちは1期BD特典でソロ貰ったしなぁ」

にこ「希だって2期でソロもらったでしょ」

絵里「私もBD特典はソロがよかったなー、でも海未のとは楽しかったし……」

希「えー、じゃあウチとデュオ組むの本当は嫌だったん?」

191: 2015/03/07(土) 01:53:36.93 ID:XXrLQvix.net
絵里「そんな風に思ってたら一緒にラジオまでやらないわよ」




希「えへへー」
絵里「……」




希「やれや!」

にこ「wwwww」

192: 2015/03/07(土) 01:54:14.67 ID:XXrLQvix.net
希「恥ずかしいやん!」

絵里「wwwww」

にこ「wwwww」

希「なにわろとんねん!」

にこ「いやそういうネタだしwwww」

絵里「そうそう、それに……」

193: 2015/03/07(土) 01:54:42.79 ID:XXrLQvix.net
希「なんや」

絵里「可愛かったわよ、希」

希「えりち……!」ダキッ

絵里「希……!」ダキッ


にこ「デーデッデー」

194: 2015/03/07(土) 01:55:38.27 ID:XXrLQvix.net
にこ「帰ってこーい」

希「あかんあかん、危うくにこっち1人を置いて」

絵里「百合の迷路に迷い込むところだったわ」

にこ「それよりそろそろお腹すかない?」

希「あー、確かにそうやなあ」

絵里「もうそんな時間なのね、ご飯どうする?」

195: 2015/03/07(土) 01:56:23.94 ID:XXrLQvix.net
希「おうどんさんならあるよ?」

絵里「野菜は?」

希「ない!」

にこ「他に具になりそうなものは?」

希「ない!」

にこ「あなた普段大丈夫なの?」

196: 2015/03/07(土) 01:57:17.59 ID:XXrLQvix.net
希「一人暮らしだと野菜買ってきても使い切れないで捨てなきゃいけなくなったりしてもったいないんよ」

希「それにそもそも具が無くても大丈夫や」

希「おうどんさんは茹でて麺つゆをかけるだけで美味しくいただける『簡単、安い、美味い』の三拍子揃った最強の料理なんよ」

希「思わずさん付けしたくなるのもわかるやろ?」

絵里「あなたそれ小麦粉と水と麺つゆしか摂取できないからね?」

197: 2015/03/07(土) 01:58:07.37 ID:XXrLQvix.net
希「卵もかけるよ」

にこ「たいして変わらないわよ」

にこ「だいたいいくらうどんが安いからってそんな食生活してれば将来医療費がかさんで結局高くつくわよ?」

希「おお、さすが矢澤家長女」

絵里「さすがにこね」

198: 2015/03/07(土) 01:58:57.46 ID:XXrLQvix.net
にこ「じゃあどうするの?これからスーパー行く?」

希「めんどい」

絵里「というか誰作るの?にこ?」

にこ「えー、せっかくチビ達に作らなくていい日なんだから人のご飯がたべたいわ」

にこ「絵里作ってよ、ロシアでいいから」

絵里「ロシアでいいからって何よ」

199: 2015/03/07(土) 02:00:04.65 ID:XXrLQvix.net
絵里「私が毎日ロシア料理食べてると思ったら大間違いだし、毎回ロシア料理作ると思っていたらそれも間違いよ」

希「でも昨日ボルシチやったんやろ?」

絵里「クォーターだから4日に1回ロシア料理なの」

希「なんやねんその理屈」

にこ「ちなみに一昨日の夕飯は?」

絵里「確かペリメニ」

希「いきなり破綻してるやないか」

200: 2015/03/07(土) 02:01:15.21 ID:XXrLQvix.net
絵里「とにかくもっとロシアにありがたみ感じなさいよ」

希「無理に決まっとるやろ、毎日毎日となりでロシアロシア言われてたら」

希「ウチらにとって韓国や中国よりロシアのほうが身近やからな」

にこ「ちょっと絵里はロシア使い過ぎなのよ」

にこ「そんなんじゃすぐ飽きられるわ」

希「しばらくロシア関連禁止した方がいいんやない?」

201: 2015/03/07(土) 02:02:57.00 ID:XXrLQvix.net
絵里「1日1ロシアが私のモットーだから、そんなの認められないわ」

にこ「出た、妖怪ミトメラレナイワ」

絵里「それずっと気になってたんだけどさ、私『認められないわ』って本編で言った記憶が無いのよね」

希「いやいや、そんなん言うてもねえ」

にこ「ねえ」

絵里「何よ」

希「学校の許可?」

絵里「認められないわ」キリッ

にこ「wwwwww」

202: 2015/03/07(土) 02:03:53.98 ID:XXrLQvix.net
希「ほら言うたやん」

絵里「いやこれ凛が私の真似した時にイメージで言っただけだからね?」

絵里「なんか私のセリフみたいになってるから私もしょうがなく言うけどさ」

絵里「っていうか私のイメージこんなんなの?」

希「そうやね」

にこ「それが絵里よ」

絵里「……」ポンッ

203: 2015/03/07(土) 02:05:15.42 ID:XXrLQvix.net
にこ「もうお腹へったー!」

絵里「じゃあもうどっか食べいく?」

希「いいやん、焼き肉行こうやん」

にこ「えー、華のJKが焼き肉行くー?しかも私達ラブライブ優勝したスクールアイドルよ?」

希「言うてウチらはもう普通の女の子に戻りたーいってやったようなもんやし」

絵里「ネタが古いわねー」

204: 2015/03/07(土) 02:06:53.61 ID:XXrLQvix.net
にこ「ま、肉でもいっか」

にこ「なんか言われたら肉食いたくなってきたわ」

にこ「どっかこの辺安いとこある?」

絵里「いつも生徒会の打ち上げとかで使ってるとこが近くにあるわ」

希「お、いいやん!あそこやな!」

205: 2015/03/07(土) 02:07:27.66 ID:XXrLQvix.net
希「よし!そうと決まればほら早く立つんや!肉は待ってくれへんよ!」

にこ「いや肉は待ってくれるわよ」

にこ「はーよっこいしょっと」

絵里「にこも歳ねー」

にこ「お互いもう18だし若くはないのよ」

206: 2015/03/07(土) 02:12:41.33 ID:XXrLQvix.net
希「ほらほら早く!」

希「忘れ物はあらへんなー?」


絵里(……忘れ物、か)


絵里(……音ノ木で何かやり残したことあったかしら)


にこ「ないわよー」


絵里(そうね、何もない)

絵里(高校3年間全部やりきったわ)

207: 2015/03/07(土) 02:14:37.17 ID:XXrLQvix.net
絵里(……それに、音ノ木はこれから先もある)


にこ「だいたい何か忘れてもすぐ帰ってこれるでしょー?」



絵里(にこの言うとおり)


絵里(忘れ物してもいつでもここに帰ってこれるものね)



希「じゃあ出発やー!」



絵里(ふふ、今日は3人で朝まで楽しみましょう)


絵里(……あ、そうだ)


絵里「待って!行く前にもう一回!」ポンッ

にこ「なにしてんのよww」

希「ほら行くで、エリョムキン!」

にこ「wwwwwwwwww」


終わりやん

214: 2015/03/07(土) 03:20:31.11 ID:XXrLQvix.net
読んでくれた方ありがとうございました
映画後ですかもしかしたら書くかもしれませんね

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