【SS】「希はにこのパートナー」

SS


1: (茸) 2022/01/01(土) 00:21:56.28 ID:mM8T8qgj
この日は次のライブに向けて皆んなで話し合いをしていました。

海未「で、絵里と話し合ったのですがにこと真姫の新ユニットでスタートしてみてはと言う話になりました」

真姫「え?にこちゃんと」

にこ「真姫と?」

絵里「ええ。たまには新しい事もやってみようって意見が出たじゃない?なら新しいユニットを作ってみようかって」

真姫「それで私とにこちゃんなの?」

海未「はい。何か問題ありますか?」

真姫「別に…そんな事はないけど…」

絵里「他の皆んなはどうかしら?」

穂乃果「いいと思うよ」

凛「お似合いにゃ〜」

にこまき「似てないわよ!!」

凛「そう言う所だよ…」

こうしてにこちゃんと真姫ちゃんの新ユニットは結成されました。二人ともやる気はあったし特に問題はないとその時は思っていました。
 

4: (茸) 2022/01/01(土) 00:26:06.13 ID:mM8T8qgj
〜結成初日〜

にこ「で?どうする?」

真姫「どうするって?」

にこ「私と真姫の二人で歌うって言ったって曲も決まってないじゃない」

真姫「そうね。幸いまだ時間はあるんだし新しく作るって手もあるけど…って言うかそうじゃなきゃ二人でやる意味ないわよね」

にこ「あっ!それじゃあ…」

真姫「嫌よ。私も歌うんだから」

にこ「まだ何も言ってないんですけど」

真姫「曲は私が作れば良いけど…」

にこ「そうね。問題は作詞なのよね。だから私の作曲したにこにーにこちゃんを」

真姫「だから嫌だってば」

にこ「じゃあどうすんのよ?」

真姫「二人で一から作るしかないじゃない」

にこ「…二人で?」

真姫「そうよ。私とにこちゃんの為の曲を作るの」
 
5: (茸) 2022/01/01(土) 00:28:02.10 ID:mM8T8qgj
にこ「そうは言ってもね…別に共通点がある訳でもないし好みも全然違うのよね」

真姫「そうね」

にこ「二年生組とか凛と花陽みたいに共有する思い出があったりする訳でもないしね」

真姫「まあ……そうね…」

にこ「まっ、でも。あんたと二人で歌うって言うのも面白いかもね。いきなり曲を作るって言っても無理だろうしさ、いったん家に持ち帰って各々考えをまとめてきましょう」

真姫「ええ」
 
6: (茸) 2022/01/01(土) 00:32:35.69 ID:mM8T8qgj
その日の帰り道。真姫ちゃんはため息を吐いていました。

真姫「はあ…まったく。私とにこちゃんだなんて…絵里も海未も何を考えてるんだか…」

凛「え~、凛は本当に良いと思うけどなぁ。ね?」

花陽「うん。私も凄く盛り上がると思う」

本当にそう思ったし、かよちんもそう言って居ました。

真姫「そうかしら?」

にこ『あんたと二人で歌うって言うのも面白いかもね』

真姫「まあ……面倒だけどやるしかないわね」

凛「きっとあれはやる気満々だと思うよ?」

花陽「うん、そうだね」

真姫ちゃんは口にした言葉とは反対に意外と楽しそうでした。
 
7: (茸) 2022/01/01(土) 00:36:41.50 ID:mM8T8qgj
~別の日~

あれから二人は各々の意見を出し合いながら、時には衝突し、時には衝突…衝突していました。

にこ「もっと王道路線で行くべきよ!」

真姫「それは他のユニットでやるべきじゃない?」

にこ「いいえ、そんな事ないわ。ここは絶対に王道の方がいいの」

真姫「どうして?根拠は?」

にこ「それは…」

真姫「にこちゃんが王道が好きってだけでしょ?」

にこ「そうよ?その通りよ。それの何が悪いの?好きなもん歌った方がいいでしょ!」

真姫「別に悪いとは言ってないわよ。けど私はそうじゃないから」

海未「なかなか難航してる様ですね」

穂乃果「まあ、良いんじゃないかな?こう…研鑽しあっていい曲が出来るんだよ。きっと…」

海未「ですね!」

穂乃果ちゃん達はとても楽観的でした。
 
9: (茸) 2022/01/01(土) 00:42:49.09 ID:mM8T8qgj
絵里「二人の様子はどう?」

穂乃果「どうと言われてもね…ほら!」

真姫「じゃあ、せめて…」

にこ「ダメよ。そこは譲れないわ」


海未「あんな感じです」

絵里「なるほどね。二人のライブに対する気持ちが妥協を許さないのね」

海未「だと良いのですが」

絵里「大丈夫よ。あの二人なら。さあ、私達も自分の持ち場に戻りましょう」

海未「ええ。そうですね」

穂乃果「………」

絵里「穂乃果?どうしたの?」

穂乃果「うん…まあ…たいした事じゃないんだけどね」

海未「真姫とにこの事ですか?」

穂乃果「ううん。人の心配してる場合じゃないなと思って」

絵里「なあに?」

穂乃果「私達の曲のタイトルは決まったんだけど詞が浮かばなくて」

海未「ちなみにタイトルは?」

穂乃果「ぷわぷわーお」

海未「へ?」

後に海未ちゃんはぷわぷわーおの事で悩むんだけど、それはまた別の機会に。
 
10: (茸) 2022/01/01(土) 00:47:10.80 ID:mM8T8qgj
数日経って真姫ちゃんのため息の深さと回数が増していきました。

真姫「はあ…もう、全然ダメ」

花陽「そうなの?」

真姫「うん…にこちゃんと意見も全然合わないし」

凛「にこちゃんも拘り強いもんね」

真姫「そうなのよ。人の意見聞かないし全然引かないし」

凛「それはお互い様じゃないのかな?」

真姫「そんな事ないわよ」

ほら…。

真姫「とにかく大変なのよ」

凛「そっか。確かににこちゃんは見栄っ張りだし拘り強いしその上素直じゃないしツインテールだし。真姫ちゃんも大変だね」

真姫「べ、別にそこまで言ってないでしょ。そ、それじゃあ私はこっちだから」

真姫ちゃんも本当に素直じゃないと思います。
 
12: (茸) 2022/01/01(土) 00:52:54.74 ID:mM8T8qgj
~さらに別の日~

日に日に二人の口論は激しくなっていきます。

にこ「だから…そこの部分は変えた方がいいのよ!」

真姫「ダメよ。絶対にここは変えたくないの。にこちゃんほんと全然分かってない」 ~さらに別の日~

にこ「だから…そこの部分は変えた方がいいわよ」

真姫「ダメよ。絶対にここは変えたくないの。にこちゃん全然分かってない」

にこ「はあ?何ですって?」

他の皆んなも心配しています。

穂乃果「この光景を数日前にも見た様な気がするね…組み合わせ間違えたかな?」

絵里「不安になる様な事言わないで…」

海未「ぷわぷわーお…ぷわぷわーおとは一体…」
 
13: (茸) 2022/01/01(土) 00:55:15.81 ID:mM8T8qgj
絵里ちゃんは言い出しっぺだからか特に心配していました。

絵里「はあ…組み合わせ間違えたかしら…」

希「ん~?」

絵里「にこと真姫よ。あの二人なら上手く行くと思ったんだけど」

希「ああ、なんか難航してるみたいやね。でも、大丈夫やと思うよ?」

絵里「そう?」

希「うん。こないだ真姫ちゃんと二人になった時にね」
 
14: (茸) 2022/01/01(土) 00:56:37.78 ID:mM8T8qgj
希『にこっちとなかなか意見が合わないんやって?凛ちゃんから聞いたよ?』

真姫『にこちゃんが分かってくれないのよ』

希『そうなん?』

真姫『そうよ。自分の好みばっかりで。にこちゃんがアイドルが好きでずっと憧れてた事は知ってるけど…せっかく二人で歌うんだから…私はもっと…』

希『ん?』

真姫『やっぱり、なんでもない。とにかくにこちゃんは勝手なの。何が二人で歌うのは面白いかもねよ』

希『ふ~ん』
 
15: (茸) 2022/01/01(土) 00:58:14.77 ID:mM8T8qgj
希「って言ってたんよ」

絵里「どこが大丈夫なのよ?その話を聞いたら余計に不安になったわよ」

希「そうかな?」

絵里「そうよ。あ~私の采配ミスだわ。ビビッと来たんだけどなぁ」

希「大丈夫やって。そんな事よりパフェでも食べに行こうよ」

絵里「そんな事って…はあ…希のその性格羨ましいわ」

希「どうも」
 
16: (茸) 2022/01/01(土) 01:00:49.24 ID:mM8T8qgj
そして事件は起こりました。

にこ「だから…はあ…もうなんなのよ!!!」

真姫「にこちゃんの方こそ。全然わかってくれないじゃない。二人で歌う曲なんだから…」

にこ「だからいい曲にする為にもにこは言ってるの」

真姫「だったら」

にこ「なによ?」

二人の声は部屋中に響き渡ります。

花陽「あれからちっとも進んでない様だけど…」

ことり「だ、大丈夫かな?」

穂乃果「ちょっと心配だね…」

ことり「うん…私達の曲もだけど…」
 
17: (茸) 2022/01/01(土) 01:02:28.53 ID:mM8T8qgj
にこ「だいたい、あんたはねぇ」

真姫「何よ?」


ことり「なんか喧嘩になりそうな…」

穂乃果「って言うか既にもうあれは喧嘩だよ」

花陽「ど、どうしよう?」

絵里「はあ…止めてくるわ」

穂乃果「絵里ちゃん!?」
 
18: (茸) 2022/01/01(土) 01:03:17.02 ID:mM8T8qgj
絵里「ちょっと二人とも喧嘩はやめなさい」

真姫「絵里?」

にこ「なによ?別に喧嘩なんてしてないわよ」

絵里「そうは見えなかったわよ」

真姫「にこちゃんの言う通りよ。別に喧嘩なんてしてないわ」

にこ「そうよ」

絵里「そう言う時ばっかり意見が一致するのね…」

真姫「別に喧嘩なんかしてないけど…」

絵里「けど?」

真姫「にこちゃんが…」

にこ「なによ?私が悪いって言うの?」

真姫「そんな事は言ってないじゃない」
 
19: (茸) 2022/01/01(土) 01:05:33.67 ID:mM8T8qgj
にこ「言ったじゃない!!!」

真姫「言ってないわよ!!!」

絵里「ちょっと二人とも」

希「お~やってるねぇ」

凛「廊下まで声が漏れてるよ」

絵里「あなた達…」

にこ「だいたい、あんたは前から何かあると私に突っかかって来て何が気にくわないのよ」

真姫「そんな事…」

にこ「可愛くないのよ、あんたは」

真姫「だったら…」

にこ「何?」

真姫「だったら、他の子とやればいいじゃない。どうせ私は可愛くないわよ」

にこ「あんたねぇ…」

希「いいの?」
 
20: (茸) 2022/01/01(土) 01:08:16.93 ID:mM8T8qgj
真姫「え?」

にこ「は?」

絵里「希!!?」

希「いいの?だったら、にこっちはウチが貰うよ?」

真姫「なっ…」

にこ「え?」

絵里「ちょっと、希?」

希「だって、もうコンビ解消するんやろ?だったらウチがにこっちと二人で歌うよ」

真姫「いや、それは…」

希「ん?どうしたん?やっぱりにこっちは渡したくない?」

真姫「か、勝手にすればいいじゃない。のしつけてくれてやるわよ」

希「じゃあ、決まりやね。えりち?ライブの一曲目はウチとにこっちで行くね?」

絵里「え?う、嘘でしょ?」
 
21: (茸) 2022/01/01(土) 01:11:33.73 ID:mM8T8qgj
こうして希ちゃんの介入によって真姫ちゃんとにこちゃんのユニットは数日間で解散となりました。

穂乃果「え…じゃあ、希ちゃんとにこちゃんのコンビで歌うの?」

ことり「きゅ、急な展開だね…」

希「うん。そう言うことやね」

にこ「ちょっと。私はやるなんて一言も」

希「ウチとやるのは…嫌?」

にこ「そ、そんな事は言ってないじゃない」

ことり「…真姫はそれでいいの?」

花陽「そうだよ。真姫ちゃんだって二人で歌う曲を一生懸命…」

真姫「別に…私は…いいのよ…」

希「って本人も言ってる事やし。なー、真姫ちゃん?」

真姫「そうね…」

花陽「でも…」

絵里「悩んでても仕方ないわ。そうこうしている内にあっという間にライブ本番よ?」

海未「しかし、放っていていいのですか?」
 
22: (茸) 2022/01/01(土) 01:13:57.81 ID:mM8T8qgj
絵里「しょうがないわ。希も何も考えなしにやってる
訳じゃないと思うし」

ことり「そうだよね。希ちゃんが酷い事する訳ないよね?」

希「さ〜て、にこっち!音楽室で二人っきりで曲作りしようか?」

にこ「え?ええ…」

真姫「くっ…」

希「ん?真姫ちゃんどうしたんかな?」

真姫「なんでもないわよ。凛、花陽、行くわよ?」

花陽「え?」

凛「凛達も?」

海未「あれ…希は楽しんでませんか?」

絵里「そんな事はない…と思う…」
 
23: (茸) 2022/01/01(土) 01:14:59.27 ID:mM8T8qgj
真姫「はあ」

凛「ねえ、真姫ちゃん?にこちゃんと仲直りしたら?」

真姫「だって…」

凛「勢いで言っちゃっただけなんでしょ?」

真姫「別に…」

凛「本当はにこちゃんとやりたいんでしょ?」

真姫「そんな事は言ってないわ」

花陽「時間が経つとどんどん仲直りしにくくなっちゃうよ?それにライブの練習だってあるんだし」

真姫「……そうね」

花陽「仲直りするの?」

真姫「よ、よくよく考えたらにこちゃんと希じゃあ作詞は出来ても作曲出来ないし。そんなんでライブが台無しになったら最悪だし。それに…」

凛「もう何でもいいから行くにゃ~」

真姫「わ、分かってるわよ」
 
25: (茸) 2022/01/01(土) 01:16:16.68 ID:mM8T8qgj
凛「やっと言ったにゃ」

花陽「仲直り出来るといいね」

凛「大丈夫だよ。勢いで喧嘩しちゃっただけなんだから」

花陽「そうだね」

凛「それにしても真姫ちゃんも面倒な性格してるよね?」

花陽「あはは…うん」

凛「理由をつけなきゃ仲直りも出来ないなんてさ」

花陽「真姫ちゃんらしいね」

凛「そうだね」
 
26: (茸) 2022/01/01(土) 01:18:22.18 ID:mM8T8qgj
真姫「にこちゃんなんか私が居なくちゃ曲作りなんて出来ないんだから。そうよ。私が大人になって一言ごめんって言えば…きっと…」

そう。きっと仲直り出来たはずでした。

にこ「ちょっと希あんたは何がしたいのよ」

希「何って…にこっちと二人で歌いたいって言ったやん。聞いてなかったの?」


真姫「にこちゃんと希の声だわ」


にこ「聞いてたけど…悪ふざけなんでしょ?」

希「にこっち…まだ気がつかないの?」

にこ「え?」

希「ウチはにこっちの事をずっと……」

にこ「え?え?」

希「ずっと前からにこっちの事…」

にこ「いや…あの…私は…そんな…女同士だし?…そう言う気は…」

希「小さいのに頑張ってて偉いなぁって思ってたんよ?」

にこ「は、はあ?あんたやっぱり馬鹿にして遊んでるだけでしょ?何が小さくてよ!」

希「え~褒めてるのに~」

にこ「どこがよ。はあ、あんたの悪ふざけには付き合っていられないから」

希「え~」
 
34: (しうまい) 2022/01/01(土) 22:28:06.99 ID:YfFm1Asz
にこ「え~じゃないわよ」

希「にこっち…やっぱりウチとやなくて真姫ちゃんと一緒に歌いたいの?」

にこ「そ、それは…」

希「ん?どうなん?戻りたいんやないの?ん?」

ガチャ

真姫「にこちゃん…いる?」

にこ「だ、誰が真姫なんかと。解消出来てせいせいしたわよ。まあ、でも真姫の方からどうして」

真姫「にこちゃん…」

にこ「やり直したいって…言って…あの…」

希「ありゃ」

にこ「…聞こえてた?」

真姫「…にこちゃんの気持ちはよくわかったわ」

にこ「ち、違うのよ」

真姫「二人で歌うのが凄く楽みって言ったくせに。嘘吐き」

にこ「いや…そんな事は言ってない」

真姫「もう知らない」

ガチャ バタン!!!

希「あ~あ」

にこ「あんたのせいでしょ」
 
35: (しうまい) 2022/01/01(土) 22:30:46.20 ID:YfFm1Asz
真姫「もう、にこちゃんなんか知らない。勝手にすればいいんだわ」

絵里「あっ、真姫!?」

穂乃果「真姫ちゃん!にこちゃんと仲直りしに行ったんだって?」

真姫「知らないわよ!!!バカ!!!!」

穂乃果「こ、怖~。絵里ちゃん…」

絵里「わ、私だって怖いわよ…」

ことり「これは結構深刻だね?」ヒョコ

花陽「そうだね。このままだと心配だね」ヒョコ

凛「どうして素直になれないかなぁ」ヒョコ

絵里「あなた達…隠れて見てたのね。ズルいわよ」

凛「絵里ちゃんだって隠れてたんでしょ」

絵里「……まあね」
 
36: (しうまい) 2022/01/01(土) 22:31:44.51 ID:YfFm1Asz
にこ「どうすんのよ?」

希「何が?」

にこ「何がじゃないわよ。真姫の事よ」

希「ん~何か問題でもある?だって、にこっちは別に真姫ちゃんと一緒にやりたい訳じゃないんやろ?」

にこ「そ、それは…」

希「だったらええやん」

にこ「でもさ」

希「さあ、とりあえずウチらも作業しようよ?ウカウカしてたらライブまであっという間よ?」

にこ「ちょ、ちょっと…」
 
37: (しうまい) 2022/01/01(土) 22:35:32.49 ID:YfFm1Asz
それから数日経っても二人は仲直りする事はありませんでした。本当に素直じゃない。

絵里「と言う事で練習に移りたいと思うんですけど…」

真姫「………」

絵里「あの…それじゃあ…解散で〜…」

希「さあ、にこっち。ウチらも行こっか?」

にこ「え、ええ…」

真姫「………」ジィーー

穂乃果「やっぱり気になるの?」

真姫「誰がよ!!!バカ!!!!」

穂乃果「バ、バカ…」

絵里「希!」

希「ん?」

絵里「ちょっと」

希「なあに?」

絵里「なあに?じゃないわよ。いい加減にこを真姫に返してあげなさいよ」

希「そんな事言っても…ウチは実はにこっちの事が…」

絵里「冗談はいいから。もうこっちの身が持たないわよ」

希「だって二人にその気がないんやろ?」

絵里「あのねぇ…あの二人の性格を知ってるでしょ?引っ込みがつかないだけなんだから」

希「ふ~ん」

絵里「ふ~んってあなたねぇ…」
 
38: (しうまい) 2022/01/01(土) 22:37:41.96 ID:YfFm1Asz
希「さ〜て、にこっち〜!」

絵里「ちょっと…もう…」

希「練習始めようか?」

にこ「うん…」

希「ん?どうしたん?」

にこ「別に…」

希「さっ、曲も大分出来てきたしさ」

にこ「そうね…」

希「もう。なんなん?やる気ないの?」

にこ「そう言う訳じゃなくて…」

希「はあ…ちょっと出てくるわ」

ガチャ

にこ「え?どこに行くのよ?」
 
39: (しうまい) 2022/01/01(土) 22:40:53.71 ID:YfFm1Asz
希「……」 テクテク

凛「あっ、希ちゃーん」 タッタッタッ

希「どうしたん?」

凛「そろそろ真姫ちゃんもにこちゃんも可哀想だよ?」

希「何が?」

凛「何がって…そう言うのはいいから。凛も海未ちゃんと二人で大変なんだから」

希「そうやね〜。そう言えばにこっちも真姫ちゃんと仲直りしたいって言ってたかな?」

凛「本当?」

希「うん」

凛「じゃあ、真姫ちゃんにそう伝えて来るよ」ダッ

希「廊下は走ったらあかんよ〜……ウチって良いやってやなぁ」

絵里「事を荒げといてよく言うわ」

希「えりち……暇なの?」

絵里「え…?」
 
40: (しうまい) 2022/01/01(土) 22:43:48.26 ID:YfFm1Asz
ことり「真姫ちゃん。意地を張っていても仕方ないよ?」

真姫「別に…意地なんか張ってないわよ」

穂乃果「張ってるじゃん。ケンカをしたって何もいい事なんかないんだからさ」

花陽「そうだよ。穂乃果ちゃんの言う通りだよ」

穂乃果「ね〜」

真姫「だって…」

凛「お〜い!真姫ちゃ~ん」

真姫「凛…」

花陽「凛ちゃん?どうしたの?」

凛「あのね、にこちゃんが真姫ちゃんと仲直りしたいんだって」

真姫「え?で、でも…」

凛「もう、何でもいいから行くにゃ~」

真姫「う、うん」
 
41: (しうまい) 2022/01/01(土) 22:45:00.12 ID:YfFm1Asz
ガチャ

希「にこっち?どう?」

にこ「どうって…何がよ?」

希「やる気でた?」

にこ「希…あのさ…」

希「なあに?」

にこ「やっぱり…やっぱり、私は希と二人では歌えない」

希「どうして?」

にこ「それは…」

希「真姫ちゃんと歌いたいの?」

にこ「そう。そうよ!私は真姫と二人で歌いたいのよ」

希「ふふっ」

にこ「な、何よ?」

希「やっと素直になったやん」

にこ「ちょっ」かぁぁぁ

希「あ~あ~ウチは振られちゃったなぁ。まあ、振られてしまったものはしょうがない」
 
42: (しうまい) 2022/01/01(土) 22:47:07.95 ID:YfFm1Asz
にこ「希…あんた…」

ガチャ

希「あら?」

真姫「にこちゃん…」

にこ「真姫?」

希「真姫ちゃ~ん」

にこ「も、もしかして聞こえてた?」

真姫「何がよ?」

にこ「別に…聞こえてないんならいいのよ」

真姫「そう」

希「さてと…ウチはにこっちに振られてしまったから元いた場所に戻るかな〜そろそろ凛ちゃんも限界やろうし〜」

にこ「ちょっ…」

ガチャ バタン

にこ「行っちゃった…」
 
43: (しうまい) 2022/01/01(土) 22:47:48.80 ID:YfFm1Asz
にこ「……」

真姫「……」

にこ「その…」

真姫「まだ、完全下校まで時間があるわ」

にこ「え?」

真姫「私と二人で歌いたいんでしょ?」

にこ「なっ、そ、それはあれよ?あくまでライブを成功させる為に」

真姫「はいはい」

にこ「本当なんだからね?」

真姫「分かってるわよ」
 
44: (しうまい) 2022/01/01(土) 22:52:20.03 ID:YfFm1Asz
希「ただいま〜」

凛「お帰り〜」

希「海未ちゃん、凛ちゃん留守にしてごめんな〜」

凛「もう希ちゃんが居ない間大変だったんだよ」

希「そうなん?」

凛「ほら」

海未「ぷわぷわーお…ぷわぷわーおとは一体…ぷわ…ぷわ…」

凛「ね?穂乃果ちゃんの作詞の手伝いしてたらこんな感じに」

希「よその心配してる場合やなかったって事やね…」

海未「ぷわ…ぷわ…」
 
45: (しうまい) 2022/01/01(土) 22:52:34.09 ID:YfFm1Asz

 

引用元: https://nozomi.2ch.sc/test/read.cgi/lovelive/1640964116/

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