2: 2021/03/03(水) 20:44:55.78 ID:G6ufuG2Z
代行ありがとうございます
3: 2021/03/03(水) 20:45:41.43 ID:G6ufuG2Z
(2月末)
エマ「もうすぐ三月だね!」
果林「ええ、時が経つのは早いものね」
エマ「果林ちゃん、梅が咲いてるよ!」
果林「風情があっていいわね」
エマ「鳥もいるよ!」
果林「あれはメジロね、目の周りが白いでしょう?」
エマ「本当だ、かわいい!もっと近くで見たいな
あれ、逃げちゃった
驚かせちゃったかな…」
果林「そのうち戻ってくるわよ、離れて見てましょう」
エマ「わかった!
あ、戻ってきたよ
驚かせてごめんね?」
果林「良かったわね」
エマ「うん!」
エマ「もうすぐ三月だね!」
果林「ええ、時が経つのは早いものね」
エマ「果林ちゃん、梅が咲いてるよ!」
果林「風情があっていいわね」
エマ「鳥もいるよ!」
果林「あれはメジロね、目の周りが白いでしょう?」
エマ「本当だ、かわいい!もっと近くで見たいな
あれ、逃げちゃった
驚かせちゃったかな…」
果林「そのうち戻ってくるわよ、離れて見てましょう」
エマ「わかった!
あ、戻ってきたよ
驚かせてごめんね?」
果林「良かったわね」
エマ「うん!」
4: 2021/03/03(水) 20:47:31.22 ID:G6ufuG2Z
果林「それにしてもエマは元気ね」
エマ「私、この季節が好きなんだ
スイスにも春があるんだけど、雪解けの後に草木が一気に芽吹いて、たくさん花が咲くの
冬は一面真っ白な雪に覆われてるから、その分すごく綺麗なんだよ」
果林「それは素敵ね、いつか行ってみたいわ」
エマ「もちろん日本の春も好きだよ!
スイスの春より暖かくて過ごしやすいし、楽しいイベントがいっぱいあるから」
果林「確かにそうね
雛祭りにお花見…夏ほどではないにせよ、イベントは多いわね」
エマ「うん、もうすぐ雛祭りだからすごく楽しみ!
果林ちゃんはどんなお雛様を飾るの?」
果林「私は持ってないわ」
エマ「え…?雛祭りは女の子の健康や成長を願って、お雛様を並べてお祝いするって本に書いてあったのに…」
果林「それは昔の話よ
今は本格的に雛人形を並べたり、お祝いしたりする家庭は少ないんじゃないかしら?
それに雛人形って一式揃えるとすごく高いのよ」
エマ「そうだったんだ…
せっかく日本の雛祭りを体験できると思ったのに、ちょっと残念」
果林「まあ、伝統的な行事が廃れていくことには少々思うところがあるわね」
エマ「うん…そうだね」
果林「まあ、雛祭りがなくてもお花見があるじゃない
今度みんなで行きましょう?」
エマ「え?うん…」
果林「あ…ごめんなさい」
エマ「私、この季節が好きなんだ
スイスにも春があるんだけど、雪解けの後に草木が一気に芽吹いて、たくさん花が咲くの
冬は一面真っ白な雪に覆われてるから、その分すごく綺麗なんだよ」
果林「それは素敵ね、いつか行ってみたいわ」
エマ「もちろん日本の春も好きだよ!
スイスの春より暖かくて過ごしやすいし、楽しいイベントがいっぱいあるから」
果林「確かにそうね
雛祭りにお花見…夏ほどではないにせよ、イベントは多いわね」
エマ「うん、もうすぐ雛祭りだからすごく楽しみ!
果林ちゃんはどんなお雛様を飾るの?」
果林「私は持ってないわ」
エマ「え…?雛祭りは女の子の健康や成長を願って、お雛様を並べてお祝いするって本に書いてあったのに…」
果林「それは昔の話よ
今は本格的に雛人形を並べたり、お祝いしたりする家庭は少ないんじゃないかしら?
それに雛人形って一式揃えるとすごく高いのよ」
エマ「そうだったんだ…
せっかく日本の雛祭りを体験できると思ったのに、ちょっと残念」
果林「まあ、伝統的な行事が廃れていくことには少々思うところがあるわね」
エマ「うん…そうだね」
果林「まあ、雛祭りがなくてもお花見があるじゃない
今度みんなで行きましょう?」
エマ「え?うん…」
果林「あ…ごめんなさい」
6: 2021/03/03(水) 20:49:43.17 ID:G6ufuG2Z
(翌日 果林宅)
果林「私の馬鹿…
お花見なんかに誘っちゃって…
エマは卒業したらすぐにスイスに帰るから、一緒にお花見なんか行けないのに」
果林「エマ、かなり落ち込んでたわ
よほど楽しみにしてたのね
エマにしてみれば最後のイベントだものね…
雛人形を買ってあげたいけど私のお金ではとても買えないし、かといって安物をあげるわけにもいかないわ
どうしようかしら」
果林「モデルの仕事はこれ以上増やせないし、困ったわ」
果林「!」
果林「モデルで一つ思いついたけど、あまりにも非現実的ね…
でもこのまま何もしないでいるのも嫌だから、明日みんなに声をかけてみようかしら
私だってエマに何かしてあげたい
エマにはたくさんお世話になったのに、何も返せないままお別れするのは嫌よ」
果林「私の馬鹿…
お花見なんかに誘っちゃって…
エマは卒業したらすぐにスイスに帰るから、一緒にお花見なんか行けないのに」
果林「エマ、かなり落ち込んでたわ
よほど楽しみにしてたのね
エマにしてみれば最後のイベントだものね…
雛人形を買ってあげたいけど私のお金ではとても買えないし、かといって安物をあげるわけにもいかないわ
どうしようかしら」
果林「モデルの仕事はこれ以上増やせないし、困ったわ」
果林「!」
果林「モデルで一つ思いついたけど、あまりにも非現実的ね…
でもこのまま何もしないでいるのも嫌だから、明日みんなに声をかけてみようかしら
私だってエマに何かしてあげたい
エマにはたくさんお世話になったのに、何も返せないままお別れするのは嫌よ」
9: 2021/03/03(水) 20:52:08.85 ID:G6ufuG2Z
(翌日)
果林「みんな、今日は集まってくれてありがとう
呼んでおいて何だけど、正直できるかどうか自信がないわ
やったことないもの…人間雛なんて」
歩夢「人間サイズの雛壇や飾りを作ってエマさんに着てもらう、か…
スケールが大きいね」
せつ菜「かなり大掛かりになりそうですが、面白そうですね!」
果林「でも、成功したところでエマが喜んでくれるかどうか分からないわ…」
愛「それについては心配ないと思うな」
彼方「エマちゃん、すごく喜ぶよ~」
果林「そうかしら…」
しずく「雛壇や小道具なら演劇部にありますから、できると思います」
璃奈「演出なら任せて、ちょうど試したいものがあるから」
かすみ「かすみんも協力しますよ!」
侑「あれだけのステージを成功させたんだから、きっとできるよ!
あとは果林さん次第だよ」
果林「みんな…
ええ、分かったわ」
果林「みんなも知ってるとおり、エマは日本の行事が大好きなの
そして、今度の雛祭りはエマが日本で体験できる実質最後のイベントになるわ
だから最高の思い出を作りたいの
みんなお願い、協力して?」
せつ菜「任せて下さい!」
璃奈「璃奈ちゃんボード『了解』」
彼方「エマちゃんに楽しんでもらうよ~」
かすみ「かすみん、いいこと思いつきましたよ!」
しずく「私、演劇部に声かけてきます」
歩夢「侑ちゃん、頑張ろう!」
侑「うん!」
愛「愛さん燃えてきた!」
果林「みんなありがとう
それじゃあ、必ず成功させるわよ!」
一同「おー!」
果林「みんな、今日は集まってくれてありがとう
呼んでおいて何だけど、正直できるかどうか自信がないわ
やったことないもの…人間雛なんて」
歩夢「人間サイズの雛壇や飾りを作ってエマさんに着てもらう、か…
スケールが大きいね」
せつ菜「かなり大掛かりになりそうですが、面白そうですね!」
果林「でも、成功したところでエマが喜んでくれるかどうか分からないわ…」
愛「それについては心配ないと思うな」
彼方「エマちゃん、すごく喜ぶよ~」
果林「そうかしら…」
しずく「雛壇や小道具なら演劇部にありますから、できると思います」
璃奈「演出なら任せて、ちょうど試したいものがあるから」
かすみ「かすみんも協力しますよ!」
侑「あれだけのステージを成功させたんだから、きっとできるよ!
あとは果林さん次第だよ」
果林「みんな…
ええ、分かったわ」
果林「みんなも知ってるとおり、エマは日本の行事が大好きなの
そして、今度の雛祭りはエマが日本で体験できる実質最後のイベントになるわ
だから最高の思い出を作りたいの
みんなお願い、協力して?」
せつ菜「任せて下さい!」
璃奈「璃奈ちゃんボード『了解』」
彼方「エマちゃんに楽しんでもらうよ~」
かすみ「かすみん、いいこと思いつきましたよ!」
しずく「私、演劇部に声かけてきます」
歩夢「侑ちゃん、頑張ろう!」
侑「うん!」
愛「愛さん燃えてきた!」
果林「みんなありがとう
それじゃあ、必ず成功させるわよ!」
一同「おー!」
10: 2021/03/03(水) 20:56:11.77 ID:G6ufuG2Z
(準備期間)
歩夢「果林さん、そっちはどう?」
果林「おかげさまで順調よ
服飾同好会のみんなが手伝ってくれるから、上手くいってるわ」
・・・・・・
侑「何か手伝うことある?」
璃奈「侑さん、ちょっとこれ見て」
侑「…え、これ璃奈ちゃんが作ったの?」
璃奈「違和感とか、不自然さとかないかな」
侑「全然!むしろ本物よりも綺麗かも」
璃奈「璃奈ちゃんボード『照れ』」
・・・・・・・
しずく「重い…」
愛「ちょっと、雛壇を一人で運ぶなんて無理だよ!愛さんに任せて」
しずく「ありがとうございます…」
・・・・・・・
かすみ「かすみんの実力が試される時です!」
せつ菜「わあ、可愛らしいですね!」
かすみ「えへへ、ありがとうございます!」
彼方「Zzz…」
かすみ「ちょっと彼方先輩?起きてください!」
彼方「ふぁ~…
彼方ちゃん、おねむだよ~Zzz」
せつ菜「彼方さんは当日大変ですからね、今の内に休んでおいた方がいいかもしれません」
歩夢「果林さん、そっちはどう?」
果林「おかげさまで順調よ
服飾同好会のみんなが手伝ってくれるから、上手くいってるわ」
・・・・・・
侑「何か手伝うことある?」
璃奈「侑さん、ちょっとこれ見て」
侑「…え、これ璃奈ちゃんが作ったの?」
璃奈「違和感とか、不自然さとかないかな」
侑「全然!むしろ本物よりも綺麗かも」
璃奈「璃奈ちゃんボード『照れ』」
・・・・・・・
しずく「重い…」
愛「ちょっと、雛壇を一人で運ぶなんて無理だよ!愛さんに任せて」
しずく「ありがとうございます…」
・・・・・・・
かすみ「かすみんの実力が試される時です!」
せつ菜「わあ、可愛らしいですね!」
かすみ「えへへ、ありがとうございます!」
彼方「Zzz…」
かすみ「ちょっと彼方先輩?起きてください!」
彼方「ふぁ~…
彼方ちゃん、おねむだよ~Zzz」
せつ菜「彼方さんは当日大変ですからね、今の内に休んでおいた方がいいかもしれません」
11: 2021/03/03(水) 20:58:18.33 ID:G6ufuG2Z
(3月2日 雛祭り前日)
せつ菜「できました!後は明日、エマさんをお呼びするだけですね!」
歩夢「綺麗…そうだ侑ちゃん、それ着てちょっとそこに立ってみて」
侑「こう?」
歩夢「すごく似合ってるよ!」
彼方「明日は彼方ちゃん頑張るよ~」
しずく「彼方先輩のお料理、楽しみですね」
かすみ「かすみんもパン焼いてきますからね!」
璃奈「愛さん、もう少し右にずらして」
愛「おっけー!」
璃奈「ありがとう…これでよし」
果林「…」
歩夢「果林さん、どうしたの?」
果林「…何でもないわ」
歩夢「そう?」
彼方「元気ないように見えるな~」
しずく「まだ何か足りなかったでしょうか?」
果林「大丈夫よ
でも、明日が終わったら、もうみんながエマと過ごせるイベントがないのよね
そう考えると少し寂しいわ」
歩夢「うーん…確かにこれでイベントは終わりかもしれないけど…
私達は最高の雛祭りになるように準備してきたんだから、今はその…前だけ向いていればいいと思うな」
果林「歩夢…」
果林「みんな、話があるの」
せつ菜「できました!後は明日、エマさんをお呼びするだけですね!」
歩夢「綺麗…そうだ侑ちゃん、それ着てちょっとそこに立ってみて」
侑「こう?」
歩夢「すごく似合ってるよ!」
彼方「明日は彼方ちゃん頑張るよ~」
しずく「彼方先輩のお料理、楽しみですね」
かすみ「かすみんもパン焼いてきますからね!」
璃奈「愛さん、もう少し右にずらして」
愛「おっけー!」
璃奈「ありがとう…これでよし」
果林「…」
歩夢「果林さん、どうしたの?」
果林「…何でもないわ」
歩夢「そう?」
彼方「元気ないように見えるな~」
しずく「まだ何か足りなかったでしょうか?」
果林「大丈夫よ
でも、明日が終わったら、もうみんながエマと過ごせるイベントがないのよね
そう考えると少し寂しいわ」
歩夢「うーん…確かにこれでイベントは終わりかもしれないけど…
私達は最高の雛祭りになるように準備してきたんだから、今はその…前だけ向いていればいいと思うな」
果林「歩夢…」
果林「みんな、話があるの」
13: 2021/03/03(水) 21:02:20.41 ID:G6ufuG2Z
(3月3日 雛祭り当日)
果林「エマ、この後来て欲しいところがあるの」
エマ「どこ?」
果林「着いてからのお楽しみよ」
エマ「?」
果林「まあ、着けばわかるわ」
(数分後)
果林(まずい…迷ったわ)
エマ「果林ちゃん、どこに行くの?」
果林「着いてからのお楽しみよ」
エマ「でも、さっきから同じ所3周くらいしてるよ?」
果林「…」
エマ「場所教えて、私分かると思うから」
果林「大丈夫…道は分かってるわ」
果林「エマ、この後来て欲しいところがあるの」
エマ「どこ?」
果林「着いてからのお楽しみよ」
エマ「?」
果林「まあ、着けばわかるわ」
(数分後)
果林(まずい…迷ったわ)
エマ「果林ちゃん、どこに行くの?」
果林「着いてからのお楽しみよ」
エマ「でも、さっきから同じ所3周くらいしてるよ?」
果林「…」
エマ「場所教えて、私分かると思うから」
果林「大丈夫…道は分かってるわ」
14: 2021/03/03(水) 21:04:51.83 ID:G6ufuG2Z
(雛祭り会場)
歩夢「果林さん、遅いね」
侑「迷ってるのかな…」
璃奈「LINEしたんだけど、出ない」
せつ菜「探しに行きましょうか?」
しずく「それは…だって果林さん、自力で迎えに行くって仰ってましたから」
(回想 3月2日 雛祭り前日)
果林「当日は私がエマを迎えに行くわ」
彼方「果林ちゃん、一人で大丈夫なのかい?」
果林「この機会に、私一人でも迷わず目的地に着けるところをエマに見せるのよ
私だって成長するの」
かすみ「果林先輩…」
果林「な、何よ…目を輝かせて?」
せつ菜「果林さん…」
果林「せつ菜まで…
まあ、とにかくそういうことだからよろしくね」
彼方「果林ちゃん頑張れ~」
侑「果林さんなら大丈夫!」
果林「もう!子供じゃないんだから」
(回想終了)
しずく「ですから、ここで迎えに行ったら果林さんの決意を無駄にしてしまうのではないでしょうか」
かすみ「確かにしず子の言うとおりです、もう少し待ちましょう」
璃奈「…」
愛「りなりー、どうしたの?」
璃奈「実は、念のために果林さんの服にGPS発信機をつけておいたの
果林さんを信頼してないわけじゃないんだけど、保険として」
愛「り、りなりー…
それでカリンは大丈夫なの?」
璃奈「同じ所を3周くらいしてる」
愛「あちゃー…」
璃奈「あ、止まった」
歩夢「果林さん、遅いね」
侑「迷ってるのかな…」
璃奈「LINEしたんだけど、出ない」
せつ菜「探しに行きましょうか?」
しずく「それは…だって果林さん、自力で迎えに行くって仰ってましたから」
(回想 3月2日 雛祭り前日)
果林「当日は私がエマを迎えに行くわ」
彼方「果林ちゃん、一人で大丈夫なのかい?」
果林「この機会に、私一人でも迷わず目的地に着けるところをエマに見せるのよ
私だって成長するの」
かすみ「果林先輩…」
果林「な、何よ…目を輝かせて?」
せつ菜「果林さん…」
果林「せつ菜まで…
まあ、とにかくそういうことだからよろしくね」
彼方「果林ちゃん頑張れ~」
侑「果林さんなら大丈夫!」
果林「もう!子供じゃないんだから」
(回想終了)
しずく「ですから、ここで迎えに行ったら果林さんの決意を無駄にしてしまうのではないでしょうか」
かすみ「確かにしず子の言うとおりです、もう少し待ちましょう」
璃奈「…」
愛「りなりー、どうしたの?」
璃奈「実は、念のために果林さんの服にGPS発信機をつけておいたの
果林さんを信頼してないわけじゃないんだけど、保険として」
愛「り、りなりー…
それでカリンは大丈夫なの?」
璃奈「同じ所を3周くらいしてる」
愛「あちゃー…」
璃奈「あ、止まった」
15: 2021/03/03(水) 21:07:50.76 ID:G6ufuG2Z
(エマかりんサイド)
果林(落ち着いて…深呼吸よ深呼吸)
エマ「本当に大丈夫?」
果林「大丈夫よ…確か部室棟へは…廊下に消火器があるから…
向かって左が被服室だから直進…」
エマ「果林ちゃん、それ地図?」
果林「まあ、そんなところね」
エマ(すごい細かく書き込んであるし、写真も貼ってある…何のためにここまで?)
果林「さあ、行くわよ」
エマ「うん!」
(雛祭り会場)
璃奈「あ、動き出した」
愛「どう?」
璃奈「大丈夫
遠回りだけど、ちゃんとこっちに向かって進んでる」
せつ菜「やりましたね!」
歩夢「良かった…」
侑「昨日解散した後に校内に残ってたから、校内経路の確認をしたのかな」
彼方「彼方ちゃん安心したよ…すやぁ…Zzz」
かすみ「彼方先輩、起きてください!」
しずく「こちらも準備をしておきましょう」
果林(落ち着いて…深呼吸よ深呼吸)
エマ「本当に大丈夫?」
果林「大丈夫よ…確か部室棟へは…廊下に消火器があるから…
向かって左が被服室だから直進…」
エマ「果林ちゃん、それ地図?」
果林「まあ、そんなところね」
エマ(すごい細かく書き込んであるし、写真も貼ってある…何のためにここまで?)
果林「さあ、行くわよ」
エマ「うん!」
(雛祭り会場)
璃奈「あ、動き出した」
愛「どう?」
璃奈「大丈夫
遠回りだけど、ちゃんとこっちに向かって進んでる」
せつ菜「やりましたね!」
歩夢「良かった…」
侑「昨日解散した後に校内に残ってたから、校内経路の確認をしたのかな」
彼方「彼方ちゃん安心したよ…すやぁ…Zzz」
かすみ「彼方先輩、起きてください!」
しずく「こちらも準備をしておきましょう」
19: 2021/03/03(水) 21:13:04.99 ID:G6ufuG2Z
(エマかりんサイド)
果林「さあ、もうすぐ着くわよ」
エマ「果林ちゃんすごい!今までは教室を移動するだけで迷ってたのに」
果林「当然よ、私だって成長するんだから」
エマ「うん…」
果林「どうしたの?」
エマ「…何でもない」
果林「?」
エマ(果林ちゃんの成長は嬉しいんだけど、私がお世話できなくなるのは寂しいな…)
果林「着いたわ、ここよ」
ガチャ
エマ「あれ?真っ暗だよ」
せつ菜「今です!」
カチッ
パァン!パァン!パァン!パァン!
エマ「え、雛壇??
それにみんな着物着てる…?」
果林「サプライズ」
一同「「雛祭りにようこそ!」」
エマ「え?え?えー!」
果林「さあ、もうすぐ着くわよ」
エマ「果林ちゃんすごい!今までは教室を移動するだけで迷ってたのに」
果林「当然よ、私だって成長するんだから」
エマ「うん…」
果林「どうしたの?」
エマ「…何でもない」
果林「?」
エマ(果林ちゃんの成長は嬉しいんだけど、私がお世話できなくなるのは寂しいな…)
果林「着いたわ、ここよ」
ガチャ
エマ「あれ?真っ暗だよ」
せつ菜「今です!」
カチッ
パァン!パァン!パァン!パァン!
エマ「え、雛壇??
それにみんな着物着てる…?」
果林「サプライズ」
一同「「雛祭りにようこそ!」」
エマ「え?え?えー!」
20: 2021/03/03(水) 21:17:32.09 ID:G6ufuG2Z
エマ「綺麗な雛壇に可愛い飾り、お菓子、着物…
それにちらし寿司、パン…
これ、全部私のために?」
愛「カリンが考えたんだよ!エマっちが雛祭りを体験できなくて落ち込んでたみたいだからって」
エマ「…!
果林ちゃん、私のために…?」
果林「考えたのは私だけど、他はほとんどみんながやってくれたわ
服飾同好会や演劇部のみんなも手伝ってくれたの」
エマ「果林ちゃん、みんな…ありがとう!」
歩夢「服はこっちで着られるよ!」
彼方「彼方ちゃんの特製ちらし寿司を召し上がれ~」
かすみ「かすみんのコッペパンもありますよ!」
エマ「じゃあ…まずはちらし寿司とコッペパンをいただこうかな」
それにちらし寿司、パン…
これ、全部私のために?」
愛「カリンが考えたんだよ!エマっちが雛祭りを体験できなくて落ち込んでたみたいだからって」
エマ「…!
果林ちゃん、私のために…?」
果林「考えたのは私だけど、他はほとんどみんながやってくれたわ
服飾同好会や演劇部のみんなも手伝ってくれたの」
エマ「果林ちゃん、みんな…ありがとう!」
歩夢「服はこっちで着られるよ!」
彼方「彼方ちゃんの特製ちらし寿司を召し上がれ~」
かすみ「かすみんのコッペパンもありますよ!」
エマ「じゃあ…まずはちらし寿司とコッペパンをいただこうかな」
21: 2021/03/03(水) 21:22:06.50 ID:G6ufuG2Z
(お料理)
エマ「ボーノ!このちらし寿司、見た目も綺麗だし具が沢山入ってて美味しい!」
彼方「喜んでもらえて良かった~
みんなも手伝ってくれたんだよ」
エマ「コッペパンも美味しいよ、桜の塩漬けがクリームと合うね!」
かすみ「ありがとうございます!桜の塩漬けを乗せるのはしず子のアイディアなんですよ
ね、しず子?」
しずく「はい、春らしくしようとかすみさんと考えたんです」
エマ「ボーノ!このちらし寿司、見た目も綺麗だし具が沢山入ってて美味しい!」
彼方「喜んでもらえて良かった~
みんなも手伝ってくれたんだよ」
エマ「コッペパンも美味しいよ、桜の塩漬けがクリームと合うね!」
かすみ「ありがとうございます!桜の塩漬けを乗せるのはしず子のアイディアなんですよ
ね、しず子?」
しずく「はい、春らしくしようとかすみさんと考えたんです」
22: 2021/03/03(水) 21:24:31.84 ID:G6ufuG2Z
(着付け)
歩夢「エマさん、帯はきつくない?」
エマ「大丈夫だよ」
侑「服は重くない?」
エマ「ちょっと重いかな…昔の人はすごいね」
果林「流石に十二単は用意できなかったから、着物を重ねるだけになっちゃったわ」
エマ「十二単は重すぎると思うから、これで十分だよ
ありがとう!」
果林「はい、冠」
エマ「きれい…これ果林ちゃんが作ったの?」
果林「しずくちゃんが作ってくれたの」
エマ「すごい、本物みたいだね!」
しずく「演劇部で小道具を作るのは慣れてますから」
侑「ほら、雛壇に上がって」
エマ「うん!
…こうかな?」
かすみ「似合ってますね!」
しずく「本物のお姫様みたいです」
エマ「ぼんぼりや家具もよくできてるね!」
かすみ「かすみんが作ったんです!もちろんみんなにも協力してもらいました」
エマ「すごい!」
璃奈「璃奈ちゃんプロジェクター『殿中』」
せつ菜「背景が和風になりました!」
璃奈「璃奈ちゃんエフェクト『桃吹雪』」
愛「桃の花が舞ってる!」
エマ「私、どう映ってるのかな」
彼方「今写真取るよ~エマちゃん笑って」
エマ「うん!」
カシャ
彼方「取れたよ~こんな感じ」
エマ「わぁ、ありがとう!」
歩夢「エマさん、帯はきつくない?」
エマ「大丈夫だよ」
侑「服は重くない?」
エマ「ちょっと重いかな…昔の人はすごいね」
果林「流石に十二単は用意できなかったから、着物を重ねるだけになっちゃったわ」
エマ「十二単は重すぎると思うから、これで十分だよ
ありがとう!」
果林「はい、冠」
エマ「きれい…これ果林ちゃんが作ったの?」
果林「しずくちゃんが作ってくれたの」
エマ「すごい、本物みたいだね!」
しずく「演劇部で小道具を作るのは慣れてますから」
侑「ほら、雛壇に上がって」
エマ「うん!
…こうかな?」
かすみ「似合ってますね!」
しずく「本物のお姫様みたいです」
エマ「ぼんぼりや家具もよくできてるね!」
かすみ「かすみんが作ったんです!もちろんみんなにも協力してもらいました」
エマ「すごい!」
璃奈「璃奈ちゃんプロジェクター『殿中』」
せつ菜「背景が和風になりました!」
璃奈「璃奈ちゃんエフェクト『桃吹雪』」
愛「桃の花が舞ってる!」
エマ「私、どう映ってるのかな」
彼方「今写真取るよ~エマちゃん笑って」
エマ「うん!」
カシャ
彼方「取れたよ~こんな感じ」
エマ「わぁ、ありがとう!」
24: 2021/03/03(水) 21:28:34.15 ID:G6ufuG2Z
愛「そうだカリン、あれ着てみなよ」
果林「え…?私はいいわよ、第一あれは冗談だったはずでしょう」
侑「服飾同好会のみんなが是非着て欲しいって言ってたよ」
果林「何でお内裏様の格好なんてしなきゃいけないのよ…ってちょっと?みんな何するの勝手に着せないでよ」
かすみ「お内裏様と言っても、果林先輩用にちゃんとアレンジしてあるから大丈夫ですよ」
せつ菜「落ち着いた色合いで似合うと思います!」
果林「そ、そう?じゃあ着てみようかしら」
かすみ「烏帽子もありますよ」
果林「烏帽子はちょっと…」
果林「え…?私はいいわよ、第一あれは冗談だったはずでしょう」
侑「服飾同好会のみんなが是非着て欲しいって言ってたよ」
果林「何でお内裏様の格好なんてしなきゃいけないのよ…ってちょっと?みんな何するの勝手に着せないでよ」
かすみ「お内裏様と言っても、果林先輩用にちゃんとアレンジしてあるから大丈夫ですよ」
せつ菜「落ち着いた色合いで似合うと思います!」
果林「そ、そう?じゃあ着てみようかしら」
かすみ「烏帽子もありますよ」
果林「烏帽子はちょっと…」
25: 2021/03/03(水) 21:32:40.15 ID:G6ufuG2Z
果林「どう?」
エマ「果林ちゃんにぴったりだね!」
しずく「よく似合ってます」
愛「カリン、ちょっとエマの隣に並んでみてよ」
果林「え?」
かすみ「いいですね!写真撮りましょう」
璃奈「二人が並んでるところ、見てみたい」
果林「そんな…恥ずかしいわよ」
エマ「私もお内裏様姿の果林ちゃんと一緒に撮って欲しいな…だめ?」
果林「…分かったわ、一緒に撮りましょう」
エマ「やった!」
彼方「お~、二人ともいいよ」
歩夢「本物のお雛様みたいだね」
侑「じゃあ撮るよ!」
カシャ
侑「どう?」
エマ「果林ちゃんよく写ってるよ!流石モデルさんだね」
果林「ありがとう、エマも綺麗よ」
エマ「侑ちゃん、今度はみんなも入って撮ろうよ」
侑「いいね!」
せつ菜「せっかくの雛祭りですから、雛人形の並びで撮りましょう!」
エマ「果林ちゃんにぴったりだね!」
しずく「よく似合ってます」
愛「カリン、ちょっとエマの隣に並んでみてよ」
果林「え?」
かすみ「いいですね!写真撮りましょう」
璃奈「二人が並んでるところ、見てみたい」
果林「そんな…恥ずかしいわよ」
エマ「私もお内裏様姿の果林ちゃんと一緒に撮って欲しいな…だめ?」
果林「…分かったわ、一緒に撮りましょう」
エマ「やった!」
彼方「お~、二人ともいいよ」
歩夢「本物のお雛様みたいだね」
侑「じゃあ撮るよ!」
カシャ
侑「どう?」
エマ「果林ちゃんよく写ってるよ!流石モデルさんだね」
果林「ありがとう、エマも綺麗よ」
エマ「侑ちゃん、今度はみんなも入って撮ろうよ」
侑「いいね!」
せつ菜「せっかくの雛祭りですから、雛人形の並びで撮りましょう!」
26: 2021/03/03(水) 21:38:49.92 ID:G6ufuG2Z
侑「じゃあ撮るよ!」
歩夢「侑ちゃん早く入って!」
侑「はーい!」
エマ「ねえ、果林ちゃん」
果林「何?」
エマ「私…今、すごく幸せ!」
カシャッ
歩夢「侑ちゃん早く入って!」
侑「はーい!」
エマ「ねえ、果林ちゃん」
果林「何?」
エマ「私…今、すごく幸せ!」
カシャッ
29: 2021/03/03(水) 22:07:14.74 ID:G6ufuG2Z
エマ「こうして楽しい雛祭りは終わった
その後はすぐ卒業式があり、私はスイスに帰ることになった」
エマ「あの時みんなで撮った写真は、今でも側に置いてある」
エマ「果林ちゃんが成長したら、私のお世話がいらなくなって私も必要とされなくなるんじゃないか…
私のそんな心配を、果林ちゃんは見事に吹き飛ばしてくれた
まるで、一足早い桜吹雪のように」
エマ「だから日本を離れるとき、寂しさは感じたけれど不思議と心残りや悲しさは感じなかった
果林ちゃんとみんなのおかげだよ」
エマ「本当にありがとう!
今度日本に行くときは、みんなでお花見に行きたいな」
おわり
その後はすぐ卒業式があり、私はスイスに帰ることになった」
エマ「あの時みんなで撮った写真は、今でも側に置いてある」
エマ「果林ちゃんが成長したら、私のお世話がいらなくなって私も必要とされなくなるんじゃないか…
私のそんな心配を、果林ちゃんは見事に吹き飛ばしてくれた
まるで、一足早い桜吹雪のように」
エマ「だから日本を離れるとき、寂しさは感じたけれど不思議と心残りや悲しさは感じなかった
果林ちゃんとみんなのおかげだよ」
エマ「本当にありがとう!
今度日本に行くときは、みんなでお花見に行きたいな」
おわり
31: 2021/03/03(水) 22:16:35.09 ID:G6ufuG2Z
(後日)
エマ「璃奈ちゃんからメールだ、何だろう?」
カチリ
エマさん久しぶり。
お花見の時の映像を、だいたいエマさんの視点になるように撮ったのでリンクを貼っておきます
いつか一緒にお花見行こうね!
エマ「わあ…!」
カチリ
一同『エマさん、お花見にようこそ!』
本当におしまい
エマ「璃奈ちゃんからメールだ、何だろう?」
カチリ
エマさん久しぶり。
お花見の時の映像を、だいたいエマさんの視点になるように撮ったのでリンクを貼っておきます
いつか一緒にお花見行こうね!
エマ「わあ…!」
カチリ
一同『エマさん、お花見にようこそ!』
本当におしまい
32: 2021/03/03(水) 22:17:11.08 ID:G6ufuG2Z
代行していただいた方、読んでいただいた方、ありがとうございました
34: 2021/03/03(水) 22:20:58.79 ID:LakSGdfA
おつ!時節ものでエモくて面白かったよ。また次も期待してる
35: 2021/03/03(水) 22:22:36.15 ID:G6ufuG2Z
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40: 2021/03/03(水) 23:19:18.35 ID:8X/BRT4h
STAND BY ME は素晴らしいSSだった
42: 2021/03/03(水) 23:49:59.33 ID:tSbx00il
44: 2021/03/04(木) 00:23:26.93 ID:ZOvz4VXk
>>1も>>42も乙
癒される
癒される
引用元: https://nozomi.2ch.sc/test/read.cgi/lovelive/1614771769/