1: 2015/03/05(木) 00:08:49.73 ID:9Khi3BXT.net
「ごめんにゃー、真姫ちゃん…」
「いいわよ、別に。委員会ならしょうがないじゃない。」
午前中の授業が終わってお昼休み。いつもは私と凛ちゃんと真姫ちゃんと、3人でお弁当を食べるんだけど。
今日は私と凛ちゃんは委員会があって、一緒に食べられない。
「私は音楽室に居るから。終わったら来ても良いわよ」
真姫ちゃんの『○○してもいいわよ』は、『○○してよ』ってこと。
ふふふ、素直じゃない真姫ちゃんの扱い方を、私もちょっと分かってきました。
「いいわよ、別に。委員会ならしょうがないじゃない。」
午前中の授業が終わってお昼休み。いつもは私と凛ちゃんと真姫ちゃんと、3人でお弁当を食べるんだけど。
今日は私と凛ちゃんは委員会があって、一緒に食べられない。
「私は音楽室に居るから。終わったら来ても良いわよ」
真姫ちゃんの『○○してもいいわよ』は、『○○してよ』ってこと。
ふふふ、素直じゃない真姫ちゃんの扱い方を、私もちょっと分かってきました。
2: 2015/03/05(木) 00:09:28.88 ID:9Khi3BXT.net
「ん。いってらっしゃい」
クールに私と凛ちゃんを見送る真姫ちゃんだけど、やっぱりちょっと寂しそう。
早く委員会を終わらせて、凛ちゃんと一緒に音楽室に行かないと。
:
:
良かった、予想より早く委員会が終わってくれた。
こっちの方はどうかな、と、凛ちゃんの委員会が会議をしている教室を覗いてみる。
…な、なんだかピリピリムード…
…あ、凛ちゃんと目が合った。
すごく申し訳なさそうな顔をして、『先に行ってていいよ』とジェスチャーをしている。
大変そうだなぁ…
『先に行くね』とジェスチャーをすると、ガラス越しの凛ちゃんは『うんうん』と頷いた。
「星空さん!ちゃんと聞いてますか!?」
「はっはい!すみません!」
うぅ…ごめんね凛ちゃん。
真姫ちゃんも待ってるし、早く音楽室に行かなきゃ。
ぅ音楽室へ向かう階段を登っていると、微かにピアノの旋律が聴こえた。
μ'sの曲じゃない…クラシックかな。
すごく、綺麗な音楽。
クールに私と凛ちゃんを見送る真姫ちゃんだけど、やっぱりちょっと寂しそう。
早く委員会を終わらせて、凛ちゃんと一緒に音楽室に行かないと。
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良かった、予想より早く委員会が終わってくれた。
こっちの方はどうかな、と、凛ちゃんの委員会が会議をしている教室を覗いてみる。
…な、なんだかピリピリムード…
…あ、凛ちゃんと目が合った。
すごく申し訳なさそうな顔をして、『先に行ってていいよ』とジェスチャーをしている。
大変そうだなぁ…
『先に行くね』とジェスチャーをすると、ガラス越しの凛ちゃんは『うんうん』と頷いた。
「星空さん!ちゃんと聞いてますか!?」
「はっはい!すみません!」
うぅ…ごめんね凛ちゃん。
真姫ちゃんも待ってるし、早く音楽室に行かなきゃ。
ぅ音楽室へ向かう階段を登っていると、微かにピアノの旋律が聴こえた。
μ'sの曲じゃない…クラシックかな。
すごく、綺麗な音楽。
3: 2015/03/05(木) 00:10:08.46 ID:9Khi3BXT.net
「…あら、花陽。早かったわね。凛は…そう、ご苦労様ね」
「…さっきの曲?あぁ、昔、ピアノの発表会で弾いた曲なの。家を掃除してたら楽譜が出てきてね、久しぶりに弾いてみようかなって」
真姫ちゃんの前に立てられた楽譜を見ると、五線譜に白や黒のおたまじゃくしがいっぱい。
よく分からない英語?も書いてあるし…
「これは英語じゃなくてイタリア語よ。」
ぽこ…あ…ぽこ…??
「『poco a poco accelerando e crescendo』。『ポコ ア ポコ アッチェレランド クレッシェンド』よ。意味は、『少しづつ、速く、強く』って感じかしら」
「ふふ、別にイタリア語が出来るってわけじゃないわ。楽譜に書いてある言葉は、だいたいイタリア語なのよ」
こんな暗号みたいなものでスラスラ演奏出来ちゃうなんて、やっぱり真姫ちゃんはすごいです。
真姫ちゃんの演奏、もっと聴きたいなぁ。
「…さっきの曲?あぁ、昔、ピアノの発表会で弾いた曲なの。家を掃除してたら楽譜が出てきてね、久しぶりに弾いてみようかなって」
真姫ちゃんの前に立てられた楽譜を見ると、五線譜に白や黒のおたまじゃくしがいっぱい。
よく分からない英語?も書いてあるし…
「これは英語じゃなくてイタリア語よ。」
ぽこ…あ…ぽこ…??
「『poco a poco accelerando e crescendo』。『ポコ ア ポコ アッチェレランド クレッシェンド』よ。意味は、『少しづつ、速く、強く』って感じかしら」
「ふふ、別にイタリア語が出来るってわけじゃないわ。楽譜に書いてある言葉は、だいたいイタリア語なのよ」
こんな暗号みたいなものでスラスラ演奏出来ちゃうなんて、やっぱり真姫ちゃんはすごいです。
真姫ちゃんの演奏、もっと聴きたいなぁ。
5: 2015/03/05(木) 00:11:32.84 ID:9Khi3BXT.net
「…え?良いけど。そうね、凛が来るまで、真姫ちゃんリサイタルでも開こうかしら。」
真姫ちゃんが鍵盤に視線を落とす。
…目を伏せると、睫毛が長いのが際立つ。陶器のように白い肌、赤味を帯びた薄い唇。
強く握ったら折れてしまいそうな繊細な指先から、美しい綺麗な音の粒が生まれる。
私と真姫ちゃんしか居ない空間を、鮮やかな旋律が埋め尽くしていく。
思わず、はぁ、と溜息が漏れ出る。
時には激しく強く、時には優しく弱く。私たちを包み込んでいる音楽はもちろんのこと。
演奏をする真姫ちゃんにまで引き込まれてしまう。
音楽に合わせて心臓のリズムが変わっていくのが分かる。
『poco a poco accelerando e crescendo』…『少しづつ、速く、強く』。
真姫ちゃんが鍵盤に視線を落とす。
…目を伏せると、睫毛が長いのが際立つ。陶器のように白い肌、赤味を帯びた薄い唇。
強く握ったら折れてしまいそうな繊細な指先から、美しい綺麗な音の粒が生まれる。
私と真姫ちゃんしか居ない空間を、鮮やかな旋律が埋め尽くしていく。
思わず、はぁ、と溜息が漏れ出る。
時には激しく強く、時には優しく弱く。私たちを包み込んでいる音楽はもちろんのこと。
演奏をする真姫ちゃんにまで引き込まれてしまう。
音楽に合わせて心臓のリズムが変わっていくのが分かる。
『poco a poco accelerando e crescendo』…『少しづつ、速く、強く』。
6: 2015/03/05(木) 00:12:10.47 ID:9Khi3BXT.net
「…どうだったかしら?久しぶりだから、あまり上手く表現出来てなかったかもしれないけど」
気付いたら、演奏は終わっていた。
でもまだ、私の心臓はドキドキしていて。このドキドキは、何に対してのドキドキなの?
「お待たせー!ごめんね、遅くなっちゃって!!」
ばあん、と音楽室のドアが急に開いて、凛ちゃんが飛び込んでくる。
びっくりして、もっとドキドキしちゃった。
「凛も来たし、リサイタルは終わりね。」
1曲だけかぁ…ちょっと残念かも。
「んー?かよちん真姫ちゃん、何の話ー?」
「さぁー?」
「えー気になる!真姫ちゃんの意地悪!」
私と真姫ちゃんだけの秘密のリサイタル。
次は、凛ちゃんも招待してあげなくちゃね。
…でもちょっと、独り占めしたい気もする、かな?
おわり
気付いたら、演奏は終わっていた。
でもまだ、私の心臓はドキドキしていて。このドキドキは、何に対してのドキドキなの?
「お待たせー!ごめんね、遅くなっちゃって!!」
ばあん、と音楽室のドアが急に開いて、凛ちゃんが飛び込んでくる。
びっくりして、もっとドキドキしちゃった。
「凛も来たし、リサイタルは終わりね。」
1曲だけかぁ…ちょっと残念かも。
「んー?かよちん真姫ちゃん、何の話ー?」
「さぁー?」
「えー気になる!真姫ちゃんの意地悪!」
私と真姫ちゃんだけの秘密のリサイタル。
次は、凛ちゃんも招待してあげなくちゃね。
…でもちょっと、独り占めしたい気もする、かな?
おわり
8: 2015/03/05(木) 00:19:23.09 ID:U/vuJ4be.net
オワッチャッタノオ!?
9: 2015/03/05(木) 00:20:15.96 ID:9PVLiop5.net
イイカンジネ
13: 2015/03/05(木) 00:49:20.13 ID:jpylaTLs.net
オワッチャウノォ!?
優しい空気のまきぱな最高だった
優しい空気のまきぱな最高だった
引用元: http://nozomi.2ch.sc/test/read.cgi/lovelive/1425481729/