【SS】絵里「ずるいよMagnetic today?」

SS


1: 2014/09/12(金) 23:14:39.74 ID:EYZj4qPQ.net
絵里「これは?」

海未「書きためてあった作詞です」

絵里「書きため!?」

海未「どうでしょうか?」

3: 2014/09/12(金) 23:18:55.66 ID:EYZj4qPQ.net
絵里「こっちみてる?こっちみないで!・・・・」

私は一通り歌詞に目を通した

絵里「フフまるでにこと真姫みたいね」

海未「そうです」

絵里「え?」

海未「これは2人を連想して書きました」

6: 2014/09/12(金) 23:22:53.15 ID:EYZj4qPQ.net
海未「どうでしょうか!」

絵里「どうでしょうかと言われても2人にあった歌詞だとは思うけれど」

絵里「もしかして相談ってこれのこと?」

海未「はい、正確には違うのですが・・・」

私は海未からの相談を持ちかけられこうして2人で喫茶店に座っていた

7: 2014/09/12(金) 23:25:21.92 ID:EYZj4qPQ.net
絵里「特定のテーマの歌詞作りが捗ってしまう?」

海未「そうなのです」

絵里「いいことじゃない!素晴らしいわ!」

海未「・・・・」

絵里「それで?そのテーマって?」

海未「・・・・恋愛なのですが」

絵里「え?恋愛は苦手って感じだったじゃない?だからあの時もみんなで」

9: 2014/09/12(金) 23:27:30.93 ID:EYZj4qPQ.net
海未「その・・・なんと言ったら言いのか・・・」

海未「同性による恋愛なのです」

海未は顔を真っ赤にさせてそう言った

絵里「へ?」

11: 2014/09/12(金) 23:31:09.77 ID:EYZj4qPQ.net
絵里「えっ!ちょっと待って!じゃあこれはあの2人の恋愛劇ってことなの?」

海未「はい。二時間程でできました、その内一時間はシチュエーションに使いました」

海未はまだ真っ赤にして語った

いや、そこまでは聞いてないのだけど

12: 2014/09/12(金) 23:36:29.21 ID:EYZj4qPQ.net
海未「おかしいですよね?でも、絵里ならきっと真面目に相談にのってくれると思い・・・」

うーん、私だって恋愛に詳しくないし、それに同性ともなると・・・

絵里「それでこれは2人にみせたの?」

海未「まだです」

絵里「曲にするには真姫にも相談しないといけないし・・・」

海未「こ、こんな恥ずかしい歌詞をみ、みせるなんてそ、そんなこと」

海未は慌てふためいていた

13: 2014/09/12(金) 23:40:15.52 ID:EYZj4qPQ.net
絵里「海未はこの歌詞で曲を作りたいのね?」

海未「へ!?あのその!そういうわけではっ!」

絵里「作りたいのね」

海未「・・・はい」

察するに海未は歌詞を書き出したはいいもののそれを本人達に伝えることができないと、それで私に・・・

14: 2014/09/12(金) 23:45:05.84 ID:EYZj4qPQ.net
絵里「でも海未どうして。その・・・同性の恋愛が捗るのかしら」

海未「わからないんです。あの2人を見ているとアラッ?て」

絵里「アラ?」

海未「その・・・お互い好きなんじゃないかって・・・」

絵里「それはみんな大事な仲間なんだから当・・・」

海未「そうじゃないんです!」

15: 2014/09/12(金) 23:48:33.15 ID:EYZj4qPQ.net
海未「友情ではなく恋愛なのです」

絵里「うーんいつも喧嘩ばかりだし、海未が思ってるような関係では・・・」

海未「好きあってるのは問題じゃないんです!」

海未「私がどうしてもそのようなも、妄想をしてしまうのが問題なのです。」

絵里「・・・・」

だんだん海未がわからなくなってきた

19: 2014/09/12(金) 23:54:28.45 ID:EYZj4qPQ.net
絵里「わかったわ。ともかくこれを一度2人に見せましょう」

海未「へ?」

絵里「仕方ないわ。2人に歌ってもらう曲だものいずれはしなくてはいけないことよ?」

海未「ですが・・・」

絵里「大丈夫。2人ならきっとわかってくれるわ」

海未「うう・・・」

翌日私はこの歌詞を2人に見せることにした

20: 2014/09/12(金) 23:59:35.24 ID:EYZj4qPQ.net
翌日、練習が休憩時間にはいると私は2人を呼び出した 

絵里「おーい!にこーまきー!」

遠くで休んでいた2人がこちらを向きこっち向かってきた

にこ「なによ」

真姫「どうしたの絵里?」

絵里「次の曲を2人で歌ってくれないかなぁ~って。でも、そのいつ発表するかはわからないのだけれど」

 

21: 2014/09/13(土) 00:03:23.78 ID:EYZj4qPQ.net
にこ「真姫と!?」

真姫「2人で!?」

絵里「え、ええ」

にこ「な、なんで私達なのよ」

真姫「そうよ!他にもいるでしょ!?」

絵里「た、たまにはサプライズな組み合わせもありじゃないかなぁ~って」

絵里「とりあえず歌詞はもうできてるの!ちょっと見てくれない?」

22: 2014/09/13(土) 00:08:21.68 ID:v8NgvCXZ.net
にこ「ずるいよ?」

真姫「Magnetic today?」

絵里「ええ・・・テーマは恋・・・鈍感な友情なのだけれど」

にこ「これは海未が?」

絵里「ええ」

海未はこっちを見ようとしなかった

穂乃果「どうしたの海未ちゃん?」

ことり「顔真っ赤だよ?」

23: 2014/09/13(土) 00:10:44.13 ID:v8NgvCXZ.net
にこ「・・・・」

真姫「・・・・」

2人は歌詞に目を通した

にこ「これ・・・」

真姫「なんだか・・・」

やっぱり気づくわよね、そりゃ。まんま2人のことだもの・・・

26: 2014/09/13(土) 00:14:11.95 ID:v8NgvCXZ.net
にこ「面白い歌詞ね」

真姫「メロディー考えるのも大変ねこれは」

にこ「出来ないんだ~?」

真姫「できないとは言ってないでしょ!」

え?

気づいてない?

27: 2014/09/13(土) 00:19:22.64 ID:v8NgvCXZ.net
にこ「わかったわ、絵里」

絵里「え?」

真姫「早速今日帰ったら譜面に起こしてみるわ」

絵里「本当!?」

にこ「真姫と組むのは府に落ちないけどねぇー」

真姫「なんですって~」

にこ「でも海未がこんな歌詞書けれるなんて」

真姫「そうね、意外だわ」

うう、なんだか胸が苦しくなってきた本当のこと言った方がいいんじゃ・・

28: 2014/09/13(土) 00:26:09.60 ID:v8NgvCXZ.net
絵里「海未・・・」

海未「絵里・・・どうでした?駄目ですよね。2人とも怒っていたでしょう?」

絵里「それが・・・2人ともノリノリで」

海未「え?何故!?」

絵里「どうやら2人とも自分達がモチーフって気づいてないみたいなのよ・・・」

海未「そんな・・・・」

30: 2014/09/13(土) 00:32:28.43 ID:v8NgvCXZ.net
絵里「真姫も曲づくりに早速入るって言ってて・・・こちらとしては都合はいいのだけど・・・」

海未「?」

絵里「本当に黙ったままでいいのかって」

海未「・・・そうですよね」

海未「私が間違ってました明日2人に謝ります。今回はなかったことにって」

絵里「ちょっと待って海未!そうじゃなくてモチーフとテーマだけでもってことで」

海未「いいえ、私はあの2人に申し訳がないのです」

31: 2014/09/13(土) 00:36:28.18 ID:v8NgvCXZ.net
海未「私の一時の妄想で曲を作らせる訳にはいきません!あやうく取り返しがつかなくなる所でした・・・」

絵里「海未・・・」

海未「すみません絵里。相談だけでなく協力までしてもらったのに・・・」

海未「ですが謝罪は明日まで時間を下さい。明日の練習前までに心を落ち着かせたいのです。」

32: 2014/09/13(土) 00:42:35.71 ID:v8NgvCXZ.net
本当にこれで良かったのだろうか?

帰り道もずっとそのことを考えていた

希「どしたんえりち?考えごと?」

絵里「うん、ちょっとね海未が悩んでて」

希「海未ちゃんが?」

絵里「歌詞作りのことで少しスランプ気味で」

希に詳しい事情を話すべきか悩んだ
海未はもうなかったことにって言ってるし・・・

希「海未ちゃんってどんなテーマがやりやすいんだろうね?」

この子はエスパーか何かなんだろうか

33: 2014/09/13(土) 00:47:25.54 ID:v8NgvCXZ.net
絵里「希って、・・・・恋愛とかに興味ってある?」

希「恋愛?興味ないとは言えないけど・・・え?えりち誰か好きになってもうたん?」

絵里「違う違う。海未のことで」

それも何か表現が間違っているような

希「なるほど、海未ちゃんが恋愛の歌詞が書けないこと気にしてるってことやね?」

察しはいいけど逆よ、希

34: 2014/09/13(土) 00:53:27.10 ID:v8NgvCXZ.net
私は希に事情を全て話した

希「同性の恋愛かぁー」

絵里「ええ、海未はそういうんだけど」

希「うちもえりちが他の子と話してるとヤキモチやくことはあるけど・・・そういうことなんじゃない?」
 
絵里「へ?」

な!突然何言ってるのよこの子は!

希「仲が良すぎると他の誰かにとられるのが悔しい!ってその感情を恋愛と勘違いしてるんとちゃうかなって」

35: 2014/09/13(土) 00:57:34.34 ID:v8NgvCXZ.net
絵里「でも今回はにこと真姫がモチーフなのよ?海未じゃないわ」

希「あの2人ってよく喧嘩してるやん?」

絵里「ええ」

希「あの2人の関係って海未ちゃんと穂乃果ちゃんに少し似てない?」

絵里「どういうことよ?」

希「海未ちゃんいつも穂乃果ちゃんのこと叱ってばかりで、悔しいから穂乃果ちゃんも言い返して」

希「でも2人は仲良しやろ?」

36: 2014/09/13(土) 01:03:53.64 ID:v8NgvCXZ.net
希「だからいつも喧嘩してるにこっちと真姫ちゃんをみて、自分と重ね合わせてるんじゃないかって」

絵里「いつも喧嘩してるけど本当は大事にしてるってこと?」

希「うーん少し違うけどまぁそういうことやろな。自分がいつも叱ってる穂乃果ちゃんを本当は大切にしてるって知ってるから」

絵里「でも友情と恋愛の差って」

希「海未ちゃんの価値観の違いやろな。多分大好きって気持ちを恋愛と認識してるんとちゃうかな?」

37: 2014/09/13(土) 01:10:52.71 ID:v8NgvCXZ.net
絵里「そうかもしれないわね・・・あの子恋愛映画でも赤面して恥ずかしがる子だから、私達との認識に差があるのかもしれないわ」

希「そうなると・・・」

絵里「?」

希「海未ちゃんから見てうち達は友情で穂乃果ちゃん、ことりちゃんもかな?あの2人は恋愛ってことかもしれんな」

希「くやしいぃ~」

絵里「・・・・」

そう言われるとなんだか悔しいかもしれないけど、希が私にけしかけてるのがわかったわから相手にしなかった

でも希は凄いわ・・・あの子達のことを良く見てるのね

38: 2014/09/13(土) 01:16:00.95 ID:v8NgvCXZ.net
翌日の放課後

絵里「海未!」

海未「絵里・・・」

海未「大丈夫です。もう落ちついています。あの2人に謝ります。」

絵里「違うの!考えなおしてみて欲しいの」

海未「え?」

私は海未に昨日希に言われたことを簡単に海未に伝えた

39: 2014/09/13(土) 01:22:12.55 ID:v8NgvCXZ.net
海未「確かに私は恋愛ごとに疎いです。そのような誤解をしてしまっていたのかもしれません。思い当たる節もあります。」

絵里「そうよ!だから何も気にすることはないの!あの歌詞はあの2人の仲の良さをとても良く表現しているわ」

海未「ですが・・・」

海未「やはり2人を騙してしまったことは事実です」

絵里「騙すって・・・事情を話せば分かってくれるわ!」

海未「すみません、絵里」

海未は頑なに拒否した

40: 2014/09/13(土) 01:33:41.41 ID:v8NgvCXZ.net
そこに着替え終わったみんながやってきた

海未は真姫に向かって歩いて言った

絵里「海未・・・」


海未「真姫・・・実は昨日渡した歌詞なのですが・・・」

海未「あれはなかったこt」

真姫「できたの!あの歌詞にぴったりの曲が!」

海未「え?え?」

海未「ですが渡したのは昨日で」

真姫「あの歌詞を見てるとなんだかメロディーがすぐ浮かんできたの!まるでもとからそこにあったみたいに」

真姫「こんな珍しいことあるのね」

真姫は上機嫌だった

41: 2014/09/13(土) 01:42:40.85 ID:v8NgvCXZ.net
にこ「なに?もうできたの?」

海未「にこ!」

真姫「ええ。私の手にかかればこんなの簡単よ」

にこ「そんなこといってほんとはにこと早く歌いたかったんでしょ~?」

真姫「ち、違うわよ!変な勘違いしないでくれる!?」

絵里「海未?」

海未「絵里・・・」

絵里「どうする?真姫はもうできたって言ってるけれど」

絵里「真姫の努力を無駄にする気?」

海未「・・・」

43: 2014/09/13(土) 01:51:22.81 ID:v8NgvCXZ.net
海未「にこ、真姫。話があるのです」

海未「この曲についてです」

にこ・真姫「?」

海未「この曲の歌詞のモチーフはあなた達2人なのです」

にこ・真姫「え?」

絵里「海未・・・」

海未「私はあなた達に対してしてはならないことをしてしまったのです」

海未「2人の気持ちを踏みにじったのです」

44: 2014/09/13(土) 01:55:16.13 ID:v8NgvCXZ.net
真姫「どういうこと?」

絵里「違うの!ふたりとも!」

海未「絵里、私のことを思ってのことでしたらかまいません。言わせて下さい」

海未「この歌詞はあなた達2人を恋人にみたてて書きました」

にこ「わたしと」

真姫「にこちゃんが・・・」

にこ・真姫「恋人!?」

海未「そうです。いつも仲の良い2人を見ていると浮かんだものを歌詞としたものです」

45: 2014/09/13(土) 02:01:36.00 ID:v8NgvCXZ.net
海未「恋人というのは私の価値観の違いによる間違いだと気づいたのですが、作った時はその認識で書きました」

海未「そのことを絵里に相談したのです」

にこ「それで昨日の呼び出しってわけね」

真姫「えり~」

絵里「そうなの・・・ごめんなさい」

海未「絵里は悪くありません。正直に伝えなかった私が悪かったのです」

47: 2014/09/13(土) 02:07:45.02 ID:v8NgvCXZ.net
海未「ですから今回のことはなかったことにして欲しいのです」

海未「真姫・・・せっかく曲まで作ってもらったのにスミマセン」

にこ・真姫「・・・」

絵里「ふたりとも、海未は認識の差で苦しんでいるの。この歌詞だってあなた達のことを本当に仲が良いからって、純粋な気持ちで書いたの。だから・・・」

海未「絵里・・・」

真姫「どうする?にこちゃん?」

にこ「そうねぇ~?」

48: 2014/09/13(土) 02:14:02.14 ID:v8NgvCXZ.net
真姫「フフッ」

にこ「ナハハハハハ」

真姫はクスッと、にこは大きく口を開けてこちらを指差し笑った

海未・絵里「?」

海未「なにがおかしいんです?」

にこ「ヒー、だってホントにこんなことで謝られるんだもの」

真姫「フフッ、知ってるわよ全部」

海未・絵里「えっ!?」

49: 2014/09/13(土) 02:26:00.31 ID:v8NgvCXZ.net
にこ「それで?話ってなに?」

真姫「私帰って曲つくらないといけないのに」

希「その曲のことや」

真姫「?」

希「ふたりともその歌詞どう思う?」

にこ「歌詞?」

真姫「どうって・・・」

希「海未ちゃんにしては珍しい歌詞じゃない?」

にこ「そうね」

真姫「まるで・・・」
 

50: 2014/09/13(土) 02:28:45.28 ID:v8NgvCXZ.net
真姫「まるでどこかで見てきたみたい・・・フフッ」

希「!」

真姫「本音を隠したり・・・」

にこ「仲良しだったり、ライバルだったり」

真姫「まるで・・・」

にこ「私達みたいね」

希「気づいてたん!?」

51: 2014/09/13(土) 02:33:07.59 ID:v8NgvCXZ.net
にこ「誰がみてもわかるわよ!」

真姫「いつも一番に私に歌詞をみせる海未が絵里にみせてるんだもの。」

真姫「なにかあるって気づくわ。それに・・・」

にこ「遠くで恥ずかしがってる海未、怪しすぎるわよ!」

52: 2014/09/13(土) 02:40:39.75 ID:v8NgvCXZ.net
真姫「ああ、これは私とにこちゃんのことだなって」

希「わかってて引き受けたん?」

にこ「別に断る理由なんてないでしょ?ホントのことなんだから」

真姫「そうね」

希「仲ええんやな」

真姫「わ、私は別に仲良くしてもいいのににこちゃんがけしかけてるくるから」

にこ「違うでしょ!いつもあんたが先に!」

希「あーあー」

53: 2014/09/13(土) 02:46:23.74 ID:v8NgvCXZ.net
にこ「とにかく、これは海未が私達の為に書いたものなんでしょ?」

希「う、うん」

にこ「なら有り難く歌わせて貰うわ」

真姫「なによその言い方!曲をつくるのは私よ!?」

にこ「いつもありがとぉー真姫ちゃん!」

ぶりっ子のにこ

真姫「なっ!」

照れる真姫

にこ「これでいいでしょ?」 

いつものにこ

真姫「こ、この!」

55: 2014/09/13(土) 02:54:52.78 ID:v8NgvCXZ.net
希「フフッ。でもなふたりとも」

にこ・真姫「?」

希「明日きっと海未ちゃんに謝られると思うんや」

希「海未ちゃんきっとなかったことにって言ってくると思う」

希「だからその時は・・・」

真姫「私、この歌詞見たときメロディーが浮かんできたの今すぐにでも完成しそうなの」

にこ「謝られる前に曲ができてしまったんなら仕方ないわね」

希「ふたりとも・・・」

56: 2014/09/13(土) 03:01:01.71 ID:v8NgvCXZ.net
真姫「ねぇ?にこちゃん、この後時間あるかしら・・・」

にこ「な、なによ改まって」

真姫「付き合って欲しいの曲作りに・・・」

にこ「ま、真姫の家で!?」

真姫「そうよ学校はもう閉まってるわ。仕方ないでしょ?」

にこ「で、でも」

珍しく照れるにこ

希「言い考えや!ふたりの曲なんやからふたりで作るべきや!」

にこ「う・・・」

希「にこっち~?」

にこ「わ、わかったからその手をやめなさい!」

希の必〇技がにこにせまっていた

57: 2014/09/13(土) 03:09:16.77 ID:v8NgvCXZ.net
にこ「ほら、じゃあサッサといくわよ!私は忙しいのよ!」

にこはそう言うとがさつに持った鞄を振り回し先を歩いていった

真姫「・・・希」

希「どしたん真姫ちゃん?」

真姫「私ちょっと嬉しいの。曲のインスピレーションだけじゃないの。あの、その・・・だから・・・」

希「?」

真姫「この歌を通じてにこちゃんに素直になれることが!」

希「・・・」

真姫「なによそのポカーンとした口は!私だって恥ずかしいんだから!」

58: 2014/09/13(土) 03:19:31.30 ID:v8NgvCXZ.net
希「ごめんごめん。突然の愛の告白やったからビックリして」

真姫「ば、バカ!そうじゃなくて!」

希「わかってるわかってるって怒らんといて真姫ちゃん」

希「もっとにこっちと素直に話したいんやろ?にこっちと真姫ちゃんは火と油みたいなもんやからな」

希「お互いが素直になれない。海未ちゃんの思ってる通りやな?」

真姫「うぅ・・・」

そういうところがお互い惹かれるんやろうな

希「きっとにこっちも同じことを思ってると思うで?真姫ちゃんにだけやからな素直になれないのは」

希「どうにかしたいと思ってると思う。だから今回のこと引き受けたんやろうな」

60: 2014/09/13(土) 03:26:02.68 ID:v8NgvCXZ.net
希「真姫ちゃんもうちと同じでμ'sのみんなのこと大好きなんやもんな」 

真姫「・・・うん」

希「にこっちともっと仲良くなりたいんやろ?」

真姫「・・・うん」

希「今回の件でそれが叶うといいね」

真姫「・・・・」

真姫は照れながら少し笑った

63: 2014/09/13(土) 03:35:04.78 ID:v8NgvCXZ.net
にこ「ちょっとふたりともなにやってんのよ!おっそいわよ!」

希「ごめんごめんにこっち!それじゃうちはここで帰るからふたりでしっかりなー!!」

にこ「ええ!?」

希「ほなな真姫ちゃん。曲楽しみにしとるで」

真姫「ええ。希、ありがとう」

真姫「あなたにはいつも助けてもらってばかりね」

希「そんなことないよ。今回も海未ちゃんやえりちに黙って来てもうたんや。怒られるかもしれへんな」

真姫「フフ、それじゃあね」

64: 2014/09/13(土) 03:42:33.99 ID:v8NgvCXZ.net
真姫はそういうと少し先を歩いていたにこのもとへ走っていった

希「わたしはみんなとずっと仲良くしていきたいの真姫ちゃん。その手助けになるならわたしは・・・・」


遠くで2人の声が聞こえる

にこ「あんた歩くの遅いのよ!」

真姫「にこちゃんが歩くの速すぎるだけでしょ!」


希「うーん」

65: 2014/09/13(土) 03:51:12.57 ID:v8NgvCXZ.net
にこ「・・・・」

真姫「・・・・」

にこ・真姫「ねぇ?」

!!

真姫「なに?」

にこ「そっちこそなによ?」

真姫「いいから言ってよ」

にこ「海未のことよ」

真姫「!」

にこ「やっぱり内緒にされてたのは悔しくない?」

真姫「・・・そうね」

にこ「だからもし謝ってきたら怒ったふりして仕返ししない?」

真姫「にこちゃんらしい発想ね」

真姫「でもいいわ」

にこ「やけに素直じゃない!?」

真姫「フフフ」

私も同じこと言おうとしたのよ、にこちゃん

66: 2014/09/13(土) 03:58:37.83 ID:v8NgvCXZ.net
家につくと早速ピアノのある部屋に向かった

にこ「うっ・・・ピアノがあるだけなのにウチのリビングより広い・・・」

真姫「何か言った?」

にこ「なんでもないなんでもない!」

にこ「さ、さぁ早速始めましょ?」

真姫「じゃあ出だし弾いてみるわね?」

67: 2014/09/13(土) 04:04:46.04 ID:v8NgvCXZ.net
真姫「どう?」

にこ「すごいわね、これを歌詞見ただけで浮かんできたの?」

真姫「ええ」

にこ「でも私こういう助言とかできないから・・・」

真姫「だめよ!聴いた感想とかこういうメロディーが良いとかそういう断片的なことでいいの。」

真姫「この曲はふたりで作るの、それで海未の歌詞に命を吹き込むのよ」

にこ「真姫・・・」

ピアノの前に座る真姫はいつも真剣だった

68: 2014/09/13(土) 04:09:09.79 ID:v8NgvCXZ.net
にこ「じゃ、じゃあサビの部分はもっと勢いがあった方がいいと思うの」

真姫「こう?これぐらい?」

真姫はさきほどより少し早めに弾いてみせた

言い返してこない

いつもなら反抗してくるのに

真姫「そうね、これぐらいがいいわね」

にこ「・・・・」

69: 2014/09/13(土) 04:14:24.65 ID:v8NgvCXZ.net
にこ「真姫は音楽が好きなのね」

真姫「急にどうしたの?」

にこ「みててわかる真剣だから」

真姫「・・・そうね」

真姫「私って素直じゃないでしょ?」

真姫「でも音楽では嘘はつけないの」

真姫「私の音楽には私の本心が詰まってるのよ」

真姫「音楽でなら自分を表現できるの」

真姫「だから手を抜かないの」

70: 2014/09/13(土) 04:21:19.04 ID:v8NgvCXZ.net
真姫「この曲もよ」

にこ「・・・ええ」

にこ「真姫・・・」

真姫「なに?」

にこ「その・・・いつもありがとう。今度は・・・本心よ」

真姫「!」

真姫「フフフ・・・さぁ続きやるわよ?」

にこ「まだなおす所あるの!?」

真姫「当たり前でしょ!?もっと詰めないと!」

もう間違い探しだけで何時間たってると思ってるのよ

84: 2014/09/14(日) 00:36:07.09 ID:hvJAwK0d.net
真姫「まぁこんなところかしら?」

にこ「ま、真姫?私二時間前ぐらいには完成してたと思うんだけど・・・」

真姫「そんなことないわよ、無駄な部分が多すぎて困ったわ」 

にこ「そ、そう」

この子いつもこんな作業してんの!?

85: 2014/09/14(日) 00:40:00.81 ID:hvJAwK0d.net
にこ「それにもうこんな時間」

真姫「ほんと!全然時計みてなかったわ」

にこ「もうお腹ペコペコよぉ」

真姫「ウチで夕食食べていく?」

にこ「えっ?」

真姫「こんな時間まで付き合ってもらったんだからそれくらい用意させるわよ」

真姫の家の夕食・・・どんなものがでてくるのかしら・・・気になる

86: 2014/09/14(日) 00:42:30.23 ID:hvJAwK0d.net
にこ「有り難いけど、遠慮しとくわ」

真姫「え?」

にこ「家で妹達が待ってると思うから」

真姫「・・・そう」

にこ「あんたこそ家の人はいいの?夕飯の時間とかないの?」

真姫「ないわよ?」

87: 2014/09/14(日) 00:46:00.86 ID:hvJAwK0d.net
真姫「まぁ、ないことはないけど。いつもみんな帰ってくるの遅いから。だから食べたい時に料理人にお願いするのよ」

にこ「・・・・」

料理人・・・・いや、気になるのはそこじゃない

にこ「じゃああんたいつも1人で?」

真姫「そうよ、仕方ないわ。忙しいんだから」

にこ「・・・・」

88: 2014/09/14(日) 00:50:11.13 ID:hvJAwK0d.net
にこ「ふぅ~ん」

真姫「じゃあ私はこの譜面を清書して音源作っておくから」

真姫「明日学校に持って行くわ」

真姫「こんなに早くできるなんて、にこちゃんのアドバイスが良かったってことかしらね、フフッ」

にこ「真姫!気が変わったわ。」

89: 2014/09/14(日) 00:55:21.14 ID:hvJAwK0d.net
真姫「?」

にこ「今日の夕飯はここで頂いて帰るわ」

真姫「ホントに?」

にこ「ええ、もうお腹すきすぎてとても家に帰れそうにないの」

真姫「なによそれ。わかったわ用意してもらう」

にこ「2人分よ。あなたも付き合いなさい」

真姫「!・・・ええ」

真姫「それじゃあリビングの方で待っててくれる?」

そういうと真姫は部屋を出ていった

90: 2014/09/14(日) 00:58:21.19 ID:hvJAwK0d.net
にこ「あんな話聞いちゃったら、ほっておけないじゃないの・・・もう!」

にこは家に連絡をし、リビングへ向かう為歩きだした

・・・・

・・・・

????

!?!?!?

にこ「ここどこ・・・」

にこ「どうなってんのこの家は!」

91: 2014/09/14(日) 01:03:23.50 ID:hvJAwK0d.net
真姫「なにやってんの?にこちゃん?」

にこ「真姫!」

真姫「リビングにも部屋にもいないと思ったら・・・」

にこ「・・・お、お手洗いに行こうと!」

真姫「お手洗いなら逆の方向よ?」

にこ「うっ!」

真姫「迷ったのね?」

にこ「・・・・はい」

92: 2014/09/14(日) 01:08:37.27 ID:hvJAwK0d.net
それから真姫に連れられてリビングについた

そこには豪勢な食事が並んであった

にこ「な、なによこれ!」

真姫「何って夕食だけど」

にこ「いや、これは・・・・」

見たことのない輝きをみせる食器、フォーク、ナイフ

白いお皿に盛り付けられた料理の数々

にこ「これが令嬢の夕食・・・」

真姫「なにぶつぶつ言ってるの?いただきましょう?」

にこ「え、ええ」

94: 2014/09/14(日) 01:13:49.54 ID:hvJAwK0d.net
料理はどれもおいしかった

真姫のように上品には食べられなかったけれど

それに、

にこ「・・・・・」

真姫「・・・・・」

食事中終始無言だった

真姫とふたりで食事なんて何話したらいいのよ・・・

うう・・・これでは一緒に食事してる意味がないじゃないの!

95: 2014/09/14(日) 01:20:21.42 ID:hvJAwK0d.net
結局私は真姫に何も声をかけられずに食事を終えた

にこ「おいしかったわとても」

真姫「そう、良かったわ」

にこ「その、真姫・・・ごめんなさい。せっかく2人で食事してるのに気の利いた事も言えないで」

真姫「!」

真姫「なに?・・・そんなこと気にしてたの?」

にこ「いや、だってあなた1人で食事なんてさみしいと思って」

真姫「にこちゃんにしては殊勝な心掛けね、でも勘違いしてるわ」

96: 2014/09/14(日) 01:25:12.22 ID:hvJAwK0d.net
真姫「私は本当にさみしくないの。両親もそのことを気にかけてくれているし、その分他のことで私を大事にしてくれているの」

にこ「そう、なんか悪かったわね」

真姫「いいのよ、私の心配してくれてたんでしょ?」

真姫「それにとても楽しい食事だったわ・・・」

にこ「?」

だってにこちゃんずっと私の方見て私の見様見真似で食事してるんだもの・・・フフッ、マナーなんて気にしなくていいのに

97: 2014/09/14(日) 01:32:36.90 ID:hvJAwK0d.net
食事を終えると私は帰宅するにこちゃんを家の入り口まで送った

にこ「じゃあ、また学校で」

真姫「ええ」

にこ「今日は真姫のこと色々わかった気がする」

真姫「え?」

にこ「なんとなくだけどね」

真姫「なによそれ!意味わかんない」

にこ「みんなにも話しちゃおーっと」

真姫「何話すつもりよ!やめなさいよ!」

98: 2014/09/14(日) 01:37:08.69 ID:hvJAwK0d.net
にこ「と、思ったけどやめたわ」

真姫「?」

にこ「私だけの秘密にしといた方が後々面白いかもしれないわ」

真姫「ちょっと!何考えてるのよ!」

にこ「だって私達はライバルだもん、そのこと忘れないでよね」

真姫「・・・そうだったわね」

にこ「じゃあね」

そう言うとにこちゃんは走って行った。こんなに暗いのに走ったら危ないわ

にこ「フゲッ!」

あ、こけた

99: 2014/09/14(日) 01:44:40.73 ID:hvJAwK0d.net
絵里「またあの子は勝手なことを」

真姫「あなたに怒られるかもって心配してたわよ?」

絵里「別に怒りはしないけど」

私は絵里と海未に全てではないが事の経緯を話した。

にこ「ハーでも、本当に謝れるとはヒヒヒ」 

真姫「ええ、ビックリしたわ」

海未「そうでしたか希が・・・」

にこ「あんたが心配だったんでしょ?希らしいわ」

100: 2014/09/14(日) 01:51:17.26 ID:hvJAwK0d.net
真姫「それにね海未、とても素晴らしい曲になったの、あなたには感謝してるの」

海未「真姫・・・」

にこ「そうよ!私達の努力を無駄にする気?・・・あんなに時間を、迷子にもなったのに・・・」

真姫「何か言わなかった?」

にこ「なんでもないにこっ!」

絵里「私早くその完成した曲ききたいわ」

海未「にこ、絵里・・・・」

101: 2014/09/14(日) 01:57:08.75 ID:hvJAwK0d.net
海未「ありがとうございます」

絵里「さあ!そうと決まれば早速レコーディングよ!いい?2人とも」

真姫「ええ」

にこ「仕方ないわね~」

穂乃果「え?何々?どうしたの?」

花陽「レコーディング?」

凛「え!誰が歌うの?」

絵里「にこと真姫よ。海未が素晴らしい歌詞を書いてくれたの」

ことり「海未ちゃんすごいよぉ~あんなに忙しかったのに他にも書いてたなんてぇ~」

102: 2014/09/14(日) 02:04:42.49 ID:hvJAwK0d.net
希「海未ちゃんの得意分野やもんな!」

希が歩いてきた

絵里「の~ぞ~み~?」

希「ハハハどしたんえりち怖い顔してハハ・・・・ハ」

ポン

私は希の頭を叩いた

絵里「あなたはいつも勝手なことを・・・」

希「ごめん・・・えりち」

絵里「いいわよ・・・あなたがした事が結果悪くなったことがないんだもの」

希「えりち・・・」

絵里「でもたまには私にも相談してよね、友達でしょ?」

希「うん!そうする!」

ホントかしら・・・

希と会話をしていると何者かの視線を感じた

海未だった

絵里「どうしたの?海未?」

海未「あ、いや!なんでもないのです!」

106: 2014/09/14(日) 02:10:36.53 ID:hvJAwK0d.net
海未「絵里はホントに希と仲が良いのですね」

絵里「そうね、あの子は音ノ木坂に入って初めてできた友達なの。とても大切な子よ」

海未「親友ではないのですか?」

絵里「だって恥ずかしいじゃない?親友なんて私が思ってるだけだったら」

希「うちとえりちは親友やでー!」



遠くにいた希が手を振って叫んできた

なんでその位置から聞こえるのよ!

海未「どうやら親友のようですね」

絵里「そうよ、親友よフフッ」

107: 2014/09/14(日) 02:17:00.68 ID:hvJAwK0d.net
2人のレコーディングも無事に終わり完成披露宴が行われた

真姫「ちょっと!なによこの部屋の飾りは!」

ことり「え?なにか変かな?」

花陽「うううん全然」

凛「変じゃないにゃ~」

穂乃果「どしたの?にこちゃん?」

にこ「『どしたの?』じゃないわよ!おかしいでしょ!いつもこんなことしてないじゃない!」 

2人は同じ顔をして皆に不満をぶつけた

109: 2014/09/14(日) 02:25:04.41 ID:hvJAwK0d.net
希「おかしくないよぉ?これは2人の進展を祝う大事な場なんやから」

真姫・にこ「な!」

絵里「フフ・・・でもまさか2人のデュオが実現するなんてね。μ's結成時に夢にも思わなかったわ」

希「ここで今回の立役者に登場してもらいます!どうぞ!」

パチパチパチパチパチパチ

穂乃果達が手を叩き招きいれた

110: 2014/09/14(日) 02:29:33.74 ID:hvJAwK0d.net
海未「ちょっとなんなのですこれは!どうゆうことなんです!?」

絵里「海未・・・」

この反応・・・知らされてなかったのね

ことり「2人の新曲『ずるいよMagnetictoday』が正式に完成したの~」

凛「今日はその発表会にゃ~」

海未「え!?完成したのですか!」

111: 2014/09/14(日) 02:37:08.63 ID:hvJAwK0d.net
絵里「ええ、今から完成した曲を皆で聞くの」

海未「そうだったのですか・・・でも何故私はドッキリを仕掛けられたのか」

穂乃果「え~だってそっちの方が面白いじゃん!」

海未「それだけですか!」

海未が穂乃果のほっぺたをつねった

穂乃果「痛い!痛いよ海未ちゃん!」

海未「あなたはいつもいつも!」

穂乃果「そんなに怒らなくてもいいじゃん!海未ちゃんのオタンコナス!」

海未「なんですってぇ~」

絵里(ホントそっくりねにこと真姫に)

希「さあさあ!みんな!席について」

112: 2014/09/14(日) 02:41:49.07 ID:hvJAwK0d.net
希「それでは2人に今回のレコーディングの感想を言っていただいましょう!」

にこ「なによそれ!」

真姫「意味わかんない!」

凛「え~聞きたいにゃ~」

花陽「そうだよ、感想は大事なことだよ!聞き手もそれで感情移入することができるんだから!」

ことり「花陽ちゃんさすがだよぉ」

花陽「エヘヘそうかな?」

ことり「うん!」

にこ「エヘヘってあんた・・・」

113: 2014/09/14(日) 02:49:58.66 ID:hvJAwK0d.net
絵里「そうね。確かに花陽の言う通りだわ。聞かせてくれないかしら?」

にこ・真姫「うう・・・」

2人はもう逃げられないことを覚悟した

真姫「わ、わかったわよ」

希「それでは真姫ちゃんからどうぞ!」

希は間髪いれずに真姫へ促した

ノリノリねこの子

114: 2014/09/14(日) 03:01:38.81 ID:hvJAwK0d.net
真姫「今回のテーマは『鈍感な友情』と聞いてたの、だから各パートはそれぞれ違う感じに表現したわ」

絵里(そのテーマ信じてたの!?)

まぁ結果的にはふさわしかったけれど

真姫「ま、まぁ作ってる時は楽しかったわ」

真姫がにこの方をチラッとみた

にこがドキッとした顔してた

何かあったのかしら?

真姫「そうね・・・レコーディングはいつもより楽だったわ。なんだかいつも通りって感じだったし・・・」

115: 2014/09/14(日) 03:08:23.66 ID:hvJAwK0d.net
にこ「そうね・・・」

希「はい!にこっち!」

にこ「急すぎるでしょ!?」

にこ「レコーディングは・・・真姫が言った通りよ。いつもの私達って感じ」

にこ「海未はよく見てるわね、怖いくらい」

海未「!!」

海未は顔を真っ赤にしてうなだれていた

穂乃果「どうしたの海未ちゃん?最近顔赤いよ?」

ことり「うふふふ」

にこ「それに・・・」

にこ「今まで知らなかった真姫を知ることができたわ、それが一番の感想よ」

真姫「な!」

116: 2014/09/14(日) 03:14:31.43 ID:hvJAwK0d.net
にこ「私が思ってたよりこの子は頑張ってるってこと、もういい?」

真姫「・・・・」

真姫はずっと顔を真っ赤にしていた

にこが真姫を褒めるなんて珍しい

みんながそう思ってたに違いない

希「えー2人のラブラブトークを聞いて頂きました。」

にこ・真姫「のぞみ!!」

2人が一斉に席を立って叫んだ!

それをみてみんな笑ってた

117: 2014/09/14(日) 03:21:40.23 ID:hvJAwK0d.net
希「それではおふたりさん。そこのプレイヤーには完成した曲が用意されています。2人で再生ボタンを押してください!」

にこ「なんでそんな面倒なこと!」

真姫「希が押したらいいじゃない!」

花陽「駄目だよ真姫ちゃん!2人で作った曲何だから!」

凛「そうだよ!」

絵里「ふたりとも、どうせやらされるんだから大人しくした方がいいわよ?」

私が呆れた顔で2人にうながした

118: 2014/09/14(日) 03:25:14.56 ID:hvJAwK0d.net
にこ「あーもうわかったわよ!真姫!手出しなさい!」

真姫「え?え?」

真姫は急なことで慌てて手をだした

にこはその手を握ってプレイヤーのボタンの上へ持っていった

真姫「ちょっと!」

にこ「押すわよ?」

真姫「・・・・ええ!」

119: 2014/09/14(日) 03:29:01.96 ID:hvJAwK0d.net
私にはまだ心残りがあった

絵里(みんなはこっちの方が良いって言ってたけれど本当に良かったのかしら・・)

みんなは2人には内緒で出来上がった曲に少し修正を施していた

あーもうどーなっても知らないわよ!

ポチッ

にこと真姫はプレイヤーの再生ボタンを押した

121: 2014/09/14(日) 03:34:06.88 ID:hvJAwK0d.net
~♪

こっちみてる?こっちみないで!~

海未「本当に出来ていますね」

凛「2人とも可愛いにゃ~」

にこ「あ、当たり前でしょ・・・」

真姫「別に可愛くなんて・・・」

???「なんでいつもこっち見てるの?」

真姫「ん?」

???「そっちこそ見てるでしょ?」

にこ「ん?」

122: 2014/09/14(日) 03:38:31.53 ID:hvJAwK0d.net
???「そっちが見るからみるんだってば!」

真姫「?????」

???「ほーらやっぱり見てるじゃない!」

にこ「?????」

124: 2014/09/14(日) 03:44:27.29 ID:hvJAwK0d.net
まさか今日もここdブチッ

穂乃果「えー!なんで曲止めちゃうの!?」

ことり「そうだよまだ始まったばかりだよ?」

凛「早く続き続き!」

希「そうや!せっかく本番やったのに」

海未「すごいですふたりとも!セリフまで入ってるなんて!これは良いアレンジだと思います。そうでしたか~そういった発想は出来ませんでした!」

あ、海未は知らなかったんだったわ

126: 2014/09/14(日) 03:51:44.87 ID:hvJAwK0d.net
花陽「にこちゃん?真姫ちゃん?」

にこ・真姫「あんたたち・・・・」

絵里(あっ・・・・)

にこ・真姫「どういうことよぉー!」

海未「?」

穂乃果「えーだってインパクトが足りないって凛ちゃんが!」

凛「ちがうよ!イチャイチャ度に欠けるってことりちゃんが!」

ことり「ええっ!?もっと2人らしくって花陽ちゃんが!」

花陽「いや、それは言ったかもしれないけどそれならって希ちゃんが!」

海未「??」

127: 2014/09/14(日) 04:01:50.47 ID:hvJAwK0d.net
希「うちがいいもの持ってるよってね!」

デーン!

絵里(なんでそんなに誇らしげなのだろう・・・なによそのポーズは)


にこ「の~ぞ~み~!」

真姫「あなたは私達をおちょくりたいの!?」

海未「???」

128: 2014/09/14(日) 04:07:21.19 ID:hvJAwK0d.net
絵里「違うのふたりとも!みんなはこっちの方が良かれと思って!」

真姫「でもこんなの聞いてないわ!」

にこ「そうよ!なしよこれはなし!」

絵里(あーやっぱりこうなってしまうのね)

ポチッ

一同「!?」


にこ・真姫「海未!?」

129: 2014/09/14(日) 04:13:36.57 ID:hvJAwK0d.net
~♪

にこ・真姫「ちょっ!」

ふたりがプレイヤーを止めようとする

ことり「凛ちゃん!」  

凛「了解にゃー!」

凛はすかさずプレイヤーを奪い去った

にこ「こら!」

真姫「凛!」

曲の中には他にもふたりの日常会話が入っていた


にこ・真姫「っ!!!!!!」

こんなふたりの恥ずかしそうな顔みたことないわね

130: 2014/09/14(日) 04:17:06.32 ID:hvJAwK0d.net
身をよじるようにして恥ずかしがるふたり

そして曲は止まった

にこ「もう・・・」

真姫「死んじゃいたい・・・」

にこ「今すぐ・・・」

真姫「ここで・・・」

ちょっとこれは流石に悪戯がすぎたのでわ・・・・

131: 2014/09/14(日) 04:21:09.18 ID:hvJAwK0d.net
海未「・・・・・」

海未「素晴らしいです」

にこ・真姫「え?」

海未「ふたりとも私の思っていたものを遥かに上回る出来です・・・」

海未「素晴らしいアレンジです。感動しました。」

そういうと海未は小さな涙を流した

にこ・真姫「あわわわわわわ」

132: 2014/09/14(日) 04:30:56.69 ID:hvJAwK0d.net
絵里「ねぇ?にこ、真姫?」

にこ・真姫「?」

絵里「どうかしら、あなた達に黙ってこんなことを仕込んだ私達も悪かったわ。ごめんなさい」

絵里「でも今回は海未の感想を信じてくれないかしら。私達もこちらの方が良いって思ってるのは事実なの」

133: 2014/09/14(日) 04:38:48.40 ID:hvJAwK0d.net
にこ・真姫「・・・・・」

にこ・真姫「・・・・はぁ~」

ふたりは深いため息をついた

にこ「海未にそう言われちゃったらね」

真姫「そうね。海未には感謝してるわ」

絵里「ふたりとも!いいの!?」

真樹「ねえどうする?」

にこ「どっちでもいいわよ・・・さっさと決めて!」

134: 2014/09/14(日) 04:44:32.23 ID:hvJAwK0d.net
こうして無事(?)ふたりの曲

『ずるいよMagnetictoday』

は完成した

145: 2014/09/14(日) 22:06:25.55 ID:hvJAwK0d.net
(視点に関してはキャラ目線で書きたいので神様はあまり出さないようにしてます。その視点もコロコロ変わった方が面白いかなぁって、目線変わって回想に気づいたりとか)

146: 2014/09/14(日) 22:37:44.73 ID:hvJAwK0d.net
それから数日後、私は海未を誘いあの喫茶店にやってきていた

絵里「それにしてもあの時ここで海未に持ちかけられた相談があんな展開になるなんてね、可笑しなものね?」

海未「そうですね・・・私も驚いています」

絵里「まぁあの曲はまだμ'sのページにアップロードしてないから未だ幻の曲だけどね、それが残念だわ」

海未「またいずれ発表する日もくると思います。今はまずμ's全体をアピールしないと」

148: 2014/09/14(日) 22:45:07.20 ID:hvJAwK0d.net
絵里「そうね、今はまずラブライブ本戦に向けて練習あるのみね」

海未「はい!」

ホント、大事な時期になにやってるんだか私達は・・・でも収穫はあったわ

あれからあのふたりったら

海未「ですが・・・」

絵里「?」

海未「あのふたりは相変わらず喧嘩ばかりです。今回のことで少しは仲良くなれれば良かったのですが」

絵里「あら?そんなことはないわ」

海未「?」

絵里「私気づいちゃったの」

海未「何にです?」

149: 2014/09/14(日) 22:51:21.26 ID:hvJAwK0d.net
絵里「あのふたりね、いつも通り喧嘩してるの」

海未「はい」

絵里「でもね時々、喧嘩が終わったら2人して笑ってるの」

海未「ホントですか!?」

絵里「すごい進展じゃない?」

海未「フフ前ならお互い顔も合わさなかったのに」

150: 2014/09/14(日) 22:55:39.33 ID:hvJAwK0d.net
絵里「きっとあなたのおかげよ海未」

海未「そうでしょうか・・・」

絵里「ええ、間違いないわ。あの一件以降2人の壁が小さくなっていってるのを感じるもの」

絵里「それは私達μ'sにとっても大切なこと」

海未「・・・・」

絵里「あなたが私達のつながりを強くしてくれたの」

152: 2014/09/14(日) 23:01:26.80 ID:hvJAwK0d.net
海未「ありがとう絵里・・・」

絵里「それは誰にだって不安なことや恥ずかしいと思うことはあるわ」

絵里「でもそれが必ずしもみんなを不幸にするとは限らないの」

絵里「今回の件だって2人は本当に海未に感謝してる。それは海未にも伝わってるはずよ?違う?」

海未「ええ、伝わっています。あの後も」

153: 2014/09/14(日) 23:09:25.46 ID:hvJAwK0d.net
あの後も・・・・

海未「すみません真姫・・・私てっきりあなた達のしたアレンジだとばかり・・・」

真姫「もういいわよ。それに良かったんでしょあの曲?」

海未「ええ、それはもう。」

真姫「ならいいの。それで私は十分よ」

真姫「それにね・・・?」

海未「なんです?」

真姫「うううん何でもないわ」

真姫(・・・ありがとう海未)

海未「気になるではないですか!教え下さい真姫!もう!まきぃ」

真姫「フフフ」

154: 2014/09/14(日) 23:14:34.04 ID:hvJAwK0d.net
絵里「真姫になにか言われたの?」

海未「あなたが満足ならそれでいいといった感じで・・・それに何か他にも言おうとしていたのですが、結局うやむやにされてしまいました。」

絵里(真姫らしいわ・・・まぁ大体検討はつくけれど)

絵里「そう」

絵里「にこは?にこは何か言ってた?」

海未「にこは・・・」

155: 2014/09/14(日) 23:18:37.38 ID:hvJAwK0d.net
にこ「はい!」

海未「どうしたんです?にこ」

にこ「いいから、はい!受け取んなさいよ!」

海未「これは・・・クッキーですか?」

にこ「そうよ!妹達もおやつに作った余りよ!」

海未「あ、ありがとうございます!てもどうして私に?」

にこ「うぅ・・・あなたってホント鈍感ね・・・」

海未「?」

156: 2014/09/14(日) 23:27:09.28 ID:hvJAwK0d.net
にこ「この前のお礼よ!」

海未「お礼?」

にこ「あんたって子は・・・いいわ」

にこ「今回の件で私に良いことがあったの!それは海未のおかげってこと!理由があるんだから受け取りなさい!」

海未「そうなのですか、わかりました」

海未「・・・・今1つ頂いてもいいですか?」

にこ「べ、別にいいけど」

パクッ

海未「おいしい・・・とてもおいしいです!にこ!」

にこ「当たり前でしょ?いつも作ってるんだから!この前なんてケーキだって!」

海未「にこは良いお姉さんなのですね」

にこ「な!」

海未「凄いです。」

にこ「ナハハハハ・・・・」

海未「どうしたのです?身体がよろめいていますよ?」

157: 2014/09/14(日) 23:30:07.24 ID:hvJAwK0d.net
にこ「この子の天然っぷりは卑怯ね・・・」

海未「何か言いましたか?にこ?」

にこ「なんでもない!とにかくありがとう!」

そういうとにこは去っていったのです

158: 2014/09/14(日) 23:37:02.36 ID:hvJAwK0d.net
絵里「にこが!あのにこが!手作りクッキー!?」

あまりに突然の情報に笑いが漏れてしまった

だめだ、きっと今私は駄目な人間になっているわね

海未「絵里・・・」

絵里「ご、ごめんなさい。凄く意外だだったから」

海未「まぁそうですね。それは私も思いました」

絵里「それなら私も食べてみたかったなーにこのクッキー」

海未「とてもおいしかったですよ?にこに頼んで作って貰いますか?」

絵里「あー大丈夫、大丈夫よ海未」

そんなこと私が聞いたって知られたらあの子のプライドが傷ついてしまうわ

159: 2014/09/14(日) 23:47:12.70 ID:hvJAwK0d.net
絵里「とにかく2人とも何かしらの感謝を海未に伝えているのね?」

海未「はい、こちらが感謝するべきところなのにかえって申し訳ない気がします・・・」

海未は照れながらも申し訳なさそうに身体を縮こませた

絵里「海未・・・」

絵里「えい!」

ヒョイッ!

海未「あっ!」

私は海未が注文したショートケーキのイチゴを奪った

海未「絵里!ずるいです!」

絵里「ずるいよ~ずるいよ~ってね」

絵里「油断してるからよ?」

海未「くっ!」

絵里「はい」

海未「?」

絵里「あーん」

海未「!?」

161: 2014/09/14(日) 23:49:59.42 ID:hvJAwK0d.net
海未「絵里!?」

絵里「ホントに悔しそうなんだもの」

絵里「お返しするわ、ほらあーん」

海未「ですが!」

絵里「あーん」

海未「うぅ・・・・あーん」
  
パクッ

絵里「美味しい?」

海未「お、美味しいです」

ホント可愛い子♪

162: 2014/09/14(日) 23:54:30.22 ID:hvJAwK0d.net
絵里「いい?海未。これからはなんでも相談していいの。私だけじゃない、みんなにもよ」

絵里「きっと誰もが海未に協力してくれるわ」

海未「絵里・・・はい」

当たり前よ。こんなに良い子ほっとく人なんているはずないじゃない

163: 2014/09/15(月) 00:00:10.38 ID:QWQuoXaD.net
海未「あの・・・・絵里?」

絵里「どうしたの~?」

私は自分の注文したラズベリーのパイを一口サイズに切り分けながら聞いた

海未「実はまだみて貰いたいものがあるのです・・・・」

ピタッ

脳より先に身体が理解した

あぁ嫌な予感がする

164: 2014/09/15(月) 00:04:35.92 ID:hvJAwK0d.net
海未「これなのですが・・・」

絵里(あわわわわわわ)

絵里「こ、これは?」

海未「書きためていた作詞です。」

絵里「えーっと」

海未「タイトルは未定なのですが・・・」

絵里「だ、誰が歌うの?μ's?それならみんなにも相談しないと」

165: 2014/09/15(月) 00:08:08.26 ID:hvJAwK0d.net
海未「あの・・・その・・・」

海未「絵里と希です」

手に持っていたフォークがこぼれ落ちた

海未「絵里と希の関係をみてたら凄く うらやましいなって、そう思ってたら手が勝手に動いてしまって・・・気がついたら・・・」

絵里(いやいや凄い才能よ海未)

166: 2014/09/15(月) 00:11:59.57 ID:eCaOzrvh.net
海未「でも良かったです。今回のことでみんな迷惑してたんじゃないかって思っていたので。先程の絵里の言葉で勇気を貰いました。ありがとう絵里」

絵里「ど、どういたしまして」

海未「それで絵里?この作詞についてなのですが」

絵里「う、うん」

私は海未から新たな作詞がかかれた紙を渡された

!?

169: 2014/09/15(月) 00:19:01.61 ID:eCaOzrvh.net
絵里「ちょっと海未これ!」

にこと真姫の曲どころじゃないわよ!

海未「2人から溢れる大人な雰囲気がうまく表現できていたら良いのですが・・・」

だめだ、聞こえてない・・・

絵里「で、でもちょっとスクールアイドルが歌うにしたらこれは過激すぎじゃないかしら?私はもちろん協力したいと思っているけれど、きっと希は照れてしまうと思うの、だから、ね?」

海未「絵里・・・」

ごめんなさい海未、流石にこれは・・

170: 2014/09/15(月) 00:24:09.28 ID:eCaOzrvh.net
海未「それなら心配いりません!」

絵里「!?」

落ち着くの、落ち着くのよ私

何を言ってるのこの子・・・

私は震えながらティーカップを口へと運んだ

海未「希にはもう話はつけてあるのです!」

ブーッ!

いや、流石に吐き出しはしなかったけれど私の中に衝撃がはしった

絵里「へ、へぇ~あの子なんて言ってたの?」

171: 2014/09/15(月) 00:30:52.57 ID:eCaOzrvh.net
希「新しい曲?」

海未「はい。まだ曲自体は出来てないのですが、私の中では絵里と希に
歌って欲しいと考えているのです・・・」

希「えりちには相談したん?」 

海未「いえ、例の件で絵里には相談にものってもらい、協力までして頂きました。これ以上迷惑をかけるのは心苦しいのです。だから希に・・・」

希「うちを頼ってくれてるんやな?」

海未「はい、すみません・・・」

希「海未ちゃんだーいすき!」

ガシッ

海未「ちょっと希!どうしたのですか!?」

希「はなさへんでー」

172: 2014/09/15(月) 00:37:16.46 ID:eCaOzrvh.net
海未「それで、これが、歌詞、なのです、が!」

希「あぁごめんごめん海未ちゃん大丈夫?」

海未「へ、平気です。こ、これを」

希「どれどれ」

希「ふーむ」

希「なるほど」

希「キャッ!」

希「ほうほう」

海未「どうでしょうか?」

173: 2014/09/15(月) 00:39:50.25 ID:eCaOzrvh.net
・・・・・・

・・・・・・

なにが「キャッ!」よ!

希はどこでそうなったのよ!

・・・・やっぱりここかしら・・・

いや、そうじゃない。

今は・・・・

絵里「それで・・・希は?」

海未「はい・・・」

174: 2014/09/15(月) 00:47:32.86 ID:eCaOzrvh.net
希「海未ちゃん!」

海未「は、はい!」

希「素晴らしい!まさに私達にふさわしい歌詞や!」

海未「ホントですか!」

希「うん!」

希「うちは海未ちゃんの案に賛成や!早速えりちにもそう伝えてくれる?」

海未「は、はい!ありがとうございます希!」

そういうと海未は屋上の出口へと向かって走って行った

希「おーい海未ちゃん!」

海未「なんですかー!?のぞみー?」

希「うちに先に聞いといて良かったなぁー!」

海未「?」

希「ほななー」





希「髪を撫でるその手が好き・・・か・・・フフッ」

177: 2014/09/15(月) 00:59:02.51 ID:eCaOzrvh.net
やられた!

あの子こうなることもわかってて、私がどうやって回避しようとするかも予測してるんだわ!

海未「だから大丈夫なのです!」

絵里「う、うん」

海未「それにしてもこんな素晴らしい先輩方に恵まれるなんて私は幸せ者です!」

絵里「うみ・・・せんぱいきんし・・・」
 
もう私からは精気が抜け落ちていた

海未「そうでしたね♪」

海未の笑顔がつらい

179: 2014/09/15(月) 01:09:47.62 ID:eCaOzrvh.net
海未「私は絵里が羨ましいです」

絵里「え?」

海未「希のような人がいつもそばにいてくれるなんて・・・」

絵里「・・・・」

海未「どんなに辛いことがあっても励ましてくれたり、助けてくれたり、怒ってくれたり」

海未「怒るのはいつも私の役目ですから・・・」

180: 2014/09/15(月) 01:14:12.38 ID:eCaOzrvh.net
そう、あの子は助けてくれるだけじゃないの

ちゃんと駄目なことがあったら叱ってくれるの

あの時だって廊下で怒られちゃったわね・・・

でも、そのおかげで・・・

絵里「でもね?あの子結構泣き虫なのよ?」

海未「そうなのですか?」

絵里「ええ強がってるだけなの」

私と一緒。私とあの子は似た者同士なの

海未「意外ですね」

絵里「そうでしょ?」

これはあなたへの仕返しよ、希

ほんと仕方ないんだから

181: 2014/09/15(月) 01:19:02.15 ID:eCaOzrvh.net
絵里「海未、わかったわ」

絵里「その曲私たちに歌わせて?」

海未「絵里!」

海未「ホントですか!」

絵里「ええ。言ったでしょ?協力するって」

海未「ありがとうございます!希もきっと喜びます!凄く楽しみにしていたので」

楽しみにか・・・

いいわ、

友情だろうが、恋愛だろうが、希が私にとって大切な存在であることには変わりないのだから

182: 2014/09/15(月) 01:28:51.04 ID:eCaOzrvh.net
絵里「フフッそれにしても海未、あなたとんだ曲者ね」

海未「なにがです?」

絵里「この間にこまき騒動があったばかりなのに別のものまで・・・」

(あ、このラズベリーパイおいしい)

海未「ああ、それのことでしたか!」

海未「そうなんです。凄く困っているのです・・・」

絵里「ん?」

184: 2014/09/15(月) 01:31:38.62 ID:eCaOzrvh.net
海未「次の予定もありますから・・」

絵里「次!?」

絵里「ちょっと待って海未!次ってなんのこと!?」

海未「はい、これなのですが・・・」

ドサッ!

テーブル中に広がる紙

絵里「海未・・・あなたまさか」

185: 2014/09/15(月) 01:46:06.80 ID:eCaOzrvh.net
海未「創作活動が捗ってしまうのです!」

絵里「はぁ~」

私は諦めていた。もうしばらくはこの子の好きなようにさせておこう

絵里「で?これは?」

海未「穂乃果と凛の曲です!夏の海をイメージしました!」

絵里「こっちは?」

海未「ことりと花陽です!ぷわぷわです!」

(ぷわぷわ?)

絵里「・・・・これは?」

海未「にこと希です!未知の可能性を感じました!」

絵里「デュオばかりじゃない!」

186: 2014/09/15(月) 01:51:26.53 ID:eCaOzrvh.net
海未「ちゃ、ちゃんとみんなの曲も考えてます!」

絵里「どう見ても比率がおかしいでしょ!」

海未「うっ!」

絵里「もう、とにかくラブライブ本戦まで時間がないのよ?しっかりしてよ海未!」

海未「・・・はい」

海未はシュンとすると机に広がった紙を片付けはじめた

187: 2014/09/15(月) 01:58:38.55 ID:eCaOzrvh.net
海未「うう・・・」

絵里「『うう・・・』じゃないの!全くまさか海未を叱ることになるなんてね」

海未「すみません・・・・」

パラッ

絵里「あら?一枚落ちたわよ?海未」

海未「え!?」

海未はあわてて自分の持っている紙と記憶を照らし合わせた

海未「いけません!それは!」

188: 2014/09/15(月) 02:03:46.00 ID:eCaOzrvh.net
絵里「・・・・」

海未「あああ、いけません・・・」

海未は持っていた紙で自分の顔を隠した

絵里「園田さん?園田海未さん?」

海未「ヒッ!」

絵里「これは一体なんなのかしらぁ?」

海未「そ、それは・・・」

絵里「新しい歌詞かなぁ~?」

189: 2014/09/15(月) 02:07:08.13 ID:eCaOzrvh.net
海未「・・・・」

絵里「ご丁寧に歌い手の名前が書いてあるのねぇ?親切だわ~」

絵里「園田さん名前を読んで頂けるかしら?」

海未「そ、園田海未・・・・&」

絵里「アーンドォ?」

海未「絢瀬・・・絵里・・さんです」

この子はどれだけ!?

192: 2014/09/15(月) 02:13:12.99 ID:eCaOzrvh.net
私は満面の笑顔で海未を見た

海未「あの・・・その・・・」

絵里「ん~?」

海未「にこと真姫の事で相談にのってもらい・・・絵里の頼もしさに・・・ドキッっとしたら・・・」

絵里「手が勝手にぃ?」

海未「・・・はい」

絵里「海未!」

海未「すみませーん!」

193: 2014/09/15(月) 02:17:28.33 ID:eCaOzrvh.net
絵里「あなたやっぱり作詞の才能あるみたいね・・・・この短期間によくもまぁ、これだけ」

海未「あの・・・・絵里?」

絵里「ん?ああ、もう怒ってないわよ。安心して」

海未「・・・お願いがあるのです」

絵里「?」

海未「もう一度、その・・・・あーんなるものをして下さいませんか?」

私は真っ白に燃え尽きた

194: 2014/09/15(月) 02:29:42.92 ID:eCaOzrvh.net
(希・・・やっぱりあなたの考えは間違っていたんじゃない!?)

海未は目をつむり、口を開け待機していた

絵里「はぁ・・・」

私は自分の注文したとっても美味しいラズベリーパイを海未の口に運んだ

絵里「はい、あーん」

海未「あーん」

絵里「美味しい?」

海未「はい!極上です!」

なんて毒気のない純粋な笑顔なのだろう

この子はきっと純粋に好きになった人の事が好きなだけね。

それはきっと私だけじゃないわ

みんなのことも

195: 2014/09/15(月) 02:36:25.89 ID:eCaOzrvh.net
絵里「そうね、わかったわ海未」

海未「何がです?絵里?」

絵里「ラブライブ!あの大きな舞台で優勝したら、この曲をつくりましょう?」

海未「一緒に歌ってくれるのですか!?」 

絵里「ええ、可愛い後輩へのプレゼントよ」

海未「後輩も禁止です」

絵里「なによ可愛くないわね~」

フフフ

絵里「そうと決まったら頑張らないといけないわね、練習」

海未「そうですね」

絵里「私も海未と歌いたいしね」

海未「必ず優勝にふさわしい歌詞を書いて見せます!協力お願いしますね絵里?」

196: 2014/09/15(月) 02:45:07.19 ID:eCaOzrvh.net
絵里「いいわよ。でもせっかくの最後舞台よ?みんなで集まって考えない?」

海未「そうですね!では早速みんなに連絡を!」

絵里「お願いね海未♪」

私は海未と歌うことになるだろう曲の歌詞が書かれた紙をすくいあげた

絵里「フフッこっちも刺激の強そうな歌詞ね」

ふと、なにげなく

紙の後ろをめくるとそこには鉛筆でうす~く文字が書かれてあった


絵里「Storm in ・・・Lover?」




―おしまい―

203: 2014/09/15(月) 09:13:31.41 ID:LGOd1LSU.net
初とは思えないくらい面白かった、乙
気が向いたらまた何か書いてほしいな

207: 2014/09/15(月) 11:10:31.66 ID:pFEFzuZ9.net
海未ちゃんぴゅあぴゅあ

212: 2014/09/15(月) 20:49:05.17 ID:xghcPgye.net
面白かったです乙

引用元:

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