【SS】鞠莉「ねえ、ダイヤ、チョコパンって10回言って」ダイヤ「はあ？」【ラブライブ！サンシャイン!!】

ダイヤ「嫌ですわ」

鞠莉「えー？ なんで？」

ダイヤ「逆になぜ言わなければなりませんの？」

鞠莉「なんでって、ダイヤと遊びたいから？」

ダイヤ「わざわざ生徒会室まできて用事はそれだけですの？」

鞠莉「いえーす」

ダイヤ「Get out! ですわ！」

鞠莉「せっかく遊びにきたのにー」ﾑｽｰｯ

ダイヤ「大体なぜチョコパンなどと10回も言う必要があるのですか？」

鞠莉「ダイヤは10回クイズって知ってる？」

ダイヤ「いえ、知りませんわ」

鞠莉「じゃあ試しに1回！ ね？」

ダイヤ「……1回だけですわよ？」

鞠莉「やった！」

ダイヤ「えっと、チョコパンと10回言えばいいのですね」

ダイヤ「チョコパンチョコパンチョコパンチョコパンチョコパンチョコパンチョコパンチョコパンチョコパンチョコパン」

鞠莉「じゃあこれは？」ﾊﾟｿｺﾝﾕﾋﾞｻｼ

ダイヤ「ぱちょこんですわ！」ﾄﾞﾔｧ

鞠莉「ぶふぅ！」

ダイヤ「ち、ちがいます！ ぱちょこんではなくて――」

鞠莉「そうでちゅね、ぱちょこんでちゅよねーだいやちゃま」ｸｽｸｽ

ダイヤ「う、うう、うるっさいですわ！」ｶｱｱｱｱｱｱｱｱ

鞠莉「どうだったダイヤ？」

ダイヤ「低俗な遊びですわね」

鞠莉「もう1回」

ダイヤ「やりませんわ、1回の約束だったでしょう？」

鞠莉「負けっぱなしでいいんだ」ｸｽｸｽ

ダイヤ「……」

鞠莉「ぱちょこん」ｸｽｸｽ

ダイヤ「だーっ！ もう1回だけですわよ！？」

鞠莉「いえす！」

鞠莉「じゃあ次はピザって10回言って」

ダイヤ「ピザですわね、ピザピザ――ピザ」

鞠莉「ここは？」ﾋｼﾞｻｼ

ダイヤ「ひざ……ではなく肘ですわ」

鞠莉「ぷっ。ダイヤよっわーい」

ダイヤ「ちゃんと言い直したでしょう！？」

鞠莉「でも間違いは間違いだよ？」

ダイヤ「納得いきませんわね、もう一問！」

鞠莉（ふふ、やっぱりダイヤ熱くなってきた）ｸｽｸｽ

鞠莉「桃太郎って10回言ってみて」

ダイヤ「桃太郎……桃太郎」

鞠莉「川から流れてくるのは」

ダイヤ「桃ですわ！」

鞠莉「ダイヤの知ってる川は桃が流れてるんだ」

ダイヤ「桃太郎の話でしょう！？」

鞠莉「んー、桃太郎って10回言うように言っただけだけど？」

ダイヤ「た、確かに一理ありますわね」ﾑﾑﾑ

ダイヤ「で、ですがやはり納得がいきませんわ！ もう1問！」

鞠莉「えー、ダイヤが何回やっても勝てないと思うけどなー」

ダイヤ「むっ、絶対勝ちますわ！ 勝つまでやりますわよ！」

鞠莉（よし、言質とった！）

鞠莉「じゃあ次の問題ね」

ダイヤ「ばっちこいですわ！」

鞠莉「いっぱいって10回言って」

ダイヤ「いっぱい、いっぱい――いっぱい！」

鞠莉「いをおに変えると？」

ダイヤ「なっ！ そ、そんなの言えるわけ……！」ｶｱｱｱｱｱｱｱｱ

鞠莉「じゃあダイヤの負け？」ｸｽｸｽ

ダイヤ「ひ、卑怯ですわ！」

ダイヤ「お、おっ〇〇、ですわ」ｶｱｱｱｱｱｱｱｱｱ

ダイヤ「これでいいのでしょう！？ わたくしの勝ちですわね！？」

鞠莉「ぷぷっ」

ダイヤ「な、なにがおかしいんですの！？」

鞠莉「おっぱお、だよダイヤ？」

ダイヤ「何を言って――あ」

鞠莉「おっ〇〇だなんてダイヤちゃんのえ　ちー」

ダイヤ「ち、違いますわ！ これは問題が悪いですわ！？」

鞠莉「そんなに好きなら、揉んでみる？」

ダイヤ「揉みませんわよ！」

鞠莉「じゃあマリーが揉むね！」ﾜｷﾜｷ

ダイヤ「おやめなさい！」

鞠莉「じゃあ次は、東海道って10回言ってみて？」

ダイヤ「東海道東海道――東海道」

鞠莉「日本で一番北にある県は？」

ダイヤ「北海道でしょう？」

鞠莉「ぶー」

ダイヤ「はあ！？ 最北の都道府県は北海道でしょう！？」

鞠莉「都道府県じゃなくて県は？ って聞いたんだよ？」

ダイヤ「聞き方が悪いですわ！」

鞠莉「ちゃんと聞いてないダイヤが悪い！」

鞠莉「じゃあ今度はThatって言ってみて」

ダイヤ「ThatThatThat――」

鞠莉「ぷっ」

ダイヤ「ThatThat……な、なんですの？」

鞠莉「10回言えなんて言ってないけど」

ダイヤ「話の流れ的に10回の流れだったでしょう！？」

鞠莉「Thatって言ってって言っただけだけど」

ダイヤ「卑怯ですわ！」

鞠莉「やっぱりダイヤって人の話聞いてないね」ｸｽｸｽ

ダイヤ「そ、そんなことありませんわよ！」

鞠莉「じゃあThatって10回言って」

ダイヤ「今度こそ10回ですわね」

ダイヤ「ThatThat――That！」

鞠莉「これはペンですって言って」

ダイヤ「This is a pen！」

鞠莉「なんで英語で言ったの？」ｸｽｸｽ

ダイヤ「っ！？」

ダイヤ「どうしてそんな問題が思いつくんですの！？」

鞠莉「どうしてって、こういう問題だから？」

鞠莉「じゃあちょっと変える？」

ダイヤ「のぞむところですわ！」

鞠莉「じゃあわたしがコーヒーって言ったらココア、ココアって言ったら

コーヒーって言ってね」

ダイヤ「なんだかものすごく難易度が下がったような――」

鞠莉「ココア！」

ダイヤ「こ、コーヒー！」

鞠莉「ココア！」

ダイヤ「コーヒー」

鞠莉「コーヒー」

ダイヤ「ココア！」

鞠莉「コーコア！」

ダイヤ「っ！ コーヒー！」

鞠莉「じゃあ次はピザって10回言って」

ダイヤ「あぁ、もしやネタ切れですの？ だから急に簡単に――」

鞠莉「いいから10回言うの」

ダイヤ「ピザピザピザ――ピザ」

鞠莉「ココア？」ﾋｼﾞﾁｮﾝ

ダイヤ「ひじですわ！」ﾄﾞﾔｧ

鞠莉「コーヒーだよ？」

ダイヤ「はあ？ はっ！」

ダイヤ「もしかして今ココアと……？」

鞠莉「Exactly！ 終わりって一言も言ってないよ？」

ダイヤ「そんなのありですの！？」

鞠莉「なしではないでしょ？」

鞠莉「じゃあ今度は東京コーヒーって――」

ダイヤ「っ！ ココア！」

鞠莉「あ、それはもういいよ」

ダイヤ「鞠莉さんのことだからまた引っ掛けるつもりかと」

鞠莉「今のは偶然ね」

ダイヤ「それで、なんでしたっけ、東京コーヒー？」

鞠莉「そうそう、東京コーヒーって10回言って？」

ダイヤ「東京コーヒーってなんですの？」

鞠莉「そこは気にしない」

ダイヤ「東京コーヒー東京コーヒー――東京コーヒー」

鞠莉「学校を休むのは？」

ダイヤ「登校拒否……ではないですわね」

鞠莉「学校を休むのは欠席。登校拒否はヨハネ」ｸｽｸｽ

ダイヤ「善子さんに失礼ですわよ！？」

鞠莉「ヨハネとマリーの仲だったら大丈夫だよ！」

ダイヤ「大した自信ですわね……」

鞠莉「じゃあ次はね、隣の客はよく柿食う客だって10回言って」

ダイヤ「ただの早口言葉ですわよね？」

鞠莉「噛んだらノーカウントね」

ダイヤ「まあ、わたくしにかかれば余裕ですけど」

ダイヤ「隣のか――隣の客はよくきゃ――隣の客はよく柿食うか――」

ダイヤ「隣の客はよく柿食う客だ！」ﾄﾞﾔｧ

鞠莉「勝ち誇ってるけどまだ1回だよ？」

――

ダイヤ「隣のか……隣の客はよく柿食う客だ！」

ダイヤ「10回終わりましたわよ……？」ﾊｧﾊｧ

鞠莉「お疲れ様」

ダイヤ「えぇ、で、問題は？」

鞠莉「んー、ないよ？」

ダイヤ「はぁ！？」

鞠莉「言ってほしかっただけ」

ダイヤ「あんなに苦労して言ったのに！？」

鞠莉「だからお疲れ様って」

ダイヤ「なんですのそれ！？」

鞠莉「じゃあ次は」

ダイヤ「今のわたくしの勝ちですわよね？」

鞠莉「いや、そもそもさっきの問題じゃないし」

ダイヤ「ぐぬぬ……」

鞠莉「次は好きって10回言ってみて」

ダイヤ「好き、ですの？ 好き好き――好き」

鞠莉「もー、ダイヤそんなにマリーが好きなの？」ﾆﾔﾆﾔ

ダイヤ「鞠莉さんが言えと言ったのでしょう！？」

鞠莉「じゃあ、次は日焼けって10回言って」

ダイヤ「日焼けですの？ 日焼け日焼け――日焼け」

鞠莉「ニワトリが産むのは？」

ダイヤ「っ！ タマゴですわ！」

ダイヤ「ヒヨコと言わせたかったのでしょうけどひっかかりませんわよ！」

鞠莉「おお、コレクト！ 正解だよ！」

ダイヤ「っ！ やりましたわ！」

鞠莉「やったね、ダイヤ！」

ダイヤ「やりましたわ！ ついに勝ちましたわ鞠莉さん！」

鞠莉「うんうん、よかったねダイヤ……！」ﾎﾛﾘ

ダイヤ「ではわたくしは生徒会の仕事に戻りますわね」

鞠莉「切り替えはやっ！」

ダイヤ「わたくしが勝つまでの約束でしたし」

鞠莉「むぅ、ダイヤそんなにマリーと遊びたくないんだ……」

ダイヤ「そういうわけではありませんわよ。ただ生徒会長として仕事を片さなければいけないというだけで」

ダイヤ「……今日はとても楽しかったので、また今度付き合ってあげてもいいですわよ？」ﾓｼﾞﾓｼﾞ

鞠莉「っ！ ダイヤ！ マリーも仕事手伝う！」

ダイヤ「え、えぇ！？ 急になんですの！？」

鞠莉「手伝うったら手伝うの！」

ダイヤ「ありがたいですけど！」

鞠莉「だから、仕事が片付いたらどこか遊びにいこ？」

ダイヤ「寄り道ですの？ 生徒会長と理事長が寄り道って、誰かに見つかったら示しがつきませんわよ？」

鞠莉「大丈夫、元々ダイヤの威厳なんてないから」

ダイヤ「どういう意味ですのそれ！？」

鞠莉「一般教養ですわ！」

ダイヤ「なっ……！」ｶｱｱｱｱｱｱｱｱｱ

鞠莉「ねー？ μ'sが大好きな会長さん？」

ダイヤ「く、黒歴史ですわ……」

鞠莉「ほら、終わらせちゃうよ。この書類はこっちでいい？」

ダイヤ「違いますわよ！ まったく、鞠莉さんがいたほうが時間がかかるんじゃありません？」

鞠莉「いいじゃん、2人でやったほうが楽しいって」

ダイヤ「まあ、それはそうかもしれませんが――」

鞠莉「ダイヤ」

ダイヤ「なんですの？ 口よりも手を――」

鞠莉「今日は付き合ってくれてありがと、大好き！」

ダイヤ「……わたくしもす、嫌いではありませんわ」

鞠莉「もう素直じゃないんだからー」

ダイヤ「う、うるっさいですわ！ 口よりも手を動かしなさいな！」

鞠莉「はーい」ｸｽｸｽ

――
夜・黒澤家

ルビィ「ありがとーってあふーれだーしてくるー♪」

ルビィ「はぁ、花陽ちゃんのなわとびいつ聴いてもいいなあ……」ﾎﾟﾜﾎﾟﾜ

ｺﾝｺﾝｺﾝ

ルビィ「はーい？」

ダイヤ「ルビィ、お姉ちゃんですわ。入りますわよ？」

ルビィ「うん、どうぞー」

ダイヤ「では失礼します」

ルビィ「どうしたの、お姉ちゃん？」

ダイヤ「いえ、たいしたことはないんですけれど」

ダイヤ「桃太郎って10回言ってくださる？」

ルビィ「？ うん、いいけど……。桃太郎桃太郎――桃太郎」

ダイヤ「川から流れてくるのは？」

ルビィ「お水！」

ダイヤ「っ！？」

ルビィ「えへへ、前善子ちゃんに騙されちゃったから知ってるの」

ダイヤ「あの堕天使許しませんわ……」

ルビィ「お姉ちゃんも誰かに騙されちゃったの？」

ダイヤ「えぇ、鞠莉さんに」

ルビィ「じゃあね、ルビィからも問題！」

ルビィ「シャンデリアって10回言って？」

ダイヤ「シャンデリアシャンデリアシャンデリア――シャンデリア！」

ルビィ「ガラスの靴を拾ったのは？」

ダイヤ「シンデレラですわ」

ルビィ「えへへ、王子様だよ？」ﾆｺﾆｺ

ダイヤ「なっ！？」

ルビィ「えへへ、お姉ちゃんの負けだね」

ダイヤ「……ルビィもう一問」

ルビィ「ぴぎっ！？」

ダイヤ「もう一問ですわ！」

ルビィ「え、ルビィもうねむ――」

ダイヤ「負けっぱなしでは終われませんわ！」

ルビィ「う、うわあああああん誰か助けてー！」

ダイヤ「ちょっとまっててー！ ですわ！」

ルビィ「そうじゃなくて本当に助けて！」

おわり

おっつおっつ
ダイヤさんちょろかわいい

かわいい
ダイマリはよいのお

テンポよくて好き
乙