1:ナポリタン ◆REnfaVoma. (もんじゃ) 2021/10/26(火) 20:18:56.51 ID:6uyaZM5E
千砂都「ちょっとでいいから聞いてくれない?」
恋「知りませんったら知りません」
千砂都「あ、それすみれちゃんの真似? 似てるねー」
恋「……」キロッ
千砂都「ごめんなさい何でもないです」
恋「…………」
千砂都「あ、あのー恋ちゃん」
恋「…………楽しみにしてたのに」
千砂都「うっ」
恋「ショートケーキ」
恋「知りませんったら知りません」
千砂都「あ、それすみれちゃんの真似? 似てるねー」
恋「……」キロッ
千砂都「ごめんなさい何でもないです」
恋「…………」
千砂都「あ、あのー恋ちゃん」
恋「…………楽しみにしてたのに」
千砂都「うっ」
恋「ショートケーキ」
2:ナポリタン ◆REnfaVoma. (もんじゃ) 2021/10/26(火) 20:20:32.50 ID:6uyaZM5E
千砂都「え、えーとね……だからそれは、その」
恋「…………」
千砂都「た、たまたま、偶然! ファンの子の差し入れと恋ちゃんのケーキの箱がそっくりで、ね」
千砂都「だからこう、ちょっと間違えてしまったといいますか……悪気はほんとになくて」
恋「でも私が気付いて言っても、食べるのやめなかったじゃないですか」
千砂都「いやいや、いくら自分のものとはいっても人が食べかけてるやつだよ?」
千砂都「普通なら欲しくないでしょそんなの、だったらいっそ私が全部平らげたほうがいいかなと」
恋「千砂都さんが口を付けたものなら私は平気です」
千砂都「サラッと言うのやめてよ。こわいよ」
恋「…………」
千砂都「た、たまたま、偶然! ファンの子の差し入れと恋ちゃんのケーキの箱がそっくりで、ね」
千砂都「だからこう、ちょっと間違えてしまったといいますか……悪気はほんとになくて」
恋「でも私が気付いて言っても、食べるのやめなかったじゃないですか」
千砂都「いやいや、いくら自分のものとはいっても人が食べかけてるやつだよ?」
千砂都「普通なら欲しくないでしょそんなの、だったらいっそ私が全部平らげたほうがいいかなと」
恋「千砂都さんが口を付けたものなら私は平気です」
千砂都「サラッと言うのやめてよ。こわいよ」
3:ナポリタン ◆REnfaVoma. (もんじゃ) 2021/10/26(火) 20:22:01.83 ID:6uyaZM5E
恋「ですが千砂都さんだって逆の立場で聞かれたら同じことを言うはずですよ」
千砂都「まあ…それは確かにそうかもしれないけど」
恋「ほらやっぱり」
千砂都「ていうか気にする気にしないは問題じゃなくて」
恋「酷いじゃないですか! 私なら大丈夫だって分かっておきながら全部食べてしまうなんて!」
千砂都「とりあえず一回落ち着こうよ恋ちゃん」
恋「逆に聞きますがなんで千砂都さんはそんなに冷静なんでしょうか、ああ分かりましたきっとそんなに反省してないんですね!」
千砂都「だからあ」
恋「だってさっきから言い訳しかしていないじゃないですか」
千砂都「そ、それは」
千砂都「まあ…それは確かにそうかもしれないけど」
恋「ほらやっぱり」
千砂都「ていうか気にする気にしないは問題じゃなくて」
恋「酷いじゃないですか! 私なら大丈夫だって分かっておきながら全部食べてしまうなんて!」
千砂都「とりあえず一回落ち着こうよ恋ちゃん」
恋「逆に聞きますがなんで千砂都さんはそんなに冷静なんでしょうか、ああ分かりましたきっとそんなに反省してないんですね!」
千砂都「だからあ」
恋「だってさっきから言い訳しかしていないじゃないですか」
千砂都「そ、それは」
4:ナポリタン ◆REnfaVoma. (もんじゃ) 2021/10/26(火) 20:22:53.40 ID:6uyaZM5E
恋「最初からずーっと謝りもせずに自身の弁明ばかり」
千砂都「だからそれは」
恋「それは?」
千砂都「……ごめん」
千砂都「ごめんなさい」
恋「はい」
千砂都「恋ちゃんのショートケーキ、勝手に食べちゃってごめんね」
恋「許しません」
千砂都「どうしろと」
千砂都「だからそれは」
恋「それは?」
千砂都「……ごめん」
千砂都「ごめんなさい」
恋「はい」
千砂都「恋ちゃんのショートケーキ、勝手に食べちゃってごめんね」
恋「許しません」
千砂都「どうしろと」
5:ナポリタン ◆REnfaVoma. (もんじゃ) 2021/10/26(火) 20:25:53.09 ID:6uyaZM5E
恋「謝っても失ったものは返ってこないんですよ」
千砂都「存在が身内レベルで大きくない? こんなこと言うのもなんだけどただのショートケーキだよ?」
恋「ただのとはなんですか!! あれは私が練習終わりに味わおうと楽しみにしていた……」
千砂都「あーわかったわかった! じゃあこうしよう! 私がファンの子からもらった差し入れ、恋ちゃんが食べていいよ!」
千砂都「元はその二つを間違えてこうなったわけだし、ここはお互いのものを交換という形でひとつ」
恋「お断りします」
千砂都「なんでまた!」
恋「それは千砂都さんに向けて贈られたものでしょう、ならばどんな形であれ私が頂くのは道理ではありません」
恋「なにより、そのファンの人に対して失礼です」
千砂都「おかしいなあ、いじけてる割に向こうの言ってることのほうが全面的に正しい気がする」
千砂都「存在が身内レベルで大きくない? こんなこと言うのもなんだけどただのショートケーキだよ?」
恋「ただのとはなんですか!! あれは私が練習終わりに味わおうと楽しみにしていた……」
千砂都「あーわかったわかった! じゃあこうしよう! 私がファンの子からもらった差し入れ、恋ちゃんが食べていいよ!」
千砂都「元はその二つを間違えてこうなったわけだし、ここはお互いのものを交換という形でひとつ」
恋「お断りします」
千砂都「なんでまた!」
恋「それは千砂都さんに向けて贈られたものでしょう、ならばどんな形であれ私が頂くのは道理ではありません」
恋「なにより、そのファンの人に対して失礼です」
千砂都「おかしいなあ、いじけてる割に向こうの言ってることのほうが全面的に正しい気がする」
6:ナポリタン ◆REnfaVoma. (もんじゃ) 2021/10/26(火) 20:27:50.58 ID:6uyaZM5E
恋「しかしこれではっきりしました」
千砂都「なにが?」
恋「千砂都さんには何を言っても無駄だということが、です」
千砂都「うわーそれ私も言いたいなあ」
恋「なので私はもう何も言わないことにしました」フイッ
千砂都「え、どういうこと」
恋「…………」
千砂都「ちょっとー、れーんーちゃーんー」ツンツン
恋「…………」プイッ
千砂都「無視ですかー」
恋「…………」
千砂都「……あ、なるほど。そういう系のやつね」
千砂都「なにが?」
恋「千砂都さんには何を言っても無駄だということが、です」
千砂都「うわーそれ私も言いたいなあ」
恋「なので私はもう何も言わないことにしました」フイッ
千砂都「え、どういうこと」
恋「…………」
千砂都「ちょっとー、れーんーちゃーんー」ツンツン
恋「…………」プイッ
千砂都「無視ですかー」
恋「…………」
千砂都「……あ、なるほど。そういう系のやつね」
7:ナポリタン ◆REnfaVoma. (もんじゃ) 2021/10/26(火) 20:28:50.42 ID:6uyaZM5E
千砂都「けどこうなってくると、ちょっと」ウーン
恋「……」
千砂都「あー、これは独り言なんだけど。私そろそろ帰ろうかなーって思うんだよねー」
千砂都「放課後になってから時間も随分経ったし? みんなももう部室から出てっちゃったし?」
千砂都「ここに二人だけずーっといるっていうのもねえ、あ、いや一人だったかーこれ独り言だしなあ、他に何も聞こえないもんね」
千砂都「と、いうわけで部屋の中で一人ずっと喋り続けてる危ない人にもなりたくないのでこの辺りでお暇させていただきます」
千砂都「ではでは」スタスタ
恋「」ババッ
千砂都「やっぱり出してもらえないよね、うん。知ってた」
恋「……」
千砂都「あー、これは独り言なんだけど。私そろそろ帰ろうかなーって思うんだよねー」
千砂都「放課後になってから時間も随分経ったし? みんなももう部室から出てっちゃったし?」
千砂都「ここに二人だけずーっといるっていうのもねえ、あ、いや一人だったかーこれ独り言だしなあ、他に何も聞こえないもんね」
千砂都「と、いうわけで部屋の中で一人ずっと喋り続けてる危ない人にもなりたくないのでこの辺りでお暇させていただきます」
千砂都「ではでは」スタスタ
恋「」ババッ
千砂都「やっぱり出してもらえないよね、うん。知ってた」
8:ナポリタン ◆REnfaVoma. (もんじゃ) 2021/10/26(火) 20:29:34.34 ID:6uyaZM5E
千砂都「じゃあ次は……」スマホスッ
自分:出して
葉月 恋:いやです
千砂都「……」ポチポチ
自分:こっちは返事くれるんだ
葉月 恋:文字ですから
千砂都「変に拘るよねそういうところ」
恋「……」ジーッ
千砂都「おっとっと」
自分:出して
葉月 恋:いやです
千砂都「……」ポチポチ
自分:こっちは返事くれるんだ
葉月 恋:文字ですから
千砂都「変に拘るよねそういうところ」
恋「……」ジーッ
千砂都「おっとっと」
10:ナポリタン ◆REnfaVoma. (もんじゃ) 2021/10/26(火) 20:33:18.47 ID:6uyaZM5E
千砂都「さてさて、ということはだよ」
千砂都「恋ちゃんは私と話すつもりはないし、部屋から出すつもりもない」
恋「…………」
千砂都「でも携帯の文面で返事はしてくれると、つまり……」
千砂都(私の機嫌を直すまでこの部屋からは絶対に出しませんってことね)
千砂都(でも自分から言うのは絶対に嫌だから、私が察して私がなんとかしろと)チラッ
恋「…………」ムスッ
千砂都(なんだろう……機嫌を損ねた彼女をフォローする彼氏ってこんな感じなのかなあ)
千砂都(率直に言ってかなり面倒くさい)
千砂都「恋ちゃんは私と話すつもりはないし、部屋から出すつもりもない」
恋「…………」
千砂都「でも携帯の文面で返事はしてくれると、つまり……」
千砂都(私の機嫌を直すまでこの部屋からは絶対に出しませんってことね)
千砂都(でも自分から言うのは絶対に嫌だから、私が察して私がなんとかしろと)チラッ
恋「…………」ムスッ
千砂都(なんだろう……機嫌を損ねた彼女をフォローする彼氏ってこんな感じなのかなあ)
千砂都(率直に言ってかなり面倒くさい)
11:ナポリタン ◆REnfaVoma. (もんじゃ) 2021/10/26(火) 20:34:26.38 ID:6uyaZM5E
千砂都(とはいえ……)スッ
恋「……?」
パシャ
千砂都(こういう恋ちゃんも新鮮味があって面白いから、付き合ってあげるとしますか)
千砂都(よしよし、いい感じに撮れてる。恋ちゃんのふくれっ面ゲット)
葉月 恋:なにを勝手に撮っているんですか!
自分:可愛いよ
自分:スタンプ
葉月 恋:そういう問題ではありません!
自分:ばら撒かないから、約束
自分:スタンプ
葉月 恋:今日だけですよ
千砂都(ちょろいなあ…)
恋「……?」
パシャ
千砂都(こういう恋ちゃんも新鮮味があって面白いから、付き合ってあげるとしますか)
千砂都(よしよし、いい感じに撮れてる。恋ちゃんのふくれっ面ゲット)
葉月 恋:なにを勝手に撮っているんですか!
自分:可愛いよ
自分:スタンプ
葉月 恋:そういう問題ではありません!
自分:ばら撒かないから、約束
自分:スタンプ
葉月 恋:今日だけですよ
千砂都(ちょろいなあ…)
12:ナポリタン ◆REnfaVoma. (もんじゃ) 2021/10/26(火) 20:35:09.62 ID:6uyaZM5E
千砂都(まあでも、今の反応を見るにもう少し押せばどうにかなりそうかな)
千砂都(ってなると、次は……)
千砂都「えーっと、確かここら辺に……あったあった」
千砂都「で、これをこうして……よし完成。いやー懐かしいなあ」
恋「?」
千砂都「はいどうぞ」ポイッ
恋「」パシッ
恋(紙コップ?)
[ナイスキャッチー]
[ああ気にしないで、これコップに向かって言ってるだけだから。恋ちゃんに話かけてるわけじゃないから]
恋「……」
恋 [糸電話とはまた懐かしいですね]
千砂都(ってなると、次は……)
千砂都「えーっと、確かここら辺に……あったあった」
千砂都「で、これをこうして……よし完成。いやー懐かしいなあ」
恋「?」
千砂都「はいどうぞ」ポイッ
恋「」パシッ
恋(紙コップ?)
[ナイスキャッチー]
[ああ気にしないで、これコップに向かって言ってるだけだから。恋ちゃんに話かけてるわけじゃないから]
恋「……」
恋 [糸電話とはまた懐かしいですね]
14:ナポリタン ◆REnfaVoma. (もんじゃ) 2021/10/26(火) 20:36:07.06 ID:6uyaZM5E
千砂都(よし、かかった)
千砂都 [なに、恋ちゃんもやったことあるの?]
恋 [はい、小さい頃よくお母さまと一緒に]
千砂都 [そっか、私もねー子供のときにか……]
恋 [か?]
千砂都(…そういえばこういうときって他の女の子の話とか、しないほうがいいんだったっけ……?)
千砂都(なんで私と一緒にいるときに他の子の話するの? みたいな。よくあるよね恋愛ものとかで)
千砂都(でも恋愛してるわけじゃないし別にいいか)
千砂都 [かのんちゃんとよくやってたんだよねー、二人で]
恋 [……そうですか。へえー]
千砂都(地雷だった)
千砂都 [なに、恋ちゃんもやったことあるの?]
恋 [はい、小さい頃よくお母さまと一緒に]
千砂都 [そっか、私もねー子供のときにか……]
恋 [か?]
千砂都(…そういえばこういうときって他の女の子の話とか、しないほうがいいんだったっけ……?)
千砂都(なんで私と一緒にいるときに他の子の話するの? みたいな。よくあるよね恋愛ものとかで)
千砂都(でも恋愛してるわけじゃないし別にいいか)
千砂都 [かのんちゃんとよくやってたんだよねー、二人で]
恋 [……そうですか。へえー]
千砂都(地雷だった)
15:ナポリタン ◆REnfaVoma. (もんじゃ) 2021/10/26(火) 20:38:43.35 ID:6uyaZM5E
恋 [お二人は本当に仲がよろしいんですねー]
千砂都 [で、でもそれ以降は全然そんなことなくて! ほら、かのんちゃんには歌があって私にはダンスがあったから!]
恋 [それで?]
千砂都 [だからつまりね! えーと…そう! 私のほうからやりたいって思ったのは恋ちゃんが初めてなんだよ!]
恋 [本当に?]
千砂都 [こんなときに嘘なんかつかないって]
恋 [……そうですか]
千砂都「……ほっ」
恋 [次からはもっとさりげなくしたほうがいいですよ]
千砂都 [……なんのことかな?]
恋 [さあ。なんのことでしょうね]
千砂都 [で、でもそれ以降は全然そんなことなくて! ほら、かのんちゃんには歌があって私にはダンスがあったから!]
恋 [それで?]
千砂都 [だからつまりね! えーと…そう! 私のほうからやりたいって思ったのは恋ちゃんが初めてなんだよ!]
恋 [本当に?]
千砂都 [こんなときに嘘なんかつかないって]
恋 [……そうですか]
千砂都「……ほっ」
恋 [次からはもっとさりげなくしたほうがいいですよ]
千砂都 [……なんのことかな?]
恋 [さあ。なんのことでしょうね]
16:ナポリタン ◆REnfaVoma. (もんじゃ) 2021/10/26(火) 20:39:57.46 ID:6uyaZM5E
千砂都 [……あのさ、恋ちゃん]
恋 [なんでしょうか]
千砂都 [帰りに二人でどこか寄っていかない?]
千砂都 [今日は私が奢るからさ、お詫びで]
恋 [……]
千砂都 [それでも駄目? まだ怒ってる?]
恋「……仕方ありませんね」
千砂都「!」
恋「私も少し千砂都さんに当たりすぎていたところがありますし…」
恋「その代わり、美味しいデザートがあるお店に連れて行ってくださいね」
千砂都「あははっ任せて、いいところ知ってるから」
恋 [なんでしょうか]
千砂都 [帰りに二人でどこか寄っていかない?]
千砂都 [今日は私が奢るからさ、お詫びで]
恋 [……]
千砂都 [それでも駄目? まだ怒ってる?]
恋「……仕方ありませんね」
千砂都「!」
恋「私も少し千砂都さんに当たりすぎていたところがありますし…」
恋「その代わり、美味しいデザートがあるお店に連れて行ってくださいね」
千砂都「あははっ任せて、いいところ知ってるから」
17:ナポリタン ◆REnfaVoma. (もんじゃ) 2021/10/26(火) 20:40:48.62 ID:6uyaZM5E
─帰り道
スタスタ
千砂都「それにしてもさあ」
恋「はい」
千砂都「恋ちゃんって私のこと、結構特別視してるよね」
恋「千砂都さんにしては珍しい自意識溢れたお言葉ですね」
千砂都「丁寧に磨かれた鋭い槍のような返しだね、ちょっと威力高すぎない?」
恋「意外だったものでつい」
千砂都「つい。で済ませられるものなのかなこれ」
恋「で、なぜそうだと思われたのですか?」
19:ナポリタン ◆REnfaVoma. (もんじゃ) 2021/10/26(火) 20:42:04.79 ID:6uyaZM5E
千砂都「え?」
恋「私のこと」
千砂都「ああ、だって話にかのんちゃん出したら露骨に機嫌悪くなったじゃん」
千砂都「あれさ、いつもの恋ちゃんらしくないなって思って」
千砂都「だから恋ちゃん、もしかしたら私とかのんちゃんの仲に妬いてるのかなあと」
恋「全部憶測じゃないですか」
千砂都「まあね」
恋「そこは素直に認めるんですね」
千砂都「で、実際のところどうなの?」
恋「どうでしょうね」
恋「私のこと」
千砂都「ああ、だって話にかのんちゃん出したら露骨に機嫌悪くなったじゃん」
千砂都「あれさ、いつもの恋ちゃんらしくないなって思って」
千砂都「だから恋ちゃん、もしかしたら私とかのんちゃんの仲に妬いてるのかなあと」
恋「全部憶測じゃないですか」
千砂都「まあね」
恋「そこは素直に認めるんですね」
千砂都「で、実際のところどうなの?」
恋「どうでしょうね」
20:ナポリタン ◆REnfaVoma. (もんじゃ) 2021/10/26(火) 20:42:44.15 ID:6uyaZM5E
千砂都「またそういう返し方」
恋「ただ、間違ってはいないと思いますよ」
千砂都「ん?」
恋「かのんさんの話が出てきて気を良くしなかったのは事実ですし」
千砂都「え、あ、本当なの?」
恋「自分から切り出しておきながら何を焦っているんですか」
恋「とはいえ誤解のないよう言っておきますが、なにも初めからそうだったというわけではありません」
恋「最近になって、前より千砂都さんを意識するようになったという話です」
恋「ただ、間違ってはいないと思いますよ」
千砂都「ん?」
恋「かのんさんの話が出てきて気を良くしなかったのは事実ですし」
千砂都「え、あ、本当なの?」
恋「自分から切り出しておきながら何を焦っているんですか」
恋「とはいえ誤解のないよう言っておきますが、なにも初めからそうだったというわけではありません」
恋「最近になって、前より千砂都さんを意識するようになったという話です」
21:ナポリタン ◆REnfaVoma. (もんじゃ) 2021/10/26(火) 20:43:27.49 ID:6uyaZM5E
千砂都「ちなみに誤解のないよう聞いておくけど、どういう意味で?」
恋「グループのメンバーとより親密な関係になりたいと思うのは何もおかしくないでしょう」
千砂都「あーそう、それはそうだね。うん」
恋「だからお二人を見て羨ましいと思う気持ちはありますよ。多少なりとも」
恋「私の望む関係が既に出来上がっているんですから、まあそれが嫉妬ということなんでしょうが」
千砂都(なんでショートケーキ一つにはあんなに目くじら立ててたのに、この手の話になるとこんな達観してるんだろう)
恋「…今なにか失礼なこと考えませんでした?」
千砂都「してないしてない、全然考えてない」
恋「グループのメンバーとより親密な関係になりたいと思うのは何もおかしくないでしょう」
千砂都「あーそう、それはそうだね。うん」
恋「だからお二人を見て羨ましいと思う気持ちはありますよ。多少なりとも」
恋「私の望む関係が既に出来上がっているんですから、まあそれが嫉妬ということなんでしょうが」
千砂都(なんでショートケーキ一つにはあんなに目くじら立ててたのに、この手の話になるとこんな達観してるんだろう)
恋「…今なにか失礼なこと考えませんでした?」
千砂都「してないしてない、全然考えてない」
22:ナポリタン ◆REnfaVoma. (もんじゃ) 2021/10/26(火) 20:44:18.31 ID:6uyaZM5E
千砂都「じゃあつまり、クゥクゥちゃんやすみれちゃんに対しても同じこと思ってるわけだ」
恋「ええ、仲良くなりたいと思っていますよ。今以上に」
千砂都「そっか」
恋「ただそれでも千砂都さんとこうして一緒にいる頻度が多いのは、そうですね……」
恋「あなたの隣にいるのが一番心が落ち着くから、ですかね」フフッ
千砂都「……えーっと……あのね、恋ちゃん」
恋「はい?」
恋「ええ、仲良くなりたいと思っていますよ。今以上に」
千砂都「そっか」
恋「ただそれでも千砂都さんとこうして一緒にいる頻度が多いのは、そうですね……」
恋「あなたの隣にいるのが一番心が落ち着くから、ですかね」フフッ
千砂都「……えーっと……あのね、恋ちゃん」
恋「はい?」
23:ナポリタン ◆REnfaVoma. (もんじゃ) 2021/10/26(火) 20:45:15.92 ID:6uyaZM5E
千砂都「なんでそういうこと言うの! この空気で!」
恋「は? 空気?」
千砂都「ていうかやっぱり私のこと特別視してるんじゃん! どうでしょうね。とか言ってたくせに!」
恋「そうですね、今思い返せば確かにそうです」
恋「どうやら千砂都さんは私の中で特別みたいです」
千砂都「私の言ってたこと全部当たってるじゃん!」
千砂都「あとそれ! そういうのやめてって!」
恋「何をいきなり怒っているんですか」
千砂都「別に怒ってないから」
恋「そんなに顔を赤くして怒っていないというのは無理が……」
千砂都「あーじゃあもういいよ! わかったよ、怒ってるでいいよもう」
恋「は? 空気?」
千砂都「ていうかやっぱり私のこと特別視してるんじゃん! どうでしょうね。とか言ってたくせに!」
恋「そうですね、今思い返せば確かにそうです」
恋「どうやら千砂都さんは私の中で特別みたいです」
千砂都「私の言ってたこと全部当たってるじゃん!」
千砂都「あとそれ! そういうのやめてって!」
恋「何をいきなり怒っているんですか」
千砂都「別に怒ってないから」
恋「そんなに顔を赤くして怒っていないというのは無理が……」
千砂都「あーじゃあもういいよ! わかったよ、怒ってるでいいよもう」
24:ナポリタン ◆REnfaVoma. (もんじゃ) 2021/10/26(火) 20:46:39.02 ID:6uyaZM5E
恋「また随分と投げやりですね」
千砂都「早く切り上げたいの、分かったら合わせてほしいんだけど?」
恋「はあ、そういうことなら」
千砂都「それよりほら、着いたよ」
恋「ここが千砂都さんが薦めるお店ですか」
千砂都「そうだよ、この前かのんちゃんと一緒にお出かけしたとき見つけて」
千砂都「そこで食べたアイスクリームがまた絶品……で……」
恋「そうですか。かのんさんと……へえー」
千砂都「あっ」
恋「お二人は本当に仲がよろしいんですねー」
千砂都「……」
千砂都(もうやだ)
千砂都「早く切り上げたいの、分かったら合わせてほしいんだけど?」
恋「はあ、そういうことなら」
千砂都「それよりほら、着いたよ」
恋「ここが千砂都さんが薦めるお店ですか」
千砂都「そうだよ、この前かのんちゃんと一緒にお出かけしたとき見つけて」
千砂都「そこで食べたアイスクリームがまた絶品……で……」
恋「そうですか。かのんさんと……へえー」
千砂都「あっ」
恋「お二人は本当に仲がよろしいんですねー」
千砂都「……」
千砂都(もうやだ)
引用元: https://nozomi.2ch.sc/test/read.cgi/lovelive/1635247136/