【SS】絵里「お悩み海未ちゃん」

海未「はぁ…」

絵里「どうしたの？何か悩みかしら？」

海未「いえ…」

絵里「もしかして真姫と何かあったの？確か二人で曲作ってたはずよね」

海未「いえ、特別何かあったという訳では無いのですが」

絵里「そう？でも悩みは抱え過ぎない方がいいわよ」
　

海未「あの…絵里、少し時間よろしいですか？」

絵里「大丈夫よ、聞いてあげるわ」

海未「普段、絵里は真姫とどのような話をしているのですか？」

絵里「そういわれると困るわね。深く考えた事はないけど取り留めも無い話よ」

絵里「あ、真姫が自分から話しかけてくる時はちょーっと待ってあげるといいわね」

絵里「照れ屋さんだから本音を伝えるのに時間がかかるのよ、最初は愛想が無いって思ったけど」

絵里「本当は恥ずかしがりやさんなだけなのよね、そう考えると段々可愛く見えてくるのよ♪」

絵里「って話がそれたわね。あまり難しく考えた事が無くて…役に立たなくてごめんね」

海未「いえ…ありがとうございます」
　

海未「真姫と曲を作っている時なのですが、どうも会話が上手く続かないといいますか…」

海未「事務的な会話ばかりになってしまっていて…その…」

絵里「なるほどね、真面目な海未ちゃんと真姫じゃ、そうなっても仕方ないかもしれないわね」

海未「はい…今日も一段落着いたところで軽く会話でもしようと思ったのですが」

絵里「どんな話をしようとしたの？」
　

海未「勉強の調子はどうですか…と」

絵里「ふふっ、何というか海未らしいじゃない。真姫は別に普通よって答えたでしょ？」

海未「はい…」

絵里「それで会話が終わっちゃったわけね。穂乃果じゃないんだから真姫の勉強の心配をしてもしょうがないと思うけど」

海未「真姫にも同じことを言われました…」

絵里「やっぱりね」ｸｽｸｽ
　

絵里「ねえ、海未。一緒にいるからってずっとお話しする必要はないのよ」

絵里「穂乃果やことりはおしゃべり大好きだから、賑やかになると思うけど」

絵里「私は、同じ空間を共有するだけでもいいと思うの、一緒にいて居心地がっていうのかしら？」

絵里「真姫も海未みたいに真面目だから、二人でいる時は曲作りに専念したいのよ、きっと」

海未「そうでしょうか？」
　

絵里「海未は真姫と二人の時に嫌だとか気まずいとか感じる？」

海未「いえ、そのような事は」

海未「むしろ、真姫が鼻歌交じりにメロディを考えてる時は聞いてて癒されるといいますか…」

海未「ピアノもいつもよりリラックス表情で弾いてるような気がしますし…」

絵里「あら、真姫の事随分見てるのね」
　

絵里「それなら分かるでしょ？真姫が海未といて嫌だと思っていないって」

海未「…どうでしょうか」

絵里「それなら、真姫と一緒にいて楽しいって素直に言えばいいのよ」

絵里「真姫はきっと顔を赤くしながらイミワカンナイ！って言うけど喜んでるから安心して」

絵里「あの子には下手な言い回しよりも直接思いを伝える方がいいわよ、可愛い所も見られるし」

海未「な…なるほど…」
　

絵里「あ、でも海未が真姫に直接的な言葉で思いを伝えると勘違いしちゃうかも」

海未「なぜでしょうか？」

絵里「だって海未って後輩にモテモテなんでしょ？亜里沙も海未の事大好きみたいだし」

絵里「なんか小耳にはさんだけどファンクラブもあるらしいじゃない、流石海未ちゃん」

海未「そ…それは関係ないでしょう！？」

絵里「そう？きっと亜里沙に、君とずっと一緒に過ごしたいとか甘い声で囁けば簡単にイチコロよ♪」

海未「そんな事しません！」

絵里「ふふっ、すぐムキになるんだから、真姫とそういうところは似てるのね」
　

海未「絵里が余計な事言うからです！」

絵里「つい、からかいたくなっちゃうのよ。海未って真面目だからついね」

海未「…」ﾑｽｯ

絵里「そうやってかわいい反応するからダメなのよ♪」ﾂﾝﾂﾝ

海未「さ…触らないでください…///」

絵里「ごめんね、でも大切な事なの」

海未「大切な事…ですか？」
　

絵里「ええ、海未は穂乃果やことりの前でそんな顔しないでしょ？」

絵里「海未のムスッとした顔はもしかしたら私しか知らないかもしれない」

絵里「誰が見ても仲良しな二人には見せない顔をしてるって考えると、ちょっと特別な関係になったと思わない？」

絵里「そういう表情を見ると私、嬉しくなっちゃうの」

絵里「きっと海未と真姫と二人でいる時にしかない何かってあると思うのよ」

絵里「だから、安心していいと思うわ♪」
　

海未「え…絵里…///」

絵里「どうしたの？」

海未「その…特別な関係…というのは…///」

絵里「あら、深い意味は無いのよ。一緒にアイドルやってるんだもの、私達ってただの先輩後輩の仲じゃないでしょ？」

海未「そ…そうですよね」

絵里「もしかして…海未って」ﾆﾔﾆﾔ

海未「な…なんでしょうか…」

絵里「ふふっ、なんでもないわ」
　

絵里「でも、少しは安心したでしょ」

海未「はい…ありがとうございます」

絵里「せっかくだから、真姫ともっと仲良くなりに行きましょ？」

海未「は…はい？」

絵里「今日凛と花陽がお休みだったでしょ？」

絵里「真姫、ちょっと寂しそうな顔してたのよ。だから遊びに誘ったらとても喜ぶと思うわ」

海未「そ…そうだったのですね…」

絵里「それじゃあ、行くわよ！」ｸﾞｲｯ

海未「引っ張らないでください！」

絵里（海未と真姫は本音を隠すことも多いし、照れ屋さんだし…手がかかるけど、私のとってもかわいい後輩なの♪）
　

おわり
　

いい…
　

乙
非常によい
　

乙
うみえりの先輩後輩関係好きだ