1: (やわらか銀行) 2022/01/12(水) 17:21:06.08 ID:Bmk2ziGT
歩夢 「侑ちゃーーーん!」 ダキッ
侑 「もう、歩夢、どうしたのさ」
歩夢 「……えっと、少し寒いなぁと思って」
侑 「実は私もそうなんだよね。手繋ごうか?」
歩夢 「うん///」
侑 「もう、歩夢、どうしたのさ」
歩夢 「……えっと、少し寒いなぁと思って」
侑 「実は私もそうなんだよね。手繋ごうか?」
歩夢 「うん///」
2: (やわらか銀行) 2022/01/12(水) 17:21:38.62 ID:Bmk2ziGT
かすみ 「かすみんたちはこの場面をあと何度見せられるんでしょうか……」
果林 「耐えるしかないのよ。二人のためにも」
彼方 「あ、果林ちゃん、かすみちゃん、おはよう」
かすみ 「おはようございます。彼方先輩」
彼方 「今日もあんな感じなんだね」
かすみ 「ですね。幸せそうです」
彼方 「……今日はいっぱい寝よ」
果林 「耐えるしかないのよ。二人のためにも」
彼方 「あ、果林ちゃん、かすみちゃん、おはよう」
かすみ 「おはようございます。彼方先輩」
彼方 「今日もあんな感じなんだね」
かすみ 「ですね。幸せそうです」
彼方 「……今日はいっぱい寝よ」
3: (やわらか銀行) 2022/01/12(水) 17:22:06.45 ID:Bmk2ziGT
せつ菜 「おはようございます。歩夢さん、侑さん」
侑 「おはよう、せつ菜ちゃん」
歩夢 「おはよう」
せつ菜 「今日も仲良さそうですね、二人とも」
歩夢 「えっ、そうかなぁ……///」
侑 「そりゃあ幼馴染だもん、当たり前だよ」
歩夢 「もう侑ちゃんったら///」
せつ菜 「歩夢さんが羨ましい限りです」
侑 「おはよう、せつ菜ちゃん」
歩夢 「おはよう」
せつ菜 「今日も仲良さそうですね、二人とも」
歩夢 「えっ、そうかなぁ……///」
侑 「そりゃあ幼馴染だもん、当たり前だよ」
歩夢 「もう侑ちゃんったら///」
せつ菜 「歩夢さんが羨ましい限りです」
4: (やわらか銀行) 2022/01/12(水) 17:22:34.12 ID:Bmk2ziGT
キンコンカンコーン
侑 「あ、遅刻しちゃうよ! 歩夢!」
歩夢 「うん、急ごう!」 タタッ
ドテッ
侑 「いてて、転んじゃった」
歩夢 「大丈夫!? 侑ちゃん!?」
侑 「大丈夫だよ。ありがとう歩夢」
せつ菜 「落とし物をしましたよ。はい、どうぞ」
歩夢 「……ありがとう、せつ菜ちゃん」
侑 「あ、遅刻しちゃうよ! 歩夢!」
歩夢 「うん、急ごう!」 タタッ
ドテッ
侑 「いてて、転んじゃった」
歩夢 「大丈夫!? 侑ちゃん!?」
侑 「大丈夫だよ。ありがとう歩夢」
せつ菜 「落とし物をしましたよ。はい、どうぞ」
歩夢 「……ありがとう、せつ菜ちゃん」
6: (やわらか銀行) 2022/01/12(水) 17:24:15.53 ID:Bmk2ziGT
愛 「いやー、今日も練習大変だったね、はい、歩夢。ジュース!」
歩夢 「ありがとう、愛ちゃん。ほら、侑ちゃんも水分補給しないとダメだよ?」
侑 「私はマネージャーなんだから大丈夫だよ!」
歩夢 「でも、今日は暑いし……」
歩夢 「ありがとう、愛ちゃん。ほら、侑ちゃんも水分補給しないとダメだよ?」
侑 「私はマネージャーなんだから大丈夫だよ!」
歩夢 「でも、今日は暑いし……」
7: (やわらか銀行) 2022/01/12(水) 17:24:43.68 ID:Bmk2ziGT
侑 「いいから、歩夢は自分のことを考えて?」
歩夢 「だ、だけど」
侑 「お願い」
歩夢 「……うん。ありがとう、侑ちゃん」
歩夢 「だ、だけど」
侑 「お願い」
歩夢 「……うん。ありがとう、侑ちゃん」
8: (やわらか銀行) 2022/01/12(水) 17:25:10.27 ID:Bmk2ziGT
侑 「あれ? それって人形?」
歩夢 「うん。最近縫い物にハマってて」
侑 「それは愛ちゃんだね。ときめいちゃうな~、私のはないの?」
歩夢 「侑ちゃんは今度作る予定なんだ」
侑 「そっか~、楽しみだなぁ。今度完成したら見せてよ」
歩夢 「もちろんだよ!」
歩夢 「うん。最近縫い物にハマってて」
侑 「それは愛ちゃんだね。ときめいちゃうな~、私のはないの?」
歩夢 「侑ちゃんは今度作る予定なんだ」
侑 「そっか~、楽しみだなぁ。今度完成したら見せてよ」
歩夢 「もちろんだよ!」
9: (やわらか銀行) 2022/01/12(水) 17:25:41.75 ID:Bmk2ziGT
しずく 「そういえば人形と言えば怖い話を聞いたんです。実話らしいんですが」
歩夢 「怖い話?」
侑 「ええっ、それは聞きたくないかも……」 ガクガク
しずく 「まあオチとしては、突然現れた謎の少女と仲良くなるんですけど、その少女の正体が実は人形っていうオチで」
かすみ 「ひぃぃぃ! 怖い話だ」
果林 「し、しかも実話なんでしょ!?」
歩夢 「怖い話?」
侑 「ええっ、それは聞きたくないかも……」 ガクガク
しずく 「まあオチとしては、突然現れた謎の少女と仲良くなるんですけど、その少女の正体が実は人形っていうオチで」
かすみ 「ひぃぃぃ! 怖い話だ」
果林 「し、しかも実話なんでしょ!?」
10: (やわらか銀行) 2022/01/12(水) 17:26:11.03 ID:Bmk2ziGT
しずく 「人形が本当の人間に見えてしまう」
しずく 「そんな現象はあるようです。あまりにも孤独に耐えられなくなったとか、心に傷を負ったとかで」
エマ 「……なんていうか非現実的な話だね」
果林 「でも実際のことなんだから」
しずく 「私も初めて聞いたとき信じられませんでした」
しずく 「そんな現象はあるようです。あまりにも孤独に耐えられなくなったとか、心に傷を負ったとかで」
エマ 「……なんていうか非現実的な話だね」
果林 「でも実際のことなんだから」
しずく 「私も初めて聞いたとき信じられませんでした」
12: (やわらか銀行) 2022/01/12(水) 17:26:38.22 ID:Bmk2ziGT
しずく 「――そして最後に」
歩夢 「最後に?」
しずく 「ここからは教えてくれませんでした。実話ですしあまり語りたくないこともあるのでしょう」
かすみ 「なんだかよりホラーテイストになりましたね……」
侑 「私は怖くないよ、怖くないからね」 ガクガク
歩夢 「最後に?」
しずく 「ここからは教えてくれませんでした。実話ですしあまり語りたくないこともあるのでしょう」
かすみ 「なんだかよりホラーテイストになりましたね……」
侑 「私は怖くないよ、怖くないからね」 ガクガク
14: (やわらか銀行) 2022/01/12(水) 17:27:20.78 ID:Bmk2ziGT
歩夢 「震えてるよ侑ちゃん」 ガクガク
エマ 「歩夢ちゃんが揺れてるよ」
彼方 「……これは重症だね、歩夢ちゃん」
果林 「先輩が支えていかなくちゃね」
彼方 「……果林ちゃんも震えてるくせに」
果林 「……うるさい」
エマ 「歩夢ちゃんが揺れてるよ」
彼方 「……これは重症だね、歩夢ちゃん」
果林 「先輩が支えていかなくちゃね」
彼方 「……果林ちゃんも震えてるくせに」
果林 「……うるさい」
15: (やわらか銀行) 2022/01/12(水) 17:27:57.15 ID:Bmk2ziGT
璃奈 「……」 カタカタ
歩夢 「なに、やってるの、璃奈ちゃん?」
璃奈 「歩夢さん。えっと、少し研究してる」
歩夢 「なんの研究なの?」
璃奈 「医療とかいろいろかな」
侑 「すごいなー、やっぱり璃奈ちゃんは頭いいんだね」
歩夢 「もう、侑ちゃんも勉強しなきゃダメだよ?」
歩夢 「なに、やってるの、璃奈ちゃん?」
璃奈 「歩夢さん。えっと、少し研究してる」
歩夢 「なんの研究なの?」
璃奈 「医療とかいろいろかな」
侑 「すごいなー、やっぱり璃奈ちゃんは頭いいんだね」
歩夢 「もう、侑ちゃんも勉強しなきゃダメだよ?」
16: (やわらか銀行) 2022/01/12(水) 17:28:49.03 ID:Bmk2ziGT
璃奈 「勉強、頑張る」
歩夢 「えっ? 今のは璃奈ちゃんに言ったんじゃなくて、侑ちゃんに……」
侑 「そうだよ~璃奈ちゃん。璃奈ちゃんなんて頭もう十分良いじゃない」
璃奈 「でも夢のためにはまだ足りない」
歩夢 「璃奈ちゃんはいつか何になりたいの?」
璃奈 「プログラマーか、エンジニアかな。大変だからもっと頑張らないと」
歩夢 「えっ? 今のは璃奈ちゃんに言ったんじゃなくて、侑ちゃんに……」
侑 「そうだよ~璃奈ちゃん。璃奈ちゃんなんて頭もう十分良いじゃない」
璃奈 「でも夢のためにはまだ足りない」
歩夢 「璃奈ちゃんはいつか何になりたいの?」
璃奈 「プログラマーか、エンジニアかな。大変だからもっと頑張らないと」
18: (やわらか銀行) 2022/01/12(水) 17:29:39.28 ID:Bmk2ziGT
侑 「お、溺れるっ!」 バシャバシャ
歩夢 「侑ちゃん!」
愛 「潮に流されたんだ、早く助けないと!」
侑 「」 ブクブク
歩夢 「侑ちゃーーーーーん!!!!」
歩夢 「侑ちゃん!」
愛 「潮に流されたんだ、早く助けないと!」
侑 「」 ブクブク
歩夢 「侑ちゃーーーーーん!!!!」
19: (やわらか銀行) 2022/01/12(水) 17:30:28.22 ID:Bmk2ziGT
愛 「大丈夫?」
侑 「はぁ、はぁ、危なかった。今ので少し足を痛めちゃったよ」
愛 「愛さんが近くにいたからよかったものの、ゆうゆ、ちゃんと準備運動しなくちゃダメだよー」
歩夢 「本当に良かったよ、侑ちゃんが無事で。侑ちゃんがいないと生きてゆけないもん」
侑 「はぁ、はぁ、危なかった。今ので少し足を痛めちゃったよ」
愛 「愛さんが近くにいたからよかったものの、ゆうゆ、ちゃんと準備運動しなくちゃダメだよー」
歩夢 「本当に良かったよ、侑ちゃんが無事で。侑ちゃんがいないと生きてゆけないもん」
20: (やわらか銀行) 2022/01/12(水) 17:31:05.26 ID:Bmk2ziGT
エマ 「ほらみんな、準備運動しよう!」
愛 「海はしっかり気をつけないとね」
侑 「いっちに、さんし! 張り切って準備運動だ!」
歩夢 「侑ちゃん、心配だよ……」
侑 「よし、準備運動バッチリ。ダッシューー!」
スッ
侑 「って岩……やばい、転ぶっ!!」
愛 「海はしっかり気をつけないとね」
侑 「いっちに、さんし! 張り切って準備運動だ!」
歩夢 「侑ちゃん、心配だよ……」
侑 「よし、準備運動バッチリ。ダッシューー!」
スッ
侑 「って岩……やばい、転ぶっ!!」
21: (やわらか銀行) 2022/01/12(水) 17:31:55.52 ID:Bmk2ziGT
歩夢 「ほんと危なっかしいんだから侑ちゃん!」
侑 「ごめん、歩夢……」 ショボーン
歩夢 「あ、いやね、そこまで怒ってたわけじゃなくて!」 アセアセ
ビューーン
歩夢 「うう、風が……ってまた侑ちゃんいなくなってる!?」
愛 「ゆうゆはしっかり見てなくちゃダメだね……」 アハハ
侑 「ごめん、歩夢……」 ショボーン
歩夢 「あ、いやね、そこまで怒ってたわけじゃなくて!」 アセアセ
ビューーン
歩夢 「うう、風が……ってまた侑ちゃんいなくなってる!?」
愛 「ゆうゆはしっかり見てなくちゃダメだね……」 アハハ
23: (やわらか銀行) 2022/01/12(水) 17:37:11.97 ID:Bmk2ziGT
かすみ 「あ、それ、歩夢先輩が前に作ってた人形……みんなの分、完成したんですね」
歩夢 「うん。そっくりでしょ?」
かすみ 「本当にそっくりです。歩夢先輩、そんなこともできるなんて……」
歩夢 「練習したんだよ、すごく。ね? 侑ちゃん?」
侑 「そうだね、会うたび歩夢ったら縫い物してるんだもん」
かすみ 「その人形、かすみんにも貸してくれますか?」
歩夢 「……ダメ」
歩夢 「うん。そっくりでしょ?」
かすみ 「本当にそっくりです。歩夢先輩、そんなこともできるなんて……」
歩夢 「練習したんだよ、すごく。ね? 侑ちゃん?」
侑 「そうだね、会うたび歩夢ったら縫い物してるんだもん」
かすみ 「その人形、かすみんにも貸してくれますか?」
歩夢 「……ダメ」
25: (やわらか銀行) 2022/01/12(水) 17:38:00.05 ID:Bmk2ziGT
かすみ 「ええっ!?」
歩夢 「かすみちゃんにはまだあげないよ」
かすみ 「なんでですか、歩夢先輩のケチ!」
歩夢 「ごめんね、まず最初に見せたい人がいるの」
かすみ 「……うぅ、なら仕方ないですけど!」
歩夢 「かすみちゃんにはまだあげないよ」
かすみ 「なんでですか、歩夢先輩のケチ!」
歩夢 「ごめんね、まず最初に見せたい人がいるの」
かすみ 「……うぅ、なら仕方ないですけど!」
26: (やわらか銀行) 2022/01/12(水) 17:39:06.58 ID:Bmk2ziGT
しずく 「みなさん、演劇の練習をしたいのですが、手伝ってくれませんか?」
エマ 「もちろんだよ!」
果林 「ふふ、私の演技力がついに公の場に現れる日が来たのね」
彼方 「果林ちゃんの自信は根拠がないよね~」
侑 「もちろん、しずくちゃんのお願いならできることならなんでも手伝うよ!」
歩夢 「侑ちゃん?」 ピクッ
侑 「わっ! どうしたの、歩夢。急に現れたからびっくりしたよ」
歩夢 「驚かせたならごめんね、私も参加して良いかな?」
しずく 「もちろんです!」
エマ 「もちろんだよ!」
果林 「ふふ、私の演技力がついに公の場に現れる日が来たのね」
彼方 「果林ちゃんの自信は根拠がないよね~」
侑 「もちろん、しずくちゃんのお願いならできることならなんでも手伝うよ!」
歩夢 「侑ちゃん?」 ピクッ
侑 「わっ! どうしたの、歩夢。急に現れたからびっくりしたよ」
歩夢 「驚かせたならごめんね、私も参加して良いかな?」
しずく 「もちろんです!」
27: (やわらか銀行) 2022/01/12(水) 17:44:09.77 ID:Bmk2ziGT
しずく 「医者が言うには侑さんは意識がないままいつ目覚めるかも分からないらしいです」
侑 「……」
果林 「そんなことって……」
エマ 「侑ちゃん……」
しずく 「そして歩夢さんもきっとこのままでは」
果林 「なんで歩夢までこんなことに……!」
侑 「……」
果林 「そんなことって……」
エマ 「侑ちゃん……」
しずく 「そして歩夢さんもきっとこのままでは」
果林 「なんで歩夢までこんなことに……!」
29: (やわらか銀行) 2022/01/12(水) 17:44:46.70 ID:Bmk2ziGT
エマ 「どちらにせよ、私たちが頑張るしかないよ。ほら、今度は歩夢ちゃんに会いに行こう?」
果林 「……そうね」
ガラッ
歩夢 「……」 ガクガク
しずく 「まるで寒そうに震えてますね」
果林 「何に怯えてるのかしら、いや、それを聞くことは許されないか……」
果林 「……そうね」
ガラッ
歩夢 「……」 ガクガク
しずく 「まるで寒そうに震えてますね」
果林 「何に怯えてるのかしら、いや、それを聞くことは許されないか……」
30: (やわらか銀行) 2022/01/12(水) 17:45:37.50 ID:Bmk2ziGT
しずく 「――という脚本なのですが」
侑 「いや私と歩夢のセリフないじゃん!?」
しずく 「みんなに割り振ったら偶然そういう役になってしまったので……」
果林 「しかも、なに? 悪霊に出会っておかしくなっちゃった友達二人。その友達のために立ち向かうっていうホラー……学校の演劇でやるもの?」
しずく 「最近私と部長がホラー映画にハマってしまいまして」
エマ 「あはは、これは少し難しいかもね」
侑 「いや私と歩夢のセリフないじゃん!?」
しずく 「みんなに割り振ったら偶然そういう役になってしまったので……」
果林 「しかも、なに? 悪霊に出会っておかしくなっちゃった友達二人。その友達のために立ち向かうっていうホラー……学校の演劇でやるもの?」
しずく 「最近私と部長がホラー映画にハマってしまいまして」
エマ 「あはは、これは少し難しいかもね」
33: (やわらか銀行) 2022/01/12(水) 17:46:46.20 ID:Bmk2ziGT
歩夢 「お菓子作りって楽しいよね」
侑 「どうしたの? 歩夢? 急にお菓子の話だなんて……可笑しい、なんちゃって」
歩夢 「……」
侑 「ふふふふふふ」
歩夢 「侑ちゃん……」
侑 「どうしたの? 歩夢? 急にお菓子の話だなんて……可笑しい、なんちゃって」
歩夢 「……」
侑 「ふふふふふふ」
歩夢 「侑ちゃん……」
34: (やわらか銀行) 2022/01/12(水) 17:47:37.70 ID:Bmk2ziGT
彼方 「それでスルーされてしまったと」
かすみ 「なんというか侑先輩らしいですよね……せっかく歩夢先輩の手作りお菓子が食べられるというのに」
歩夢 「あはは、でもそれが侑ちゃんだよ。それで彼方さん、今日なんですけど……」
彼方 「もちろん分かるよ、侑ちゃんにお菓子を作ってあげたいから教えて欲しいってことだね?」
かすみ 「完成したらかすみんに最初に食べさせてくださいよ~」
歩夢 「ふふ、それは断るよ、かすみちゃん」
かすみ 「なんというか侑先輩らしいですよね……せっかく歩夢先輩の手作りお菓子が食べられるというのに」
歩夢 「あはは、でもそれが侑ちゃんだよ。それで彼方さん、今日なんですけど……」
彼方 「もちろん分かるよ、侑ちゃんにお菓子を作ってあげたいから教えて欲しいってことだね?」
かすみ 「完成したらかすみんに最初に食べさせてくださいよ~」
歩夢 「ふふ、それは断るよ、かすみちゃん」
36: (やわらか銀行) 2022/01/12(水) 17:48:33.89 ID:Bmk2ziGT
侑 「……」 スピースピー
せつ菜 「侑さん、寝てますね」
果林 「そうね」
せつ菜 「しかもなんだか幸せそうな顔をしてます」
果林 「良い夢でも見れてるのかしら」
せつ菜 「侑さん、寝てますね」
果林 「そうね」
せつ菜 「しかもなんだか幸せそうな顔をしてます」
果林 「良い夢でも見れてるのかしら」
37: (やわらか銀行) 2022/01/12(水) 17:49:10.88 ID:Bmk2ziGT
歩夢 「侑ちゃんはね、寝言も可愛くてね……あれは三歳の頃なんだけど」
かすみ 「また自然に幼馴染マウントですか……」 ボソッ
歩夢 「何か言ったかな、かすみちゃん?」 ニコッ
かすみ 「ひぃぃぃ! なんでもないです!」
歩夢 「そういえば、その頃と言えば」
かすみ 「また自然に幼馴染マウントですか……」 ボソッ
歩夢 「何か言ったかな、かすみちゃん?」 ニコッ
かすみ 「ひぃぃぃ! なんでもないです!」
歩夢 「そういえば、その頃と言えば」
38: (やわらか銀行) 2022/01/12(水) 17:49:51.29 ID:Bmk2ziGT
あゆむ 『ゆうちゃーーーん!』 ダキッ
ゆう 『もう、あゆむ、どうしたの?』
あゆむ 『……えっと、ちょっとさむいから』
ゆう 『じゃあ、てつなごうか?』
あゆむ 『うん!』
ゆう 『もう、あゆむ、どうしたの?』
あゆむ 『……えっと、ちょっとさむいから』
ゆう 『じゃあ、てつなごうか?』
あゆむ 『うん!』
39: (やわらか銀行) 2022/01/12(水) 17:50:22.91 ID:Bmk2ziGT
歩夢 「良い思い出だなぁ」
歩夢 「でもあの頃と大切なことは何も変わってない、大好きだよ侑ちゃん」 ギュッ
侑 「ふふ、歩夢ったら」
歩夢 「でもあの頃と大切なことは何も変わってない、大好きだよ侑ちゃん」 ギュッ
侑 「ふふ、歩夢ったら」
40: (やわらか銀行) 2022/01/12(水) 17:51:02.85 ID:Bmk2ziGT
歩夢 「あ、ボタンがほつれてる」
侑 「えっ? 本当だ!」
歩夢 「私が直してあげるよ、侑ちゃん、動かないでね。机に座って」
侑 「えー、行儀悪いよ」
歩夢 「いいから」
侑 「歩夢~……はいはい」
侑 「えっ? 本当だ!」
歩夢 「私が直してあげるよ、侑ちゃん、動かないでね。机に座って」
侑 「えー、行儀悪いよ」
歩夢 「いいから」
侑 「歩夢~……はいはい」
42: (やわらか銀行) 2022/01/12(水) 17:51:42.09 ID:Bmk2ziGT
侑 「暑いと言えば海だね」
せつ菜 「これまた唐突ですね」
歩夢 「海?」
愛 「いいねー、じゃあ練習の後、いっちょ行ってみる?」
歩夢 「でも侑ちゃん、勉強をもう少しやらないと」
侑 「べ、勉強?」
歩夢 「そうだよ。将来大変になっちゃうよ?」
せつ菜 「これまた唐突ですね」
歩夢 「海?」
愛 「いいねー、じゃあ練習の後、いっちょ行ってみる?」
歩夢 「でも侑ちゃん、勉強をもう少しやらないと」
侑 「べ、勉強?」
歩夢 「そうだよ。将来大変になっちゃうよ?」
43: (やわらか銀行) 2022/01/12(水) 17:52:42.03 ID:Bmk2ziGT
歩夢 「璃奈ちゃんやしずくちゃん、エマさん、彼方さん、せつ菜ちゃん、愛ちゃん。みんな勉強頑張ってるよ、侑ちゃん」
侑 「あはは……そうだね……でも私はあれだから、えっと、アイドルプロデュースの勉強が本業だから!」
歩夢 「もう侑ちゃんったら!」 プクー
侑 「怒らないでよ、歩夢~」
せつ菜 「勉強が大変だったら私も手伝いますよ! 侑さん!」
果林 「あれ? 私とかすみちゃんは?」
かすみ 「勉強してないイメージなんですよ、きっと……」
侑 「あはは……そうだね……でも私はあれだから、えっと、アイドルプロデュースの勉強が本業だから!」
歩夢 「もう侑ちゃんったら!」 プクー
侑 「怒らないでよ、歩夢~」
せつ菜 「勉強が大変だったら私も手伝いますよ! 侑さん!」
果林 「あれ? 私とかすみちゃんは?」
かすみ 「勉強してないイメージなんですよ、きっと……」
44: (やわらか銀行) 2022/01/12(水) 17:53:25.09 ID:Bmk2ziGT
歩夢 「最近変な夢を見るんだ、せつ菜ちゃん」
せつ菜 「変な夢ですか?」
歩夢 「うん。曖昧にしか覚えてないけど」
せつ菜 「良ければ聞かせてくれませんか?」
歩夢 「私が迷ってるの。何に迷ってるかは分からないけど、きっと大きな決断に。進路とかで無意識に不安になってるのかも」
せつ菜 「そうかもしれないですね……」
せつ菜 「変な夢ですか?」
歩夢 「うん。曖昧にしか覚えてないけど」
せつ菜 「良ければ聞かせてくれませんか?」
歩夢 「私が迷ってるの。何に迷ってるかは分からないけど、きっと大きな決断に。進路とかで無意識に不安になってるのかも」
せつ菜 「そうかもしれないですね……」
45: (やわらか銀行) 2022/01/12(水) 17:54:04.48 ID:Bmk2ziGT
歩夢 「それでね、夢に侑ちゃんが出てくるんだ」
せつ菜 「侑さん、がですが?」
歩夢 「うん。いつも侑ちゃんが出て私の手を握ってくれて」
せつ菜 「……」
せつ菜 「侑さん、がですが?」
歩夢 「うん。いつも侑ちゃんが出て私の手を握ってくれて」
せつ菜 「……」
46: (やわらか銀行) 2022/01/12(水) 17:54:41.88 ID:Bmk2ziGT
歩夢 「そんな夢を見るの。どうしてなのかな」
せつ菜 「……スクールアイドルのこと、進路のこと。人生は長い道のりですが、一つ分かることがあります」
歩夢 「?」
せつ菜 「それは、後悔のない道を、歩夢さんが望んだ道を進むことです。それには侑さんも、まして私も、誰も関係ありません。歩夢さんの、後悔がないように生きてください」
歩夢 「せつ菜ちゃん……」
せつ菜 「……スクールアイドルのこと、進路のこと。人生は長い道のりですが、一つ分かることがあります」
歩夢 「?」
せつ菜 「それは、後悔のない道を、歩夢さんが望んだ道を進むことです。それには侑さんも、まして私も、誰も関係ありません。歩夢さんの、後悔がないように生きてください」
歩夢 「せつ菜ちゃん……」
47: (やわらか銀行) 2022/01/12(水) 17:55:25.15 ID:Bmk2ziGT
せつ菜 「今から愛さんとクレープ屋さんに行く予定なんです。良ければ歩夢さんも一緒に行ってみませんか?」 ニコッ
歩夢 「……うん! ありがとうせつ菜ちゃん!」
ガラッ
愛 「話は聞いたよっ! 行こう、二人とも!」
歩夢 「……クレープかぁ、今度侑ちゃんに甘いものでもあげようかなぁ」 ボソッ
歩夢 「……うん! ありがとうせつ菜ちゃん!」
ガラッ
愛 「話は聞いたよっ! 行こう、二人とも!」
歩夢 「……クレープかぁ、今度侑ちゃんに甘いものでもあげようかなぁ」 ボソッ
48: (調整中) 2022/01/12(水) 17:56:04.49 ID:Bmk2ziGT
歩夢 「侑ちゃんとよく、公園で遊んでね。侑ちゃんは高いところに登っては降りれなくなって泣いちゃうんだ」
かすみ 「そうなんですね」
歩夢 「あの頃と比べたら……あの頃も可愛くて良いけど……今の侑ちゃんはすごくかっこよくて、ついドキッとしちゃうこともあるんだよ」
かすみ 「も、もしですよ?」
歩夢 「?」
かすみ 「そうなんですね」
歩夢 「あの頃と比べたら……あの頃も可愛くて良いけど……今の侑ちゃんはすごくかっこよくて、ついドキッとしちゃうこともあるんだよ」
かすみ 「も、もしですよ?」
歩夢 「?」
49: (調整中) 2022/01/12(水) 17:56:52.53 ID:Bmk2ziGT
かすみ 「先輩と離れることになったら、歩夢先輩はどうするんですか?」
歩夢 「……」
かすみ 「……」
歩夢 「分からない。それが夢のためなら、素直に応援できるかもね。今の私は、侑ちゃんだけではないから。同好会のみんなが……」
かすみ 「そうです! 歩夢先輩には同好会のみんながいつもいますよ!!」 ダキッ
歩夢 「かすみちゃん?」
歩夢 「……」
かすみ 「……」
歩夢 「分からない。それが夢のためなら、素直に応援できるかもね。今の私は、侑ちゃんだけではないから。同好会のみんなが……」
かすみ 「そうです! 歩夢先輩には同好会のみんながいつもいますよ!!」 ダキッ
歩夢 「かすみちゃん?」
50: (やわらか銀行) 2022/01/12(水) 17:57:37.19 ID:Bmk2ziGT
かすみ 「大好きですっ!!」 ギュー
歩夢 「……ふふ、私もかすみちゃんが、みんなのことが大好きだよ、でも」
かすみ 「でも?」
歩夢 「今侑ちゃんのボタンを直してるから少し邪魔かも……?」 アハハ
かすみ 「あ、ごめんなさい!」
歩夢 「ここでこうして……よし、完成」
歩夢 「……ふふ、私もかすみちゃんが、みんなのことが大好きだよ、でも」
かすみ 「でも?」
歩夢 「今侑ちゃんのボタンを直してるから少し邪魔かも……?」 アハハ
かすみ 「あ、ごめんなさい!」
歩夢 「ここでこうして……よし、完成」
51: (やわらか銀行) 2022/01/12(水) 17:58:30.28 ID:Bmk2ziGT
かすみ 「歩夢先輩は本当に手先が器用なんですね」
歩夢 「ふふ、そうでもないよ。あ、予備のボタン買わなちゃ。少し離れるね、かすみちゃん」
ガラッ
しずく 「こんにちは、かすみさん」
かすみ 「しず子!」
しずく 「あれ、それ侑さんの人形ですか。今すれ違った歩夢さんが……」
かすみ 「そう、直してたの」
歩夢 「ふふ、そうでもないよ。あ、予備のボタン買わなちゃ。少し離れるね、かすみちゃん」
ガラッ
しずく 「こんにちは、かすみさん」
かすみ 「しず子!」
しずく 「あれ、それ侑さんの人形ですか。今すれ違った歩夢さんが……」
かすみ 「そう、直してたの」
52: (やわらか銀行) 2022/01/12(水) 17:59:07.26 ID:Bmk2ziGT
歩夢 「また昼寝してるよ、侑ちゃん」
侑 「……」 スピースピー
かすみ 「ですねぇ、最近忙しいですし疲れてるのかもしれません」
歩夢 「ほっぺ触っちゃおうかな」
かすみ 「ダメですよ!? 歩夢先輩!?」
侑 「……」 スピースピー
かすみ 「ですねぇ、最近忙しいですし疲れてるのかもしれません」
歩夢 「ほっぺ触っちゃおうかな」
かすみ 「ダメですよ!? 歩夢先輩!?」
53: (やわらか銀行) 2022/01/12(水) 17:59:48.47 ID:Bmk2ziGT
歩夢 「……」
侑 「……」
歩夢 「……」
侑 「……」 ピクッ
歩夢 「……!」
侑 「……おはよう、歩夢」
歩夢 「ふふ、おはよう、侑ちゃん」 ニコッ
侑 「……」
歩夢 「……」
侑 「……」 ピクッ
歩夢 「……!」
侑 「……おはよう、歩夢」
歩夢 「ふふ、おはよう、侑ちゃん」 ニコッ
54: (やわらか銀行) 2022/01/12(水) 18:14:24.09 ID:Bmk2ziGT
歩夢 「璃奈ちゃん、プログラマーかエンジニアが夢なのに、分野違いの医療まで勉強してるなんてすごいなぁ」
璃奈 「……褒めてくれて嬉しい、ありがとう。ごめん、少し喉が渇いたから自販機に行くね」
歩夢 「うん、気をつけてね」
ガラッ
歩夢 「……ん? なんだろう、璃奈ちゃんの机の上にあるノート……気になるけど見ちゃってもいいのかな? うーん、ごめんね、後で謝るから!」
ペラッ
観察日記
歩夢 「……?」 キョトン
おわり
璃奈 「……褒めてくれて嬉しい、ありがとう。ごめん、少し喉が渇いたから自販機に行くね」
歩夢 「うん、気をつけてね」
ガラッ
歩夢 「……ん? なんだろう、璃奈ちゃんの机の上にあるノート……気になるけど見ちゃってもいいのかな? うーん、ごめんね、後で謝るから!」
ペラッ
観察日記
歩夢 「……?」 キョトン
おわり
55: (やわらか銀行) 2022/01/12(水) 18:15:29.30 ID:Bmk2ziGT
どうやら観察日記は意図的にページの順番がバラバラになっているようです。
62: (SB-iPhone) 2022/01/12(水) 18:30:37.65 ID:qrFsMIKs
なるほど正しい順番通りに読むと意味が全然変わってくる感じなのか
68: (茸) 2022/01/12(水) 18:38:28.62 ID:zy85iES1
ゾクッとした
76: (やわらか銀行) 2022/01/12(水) 18:52:12.10 ID:Bmk2ziGT
なぜか一枚余ってしまったので、これを『おまけ』としましょう。
77: (やわらか銀行) 2022/01/12(水) 18:53:33.11 ID:Bmk2ziGT
81: (やわらか銀行) 2022/01/12(水) 19:08:51.24 ID:Bmk2ziGT
ありがとうございました。
読み方によって捉え方が変わるssです。
読み方によって捉え方が変わるssです。
87: (たまごやき) 2022/01/12(水) 20:02:36.47 ID:q6wZglja
面白かった
こういうのはラ板ならではでいいね
こういうのはラ板ならではでいいね
91: (たまごやき) 2022/01/12(水) 21:19:49.38 ID:YXElCiH2
やたら唐突に場面変わるなあと思って読んでたけど最後まで読んだらすっきりした
オチも綺麗でいいな
オチも綺麗でいいな
92: (しうまい) 2022/01/12(水) 21:32:56.02 ID:UP6B3xmC
これは面白いね
93: (もんじゃ) 2022/01/12(水) 21:34:17.02 ID:gJhLQQq0
夢の中とかなんだろうなとは思ってたけそうきたか
面白かった乙
面白かった乙
82: (SB-iPhone) 2022/01/12(水) 19:12:05.64 ID:Gfvc2Fbz
おつ
最後の一枚でうるっときた
最後の一枚でうるっときた
86: (SIM) 2022/01/12(水) 19:57:08.64 ID:IwAauC8g
良かった…@cメ*´•̥ _ •̥ リ
84: (もんじゃ) 2022/01/12(水) 19:20:08.07 ID:910yQbi/
覚悟しながら読んでたけど最後本当に良かった
すごく面白かった、おつ
すごく面白かった、おつ
引用元: https://nozomi.2ch.sc/test/read.cgi/lovelive/1641975666/