【SS】絵里「えりうみラジオ！」海未「今夜もお付き合いくださいね♪」

 
絵里「――お聞きいただいた曲は
　　　フジファブリックで『バウムクーヘン』でした♪」

～♪


海未「さて今週のえりうみ♡Radio Resonator、
　　　そろそろお別れのお時間です」

絵里「まずは今日のサイン入りステッカー当選者発表っ！」

絵里「“糖分チェッカー”に妹さんとの甘々エピソードを送ってくれた
　　　静岡県のアルマーズさん！　糖度８０度、おめでとう♪」

海未「あ、あの話は甘すぎですっ///
　　　というか、あのコーナー続くのですかっ！？///」

絵里「だって元はといえば海未が耐性つけるためでしょう？」ｸｽｯ


海未「っ///　ほ、他のコーナーへのお便りもお待ちしています！」

海未「“ふつおた”、“Storm in Listener”、
　　　“音ノ木ムービーシアター”で扱ってほしい映画、
　　　“錯覚グルメデート”で取り上げてほしいスイーツ」

絵里「ムービーシアター来週の宿題、
　　　『アデル、ブルーは熱い色』への熱い感想メールも待ってるわ♡」

海未「投稿の際は公式ウェブサイトの専用フォームをご利用ください！
　　　･･･って、絵里、そろそろ今回の作品のあらすじを――」

絵里「それは観てのお楽しみね♪」ﾆｺｯ


絵里「さあって、ラジオの前のキミたちと今夜も共鳴できたかしら？」

海未「来週の水曜夜も、ここであなたをお待ちしています♡」

絵里「お相手はμ'sの絢瀬絵里と、」

海未「園田海未でした！」


えりうみ「「ダスビダーニャ♪」」



おわり。
　

絵里「･･･」

海未「･･･」ﾓｼﾞﾓｼﾞ



絵里「･･･っはあぁ～！　今週も終わったわねぇ」ｸﾞﾃﾞｰ

海未「っ、えりぃっ！」///

絵里「あら？ 海未もエリチカちゃん成分が足りなくなっちゃった？」ｸｽｯ

ぺしっ


絵里「なっ、なにするのよぉ？！」

海未「あなたこそっ、公共の放送をなんだと思っているのですかっ！！」///

絵里「あー･･･うん、その、リスナーさんのためにも、多少はね？」あはは

海未「見えなくたって、衣擦れの音などは聞こえるのですからねっ！？」///


海未「大体あのコーナーなんなのですかっ！
　　　私に恥ずかしいお便りを読ませたいだけなのではっ！？」

絵里「そ、そんなことないわよっ」わわわ

海未「それにグルメデート･･･わざわざ食べさせあわなくたって･･･！！///」

絵里「ああ、あのわらびもちドーナツおいしかったわよねぇ」にこにこ

海未「話をそらさないでくださいっっ！！」


絵里「まあまあ、この放送は私たち二人きりでやってるんだから、
　　　ちょっとぐらい楽しんだっていいじゃない♪」

海未「それは、･･･そうかもしれませんが、」ﾓｼﾞﾓｼﾞ


絵里「もう、私だって大変だったのよ？
　　　海未ちゃん放送中からぴとーって寄り添ってくるんだもの」はぁ･･･

海未「～っ///」
　

絵里「そうよねえ、最近デートもできてないし、
　　　二人っきりになれる時間も今くらいですものねえ」にやにや

海未「･･･っ」

絵里「海未、やっぱりさみしかったんだあ？」ｸｽｯ


海未「～っ、そうですよっ！！」


がばっ

絵里「ひゃんっ？！///　ちょっ、海未、いたい、」

海未「･･･えりぃ」ぎゅうっ

絵里「待って、私汗かいてるからっ、――んぅっ」ちゅう

海未「んむ、んふぅ、んぁ･･･ふぅっ････」ちゅっちゅっ



絵里「――もう、海未ってば、いつからそんな子になったの」///

海未「それは絵里、あなたが、私を素直にさせたんじゃないですかっ」


海未「私だって･･･ああもう、絵里、すきです、
　　　あなたのにおい、やわらかくて、もう、ずっとこうしたかった、」


絵里「･･･うみぃ、私も、･･･すきぃっ♡」


ちゅっ


絵里「ああもう、こんな姿、みんなに見せられないわね///」

海未「言われなくたって･･･私が私を許せるのは、あなたの前でだけですよっ」
　

絵里「もうっ･･･そんなこと言われたら、私、だめになっちゃうわ///」


海未「ふふっ、さんざん人を堕落させておいて、
　　　ひとりだけそのようなことを言うのですか？」ｸｽｯ

絵里「そんなつもりじゃ･･･んふ、ねえ、首に息、あたるんだけど」

海未「それだって･･･あなたが私に教えたのでしょう」ちゅ

絵里「～～っ///」

  　 

海未「･･･絵里、もっとください、
　　　私もう、あのような話をされたらもう、」


絵里「だーめっ、海未、まず機材を片付けてから、」ﾁﾗｯ
 
 
 
 　　 
　　　〔MIC　【ON】/OFF〕
 　 
 　　 　 
 
絵里「っ！？」
　

絵里（え　ちょっウソでしょ！？///　今の音、全部流れてるの！！？///）ああぁあ


絵里（って、とにかく早く切らなきゃ、）ｽｯ

 

海未「っ」ぎゅ

絵里「！？」


絵里「ちょ、海未ちゃんっ？！、今わたし、」


海未「･･･そんなの後でいいでしょう」

海未「せっかく･･･一週間ぶりに、あなたと二人なのに･･･」ｼｭﾝ

   

絵里（そうは言ってもぉっ････！）ｷｭﾝ
　

海未「だいたいあなたは私をどうしたいのですかっ！」

絵里「今いうのっ！？」


海未「ファンの皆さんの前でこれ見よがしに抱きついてみせたり、」

海未「それなのに、私があなたに触れようとすると避けるようにしたり、」


絵里「だってその、海未、みんなに知られたら、困るでしょう？」あはは


海未「それは、そうですけどぉ･･･！！」ｸﾞｽ


海未「もう私、絵里のことばかりで、どうしていいか分からないんですっ！」

絵里（私だってどうしていいか分からないわよぉ！？）ﾁﾗｯ


　　　〔MIC　【ON】/OFF〕
　

絵里「その、ね？　放送終わったばかりだし、海未だって疲れてるでしょう？」あはは

海未「･･･つくづく絵里は見栄っ張りですね」むぅ

絵里「えっ、そ、そうなの？」

海未「人前だと強がって格好つけてみせて、
　　　それなのに気を許すとひどく甘えるでしょう」


絵里（ああ･･･ちょっと怒ってるっぽい顔･･･）うわわ


海未「･･･いまさら、私に他人行儀にしないでくださいっ」

海未「私も、･･･あなたに心を開けるようにと訓練してきたのに」

絵里（訓練って言葉使うのね･･･）あはは



海未「たしかに、絵里の言うように公私の区別は必要です」

絵里「そうよねっ、いま私も思ってたところよっ！」

海未「ええ。付き合い始めてもオンオフは大事に、と決めましたものね」

絵里「ええ･･･オンオフの切り替えは本当に大事よね･･･」ｸﾞｽｯ


　　　〔MIC　【ON】/OFF〕←
　

海未「私は、絵里のそういうところも好きですから」

絵里「今言わないでよ･･･///」

海未「今言わなくていつ言うんですかっ」ぎゅー


絵里「ちょっ、海未っ、おひざに乗っかられると私うごけな、」


海未「･･･いつもは絵里の方から私を導くくせに」じとー

絵里（あ、その目ちょっとかわいい･･･♡）


絵里「って、やっぱりダメなのよっ！」

海未「っ！？」


グイッ

 

海未「･････」ぽかーん

絵里（あぁっごめんなさい、でも仕方ないのよ、
　　　これからの二人のためなの、海未のためなら嫌われても、）

   

海未「･････ぅぁ」ぐすっ

絵里「っうみぃ！！？」ﾋﾞｸｯ
　

絵里「え　ちょっ、うみっ、私そんなつもりじゃ、」わわっ


海未「もう、いいですっ･･･ｸﾞｽ･･･私、かえりますっ･･･」ふらふら

絵里「そんな顔で帰れないでしょう！？」

 

海未「気にしないでくらさっ･･･うぁっ、ふぅっ･･･ｸﾞｽ･･･」えぐえぐ

絵里（どうすればいいのよぉおおっ）


海未「･･･やっぱり、わたしとっ、えりじゃ、つりあわないって、」グスッ

絵里「そんなことないっていつも言ってるでしょう！？
　　　さすがに怒るわよ！？」


海未「じゃあどうして今日はぎゅうってしてくれないんですかあっ！
　　　いつもだったら、放送終わったらいっぱい抱きしめてくれるのにっ！！」

絵里（これ以上リスナーに告白しないでぇえっっ）///
　

海未「それともあれですか？
　　　あなたは、私よりも自分の体裁の方が大事なのですか？」

絵里「むしろあなたの体裁が心配なんだけど･･･」

海未「･･･絵里が陰でどういわれてるか、知らないのでしょう」

絵里「えっ」ﾋﾞｸｯ


海未「他の女の子をとっかえひっかえ、
　　　生徒会の後輩にも手を出すばかりか、しまいにはファンの中学生にも」

絵里「そんな器用な人間じゃないわよぉっ！！」

海未「私に比べたら十分すぎるほど器用です！
　　　人見知りしがちな私を導いてくれることもあって、」


海未「･･･私では、あなたを満たせませんか？」

絵里「そんなことないのに･･･」


海未「っ･･･すみません。
　　　最近の私は、あなたに甘えすぎていました」ｽｯ

絵里「あっでも待って、そういう意味じゃ、」

絵里（よっし、今ならスイッチを――）

 

海未「お望みでしたら、少し、距離をおきましょうか」


絵里（マイクのスイッチを、）


海未「････わかりました、」


絵里（･････っ）

 　 


絵里「ぁあああもぉおおっ！！ 海未っこっち来なさいっ！？」

海未「へぁっ！？ えっえりなにを――んむぅうっ？！」ちゅー
　

絵里「――ぷはあ。　ねぇ海未、これが私の気持ちよ」

海未「っ･･･」///

絵里「おてて出して。ね、直にさわって。
　　　ほら、私の心臓、ドキドキしてるでしょう」

海未「･･･は、はい」

絵里（厳密に言えば別の理由だけど今はどうでもいいわよ、そんなの）


絵里「･･･ごめんなさい。あなたのためなんて言って、
　　　甘えてたのは私の方だった」

海未「いいえ、こんなわがままを言ってしまったのは――」

絵里「言ってほしくて言わせたのは私。そうでしょう？」

海未「･････はい」


絵里「この際だから言っちゃうけど、
　　　海未って、こういうことするのに罪悪感とか感じてるでしょ」

海未「そんなことっ、――でも違います、私は絵里を、」

絵里「だから私は、私に対してだけはね、
　　　欲深い自分のことも許してあげてほしいのよ」

絵里「いい？　海未が私を求めてくれるのは、
　　　間違ってなんかいないの。私たちはわがままでいいの」

 

海未「甘えて、重くして、痛めてしまっても良いのですか？」

絵里「あなたいつも膝の上に乗っかってくるじゃない♪
　　　このラジオ何回目？　もう慣れちゃったわよ」ｸｽｯ

海未「････っ」ぎゅっ
　

海未「･･･あの、絵里」

絵里「なあに、なんでも言って？」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ


海未「でしたら、絵里も、私を求めてください」


絵里「･･･っ///」

海未「あっあの、そういう意味ではなくてですねっ///」


海未「その･･･なんだか、絵里が私を許してばかりだなあ、と」

絵里「そうしたくてこうしてるのよっ」なでなで


海未「私も、絵里のこと、なにか許したいです」

絵里「･･･そうね、考えとく」

海未「だめです、そう言って結局抱え込むおつもりでしょう！」

絵里（この子ってば、変なとこ強情なのよね･･･）


海未「傷つけていいですよ、
　　　痛くしたっていいですよ、
　　　あなたを許せたら、私はもっと、自分を認められますから」ﾆｺｯ


絵里「･･･そんなこと言うと、ほんとに、しちゃうんだからっ」

海未「そう言って、本当になさったことはないじゃないですか」ｸｽｯ
　

絵里「んぅ･･･あむっ･･･」ちゅ

海未「ぅう･･･ふぅっ･･･ん、ふぁ････」ﾋﾞｸｯ


海未「んんぅ･･･ちゅ･･･えり、すきぃ･･･」

絵里「･･･っあ、だめ、変になっちゃ･･･ぅうっ･･･///」


絵里「わたし、海未のね、手、すっごい好き」ちゅぱ

海未「ううん///　そんな、ふやけちゃいます･･･///」

絵里「溶けちゃえばいいの、一緒にね♡」


海未「･･･っ」じー

絵里「っ、なあにっ、･･･こわいわ///」

海未「･･･私は、あなたの瞳が愛おしいです」

海未「もっともっと、透き通った向こうまで見せてくださいね」

絵里「･･･っ///」


絵里「海未･･･好き、だいすき、あいしてる」

海未「絵里･･･私も、あなたと添い遂げたいです」

ちゅっ


HAPPY END

 

   

 　 　 


　　　〔MIC　【ON】/OFF〕
　

海未「ふぁ･･･えりぃ、すきぃ･･･」とろーん

絵里（あれ、さっき私、なにしようとしてたんだっけ･･･）ちゅう


絵里（まぁ、後でいいわよね♪）

海未「あれ、絵里、――」


絵里「はぁ海未ちゃんすきぃ、海未ってなんでそんなきれいなの？」

絵里「髪も私のと違って、黒くてしなやかで、」

絵里「あなたのこと、知れば知るほど、深みにはまっちゃうの♡」

絵里「これも“うみ”だからかしら、なんてね♪」


絵里「さあってエリチカちゃん、あなたの海にダイビングしちゃいまｓ」

 


海未「っぁあっ、えっえりぃいいっっ！！？」ｶﾞﾊﾞｯ


絵里「ひゃっ！？ ちょっ、うみ、いきなり何よっ、」ちらっ

   


　　　〔MIC　【ON】/OFF〕←


 　   

絵里「あ」
　

 
　　　〔MIC　ON/【OFF】〕 ﾊﾟﾁﾝ


絵里「･･･うん、その、ね？」


絵里「いや気づかなかったっていうか、
　　　ほんとに最初は気が付かなかったんだけど･･･うん」


絵里「ま、まあこれもいつものラジオの延長線上よねーあはははっ」


絵里「ほら、海未だって言ってたでしょ！？
　　　破廉恥なやり取りにも耐性をつけなきゃって、うん、」


絵里「り、リスナーの皆さんも『あぁまたいつものことね』って思ってるわよ！」


絵里「･･･うっ、うみ、ちゃあん？　そのださぁん？」


 　 

海未「」ﾊﾟﾀｯ

絵里「ちょっ、海未ぃっ！？ ねぇっしっかりして！
　　　誰か救急車、って私しかいなかった！」

絵里（と、とりあえずスマホで――）


絵里「ひぁあっっ！？　何よっ、この通知の量ーーっ！？」

絵里「ああぁあ･･･海未起きてっ生き返って！ 起きないとチュウしちゃうわよー！！？」わわっ


     

絵里「･･･」ﾁｭｳ


海未「」きゅー


絵里「悪化しちゃったー！？」ｶﾞｰﾝ
　

 
　　◆　　◆　　◆


真姫「海未、やっと学校に来れたのね」ﾊｧ･･･

ことり「あはは･･･大事にならなくてよかったです･･･」


真姫「十分大事でしょ･･･
　　　ていうか一昨日のTwitterのトレンド、
　　　えりうみラジオで埋め尽くされてたんだけど」

ことり「うん、忘れてあげて。二人の為に･･･うん」


真姫「あぁもう･･･どうやって収集つけるのよ」

ことり「それがね、にこちゃんがねっ、
　　　　いっそ全部百合営業だったことにしなさーい！って」

真姫「無理あるでしょ！？」


ことり「うーん、でも、にこちゃん言ってたけど、
　　　　『あけっぴろげにすると人は逆にうそだと疑うから』って」

真姫「あの二人じゃなかったら、そうかもしれないけど･･･」


＜ ｳﾐｯ ｺﾝﾅﾄｺﾛﾃﾞ ﾀﾞﾒｪｯ!
＜ ﾌｯｷﾚﾏｼﾀ! ｴﾘﾆ ｱﾀｯｸﾃﾞｽｯ!!

   


真姫「･･･どこが営業なのよ！？ ただのバカップルでしょ！？」

ことり「まぁでも、これはこれで･･･ふふっ♡」

真姫「あなたも楽しんでないっ！？」


完
　

今度こそほんとにおわり


今年もえりうみの季節がやってきました
みなさんもよろしくお願いします
　

乙乙
すばらしいうみえり
　

有難うございますえりうみ最高です