【SS】海未「私はにこに嫌われているのでしょうか…?」

SS


1: (もこりん)@\(^o^)/ 2017/01/13(金) 20:19:46.63 ID:ei/L9DwJ.net
絵里「どうしてそう思うの?」

海未「あの…私が気にしすぎてるだけなのかもしれませんが」

海未「私の名前を一度も呼んでくれなくて…」

絵里「そんな事……あるかも」

海未「やはりそうですよね…」

絵里「私はμ’sに入ったのが最後だから、たまたま気が付いてないだけかもしれないわ」

絵里「だから、元気出して?」
 
2: (もこりん)@\(^o^)/ 2017/01/13(金) 20:20:23.74 ID:ei/L9DwJ.net
海未「はい…」

絵里「それに大丈夫よ。私が見る限り、にこが海未の事嫌ってることは無いから」

海未「そうでしょうか…?」

海未「にこは先輩ですし、私のようなアイドルの事をあまり分かって無いような人間にあれこれ指摘されるのは…」

絵里「はぁ…海未?」
 
3: (もこりん)@\(^o^)/ 2017/01/13(金) 20:21:30.60 ID:ei/L9DwJ.net
絵里「私がどうして先輩禁止って言ったのか忘れたの?」

海未「いえ…分かっているつもりなのですが…」

絵里「それと、あれこれ考えすぎるのも海未の良くない所よ」

絵里「めんどくさい事考えてると誰かさんみたいになっちゃうわ」

海未「絵里…」

絵里「だからもう少し肩の力を抜いてね?」

海未「…はい」
 
5: (もこりん)@\(^o^)/ 2017/01/13(金) 20:22:19.29 ID:ei/L9DwJ.net
絵里「それで、海未はどうしたいのかしら?」

海未「どうしたい…ですか?」

絵里「海未はにこに名前を呼んで欲しいんでしょ?」

海未「その言い方は…」

絵里「あら、それともにこの事が…好きなの?」ニヤニヤ

海未「なっ…////」

海未「私にとって、にこは同じアイドルグループの友人というだけで…その…」

絵里「ふふっ、冗談よ♪」

海未「またそうやって…」
 
6: (もこりん)@\(^o^)/ 2017/01/13(金) 20:23:00.29 ID:ei/L9DwJ.net
絵里「そうね…ここはあえて、にこ先輩って呼んでみたら?」

海未「先輩…?」

絵里「いつもと違う呼び方をしたらにこだって気になると思うの」

海未「なるほど…」

絵里「海未の様子がおかしいってなったらきっと名前ぐらい呼んでくれるわ」

絵里「その後に訳を話せば、にこだって分かってくれると思うし」

絵里「だから、がんばって?」

海未「はい、ありがとうございます」
 
7: (もこりん)@\(^o^)/ 2017/01/13(金) 20:23:39.99 ID:ei/L9DwJ.net
海未(確かに、絵里の言う事も一理ありますね)

海未(こういう形で気を引くのはいささか疑問にも思いますが)

海未(ただ、この関係のままだというのも寂しいです…)

海未(少し強引な手を使ってみるのもいいかもしれませんね)

海未(…あら?あそこにいるのはにこですね。ひとまず呼んでみましょうか)

海未「おはようございます、にこ先輩」
 
8: (もこりん)@\(^o^)/ 2017/01/13(金) 20:24:15.14 ID:ei/L9DwJ.net
にこ「…!?」

にこ「お…おはよう…」

海未「今日はいい天気なので練習日和ですね」

にこ「そ…そうね…」

海未「それでは放課後に」

にこ「わ…分かったわ…放課後にね…」
 
9: (もこりん)@\(^o^)/ 2017/01/13(金) 20:24:56.83 ID:ei/L9DwJ.net
海未(はぁ…作戦失敗ですね…)

海未(ただ、私の様子には気が付いてくれたみたいなので)

海未(もっと先輩呼びをした方がいいのでしょうか?)

海未(そうと決まれば、続けていくしかないですね)

海未(お昼休み、にことご飯を食べながら親睦を深めましょう)

海未(あ…にこ先輩とですね。ふふっ…間違えてしまいました)
 
10: (もこりん)@\(^o^)/ 2017/01/13(金) 20:25:28.66 ID:ei/L9DwJ.net
海未「にこ先輩、よろしければ一緒にお昼どうですか?」

にこ「!?」

にこ「い…いいわよ…」

海未「それでは、外で食べましょうか」

にこ「そ…外で…?」

海未「何か不都合でもありますか?」

にこ「べ…別にないけど…」

海未「それでは行きましょうか」

にこ「わ…分かったわ…」
 
11: (もこりん)@\(^o^)/ 2017/01/13(金) 20:26:08.50 ID:ei/L9DwJ.net
海未「にこ先輩のお弁当いつも美味しそうですね」

にこ「そ…そう…?ありがと…」

海未「よろしければ交換しませんか?」

にこ「…好きな物持って行っていいわよ」

海未「ありがとうございます。それでは卵焼きを…」

海未「ふわふわでとても美味しいです…!」

海未「何が作り方のコツはあるのでしょうか?」

にこ「ああ、作る時にマヨネーズを使うといいのよ」

海未「なるほど…マヨネーズですか…」

海未「にこ先輩は色々な事を知っていますね」

にこ「ま…まあね…」
 
12: (もこりん)@\(^o^)/ 2017/01/13(金) 20:27:10.86 ID:ei/L9DwJ.net
にこ「それで、本題はなにかしら?」

海未「本題ですか?」

にこ「わざわざ、私の事を誘いに来たぐらいだから何か用事でもあったんじゃないの?」

海未「いえ、にこ先輩とお昼ご飯を食べようと思っただけです」

にこ「そ…そう…」
 
14: (もこりん)@\(^o^)/ 2017/01/13(金) 20:27:45.19 ID:ei/L9DwJ.net
海未「ふぅ…美味しかったです。色々頂いてしまってすみません」

にこ「気にしなくていいわ」

にこ「私、次の授業の準備があるからそろそろ行くわね」

海未「はい、わかりました」

海未(普通に話すことはできるのですが、やはり名前は呼んでくれませんね…)

海未(私が、どんな呼び方をしようと関係ないという事なのでしょうか…)

海未(やはり、μ’sの一員としてではなく、口うるさい後輩としてしか思ってないのかもしれません…)

海未(そういうのは…やはり寂しいです…)
 
15: (もこりん)@\(^o^)/ 2017/01/13(金) 20:28:34.88 ID:ei/L9DwJ.net
にこ「はぁぁ……」

希「どしたん?おっきなため息ついて」

にこ「…希」

希「また小テストの結果が悪かったん?」

にこ「または余計よ…」

希「あはは、ごめんね?にこっち」
 
16: (もこりん)@\(^o^)/ 2017/01/13(金) 20:29:20.73 ID:ei/L9DwJ.net
にこ「別にいいわよ…」

希「それとも、海未ちゃんと何かあった?」

にこ「!?」

希「さっきお外で一緒にご飯食べてたやん?」

にこ「そ…そんな事…ないけど」

希「ふぅん、にこっちはウチに隠し事できると思ってるん?」

にこ「ちょ…その手…」

希「それじゃあ、早速」

にこ「い…いやああああああああ!!」
 
17: (もこりん)@\(^o^)/ 2017/01/13(金) 20:30:41.89 ID:ei/L9DwJ.net
にこ「はぁ…はぁ…」

希「どう?話す気になった?」

にこ「…強引すぎるのよ」

希「こうでもしないと教えてくれなさそうやし」

希「それに、にこっちから誰かに相談したいってオーラも出てたからね」

にこ「全く…希には敵わないわ…」
 
18: (もこりん)@\(^o^)/ 2017/01/13(金) 20:31:40.90 ID:ei/L9DwJ.net
にこ「今朝から、海未の様子がおかしくて」

希「どんなふうに?」

にこ「海未が、にこの事を…にこ先輩って呼ぶようになって」

希「あらら」

にこ「最初は、にこが何か海未を怒らせるような事をしたからそんな呼び方をしてるのかなって思ったんだけど」

にこ「別に怒ってる様子もないし、お昼を一緒に食べようとか誘ってくるし…」

にこ「もう意味が分からなくて…」

希「確かに良く分からんなぁ…」
 
19: (もこりん)@\(^o^)/ 2017/01/13(金) 20:32:33.97 ID:ei/L9DwJ.net
にこ「希、ユニット練習の時に海未が私の事を何か言ってなかった?」

希「別に悪口とかは言ってないよ?」

希「あ、もう少しさぼり癖をどうにかして欲しいとは言ってたかな」

にこ「うっ…」

希「でも、いざという時は部長として頼りになる事もあるって」

にこ「そ…そう…なんだか微妙な評価ね…」
 
20: (もこりん)@\(^o^)/ 2017/01/13(金) 20:33:42.03 ID:ei/L9DwJ.net
希「ウチは海未ちゃんに、にこっちが嫌われてるなんて思った事は無いけどなあ」

にこ「そ…そう…」

希「これで少しは肩の荷が下りた?」

にこ「まあ…」

希「それにしても、にこっちがそこまで気にするとはね」ニヤニヤ

にこ「何よその顔は…」

希「海未ちゃんの事」
 
21: (もこりん)@\(^o^)/ 2017/01/13(金) 20:34:24.22 ID:ei/L9DwJ.net
にこ「…」フン

希「でも、分かるよ。にこっちの気持ち」

希「長かったもんね、ここまで来るのに」

にこ「…」

にこ「ようやくアイドルを始めることが出来て、後輩までできて…」

にこ「でも、良く分からないうちに嫌われたら…さすがにへこむわよ…」
 
22: (もこりん)@\(^o^)/ 2017/01/13(金) 20:35:07.61 ID:ei/L9DwJ.net
希「にこっちは随分丸くなったなぁ」

にこ「うるさい…馬鹿…」

にこ「ま、嫌われてないって聞いただけでも良かったわ」

希「でも、海未ちゃんの意図は良く分からんね」

にこ「そうね…」
 
23: (もこりん)@\(^o^)/ 2017/01/13(金) 20:36:20.94 ID:ei/L9DwJ.net
希「でも、なんで今更先輩呼びなんか…」

にこ「心当たりも無いのよ…」

希「ここはあえて、園田さんって呼んでみたら?」

にこ「それじゃあ、もっとよそよそしくなっちゃうでしょ」

希「それもそうやね…」
 
24: (もこりん)@\(^o^)/ 2017/01/13(金) 20:36:44.09 ID:ei/L9DwJ.net
希「それなら、ウチがそれとなく聞いてみよか?」

にこ「ありがたい申し出だけど、やめておくわ」

にこ「これは私が解決しないと意味がないと思うし」

希「ウチもそれが良いと思う…けど」

にこ「いい考えが浮かばないのよね…」
 
25: (もこりん)@\(^o^)/ 2017/01/13(金) 20:37:26.12 ID:ei/L9DwJ.net
希「でも、ウチ一つだけ気になってた事があるんよ」

にこ「何?」

希「にこっち、海未ちゃんの事名前で呼んだ事がある?」

にこ「………!」

にこ「無い…かも…」
 
27: (もこりん)@\(^o^)/ 2017/01/13(金) 20:38:20.06 ID:ei/L9DwJ.net
希「やっぱり…」

希「海未ちゃん、にこっちに構ってほしかったんじゃないかな?」

にこ「あの海未が…?」

希「先輩呼びを禁止して、段々学年の枠を超えて仲良くなったけど」

希「そのせいで、海未ちゃんはにこっちに自分だけ名前を呼ばれてない事に気が付いたんじゃないかな?」

希「にこっちはみんなの愛されキャラやし、面倒見もいいから、みんな懐いてるでしょ?」
 
28: (もこりん)@\(^o^)/ 2017/01/13(金) 20:39:03.26 ID:ei/L9DwJ.net
希「だから、名前を呼んでもらえない自分は、実は嫌われてるかもって不安になったんじゃないかな?」

にこ「…」

希「海未ちゃんもにこっちと仲良くお話ししたいだけなんだと思うよ」

にこ「…」

にこ「…希」

希「ん?」

にこ「放課後、お願いしたい事があるんだけど」

希「ふふっ、なんでもええよ」
 
29: (もこりん)@\(^o^)/ 2017/01/13(金) 20:39:40.40 ID:ei/L9DwJ.net
海未(はぁ…結局、にことは仲良くなれたどころか、距離が開いていることをますます実感したような気がします)

海未(練習で顔を合わせるのも、なんだか…)

希「お疲れ様、海未ちゃん」

海未「希…お疲れ様です」

希「海未ちゃん、元気なさそうやね」

海未「そんな事ありませんよ」

海未(顔に出てしまいましたか…いけませんね…)
 
30: (もこりん)@\(^o^)/ 2017/01/13(金) 20:40:13.06 ID:ei/L9DwJ.net
希「そんな海未ちゃんに頼むのも悪いんだけど、家庭科室に行ってくれないかな」

海未「構いませんが…何をすれば?」

希「行けば分かるよ。今から30分後に着くように行ってね」

海未「分かりました…練習は?」

希「今日は参加しなくてええよ、それよりも大切な用事なんよ」

海未「練習よりもですか…?分かりました」
 
31: (もこりん)@\(^o^)/ 2017/01/13(金) 20:40:45.21 ID:ei/L9DwJ.net
海未「30分経ちましたしそろそろ行きましょうか」

海未「それに、今日は練習に行かないで良かったのかもしれません」

海未「なんとなく…そんな気分ではないというか…」

海未「失礼しま…す…」

にこ「時間通りに来たわね。それじゃあ始めるわよ」

海未(な…なぜにこがここに…)

海未(しかもエプロン姿で…)
 
32: (もこりん)@\(^o^)/ 2017/01/13(金) 20:41:40.43 ID:ei/L9DwJ.net
にこ「ぼーっとしてないでこっち来なさいよ」

海未「は…はい…」

海未「あの…これは…」

にこ「作り方、ちゃんと教えてあげるから」

にこ「卵焼き…美味しいやつ」
 
33: (もこりん)@\(^o^)/ 2017/01/13(金) 20:42:16.21 ID:ei/L9DwJ.net
にこ「だから、にこの事バカみたいな呼び方なんてしないでよ」

にこ「私達は先輩後輩じゃなくて、一緒にアイドルやってる仲間なんだから…」

海未「…はい、すみません」

にこ「謝らなくていいから……海未」

海未「は…はいっ!」

海未「よろしくお願いしますっ!にこ!」


おわり
 
34: (もこりん)@\(^o^)/ 2017/01/13(金) 20:42:55.07 ID:ei/L9DwJ.net
おまけ

絵里「あら?海未とにこはどうしたの?」

希「今日はちょっとお休みなんやって」

絵里「そう、上手くやったのね。海未」

希「どういうことなん?」

絵里「なんだか、海未がにこに名前を呼ばれたことないって不安になってたから」

絵里「軽くアドバイスしてあげたの。今は二人で仲良くお出かけかしら?」

希「…」

絵里「希?どうしたの?」
 
36: (もこりん)@\(^o^)/ 2017/01/13(金) 20:43:22.28 ID:ei/L9DwJ.net
希「はぁ…えりち」

絵里「えっ?な…何?」

希「ウチとにこっちの苦労を返して…」

絵里「希?は…話が見えないんだけど…?」

希「とりあえず、えりちにもオシオキが必要やね」

絵里「えっ…!?ちょっと待って」

絵里「い…いやああああああ!!!」


おわり
 

引用元: http://nozomi.2ch.sc/test/read.cgi/lovelive/1484306386/

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