【SS】海未「なるほど…次の衣装は小悪魔ですか」

海未「小悪魔と言われても正直よく分かりませんね」

海未「BiBiの三人はなんとなく小悪魔的…なのでしょうか？」

海未「そういえば絵里は生徒会のお仕事で、真姫は音楽室で曲作りの途中でしたね」

海未「では、にこに相談してみましょうか」

海未「ポージングや表情の参考になるといいですね」
　

海未「おはようございます、にこ」

にこ「おはよう、海未」

海未「にこに相談があるのですが、時間は大丈夫ですか？」

にこ「大丈夫よ、あんたが私に相談なんて珍しいわね」

海未「次回の衣装の事なのですが」

にこ「確か小悪魔風の衣装だったわよね、それがどうかしたの？」
　

海未「小悪魔と言われましても、自信がなくて…」

にこ「なるほどねぇ」

海未「それでにこに小悪魔的な仕草や表情を教わりたいと思いまして」

にこ「にこに聞きに来るなんてよく分かってるじゃない」ﾌﾌﾝ

にこ「まあいいわ、にこが教えてア・ゲ・ル?」ﾆｺｯ

海未「はい、よろしくお願いします」
　

にこ「…ちょっとあんた」

海未「なんでしょうか？」

にこ「今、にこが小悪魔スマイルしてあげたじゃない！！」

海未「す…すみません…その…気が付かなくて」

にこ「全く…」
　

にこ「海未は小悪魔と正反対の位置にいるんだから少しでも勉強してもらわないと困るわ」

海未「正反対…ですか？」

にこ「あんたみたいな真面目で恥ずかしがり屋が小悪魔になれるわけないじゃない」

海未「な…なるほど…」

にこ「とりあえずさっきにこがやったみたいに小悪魔スマイルやってみなさいよ」

海未「具体的にどのような感じでやればいいのでしょうか？」
　

にこ「そうね…挑発的な笑顔で相手を虜にするようなイメージかしら」

海未「なっ…それはちょっと…」

にこ「なによ」

海未「少し恥ずかしいです…」

にこ「いいからやりなさいよ、にこしか見てないんだから」

海未「そ…そうですね…わかりました…」
　

海未「」ﾆﾀｧ

にこ「うっ…」

にこ（顔引きつりまくりで…これじゃあ、小悪魔じゃなくて悪魔じゃない…）

海未「ど…どうでしたか？」

にこ「ま…まあまあよ…」

にこ（あまりの迫力に注意すらできなかった…）

にこ「だけど違う表情の方が海未の魅力を引き出せそうだし…」

にこ「海未にはもう少し可愛らしい表情の方がいいかもね」

海未「可愛らしいですか…それもちょっと…」
　

にこ「全く…そんなんじゃダメよ」

海未「すみません…」

にこ「まあいいわ」

にこ「それじゃあ上目づかいやってみて」

海未「こうでしょうか…？」
　

にこ「ひっ！」

海未「に…にこ！？」

にこ「あんた…表情について何も言わなかった私も悪いけど、キリッっとした表情で上目使いされたら」

にこ「ケンカ売られてるようにしか思わないわよ…」

海未「そ…そんなつもりはないのですが…」

にこ「分かってるわよ…まず表情が硬いわね」
　

にこ「顔のマッサージしてあげるわ」

海未「自分でできますよ」

にこ「もしかして、にこに触られるのイヤ…？」

海未「そういうわけではありませんが…」

にこ「ふふっ…いい子ね」
　

にこ「じゃあ、始めるわよ」

海未「お…お願いします…」

にこ「どうかしら？」ﾓﾐﾓﾐ

海未「気持ちいいです…」

にこ「そういえば海未って綺麗な唇しているわよね」

海未「なっ…///」

にこ「ちょっと触りたくなってきちゃった」ﾌﾌｯ
　

海未「は…」

にこ「破廉恥なんて言わせないわ…」ﾋﾟﾄｯ

海未「ん…////」ﾄﾞｷﾄﾞｷ

にこ「…」

にこ「ぷっ」

にこ「あはははははは」

海未「にこ…？」
　

にこ「こうやってちょっと過剰なボディタッチをしたり、思わせぶりなことを言うのも小悪魔女子の特徴なのよ」

海未「そ…そうでしたか///」

にこ「顔真っ赤にして可愛いんだから」ｳﾌﾌ

海未「や…やめてください…///」

にこ「海未ってばウブで可愛いわね」

海未「に…にこ！怒りますよ！！」

にこ「冗談よ」
　

にこ「それで次の衣装に合った表情ね、すっかり忘れてたわ」

海未「は…はい」

にこ「キスなんてどうかしら？」

海未「き…キス！？そんな破廉恥な事できません！！！」

にこ「別に、にことキスしろなんて言ってないわよ」
　

にこ「投げキッスなんていいんじゃない？」

海未「そうですか…」ﾎｯ

にこ「なに安心してるのよ」

にこ「それに、宇宙ナンバーワンアイドルのにこにーの唇は安くないわよ」

海未「な…何を言ってるのですか…」
　

にこ「じゃあ口に手を当ててみて」

海未「こうですか？」

にこ「は～い、投げキッス」

海未「…///」ﾁｭｯ

にこ「恥ずかしがりながらやるのもそれはそれでいいけど…今回の衣装は小悪魔なのよ」

海未「は…はい…分かっています」
　

にこ「前一人でやってたみたいにウインクしてやればいいじゃない」

海未「み…見てたのですか！？」

にこ「あっ」

海未「に…にこ…」ｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞ

にこ「ちょ…やめなさいよ…」

海未「絶対誰にも言ってはいけませんよ」

にこ「わ…分かったわ」

にこ（海未が一人の時に色々やってるなんてみんな知ってるけど）
　

海未「見られてしまったものは仕方ありませんね…」

海未「ウインクでやってみようと思います」

にこ「そ…そう？」

海未「こんな感じでどうでしょうか？」

にこ「へえ…」

にこ（一応練習してただけはあるじゃない）
　

にこ「なかなかいい感じよ」

海未「本当ですか！？」

にこ「後は細かい所を調整すればいいと思うわ」

海未「あ…ありがとうございます！」
　

ことり「あっ、にこちゃんと海未ちゃん」

にこ「ことりじゃない」

海未「お疲れ様です、ことり」

ことり「海未ちゃんの分の衣装できたよ♪」

にこ「どれどれ…なかなかいいじゃない！」

ことり「えへへ…にこちゃんありがと♪」
　

海未「私も見ていいですか？」

ことり「いいよ♪」

海未「こ…これは…」

海未「いくらなんでもスカートの丈が…」

にこ「何言ってるのよ」

にこ「小悪魔なんだものこれぐらい周りを魅了する衣装じゃなくちゃね」
　

ことり「そうだよね♪ちなみに、にこちゃんの衣装は網タイツだよっ！」

にこ「さすがことりね、よく分かってるわ」

ことり「ありがと！」

海未「ううっ……」

にこ「なに恥ずかしがってるのよ…」
　

海未「は…破廉恥過ぎませんか…？」

ことり「そんなことないよ♪」

ことり「も…もしかして着てくれないの？」ｳﾙｳﾙ

ことり「海未ちゃん…おねがぁい…」

海未「わ…分かりました…」

にこ（…）

にこ（前から思っていたけど…ことりって小悪魔的よね…）



おわり