【SS】すみれ「実は私余命2ヶ月なのよね」【ラブライブ!スーパースター!!】

Liella!ーSS


1: (もんじゃ) 2022/08/28(日) 20:48:11.78 ID:Lp9CCq89
前日

すみれ「さて……日課のエゴサしたら寝ましょう……」スッスッ

すみれ「ん?トレンドの余命2ヶ月ってなによ……ふーん、なんかのアニメの話か」

すみれ「にしても余命2ヶ月って急に言われたら私ならパニクっちゃうわよね……せめて2年とかなら心の準備くらいできるけど」

すみれ「周りの人もどうしていいかわからなくなるでしょ……後2ヶ月で死ぬ人の相手なんて……」

すみれ「急に優しくなったりするのかしら?それはそれで怖いけど……」

すみれ「……」

すみれ「……うふふ、いいこと思いついたったらついちゃったかも」

すみれ「いつもあんだけ弄られてんだからたまには私もみんなに仕返ししちゃうんだから」フヒヒ
 
6: (もんじゃ) 2022/08/28(日) 20:57:03.92 ID:Lp9CCq89
かのん「どうしたのすみれちゃん、練習の前にみんなに話したいことって」

可可「今Liellaいー感じなんデスからつまらないことだったら許しまセンよ!」

夏美「お小遣いでもくれますの?」

恋「え!?」

メイ「いくらなんでも失礼すぎだろ……」

すみれ「あー、まあ別に大した話じゃないんだけどね……」

すみれ「その……」

可可「あーもう!焦らさないでくだサイ!本当にどーでもいいことならさっさと練習始めマスよ!」

すみれ(こいつやっぱりむかつくわねぇ!)

千砂都「まあまあ可可ちゃん。そう言っちゃうとすみれちゃん話しづらいよ」

すみれ「……(落ち着け私……ここは少し溜めて……)」


すみれ「実は私余命2ヶ月なのよね」

可可「ほらやっぱりどーで………エ?」
 
かのん「…………は?」
 
20: (もんじゃ) 2022/08/28(日) 21:13:29.76 ID:Lp9CCq89
かのん「ね、ねぇ……すみれちゃん、今なんて言ったの……?私よく聞こえなくて……」

すみれ「……余命2ヶ月って言ったのよ」

すみれ「そのまんまの意味よ……後2ヶ月で私は死ぬのよ……昨日、病院で分かったの」

メイ「うそ……だろ……?」

可可「っ!そ、そうデスよ!どうせすみれがつまらなi

すみれ「嘘でこんなこと言うわけないでしょ!!!!」

可可「!?」ビクッッッゥ  

すみれ「……っう……(ここで一旦顔伏せとくか)」

きな子「ほ、本当ってことっすか……?」

四季「本人に自覚がないまま症状が悪化するパターンもある。だから可能性としてはありえなくはない」

かのん「……」クラ   

バタン
 
千砂都「かのんちゃん!!」
 
29: (もんじゃ) 2022/08/28(日) 21:31:26.90 ID:Lp9CCq89
恋「その……病院で入院ということはしないのですか……?少しでも安静にしていればきっと!」

すみれ「意味ないわよ。入院していようが意味のない点滴を毎日打たれるだけってはっきり先生にも言われたし……ここまで病気が進行していたらもう延命措置すらできないって……」

すみれ「それだったら、意味なくベッドの上にいるよりみんなと一緒の方がいいじゃない」

きな子「す、すみれ先輩……!!」ブワ

メイ「んなのって……あんまりだろ……!!おい四季!お前ならなんとかなるんだろ!?いつもわけわかんないもの作ってるんだからさ!」

四季「…………ごめんなさい」ウツムキ  

メイ「っ……おい!謝んないでなんとかしてくれよ!」ガシッ

ドン

四季「……ごめん」

すみれ「ちょ!?やめなさい!」グイ

すみれ「四季は何も悪くないでしょ!(なんとかするなんて言われたら企画倒れもいいところよ!言いそうでちょっと怖かったけど)」

メイ「離してくれすみれ先輩!こいつなら

すみれ「こほっ!ご……っんごめっ……ごほ……っ!」

夏美「!?何やってるんですのあなた達!すみれ先輩を無理に動かせて!」

メイ「あっ……ち、違う!」

夏美「いいから!……すみれ先輩、大丈夫ですの?これ、夏美のお茶ですけど……」

すみれ「ゴホッ……ごめんなさい、……んく、んく」

すみれ「……ふぅ、ありがとう夏美。お茶代払うわ」

夏美「いただけるわけありませんの!むしろ足りないならすぐ買ってきますの!もちろん夏美持ちで!」

すみれ(あの夏美が人にタダであげるどころか奢るだなんて……思った以上に効果あるのね、これ)
 
38: (もんじゃ) 2022/08/28(日) 21:51:29.77 ID:Lp9CCq89
可可「そんな……そんなワケないです……嘘デス……嘘か、夢デス……」

すみれ「あんたまだ言ってるの?……はぁ、喜びなさい、ちゃんと現実よ」

可可「喜べって何を喜ぶんデスか!?」

すみれ「あんただってもう私みたいなのの相手しなくてすむんだからせいせいするでしょ?」

可可「ぁ……」

すみれ「ま、私がいなくなったからってあんまし他の子にちょっかい出すんじゃないわよ」

すみれ「はぁ~、でも私もこれでようやくあんたの小言に付き合わなくてすむわ~」

すみれ「ほら、悪いことばかりじゃないでしょ?」

可可「……」

すみれ(?もうちょっとガミガミくるかと思ったんだけど……)
 
43: (もんじゃ) 2022/08/28(日) 22:10:25.84 ID:Lp9CCq89
すみれ「卑しい私がいなくなれば少しは活動しやすいでしょ?」

千砂都「!」ビクッ

可可「ぅ……あ……」

恋「すみれさん……」

かのん「うぅ……んん」

かのん「あれ……私……」

すみれ「大丈夫?かのん」

かのん「すみれ……ちゃん……」ボ-ッ

かのん「そ、そうだ!私変な夢見て!すみれちゃんが余命2ヶ月だなんてそんな意味のわからないやつで……ご、ごめんね!変なこと言っちゃって!でも夢でよかったよ!こんなことありえるんけないもんね……私ってばなんて酷い夢みちゃったんだろ……あ!ご、誤解しないでね!私すみれちゃんにそういうことなんて全然望んでいないし絶対嫌だから!うーん……疲れてるのかな?練習前なのに……あれ?練習前?……そうだ、練習前にすみれちゃんから話があるって……それで私たち……あれ?あれれ????でも、あれは夢で……でも……あれ????????」


すみれ「落ち着きなさいよ」ペチ

すみれ「夢でもなんでもないわよ。私の余命が後2ヶ月なのは本当のことよ」


かのん「ん?」ニヘラ

かのん「……」

かのん「……ごめん、やっぱりまだ疲れてるみたい」ニコ

すみれ「も~しっかりしなさいよね~」

かのん「ごめんごめん~」

すみれ「そんなんじゃ私がいなくなった後のこと考えると心配になっちゃうじゃない」

かのん「えへへ……え?」
 
54: (もんじゃ) 2022/08/28(日) 22:38:09.13 ID:Lp9CCq89
かのん「……嘘だよ」

すみれ「だから、本当だってば(嘘だけど)」

かのん「うそ……うそ……」

かのん「嘘だ!!」

すみれ「本当だって言ってるでしょ!?なんでみんな信じてくれないの!?」

すみれ「……どうせみんな、私のことちゃんと信じてくれないくらい適当な奴って思ってたってこと……?」ウル

千砂都「ちが

すみれ「違わないでしょ!?千砂都だって可可と一緒に私のこと見下してたんでしょ!?」バン

すみれ「……でも、私はあなた達と最後まで一緒に笑って過ごしたいのよ……なんで分かってくれないの……」ポロポロ
 
すみれ「ごほっ!……けほっ……」フラ

きな子「あ、あわわ……て、ティッシュ!」

すみれ「……ごめん。あんまり興奮すると悪化するって昨日言われたんだったわ(なんとなくそんな感じの方がリアリティあるわよね……?)」

すみれ「とにかく、言いたかったのはこれだけ」

すみれ「それと……このことはここだけの……Liellaだけの秘密にしてほしいの。学校のみんなやファンに……混乱させたくないから(ていうかそこまでいったら私にもどうにもできないし……Liella内だけならただの笑い話ですむもんね)」
 
66: (もんじゃ) 2022/08/28(日) 23:08:48.38 ID:Lp9CCq89
授業中

すみれ(とりあえず朝練は流れて……いや流してよかったのかしら……ラブライブ前なのに……)

すみれ(まあ一日くらいは……それにしてもいつネタバレしようかしら。あんましすぐだとつまらないし……もうちょっと楽しんでからの方がいいわよね~)


かのん「……」

千砂都「……」

可可「……」


すみれ(というかなんか視線を感じるというか……やっぱり怪しまれてる?授業中も演技しとかないとまずいかしら)

すみれ(とりあえず頭抑えて辛そうにしておこ)グッ
 
80: (もんじゃ) 2022/08/29(月) 03:40:47.55 ID:tD6cI2RP
キ-ンコ-ン

すみれ(さーて、お昼食べましょ……ってああ!)

すみれ(お弁当持ってくるの忘れた……嘘でしょ……)

可可「あの……すみれ……」

すみれ「ん?どうしたの可可」

可可「その……お昼……」

すみれ「え?あー……私パス。他の子と食べなさいよ」

可可「え……」

すみれ「じゃあね(早く行かないと購買ろくなのしかないし!)」

テクテク

可可「すみれ……」

恋「可可さん!すみれさんは……?」

可可「お昼はパスと言って行ってしまいマシた……」

恋「!もしや……お昼ご飯が食べられないほどお身体が……」

可可「!?そ、そんな……」

恋「……かのんさんと千砂都さんは?」

可可「二人でどこか行きマシタ」

恋「そうですか……」
 
81: (もんじゃ) 2022/08/29(月) 03:53:56.23 ID:tD6cI2RP
すみれ「はぁ~結局パンとジュースだけしか買えなかったわ……」モニュ  

すみれ(それにしても可可のやつからあんな素直に誘ってくるだなんて珍しいわね、やっぱり余命効果はあったのかしら)

すみれ(流石のあいつも後2ヶ月で死ぬやつに前みたいに辛辣にこないわよねぇ……ふふ、そう考えるとこの嘘も悪いことじゃないわね)


きな子「あ……!すみれ先輩……」

きな子(朝の話……ほんとうなんすか……?きな子はいまだに信じられないっす……だって少し前まであんなに元気だったのに……)

きな子「(ちゃんとお話ししよう……)あの!すみれ先ぱ────


すみれ「ごほっ!ごほ!げほっ!」ビチャ 

きな子「!!?!?!??」

きな子「ち、血!?(嘘……あんなに……)」

きな子「う……うぅ……」フラ



すみれ「はぁ……最悪。喉詰まっちゃったじゃない……美容の為のトマトジュースが勿体無いじゃないもう……」テクテク
 
94: (もんじゃ) 2022/08/29(月) 15:23:20.24 ID:tD6cI2RP
放課後

すみれ「おつかれ~」

ガチャ  

みんな「!!」

すみれ「?なに?どうしたの?」

恋「す、すみれさん……その、お身体の方は……練習は……」

すみれ「ん……(あ、そういえば余命2ヶ月の人間がバリバリ動くのは無理あるかしら……いやでも練習手を抜くのもね……)」

すみれ「大丈夫ったら大丈夫よ。今更何やっても大して変わらないんだから体動かしたいのよ」

きな子「っ…………」

恋「すみれさん……」

かのん「…………」

千砂都「それじゃあ練習始めよっか。準備運動から」

すみれ「

可可「す、すみれ!一緒にやりまショウ!」ズイ

すみれ「あんたからくるなんて珍しいじゃない。いつもは余り物のすみれと仕方がなく組んであげマス!とか言ってるのに」

可可「あ、あれは……」

かのん「……」

すみれ「ま、別にいいけどね。ほら、やるわよ」
 
101: (もんじゃ) 2022/08/29(月) 20:02:10.81 ID:tD6cI2RP
千砂都「いち、にち、さん……」

可可「……」ググググ

すみれ「ちょちょっと!可可!引っ張りすぎよ!痛いったら痛いわよ!」

可可「!!す、すみまセン……」バッ

すみれ「全くいつもあんたは加減ってもんを知らないんだから」

可可「……すみまセン……」

すみれ(あれ?だいたいこのくらい言ったら『この程度で根を上げるすみれがダメなのデス!』的なことくらい言ってくるんだけど……調子狂うわねー……)

千砂都「可可ちゃ

かのん「すみれちゃん!じゃあ私と組もうよ!」

可可「か、かのん……?」

かのん「ね?」

すみれ「え?別にこのままでいいわよ。変わる必要ある?」

すみれ「ほら、次私が伸ばすばんだから」

可可「は、ハイ!」

かのん「……そう」

千砂都「……」
 
109: (もんじゃ) 2022/08/29(月) 21:35:53.99 ID:tD6cI2RP
千砂都「……」パンパンパン

きな子「ひっ、ひっ、ひっ……!」

すみれ「ふっ……ふっ……わぁっ!」ツル

ドテン

可可「すみれ!大丈夫デスか!?」サッ 

すみれ「いつつ……だ、大丈夫よ……ちょっと滑っただけよ(うわ……真っ先に可可が心配してくるだなんてここまでくるとちょっと不気味ね……)」

夏美「きゅ、救急箱持ってきますの!」

すみれ「ちょっと転んだだけだからいらないわよ~!」

メイ(あのすみれ先輩がこんな軽いダンスで転ぶだなんて……やっぱりそこまで体が……)サ-

きな子(うぅ……やっぱりすみれ先輩、病気が……血を吐いてたこと、誰かに相談した方がいいっすよね……)

千砂都「……じゃあちょっと休憩したら再開しよっか」
 
114: (もんじゃ) 2022/08/29(月) 22:23:26.04 ID:tD6cI2RP
練習終わり

すみれ「ハァ……疲れたぁ~」

可可「!すみれ!これ飲みマスか?」スッ

すみれ「ちょ!とかいってまたなんか変なもん飲ませる気でしょ!騙されないわよ」 

夏美「じゃあ今買ったお水あげますの」

すみれ「お!ありがとう夏美」ポンポン

夏美「大したことないですの」

メイ(こいつわりと下っ端根性あるんだな……)

恋「さあみなさん、暗くなる前に帰りますよ」

かのん「私とちぃちゃんちょっと残るね。先帰ってて」

きな子「お、おつかれさまっす!」


……

ウィ-ン

すみれ「ちょ!とめてったらとめてー!」

メイ「おい四季!止めろ!」

四季「でもこれならすみれ先輩が歩かなくてすむ。体に負担を掛けない」

(1話参照)

すみれ「ぎゃ、逆に疲れるわ……」

四季「そう……」シュン

すみれ「まあ心配してくれてありがとね(考えてみたら一年生の子たちにこういう悪戯するのはちょっと可哀想だったかしら……)」

すみれ「……あ!まずっ!」

きな子「どうしたっすか?」

すみれ「学校に忘れ物しちゃった!ちょっと取ってくるから帰ってていいわよ!」

タタタ


……


すみれ「えっと確か部室に……



かのん「意味わかんないよ!ちぃちゃん何考えてるの!?」バン 

千砂都「かのんちゃんこそ何も分かってないよ!!」
 
126: (もんじゃ) 2022/08/30(火) 01:18:57.37 ID:iLl8urui
かのん「わかってないってなに!?ちぃちゃんのがおかしいよ!」

かのん「すみれちゃんの体のこと聞いてなんであんな練習させたの!?すみれちゃん途中よろけてたじゃん!」

千砂都「じゃあすみれちゃんだけ練習緩くすればいいの?違うでしょ!すみれちゃんは自分の意思で練習に参加してるんだよ?」

千砂都「体がボロボロでも、練習に参加するってことはすみれちゃんだって覚悟持ってきてるんだよ。最後まで、ラブライブ に向かって練習してパフォーマンスするのがすみれちゃんの意思なんだよ」

千砂都「自分の体がもう数ヶ月しか……ぐす、持たないのに……それでもすみれちゃんは……」

かのん「だからって練習で体がもっと悪くなっちゃったらどうするの!?2ヶ月ってだけでも頭がおかしくなりそうなのに更にそれが早まったりでもしたら私……!!」

千砂都「……すみれちゃんだって分かってるはずだよ」

千砂都「だから私はすみれちゃんを尊重して……!!」

かのん「ふざけないで!」バチン

千砂都「……」ヒリヒリ

かのん「すみれちゃんの意思を尊重とか言ってるけどそんなのただのちぃちゃんの自己満足でしょ!?勝手に自分の理想を押し付けて、良い事してるなって思いたいだけでしょ!?」

千砂都「なっ────!」

バッチン!!

かのん「っ……」ビリビリ ウルウル

千砂都「ぁ……」

かのん「……私、すみれちゃんとちゃんと話してくるから」テクテク



すみれ「……………」ダラダラダラダラ
 
159: (もんじゃ) 2022/08/30(火) 10:44:30.90 ID:iLl8urui
すみれ(ま、ま、マズイでしょ……こんなことになってるなんて……どうしましょったらどうしましょ!?)ダラダラ  

すみれ(ネタバラシする?いやでもここまできて今更そんなことしたら……)


かのん『は?…………きも』

千砂都『…………』(無表情)

恋『退学してください』

可可『すみれを詐欺罪で訴えマス!理由はもちろんお分かりデスね!?』

きな子『幻滅したっす……』

メイ『私の好きなLiella!にあんたはいらねえよ』

四季『……』カチカチカチカチ

夏美『いい動画のネタになりそうですの~』


すみれ(なんてことに……ひいぃぃぃぃ!!)

すみれ(こ、ここは……あえて少しの間バラさないで……少しみんなが落ち着いてからにしよう……うん、それがいいわ)
 
162: (もんじゃ) 2022/08/30(火) 11:07:49.53 ID:iLl8urui
可可「すみれ……」トボトボ

きな子「あっ!可可先輩……その、お話が……」

可可「きなきな……?」

きな子「実は今日……すみれ先輩が血を吐いてるところみちゃって……」

可可「真的假的!?」

きな子「ひゃっ!?」

可可「そ、それは本当のことデスか……?」

きな子「は、はいっす……急に咳き込んで……血がたくさん……」

可可「あ……あぁ……」

きな子「きな子……どうしていいか分からなくて……」

きな子「すみれ先輩と仲がいい可可先輩なら……」

可可「……仲が……」

可可「ククは……」


『すみれのせいデス』

『やはりグソクムシなんデスね』

『すみれみたいな卑しい考えと一緒にするなデス』

すみれ『うるさい!』


可可「……」

きな子「可可先輩……?」

可可「……なんでもないデス。教えてくれてありがとうございマシた、きなきな」テクテク
 
179: (もんじゃ) 2022/08/30(火) 23:53:30.40 ID:iLl8urui
ガツ!ガツガツ!ガツガツ!
ガツ!ガツガツ!ガツガツ!

すみれ妹「お姉ちゃん今日めちゃくちゃ食べるね……」

すみれ「これくらい食べないと胃が逆におかしくなっちゃいそうなのよ!」

すみれ(あぁ~明日からどんな顔してかのんと千砂都に接すればいいのよ~)

ズ-ン

すみれ妹「お姉ちゃん?」

すみれ「……私、2ヶ月後旅に出ようかしら」

すみれ妹「え、急にどうしたの」

すみれ(熱りが冷めるまで何処かで放浪するのもありかもね……神津島とか匿ってくれるかしら……)



……

『余命 2ヶ月 助ける』
『余命 友達 どうする』
『余命 痛い』

かのん「……」ポチポチ

『いっs

かのん「……」

……

千砂都「……」ジュ-

千砂都「……」ジュ-

千砂都「……」ジュ-

……

(全部中国語で話してます)

可可「お願い!中国に戻るって話、まだ待って!」

可可「ラブライブ の結果次第って話だったけど……例え結果がどうなっても……2ヶ月は……絶対日本に残りたい……」

可可「ククの……ククの大切な人と一緒にいたい!」

……

カチカチ

『もうゴールしてもいいよね』

恋「……う……うぅ……」ポロポロ

恋「こんな……あんまりです……」ポロポロ
 
194: (もんじゃ) 2022/08/31(水) 00:26:22.93 ID:8D5mTQwZ
翌日

すみれ「……おはよ」ゲッソリ

きな子「!?す、すみれ先輩……!?(こ、こんなにグッタリして……)」

可可「すみれぇ……」

すみれ(上手く眠れなかったわ……うぅ……寝不足はお肌に悪いのに……)

かのん「おはようすみれちゃん!」ニコ

すみれ「おはよ……かのん」

千砂都「おはようすみれちゃん。寝不足?朝練中しっかり動けるようによく準備運動しようね」

かのん「すみれちゃん、私昨日実は宿題やってなくて……よかったら写させてもらっていい?」テヘ  

すみれ「はぁ?もー、しょうがないわねぇ……朝練終わったら

かのん「いいよ、朝練今日はやらなくて教室行こっ」ニギ

すみれ「え?いや何言ってるのよ……」チラ

千砂都「……ほら、みんな早く着替えて~」

きな子「ワ……ワ……!はいっす!」

千砂都「すみれちゃんも、待ってるよ」

かのん「……」

千砂都「……」

すみれ(ひぃぃ~~!やっぱりバチってるじゃないこの二人~~!!)
 
197: (もんじゃ) 2022/08/31(水) 00:47:18.05 ID:8D5mTQwZ
すみれ「もう!かのん!」グイ  

すみれ「ほら、宿題なら貸してあげるからそれで写してきなさい。私は練習するから」

かのん「ぇ……」

かのん「……なんで」

すみれ「なんでもなにも……練習サボってまで二人でやることじゃないでしょ」

すみれ(とりあえず練習は続けとかないとマズイと思うし……)

かのん「……」ダッ

タタタ 

メイ「あっ!かのん先輩!」

千砂都「……ちょうど偶数になったからペア組みやすいね。よし!じゃあ朝練始めよー!」

すみれ(……まあ、幼馴染の喧嘩なんてほっとけばすぐ仲直りするわよね)
 
219: (もんじゃ) 2022/08/31(水) 16:13:39.87 ID:8D5mTQwZ
昼休み

可可「すみれ!お昼食べまショウ!」ズイ  

かのん「私も一緒にいいかな」

千砂都「すみれちゃん、私のおかずいる?」

すみれ「ちょ、なんでこんな押し寄せてくるのよ。いつもみんなで食べてるでしょ」

すみれ「恋も誘いに……

恋「もういますが?」

すみれ「はやっ!」

恋「チャイムと同時に走ってますから」エヘン

すみれ「あんた生徒会長よね……」

……

可可「すみれ、肉あげマス」スッ

千砂都「ミートボール食べなよ!」

かのん「ハンバーグの方がおいしいよ」ニコ

恋「サヤさんに作っていただいたステーキです!どうぞ」ズイ

すみれ「ちょ……(……やば、昨日お肉食べすぎたせいでまだ気持ち悪いわ……)」

可可「すみれ……?」

すみれ「……ごめん、ちょっと食欲ないの……悪いけど遠慮しておくわ」

かのん「え……」

恋「で、ですが何も食べないと言うのは……」

すみれ「大丈夫よ。とりあえず飲み物でも飲んでれば」

千砂都「……もー!練習でバテても知らないよー?」ニコッ

かのん「…………」

可可(……きなきなの言ってた通り……すみれは……もう……)
 
220: (もんじゃ) 2022/08/31(水) 16:50:44.45 ID:8D5mTQwZ
放課後

すみれ「んー、今日は放課後練もないしどこかカフェでもいこうかしら」テクテク  

夏美「夏美もついていっていいですの?」ヒョコ

すみれ「わぁ!?いきなり現れないでよビックリした!」

夏美「ごめんですの……」シュン

すみれ「べ、別に怒ってはないわよ」

夏美「じゃあ行きますの!」ニコニコ

ギュッ

すみれ「演技かい!(これくらいの演技力がほしいわほんと……)」


メイ「くそ!夏美に先越されちまった……」

四季「一緒にいけばいいのに」

メイ「あんまり大勢でいたら……すみれ先輩疲れちゃうかもしれないだろ」

四季「考えすぎだと思うけど」

メイ「そんなことねえよ!これ以上……」

四季「メイ……」

メイ「四季。お前だって嫌だろ」

四季「……嫌。すみれ先輩はとても良い人。……死んでほしくない」
 
223: (もんじゃ) 2022/08/31(水) 16:55:14.80 ID:8D5mTQwZ
サッサッ

すみれ妹「……あれ?」

かのん「こんにちは」

可可「どうもデス」

すみれ妹「4人お揃いでどうしたんですか?お姉ちゃんまだ帰ってないですけど……」

千砂都「ううんっ、今日はすみれちゃんに用があったんじゃなくて……」

恋「その、ご家族の方とお話がしたくて……大勢だとご迷惑だと思い一人できたつもりだったのですが」チラ

千砂都「みんな考えることは一緒だった……てことかな」

すみれ妹「はぁ……」

かのん「……その、すみれちゃんが……あと2ヶ月で……」

すみれ妹「2ヶ月……?ああ」

すみれ妹「旅立つことですか?」

4人「!!!」
 
249: (もんじゃ) 2022/08/31(水) 20:34:00.71 ID:8D5mTQwZ
かのん「旅……立つ……」

可可「ぁ……あ……」

すみれ妹「昨日急に言われて私もちょっと驚いちゃいました」

恋「い、妹さんも昨日知らされたのですか?」

すみれ妹「はい」

千砂都「……すみれちゃん、どんな感じだった」

すみれ妹「どんな……?んー……なんだか、暗い感じでしたね。ため息つきながらでしたし」

恋「……そう、ですよね……明るい、わけ……ないですよね」

かのん「…………」
 
253: (もんじゃ) 2022/08/31(水) 20:49:36.01 ID:8D5mTQwZ
すみれ妹「わたしも一緒に行きたいって言ったんですけどお姉ちゃん、だめって……」

4人「!?」

恋「な、何を言っているんですか!」

すみれ妹「え……?」

可可「そ、ソーデス!そんな、ダメ……デスよ……」

すみれ妹「でも……お姉ちゃん一人で行く気だったから……それじゃ寂しいと思ったから……」

かのん「一人じゃ……寂しい……」

恋(妹さん……そこまで……そう、ですよね……家族……ですものね……わたくしもお母様に……)

すみれ妹「なんでダメなんでしょう」

千砂都「すみれちゃんにとって妹ちゃんはとても大切だからだよ」

すみれ妹「そう、なんですかね……(別に旅行くらい……お姉ちゃんわたしのこと子供扱いしすぎだよ)」
 
262: (もんじゃ) 2022/08/31(水) 22:18:56.06 ID:8D5mTQwZ
すみれ「へぇ~美味しいじゃない。見た目も映えるしさすがはLTuberね」モニュモグ

夏美「お褒めいただき光栄ですの~ここのパフェはすみれ先輩が気に入りそうだと思ってましたの~」

すみれ「それにしても夏美とこうして二人で出かけるのなんて初めてかしら?」

夏美「そうですの?」

すみれ「まああなたが一番最後に入ってきたからね(最初の時の印象は結構悪かったけどこうしてると懐っこい後輩なのよね……)」

夏美「すみれ先輩ひ夏美と二人でお出かけするのは嫌ですの?」

すみれ「そんなことないわよ。今だって楽しいし……またどこか行きたいわね」

夏美「!!ナッツ~!」

すみれ「どういう表現なの……?それ……」
 
267: (もんじゃ) 2022/08/31(水) 23:01:03.10 ID:8D5mTQwZ
夏美「……夏美も、もっとすみれ先輩とお出かけしたいですの……」

夏美「……もっと、ずっと……」ポロポロ

すみれ「ギャラっ!?」

夏美「……いや、でずの……ずみ゛れ゛先゛輩゛……み゛れ゛先゛輩゛で……!!」ボロボロ 

すみれ「ちょ!ちょ……っ!!」

ザワザワ


四季「夏美ちゃんのあんな顔初めてみた」パシャッ

メイ「ワンピみてえな泣き方してるな……」


すみれ「お、落ち着きなさいったら落ち着きなさい!だ、大丈夫だから!」

夏美「だっで……!!」

すみれ「うぅ……(こっちも泣きたい気分よ……)」

すみれ「ほら、とりあえず食べて落ち着くのよ」スッ

~間~

すみれ「……落ち着いた?」

夏美「……ですの。夏美としたことが取り乱しましたの……」

夏美「……実は今日はすみれ先輩にお渡ししたいものがあって……」

すみれ「?なに?」

夏美「これですの」

ドン!!

すみれ「…………は?」

すみれ「あの……なに、これは……」

夏美「?何って見ての通り……」

夏美「マニーですの」ニコッ
 
286: (もんじゃ) 2022/09/01(木) 00:36:36.51 ID:B1gNi6+o
すみれ「マ゜ッ!マニーってあんた……!!」ガタ

すみれ(突然アタッシュケースなんて出して何入ってるかと思えば……お札、お札、お札…….嘘でしょ!?)

夏美「夏美がこれまで稼いだ全てのマニーですの。大体……300万以上はありますの」

すみれ「さっ……!?(こ、この子なんだかんだ収益あったのね……)」

すみれ「こ、これをこんなところで現生でみせてどうするの!?原宿よここ!」

夏美「……これじゃ、病気……治りませんの……?」

すみれ「はぇ?」

夏美「このお金で……もっと良い病院、良いお医者様に診てもらえたら……すみれ先輩の病気も……」

すみれ「!?」

すみれ(うそ……これって“そういう”お金!?いやいや……そもそもいくら積まれたってないものを治すのにお金はいらないし……)

すみれ「……無理よ。お金でどうにかなる問題じゃないの(こうでも言わないともっとお金集めようとしそうだし……)」

夏美「……そう、ですの……」

すみれ「……だから、このおか

夏美「でしたら!」


夏美「このマニーで……すみれ先輩の残りの時間を夏美に売ってください!」

すみれ「ハァ!?」
 
303: (もんじゃ) 2022/09/01(木) 12:05:34.66 ID:M3+Ltof6
すみれ「売ってくれってあんた……何言ってんのよ」

夏美「冗談ではありませんの。夏美は本気ですみれ先輩を買いたいんですの」

すみれ「買うって……私一応人間なんだけど……」

夏美「夏美にはこれしかありませんの。他のみんなと違って、思い出が少ない……だから、だから……」

すみれ「……まったく、不器用な子ね……」

すみれ「いい?まず最初に私は自分を売る気はないからね」

夏美「……」シュン

すみれ「そんなことしなくても、夏美とは仲良くしていきたい」

すみれ「お金だけの関係じゃなくて、夏美と対等に繋がりたいの」

夏美「!!」

すみれ「出会ったのはそりゃ最後だけど、そんなこと気にする必要ないでしょ。その分一緒の時間多くすれば良いんだし」

夏美「でも……マニー……夏美はマニーを払うくらいしかすみれ先輩にしてあげることが……」

すみれ「そんなことないわよ、現に今日だって私好みの美味しいお店連れてきてくれたじゃない」

すみれ「これからもこんな感じにどこか一緒に行ければそれでいいじゃない」

夏美「……」

すみれ(マニー主義が染み付いてるわねー……かのんやきな子からなんとなく聞いてたけど……ま、少しずつ変わればいいのよね)

すみれ(……こんなに必死なのは多分私の余命があと2ヶ月だからってのもあるんだろうけど……)
 
305: (もんじゃ) 2022/09/01(木) 12:15:18.51 ID:M3+Ltof6
すみれ「ほら、とにかくお金はしまって……てかすぐ銀行に預けなさいよ?」

夏美「……預けても、夏美といてくれるんですの?」

すみれ「安心しなさいよ」

夏美「……わかりましたの」

夏美(すみれ先輩……マニーより夏美の方が大事ってことですのよね……嬉しいですの……)

すみれ(めっちゃお金は欲しいけどこんなの貰ったらネタバレした時に八つ裂きにされちゃうわよ……)ゾゾゾ


メイ「……すげぇところを目撃しちまったな……」

四季「あの大金でも動じないなんて……すみれ先輩、相当覚悟が決まってるみたい」

メイ「正直、私なら受け取って死ぬギリギリまで使い倒すかもしれない……やっぱすみれ先輩はすげぇよ」

四季「うん」
 
335: (もんじゃ) 2022/09/01(木) 20:27:46.77 ID:oTaqW/F0
千砂都「お父さんとお母さんは何か言ってた?」

すみれ妹「え?いえ……二人とも特に止めることはなかったです。好きなようにしなさいって」

恋「!!(……最後まで、子供に自由を与えているのですね……ご立派です。ご両親が……一番辛いはずなのに……)」ポロポロ

すみれ妹「!?な、なんで泣いてるんですか!?」

恋「す、すみません……妹さんは……我慢しているというのにわたくしは……」  

すみれ妹「我慢……?別にしてないですけど……」

恋「!!……失礼いたしました……(そうですよね……泣いていいのはお手洗いかお父様の胸の中だけですものね……すみれさんに似て、妹さんもなんと強い意志をお持ちなのでしょう……)」

すみれ妹(さっきから何言ってるんだろう?お姉ちゃんの友達のみんな)

可可「すみれ……」

恋「……これ以上は……」

千砂都「……そうだね」

恋「……あれ?かのんさんは……」

千砂都「さあ?帰ったのかな」

可可「……その、すみれを待つのは……」

すみれ妹「別にいいですけど……」ピコン

すみれ妹「ん?……あ、お姉ちゃん今日帰ってこないそうです」

可可「え……?」
 
359: (もんじゃ) 2022/09/02(金) 21:08:54.25 ID:3o3URod4
すみれ(……なんでこんなことになってるのかしら)

夏美「ナッツ……」グイッ

夏美「zzz……」

すみれ(お金預けるところまで見届けてそのまま解散しようとしたのに急に泣き出して連れてこまれちゃった……)

すみれ(……てかこの子すぐ寝たけど……せっかくこんな二人きりでお泊まり会のムードだったらポロッと本当のこと言えばちゃっかり許してくれたんじゃない……?)

すみれ(……いい子ってことは分かったしワンチャン……あっちゃったりする!?)

すみれ「……ないか」ハァ 

すみれ「……寝よ」   

すみれ「……すやぴ……」


夏美「……」パチ  
 
361: (もんじゃ) 2022/09/02(金) 21:17:39.82 ID:3o3URod4
夏美「……すみれ先輩」ポチッ

◯REC

すみれ「……」ス-


夏美(絵になりますの……これだけで登録者数鬼増えそうですの……)

夏美(絶対LTubeにはあげませんけど)

すみれ「……う、うーん……」

夏美「!」


すみれ「ごめん……ごめんなさい……」

すみれ「やだ……みんなと……一緒にいさせて……」


夏美「ぁ……ぅ……すみれ……先輩……」ポロ
 
392: (もんじゃ) 2022/09/04(日) 01:47:32.32 ID:9W8oWaSa
かのん「……」ポチポチ

『────法』

『痛────』

『コノハズク 餌 最安』

『友───死──済 ?』

……


🌕

千砂都「……」ジ-

千砂都「……私、すみれちゃんに酷いことたくさんしてたなぁ……」

千砂都「……かのんちゃんからすれば、今更って感じもするのかな……」

千砂都「…………」

千砂都「ううん、すみれちゃんに対して酷いことをしたんだから、私は私の全てをかけて残りの時間、最後まですみれちゃんのために尽くさないと」

……

可可『相変わらずすみれは卑しいデスね!恥ずかしくないのデスか?』

可可『いえ、聞いたのが悪かったデス。すみれにそんなマトモな感性があるわけないデスね』

すみれ『……うるさいわよ』

可可『ハイ?』

すみれ『うるさいって言ってるの!なんなのあんた!人をバカにすることしかできないの!?』

可可『そ、それはすみれが……逆ギレデスか!?』

すみれ『っ……!あん────けほっ!ごほっ……!!』

千砂都『!?すみれちゃん!?』バッ

恋『こ、これは……いけません!救急車を!』

可可『えっ、す、すみ

かのん『……可可ちゃん。なんで』

可可『か、かのん……』

かのん『わざとなの……?すみれちゃんを興奮させたら苦しくなるかもって……そういうことなの?』

可可『ち、ちがっ……』

可可『すみ────

すみれ『ぐっ……かっ……ごぼっ!』ブシャ

恋『血……!?は、はやくしないと!救急車は!?』

千砂都『まだだよ!』

可可『あ……ア……あぁ……』



可可「──────はぁっ!」ガバッ

可可「ハァ……っ、はぁ……!」ゼェゼェ

……

カチカチ

『起きないから、奇跡って言うんですよ』

恋「っ……」ポタ 

恋「すみれ……さん……」ポロポロ
 
396: (もんじゃ) 2022/09/04(日) 01:56:22.52 ID:9W8oWaSa
すみれ「んん~よく寝た~~!」ノビ-

すみれ「ふふ、心地良い朝ね」

夏美「zzz」

すみれ「あら、私の計算された美容のための早起きには流石についてこれなかったかしら」

すみれ「ま、泊めてもらったわけだしお返しはしないとね」

……

夏美「ふわぁ~……(すみれ先輩のお顔眺めてたら寝ちゃいましたの……せっかくのお泊まりだから起きるまでみてようと思ったのに……)」

夏美「……あれ!?すみれ先輩は!?」

夏美「まさかもう帰っ────」サァ-

夏美「すみれ先輩!」

ドタドタドタ(階段を駆け下りる音)


ジュウウウウ

すみれ「あ、起きた?」

すみれ「台所借りて朝ごはん作ってるからよかったら食べてね」

夏美「…………」

すみれ「な、なに?許可はお母さんに取ったわよ」

夏美「……カメラ回していいですの?」

すみれ「なんで!?」
 
398: (もんじゃ) 2022/09/04(日) 02:05:46.96 ID:9W8oWaSa
学校

夏美「オハナッツ~~!!」

すみれ「おはよ」

きな子「C……夏美ちゃん、なんですみれ先輩と腕組んでるんすか?」

夏美「先輩とのスキンシップですの~」ニコニコ

メイ「くそっ……結局すみれ先輩と泊まったのか……なんて羨ましい……ハブラシとかどうしたんだ……!?ま、まさか風呂とか一緒に入ってねえよな!?」

四季「そういうのは口に出さないほうがいい」

かのん「へぇ~、泊まったのって夏美ちゃんのお家だったんだ」ニコ
 
400: (もんじゃ) 2022/09/04(日) 02:26:50.20 ID:9W8oWaSa
すみれ「かのん、おはよう」

かのん「おはようすみれちゃん!よく眠れた?」

すみれ「まあね、ショウビジネスに長けてくるとどんな環境でもぐっすり眠れるのよ」

かのん「ふふ、どういうこと?笑」

すみれ(あれ?なんだか……かのんいつも通りね……機嫌良い?バラすチャンス?)

千砂都「おはよーみんなー」

かのん「……」ニコニコ

すみれ(……やめとこ)

恋「おはようございます……」

すみれ「おはよ……って恋、目……赤いけど大丈夫……?」

恋「はい……大丈夫です……」  

可可「……ア」

すみれ「ん、おはよ可可」

可可「!!あ……お……」

すみれ「?どうしたの」

可可「い……え……ア……エト……」オドオド

すみれ(なんか変なものでも食べたのかしら)
 
404: (もんじゃ) 2022/09/04(日) 02:42:31.56 ID:9W8oWaSa
千砂都「んー、じゃあ練習しよっか!」ニコッ

メイ「えっ……今日って朝練なかったはずじゃ」

千砂都「せっかくみんな揃ってるし、良い天気だし!汗かこうよ!」

きな子「ウス……」

夏美「えぇ~、いまかむぐっ!?」

四季「私たち一年生は構わないけど……その……」チラ

すみれ「?別に私たちも……」

かのん「いきなり何言ってるの?おかしくない?」

千砂都「そう?ほら、一年生の子たちは良いって言ってるし」

かのん「そう言う問題じゃないでしょ。一度休みって決めたのはちぃちゃんじゃん」

千砂都「うん。だからそれは今変えた」

かのん「ありえない……」

千砂都「えっとさ……かのんちゃん」

千砂都「私、“部長”だよ?」
 
422: (もんじゃ) 2022/09/04(日) 14:48:18.66 ID:9W8oWaSa
すみれ「ちょっ……(や、ヤバいわよ!でも私が止めに入ったらややこしくなりそうだし……)」

恋「……」ボ-ッ

すみれ(恋はダメ……ここは……)

すみれ「可可!」

可可「!?ァ……ェ……」

可可「ご……ごめんなサイ……」ビクビク

すみれ「ハァ!?ちょ、ちょっと!いきなり何!?」

可可「ヒッ……」ビクッ

すみれ(ダメね……本格的に何か変なもの食べたんだわ)


かのん「私は副会長だよ!?」

千砂都「ふーん、それらしい仕事してるのみたことないけど?」

千砂都「やっぱり部長やりたかった?」ニコ

かのん「……!!」キッ

すみれ(!!まずい!また)サッ

ブン!

バチン!!


かのん「…………ぁ」

すみれ「……」ヒリヒリ
 
428: (もんじゃ) 2022/09/04(日) 15:40:43.48 ID:9W8oWaSa
すみれ(……結構痛いわね)ヒリヒリ

かのん「あ……え……?すみれ……ちゃん?」ガクガク

すみれ「……だめよ、かのん。いくらなんでも……暴力を振るうのは」

すみれ「怪我はない?千砂都」

千砂都「う、うん……。すみれちゃん、私を庇って……」ウル

すみれ「安いものよ。頬の一つくらい」ヒリヒリ

可可「ぁ……すみ……け、ケガ……あ……ぅ……」

きな子「き、きな子が手当てするっす!」

かのん「私が……ぶった……?すみれちゃんを……」

恋「すみれさん、大丈夫ですか!?具合が悪くなったりとかは……」

すみれ「大丈夫ったら大丈夫よ。心配しすぎよ」

恋「ですが……」

ツ-

すみれ「……あれ?」

メイ「す、すみれ先輩!口から血が……!!」

すみれ(あー、ビンタされた時どっか切れちゃったのかしら)

かのん「え……え……うそ……やだ……ちがうよ……私……」ガクガク

かのん「あ……あああ!!」バッ


タタタタタ


すみれ「あっ!ちょっとかのん!!」
 
456: (もんじゃ) 2022/09/04(日) 19:41:01.06 ID:9W8oWaSa
すみれ「別にこれくらいなんともないのに……」

恋「す、すみれさんはもう少しお身体を労ってください!」

すみれ「労われってねぇ……」

きな子「冷やすっす」

すみれ「ん、ありがときな子」

千砂都「……ごめん、私がいきなりあんなこと言ったから……」

すみれ「まあ……いきなりったらいきなりだったけどあれだけで怒るかのんもかのんだし……あんまり千砂都が思いつめないことね」

千砂都「すみれちゃん……」

メイ(すみれ先輩……自分がそんなになっても人の心配するんだな……)

四季「……ある意味、危うい」

メイ「は?それってどういう……」
 
464: (もんじゃ) 2022/09/04(日) 23:52:16.43 ID:9W8oWaSa
四季「すみれ先輩はおそらく……自分自身にもう見切りをつけているかもしれない」

メイ「は……?」

四季「何をされようがどんなことになろうが運命は決まっている。だから自分ことより他人のことの方が気になっている」

メイ「……」

四季「このままだと……どんどん危険を顧みず自信を投げ出して……最悪、2ヶ月経つ前に────」

メイ「っやめろ!!……もう、いい……」

四季「sorry」


すみれ(あの子達なんか揉めてる?う~……これ以上揉め事はやめてよね……)

すみれ(って私が言えたもんじゃないか。てへギャラっ⭐︎)

夏美「……それで、千砂都先輩?練習、やりますの?」

千砂都「……それは……」

ポツ  

すみれ「ん?」

ポツポツ
 
恋「これは……」

ザアァァァ

きな子「ワ……!!雨っす!!」

すみれ「い、いきなり強いのきたわね!学校入るわよ!」

すみれ「千砂都!これじゃ練習は無理ね」

千砂都「う、うん……そう、だね」
 
467: (もんじゃ) 2022/09/05(月) 00:02:55.32 ID:Xzg2Yt+n
ザアアアアアアア

かのん「……」

恋「お体に触りますよ……」

かのん「……恋ちゃん」

恋「こんな雨の中屋上にいては風邪をひいてしまいますよ。早く中へ……授業に間に合いませんよ?」

かのん「……私なんて、風邪ひいちゃえばいいんだよ。むしろ風邪なんかじゃ足りないよ」

恋「先程のことならあれは事故です。かのんさんが気に病むことでは……」

かのん「……すみれちゃんを、この手で殴って……気にするなってこと?わざとじゃなくても……」

かのん「恋ちゃんは、わざとじゃなくても好きな子思いっきり殴っても全然気にしないの?」

恋「それは……」
 
474: (もんじゃ) 2022/09/05(月) 00:36:09.13 ID:Xzg2Yt+n
かのん「……私さ、昔からちょっと怒りやすかったり拗ねやすかったりして……手が出ちゃう時があったんだ」

かのん「高校に入って、Liella!に入ってからはそういうのはもうすっかり治ったと思ってたんだけど……まあ、昔の恋ちゃんにはちょっとはそういう気持ちはあったけど」

恋「え」

かのん「……今でも全然なくならないの。すみれちゃんを殴った感触が」

かのん「胸が苦しくて……眩暈が止まらないの。……あはは、すみれちゃんの方が何倍も苦しいはずなのに」

かのん「すみれちゃんを守護ろうって思ってた私自身が……すみれちゃんを傷付けて……血まで……」

恋「すみれさんは気にしてはいませんでした。きっと、かのんさんがこうしていること自体すみれさんを悲しませると思います」

かのん「……うん、かもね。すみれちゃんは優しいから」

かのん「すみれちゃんが優しいのは私が“一番”よく知ってるから」

恋「わたくしも同席するので……謝りましょう。そうすれば、お互いにスッキリするはずです。……千砂都さんにも」

かのん「……そうだね」

恋「では行きましょう!かのんさん」

かのん「……ごめん。もうちょっとだけ……ここにいるよ」

かのん「……止むまで、いたいんだ」

恋「……わかり、ました。きっと……わたくしが何を言っても動いてくれそうにないですね」

かのん「ごめんね恋ちゃん。ありがと」ニコ

恋(……わたくしでは、どうすることもできませんね。なんて不甲斐ないのでしょう……。生徒会長として副会長の助けになれないだなんて……)

恋(止むまで……と仰いましたがそれは雨ですか?……それとも、涙のことですか?)

ザアアアァアァァ
 
477: (もんじゃ) 2022/09/05(月) 00:38:33.11 ID:Xzg2Yt+n
やえ「すみれちゃん昨日の番組見た!?めっちゃ面白かったよ~」

すみれ「だーっ!見忘れた~!」

ななみ「え~もったいないな~」

すみれ「ろ、録画してない!?」

ここの「私してるよ!」

すみれ「お願い!今度見せて!なんか奢るから」

ここの「仕方がないな~」

すみれ「あ、あまり高いのはやめてね……」


アハハハ


可可「……」
 
511: (もんじゃ) 2022/09/05(月) 23:13:31.32 ID:Xzg2Yt+n
すみれ(はぁ~、なんか何の事情も知らない友達と会話すると気が楽ね……)

ここの「あ!でさ!さっきSNSで見たんだけど竹下通りに3ヶ月後めっちゃ美味しい海外で人気のお店がオープンするんだって!」

すみれ「マジ!?」

やえ「たしか前にすみれちゃん行きたいな~って言ってたよね」

すみれ「一時期本当に海を渡って行こうかと思ったくらいにね」

ななみ「よかったね!すみれちゃん、3ヶ月後が楽しみだね!」ニコ  

すみれ「そうね!」ニコ


千砂都「すみれちゃん」ヌッ

すみれ「?どうしたの千砂都」

千砂都「……」グイッ

すみれ「ちょっ……」

テテテ
 
512: (もんじゃ) 2022/09/05(月) 23:18:20.05 ID:Xzg2Yt+n
やえ「……?」

ななみ「どうしたんだろ……可可ちゃん何か知ってる?」

可可「…………知りマセン」

ここの「……なんか怒ってない?可可ちゃん」ヒソ

やえ「え!?なんで!?」ヒソヒソ  

ななみ「もしかして……嫉妬?」ヒソ

ここの「あ、やっぱりそういう……」

やえ「あれ……でも私はかのんちゃんがすみれちゃんをって聞いたけど」

ななみ「え?音楽科の葉月恋とだと思ってた」

ここの「そして千砂都ちゃん……」ゴクリ
 
525:※(平安名だけに!w)(もんじゃ) 2022/09/06(火) 00:20:26.73 ID:E0alumcN
すみれ「なにったらなによ千砂都。いきなり」

千砂都「……」ダキ

すみれ「へぁ!?」※

千砂都「……ごめんね、すみれちゃん」

千砂都「……つらい、よね」

すみれ「え?」

千砂都「……クラスの子たちが悪いわけじゃないのはもちろん分かってる。だけど……」

千砂都「あんな無理して笑うすみれちゃん……見ていられないよ」ウル

すみれ(純正の笑顔だったんだけどねー……)

千砂都「私は“何があっても”すみれちゃんの味方だから……私のこと、頼ってほしい」

すみれ「千砂都……」
 
528: (もんじゃ) 2022/09/06(火) 00:32:57.08 ID:E0alumcN
千砂都「それとも……私じゃ、ダメかな?」

千砂都「やっぱり……かのんちゃんの方が、いい?」

すみれ「かのん?」

千砂都「私……調子に乗ってたから、すみれちゃんのこと……ずっとからかってた」

千砂都「すみれちゃんが優しいことにつけ込んで、楽しんでた」

千砂都「すみれちゃんが、どう思ってるのか分からないわけないのに」

千砂都「……そんな意地悪な私なんかより、かのんちゃんの方が……すみれちゃんはいい?」

すみれ「えっと……千砂都がどう思ってるかは知らないけど」

すみれ「私は千砂都のこと嫌だ、とかそういうこと思ったことは一度もないわよ。あんなのスキンシップみたいなものでしょ」

すみれ「そのことでかのんと優劣付けるなんてことは絶対ないから」

千砂都「……!!」

すみれ「千砂都も、私の大切な人よ」ポンポン
 
531: (もんじゃ) 2022/09/06(火) 00:41:38.74 ID:E0alumcN
千砂都「あ……」

すみれ「ん?どうしたの?」

千砂都「み、見ないで!」

すみれ「ハァ?」

千砂都「……今、顔見ないで」

すみれ「う、うん」

ギュウウ

千砂都「3.141592653589793238462643383279 5028841971693993751058209749445923078164 0628620899862803482534211706798214808651 3282306647093844609550582231725359408128 48111745028410270193 85211055596446229489 5493038196442881097566593344612847564823 3786783165271201909145648566923460348610 4543266482133936072602491412737245870066 06315588174881520920 ……」

千砂都「よしっ!」バッ

千砂都「えへへっ、ごめんね!もう大丈夫」ニコッ

すみれ「えっ、何今の」

千砂都「すみれちゃん、私……今から早退するね!」

すみれ「ハァ!?」

千砂都「学校も少しの間休むね!」

すみれ「え……は……?」

千砂都「いない間の練習メニューは恋ちゃんに送っておくからそれをこなしてね!それじゃあ!」

すみれ「ちょ、千砂都!?」

タタタタタ

ガラ

千砂都「ん?」

千砂都「気のせいかな?……よし!」タタタタ


「……」スッ


かのん「…………」
 
552: (もんじゃ) 2022/09/06(火) 23:21:38.77 ID:E0alumcN
放課後

すみれ(千砂都は帰っちゃったし……かのんもどこか消えたし……どうなってんのよ)

すみれ「ねぇ可可」

可可「は、ハイ……」ビク

すみれ「本当に知らない?千砂都……はとりあえず置いておいてかのんだけでも」

可可「ぁぇ……知らないデス」

すみれ「本当~?」

可可「ぅ……ホント……デス……もう、すみれに嘘つきマセン……」

可可「だから……嫌いにならないで……」

すみれ「あんたやっぱり熱あるんじゃない?帰ったらちゃんと寝なさいよ」

恋「先程千砂都さんから練習メニューは送られてきましたが……どうします?」
 
554: (もんじゃ) 2022/09/06(火) 23:30:48.27 ID:E0alumcN
すみれ「どうするも何も……私たち本気でラブライブ優勝目指してるのよ?二人いないからって理由で練習無しにしてたらいつまで経っても上達できないわよ」

恋「それは……確かにそうですが……」

すみれ「一年生はどう思う?」

きな子「えっ!?えと……きな子は……」

メイ「私は……練習、したい」

メイ(もっと……もっと力をつけて……すみれ先輩に……安心してもらわないと……)

四季「……私も、練習はあった方がいいと思う」

夏美「……夏美は……うぅ……」

すみれ「なーに、夏美。やっぱりまだ練習キツい?」

すみれ「大丈夫よ、私も入った時はキツかったけど……“死ぬ気”で頑張ればなんとかなるわ」

6人「!!!」

すみれ「え?なに……あっ……やば、今の時代そういうのってパワハラっていうのよね……めっちゃ頑張ればなんとかなるわ」
 
558: (もんじゃ) 2022/09/06(火) 23:48:13.91 ID:E0alumcN
恋「やはり……練習は……すみれさんの身体をこれ以上……」

すみれ「ちょっと!舐めないでよね!私だって伊達に1年間千砂都の血反吐を吐くような練習こなしてきたわけじゃないのよ!?今更止まってなんかいられないじゃない!」

きな子「ひっ……(ち、血反吐!?)」

可可「……千砂都が」

可可(千砂都が)

四季「やっぱり……すみれ先輩はもう自分のことを……」

メイ「っ……」

夏美「夏美は……すみれ先輩のしたいことを尊重したいですの」

すみれ(そうよ……ラブライブに本気にならないと、可可が……)

すみれ(……て言ってもそのことを知ってるのは私だけ……みんな、それを知ればもっと練習する気になると思うんだけど……まだ話さない気なの?)
 
568: (もんじゃ) 2022/09/07(水) 00:27:00.55 ID:M0LNWMjm
恋「……わかりました。練習をしましょう」

きな子「恋先輩!?」

恋「……すみれさんがここまでやりたいと言うのです。わたくしに止める権利は……ありません」

恋(わたくしは学んだのです。自分のことだけを押し付けず、人の考えも汲み取っていくということを……)

すみれ「さっすが恋!」ニコ  

恋「えへへ……」ピスピス 

すみれ「さて……ま、といっても雨まだ降ってるし中で出来ることね」

恋「雨天時はまず階段ダッシュ50往復でアップをし、その後は四季さんが作った重力室で────


~~~

恋「────そして最後に丸を描いて終了です」

すみれ「さすが千砂都……無駄がないわね」

きな子「いつもながら鬼……素晴らしい先輩っすね」

恋「それでは着替えましょうか」ヌギヌギ

メイ「おほっ(毎回この時間がたまらなく好きだ)」 

すみれ「あ、可可」

可可「すみれ……?」


すみれ「あんたは帰りなさい」
 
587: (もんじゃ) 2022/09/08(木) 01:52:11.82 ID:jkpHUalO
可可「ぁぇ……?」

すみれ「可可は練習参加しなくていいから」

すみれ(なんか明らかにおかしいし……熱あるっぽいしね)

可可「…………は、い……わかり、マシタ……」

可可(すみれは……やっぱり、ククのこと……)

可可「……サヨナラ」フラフラ   

バタン

恋「あの……すみれさん、何故?」

すみれ「今の見ればわかると思うけどあの子ちょっとフラついてたでしょ?なんか調子悪そうだったのよ」

すみれ「練習は大事だけど、身体の方がもっと大事でしょ?」

四季「……」

恋「うぅ……わたくし、気づきませんでした……生徒会長として恥ずかしいです……」

すみれ「ま、いつも私と可可は絡んでるから」

すみれ「さ、練習やるわよー」
 
590: (もんじゃ) 2022/09/08(木) 02:10:24.42 ID:jkpHUalO
~練習後~

夏美「ひぃ~疲れましたの……」バタ 

メイ「でも……なんかすげぇレベルアップしてる気はするよな」

きな子「はいっす!身体中から力が溢れてくるようっす!これが千砂都先輩の練習の成果っすかね!」シュインシュイン

恋「すみれさん、大丈夫ですか?」

すみれ「いやー……流石に千砂都のメニューはしんどいわ……」

恋「!!だ、大丈夫ですか!?水分を……わたくしのを差し上げます!」スッ

すみれ「ありがと……んく、ん!?」

すみれ「ぶーっ!!」ブシャッ

夏美「すみれ先輩!?」

すみれ「な、何よこれ……恋」

恋「どろり濃厚ピーチ味です、最近ハマりまして……」テレテレ

すみれ「れ、練習直後に飲む濃さじゃないわよ……」

きな子「すみれ先輩!きな子のお水どうぞっす!」スッ

すみれ「あ、ありがと……助かるわ」ポン

きな子「……っす///」

夏美「意外と抜け目ないですの」ジッ  

すみれ(まあ自分のあるけど……後輩の気持ちは受け取っとかないとね)
 
591: (もんじゃ) 2022/09/08(木) 02:16:23.54 ID:jkpHUalO
すみれ「じゃ、帰りましょうか」

恋「わたくしは鍵を返しに行くのでみなさんはお先に帰ってください。お疲れ様でした」

メイ「うし、帰るか四季」

四季「うん」

夏美「夏美も今日は大人しく帰りますの……」グッテリ

すみれ「気をつけて帰るのよ~……あっ、きな子ちょっといい?」

きな子「?」

すみれ「この後時間あるからちょっと付き合ってほしいんだけど……いい?」

きな子「!!は、はいっす!」
 
592: (もんじゃ) 2022/09/08(木) 02:25:49.70 ID:jkpHUalO
カランコロン

かのん母「いらっしゃ……あら、こんばんわ」

すみれ「こんばんわ、あの……かのんいます?」

かのん母「あれ?かのん一緒じゃないの?」

すみれ「は、はい……先に帰ってるかなって」

かのん母「んーまだなのよねー」

すみれ「そうですか……」

すみれ「あ、カフェオレ二つで」

かのん母「はーい」トトト


すみれ「んー、いなかったかー」

きな子「すみれ先輩、用って……」

すみれ「そ、かのんの様子が気になったから。みんなでくるのもアレだし、きな子かのんと仲良いでしょ」

きな子「そうっすね……でもかのん先輩、練習にも出ないでどこに行ったんすかね」

すみれ「そうなのよねー、てっきり帰ってるかと思ったんだけど」

きな子「きな子、ちょっと電話してみますっす」

すみれ「悪いわね」

きな子「ちょっと失礼しますっす」スッ

タタタ

バタン
 
593: (もんじゃ) 2022/09/08(木) 02:32:37.75 ID:jkpHUalO
すみれ「はぁ~……」

パタパタ   

すみれ「ん?」

マンマル「……」

すみれ「あら、マンマル。どうしたの?」

マンマル「……」

すみれ「……」ナデ

マンマル「……」  

すみれ「相変わらず丸いわねー、千砂都がおかしくなるのも5ミリくらいわかるわ」

すみれ「あなたは良いわね……野生を捨てて何も考えないでぼーっと生きていられて」

すみれ「私もそうやって何も考えないで長生きしてみたいもんだわ」

マンマル「……」

すみれ「ちょ、ちょっと……睨まないでよ。冗談たら冗談よ」

すみれ(ちょっと前までなら本当にそう思ってたけど……今の私は目指すものも、仲間いるから……ぼーっとなんてしてられないわよ) 
 
594: (もんじゃ) 2022/09/08(木) 02:39:03.59 ID:jkpHUalO
きな子「お待たせっすー」

すみれ「どうだった?」

きな子「ダメっす。何回かかけてもかのん先輩全然でなくて……」

すみれ「そう……どうしたのかしら」

すみれ(朝のことがあるから心配だったんだけど……大丈夫かしら……あの子結構繊細だし)

すみれ(ぶたれたことなら気にしてないし何も問題ないんだけどなぁ)

きな子「かのん先輩、何かあったんすかね……」

すみれ「……そうね、心配だし……私ちょっと街を見て回ろうかな」

すみれ「きな子はもう少しここにいてもらえる?もしかしたら入れ違いになるかもだから」

きな子「了解っす」

すみれ「じゃあ行ってくるわね」
 
595: (もんじゃ) 2022/09/08(木) 02:45:39.26 ID:jkpHUalO
30分後

すみれ「はぁ……いないわね……」

……

きな子「シティのカフェはお洒落なのがおおいっすね~」モニュモグ  

カラン  

かのん「あれっ、きな子ちゃん!?」

きな子「あ!かのん先輩!!」

かのん「どうしたの……?」

きな子「その……心配で」

かのん「そっか……ごめんね、心配かけて」

かのん「一人?」

きな子「その、すみれ先輩と来たんすけどかのん先輩が心配になって探しに行ったっす」

かのん「……すみれちゃん、来てたんだ。……私の心配、してくれたんだ……」


きな子「──のん先輩!かのん先輩!」

かのん「えっ、どうしたの?」

きな子「どうしたのって……かのん先輩、急に黙って……その、お顔が少し変だったので」

かのん「そ、そう?ごめんごめん」テヘヘ

きな子(んー……いつものかのん先輩、すかね……?)

パタパタ

かのん「あ、マンマルただいま」

きな子「こんにちはっす、マンマル」
 
597: (もんじゃ) 2022/09/08(木) 02:50:18.97 ID:jkpHUalO
マンマル「……」

きな子「へえ~、そうなんすか」

かのん「きな子ちゃん?」

きな子「世間話っす。最近の流行はついていけないって」

かのん「そんなこと言ってるの……?」

マンマル「……」

きな子「あ、すみれ先輩ともお話したんすか?」


きな子「……えっ!?」ビクッ

かのん「ど、どうしたの……きな子ちゃん」

きな子「その……すみれ先輩、マンマルに言ったらしいんす……」

きな子「……長生きしたいって……」

かのん「あ…………」
 
619: (もんじゃ) 2022/09/08(木) 23:06:18.09 ID:rFpdFPuW
かのん「長……生き……」

きな子「すみれ先輩……きな子たちの前じゃそんな弱気見せなかったのに……」

かのん(私は……すみれちゃんに頼ってもらえるほど信頼されてなかったってことなんだ……)

かのん(ずっと────私だけはすみれちゃんの特別だと思ってた)

かのん(あの時……すみれちゃんをスカウトした時からずっと……)


『そのことでかのんと優劣付けるなんてことは絶対ないから』

『千砂都も、私の大切な人よ』


かのん(なんで……ちぃちゃんは、すみれちゃんのことずっとからかってたじゃん。それと私は同じレベルなの……?)

かのん(畜生には本音で話せて、私には話せないの……?)

ギリギリ

きな子「か、かのん先輩!」

かのん「……」

きな子「く、唇切れてるっす」

かのん「……あ、ほんとだ。ふふ、ありがときな子ちゃん」ニコ

かのん「……と、もうこんな時間だね。送るよ」

きな子「い、いえ!大丈夫っす!」

かのん「そっか。気をつけてね」ニコ

きな子「はいっす!お疲れ様でした」ペコ
 
638: (しうまい) 2022/09/08(木) 23:34:57.29 ID:jkpHUalO
すみれ「あ゛あ゛~疲れた身体にはお風呂が効くったら効くわ~」

すみれ「きな子からかのんと会えたって報告もきたし、これでひとまず無問題ね……っていっても千砂都は消えたし可可は体調不良だし……」

すみれ「はぁ~……中々噛み合わないわね、私たち……」

すみれ「もっとガチで練習とかに集中すればあっという間に2ヶ月なんて過ぎて私の嘘もみんな忘れるかもだし……そういう意味でも、早くフルメンバーでガチガチの練習したいのよねぇ」

すみれ「……忘れる、わよね?」



~夜中~

かのん「……」トントントントントン

かのん「……」トントントントントン  

ガチャ!

ありあ「うるさい!」

かのん「……っちがうるさいんだけど」トントントン

ありあ「そんなトントン机叩いてたら隣の私の部屋まで響くの!」

かのん「してないよそんなの」トントントン

ありあ「今してるじゃん!」

……

可可「……」

可可「……」

可可「……」

……

ヲヲヲヲヲ

千砂都「あ、コーラあります?」スッ

……

『インビンシブル!』

恋「ああ……!そんな……!ダメです、それは……!!そんなことをしては……!!」

……

四季「人工心臓……理論上は造れる。だけど果たして病気は心臓に由来するものなのかそれとも……」

……

メイ「……自分の無力さに苛々してしょうがねぇな……」ボ-ッ

……

夏美「すみれ先輩の過去の動画集めるの楽しいですの……」カチカチ

……

きな子「……あ、もしもしお母さん?あの、ちょっと聞きたいんだけど……」

きな子「使ってない部屋ってある?」

……

すみれ「すぅ……すぅ……」ポリポリ
 
652: (しうまい) 2022/09/09(金) 00:11:11.29 ID:ozFpwgEH
かのん「押すよー」

すみれ「いいわよー」

グイ、グイ……モミュン

すみれ「くっつきすぎ。暑い」

かのん「そうかな?」

すみれ(昨日のことはなんとか落ち着いたみたいね……ま、口の中切れただけだしすぐ治ったから気にされてても困るんだけどね)

すみれ(にしてもホントに千砂都来てないし……連絡もつかないしどこ行ったのよ……)

恋「可可さんに電話したところ繋がりませんでした。一応メールは入れておいたのですが……」

すみれ「やーっぱり体調悪かったのね。きっと寝てるのよ」

メイ「言われてみりゃ最近静かだったよな」
 
654: (しうまい) 2022/09/09(金) 00:26:49.65 ID:ozFpwgEH
四季「賑やか要員は夏美ちゃんがいるから」

夏美「では覚えたてのとっておきを披露しますの」

夏美「グッソクムシ~」クネクネ

すみれ「やめい!」ペチン

夏美「あうっ」

きな子「ぷっぷぷ……何スか?今の変なやつ……」プルプル

メイ「ふっ……wた、たしかにな……」プルプル

夏美「何故笑うんですの?すみれ先輩の芸能魂は立派ですの」

すみれ「!!」

ダキッ

すみれ「夏美……私、あなたを誤解していたわ……」ナデナデ

夏美「あ、す、すみれ先輩……///」
 
656: (しうまい) 2022/09/09(金) 00:31:31.43 ID:ozFpwgEH
かのん「でもすみれちゃんが最初にそれを見せてくれたのは私なんだ!」ニコニコ 

すみれ「も、元はと言えばあんたがー!」

かのん「えへへ」ニコニコ

夏美「むぅ……すみれ先輩!次は夏美と組んでください」

すみれ「ん、いいわ──

かのん「そうかな?夏美ちゃんが本当に組みたいのはすみれちゃんじゃなくて……きな子ちゃんじゃない?」

きな子「え」

夏美「なんでそうなるんですの!?」

かのん「身長的にも、仲の良さ的にも……そうだよね?夏美ちゃん」ニコ

夏美「お、横暴ですの!」

四季「じゃあ間をとって私がすみれ先輩と組む」ガシッ

すみれ「えっ」
 
659: (しうまい) 2022/09/09(金) 00:43:05.51 ID:ozFpwgEH
すみれ「ま、いいけど」

四季「グッド」

すみれ「じゃあまずは

モミン

ピト

すみれ「!!?!?!!?」

メイ「はぁ!?四季っ……おまっ……何やってんだお前ェっ!」

四季「胸に耳を当てているだけ。……ちょっと静かにしていて」

ドクン……ドクン……ドンドットット…ドクドク

四季(……心臓の音は正常……?胸部に埋めていることによる周知で若干の乱れはあるけれど……)

四季(となるとすみれ先輩の病気は心臓ではなく他に原因が……)

メイ「良い加減にしろ!羨ま失礼だろ!?」グイッ

きな子「気でも触れたのかと思ったっす……」

夏美「動画回しそうになっちゃいましたの……」

恋「うふふ、すっかり一年生も馴染んできましたね」

かのん「そうだね」
 
688: (しうまい) 2022/09/11(日) 00:30:01.69 ID:V69Np76g
授業中

すみれ(今思えばさっき四季がなんか探ってたのって……私の嘘を怪しんでいたんじゃ……)ゾッ

すみれ(や、ヤバいわ……健康体なのバレたかしら……いやバレてたらもう言いふらしてるか……それとも……)


四季『このことをバラしてほしくなければいうことを何でも聞いてもらう』ヴィヴィヴィ カチカチ


すみれ(ひいぃぃぃぃ!生きたまま改造されちゃうわよ!いくらなんでもそこまでの悪行は積んでないわよ!)


すみれ(……こっちからも探りを入れてみましょ)ポチポチ



平安名すみれ:四季

SHIKI:はい

平安名すみれ:もしかして……バレた?

SHIKI:何が

平安名すみれ:さっき私の身体、探ってたでしょ

SHIKI:Exactly

平安名すみれ:何かわかった?

SHIKI:……何も

SHIKI:やはり心臓ではない?


すみれ(なるほど……心臓の病気かと思ってたのね……でもこの様子ならまだ気付かれてないわね)ホッ


平安名すみれ:調べてもどうせ分からないから気にしなくて良いわ

すみれ(これは本当のことよね)

四季「……!!」

四季(つまり……原因不明の……難病……ということ……?)
 
698: (しうまい) 2022/09/11(日) 01:37:29.39 ID:V69Np76g
先生「邪ッッッ!!!」

すみれ「ほげっ!?」

先生「授業中にいい度胸じゃないの」

すみれ「いや、ぇと……」

先生「全く……授業をちゃんと受けないと将来碌な大人にならないぞ」

かのん「!!!」

すみれ「あはは……」

かのん「……」


ブシモ!!


先生「!??!?」

ザワ…ザワ……

かのん「あー、ごめんなさい。先生の授業つまらなすぎてゲーム始めちゃいました」

先生「~~~~っっ!!!」


すみれ(かのん……あんたいつからそんな不良になったのよ……)ヒキ…

すみれ(千砂都も可可もいなくてよかったわ……)
 
712: (しうまい) 2022/09/11(日) 11:53:09.10 ID:V69Np76g
放課後

かのん「えへへ……二人とも居残りで反省文になっちゃったね」

すみれ「なんであんた嬉しそうなのよ……」

かのん「そんなことないよぉ~」ニコニコ

すみれ「はぁ……さっさと終わらせて練習行くわよ。いないからって練習参加してないのが千砂都にバレたら何言われるか……」

かのん「……」ピク

かのん「……いいんじゃないかな?だってその本人だってサボってどこか行ってるし」

すみれ「まあ……それはそうだけど……てか、かのんはほんとに知らないの?千砂都がどこ行ったのか」

かのん「さぁ?ちぃちゃん、昔から一人で急に何か始める子だったから。……もっと子供の時は、私がいないと何もできない子だったのに……」

すみれ「……ねえ、あなた達……今喧嘩してるでしょ」
 
717: (しうまい) 2022/09/11(日) 13:55:10.95 ID:V69Np76g
かのん「……別に」

すみれ「そんなことないでしょ。最近あなた達ちょっとおかしいわよ」

すみれ「怖いくらいに仲良かったのに……お互いを悪く言ったりして……」

すみれ「もしかして、私のせい?」

すみれ「私が余計なことを

かのん「違う!すみれちゃんは何も……悪くないよ」

かのん「すみれちゃんが悪いことなんて……すみれちゃんは勇気を出して、私たちに言ってくれたんだもん……」

すみれ(そこなんだけどね)

かのん「私は……すみれちゃんを……守護りたくて……」

すみれ「だから、練習に文句言ったりしたの?」

かのん「だって!私は……もっと、すみれちゃんと一緒にいたいよ!もし、練習で……すみれちゃんの身体が……」

すみれ「心配してくれるのはありがたいけど、だからって千砂都に強く当たるのは違うんじゃない?」

すみれ「あの子もあの子なりに


かのん「……ちぃちゃんのこと、庇うんだね」

すみれ「え?」
 
739: (しうまい) 2022/09/11(日) 21:50:11.18 ID:V69Np76g
かのん「だってそうだよ。私は、すみれちゃんの身体のこと考えてるのに……すみれちゃんの身体を労ろうとしないちぃちゃんの肩を持つなんて……」

すみれ「別にそういうわけじゃないって!ただ千砂都は……ラブライブで優勝したいっていう私の気持ちを尊重してくれて、その為に全力でやってくれてるんだから」

かのん「っ!優勝がどうとかより、すみれちゃんじゃ死んじゃったら意味ないじゃん!!」

すみれ「う……」

かのん「私だって優勝したいって思ってるよ……でも、その為にすみれちゃんが無理をして……それで……」ポロポロ

かのん「だったら私、ラブライブなんてどうでもいい!」


すみれ「……あんたそれ、本気で言ってるの……?」
 
748: (しうまい) 2022/09/11(日) 22:45:00.03 ID:V69Np76g
すみれ「私のことを気遣ってくれてるのはわかってる。……だけど、それだけは……言ってほしくなかった(……そう、かのんは悪くない……けど、可可のことを考えると……)」

かのん「私……おかしいのかな……?すみれちゃんを大事に想って……変なの?ちぃちゃんが、正しいの……?」

すみれ「だから、正しいとかどうとかじゃなくて……(思った以上に拗れてるわね……かのんと千砂都、何が二人をそこまで……)」

かのん「ちぃちゃんの方が大事なの!?」

すみれ「違うわよ」

かのん「じゃあ……!!」

すみれ「……かのん、あのね……本当は────私……(もう……言うしかないわよね)」

かのん「いやぁっ!」バッ

すみれ「ちょっ!?」

ドッテン

(例のやつ)

かのん「やだ……聞きたくないよ……ちぃちゃんのことなんでしょ……?」

かのん「ねぇ……すみれちゃ……えっ、す、すみれちゃん!?」

すみれ「きゅぅ……」グッテリ

かのん「すみれちゃんーーーー!?」
 
763: (しうまい) 2022/09/11(日) 23:25:49.88 ID:V69Np76g
すみれ「はぅあ!?」ガバッ

すみれ「……なんだ……夢か……」

すみれ「……てあれ?私なんで寝て……あれ?」

すみれ「えっと……放課後に反省文書かされてそれで……」

すみれ(あれ?なんかその辺りから記憶が曖昧ね……反省文なんてもん書いてて退屈でぶっ倒れちゃったのかしら)

かのん「すみれちゃん」

すみれ「おわっ!?!?か、かのん!?いたの!?」

かのん「うん。ずっといたよ。……私が悪かったから……大丈夫?」サスサス  

すみれ「?かのんが保健室まで運んできてくれたの?」

かのん「うん。一人で何とか。すみれちゃんおも

すみれ「黙りなさい」

かのん「あは、は……」

すみれ「ていうか私なんでこんなところいるわけ?かのんのせいってこと?」
 
764: (しうまい) 2022/09/11(日) 23:37:30.26 ID:V69Np76g
かのん「わ、私がその……すみれちゃんを……押し倒しちゃって……」

すみれ「……なんで?」

かのん「だってすみれちゃんが……私なんかよりちぃちゃんのことが好きって言おうとしてたから」

すみれ「えっ……?(どういう流れになったらそういう話になるの……?何の話ししてたの……?)」

かのん「だから……私、つい……」

すみれ「ついで押し倒すなっての。もう……その流れで押し倒すってなんだか別の意味みたいじゃない」

かのん「別の……?」

すみれ「ほら、その……な、なんでもないわよ!///」

かのん「……すみれちゃんのえ ち///」

すみれ「はぁ!?///あんたからヤッたんでしょ!?」
 
767: (しうまい) 2022/09/11(日) 23:49:01.83 ID:V69Np76g
すみれ「とにかく!私はかのんのこと……その、好きじゃないとか……そういうの、ないから」

すみれ「……ありえない、から」

かのん「でも……」

すみれ「だってかのんは……私を見つけてくれた」

すみれ「かのんが私をスカウトしてくれたから……今私はすごく楽しいんだから……そんなかのんを……好きじゃないわけないじゃない」ニコ

かのん「すみれちゃん……」ポ-ッ

すみれ「全く、変な勘違いで離れようとかしないでよ」

すみれ「私をスカウトした責任、最後まで取ってもらうんだからね」

かのん「!!!!」


かのん「……うん!!私!“最後”まで、すみれちゃんと一緒だよ!」

すみれ(よし、楽しく話せたわね)
 
771: (しうまい) 2022/09/11(日) 23:58:43.15 ID:V69Np76g
『ごめん……ごめんなさい……』

『やだ……みんなと……一緒にいさせて……』


きな子「こ、これって……」

メイ「おいおい……」

夏美「……すみれ先輩の寝言ですの」

恋「なんて……苦しそうなのでしょう」

夏美「すみれ先輩……夏美たちの前だといつも通り振る舞おうとしてますけど……やっぱり、凄く怖いんだと思いますの」

メイ「そりゃつれぇだろ……」

四季「……聞けてよかった」

恋「……わたくしたちと、離れてしまう夢、なんでしょうか……何故すみれさんが謝る必要が……すみれさんは何も悪くない……全ては病が……」

四季「……すみれ先輩の病気」

メイ「!!なんかわかったのか!?」

四季「ううん……むしろ……」

~間~

恋「原因不明の……難病……?」プルプル

きな子「……可可先輩には話したんすけど……この前、すみれ先輩……血、吐いてたっす……やっぱり……」

四季「吐血まで……肺……?それとも癌……?いや、それなら現代医学なら……ならもっと何か……」ブツブツ

夏美「うっ……うぅ……」
 
796: (しうまい) 2022/09/13(火) 00:00:02.89 ID:RZb6Ccnb


すみれ「全く……今日も練習できなかったじゃない……」

すみれ「明日は早起きしてランニングいっぱいしようかしら……」

ピコン

すみれ「?誰かしら」


ちさと:用は済んだからすぐ帰るからね


すみれ「用って……ほんと何してたのかしら……」


……

タタタ

かのん「……ふぅ」

かのん「“最後”まで……か……」

かのん「……私も……一緒に────」

ウィーン「澁谷かのん」

かのん「……今日はお話しする気分じゃないんだ」

ウィーン「私から逃げるの?」

かのん「好きに言えばいいよ。……私は、すみれちゃんについていくって決めたんだから」

ウィーン「……可哀想な人。真実も、志しも、何もかも見えていない道化ね」

かのん「何が言いたいの!」バッ

シ-ン

かのん「……」

かのん「……見えてないって……何のこと……?」タッタッタッ


……

可可「……」

可可「……ァ」グゥ~

可可「……どーでもいーデス」ゴロン

……

千砂都「すみれちゃん返信まだかなぁ……もう寝る時間なのかな~もうちょっと早く送ればよかったかも」パク

……

カチカチッ 

恋「……えっ!?2ndはまだ発売されてないんですか!?」

恋「……うぅ、サヤさんに声が似ていて好きでしたのに……」

サヤ「れ、恋様……」
 
801: (しうまい) 2022/09/13(火) 00:21:08.58 ID:RZb6Ccnb
かのん「今日はライブの前に大切なお知らせがあります!!」

かのん「私たちLiella!の大切な仲間のすみれちゃんは……あとほんの少ししか生きていられる時間がありません!!」

ザワザワ


「うそ……すみれちゃん……」ガクッ

「……」ツ-

「グソクムシの子……嘘でしょ……!?」ポロポロ

ザワザワザワ

すみれ「!?!!!?」

かのん「私たちもとても悔しいです!……でも!どんなことがあってもこれから先私たちはずっと……すみれちゃんも含めてLiella!です!!」

かのん「ずっと……みんなに“私たち”の歌を届けます!」

かのん「だから……これからも私たちのこと応援お願いします!!」

7人「「「お願いします!!!」」」

すみれ「あ……あ……」ガタガタ
 
807: (しうまい) 2022/09/13(火) 00:30:29.97 ID:RZb6Ccnb
すみれ「うわあああああああああ!!」

すみれ「やめてったらやめてくれぇ!!」バッバッバッ

すみれ「……は!?」


すみれ「……ゆ、夢……?」グッショリ

すみれ「な、なんて……夢……心臓が止まって死ぬかと思ったわよ……」

すみれ「うへ……汗ぐっしょりじゃない……最悪よ……」

すみれ(何だか最近夢見が悪いわね……私が何したっていうのよ……)

すみれ「……ま、いいや。……4時か……早起きできたし、ランニングでもいきましょ」フキフキ

……

ガチャ

すみれ「ん~~良い空気~~」ノビ-

きな子「あ、奇遇っすね!きな子もランニングっす!」ニコ
 
834: (しうまい) 2022/09/13(火) 20:36:38.41 ID:RZb6Ccnb
すみれ「ま、せっかくだし一緒に走りましょ」

きな子「はいっす!」

タタタ

タタタ 


すみれ「いや~こんな早くから走ったの初めてだけど……なんか気持ちいいわね」

きな子「っす!」

すみれ「人もいなくて静かだし……空気も心なしか澄んでるような気がするし……まあ、暗いけど」

すみれ「それに……一緒に走ってるのがきな子っていうのが更にプラスね」

きな子「っす!?///」

すみれ「澄んだ空気に……ほわんとしたきな子がいるとランニング中ですらなんか和むって感じ」

すみれ「かのんとか可可とかとだったら逆に疲れそうだし恋や千砂都は真面目そうだし……」
 
836: (しうまい) 2022/09/13(火) 21:06:10.27 ID:RZb6Ccnb
きな子「他の一年生よりもっすか……?」

すみれ「夏美もねぇ……騒がしいし……メイは文句言いながらも真面目にやりそう」

すみれ「四季は……淡々と付いてきそうで落ち着くっちゃ落ち着くけど……」

四季「的を射ている」

すみれ「!?」

きな子「四季ちゃん!?」

すみれ「びっくりした!……あなたもランニング?」

四季「いや、公園で昆虫を集めていたら走ってる二人を見かけて追いかけてきた」

すみれ「そ、そうなの……」

四季「やはり静かだとすみれ先輩は絡みづらい?」

すみれ「別にそんなことないわよ。あんた静かだけど言動はわけわからないし一緒にいて退屈はしないし。私は面白い子は好きよ」ニィ

四季「…………どうも」

四季「……捕獲した虫を置きっぱなしだから戻る。それじゃあまた、学校で」

タタタ  


すみれ「も、もしかして怒らせた?……よく考えなくても面白いって言い方人によっては不名誉に感じるわよね……や、ヤバいわ……」アセアセ

きな子「多分……大丈夫だと思うんすがね」
 
842: (しうまい) 2022/09/13(火) 21:37:56.11 ID:RZb6Ccnb
きな子「……でも、嬉しいっす。きな子……すみれ先輩のお役に立てて」

すみれ「も~大袈裟ね~」

きな子「……ずっと考えてたっす。きな子に何ができるのかって」

すみれ「ん?」

きな子「このまま何もできないままお別れなんて……嫌だったすから」

すみれ「おわかれ……?」

すみれ「……」ポン、ポン、ポン

すみれ「!」

すみれ「あー……」

きな子「すみれ先輩、旅行するならどこがいいっすか?」

すみれ「えっ?うーん、例えば

きな子「北海道とかいいと思うんすよ。空気はここの100倍澄んでて、広いし、食べ物は美味しいし」

すみれ「えっ、まあ……確かに……良いところよね」

きな子「っす!」

すみれ「そうえばお泊まりの時夏美に聞いたわね……きな子の実家……居心地良かったって」

すみれ「行ってみたいわね~」

きな子「!!ほんとっすか!?」

きな子「お母さんに伝えとくっす!」

すみれ「よろしくね(ラブライブ 終わった後に……みんなと一緒に行けたら楽しいでしょうね~)」
 
847: (しうまい) 2022/09/13(火) 22:28:19.47 ID:RZb6Ccnb
放課後

パァン!

きな子「わ、割れたっす!」

恋「おめでとうございます!」

メイ「ふぅ……これで一年生は全員できたな」

恋「次のステップでは水風船ではなくゴムボールを割るようになりますから覚悟しておいてくださいね」

夏美「まだ次の段階があるんですの!?」

かのん「私たちの時は苦労したなぁ~……一年生のみんなは筋がいいよ」

恋「千砂都さんがスパルタでしたからね……ですが時間的にも疲労的にもいい具合ですし今日はこれで終わりにしましょうか」

恋「……その、すみれさん、大丈夫ですか?」

すみれ「ん?別に……」

かのん「この後うち来ない?すみれちゃん新作のいちごのケーキあるんだ」ギュッ

すみれ「あー……ごめん、パス」

すみれ(可可が気になるし……ちょっと行ってみましょう)

かのん「そっか……」

恋「……」ジッ

かのん「……来る?恋ちゃん」

恋「!はい!是非!」パア
 
858: (しうまい) 2022/09/13(火) 23:53:13.44 ID:RZb6Ccnb
ガチャ

すみれ「開いてるし……不用心ね~」

すみれ「可可ー?インターホン鳴らしても出なかったから入るわよ~」テクテク

すみれ「具合どうなのよ……って可可!?」

可可「ぁ…………」ゲッソリ

すみれ「ちょっとあんた、大丈夫!?どうしたのよ!?」

可可「ぁぇ……とうとう幻がみえマス……」フラフラ  

すみれ「幻じゃないわよ!」ガシッ

可可「!?」ビクッ 

可可「ご、ごめんナサイ……お、怒らせるつもりはなかったんデス……」プルプル  

すみれ「え?」

可可「ごめんナサイ……すみれさん……」


すみれ「…………────は……?」
 
863: (しうまい) 2022/09/14(水) 00:23:27.59 ID:4+AMx3z1
すみれ「ちょ、ちょっと何よwからかってるのー?w」

可可「ひっ……ち、違いマス……、ククは……もう……しまセン……」

可可「……今まで、ずっと調子乗ってマシタ……すみれさんのことを……考えないで……」

可可「だから……そんな私がキライだから……帰れって言ったんデスよね……」

すみれ「ちょっ……はっ……!?何言ってるの!?そんなわけないでしょ!?」

すみれ「帰れって言ったのは単純に可可が具合悪そうだったからで……」

可可「……スミマセン、余計な……きをつかわせて」

すみれ「つかってないったらないわよ!どんな勘違いしてんのあんた!!」

可可「……一言、謝れてよかったデス。これで……姐姐に連絡入れられマス」

すみれ「は……?なんでよ……」

可可「……ククは、もう……中国に帰りマス」


可可「これ以上……すみれさんの負担になりたくないデスから」ニコ
 
880: (しうまい) 2022/09/14(水) 23:00:18.06 ID:4+AMx3z1
すみれ「負担って……」

すみれ「あんた、あれだけ帰りたくないって……言ってたじゃない」

可可「私は自分のことばかり考えていて、すみれさんの気持ちを考えていまセンでした」

可可「私がいたら、きっとすみれさんは嫌な気持ちになってしまいマス。すみれさんには……そんな気持ちさせたまま……死んでほしくないデス」

すみれ「だから帰るって……私の前から消えようってこと……!?」

可可「ハイ。数日間、ずっと一人で考えて決めマシタ」

可可「Liella!のみなさんには……ちゃんと謝りマス。でも、国に帰ってもみんなの応援を

すみれ「ばかつ!」バッ

可可「!!」ビクッ


ダキッ 


可可「ぇ……?」

すみれ「ほんと……ばか……っ」ギュッ
 
883: (しうまい) 2022/09/14(水) 23:28:49.79 ID:4+AMx3z1
すみれ「帰ってほしいわけ……ないでしょ……」

可可「すみれ……さん……?」

すみれ「私は可可に帰ってほしくないの!私だけじゃない、他のみんなもよ!」

可可「ですが私のことを……」

すみれ「だから!勘違いなのよ!」

可可「……え?」

すみれ「あの時、帰れって言ったのは可可が嫌いだとかそういう理由じゃなくてただ具合が悪そうだったから心配しただけよ!」

可可「……」

可可「……でも、すみれさんに今までずっと酷いことをしてきたのはホントのことデス」

すみれ「そんなの気にしてないわよ。私だってもうあんたの扱いなんて慣れてるんだから」

すみれ「それに……可可と戯れ合うの……私は……嫌いじゃない」

可可「……!!」

すみれ「だから、帰るだなんてそんな悲しいこと言わないでよ……」ポロ
 
888: (しうまい) 2022/09/14(水) 23:42:43.72 ID:4+AMx3z1
可可「すみれさん……」

すみれ「さん付けやめろ!背中がゾッとするのよ!」

可可「平安名……」

すみれ「そこはすみれでいいでしょ!」

可可「すみれ……ほんとに、嫌いじゃないデス……?」

すみれ「ほんとよ!」

可可「嘘じゃないデス……?」

すみれ「そんなくだらない嘘つかないわよ!」

すみれ「あんたも……もう自分に嘘つくのやめなさいよ」

可可「え……?」

すみれ「帰りたくないんでしょ?もっとみんな《Liella》と一緒にいたいんでしょ?」

可可「う……うぅ……」

すみれ「残りたいなら……残りたいってちゃんと言いなさいよ。可可の居場所はここでしょ?」

可可「うぅ……の゛ごり゛だい゛……デス……もっと……すみれと一緒にいたいデス……」ボロボロ
  
すみれ「……はぁ、全く。本当に不器用な子なんだから……」
 
907: (しうまい) 2022/09/15(木) 06:39:26.77 ID:k/GiRv5r
可可「しゅみれ……しゅみれぇ……」スヤスヤ

すみれ「安心したと思ったら作ってあげたご飯一瞬で平らげて即寝なんて……単純な奴ね……」

すみれ「ま……でもよかった……」

すみれ(まさかあの可可がここまで追い込まれてたなんて……結構周りは見えてる方だったけど……はぁ……)

すみれ(とりあえず今日はだいぶ錯乱してたし、ドッキリのことは伝えなくて正解ね……ていうかそもそも一番仕返ししたかった可可も見れたし続ける必要もないのよね……)

すみれ(どうしたらいいのかしら……とりあえず定番として、プラカード必要……?)

すみれ(プラカードとか持って……ちょっとそれっぽい雰囲気出せば笑って許してくれるわよね……?)

すみれ「……帰って考えよ」ガタッ

ガシッ

可可「……いかないで……」

すみれ「あんた起きて────……」

可可「……zzz」

すみれ「寝言か…….寝言が重いのよ……ふふっ」
 
925: (しうまい) 2022/09/15(木) 22:47:31.91 ID:k/GiRv5r
朝5時

すみれ「結局一晩拘束されてたわ……」グッテリ

可可「す、スミマセン……でも……」

すみれ「まあもういいわよ。……とりあえず私は家に帰るけど……学校、くるわよね?」

可可「ハイ……」

すみれ「帰らせないとは言ったけどそもそものラブライブ はまだ終わってないし……練習頑張って、勝つわよ」

可可「……ハイ、優勝して……必ずすみれに報告しマス」

すみれ(やっとやる気の目になったわね)

すみれ「じゃ、また後でね」


ガチャ

すみれ「さて……帰ってシャワーだけ浴びてこ」テクテク

きな子「お疲れ様っす」

すみれ「ああ、きな子。おはよ」

きな子「っす」
 
926: (しうまい) 2022/09/15(木) 23:04:50.25 ID:k/GiRv5r
すみれ「きな子は毎日早起きで真面目ね~夏美なんて朝弱いのに」

きな子「CEOの風上にも置けないっすね」

すみれ「け、結構辛辣ね……」

きな子「きな子は北海道に住んでいた時から早起きして動物と遊んでたっすから」

すみれ「へぇ~」

きな子「みんな優しい動物っすからすみれ先輩もすぐ仲良くなれると思うので安心してほしいっす」

すみれ「そうね」フワァ  


……


朝練

恋「可可さん!体調はよろしいのですか?」

可可「ハイ……ご迷惑おかけしマシタデス」

メイ「気にすんな。楽にいこう」

かのん「元気そうで良かったよ」ニコ

夏美「さては仮病ですの?」

四季「空気を読んだ方がいい」

恋「あとは千砂都さんが戻って来れば9人全員ですね……」

すみれ「そうね、なんだかしばらく揃ってないわね私たち」

恋「9人揃ったら野球しませんか?」

きな子「対戦相手がいないと思うんすがね」

すみれ「というか揃ったらまず練習でしょ……そろそろ9人でダンス合わせていかないとまずいったらまずいわよ」
 
936: (しうまい) 2022/09/15(木) 23:37:17.00 ID:k/GiRv5r
授業中

先生「必要な材料は水35L、炭素20㎏、アンモニア4L、石灰────

すみれ(つまらなすぎる……化学なんてどうでもいいでしょ……眠すぎ)チラ

かのん「……」ボ-ッ

可可「ぐー……」zzz

すみれ(もっと不真面目な奴らいたわ……千砂都がいないからだわ……)

先生「ん、平安名さんまた気が抜けてますね……ではこの問題を……

すみれ「唐さん寝てます!」

先生「ンマー!唐さん!」

可可「ぁぇ!?」

すみれ「……(ふふん、囮成功ね……寝てたあんたが悪いのよ)」ニヤ


可可「497812605345デス」

先生「せ……正解です……」

可可「……」チラ

すみれ「!?」

可可「……」フフン

すみれ「~~~!!」

かのん(可可ちゃん、構ってもらってて羨ましいなぁ~……)
 
938: (しうまい) 2022/09/15(木) 23:46:42.26 ID:k/GiRv5r
放課後

恋「ではアンチルールによりウーロン茶を被りますね、次はメイさんがステージを決める番です。領収書を切ってください」

メイ「使い方わかんねえから切らねえ」ピシ

きな子「恋先輩、放課後も練習飛ばしてるっすね~……メイちゃん、ついていってるの流石っすね」ゼェゼェ

夏美「鬼……千砂都先輩がいない間は楽できると思ってたのに……」ハァハァ

千砂都「あはは、ごめんね」

夏美「ナッツ!?」ビクッ

すみれ「ちょ……えっ!?千砂都!?」

千砂都「うぃーっす!ただいま!みんな!」ニコ

恋「!千砂都さん!戻られたのですね!」

すみれ「あんたどこ行ってたのよ……てか朝から学校来なさいよ。もう放課後よ」

千砂都「あはは、ごめんごめん。時差ボケがツラくてさぁ~」
 
943: (しうまい) 2022/09/16(金) 00:31:04.07 ID:+npAceqO
すみれ「時差ボケ……?」

千砂都「みんなちゃんと練習してた?恋ちゃんに私メニューはこなしてた?」☝

きなナッツ「!!数字の0!!」

千砂都「まるっ!二人とも頑張ってるね!えらいっ!」ニコ

すみれ「千砂都、あなた海外に行ってたの……?」

千砂都「うん。でね、すみれちゃんに渡したいものがあるんだ」

ドン!

すみれ「え……?何この箱……」

千砂都「たーっくさん買ったから大っきいダンボールに入れたんだ」

千砂都「ほら、すみれちゃん言ってたよね。海外のあそこのお店行きたいって」

千砂都「だから行ってそこのお店のお菓子たくさん買ってきたよ!」ニコニコ
 
957: (しうまい) 2022/09/16(金) 21:37:51.40 ID:+npAceqO
すみれ「は!!?わざわざお菓子買いに学校サボって海外行ってきた……ってコト!?」

千砂都「そんな大したことないじゃないよ」

すみれ「いや、海外ってそんな簡単に行くとこじゃないでしょ」

恋「……一応わたくし生徒会長なのですが……見なかったことにしておきます……」

きな子「き、きな子も……」

夏美「このやりとり……癒着の現場として撮って学校に流せばバズるのでは……?」

メイ「なんでわざわざ学校内で敵作るんだよ!」

すみれ「ていうか竹下通りに出店するってんだからわざわ──

すみれ「あ」

千砂都「えへへ」ニコ 
 
965: (しうまい) 2022/09/17(土) 23:30:24.19 ID:J6kiBN9K
すみれ(え……マジで……?私が死んじゃうからってただそれだけの理由で……?)

すみれ(いや、嬉しいけど……そこまでする!?……出会って一年くらいの友達相手に……)

すみれ(前にかのんに聞いた時はあまりパッとこなかったけど……千砂都ってほんとに……凄いわね)

すみれ(心のどこかで……千砂都にはほんの……本当にほんの少しだけ苦手意識があったけど……誤解してたわ)

すみれ(私のために……ここまでしてくれるなんて……)ウル

ダキッ

すみれ「ありがとね……千砂都……私、すっごく嬉しい……」

千砂都「すみれちゃん!?」

千砂都「私、そんな大したことしてないよ!ただ、すみれちゃんには一つでも多く悔いを残してほしくないから……!!」
 
974: (しうまい) 2022/09/18(日) 01:32:31.69 ID:n/3G1Z22
すみれ(……考えてみればここ数日、私……すごくみんなから優しくしてもらってたわよね……)

すみれ(私が……後2ヶ月で死ぬからって……)

すみれ(一年生とは仲良くなれた気がするし……可可も千砂都も弄ってこないし……かのんもやたら甘いし……恋は大して変わらないけど……)

すみれ(……私を、心配してくれてるのよね……)

すみれ「…………」

すみれ「………………」

すみれ「………………………」

すみれ(…………………………あれ、もうここまできたらどうやっても遅くない?)

すみれ(今このタイミングで全部嘘!……なんて言えるわけないじゃない!)

すみれ(……いっそ、2ヶ月……このまま……)
 
988: (しうまい) 2022/09/18(日) 13:08:59.20 ID:n/3G1Z22
練習後

千砂都「すみれち

かのん「すみれちゃん!帰ろ!」

可可「すみれ……」ニギ

すみれ「……ごめん、ちょっと用あるから」

夏美「!用事とは夏美と動画撮影してくれるってことですの!?」

きな子「120%違うと思うんすがね」

メイ「家の手伝いか?」

すみれ「んー……まあ、そんなとこ。じゃあね……あ!千砂都、お菓子ほんとありがとね」

……

すみれ「……」テクテク

コソコソ×8

すみれ「……」

🏥


かのん「え……」

千砂都「用事って……病院……?」
 
989: (しうまい) 2022/09/18(日) 13:22:17.42 ID:n/3G1Z22
すみれ「ねえ先生、私……身体どこか悪かったりしない?」

医者「ハァ?どこからどう診ても健康体デッショー?羨ましいくらいにね」

すみれ「そりゃショウビジのため健康管理は怠らないからね」

医者「なんで聞いたのよ」

すみれ「その……もしかしたら本当に余命2ヶ月くらいかなーって」

医者「ばっかじゃない?余命2ヶ月どころか健康すぎてあと80年は確実にピンピンしてるわよ、アナタ」クルクル

すみれ「……そうよねー……はぁ……いっそ本当にそうならもう何も考えなくて済んだんだけど……」

医者「医者の前でそういうこと言わないでよ……怒るわよ」

すみれ「いや……まあ……はい……はぁ……」

医者「……なんか精神的には少し参ってそうだから薬は一応出しておくわ。苦痛に耐えられない時飲むことね」

すみれ「ありがとうございます……」
 
8: (しうまい) 2022/09/18(日) 22:45:39.40 ID:n/3G1Z22
すみれ「……」テクテク  


きな子「あ、出てきたっす!」

メイ「どうだった?四季」

四季「中に入って様子を見てたけど、どうやら何かの薬を処方されていた」

夏美「薬……病気が治るんですの!?」

四季「いや……少ししか聞こえなかったけど精神安定剤のようなものらしい」

恋「……そんなものを処方されるほど、すみれさんは……」

可可「そんなに辛いのに、ククの為に……すみれ……」ウルウル

かのん「…………」

千砂都「なに、かのんちゃん」

かのん「……なんでもないよ」
 
14: (しうまい) 2022/09/18(日) 22:55:40.53 ID:n/3G1Z22
すみれ「ただいま……」

すみれ妹「おかえり~」

すみれ「あんたはいいわね~お気楽で」

すみれ妹「?」

すみれ「ねえ……私があと余命2ヶ月って言ったらどうする?」

すみれ妹「よめい……?」

すみれ「あ、えっと……あと2ヶ月後に死ぬってこと」

すみれ妹「…………ぇ、お姉ちゃん……死んじゃうの……」ポロ

すみれ「え……」

すみれ妹「や、やだ!やだやだ!お姉ちゃんが死んじゃうなんてやだよ!」ポロポロポロ

すみれ妹「お゛姉゛ぢゃ゛ん゛じん゛じゃヤ゛ダ~~!!!」ビエエエエエエエン

すみれ「ちょ!?」
 
18: (しうまい) 2022/09/18(日) 23:05:50.07 ID:n/3G1Z22
テクテク

8人「……」

可可「あの、なんでみなサン私についてくるのデスか?」

夏美「可可先輩……というかみなさんが夏美についてきているんじゃありませんの?配信者のストーカーはタチが悪いですの」

千砂都「夏美ちゃん」

恋「ち、千砂都さん……あまり怖がらせてはいけませんよ」

メイ「無表情なのになんかすげぇ圧を感じるな……」

かのん「ねえ、私はすみれちゃんが心配できただけだからみんなは帰ってくれないかな」

きな子「きな子もそうっす。というか……多分みんなそうっすよ。かのん先輩もそれは分かってる筈なのにわざわざそんなこと言うってことは何かきな子たちがいると不都合あるってことすか?」

かのん「あはは。きな子ちゃんもだいぶ打ち解けてきたね」

きな子「忌憚のない意見っす」

テクテク



お゛姉゛ぢゃ゛ん゛じん゛じゃヤ゛ダ~~!!!


8人「!!?!?」
 
24: (しうまい) 2022/09/18(日) 23:23:03.42 ID:n/3G1Z22
すみれ「そ、そんな大きな声で泣くのやめなさいったらやめなさいよお!」

すみれ妹「だっ゛て゛さ゛……お゛ね゛え゛ぢゃ゛ん゛……」

すみれ「あーもう!嘘よ嘘!」

すみれ「私は死なないわよ!フィクション!」

すみれ妹「ぇ……?」

すみれ「死ぬわけないでしょ!私にはまだまだやりたいことがたくさんあるのよ!」

すみれ妹「おねえちゃん……死なない……?」

すみれ「死なないから安心しなさい。ほら、泣き止みなさい」

すみれ妹「う……うぅ……ばかあああ!!!」ポカポカ

すみれ「ちょっ……いたっ……叩くな!」

すみれ妹「うぇええええええええん!!!」チチチチチチチ

すみれ「突くな!もー!悪かったってばー!」
 
27: (しうまい) 2022/09/18(日) 23:42:31.92 ID:n/3G1Z22
すみれ妹「おかあさんに言いつけてやる」グスッ

すみれ「マジでやめて!!」

すみれ妹「じゃあ……私も旅行連れてってくれる?」

すみれ「旅行……?」

すみれ妹「行くって言ってた」

すみれ「……」

すみれ「あー!はいはい……」

すみれ「わかったわよ。行きましょっか、旅行」

すみれ妹「いいの!?」

すみれ(ちょうどサニパから連絡きてたのよね~)

~~~

悠奈『パァ~!』(気さくな挨拶)

摩央『こんばんは』

すみれ「ん、どうしたの?」

悠奈『うんとね!よかったらまた神津島きてくれないかなーって!』

悠奈『私たちラブライブは負けちゃったけど、島のことはまだまだ盛り上げていきたくてさ。やれることをやりたくて』

摩央『それであなた達にまず今の私たちのおもてなしがどんなものか感じてみて欲しくて』

悠奈『実験?って言ったら失礼か!あはは!』

摩央『前はまだお互い初めましてだったけど……今ならもっと楽しく島を案内できると思うから』

すみれ「へえ……いいですね。私もまた行きたいと思ってたんです」

悠奈『ほんと!?絶対来てよ~!』

摩央『かのんさんにも電話しようとしたんだけど最近ずっと繋がらなくて……何かあった?」

すみれ「?さあ……あの子のことだから曲作りに没頭してるとか……」

悠奈『あはは!ありえるー!……ま!じゃあそういうことで!落ち着いたら来てね!』

~~~

すみれ「島行くわよ島」

すみれ妹「島~~~!!」
 
32: (しうまい) 2022/09/19(月) 00:01:56.06 ID:wPlXsHl2
すみれ「……」チラ

すみれ(なんか視線を感じたけど……気のせいかしら……)

すみれ「もしかしてスカウト!?」

すみれ妹「ハァ?」


……

メイ「おい!いいのかよ!すみれ先輩と話さなくて」

かのん「話せるわけないじゃん……!あんな、空気で……!」

夏美「妹さん、大泣きでしたの」

恋「前に来た時……わたくしたちの前では笑顔で振る舞っていたのに……」

千砂都「……強い子なんだよ。すみれちゃんに似て。私たちの前だと心配させたくないから……」

可可「すみれ……可可は、すみれのおかげで……みんなで……9人で進めるようになったのに……なんで……自分はそこまで……」

きな子「……」
 
35: (しうまい) 2022/09/19(月) 00:23:43.33 ID:wPlXsHl2
すみれ妹「うめ……!うめ……!」モニュモグ

すみれ「おかわりもあるわよ(千砂都のやつ……何個買ってきたのよ……いや、ありがたいけど……一人じゃまず食べきれないわよ……)」

すみれ「機嫌治してくれた?」

すみれ妹「うん!」

すみれ「……」ホッ

すみれ(まさかあんなに泣いちゃうなんて……私、ちょっと軽く見ていたわ)

すみれ(あの瞬間、きっとこの子はどん底まで落とされたような……そんな気分になったんでしょうね……)

すみれ(きっと……それはLiella!のみんなも……)

すみれ(私の……軽はずみな嘘のせいで……)

すみれ(前の可可の時の悪役の振りとは違う……今度こそ、みんなに……)
 
49: (しうまい) 2022/09/19(月) 10:51:54.20 ID:wPlXsHl2


すみれ「……」ムシャムシャ

すみれ「……」モニュモグ

すみれ「……」カロ…

……

かのん「マンマル、あれ?マンマル~ご飯だよ~」

かのん「マンマル、どこ行っちゃったんだろ」

ありあ「マンマルならもうご飯食べたよ」

かのん「そうなんだ。最近ご飯あげられてないなぁ」

……

千砂都「あはは、ごめんって。急にいなくなっちゃって」

千砂都「え?捜索届け?あはは、大袈裟だよー、出される前でよかったー」

バチン!!

千砂都「あはは、痛いよ~」

……

ガガガガガガ

ヌイヌイ

可可「できマシタ……」

ギュッ

可可「すみれ……大好きデス……」

……

恋「秘伝のピザソースですか……葉月家のジャムと同じですね……」

サヤ(お労しや……恋様……食事も喉が通らず、お眠りにもなれないから……こんな……毎日……)
 
59: (しうまい) 2022/09/19(月) 13:37:55.14 ID:wPlXsHl2
すみれ「おはよう」

恋「おはようございます、すみれさん。今日はまた一段と朝日が眩しいですね……目がまともに開けないくらいです」

すみれ「いや……空めっちゃ曇ってるわよ……」

恋「?」

千砂都「じゃ、練習しよっか!私も久々の朝練でウキウキしてるよ~!」

すみれ「そうね、本格的に詰めていきましょう」タラ-

きな子「!?すみれ先輩!?」

すみれ「ん?」

メイ「ん?じゃねえよ!鼻血出ちゃってるじゃねえか!」

すみれ「え!?嘘っ!?」サッ

ベチャア

すみれ「うわっ……マジね……ごめん、ちょっと洗ってくる」

可可「ば、バカ言わないでくだサイ!保健室にいってくだサイ!」

すみれ「別に……すぐ止まるわよ」

四季「行ったほうがいい」

すみれ「わ、わかったわよ……」



テクテク

すみれ(うぅ……流石にみっともないったらみっともないわね……昨日の夜千砂都からもらったチョコ一気に食べすぎたせい……?いやでもあれって迷信らしいし……)
 
73: (しうまい) 2022/09/19(月) 19:25:01.36 ID:wPlXsHl2
かのん「すみれちゃん……」

千砂都「……私はすみれちゃんのために、勝ちにいくよ」

かのん「っ!まだ言うの!?もうすみれちゃん……限界だよ……っ!」

かのん「ちぃちゃんだって……すみれちゃんのこと……好きなんだよね!?もう、これ以上すみれちゃんを苦しめるのやめようよ……!」

千砂都「かのんちゃんは一言でもすみれちゃんからやめたいなんて聞いたの?」

千砂都「私がいない間に言ったのかな?……ねえ、メイちゃん」

メイ「!?……いや、言って……ないけど……」

千砂都「かのんちゃん、前にも言ったけど私はすみれちゃんの為にやってるんだよ」

かのん「何が“すみれちゃんの為に”……!?なんでそんな……上から言ってるの!?ちぃちゃん何様のつもり!?」

千砂都「少なくとも言ってもいないことを本人の意思のように主張してくるお偉い様とは違うと思うけど」
 
81: (しうまい) 2022/09/19(月) 20:26:00.59 ID:wPlXsHl2
かのん「~~~っ」グッ

千砂都「……また、手を出すの」

千砂都「そんなに……“人を殴る感触”が気に入った?」

かのん「────────」

メイ「っ!言い過ぎだ!千砂都先輩」グイッ

きな子「かのん先輩も……手、おろしてくださいっす……」ギュッ

可可「二人とも……やめて……クダサイ……こんなの……すみれは……望んでいないデス……」

四季「恋先輩」

恋「…………あ、は、はい」

四季「……とりあえず今は……」

恋「そう……ですね……すみれさんのこともあります。一度……解散しましょう」

千砂都「なにいって────

夏美「いいから!いきますの!」グイッ

メイ「きな子、かのん先輩の方任せた」

きな子「はいっす……!」

かのん「──────」
 
90: (しうまい) 2022/09/19(月) 23:15:50.81 ID:wPlXsHl2
すみれ「んあー……やっと止まったわ……」

ガチャ 

すみれ「あれ……みんなは……?」

可可「解散シマシタ……」

すみれ「は!?なんでよ!」

可可「……かのんと千砂都が言い合いになって……」

すみれ「!!……もしかしてまた……」

可可「一年生が止めに入ってくれて、なんとか発展する前に抑えられマシタ……ですがそのまま練習という雰囲気ではなく……」

すみれ「そんな……」

すみれ「また……私の……せいで……」

可可「違いマス!すみれは悪くありまセン!」

すみれ「違くない!私は……」

可可「止めるどころか、ククは何もできませんデジタ……。だって……ククにも、責任があるから……」
 
96: (しうまい) 2022/09/19(月) 23:40:24.86 ID:wPlXsHl2
可可「ククも……かのんと同じで……すみれには無理なことはしないでいて欲しいデス……」

可可「でも、すみれが練習をこだわるのも、ラブライブで優勝しようという気持ちは……ククのためでもありマス……」

可可「ククのことを想ってくれているすみれを……止めることなんて……でも、すみれにはもっと自分を大切にしてほしくて……ククは、二人に何も言えませんデシタ」

すみれ「可可……」

可可「すみれは……ククのために……みんなの敵になるようにできたのに……ククは……それができマセンでした……!!」ポロポロ

可可「全部……全部中途半端!いつも……すみれに全部背負わせて……ククは何もできないんデス!!」ポロポロ


すみれ「そんな……そんなわけ……ないでしょ!可可は中途半端なんかじゃない!」

すみれ「あんたほど……全部に必死になって頑張ってる子なんていないでしょ……!」

すみれ「私は……そんな可可が好きだから、ずっと……卒業まで一緒にいたいって言ったの!そんなあんたが……好きなの!」ツ-

可可「すみ、れ……」

すみれ「中途半端なのは……私の方よ……」フラ      
 
102: (しうまい) 2022/09/20(火) 00:25:18.34 ID:iiPdVPlu
千砂都「もう大丈夫だから、離していいよ」

メイ「……ああ」バッ

夏美「離した瞬間オラオラですの?」ビク

千砂都「あはは……しないよ、そんなこと」

千砂都「……ごめんね。二人とも。……ありがとう」

メイ「いや……」

千砂都「きっと、みんなが止めなかったらあのまま……最悪なことになっていたかもしれなかった……」

メイ「千砂都先輩、あれは……」

千砂都「わかってる。わかってるよ……かのんちゃんがああ言うのも……全部わかってる」

千砂都「なのに……どうしても……すみれちゃんのことだけは譲りたくなかった……だから、あんな挑発するようなこと……」

夏美「キレッキレの煽りでしたものね。L Tuber向いてそうですの」

メイ「……正直、私は……どっちが正しいかなんて……わかんねえけど」

メイ「あれ以上……憧れていたLiella!がバラバラになるのは……みてられなかった……!!」

メイ「いや……もう憧れじゃない……同じグループの仲間が……争うのなんて……嫌なんだ」ポロ

千砂都「夏美ちゃん……」
 
119: (しうまい) 2022/09/20(火) 23:23:44.01 ID:iiPdVPlu
かのん「……」

きな子「あの……かのん先輩」

かのん「違う……私は……」ブツブツ

きな子「きな子、かのん先輩は間違ってなかったと思うっすよ!だから……」

かのん「……」ブツブツ

四季「……そうやって塞ぎ込んで、そしてまた千砂都先輩と会ったらぶつかるの?同じことの繰り返し」

きな子「し、四季ちゃん!?」

四季「どっちが正しいとか、正しくないとか……つまらない意地の張り合い。同じことをバカみたいに何度も何度も」

かのん「それの何がいけないの!?だって何回言ってもわからないんだから……っ!」

四季「同じことをぐるぐる、意味もないのに無駄な時間をかけて」

きな子「む、無駄って……」

四季「だって……そう。時間が……もう限られていて、無駄に使うこともできない人がいるのに」

四季「そんな人を……一瞬一瞬を必死に生きている人を前に、無駄な時間を使うようなことをするのは……私は愚かだと感じる」

かのん「!」

きな子「でも、二人はすみれ先輩のことを」

四季「なら最初から本人を交えて三人……いや、部員全員で話し合えばいい。そもそもかのん先輩と千砂都先輩二人で話すことじゃない」
 
124: (しうまい) 2022/09/20(火) 23:53:24.10 ID:iiPdVPlu
かのん「……すみれちゃんはきっと、みんなの前じゃ元気に装う。だから、私が止めないといけないの」

四季「……」

かのん「……でも、四季ちゃんの言うことも……正しいよ」

かのん「ちぃちゃんとは……しっかりケジメをつけないといけないよね」

きな子「かのん先輩……」

きな子(かのん先輩はすみれ先輩の身体を心配してる……やっぱり、早く……無理矢理にでもすみれ先輩を療養させてあげた方がいいんすかね……)

四季「……明日、全員で話し合おう」

四季「かのん先輩も、千砂都先輩も……もう一日、考えて……それで明日。すみれ先輩も含めて全員で今後を決めていく」

かのん「……うん、そうだね」

四季「千砂都先輩のところにいるメイからも了承は得た」

かのん「……ありがとう」
 
126: (しうまい) 2022/09/21(水) 00:14:52.10 ID:q35dwEoB
可可「すみれ……本当に、ここまでで良いのデスか?」

すみれ「ええ……なに?家の中まで入る気?」フフ

可可「ハイ。……できるなら、そうしたいデス」

すみれ「ちょ、冗談で言ったのよ?」

可可「デスが……可可はすみれが心配なんデス。すみれは……ククの家に来てくれて、お世話してくれマシタ。今度はククが……」

すみれ「もう、私は大したことやってないんだからあんたが気にすることないのよ」

すみれ「それに……早退付き合わせちゃったし……」

可可「本当に……体調は大丈夫なのデスか?苦しいデスか?」

すみれ「ううん……ちょっと、くらっとしてるだけ……本当に大丈だから……少し、落ち着きたいの」

可可「分かり……マシた。ククは帰ります」

可可「何かあったら、すぐに呼んでくだサイ」

すみれ「……ありがと」

ガチャン


すみれ「……」

すみれ「……可可は、あんなに心配してくれてるのに……私は……」

すみれ「私が……」

すみれ「……うっ……ん……」ウプ

タタタタタ 

ガチャ

すみれ「うっ……え゛え゛」ビチャビチャ

すみれ「はぁ……はぁ……」   


『苦痛に耐えられない時飲むことね』


すみれ「……」

すみれ「……ん」ゴクン
 
128: (しうまい) 2022/09/21(水) 00:24:42.67 ID:q35dwEoB
放課後

メイ「ライト!ライト!」シュタシュタ

夏美「レフト!レフト!」シュタシュタ

四季「くるっと回って」クルン

きな子「にっこりスマイル!」ニカッ  


メイ「はぁ……とりあえず、今日の練習はこれくらいにしておくか……」ゼェ

きな子「ふぅ……ふぅー……」ゼェゼェ

夏美「結局、練習はあるんですのね……」ゼェゼェゼェ

メイ「そりゃそうだろ。私たち一年はそもそも基礎が出来ていない。この先どうなろうが今はただこうしてることしかできないだろ」

メイ(……まあ、動いて……モヤモヤをどうにかしたいっていう気持ちも……あるけど)

夏美「……恋先輩はいますのね。……夏美たちの練習してる3時間、ただああしてジッと立ってるだけでしたけど……」


恋「…………」


四季「さすがは恋先輩……もしかしたら恋先輩、ぼんやりLiella!のさらに先が見えてきてるのかもしれない」

きな子「ほえっ……」
 
136: (しうまい) 2022/09/21(水) 19:46:55.72 ID:q35dwEoB
夏美「あ!そうですの!帰り見せたいものがあるので夏美に付き合ってくれませんか?」

メイ「?なんだよ」

夏美「見てからのお楽しみですの~♪」

きな子「東京のキツネっすか?」キラキラ

四季「クワガタ……?」

夏美「んなもんみせるか!」

恋「……」ボ-ッ

……


夏美「これですの~!」

バ-ン

メイ「なっ……!?はっ……!?こ、これって……」

きな子「ワ……!」

夏美「すみれ先輩のお墓ですの~……!!」

ドン!
 
154: (しうまい) 2022/09/21(水) 20:28:29.88 ID:q35dwEoB
夏美「ふふ、驚きましたの?このお墓には夏美の全財産の5分の3をつぎ込みましたの。もっと驚いてくれてもいいですのよ」

夏美「大変でしたの。ここ数日はあらゆる手を使って配信でスパチャを投げてもらうのに」

メイ「いや……いやいや……墓って……」

四季「すみれ先輩の家の墓はもうあるはず」

夏美「もろちん、実際にすみれ先輩の骨を埋める墓ではありませんの」

夏美「すみれ先輩のファンの方々のための墓ですの。すみれ先輩がお亡くなりになったら悲しみに暮れる方々で溢れるはずですの。そんな大勢の方々が実際のお墓に押し寄せては大惨事になりますし、親族の方々にもご迷惑がかかりますの」

夏美「ですから、それを避けるためにもう一つお墓を作りましたの」

きな子「はぇ……」
 
168: (しうまい) 2022/09/21(水) 21:37:20.93 ID:q35dwEoB
メイ「マジなのかよ……」

四季「でも……墓自体は凄く立派」

きな子「……っすね」

夏美「……本当はすみれ先輩の銅像も建てたかったのですが渋谷区の行政に却下されましたの。今度汚職公務員としてネットでばら撒いてあげますの」

メイ「当たり前だろ!?」

夏美「駅前のワンちゃん撤去すればいいじゃないですの」

メイ「絶対にヤバいからな!それ!」

夏美「まだまだやることはたくさんありますの。すみれ先輩のグッズをたくさん考案し、売り出さないと」

メイ「!!お前まさか自分の金儲けのために……!!」

夏美「何言ってるんですの。売上金は全てお墓の管理費に充てるに決まってますの」

四季「……メイ」

メイ「あ、わ、わりぃ……」

きな子「……きな子も北海道にお墓、建てようっすかね……」
 
183: (しうまい) 2022/09/21(水) 23:34:11.32 ID:q35dwEoB
四季「たしかに……お墓はすごく良い案だと思う」

メイ「なっ……」

四季「だけど、どっちのお墓にもすみれ先輩を入れさせるわけにはいかない」

メイ「!?」

四季「私が作った人体冷凍保存カプセルにすみれ先輩を入れるから」

きな子「じん……カプ……?」

メイ「何言ってんだよ四季!わけわかんけえよ!」

夏美「……どうするつもりですの?」

四季「……今の技術じゃ治せないのなら、未来の技術ですみれ先輩を完全に蘇生させる」

四季「私が叶わなくても、子、孫……獅子歌歌に至るまで……必ず、成し遂げる」

きな子「そんなこと……可能なんすか!?」

四季「できるかできないじゃない、やる」
 
186: (しうまい) 2022/09/21(水) 23:40:41.09 ID:q35dwEoB
>>183

四季「たしかに……お墓はすごく良い案だと思う」

メイ「なっ……」

四季「だけど、どっちのお墓にもすみれ先輩を入れさせるわけにはいかない」

メイ「!?」

四季「私が作った人体冷凍保存カプセルにすみれ先輩を入れるから」

きな子「じん……カプ……?」

メイ「何言ってんだよ四季!わけわかんけえよ!」

夏美「……どうするつもりですの?」

四季「……今の技術じゃ治せないのなら、未来の技術ですみれ先輩を完全に蘇生させる」

四季「私が叶わなくても、子、孫……子子孫孫に至るまで……必ず、成し遂げる」

きな子「そんなこと……可能なんすか!?」

四季「できるかできないじゃない、やる」
 
192: (しうまい) 2022/09/22(木) 00:00:20.36 ID:4tctbFHk
メイ「……私も、私だって……っ!」

バサッ

きな子「メイちゃん!?いきなり脱ぐなんておかしくなったっすか!?」

夏美「BANされますの!」

四季「oh……」



 平 安 名 す み れ 


3人「!?」

きな子「メイちゃん……背中のその文字と絵は……」

メイ「一生背負っていくっていう意味を込めて……タトゥーを入れてきた!」ドン
 
194: (しうまい) 2022/09/22(木) 00:06:22.60 ID:4tctbFHk
ホワンホワンホワン

メイ(なんてことも一瞬考えたけど……そんなことをしてもきっとすみれ先輩が怒るだろうって思ったんだ)

すみれ『ばかじゃないの!?そんな……自分の身体を傷つけるようなことして……!』

すみれ『私のために……可愛いメイがその綺麗な身体を傷つけるなんて……嫌よ……』ギュッ

メイ(……ってな)フッ


きな子「おーい、メイちゃーん……?」フリフリ

四季「メイはたまに妄想に浸ることがあるから」

夏美「バズりますかね?」パシャッ
 

きな子「でもみんな……すごいっすね。きな子は……何も……もっと……すみれ先輩の役に立つには……どうすればいいんすかね……」
 
239: (しまむら) 2022/09/23(金) 14:51:00.63 ID:W8W2VExk
サヤ「恋様、今日こそはお食事を摂ってください……」

恋「ふふ、大丈夫ですよサヤさん。それより今日は新しくこんな作品を見つけました!なんと今までのキャラが出てくるかぎ

サヤ「恋様!!」

恋「!!」ビクッ

サヤ「どうか……お願い致します……」

サヤ「このような恋様……もう……」

恋「サヤさん……」

恋「……お気持ち、ありがとうございます」ニコ

恋「……ですが、ダメなのです」

恋「……もう、喉に……通らないのです」

サヤ「……!?」

恋「きっと、通ったとしても戻してしまうと確信を持てるのです。せっかくいただいたものを……戻してしまうなんてそれこそ失礼です」

恋「先日、かのんさんの家で好物のいちごですら……もうダメだったのです」
 
247: (しまむら) 2022/09/23(金) 15:43:05.17 ID:W8W2VExk
恋「眠るのも……寝てしまうと……夢を見てしまうのです」

恋(すみれさんが……いなくなってしまう夢。それは……避けられない正夢ですが……夢の中ですら……そんなもの、見たくないのです……逆夢なら、どれほど────……)

恋(こんなこと……お母様がお亡くなりになった時と同じ……)

サヤ(恋様……事情は存じ上げませんが……恋様が今、危険な状況なのは明らかです)

サヤ(花様がお亡くなりになった当時は、小さかった故に私や旦那様でどうにかなりましたが……)

恋「……ふふ、ですが大丈夫ですサヤさん。わたくしなら大丈夫です。お水とサプリなら飲めますし……眠らないことも損ばかりではありません」

恋「“人の倍の人生”を楽しめるのです、ゲームもだいぶ上達しました。とうとうソロで黒龍3分切れるようになったのです!」

恋「あははは」
 
256: (しまむら) 2022/09/23(金) 16:32:27.18 ID:W8W2VExk
サヤ「恋様」

恋「はい?」ピスピス

サヤ「当身」トン

恋「 」

ドサリ

サヤ「申し訳ございません……ですが、こうでもしなければ……恋様は、もう……」

サヤ「お許しください……」

……
 
259: (しまむら) 2022/09/23(金) 16:42:00.86 ID:W8W2VExk
すみれ「……次で、とうとうラブライブも決勝ね」

かのん「うん……!」

可可「デスが、相手はあのウィーン・マルガレーテを再起不能になるまでに叩き潰したグループデス……」

すみれ「ぷっ……なにあんた、もしかして日和ってる?」

可可「なっ……!!わけないデス!」

メイ「だけどやべー噂は耳に入るよな……なんでも、ライブ前に神の水だとかいうもの飲んでパワーアップしてるとか」

きな子「あれ?きな子はコンソメスープって聞いてたっす」

夏美「!その瞬間を動画に映せば一発でアウトですの~!!」

四季「いや……検査を受けさせたところ異常は出なかったらしい。おそらくシラを切られて終わる……」

かのん「関係ないよ!!水でもDCSでも私たちは負けない!絶対負けない勝つんだ!!」

みんな「「うおおおおお!!」」


恋(あれ……ここは……ラブライブ、決勝前……?)

恋(ですが……本来この時期にはいないはずのすみれさんがいる……まさか)

恋(……いままでのは……全て夢!?)
 
268: (しまむら) 2022/09/23(金) 19:47:17.08 ID:W8W2VExk
恋(そうです、全部悪い夢だったんです!)

恋「ではみなさん!気を抜かずに

すみれ「みんなと一緒にライブできるのもこれが最後ね……よろしく」

恋「?ふふ、すみれさん。いくらラブライブが終わってもライブなら

すみれ「なんていうのかしら……私、ラブライブ終わったら消えるから」

恋「な、何を言って……」

すみれ「……さよならってこと!」

すみれ「勝手で悪いけど……これが私の物語よ」

恋「意味が……わかりませんよ……だって全部夢で……そうだ!みなさんだって!」


かのん「恋ちゃん、本番前に熱くなりすぎだよ」ヘラヘラ  

可可「グソクムシ、あまりレンレンをからかわないでクダサイ」ヘラヘラ  

千砂都「恋ちゃん、リラックスリラックス……ほら、まんまるにしたマンマルだよ~」グギュギュ

マンマル「キエッーッ!」ジタバタ

恋「な……っ!仲間がこんなこと言っているのに何ヘラヘラ笑ってるんですか!!!!」


花「恋」

恋「お母様!?」

花「なによ、人を幽霊みたいに……」

恋「ですが、お母様は……」

花「細かいことはいいじゃない。それより決勝ね……腕がなるわ」

恋「はい?」

きな子「あ、花先輩やっと来たんすね!」

かのん「よおし!花ちゃんもきてLiella!10人全員揃ったね!」

恋「は……?」

花「ふふ……夢みたい、こうしてまた……スクールアイドルができて」シュル

バサ

花「さあ!結ヶ丘……スクールアイドル部……いくわよ!」(4⚫︎歳)(ふりふり衣装)

みんな「「おおー!!」」

恋「あ……あぁ……」




恋「いやあぁーーーーーっっ!!」ガバァッ

恋「はぁ……っはぁ……っ……ゆ、夢……」ダラダラ
 
297: (しまむら) 2022/09/24(土) 15:38:09.76 ID:69G6S/ES
すみれ「あーーっ!!よく寝たーっ!!」どん!

バサ!

(・8・)(・8・)(Ф8◎)(・8・)チュンチュンユルルルン

すみれ「暖かで眩しい朝日に可愛い小鳥たち……なんて優雅な朝のなのかしら……」

すみれ「ンッン~♪実にスガスガしい気分ね、一つ歌でも歌いたい気分ね~」

すみれ「なんだか昨日まで悩んでたのがバカらしく感じるわ~」

タッタッタ

すみれ「おはよ~」

すみれ妹「おはようお姉ちゃん、なんか元気だけどいいことあったの?」

すみれ「毎日幸せよーーギャラクシーっ⭐︎!」ビシッ

すみれ妹「何がギャラクシーだよバカバカしい……」

すみれ「あと旅行の件ちゃんと話しておいたから安心しなさいね」

すみれ妹「やったー!島だ~~~っ!」ピョンピョン

すみれ「Liellaのみんなにも言っとかないとねえ~」
 
307: (しまむら) 2022/09/24(土) 16:59:03.16 ID:69G6S/ES
ガララ

犬「わんわんお!!」バウ

すみれ「ギャラっ!?」ビクッ

犬「ぐるるるるるる」

すみれ「家出た瞬間めっちゃ犬に威嚇されてるんだけど……」

すみれ「と、遠回りしよ……」テテテ

……

ヘビ「ピギ-ッ」シュルルル

すみれ(あの蛇……私を〇す気だ……!!」ガクガク

クル

……

ナ川 ヘコヘコ

すみれ「うげ……なんか変なのが交尾してる……ここも通りたくないわね……」

クル

……

すみれ「ぎゃーっ!なんで原宿に鹿がいるのよ!?保健所は何やってんの保健所は!」

……

すみれ「クンフージュゴン!はじめてみた!」

……

……


すみれ「はぁ……もうぐるぐる回り道しすぎて訳わかんないわ……」

ガチャ

すみれ「ん?」

きな子「あれ……すみれ先輩……きな子の家の前で何してんすか?」

すみれ「え……?」

きな子「もしかして……きな子と学校一緒に行ってくれるんすか?」

きな子「嬉しいっす!」ニコ
 
319: (しまむら) 2022/09/24(土) 18:07:58.95 ID:69G6S/ES
すみれ「んー……まあいいわ!せっかくだし一緒に行きましょ」

きな子「はいっす!」ギュ

「キーーーーーーー」

すみれ「ちょっ……鷹が肩止まってるわよ!?」

きな子「よしよし……君のおかげで街中見渡せて助かったっす。これ、みんなでわけてね」スッ

ヒョイ

バッサアァ  

すみれ「へー……鳥と仲良くできるの羨ましいわねえ」

すみれ「飛べるんじゃない?空」

きな子「……飛べたら……どこまでも飛べたら……すみれ先輩に会いに行けるっすかね」

すみれ(独特な表現ねぇ……)
 
330: (しまむら) 2022/09/24(土) 21:22:39.47 ID:69G6S/ES
すみれ「……あ、そうだ」

きな子「すっ?」

すみれ「今度旅行さ」

きな子「!!」

きな子「はいっす!いつでm────


すみれ「神津島に行こうと思うのよね」

きな子「……」

きな子「え」

きな子「は……────?」
 
339: (しまむら) 2022/09/24(土) 23:19:52.47 ID:69G6S/ES
すみれ「神津島は良い所よ~、綺麗だし……空気も美味しいし……伸び伸びできるのよねー」

きな子「……なんでっすか」

すみれ「ひょ?」

きな子「綺麗っていっても……所詮汚い東京の一部でちっちゃい孤島っすよね……そんなの、全然伸び伸びできないっすよ」

きな子「すみれ先輩の最後が……そんなとこなんて……きな子は……」

すみれ「あはは、きな子は北国出身だから島に慣れてないのね。大丈夫よ、楽しい所よ」

きな子「だって……すみれ先輩、きな子の……」

すみれ「どうしたの?」

きな子「…………」

きな子(きっとすみれ先輩、サニパって人たちに拐かされたんす……自分たちが負けたからって……そんなのあんまりっすよ……)

すみれ(きな子の家も行きたいけど北海道行くならもうちょい暑い時期がいいしなー……)

……
 
354: (しまむら) 2022/09/25(日) 01:28:22.52 ID:vb2XepaS
すみれ「おはよーっ!」ガチャ
  
すみれ「ってなんだ、もうみんな来てたのね」

すみれ「ってなんだか静かね……どうしたの?」

かのん「あ、お、おはようすみれちゃん」

恋「…………………あ、こんばんはすみれさん!」ニコッ

夏美「なーんできな子と一緒なんですの」ジト-

きな子「すみれ先輩がきな子と登校したいって家まできてくれたんす」

メイ「は!?いいなぁー……」

四季「メイ……声漏れてる。それに、多分きな子ちゃんは

きな子「ね?」

すみれ「え?あー、まあそうね(結果的にきな子の家の前までついたのは事実だし)」

可可(ククもすみれと一緒に登校したかったのに……うぅ、雲豹に追いかけられなければ……)

すみれ「あ、千砂都……珍しいわね。髪下ろしてるの」

千砂都「え、えへ……へ……そ、そう、か、かな……」
 
366: (しまむら) 2022/09/25(日) 19:52:40.13 ID:vb2XepaS
すみれ「あんだけマルマル言ってたのにどういう心境の変化よ」

千砂都「……私なりの、けじめ……覚悟、かな」

すみれ「ふーん……でもホント印象ガラって変わるわよね。いつもの活発なイメージもいいけど、髪下ろしてるとお人形みたい……は流石に言い方悪いけどすごく可愛い感じよね」

千砂都「かわっ……///そ、そんなこ、ことないよ……///」モジモジ

すみれ「なんかちょっとキャラも変わってない……?」

かのん「ねえ、そんなことより……今日は練習前にみんなでミーティングするから」

すみれ「ミ~ティング~~~?何話し合うっていうのよ~」

メイ「すみれ先輩のことについてだよ」

すみれ「私……?」

四季「今後の……Liella!の活動方針について」
 
375: (しまむら) 2022/09/25(日) 22:32:49.92 ID:vb2XepaS
かのん「すみれちゃん。私は……今年のラブライブは、もう辞退しようと思ってる」

みんな「!!」

かのん「悩ん……だよ。……去年、5人で誓い合った。今年こそは優勝するって……でも、私はこれ以上苦しむすみれちゃんは見たくない。……決勝まで、一緒にいられないなら……優勝しても意味がない、これ以上戦う意味がない」

かのん「だから……今年は諦めて、すみれちゃんとの時間を大切にしていきたい」

ダキッ

かのん「お願い……すみれちゃん……」

可可「ククも……ククも、すみれにはこれ以上無理をさせたくアリマセン!もし……ククのことを心配してくれているのなら気にしないでクダサイ!例え勘当されようと……ククは日本に残って最後まですみれと……Liella!のミナサンと一緒にいマスから!」


千砂都「……やっぱり、か……。かのんちゃんだから、結局はそういう結論になることは分かってた。だから、私も……こうして、きたんだ」

千砂都「すみれちゃん。私は……優勝を目指すよ。すみれちゃんの想いを……中途半端に終わらせたりなんかしない」
 
380: (しまむら) 2022/09/25(日) 22:52:44.13 ID:vb2XepaS
千砂都「……ついていけない子は、無理に出なくていい」

メイ「なっ、おい────!」

千砂都「ラブライブは、メンバーが途中で減る分には問題はない。私と……一緒に優勝を目指せる子だけついてきてくれればいい」

かのん「……本気で言ってるの?」

千砂都「っ…………本気だよ」

かのん「────!」

四季「かのん先輩」

かのん「……大丈夫、分かってるから……ちゃんと、すみれちゃんの意見……聞くから……」ググ  
 

すみれ「…………」

すみれ「……」

すみれ「いや、普通に9人みんなで出るに決まってない?」
 
393: (しまむら) 2022/09/25(日) 23:23:43.92 ID:vb2XepaS
かのん「は……?」

すみれ「だってそうでしょ、何のためにここまで……一年生も頑張ってついてきてくれたんだし9人で進まないと意味ないじゃない」

すみれ「あ、まあ……途中ちょっと騒がせた私が言うことじゃないか……」

可可「で、でも……すみれは……」

すみれ「体調?無問題無問題!」

メイ「嘘つくなよ!辛くないわけないだろ……!?」

夏美「すみれ先輩……」

すみれ(あー……やっぱこうなるわけ……?)ボ-ッ

すみれ(なんか……今更嘘でしたって言っても余計めんどくさくなるだけっぽいし……)ボ-ッ

すみれ(このまま2ヶ月過ごして……余命すぎても大丈夫だったーって言えばいいんじゃないかしら……)

すみれ(そうよ、私が悩むことなんてないのよ……元々、ささやかな仕返しで始めたコトなんだし)

恋「ご本人がこう仰っているのです。望み通りにして差し上げようではありませんか」ニコ  

恋「みなさんも、いい加減笑いましょう。スクールアイドルは楽しいものでしょう」ニコニコ  
 
418: (しまむら) 2022/09/27(火) 22:29:31.13 ID:rebYrTAH
かのん「笑えるわけ……ないでしょ……」

千砂都「恋ちゃん……それは私も……」

恋「その通りですよ……すみれさんが……こんな……」ポロポロ

夏美「はぁ!?」

メイ「何でいきなり泣いてんだよ!」

かのん「……もう、わけわかんないよ……」

すみれ「はいはい!暗い話はやめにしてさっさと練習やるわよ~」

恋「そうですね。本戦に向けて基礎筋力を向上させる為に筋トレを増やしていかなければなりませんし」スン

すみれ「そうね。……てわけで千砂都。練習メニュー、どんどんキツめのお願い」

千砂都「…………」

千砂都「………………わかった。すみれちゃん」
 
426: (しまむら) 2022/09/27(火) 23:10:26.20 ID:rebYrTAH
千砂都「すみれちゃんがやれって言うことは……すみれちゃんが本当にやりたいことなんだよね……」

千砂都「……かのんちゃん」

かのん「!」

千砂都「……すみれちゃんは、“9人”でやりたいって言ってる。かのんちゃんは……どうするの?」

かのん「…………出るよ。練習」

可可「かのん!?」

かのん「すみれちゃんのラブライブへの想いは……Liella!への想いは分かった。もう……折れないってことも」

可可「デスが、すみれのカラダは……」

かのん「だから、その心配も含めて……練習に参加するってこと」

かのん「すみれちゃんに何かあれば……私がすぐに支えるから」

かのん「その為に……練習中はずっと私が隣にいる。ペアも固定にする」

きな子「……は……?」
 
435: (しまむら) 2022/09/28(水) 00:04:41.26 ID:vMWP968F
かのん「何かおかしい?」

きな子「おかしいもなにも……かのん先輩が固定でつく意味何かあるんすか?」

きな子「部長でもないし、ダンスとか見れるわけじゃないのにわざわざかのん先輩がすみれ先輩とずっと一緒にいるなんて変すよ」

かのん「そうかな?」

かのん「少なくとも……私はすみれちゃんとはこの中で“一番”付き合いが長いからその適性はあると思うんだよね」

可可「な、ならククも……!!過ごした時間ならかのんより……!!」

かのん「たしかに可可ちゃんはすみれちゃんとよく一緒だったけど……きっとすみれちゃんは可可ちゃんの前だと余計意地を張っちゃうから良くないと思うんだよね。適性がね……」

可可「ぁう……」タジ

四季「……私も、ダンス見れる。付き合いの長さよりそういった運動面の調整ができる方が合理的なのでは?」

かのん「うーん……適性がなぁ」

夏美「適性適性ってふわふわな単語使って誤魔化さないでほしいですの!」
 
440: (しまむら) 2022/09/28(水) 00:23:12.66 ID:vMWP968F
千砂都「んーと……流石にそれは部長の私なんじゃないかな」

メイ「部長は……全体を見ないといけないだろ。私なら、すみれ先輩がおかしい様子見せたらすぐ理解る。ミリ単位で、ずっとコマ送りで見てきたんだ、先輩たちよりずっとすみれ先輩を守護れるぜ」

かのん「……」

可可「……」

千砂都「……」

きな子「……」

メイ「……」

四季「……」

夏美「……」


かのん「すみれちゃんは、誰がいい?」
 
456: (しまむら) 2022/09/28(水) 17:29:02.98 ID:vMWP968F
すみれ「んー、ジャンケンでよくない?」

かのん「じゃ……ジャンケン……?」

すみれ「そ。さっき言ってたけど固定で組み合わせるのも嫌だし毎回ジャンケンならころころ変わるから面白いでしょ?」

きな子「固定は嫌なんすね……」

千砂都「……分かった。私はジャンケンでいいよ」

メイ「いいのか……」

すみれ「じゃあ私が出すから最後まで残ってた子がにしましょう」

四季「ok」

かのん「…………うん」
 
457: (しまむら) 2022/09/28(水) 17:41:28.84 ID:vMWP968F
すみれ「いくわよ。最初はラブ!ジャンケンポンっ!」

みんな「!!」ポン

すみれ「私はチョキを出したわ」

恋「すみれさん、ありがとうございました。私はパーです」

可可「ナゼあいこなのデスか!?」

かのん「…………」パ-

夏美「やりましたのー!!勝ちました!勝ったのは私だけですのお!」パアアアア 

千砂都(……最初はラブからはじまるなんて予想外だった……最初はグーからはじまればすみれちゃんの筋肉の動きを見て負けることはない、つまり勝負を2分の1まで持っていくことができたのに……)

すみれ「じゃあ今日は夏美とね。よろしく」

夏美「はいですの~」モヌッ
 
458: (しまむら) 2022/09/28(水) 17:46:09.52 ID:vMWP968F
きな子「夏美ちゃん」

夏美「?」

きな子「その権利、マニーいくらできな子に譲ってくれるっすか?」

夏美「は……?」

きな子「お金ならあるっす」

夏美「売るわけないですの!マニーですみれ先輩を買おうだなんて烏滸がましいにも程がありますの!」

メイ(ん……?)

恋「そうですよきな子さん。部員内……いえ校内で金銭のやり取りは控えてください。……どんぐりとかならば許可致しますが」

きな子「……はいっす……」

きな子「……」


きな子「どんぐり300個とでいいっすか?」

夏美「いいわけないでしょ!?」
 
467: (しまむら) 2022/09/28(水) 18:24:16.78 ID:vMWP968F
すみれ「うん。じゃあ決まったってことで……今日から本格的に、本気でラブライブ……勝ちに行くわよ!」

かのん「……」

千砂都「……」

すみれ「ちょっとお!かのん、千砂都!あんたら二人が声出さなくてどうすんのよ!」

かのん「う、うん……」

千砂都「そう、だね……ごめん。勝とう」

恋「腕がなりますね」

メイ「恋先輩今日テンションおかしいけど大丈夫か?(隈すげぇけどなんでこんな目パッチリしてんだろ)」


 こうして私たち9人は、バラバラのままラブライブへと進むことを決意した。

──────
────
──
 
468: (しまむら) 2022/09/28(水) 18:36:42.00 ID:vMWP968F
およそ2ヶ月後

──────
────
──
 
477: (しまむら) 2022/09/28(水) 20:09:57.17 ID:vMWP968F
すみれ「大丈夫?恋」

恋「はい。ご心配おかけしました」

すみれ「ほんとよ。練習中いきなりぶっ倒れた時はどうしようかと思ったわ」

すみれ「先生はなんて?」

恋「ストレス、過労、睡眠不足、薬物過多が祟って……とのことでしたがわたくしとしてはあまりよく分かっていなくて……」

すみれ「だ、大丈夫なの……それ……」

恋「先生はとにかくよく休んで無理はしないようにとのことで……ですがラブライブももう大詰め、休んでなどいられません」

先生「ふーん、担当医の忠告無視するんだ」

恋「はっ!?せ、先生……」

先生「点滴の時間よ。看護婦がもう来るからちゃんと受けて寝てなさい」

恋「うぅ……また針ですか……」

先生「平安名さんはもう出なさい……ていうか丁度いいからちょっと診てあげましょうか」

すみれ「あ、はい」

パタパタ    

ガチャン  

恋(す、すみれさん……やはり……もう……そうなのですか……?)
 
484: (しまむら) 2022/09/28(水) 21:03:16.39 ID:vMWP968F
先生「座って」

ポフ

すみれ「いや~それにしても恋の担当医も先生だなんてねぇ」

先生「年齢的にも性別的にも女の子は私が担当しやすいのよ。私ならどこでも診れるし」クルクル

すみれ「かっこいい……」

先生「でも葉月さん、本当に良かったわ」

先生「“今”診ることができて」

すみれ「え?」

先生「あの子の母親のカルテを見たの。今のあの子の状態は母親の病気の初期段階と酷似していたの」
 
488: (しまむら) 2022/09/28(水) 21:29:37.47 ID:vMWP968F
すみれ「へぁっ!?」ンナ

先生「母親の方も過度のストレス、疲労によって身体にガタがきていた。そして使用人が用意した薬を過剰摂取して学校設営に力を注いでいたらしいわ」

すみれ(そういえば無理が祟ってって前に恋と理事長が言っていたような……)

すみれ「!!じゃ、じゃあ恋は……っ」ウルウル

先生「安心しなさい。この段階ならまだ大丈夫。しっかりと栄養を与えて、睡眠と適度な薬で大事には至らないわ」

先生「倒れたのが幸いした……と言うのは医者としてはどうかと思うけど、とにかくよかったわ」

すみれ「よ……よかった……」ヘニャ

すみれ「恋のバカ……辛いなら、辛いって……言いなさいよ……仲間でしょ……」ポロポロ
 
495: (しまむら) 2022/09/28(水) 21:58:35.20 ID:vMWP968F
先生「あなたもだいぶ落ち着いてきたみたいね」

先生「数週間くらい薬が切れるたびにすごい顔してきてたから心配してたけど……もう大丈夫そうね。強い薬を出しといて良かった」

すみれ「え……?薬……?」

先生「あぁ……ちょっと記憶飛ぶこともあるから薬飲んでるとかなぜ飲んでるとかも曖昧になりがちなのよね」

先生「トリカブトとか使ってるから結構刺激がね」

すみれ「薬……薬……?何で私……」

すみれ「…………」

すみれ「……」

すみれ「──────!!」

すみれ「先生……私が最初に薬もらってからどのくらい経ってる?」

先生「え?2ヶ月くらいじゃない」

すみれ「にか……げつ……」

すみれ「あああっ!!」サァ-ッ
 
501: (しまむら) 2022/09/28(水) 22:14:08.95 ID:vMWP968F
すみれ(そうだ……私……途中で罪悪感で潰れそうで……薬飲んで……薄れて……どんどん薬飲んでいくうちに気にもしなくなって……)

すみれ(そっか……だから最近、みんな様子が変だったのね……朝目が覚めれば枕元に可可やたまにきな子がいたし、かのんもトイレまでついてきてたし……メイは私のグッズで武装してるし四季は妙に髪の毛欲しがってたし……夏美はひたすらビデオやら写真撮ってきてたし……)

すみれ「……ていうか、私この2ヶ月……かのんと千砂都が会話してるのみてないわね……」

すみれ(練習の時はいつもとあまり変わらないけどそれ以外の時はずっとおどおどしてたし……髪もずっと下ろしっぱなしだし……ファンの評価は高いみたいだからそこは良かったけど)

すみれ(え……やば。2ヶ月経っちゃったじゃん。どうすんの)

すみれ「…………」

すみれ「言うしか……ないか……」
 
506: (しまむら) 2022/09/28(水) 22:40:43.71 ID:vMWP968F
ウィーン「澁谷かのん」

かのん「~~~~、~~~」テクテク

トコトコ  

ウィーン「……」

……

ありあ「おかえりー」

かのん「ん」

マンマル「!!」シュッ 

ガチャ

ストン

カキカキ

かのん(もう……すみれちゃんが言ってた余命の時だ……2ヶ月で多少の前後はズレるって話だったけど……その前後がどのくらいかなんて誰もわからない)

かのん(あと1週間は大丈夫かもしれないし、もしかしたら明日……ううん、今、この時にもしかしたら────……)ブル

かのん(もう、1秒も離れたくないよ……)

かのん(あとちょっと、あとちょっとでいいから……時間をください。神様……)

カキカキ

かのん(絶対に……完成させるんだ!)
 
510: (しまむら) 2022/09/28(水) 22:53:56.83 ID:vMWP968F
千砂都「溜めて……溜めて……溜めて……まだ溜めて……解放!」

きな子「ひぃ~……」

可可「キツいデス……!」


メイ「千砂都先輩も最近目に見えて元気なくなってきたな……あんな意味もない練習考案し出して」

四季「そういうメイも人のこと言えない。時々一人で会話してる」

メイ「私にはもう見えるんだよ、私のすみれ先輩が。お前のやつと違って本物が」

メイ「……自分でそう思わないとやってけねえよ」

四季「……気持ちはわかる。私も……やってしまったから」

メイ「ん?やったって何を……」

四季「完成させてしまった……出てきて」

すみれ?「ギャラクシーっ!!」

メイ「すみれ先輩!?」

四季「のクローン」

メイ「クローン!!?!?!?」
 
513: (しまむら) 2022/09/28(水) 23:01:14.45 ID:vMWP968F
メイ「すげぇ……ホントにすみれ先輩そっくりだ……」

可可「すみれ!?」バッ

千砂都「すみれちゃん!?」

すみれ?「ギャラクシーっ!」

四季「ただし欠点がある。本物とほぼ同一だけれど……」

きな子「今日こそいい加減に新幹線乗ってほしいっす!」グギュギュ

すみれ?「グソクムシ~グソクムシ~」

可可「ち、ちがっ……ククはもうそんなこと……」ビクッ

四季「言語が『ギャラクシー』と『グソクムシ』しか登録できない」

メイ「えぇ……」

四季「一号機は喋れたけど肉体が幼体でさらに未完成だった。夏美ちゃんに買い取ってもらった」

四季「お墓の管理費に潤いがあるから開発費を回してもらってるの」
 
517: (しまむら) 2022/09/28(水) 23:09:28.03 ID:vMWP968F
メイ(四季も四季なりにすみれ先輩のこと想ってるんだな……方向性はどうかと思うけど)

メイ(私の具現化すみれ先輩の方が精神的にも安心するよ)

メイ「なっ、すみれ先輩」

すみれ『ほんとにね……てか登録する言語チョイスに悪意しか感じられないわよ……』

メイ「あはは、たしかに」

夏美「オニナッツ~!」

夏美「あら?すみれ先輩は?」

メイ「今日も恋先輩のとこ。……きっと自分も用があるからだろうな」

夏美「そう……ですの……」シュン

夏美「ですがそれならそれで……かのん先輩から連絡がきましたの」

千砂都「!」ピク
 
519: (しまむら) 2022/09/28(水) 23:15:19.20 ID:vMWP968F
かのん「ついて……いける……だろう……か…君のいない世界の……スピードに……と」

かのん「……できた!!」

かのん「曲……間に合った……!!」

かのん「音源をパソコンに取り込んで……」

かのん「後はこれを……あ、夏美ちゃんに連絡して……」


かのん「────後は、ラブライブの運営の人の番号は……と……」ポチポチ
 
525: (しまむら) 2022/09/28(水) 23:28:28.98 ID:vMWP968F
翌日

恋「みなさん、ご迷惑おかけしました。この葉月恋、リ・ボーンしました」ペコ

メイ「入院……たったこれだけでよかったのかよ」

恋「先生から許可はいただいています」ニコ

可可「無理はしないでクダサイね……レンレンまで……ククは……」

恋「ありがとうございます、可可さん……」

恋「ですが…………ふふ、大丈夫です。心配なさらないでください」ニコニコ

恋「“本当に”……大丈夫ですから」ニコニコニコ

メイ「しばらくゲームは禁止だからな」

恋「!!!!」

メイ「めっちゃショック受けるなよ」


すみれ「……ねぇ……その、みんなに……話があるんだけど……いい……?」
 
529: (しまむら) 2022/09/28(水) 23:34:06.37 ID:vMWP968F
恋「そこまでです」✋

すみれ「え……?」

恋「……ここまできたら、言葉は不要です」ニコニコニコニコ

かのん「……うん。想いは全部、歌に……乗せるから」

すみれ「いや、ちがくて……!」

千砂都「うん、これは……かのんちゃんの言う通り、だね」

千砂都「さあ!次のライブはもうすぐだよ!みんな!9人で!歌いきろう!」

みんな「「おおー!!」」


すみれ「あの……」

すみれ?「ギャラクシーっ!」

すみれ「なにあんた!?!!!?」ガビ-ン
 
531: (しまむら) 2022/09/28(水) 23:42:35.95 ID:vMWP968F
 そして、ライブ当日まで何かを喋ろうとすると止められたまま……その日を迎えた。


かのん「……」

かのん「みんな……やり遂げようね、最後まで」

可可「ハイ……!!」

きな子「ウス……」

四季「……」コクリ

メイ「応……」

夏美「ですの」

恋「……」ニコニコニコ

千砂都「うん……!!やろう、かのんちゃん……!!」

かのん「!ちぃ……ちゃん……」

千砂都「えへへ……“最後”に、みっともないところ……見せたくないから」シュルシュル……キュッ


かのん「……いこう!結ヶ丘女子高校スクールアイドル部!」

かのん「ソングフォーミー!ソングフォーユー!」

「「「ソングフォーオール!!」」」

すみれ「あは……は……」
 
534: (しまむら) 2022/09/28(水) 23:46:59.31 ID:vMWP968F
~間~

かのん「はぁ……はぁ……!ありがとうございました!!」

「「「ありがとうございました!!」」

パチパチパチパチパチ

キャ-キャ-

ワ-ワ-

ワ-ワ-


かのん「……ここでみなさんにお話があります」

7人「……」

すみれ「え……?」

かのん「実は今日は……メンバーの平安名すみれちゃんの誕生日なんです!!」


ワアアアアアアアアアアアアァ

オメデト-!!

キャアアアアアア
 
537: (しまむら) 2022/09/28(水) 23:50:36.74 ID:vMWP968F
かのん「すみれちゃん、おめでとう」パチパチ

千砂都「おめでとうっ!」パチパチ

可可「祝你生日快乐!」パチパチ

きな子「おめでとうっす!」パチパチ

恋「おめでとうございます!忘れられない誕生日になりますね」パチパチ ニコニコ

メイ「おめっとさん」パチパチ

四季「おめでとう」パチパチ

夏美「おめでとうですの~~!!」パチパチ


ワ-ワ-

オメデトオオオ 

パチパチパチパチパチパチパチ


すみれ「み、みんな……!!」ウル
 
543: (しまむら) 2022/09/28(水) 23:58:09.91 ID:vMWP968F
かのん「みなさん!一緒にすみれちゃんをお祝いしてくれてありがとうございます!!」

かのん「私たちLiella!と、みなさんと一緒に……すみれちゃんにお祝いできて……本当に良かったです!!」


かのん「……すみれちゃんは、これが……今日が……人生最後の……誕生日なんです」


ザワザワザワザワザ

ザワザワザワヤザワザワザワ

ガヤガヤガヤガヤ

シブヤレポーター「あはは……澁谷かのんさーん、ちょっと言い方が変ですよおおおー!?それじゃあ来年迎えられないみたいになっちゃうぞー?」

かのん「そうです。すみれちゃんは、来年の誕生日を迎えることなく……あと少しで、余命なんです」

!!?!?!?!?

ザワワワワワワワワワワ

ザワザワザワザサ

ヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲ


すみれ「!!!!?!???!?!!?!?!?!!!」
 
559: (しまむら) 2022/09/29(木) 00:26:02.38 ID:mEkeL/OQ
かのん「2ヶ月前、私たちはすみれちゃんに余命が後2ヶ月だと告げられました。本当に、突然のことで……」

かのん「もちろん、私たちは頭が真っ白になって、ぐちゃぐちゃになって……一時はグループがバラバラになってしまいました」

かのん「でも、みんなバラバラだったけど……想いは一つでした!」

かのん「私たちの大切な……すみれちゃんを……最後まで、支えていく。最後まで……悔いのないように生きてほしい。この想いが……バラバラだった私たちを一つにして……一本の“道”を作ってくれたんです!」

かのん「だから今度は私たちが……すみれちゃんの……次の“道”を作りたい!」

かのん「最後まで……幸せな気持ちを抱いたまま……人生という道を走り抜けて……そして……そし……て……」ポロ

かのん「ぐすっ……うっ……天……国まで届くような……っう、うぅ……“道”……っを……」ポロポロ

可可「か、かのん……」ポロポロ

千砂都「泣かないって……決めたじゃん……っ」ポロ 
 
恋「大丈夫、大丈夫ですよ」ナデナデ 

メイ「べ、べつ、に……撫でてもらわなくても……う……おおおぅ……」グス

四季「……」ツ-  

きな子「きな子は……泣かないっす……!!ないっ……ぐすっ……泣いたら!すみれ先輩が安心して天国にいけないんす!」

夏美「天国なんて……甘っちょろいですわ……すみれ先輩は……大銀河の方……宇宙に届くくらいのものでなければ……ずびっ……いけ……まぜん……のっ」フキフキ
 
595: (しまむら) 2022/09/29(木) 20:54:02.77 ID:mEkeL/OQ
夏美「そして……お知らせもありますの。ファンの方々のためのすみれ先輩のお墓も建てました。どうか……また会いにきてください」ペコ  

7人「お願いします……!!」ペコ

すみれ「ハ?」

すみれ「はぁ!?」

すみれ「はぁあぁあかぁあぁ!!?!?!?」

ゼッダイイグヨ-!!!
 
ズミレジャアアアアアン!!!

きな子「北海道の方には銅像を建てるので来てくださいっす!」



すみれ「ちょっと……チョトマテ……」



シブヤレポーター「……ハッ!!み、みなさん!!たった今!投票集計が完了したとの報告がきました!!」

かのん「!」
 
601: (しまむら) 2022/09/29(木) 21:15:55.13 ID:mEkeL/OQ
シブヤレポーター「それでは!お願いします!」スッ

テクテク 

「──────スゥ」

「結果発表オォォォオオオオォォォォオオオオ!!!」

シブヤレポーター「ありがとうございました。それではまず第5位から!!デュオで参加の──────

~間~


シブヤレポーター「そして2位……いえ、1位から……発表します!!」

Liella!「……!!」ドッドッドッドッドッド


すみれ(あぁ……違う方でドキドキしてる……)ドンドットット


シブヤレポーター「1位は……!!!」
 
602: (しまむら) 2022/09/29(木) 21:17:40.66 ID:mEkeL/OQ
~~~♪

追いかける夢の先に いつも見てた
希望って星が輝いてるから 輝いてるから
転んでも進めたんだ
 
616: (しまむら) 2022/09/29(木) 22:33:33.10 ID:mEkeL/OQ
ドン!!

1位……Liella!

かのん「……!!」

Liella!「!!!!!」

シブヤレポーター「1位は……Liellaーーーー!!!ラブライブ決勝リーグへ進出するのは結ヶ丘女子高校スクールアイドル部、Liella!だーーーー!!!」

ヤアアアアアアアアアアアアアアアア
 
ワアアアアアアアアアアアアアアアアア  

ヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲ


シブヤレポーター「代表の嵐千砂都さん、一言コメントをどうぞ!!」スッ

千砂都「…………かのんちゃん」

かのん「ちぃちゃん……うん」

かのん「すみません、私でいいですか?」

シブヤレポーター「え、あ、はい」


かのん「……みなさん。投票、本当にありがとうございました。みなさんのおかげで、私たちは1位になることができました」


かのん「……これで、ラブライブ運営の方と交わした約束を実行することができます」

ザワッ

すみれ「約束……?」

シブヤレポーター「や、約束とは……澁谷さん、どういうことなのでしょうか!?」
 
625: (しまむら) 2022/09/29(木) 22:56:09.01 ID:mEkeL/OQ
かのん「私たちが1位になったら……もう一曲、歌える権利です」

すみれ「え!?」


ドヨ……

シブヤレポーター「なんとおおおお!?そんなこと……まだ決勝でもないのに!?」

かのん「最初は断られました。だけど……条件を加えることで、運営の方を納得させられました」

かのん「もし、1位を取れなかったら……結ヶ丘女子高校は今後……未来永劫ラブライブの出場資格を剥奪されるという条件です」

恋「え」

シブヤレポーター「そ、その条件を……そんな重いものを……」

かのん「条件は何でも良かったんです。私たちは……負ける気は微塵もなかったから」

オオオオオオオオオオオオオオ



シブヤレポーター「何故、そこまでしてもう1曲を……?」

かのん「はい。次の1曲は……私たち“8人”で、すみれちゃんに送りたいんです」

すみれ「!?」

かのん「ううん……ここにいる、ファンのみんなと!!」
 
640: (しまむら) 2022/09/29(木) 23:16:21.00 ID:mEkeL/OQ
かのん「みんな!」

7人「……」コクリ

シブヤレポーター「おおーっと!!8人がフォーメーションについた!!みなさん!異例のアンコールが始まります!!」

すみれ「あの……私は……」

かのん「すみれちゃんはポジション0から動かないで……そこにいてくれるだけで、いいの」

かのん「この曲は……8人で歌って踊るけど……センターはすみれちゃんだから!」

可可「すみれ……これを……」スッ

すみれ「これって……ティアラ……」

可可「今日の為に……作りマシタ。すみれには、これがよく似合いマス」ニコ


かのん「それでは聴いてください!」
 
649: (しまむら) 2022/09/29(木) 23:28:35.75 ID:mEkeL/OQ
~~~♪

「「ちゅちゅちゅちゅっすきすきっちゅちゅちゅ~すみれちゃん~~♪」」

かのん「前半いくよっ!」

~間~

「「君のいない世界のスピードに~ついていけるか~ついてきやがれ~~♪」」

※ここで千砂都のラップとダンスパート

「「S・U・M・I・R・E!すみれ!!」」

かのん「みんなもー!」

エスユ-エムアイレ-イ-!スミレ-!

~間~

「「「ららら~ららら~らららら~♪♪」」」ワイパ-

かのん「最後サビ、みんなでうたおー!!」

キャアアアアアアアア
  
ワアアアアアアアアア



すみれ「も゛う゛や゛め゛ま゛し゛ょ゛う゛よ゛おおおおおお!!!」

すみれ「全部……全部……う゛そ゛た゛っ゛た゛の゛よ゛ーーーー!!!!」ビエエエエエエエエエエエン
 
663: (しまむら) 2022/09/29(木) 23:45:58.59 ID:mEkeL/OQ
………………

………………

………………

………………


シ--------------ン


かのん「………………え?」

すみれ「ゔ……ぁあ……違うのよ……余命2ヶ月っていうのも……全部……私の嘘なのよぉおおおお!!!」

📹📹📹🐌📹📹📹ジジジジジジ




『全部……私の嘘なのよぉおおおお!!!』


 余談だがこの日、ラブライブの放送を行なっていたN●Kはぶっちぎりで歴代最高の視聴率を叩き出したという。SNSでもトレンド1位から15位までLiella!関連のものを4日間独占したらしい。



かのん「……エ」

かのん「…………………………………────………………」


かのん「……………ナニガ?」
 
682: (しまむら) 2022/09/29(木) 23:54:22.21 ID:mEkeL/OQ
すみれ「は、はじめっ……はぁ…うっ……げぇえええ……」ポタポタ

すみれ「で、出来心……だったの……悪戯を……やり返そうと思っただけで……」

千砂都「嘘……」

すみれ「そうなの、うそな

千砂都「最後に……私たちを想ってそんなわかりやすい嘘なんて……ばかっ……」

すみれ「はっ……!?」

メイ「どこまで……良い人なんだよ……すみれ先輩……」グス

四季「最後の嘘は優しい嘘でした」

きな子「血まで流して……あんなに辛そうにしてたのに……そんな嘘……おかしいっすよ……」

夏美「ずび……っ、すみれ先輩……最後まで……ショウビジネス魂に溢れていますの……感動ですの……」ズビビ


すみれ「ちがっ……ちょっ……なんで……っ」サアアアアアア
 
697: (しまむら) 2022/09/30(金) 00:11:23.78 ID:Xrg+xfWf
かのん「すみれちゃん!」ダキッ

グググググ

すみれ「ぐえっ」

かのん「もう……いいの……すみれちゃんは……もう……じゅうぶんがんばったから……だから、もう、そんな辛いこと……しないでいいの……」

すみれ「違うのよ……違うのよ!私は本当になんともないの!」

千砂都「すみれちゃん!」ダキッ

可可「すみれっ!」ダキッ

きな子「すみれ先輩!」モニ

メイ「す、すみれ先輩!」ハァハァ

四季「すみれ先輩」サワ

夏美「す゛み゛れ゛先゛輩゛~~~!!」ギュ-ッ


シブヤレポーター「撮れ高すぎるから絶対逸さないでね」ヒソ 

🐌👍


リエラトウトイ……

スミレチャ……

ウ……ウゥ……

すみれ「お願いだから……お願いだから……じん゛じでーーーっ!!」
 
702: (しまむら) 2022/09/30(金) 00:15:57.81 ID:Xrg+xfWf
恋「私は信じますよ、すみれさん」

すみれ「恋……!!」パアアアッ



恋「うふふ。だって……知っていましたから」ニコニコ


すみれ「……え?」


7人「「「……え?」」」


恋「すみれさんの病気が……本当は嘘なことは」ニコニコニコニコ


…………エ
 
714: (しまむら) 2022/09/30(金) 00:22:41.26 ID:Xrg+xfWf
恋「入院した時に……どうしてもすみれさんが気になって……先生に聞いたのです」

恋「そしたら……」


先生『はぁ?余命2ヶ月?イミワカンナイ』クルクル

先生『どうやったらあの頑丈な子が2ヶ月で亡くなるのよ。健康すぎよ。あなたも見習ったほうがいいわよ』

先生『それにしても余命2ヶ月って……もうちょっとマシな嘘つきなさいよね』クルクル


「「「………………」」」

すみれ「…………」

…………





かのん「…………本当に、嘘なの?」
 
721:寝る。もうちょっとだけ続くんじゃ(しまむら) 2022/09/30(金) 00:26:30.84 ID:Xrg+xfWf
ーーー💫

ラブライブ!スーパースター!!
 
761: (しまむら) 2022/10/01(土) 13:12:50.38 ID:MgvBZ48q
すみれ「……そう、よ……」

すみれ「全部……嘘よ……余命宣告なんて受けてないし……どこも身体は悪くないわ」

かのん「ずっと……嘘ついてたんだね……」

すみれ「……ええ。みんなに嘘ついて……騙していたの」

可可「真的吗?真的吗……?すみれ……ぁ、ぁぇ……?」ポロポロ

千砂都「えっ、あっ、えっ……3.14……6、違う、3……あ、あぁ……?」

すみれ「もう……どうにでもして……肉なり焼くなり……殴られるのも何されるのも覚悟してるわ……」ポロポロ 

すみれ「私って……ほんとバカ……」



かのん「……っ──────」スッ

すみれ「……」ビクツ
 
765: (しまむら) 2022/10/01(土) 13:28:10.32 ID:MgvBZ48q
ダキ……

すみれ「え…………?」

かのん「バカ……本当にバカだよ……すみれちゃん……」ギュッ

すみれ「うん……」

かのん「でも……バカなすみれちゃん……それでも私は──────大好き」

かのん「……よかった、よかったよぅ……!!」ポロポロ

すみれ「……かのん!!」ポロポロ

シ---------ン

シブヤレポーター「あ、あのー……」

かのん「すみません、マイクいいですか」

シブヤレポーター「あ、はい」
 
770: (しまむら) 2022/10/01(土) 13:50:13.96 ID:MgvBZ48q
かのん「みなさん!!この度はお騒がせして……本当にすみませんでした!!」

ザワザワ

ザワザワ

かのん「その責任を──────取りたいと思います」

すみれ「!?(なにを……まさか!一人だけ犠牲になる気……!?)」

かのん「何もかも……私がすみれちゃんのことをよく見ていなかったことが悪かったんです、だから……」


千砂都「……!!しまっ


かのん「これから……ずっと……本当におばあちゃんになって死んじゃう時まで──────側ですみれちゃんを監視することをここにいるみなさんと……そして映像を見てくれているみなさんにお約束します!!」
 
!? 

ザワ

ザワ

ザワ 

ドヨドヨ
 
781: (しまむら) 2022/10/01(土) 14:20:19.12 ID:MgvBZ48q
すみれ「え……?つまりどういうこと……?監視って……やっぱりかのん、怒ってる……?」オドオド

かのん「……そりゃ、怒るよ」

かのん「でも大丈夫。それでも私“は”すみれちゃんのこと嫌いにならないから……」

かのん「ずっと……すみれちゃんの側にいるからね」

かのん「離れてしまうことの怖さを知ってしまったから……もう離れないし、離さない」ズズズ

すみれ「……本当に……こんな私を……」

かのん「ちぃちゃん、可可ちゃん、恋ちゃん、きな子ちゃん、メイちゃん、四季ちゃん、夏美ちゃん……この通り、“みんなが”怒ってるのは分かるけど……私が……しっかりすみれちゃんの事よく見るから……許してもらえないかな?」


7人「…………は?」
 
793: (しまむら) 2022/10/01(土) 14:54:26.65 ID:MgvBZ48q
可可「何言ってるデスか、かのん」

可可「……これは、ククがすみれに素直になれなかったから起きてしまったのデス。ククとすみれ二人の問題なのデス」

可可「本当に人騒がせな人デス。すみれは……上海に戻って一緒に姐姐に事情を説明しないといけマセンね」

すみれ「それは……まあ、そうよね……」

すみれ「あんたなんて特に……私のこと、嫌いになったでしょ」

可可「…………」

ダキッ

可可「言ったではありマセンカ……大嫌いで……大好きデス、と」

可可「すみれの悪ふざけに付き合えるのきっと……ククだけデスヨ……?」ニコ
 
801: (もんじゃ) 2022/10/01(土) 15:12:13.59 ID:bgNhF/1l
千砂都「……本当に、ほんとに……大丈夫なんだよね……すみれちゃん」グイ

すみれ「……ええ、ごめんね。千砂都には……たくさん辛いこと……させちゃって」

千砂都「私、あの時決めたんだ。すみれちゃんに……悔いが残らないように……余命で死んじゃうその時まで……幸せにするって」

千砂都「……あの時の覚悟は、私にはちゃんと残ってるよ」

すみれ「え?」

千砂都「期間が変わっただけだよ。余命じゃなくて……寿命ですみれちゃんが死んじゃう時まで……私はすみれちゃんに尽くして、幸せになってもらうよ」

千砂都「監視なんて堅苦しいなんてしないよ」

すみれ「千砂都……」

きな子「そういう重いのはすみれ先輩も困っちゃうと思うんすがね」

きな子「すみれ先輩、きな子は全然気にしてないっすよ」アハハ

きな子「田舎者を騙すのは面白かったっすか?」
 
804: (しまむら) 2022/10/01(土) 15:20:28.16 ID:MgvBZ48q
すみれ「ち、ちがっ……」

きな子「……きな子みたいな、右も左も分からない子がアタフタしてる姿なんて……きっと面白いっすからねw」

きな子「すみれ先輩は気にしないでくださいっす。きな子も……大丈夫……なんで……」

きな子「……あはは」ポロ

すみれ「っ!!ごめん!ごめんねきな子……!違うの!そんなことないの……私……きな子にそんなこと思ってない!あなたは……私にできた最初の後輩なの……可愛いに決まってるじゃない」ギュ-ッ

きな子「すみれ……先輩……」ギュ


きな子「……」チラ

しきメイナッツ「!」

きな子「……♪」ペロ

しきメイナッツ「!?」
 
836: (しまむら) 2022/10/01(土) 23:45:33.20 ID:MgvBZ48q
メイ「私は……うぅ……よかった……ただ、それだけだ……」ペタ
 
すみれ「え……てっきり、メイは私に失望するかもって……」

メイ「するわけないだろ……すみれ先輩がいて、Liella!だろ。私は……自分が惚れたものを信じるよ」

四季「……それはLiella!のこと?それともすみれ先輩のこと?」

メイ「…………ノーコメントだ」

四季「……すみれ先輩。メイはこう言ってるけど……メイは誰よりもすみれ先輩のことを好きなのは私が保証する」

メイ「は!?」

すみれ「いや、でも四季……あなた……」

四季「だから私とメイと三人で一緒にいよう」

メイ「はあ!!?!?」

四季「わかりやすく言うと、メイがカブトムシ、私が樹木、すみれ先輩が大木」

すみれ「????????」

四季「退屈はさせない」
 
844: (しまむら) 2022/10/02(日) 00:17:06.11 ID:/uuvK7o1
>>836 訂正


四季「わかりやすく言うと、メイがカブトムシ、私が樹液、すみれ先輩が大木」

すみれ「????????」
 
839: (しまむら) 2022/10/01(土) 23:59:04.40 ID:MgvBZ48q
夏美「オニナッツー!日々のあれこれエトセトラ!あなたの心のオニサプリ!オニナッツこと鬼塚夏美ですのー!!」

夏美「今回は緊急でステージ上生放送を開きましたのー!」

夏美「ラブライブのコンプラ?きっと無問題ですの~!」

夏美「視聴者の皆さんにお知らせがあるんですの。ずっと投げてもらっていたスパチャ……」

夏美「実は夏美はここにいるすみれ先輩に貢に貢ぎまくってたんですの」

夏美「覚えがありますよね?あの時のモザイクハチミツ森散歩の時も……ガララワニ捕獲動画の時もマッサージ器具説明動画の時に必死に頑張ったのも……全部すみれ先輩の為だったのです」

夏美「どうかオニナッツを応援してくれている視聴者の皆さんはSNSなどにバンバン応援のメッセージあげてくれると嬉しいですの♪」


メイ「何やってんだお前ェっ!」

夏美「わっ、すみれ先輩……みてください!SNSにこんなに夏美とすみれ先輩を応援してくれる声が……!!」

すみれ「え……というかあなたそんなこと……私のためにしてくれてたの……?」

夏美「ですの♪」



夏美「…………全部、すみれ先輩に注ぎましたの」

すみれ「あ……あ……」
 
845: (しまむら) 2022/10/02(日) 00:28:16.00 ID:/uuvK7o1
シブヤレポーター「さあ!会場の皆さん!動画を視聴してくれている画面の前の方もdボタンで参加してください!すみれさんがどのメンバーを選択するのでしょうかー!?」

ドヨドヨ

ク-ク-!

チサトチャ-ン!
 
メイコイ!  

キナコキナコキナコ-!

シブヤカノン  


ザワザワ


すみれ「え……なに……どうなってんの……?」タジタジ
 
853: (しまむら) 2022/10/02(日) 00:46:07.42 ID:/uuvK7o1
恋「ふふ……やはりこうなってしまいましたね」

すみれ「恋……」

恋「反省しましたか、すみれさん。……“死”というものは冗談で取り扱ってはいけないものなのですよ」

すみれ「……」

恋「ステージの上……そして全国地上波、LTube、LINE LIVE、TwitterLIVE、ピリピリ動画ですみれさんは輝いていますね」

すみれ「嘘でしょ……」

恋「もうこうなってしまったらすみれさんはマトモに暮らすことは難しいでしょう」

すみれ「うう……」


恋「ですが安心してください。わたくしからお父様の方に話をつけて、海外に家を用意しました」ニコニコニコ

恋「そこでわたくしと一緒に暮らしましょう。今のお父様ならいくらでもお金を引き出せますしすみれさんに不自由はさせません」

恋「もちろん……お母様の意思を継ぎ、結ヶ丘をより良い学校にしていきたいという使命はありますが……わたくしにはもうそれを安心して任せるような友人が……仲間がたくさんいます!」

恋「ですので……すみれさん」ニコニコニコ


恋「もう……すでに選択肢は一つに……してあるんですよ?」スン
 
873: (しまむら) 2022/10/02(日) 09:51:12.57 ID:/uuvK7o1
すみれ「うぅ……そうね……」

可可「待ってクダサイ!それならククと上海に……!」

恋「ピリピリ動画で配信しているのですよ?」

すみれ「……恋」

恋「!はい!さっそく飛行機の手配を────

すみれ「……ごめん」

恋「──────」

恋「はい……?」

すみれ「私を心配してくれてるのは……わかるし、凄くありがたいの」

すみれ「でも……私は……こんな私でも好きでいてくれたこの子たちを置いて……逃げることなんて……できない」

かのん「すみれちゃん!」パアァアア
 
883: (しまむら) 2022/10/02(日) 11:26:55.24 ID:/uuvK7o1
すみれ「……マイク貸して」

すみれ「えー……みなさん……この度は……」


シブヤレポーター「平安名すみれさん!一体誰を選ぶんですかー!?」


すみれ「……」

すみれ「私は────」

8人「…………」

会場「「…………」」

📹📹📹📹🐌📹📹📹📹ジ-ッ



すみれ「……でしょ」

すみれ「一人だけ選べるわけないでしょ!?」ドン



全員「「「…………は?」」」

配信視聴者「「「…………は?」」」



すみれ「そもそも選ぶとかなんだとか……そんなの、私に決める権利……ないでしょ……」

すみれ「これだけみんなに心配かけて……一人選んで、その子以外を放っておくなんて……できないわよ」
 
891: (しまむら) 2022/10/02(日) 12:09:59.41 ID:/uuvK7o1
すみれ「みなさん、この度はこのラブライブという場を私のせいで無茶苦茶にして本当にすみませんでした」


すみれ「ですので──────歌います」

8人「!?」

シブヤレポーター「!?」

観客「!?」

視聴者「!?」


すみれ「それでは聴いてください────『ノンフィクション!!』」

~♪

~♪

 曲終了後、Liella!の8人がすみれを早い者勝ちで抑えにいき、観客もそれを煽ったが教育上よろしくないようなことに発展しかけとうとうN●Kの規制が入り映像は止まった。

 後に、今回の平安名すみれのソロ歌唱は伝伝伝に収録されるのはまだ誰も知らなかった。

──────
────
──
 
897: (しまむら) 2022/10/02(日) 12:42:08.97 ID:/uuvK7o1
すみれ「おはよ~……」

すみれ妹「おはようお姉ちゃん」

すみれ妹「今日もお手紙いっぱいポストに入ってたよ」

すみれ「ああ……うん。部屋置いといて」

すみれ「……今日は誰いる?」

すみれ妹「朝起きてすぐ窓見たらかのんさんがいたよ」

すみれ「そう……」

すみれ妹「そうだ!今度クラスメイトの友達呼んでいい?みんなお姉ちゃんに会いたがってたの」

すみれ「別にいいけど……面白くないわよ?私なんて見ても」

すみれ妹「えー、今お姉ちゃんどこの小学校でも大人気だよー!」

すみれ妹「私もこの前友達にお姉ちゃんの真似してって言われてやったら連れてかれそうになっちゃった。あはは」

すみれ「小学生の流行ってわかんないわねー……アバンストラッシュでもやってりゃいいのに……」

すみれ「まあいいわ……ご飯食べたらさっさと学校行ってくるわ」

すみれ妹「うん!」


すみれ妹「……ちゃんと、帰ってきてね」
 
901: (しまむら) 2022/10/02(日) 12:53:27.49 ID:/uuvK7o1
 あの後……あの舞台での死闘に全てを出し尽くしたLiella!は続く決勝リーグ……1回戦で東雲学院にウソのようにボロ負けした────

 可可の帰国問題だけど、あの舞台がピリピリ動画で配信されていたからか……中国では私たちのことが大々的に取り扱われていたようで、可可の家族も可可も連れ戻すようなことはしない……卒業まで日本に滞在することを許すと言ってくれた。

 ……何故か卒業後は私も上海に来るように言われてるけど、まだ先の話だし今はあまり気にしないでおく。

 私たちLiella!は……今日もまた、来年のラブライブに向けての練習に励んでいた。


四季「2、3、5、7」パンパン

メイ「リズム取るのに素数数えるのやめろ!普通にワンツーでいいだろ!」

四季「注文が多い……」

千砂都「あはは……まあまあ。四季ちゃんなりの練習法だから」
 
911: (しまむら) 2022/10/02(日) 14:08:44.07 ID:/uuvK7o1
ガラ!

理事長「みなさん」

恋「り、理事長!?」

理事長「また外で平安名さんと揉め事を起こしたわね?各種メディアからの学校への問い合わせがものすごいことになってるんだけど!?」

恋「も、申し訳ございません!」

かのん「でもおかげで結ヶ丘の来年の新入生の数凄いことになりそうなんですよね?結果オーライ、かな」アハハ

理事長「……澁谷さん」

すみれ「そ、その口塞ぎなさい!」プニュ

かのん「むっ……!?」

理事長「平安名さんも……今日もどこぞのスカウトマン達が校門の前に溜まってるんだから……気をつけてね」

可可「またデスか、絶対にすみれはあんなウマノホネ共に渡しマセン!」

すみれ「大丈夫よ。今更……スカウトなんて興味ないわ」

ピラ

すみれ「……これがあるから」

かのん「!!」パアアア
 
912: (しまむら) 2022/10/02(日) 14:14:07.90 ID:/uuvK7o1
ガラ!!

夏美「オニナッツ~!すみれ先輩!ようやく書類の用意ができましたの!」

すみれ「は……?書類……?」スッ

すみれ「……!?請求書……3000万!?」

夏美「当たり前ですの」

すみれ「いやだって……墓は500万だったでしょ!?なんでこんな高く……利子!?」

夏美「そんなのこの子の養育費に決まってますの!」

幼すみれ「ままー」

すみれ「はっ!?だ、誰よその子!!」

夏美「……酷いですの。……認知もしてくれないなんて……」ウルウル

すみれ「はぁ!?」
 
917: (しまむら) 2022/10/02(日) 14:39:59.86 ID:/uuvK7o1
四季「それを言ったら私の家にいるすみれ先輩のクローンの生活費も欲しい」

メイ「最近ようやく三つ目の単語覚えたよな~……まあ、『まるっ』だけど……」チラ

千砂都「あはは、なんでだろうね~」

すみれ「え、待って……私の知らないところで私っぽい何かをみんなして育成してたりするの……?」

かのん「……私は、本当に……すみれちゃんとの」

すみれ「やめて!それ以上は言わないで!」

恋「すみれさん、わたくしならばお父様の資金がありますので何不自由なく……

可可「ククも実家に戻ればすみれなんていくらでも養えマス!」

きな子「きな子の家もすみれ先輩銅像効果でお客さんが爆増してるんでお金たんまりあるっすよ!」

きな子「あんなもの建てさせておいて……今更なかったことになんてするのなしっすよ……?」
 
918: (しまむら) 2022/10/02(日) 14:52:25.31 ID:/uuvK7o1
すみれ「き、きな子……だから北海道には行くって言ったじゃない」

千砂都「へぇ~……そうなんだ」

すみれ「千砂都!?」

千砂都「一言言ってくれても……ショックだなぁ」

かのん「ちぃちゃん。そういうすみれちゃんを一々縛りつけようとするの……やめた方がいいよ」

千砂都「かのんちゃんさ……そうやってすみれちゃんのパートナーヅラする方こそどうかと思うよ」

かのん「……」

千砂都「……」

すみれ「あんたら仲直りしたんじゃなかったの!?」
 
920: (しまむら) 2022/10/02(日) 15:07:09.39 ID:/uuvK7o1
すみれ「こんなんで来年のラブライブ優勝できるのかしら……サニパの二人には爆笑されたし……ウィーン・マルガレーテは毎日凸してくるし……」

すみれ(まあこんなにバラバラにしたのは私だから……強く言えないし……)



恋「四季さん!すみれさんを対象にしたゲームを作ったというのは本当なのですか!?」

四季「攻略対象7人全てがすみれ先輩。7属性のすみれ先輩を楽しめる。でも最後に大空のすみれ先輩のtrue endをみることによって第8の……


きな子「CEO、その子抱いてもいいっすか?」

夏美「優しくね」

ダキッ

きな子「……そっくりすねぇ……ほんと……」ニタァ

メイ「わ、私もいいか……?ふへへ……あっ、お手手柔らかい……可愛い~♡」

夏美「ちょ!二人とも変な顔で触らないで!」


可可「ククはかのんと千砂都はやはりお似合いだと思いマス。喧嘩するほど仲が良いってコトワザ習いマシタ」

可可「……ククとすみれのように……///」ポッ

かのん「可可ちゃん!?」

千砂都「……可可ちゃんは前から丸にしやすそうだなとは思ってたんだよね」ズズズ
 
924: (しまむら) 2022/10/02(日) 15:19:24.30 ID:/uuvK7o1
すみれ(でも……こんな私でも嫌いにならなかったこの子たちのこと……みんなが好きなのよね)

すみれ(今回はダメだったけど……来年は、絶対みんなでラブライブに優勝したい!だから……今は私なんかのことで揉めてる暇はないのよ)


すみれ(私がバラバラにさせたんだから……私がまたLiella!を一つにしないと……ね)


すみれ「ほらみんな!とりあえず今は練習しましょ!」

夏美「まだ話は終わってませんの!」

すみれ「いいから!話なら……いくらでも聞くから」

きな子「ほんとっすか!?」


すみれ「そうね──────」


すみれ「ラブライブに優勝できたら……“なんでも言うこと聞く”から」

8人「!!!!」

可可「今何でもするって言いマシタよね!?」

千砂都「……やるしかないね」

きな子「きな子もラブライブ出ていースか?」コキ

四季「やっとらしくなってきた」

メイ(なんでも……なんでも……!?)

かのん「みんな!絶対に来年!ラブライブ優勝しよう!私たちの歌を響かせよう!」

かのん「ソングフォーミー!ソングフォーユー!」

「「「ソングフォーオール!!」」」



すみれ(……ま、何でもっていうのは……“嘘”だけどね)ペロ



♯12
「私が始めた物語」
 
925: (しまむら) 2022/10/02(日) 15:19:35.67 ID:/uuvK7o1

 
932: (SB-iPhone) 2022/10/02(日) 15:24:56.96 ID:O7KPULwH


久々に大作を読ませてもらった
 
939: (もんじゃ) 2022/10/02(日) 15:41:47.86 ID:vvqkWXOe
ソングフォースミレ おつした
 
942: (やわらか銀行) 2022/10/02(日) 15:46:28.03 ID:45JEk9Mw

非常に面白かった
 
948: (もんじゃ) 2022/10/02(日) 16:07:08.54 ID:yJLBHCxs

良い読了感だ
 
958: (しまむら) 2022/10/02(日) 16:57:09.48 ID:/uuvK7o1
1.#lovelive
2.平安名すみれ
3.Liella
4.N●K
5.放送事故
6.大乱闘
7.オニナッツ
8.結ヶ丘
9.やらせ
10.スクールアイドルフェスティバル
11.修羅場
12.すみれ
13.グソクムシ
14.ウィーン
15.司会
16.#さゆのあしあと
17.キクイモの党
18.引退
19.とらほー
20.国葬
 
974: (しまむら) 2022/10/02(日) 19:55:04.11 ID:/uuvK7o1
千砂都「はい、かのんちゃん」ピラ

かのん「ちょ!ちぃちゃん!隙あらば留学書類に名前書かせようとするのやめて!」

千砂都「私はかのんちゃんの為を思ってやってるんだよ。かのんちゃんがウィーン音楽学校に行けば絶対に成功する」

かのん「何が私の為?……私が留学すればライバルが一人減るもんね」ジト-

千砂都「なんのこと?」シラ

かのん「マルガレーテちゃんを毎日私の家に嗾けてるのもちぃちゃんでしょ!?」

千砂都「全然知らないけど」

かのん「嵐千砂都のたこ焼きは認めてもいい」キリ

かのん「なんて言ってたけど」

千砂都「なっ……あの子そんな……」

かのん「マヌケは見つかったみたいだね」ニッ
 
千砂都「はっ!?」

ガヤガヤ 


すみれ(すっかり仲良しに戻ったわね~)チュ-
 
989: (しまむら) 2022/10/03(月) 07:14:31.57 ID:+DZuUHbh
最高に面白かった
楽しませてくれてありがとう!
 
990: (茸) 2022/10/03(月) 07:49:25.98 ID:031wwD1A
長い間楽しませてくれてありがとう!
完結乙!!
 

引用元: https://nozomi.2ch.sc/test/read.cgi/lovelive/1663508345/

引用元: https://nozomi.2ch.sc/test/read.cgi/lovelive/1661687291/

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