【SS】善子「ねえ、そういやどうして曜って浦の星にしたの?」曜「ん、どしたの急に?」【ラブライブ!サンシャイン!!】

SS


1: (もんじゃ) 2020/12/15(火) 16:11:20.26 ID:Jj8g3DGu
善子「いや別に。だってあんたって飛び込み国体級なんでしょ?スポーツ推薦とかは考えなかったの?」

曜「あーそういう話ね。んー……まあ考えてないわけじゃないんだけど……」

善子「それにあんたってこう見えて勉強もそこそこ出来るじゃない。ぶっちゃけなんでこんな底辺高選んだわけ?」

曜「んー……善子ちゃん、知りたい?」

善子「ちょっと気になっただけ。世間話程度のつもりだから言いたくなかったら言わな

曜「そーだよねー!善子ちゃんも気になるよねー、うんうん!!」

曜「ん~、どこから話そっかなぁ~……実はね、私の高校選びの裏側には私と千歌ちゃんのちょー感動的なミラクルストーリーがあったんだよ!気になるでしょ?」

善子「……あんたどんだけ話したいのよ。そんなに言うなら逆に聞く気失せるじゃない」

曜「そっかそっか~、善子ちゃんも気になるよね~!!いい?ちゃんと背をぴしっ!っとさせて聞くんだよ?わかった?」ペシペシ!!

善子「ちょっ、だからヨハネは別にいいって

曜「まずはまずは、中学三年生の時のお話なんだけど……」
 
2: (もんじゃ) 2020/12/15(火) 16:12:16.40 ID:Jj8g3DGu
———

~二年前~

千歌「曜ちゃん!高校どこにするか決めた?」

曜「んー、私はまだ考え中かな……千歌ちゃんは?」

千歌「私?私はやっぱ浦の星かなー。志満姉も美渡姉も通ってたし、果南ちゃんだっているし!」

曜「ふーん………じゃあ私も

千歌「あ、そうだ曜ちゃん。曜ちゃんにはスポーツ推薦とか決まってないの?」

曜「へ?スポーツ推薦?」

千歌「うん。なんかね、隣のクラスの娘はもう高校決まったんだって!推薦で!曜ちゃんにはそういうのないの?水泳部でしょ?」

曜「あ、うん、えっと、話は来てたりするんだけど、一応……」

千歌「だったら絶対受けた方がいいよ!その方が絶対曜ちゃんのためになるよ!!絶対!!」
 
4: (もんじゃ) 2020/12/15(火) 16:13:22.72 ID:Jj8g3DGu
曜「……千歌ちゃん?」

千歌「ん?なあに?」

曜「ひょっとして高校でも私と一緒ってのは……嫌なの?」

千歌「え?どして?」

曜「だって私に推薦勧めてくるじゃん……そんなに熱心に……」

千歌「だって推薦だよ?推薦って選ばれた人しか来ないんでしょ?だったら絶対受けた方がいいって!!」

千歌「いいないいな~、曜ちゃんだけ推薦なんてズルいなぁ~……私にも何か声かけられたら有名人になれちゃうのにっ!!そしたら一気に芸能界デビューかもっ!!?」

千歌「あ~あ……あ、けん玉の推薦とかってないのかな?私とめけんだってできるし」

曜「あはは………」
 
5: (もんじゃ) 2020/12/15(火) 16:14:32.73 ID:Jj8g3DGu
~渡辺家~

曜「ん~……」

曜ママ「曜?そういえば高校どうするの?そろそろ願書書かなきゃじゃない?」

曜「ん~……ねえ、やっぱり推薦って受けた方がいいの?」

曜ママ「推薦って、スポーツ推薦?」

曜「うん。千歌ちゃんは絶対に受けた方がいいって」

曜ママ「そうね……推薦受ければいい設備で練習もできるんじゃない?気になるなら今度部活にお邪魔させてもらえば?」

曜「ん~、そだね……」

曜ママ「ねえ、曜は何を迷ってるの?行きたいところに行けばいいじゃない」

曜「ん~、けどさ~、進路って人生決まっちゃうじゃん?」

曜「ほら、例えば飛び込み続けるならそのまま選手になるわけじゃん?そうじゃなくて勉強頑張るんだったら、良い高校行っていい大学行った方がいいんだろうし……」

曜ママ「え、あなたそんなことまで考えてたの?」

曜「うん……って酷くない!!?自分の娘なのに!!?」
 
6: (もんじゃ) 2020/12/15(火) 16:15:23.67 ID:Jj8g3DGu
曜ママ「てっきり曜は何も考えてないと思ってたわ。だからちょっとだけ安心しちゃった」

曜「もうっ!!ママ!!私だってもうすぐ高校生なんだよ!!?ママが思ってるよりずーっと大人なのっ!!」

曜ママ「あらあら、ごめんなさいね。でもね曜、大人になるとわかるんだけど人生って高校受験ごときじゃ決まらないものなのよ?」

曜ママ「もちろん受験は大事だし、ちゃんと考えるのも大切だと思うわ。けどね、大学受験はもっともーっと大事だし………人生の中で言ったらね、結婚なんていっちばんちゃんと考えなくちゃいけないのよっ、うふふっ♪」

曜「ふーん……ってまた惚気?いい加減飽きたんだけど」

曜ママ「え~、いいじゃな~い。だってパパってばカッコイイんだも~ん」

曜(あはは……やっぱり血は争えないや……)

曜ママ「だからね、中学生の進路なんて『好き』って気持ちでえいっ!って選んじゃえばいいと思うし………将来のこと考えすぎて、後で後悔することになっちゃっても知らないわよ?」

曜「……」
 
7: (もんじゃ) 2020/12/15(火) 16:16:43.14 ID:Jj8g3DGu
曜(うーん……)

千歌「ふふふふ~ん♪」

曜「ずいぶんご機嫌だね、千歌ちゃん」

千歌「わかる~?だって今日は久々に果南ちゃんが遊んでくれるんだよ!楽しみ~!!」

曜(結局あれからずーっと進路のことと……それと千歌ちゃんの言葉の意味を考えてたけど、私には何一つわかんなくて)

千歌「高校生活満喫ちゅーの果南ちゃんはどんな感じなのかな~?ひょっとして私のこと忘れちゃったりして!!?」

曜「あはは、いくら果南ちゃんでもそれはないと思うよ……」

千歌「だよねだよね!!だって私たちと果南ちゃんの仲だもんね!ね~、曜ちゃん?」

曜「うん、そだね……」

曜(……千歌ちゃんと果南ちゃんの仲って何?それって私と千歌ちゃんの仲以上なの?)

曜(千歌ちゃんと果南ちゃんは高校入っても仲いいのに、私はおんなじ高校には通わせたくないってことは……やっぱり私は果南ちゃん以下ってこと?同い年なのに)

曜「……」

曜(……あーもうっ!!わかんないっ!!わかんないよ千歌ちゃんの考えてることなんて!!!)

千歌「ふふふふ~ん~♪」
 
9: (もんじゃ) 2020/12/15(火) 16:18:15.33 ID:Jj8g3DGu
千歌「あ、果南ちゃん!おっひさ~!!」

果南「おっ!久しぶりだね、千歌、曜。元気してた?」

千歌「もっちろん!!ねえねえ果南ちゃん!どう?私おっきくなった?」

果南「ん~、前会った時とあんま変わんないかな」

千歌「え~!!?この一ヶ月で身長5mmも伸びたのにっ!!胸だって!!ふふ~ん!!」ドヤッ

果南「一ヶ月じゃそんな違いわかんないよ~……曜は?元気?」

曜「えっ?あ、うん。元気だよ私は」

果南「そっか、ならよかった。久しぶりに顔見たら安心しちゃった」
 
10: (もんじゃ) 2020/12/15(火) 16:19:11.40 ID:Jj8g3DGu
果南「あ、そうだ。二人は高校どこにするのかって考えているの?」

千歌「え?高校?もちろん私も浦の星にするつもりだけど」

果南「ふーん……曜は?」

曜「ふえっ!?え、えっと、私はまだ……」

千歌「ねえねえ知ってる?曜ちゃんにはスポーツ推薦来てるんだって!!すごくない!!?」

果南「おっ、それはすごいね……確かそういうのってトップ層の人しか使えないんでしょ?」

千歌「うんっ!!だからますますすごくない!!?えへへ~、知り合いにそんな人がいるだなんて私まで特別感感じちゃうよ~」

曜「うん……」

千歌「それにスポーツ推薦だったら入試もないし~、成績だって悪くても許してもらえるみたいだし~」
 
11: (もんじゃ) 2020/12/15(火) 16:20:04.63 ID:Jj8g3DGu
果南「千歌?曜のこと心配するのもいいけど、千歌だって受験するんだよ?浦女だってそう甘くはないんだからね?」

千歌「え?果南ちゃんでも通るのに?」

果南「私を何だと思ってるわけ。それに私だって受験期は勉強したんだよ?」

千歌「でも果南ちゃんって『赤点』なんでしょ?」

果南「うぐっ!?それは……ってかなんで千歌が知ってるの!!?」

千歌「美渡姉から聞いた!テストの順位も下から数えた方が早いんだって!」
 
12: (もんじゃ) 2020/12/15(火) 16:21:04.78 ID:Jj8g3DGu
果南「そ、それは……ってかどうして私の成績が地域で評判に……」

千歌「なんなら果南ちゃんの珍回答集でも読み上げちゃおっかなぁ~!」ガサガサ

果南「えっ、何それ!?私そんなの知らないんだけど!!?」

千歌「この前回覧板で回ってきた!」

果南「はぁっ!!?どうして私の個人情報が勝手に晒されてるのさ!!?さてはダイヤのやつ私が全く勉強しないからって……」

千歌「例えば……『日本で最も多くの都道府県と接しているのはどこでしょう?』」

千歌「果南ちゃんの答えは……ぷぷっ!!海だって!!あはははははっ!!ちょーウケる!!県ですらないじゃん!!」

果南「ちょっと千歌!!//恥ずかしいからやめてっ!!//勘違いしちゃっただけなんだからっ!!//」

千歌「他には他には……うぐっ!!」

千歌「もふぁっ!!ははんひゃん!!……ぷはぁ!!!」

果南「あっ、こら逃げるなっ!!」

千歌「へへーん!!私だって高校からスポーツ始めようって思ってるしー!!体だって鍛えてるしー!!そう簡単には捕まらないもんねー!!!」

果南「うぐぐっ!!千歌のくせに……!!!」

千歌「悔しかったら追いついてみなよー!!私一足先に神社のてっぺん行ってるからっ!!」

ピューッ!!

果南「あっ!こら待てっ!!!…………はぁ、ほんと千歌はいつまで経っても子供なんだから……」
 
13: (もんじゃ) 2020/12/15(火) 16:21:52.34 ID:Jj8g3DGu
果南「それで、曜はずーっと何考えてたの?」

曜「ほえぇっ!!?い、いや、特に何も……」

果南「ほんとに?さっき私と千歌のことすごい目で見てたけど」

曜「うぐっ!?………気づいてた?」

果南「うん。〇されるかと思ったもん」

曜「あはは……」

果南「まあそれは冗談だとして、何かあったの?もしかしてまた千歌がらみ?」

曜「あ、いや、そうとも言えるし、そうじゃないとも言えるんだけど……」

果南「ふーん、まぁいいや。とりあえずお姉さんに話してみ?」

曜「………いいのかな、話しちゃって」

果南「だいじょーぶっ!お姉さんに任せなさいっ♪」
 
14: (もんじゃ) 2020/12/15(火) 16:22:54.29 ID:Jj8g3DGu
果南「推薦を受けるか考えてた?」

曜「う、うん、実は……やっぱり果南ちゃんも受けた方がいいと思う?」

果南「いい環境で練習できるならそうなんじゃない?曜は受けたいって思ってるの?」

曜「……」

果南「……思ってないんだ」

曜「……」コクン

果南「なら断ればいいんじゃない?」

曜「でもっ!!なんか悪いし、千歌ちゃんだって受けた方がいいって言ってるし……」

果南「曜の人生は曜が決めることだよ。曜が本当にやりたい道を選ぶべきだと私は思うな」

曜「それに………千歌ちゃん、私とずーっと一緒なのはもう飽きちゃったみたいだし」

果南「千歌がそう言ってきたの?」

曜「ううん、私の推測」

果南「……」

曜「だから……」

果南「……はぁ」

ペチッ

曜「いてっ!果南ちゃん、何するのさ!!?」
 
16: (もんじゃ) 2020/12/15(火) 16:23:49.42 ID:Jj8g3DGu
果南「……」

曜「むぅ……」

果南「はぁ、あのね曜?」

果南「……やっぱいいや、めんどくさいし」

曜「ほえっ!?なになにっ!!?気になるんだけど!!」

果南「そんな下らないこと考えてたら身が持たないよ。それにこういう時は体を動かしてスッキリするのが一番!!というわけで~………」

果南「千歌のとこまで競争だよっ!!淡島神社!先行ってるからね~!!」

曜「あっ、ちょっと果南ちゃん!!?」

テテテッ!!

曜「むぅ、果南ちゃんってば………」
 
17: (もんじゃ) 2020/12/15(火) 16:24:54.50 ID:Jj8g3DGu
曜「はぁっ、はぁっ………」

テッテッ!

曜(やっぱりこの階段、地味にキツイ……)

曜(それに部活引退してから日が経ってるし、最近寝不足で疲れてるしで……)

曜「はぁ、はぁ……」

テッテッ!

曜(ううっ、どれもこれも千歌ちゃんが私を悩ませるからだよぉ……千歌ちゃんが私のこと、全然考えてくれないからぁ……)
 
18: (もんじゃ) 2020/12/15(火) 16:26:16.24 ID:Jj8g3DGu
曜「はぁ、はぁっ………」

曜(ううっ、体おもぉ……)

テッテッ!

曜「果南ちゃん、待ってよぉ…………」

タッタッ!

曜(千歌ちゃん、置いてかないでぇ……)

曜「はぁ、はぁ……」

曜(気づけば千歌ちゃんは、いつも私の先を走ってる。私はずっと隣を歩きたいって思ってるのに、そんな私はお構いなしに)

曜(おかげで私はいつも不安だよ。千歌ちゃんの一番のパートナーになるはずだったのに、千歌ちゃんにとって私は、その視界にすら入ってなくて……)

曜(きっといつかは千歌ちゃんにも、もーっとずっと仲良い人が現れて、そしたら私なんて用済み

ツルッ!

曜「わああっ!!?」

グキッ!!!

曜「いてっ!!」
 
19: (もんじゃ) 2020/12/15(火) 16:27:13.72 ID:Jj8g3DGu
曜「はぁ、はぁ……あれ?」

曜「………あ、転んじゃったのか。いてて……」

ズキッ!

曜「うっ……」

曜(足、いったぁ……捻っちゃったかなぁ……?)

曜「ううっ………あ~あ!!」

コテン!

曜「……」

曜(あーあ、千歌ちゃんと果南ちゃんはもう頂上着いてるのかなぁ?私、また置いてかれちゃった……)
 
20: (もんじゃ) 2020/12/15(火) 16:28:18.89 ID:Jj8g3DGu
曜「……」

曜(……ま、いっか。どうせ私なんてハブられる運命だし。そういう星の下に生まれてきちゃったんだもんね)

曜「……」

チュンチュン

曜「あーあ、しばらくこうして……」

千歌「ん!」スッ!

曜「……」

千歌「んっ!!!ほら、曜ちゃん!!」

曜「……」

千歌「曜ちゃん!!聞いてるの!!?」

曜「……あれ、千歌ちゃん?」
 
21: (もんじゃ) 2020/12/15(火) 16:29:19.91 ID:Jj8g3DGu
千歌「曜ちゃん、どうしてそんなとこに寝っ転がってるの?風邪ひいちゃうよ!」

曜「……」

千歌「ほら、手貸してあげるから!立って!」

曜「……あ、うん」

千歌「よ、っと!ほいっ!」

グイッ!

曜「いてっ!」

千歌「曜ちゃん?ひょっとして怪我してるの?」

曜「ま、まあ少しやっちゃったみたいで……あはは……」

千歌「も~っ……どうせ焦って滑って転んだでしょ?」

曜「ぎくっ!」

千歌「はぁ~っ、疲れてるんならゆっくり来れば良かったのに」

曜「だってぇ……」

千歌「だってじゃありません!言い訳しない!とりあえず……ほら!」ポンポン

曜「……?」

千歌「チカがおんぶしてあげるっ!」
 
22: (もんじゃ) 2020/12/15(火) 16:30:16.62 ID:Jj8g3DGu
曜「え?いいの……?」

千歌「しょうがないからね、曜ちゃんダメダメだし」

曜「じゃあ……」

ポフッ!

千歌「んしょ……」

曜「千歌ちゃん、ありがと……」

千歌「ん~っ………」

曜「……」

千歌「ん~っ!!……」

ストッ!

曜「わっ!?」

千歌「やっぱ無理。曜ちゃん重すぎ」

曜「そんなぁ~……」ウルウル
 
23: (もんじゃ) 2020/12/15(火) 16:31:34.00 ID:Jj8g3DGu
千歌「……」

曜「……」

テクテク

千歌「曜ちゃん、大丈夫?」

曜「う、うん……千歌ちゃんが肩貸してくれてるから、なんとか……」

千歌「そっか。じゃあこのまま下まで行けそうだね」

曜「うん……」

千歌「……」

曜「……」

テクテク

曜「えっと………果南ちゃんは?」

千歌「まだ上なんじゃない?曜ちゃんが遅いから見てこいって。疲れたからって私に命令してきたんだよ!?ひどくない!?」

曜「ふーん……」
 
24: (もんじゃ) 2020/12/15(火) 16:33:22.44 ID:Jj8g3DGu
曜「……」

千歌「……」

テクテク

曜「……ねえ、千歌ちゃん」

千歌「ん、なあに、曜ちゃん?」

曜「……」

ギュッ

曜「……やっぱり千歌ちゃんの背中が一番暖かいや。大好き」

千歌「ふーん……」

曜「でも千歌ちゃんは、私とずーっと一緒で飽きちゃったんでしょ?」

千歌「うん。だってちっちゃいころから一緒じゃん。私だって新しい出会いが、奇跡みたいな運命が欲しかったりするもん」

曜「そっかぁ……」
 
25: (もんじゃ) 2020/12/15(火) 16:34:03.27 ID:Jj8g3DGu
千歌「……でも、曜ちゃんは私じゃなくちゃダメなんでしょ?」

千歌「だって曜ちゃんってば私が目を離すとすぐに変なことしだしちゃうでしょ?知らないうちに怪我までしてくるし」

曜「あはは、ごめん……」

千歌「もう、曜ちゃんの幼馴染の立場にもなって欲しいよ。毎回毎回こーやってサポートしてあげなくちゃいけないし」

千歌「はぁ、ほんと、曜ちゃんってば世話が焼けるんだから……」

曜「ううっ、ごめんね千歌ちゃん……」

千歌「もー……しょうがないからダメダメな曜ちゃんには、チカがずーっとそばにいてあげる」
 
26: (もんじゃ) 2020/12/15(火) 16:35:29.74 ID:Jj8g3DGu
曜「……え?千歌ちゃん?それって」

曜「もしかして高校、おなじとこでもいいってこと……?」

千歌「いいって言うか、なんだかんだ同じ学校になるんだろうな~って思ってたけど……違うの?」

曜「あ、いや、違わ、ないと思う……」

千歌「そっか、じゃあ高校でも私、曜ちゃんと一緒か」

曜「……やっぱり嫌?」

千歌「ん~、イヤじゃないけど……またかぁって思う」

曜「うっ、ごめん……」

千歌「でも曜ちゃんには私がついてないとダメだもんね~、いくら飛び込みがオリンピック級でも曜ちゃんはまだまだダメダメだもん」

千歌「そんなダメダメなよーちゃんには、幼馴染の私がそばにいてあげる。もう三年間だけだけど。感謝してよね?」

曜「ううっ、ありがと千歌ちゃん……」

千歌「うん。それと曜ちゃん、無理は禁物だよ?曜ちゃんの体は日本の宝なんだもん。怪我するようなことしちゃダメ

曜「ううっ、ちかちゃぁ……ぐすっ……」

千歌「……曜ちゃん?もしかして泣いてる?」
 
27: (もんじゃ) 2020/12/15(火) 16:36:28.96 ID:Jj8g3DGu
曜「だってぇ、千歌ちゃんと一緒にいてもいいよって言われたの、初めてだったからぁ……」

曜「わたし、千歌ちゃんの隣に居場所があるのが嬉しくて……一番にはなれなくても、そばにいれるだけで幸せで、わたし……ぐすっ……」

曜「えぐっ、ぐすっ……ずずずっ!」

千歌「わああっ!!?曜ちゃん!!?千歌の背中で泣かないでよっ!!はなみずっ!!服よごれちゃうっ!!」

曜「ううっ、ごべん、ごべんねちかちゃぁ……わたし、ダメダメでぇ……えぐっ……」

千歌「あーもうっ!!ほんっと曜ちゃんはしょうがないなぁ!!!」ガシガシ!!

曜「ううっ、ありがとちかちゃん!!うわーん!!!」

曜「だいすきっ!!大好きだからゆるしてぇ………!!!ごめんねちかちゃん………」

………


 
28: (もんじゃ) 2020/12/15(火) 16:37:10.33 ID:Jj8g3DGu
~その夜~

曜「ママー?入試のお金振り込むやつなんだけど……」

曜ママ「あ~……それで、結局どこにしたの?」

曜「浦の星っ!!私、浦の星第一志望にすることにした!」

曜ママ「そう……わかったわ。願書そこに出しておいたから」

曜「えっ?もう準備してあるの?」

曜ママ「なんとなくそんな予感はしてたからね。娘のことだし」

曜「ママ……ありがとっ!準備してくるっ!!」
 
29: (もんじゃ) 2020/12/15(火) 16:38:19.10 ID:Jj8g3DGu
キュッキュッ

曜「志願者氏名、渡辺曜、と……できたっ!」

曜(まだ合格できるかわかんないけど……でもきっとつかみ取って見せるからね!千歌ちゃんの一番のパートナーを!!)

曜「ふぅ~♪」

曜(未来のことなんて私にもわかんないけど、きっと来年も、ううんその先もずっと私は千歌ちゃんといる。そんな予感だけは何となく今もしてるんだ)

曜(来年には私たちは高校生になって、時間は前に進んでいく。そのたびに千歌ちゃんとの思い出は積み重なって、千歌ちゃんは新しい景色を私にみせてくれて……)

曜(……いつかはきっと、二人でギネスブックにも載っちゃったりして!!?)

曜「なんちゃって、えへへ……♪」

サラサラ

曜「……よしっ!」

曜「浦の星女学院さん!来年から私たちのこと、よろしくお願いしますっ!」
 
30: (もんじゃ) 2020/12/15(火) 16:39:14.59 ID:Jj8g3DGu
———

曜「……と!そういうわけで私は無事に!千歌ちゃんと一緒の高校に合格することが出来たのでした~!ぱちぱちぱちぱち!!どう、感動した?」

善子「今の話のどこに感動要素があったの?」

曜「ほらっ!だって幼馴染に初めて想いを打ち明けられたんだよ!?エモくない?」

善子「どこがよ。だたいつも通りヘタレてただけじゃない。しかもカッコよさの欠片もないし、尋問されて喋っただけだし」

曜「うぐっ!?そ、それは……」

善子「だいたいそんだけ長いこと一緒にいて未だに告白すらできてないわけ?出会って一年たってないリリー以下じゃない」

曜「ふえっ!?え、えっと、それは……」

善子「はぁ、呆れた。そんなんだからネットで敗北者とかバカにされるのよ」

曜「……やっぱり?善子ちゃんも私より梨子ちゃんの方が優勢だと思う?」

善子「ええ。客観的に見たらまず間違いなく……」

千歌「あれ?二人とも何の話してるの?」

曜「わあっ!?千歌ちゃん!!?//」
 
31: (もんじゃ) 2020/12/15(火) 16:40:22.17 ID:Jj8g3DGu
千歌「なになに~?ないしょのお話?いいないいな~!私も混ぜてよっ!!」

曜「それは、えっと……//」

善子「あ、そうだ千歌。なんか曜が千歌に話したいことあるんだって」

曜「ほえっ!!?//」

千歌「え、そうなの?曜ちゃん、話ってなあに?」

善子「大事な話みたいだからヨハネは席外すわね。それじゃあ後は若いお二人で……」

善子(ほら、しっかりお膳立てしてあげたから頑張りなさいよね!)

曜(ううっ、善子ちゃん強引すぎるよぉ……)

千歌「大事なお話?なになに?」

曜「あ、えっと、それは……//」

千歌「うんうん」


曜「………実は私と千歌ちゃんのこと、なんだ//」
 
32: (もんじゃ) 2020/12/15(火) 16:41:16.95 ID:Jj8g3DGu
千歌「私と曜ちゃんのこと?」


曜「う、うん。ほんとはずっと言おうと思ってたんだけど……//」


千歌「うん」


曜「えっとね……//」


千歌「……?」


曜「あ、あの………」


曜「……//」モジモジ


千歌「……?」


曜「こっ、これからもずっと、私と一緒にいてくれたら、嬉しいなぁ、なんて………//」ゴニョゴニョ
 
33: (もんじゃ) 2020/12/15(火) 16:41:33.25 ID:Jj8g3DGu
終わりです。お粗末様でした
 

引用元: https://nozomi.2ch.sc/test/read.cgi/lovelive/1608016280/

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